JPH06108125A - 高炉操業法 - Google Patents

高炉操業法

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JPH06108125A
JPH06108125A JP28230892A JP28230892A JPH06108125A JP H06108125 A JPH06108125 A JP H06108125A JP 28230892 A JP28230892 A JP 28230892A JP 28230892 A JP28230892 A JP 28230892A JP H06108125 A JPH06108125 A JP H06108125A
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JP
Japan
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pulverized coal
torch
plasma arc
blown
char
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Withdrawn
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JP28230892A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Yamaguchi
一良 山口
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微粉炭を多量に吹込み、過剰酸素率が1.0
未満になったときに発生する可能性のある未燃チャー、
また揮発分30%未満の微粉炭を吹込んだときに発生す
る可能性のある未燃チャーの生成を抑制し、レースウェ
イ内で完全に消滅させることにより、コークスとの置換
率を高く維持し、通気不良を回避する。 【構成】 羽口部から微粉炭を高炉の内部に吹込む場合
において、カソードトーチとアノードトーチを搭載した
プローブを羽口部より挿入し、両トーチ間に電圧を印加
してプラズマアークを発生させる。この高温プラズマア
ーク中に搬送ガスとともに微粉炭を吹込む。微粉炭吹込
み量、揮発分含有量に応じて投入プラズマパワーを調整
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高炉の羽口部から微粉
炭を多量に吹込む際に、その燃焼性を確保してコークス
との置換率を高く維持し、生産性を向上させ燃料比を低
下させる高炉操業法に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉操業にあっては、コークス代替とし
て、安価で燃焼性が良く発熱量の高い燃料(微粉炭、石
油、重油、ナフサ等)を羽口部より吹込み、溶銑製造コ
スト低減、生産性向上をはかってきており、特公昭40
−23763号公報にその技術が開示されている。とく
に直近では価格の点から微粉炭吹込みが主流となってお
り、燃料比低減(コスト低減)、生産性向上に大きく寄
与している。
【0003】このようにして吹込まれた微粉炭は高炉内
で一部のコークスの代わりに燃焼し、その燃焼性の良さ
と高い発熱量のために、高温で多量の還元ガスを生成し
効率的な還元反応を行なう。したがって炉頂より装入さ
れた鉄鉱石は迅速に金属状態に還元されるとともに、溶
融して高温の溶銑となり、高炉の炉熱が高く生産性が向
上する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の高炉操
業において、微粉炭を多量に吹込むと、吹込んだ微粉炭
全量が燃焼せずに一部未燃チャーが発生する。この未燃
チャーは上昇ガス流に乗って炉頂より排出されるため、
微粉炭のコークスに対する置換率が低下し、燃料比上
昇、生産量低下を引き起こす。またこの未燃チャーが高
炉炉下部中心のコークス層(炉芯と称する)に捕捉され
るため、この部分を流下する溶銑滓の通液性を阻害し、
ひいてはこの部分のガスの通気性を阻害することにな
り、高炉の生産量はさらに低下する。
【0005】このため、微粉炭の吹込み量には上限が存
在し、操業にあたっては次に示す過剰酸素率を1.0以
上に維持している。 (過剰酸素率)=(羽口部より吹込まれる空気、純酸
素、微粉炭中の酸素量)/(微粉炭中の炭素、水素を燃
焼させてCO2 、H2 Oにするのに必要な酸素量)
【0006】過剰酸素率が1.0以上の場合は微粉炭中
の炭素、水素が全量C+O2 =CO2 ,2H+(1/
2)O2 =H2 Oの反応によりCO2 ,H2 Oとなり、
これが全量レースウェイ内のコークスとCO2 +C=2
CO,H2 O+C=H2 +COの反応によりCO,H2
となるため、未燃チャーは発生しない。ところが過剰酸
素率が1.0未満の場合は全量がCO2 ,H2 Oになら
ず、一部C(未燃チャー)が生成する。この未燃チャー
が前述したように、置換率低下、通気不良の原因とな
る。
【0007】高炉の送風温度は最大1300℃程度であ
るが、送風支管側壁部よりバーナーを挿入して微粉炭を
吹込む場合は1300℃の温度場で微粉炭の熱分解(ガ
スとチャーの生成)、生成ガスの燃焼、生成チャーの燃
焼が起こる。ガスの燃焼は非常に速いがチャーの燃焼は
遅い。よってガスは送風支管中で燃焼をほぼ完了する
が、チャーはレースウェイ内に進入してからも燃焼を継
続する。そして過剰酸素率が1.0未満の場合は未燃チ
ャーが生成し、チャーの燃焼性、反応性が低いことか
ら、全量はCO2 、H2 Oと反応せずにレースウェイ外
に放出されることになる。
【0008】また微粉炭の揮発分が低い場合は、揮発分
の高い微粉炭に比べて熱分解によるガス生成量が少な
く、燃焼の遅いチャー生成量が増加するため、未燃チャ
ーのレースウェイ外への放出がさらに多くなる。
【0009】過剰酸素率が1.0のときの微粉炭吹込み
量は、高炉の燃料比が500kg/t(銑鉄トン当り、
以下「/t」は同様)のとき、170kg/t程度であ
り、この量が吹込み限界である。すなわち、この値が高
炉生産量、燃料比の限界であり、これ以上の生産性向
上、燃料比低減は望めない。
【0010】そこで本発明は、微粉炭を170kg/t
以上吹込んでも、また揮発分の低い微粉炭を吹込んで
も、その燃焼性を確保してコークスとの置換率を高く保
ち、生産量、燃料比を維持することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するものであって、羽口部から微粉炭を高炉の内部に吹
込む操業法において、カソードトーチとアノードトーチ
間に生成するプラズマアーク中に微粉炭を吹込むことを
特徴とする高炉操業法である。また微粉炭の揮発分が変
化したときに、揮発分に応じてプラズマパワーを調整す
ることも特徴とする。
【0012】
【作用】本発明においては、カソードトーチとアノード
トーチを搭載したプローブを羽口部より挿入し、両トー
チ間に生成する高温プラズマアーク中に搬送ガスととも
に微粉炭を吹込む。図1は羽口部より挿入されたカソー
ドトーチ、アノードトーチ搭載プローブを示す。図1に
おいて、1が羽口、2が送風支管、3がプローブ、9が
鉄皮、10がレンガである。
【0013】図2に、本発明におけるカソードトーチと
アノードトーチを搭載したプローブの先端構造を示す。
図2において、3はプローブ、4はカソードトーチ、5
はアノードトーチ、6はプラズマアーク、7はインシュ
レーター、8は微粉炭と搬送ガスの吹込み方向を示す。
【0014】図2を用いて本発明における微粉炭吹込み
方法とその効果について説明する。図2においてカソー
ドトーチ4とアノードトーチ5の間に電圧を印加して、
プラズマアーク6を発生させる。このアークの温度は通
常高炉の最大送風温度(1300℃)よりも高く、この
高温プラズマアーク中に搬送ガスとともに微粉炭を吹込
む。1300℃を越える高温場では微粉炭の熱分解が急
速に起こり、通常の1300℃の場合よりもガス(燃焼
速度が大きい)の生成量が増加する(すなわちチャーの
生成量が減少する)とともに、生成したチャーが膨張し
その燃焼速度が大きくなる。
【0015】したがって、生成量の増加したガスは送風
支管中で燃焼をほぼ完了するとともに、送風支管中での
チャーの燃焼量が多くなり、レースウェイ内に進入する
チャーの量が減少する。さらにこのチャーの燃焼性、反
応性が高いのでCO2 、H2Oと反応してCO2 +C=
2CO、H2 O+C=H2 +COの反応によりCO、H
2 となるため、過剰酸素率が1.0未満の場合でも未燃
チャーは発生しない。すなわち未燃チャーはすべてレー
スウェイ内で消滅し、炉頂よりの排出、炉芯内への捕捉
がない。このため置換率低下、通気不良が起こらない。
【0016】送風温度が同じならば微粉炭吹込み量が多
くなるほど未燃チャーの発生量が多くなるから、吹込み
量に応じてプラズマアークの温度を上昇させる必要があ
る。表1に揮発分30%の微粉炭100kg/t吹込み
を基準とした吹込み量とプラズマパワーの変化代を示
す。表1は本発明において操業実績解析より求めたもの
である。
【0017】
【表1】
【0018】また、本発明において揮発分の低い微粉炭
を吹込んでも1300℃を越える高温場では微粉炭の熱
分解が急速に起こりガス生成量が確保され、生成したチ
ャーの膨張による燃焼速度が確保されるため、過剰酸素
率が1.0未満の場合でも未燃チャーは発生しない。た
だし、揮発分の高い微粉炭吹込み時に比べてプラズマア
ークの温度を上昇させる必要がある。表2に揮発分30
%の微粉炭を基準として揮発分が変化したときのプラズ
マパワーの変化代を示す。表2は本発明において操業実
績解析より求めたものである。
【0019】
【表2】
【0020】カソードトーチとアノードトーチの間に電
圧を印加して、プラズマアークを発生させるためのガス
の種類としては通常N2 、Ar、空気などを用いるが、
CO、H2 などの還元性ガス、およびこれらにCO2
2 Oが混合されたガスを用いることもできる。
【0021】本設備はカソードトーチとアノードトーチ
をプローブに内装搭載しているため、コンパクトでかつ
安価であり、高温のプラズマアークを迅速にかつ広い温
度範囲で得られ効果が大きい。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明の特徴を具体的に説
明する。表3に操業結果を示す。
【0023】
【表3】
【0024】実施例1 揮発分10%の微粉炭を100kg/t吹込み時(送風
温度1200℃)、カソードトーチとアノードトーチを
搭載したプローブを羽口部より挿入し、両トーチ間に電
圧を印加して31kWh/tのプラズマパワーを投入
し、高温プラズマアーク中に搬送ガスとともに微粉炭を
吹込んだ操業例である。比較例1に対比すると高炉の通
気性を示す送風圧力が低く、出銑量が多く、燃料比が低
くなっている。
【0025】実施例2 揮発分20%の微粉炭を150kg/t吹込み時(送風
温度1250℃)、カソードトーチとアノードトーチを
搭載したプローブを羽口部より挿入し、両トーチ間に電
圧を印加して31kWh/tのプラズマパワーを投入
し、高温プラズマアーク中に搬送ガスとともに微粉炭を
吹込んだ操業例である。比較例2に対比すると、高炉の
通気性を示す送風圧力が低く、出銑量が多く、燃料比が
低くなっている。
【0026】実施例3 揮発分20%の微粉炭を200kg/t吹込み時(送風
温度1300℃)、カソードトーチとアノードトーチを
搭載したプローブを羽口部より挿入し、両トーチ間に電
圧を印加して46kWh/tのプラズマパワーを投入
し、高温プラズマアーク中に搬送ガスとともに微粉炭を
吹込んだ操業例である。比較例3に対比すると、高炉の
通気性を示す送風圧力が低く、出銑量が多く、燃料比が
低くなっている。
【0027】実施例4 揮発分10%の微粉炭を250kg/t吹込み時(送風
温度1300℃)、カソードトーチとアノードトーチを
搭載したプローブを羽口部より挿入し、両トーチ間に電
圧を印加して107kWh/tのプラズマパワーを投入
し、高温プラズマアーク中に搬送ガスとともに微粉炭を
吹込んだ操業例である。送風温度1300℃の通常操業
においては、揮発分10%の微粉炭を250kg/t吹
込み操業は不可能であった。
【0028】実施例5 揮発分30%の微粉炭を300kg/t吹込み時(送風
温度1300℃)、カソードトーチとアノードトーチを
搭載したプローブを羽口部より挿入し、両トーチ間に電
圧を印加して61kWh/tのプラズマパワーを投入
し、高温プラズマアーク中に搬送ガスとともに微粉炭を
吹込んだ操業例である。送風温度1300℃の通常操業
においては、揮発分30%の微粉炭を300kg/t吹
込み操業は不可能であった。
【0029】比較例1は送風温度1200℃の通常操業
において揮発分10%の微粉炭を100kg/t吹込ん
だ操業例であり、比較例2は送風温度1250℃の通常
操業において揮発分20%の微粉炭を150kg/t吹
込んだ操業例であり、比較例3は送風温度1300℃の
通常操業において揮発分20%の微粉炭を200kg/
t吹込んだ操業例である。それぞれ実施例1、実施例
2、実施例3に比べると、送風圧力が高く、出銑量が少
なく、燃料比が高い。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明においては
微粉炭を過剰酸素率1.0未満になるほど多量に吹込ん
だときに、また揮発分の低い微粉炭を吹込んだときに、
発生した未燃チャーをレースウェイ内で消滅させるため
にカソードトーチとアノードトーチを搭載したプローブ
を羽口部より挿入し、両トーチ間に電圧を印加してプラ
ズマアークを発生させる。この高温プラズマアーク中に
搬送ガスとともに微粉炭を吹込むことにより、未燃チャ
ーをすべてレースウェイ内で消滅させ、炉頂よりの排
出、炉芯内への捕捉を回避し、置換率低下、通気不良を
回避し、生産性向上、燃料比低下をはかり、安定した溶
銑供給が可能である。また最大送風温度1300℃の通
常操業においては不可能である、微粉炭250kg/t
以上の吹込みも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施方法を示す高炉羽口部断面図
【図2】本発明に使用するプローブの構造を示す断面図
【符号の説明】
1 羽口 2 送風支管 3 プローブ 4 カソードトーチ 5 アノードトーチ 6 プラズマアーク 7 インシュレーター

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羽口部から微粉炭を高炉の内部に吹込む
    操業法において、カソードトーチとアノードトーチ間に
    生成するプラズマアーク中に微粉炭を吹込むことを特徴
    とする高炉操業法。
  2. 【請求項2】 微粉炭の揮発分が変化したときに、揮発
    分に応じてプラズマパワーを調整することを特徴とする
    請求項1記載の高炉操業法。
JP28230892A 1992-09-29 1992-09-29 高炉操業法 Withdrawn JPH06108125A (ja)

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JP28230892A JPH06108125A (ja) 1992-09-29 1992-09-29 高炉操業法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006152434A (ja) * 2004-10-28 2006-06-15 Jfe Steel Kk 高炉操業方法
CN115612769A (zh) * 2022-04-29 2023-01-17 中国科学技术大学 炼铁高炉能源系统

Cited By (3)

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JP2006152434A (ja) * 2004-10-28 2006-06-15 Jfe Steel Kk 高炉操業方法
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Effective date: 19991130