JP2933809B2 - 移動層型スクラップ溶融炉の操業方法 - Google Patents

移動層型スクラップ溶融炉の操業方法

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JP2933809B2
JP2933809B2 JP24851593A JP24851593A JP2933809B2 JP 2933809 B2 JP2933809 B2 JP 2933809B2 JP 24851593 A JP24851593 A JP 24851593A JP 24851593 A JP24851593 A JP 24851593A JP 2933809 B2 JP2933809 B2 JP 2933809B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動層型スクラップ溶
融炉を用いた溶銑製造操業におけるレースウェイの形成
方法および補助燃料の吹込み方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼材屑や銑鉄屑などのスクラップおよび
型銑やフェロシリコンなどの鉄源を主原料として溶銑を
製造する移動層型溶融炉としては図2に示すようなキュ
ポラが古くから利用されてきた。キュポラ法は、鉄鉱石
を主原料として溶銑を製造する高炉法に比べて、鉄鉱石
の還元に必要なエネルギーが不要なため、燃料としての
コークスの使用量すなわちコークス比が約1/3と少な
い。例えば、高炉でのコークス比が450〜500kg
/t(溶銑)であるのに対して、鋼材配合率が40〜6
0%のスクラップを使用するキュポラ法でのコークス比
は140〜160kg/t(溶銑)であることが報告さ
れている(石野亨:「キュポラ」、(1985)、P.
83、(新日本鋳鍛造協会))。したがって、キュポラ
法は省エネルギーの溶銑製造法であり、スクラップの発
生量が今後増加することを勘案すると、キュポラ法をは
じめとするスクラップ溶融再生処理プロセスの重要性は
今後さらに高まることが予想される。以下、従来技術と
してのキュポラ法の特徴と問題点を図2によって簡単に
説明する。
【0003】第1の特徴は、キュポラでは羽口6aの上
方約1mの水準までコークスベッド16を形成している
ことである。 C+O2 =CO2 +8080kcal/kg(C) ……(3) C+CO2 =2CO−3180kcal/kg(C) ……(4) C+1/2O2 =CO+2450kcal/kg(C) ……(5) CO+1/2O2 =CO2 +3020kcal/Nm3 (CO)……(6)
【0004】第2の特徴と問題点は、コークス単位質量
あたりの表面積を極力減少することにより、コークスベ
ッド内における(3)式の発熱反応をできるだけ遅ら
せ、(4)式の吸熱反応を抑制して、前記コークスベッ
ド内の温度上昇と高温領域の拡大を図る目的で、低反応
性の大塊の鋳物用コークスを使用していることであり、
コークスの適正な平均粒子径はキュポラの炉床径の1/
6〜1/12であることが報告されている(日本鋳物協
会:「鋳物便覧」、(1992)、P.242、(丸
善))。例えば、炉床径が1.5mのキュポラにおける
コークスの適正な平均粒子径は、上記の数値に従えば1
25mm〜250mmとなり、平均粒子径が250mm
の鋳物用コークスが実際に製造され、使用されている。
ちなみに、高炉用コークスの平均粒子径は45〜60m
mである。しかしながら、(4)式の反応は、1000
℃以上の高温領域では活発に進行するため、(3)式の
反応により発生したCO2 の大半は(4)式の反応によ
りCOに変換されるので、結局、コークスベッド内で
は、(5)式の発熱反応が主体的に行われていると推定
されている。キュポラでは、高炉のように鉄鉱石を還元
する必要はないので、COガスはできるかぎりCO2
スに変換しておくことが望ましい。そこで、キュポラで
は、コークスベッド上端面近傍に2次羽口6bを設置し
て分割送風することにより、(6)式の反応を促進さ
せ、その発熱量を炉上部の充填物の加熱に利用する方法
が一部採用されている。
【0005】(3)式と(5)式を比較すると明らかな
ように、炭素(C)1kgあたり、(5)式の反応によ
り発生する熱量は、(3)式の反応により発生する熱量
の1/3以下であり、さらに、羽口より送風される酸素
(O2 )の量が同じであれば、(5)式の反応により消
費されるC量が(3)式の反応により消費されるC量の
2倍である。したがって、キュポラの問題点は、コーク
スの消費量が多いこと、および、コークスベッド内での
発熱量が少ないために、熱風送風もしくは大量の酸素富
化操業を行わない限り燃焼ガス温度(以下、理論燃焼温
度という)が低いことである。ちなみに、高炉法では、
羽口前面のコークス中のCは全量(5)式の反応で消費
されているが、むしろ還元ガス(CO)の生成という重
要な機能を果しており、また、1000℃以上の高温送
風により燃焼ガス温度(理論燃焼温度)も2200℃以
上であり鉄鉱石を溶融するという機能も十分果してい
る。
【0006】第3の特徴は、キュポラでは大塊コークス
を使用するために、羽口前面にレースウェイ、つまり、
コークスが周囲を旋回して中心部が空間となる燃焼空間
が形成しないことである。本発明者らは、高炉の羽口前
面に形成されるレースウェイ深度DR の推定式として
(7)式を報告している(特公平1−36523号公
報)。
【0007】 DR =5Dt ・ut ・[(Pb +1)/{ρC ・dp ・ (Tb +273)}]1/2 ……(7) ここで、DR :レースウェイ深度(m)、Dt :羽口径
(m)、ut :羽口風速(m/s)、Pb :送風圧力
(kgf/cm2 ;ゲージ)、ρC :装入コークスの見
掛け密度(kg/Nm3 )、dp :装入コークスの平均
粒子径(m)、Tb:送風温度(℃)である。
【0008】(7)式で算定される一般的な高炉のレー
スウェイ深度DR は、0.8m<DR <1.5mなの
で、dp =0.06mとおいても(DR /dp )>13
となり、コークスが自由に旋回できるレースウェイ空間
が形成される。しかし、従来のキュポラでは、(7)式
によれば、DR <0.3mと推定され、しかも、通常、
p >0.10mなので(DR /dp )<3となり、コ
ークスが自由に旋回できるレースウェイ空間は形成され
ないと推定される。実際に、キュポラでレースウェイが
形成されたとの報告も見当たらない。
【0009】第4の特徴と問題点は、キュポラでもコー
クス比の低減と溶銑への浸炭を促進する目的で、無煙炭
や粉コークスなどの補助燃料吹込みが試みられている
が、補助燃料の吹込み量は少なく、高々15kg/t程
度に止まっていることである(石野亨:「キュポラ」、
(1985)、P.138、(新日本鋳鍛造協会))。
このように、従来型のキュポラにおいて補助燃料の吹込
み量が少ない原因は、前述のように、レースウェイが形
成されないため十分な燃焼空間がないこと、および、
(5)式の反応が主体的に行われるため羽口前の発熱量
が少なく、理論燃焼温度が低いことにあると推定され
る。
【0010】亀井らは、前記のキュポラの第2の特徴と
問題点の項で述べた、大塊の鋳物用コークスの代わりに
高炉用コークスを使用し、むしろ、炉頂ガスのカロリー
増加を狙って、コークス中のCの全量を(5)式の反応
で消費させ、これによるコークス比の増加を、酸素同時
吹込みの微粉炭バーナーを用いた微粉炭の大量吹込み
(PCR/VOx=0.8kg/Nm3 ;ただし、PC
R:微粉炭比(kg/t)、VOx:羽口からの酸素吹込
み量(Nm3 /t))により軽減し、さらに微粉炭の大
量吹込みに伴う理論燃焼温度の低下を大量の酸素富化
(酸素富化率>40%)により補償して、理論燃焼温度
を2000℃〜3000℃に維持する方法を提案してい
る(亀井康夫ら:「鉄と鋼」、79(1993)、N
o.2、P.139)。しかし、亀井らの方法では、微
粉炭を大量に吹込んでも(PCR≧115kg/t)、
コークス比は125kg/t必要と報告されており、従
来型のキュポラよりむしろ燃料比は増加している。さら
に、亀井らの方法における前記のPCR/VOx=0.8
kg/Nm3 の条件は、後述(8)式により、空気比μ
に換算すると0.76であり、高酸素富化の条件であっ
ても、大量の未燃焼微粉炭、いわゆる未燃チャーが発生
していたことが推定される。
【0011】伊東らは、微粉炭をキュポラへ直接吹込む
方法ではなく、図3に示すように、予燃焼炉へ吹込ん
で、低空気比(0.5)の条件で酸素、空気、および水
蒸気により微粉炭をガス化し、60%〜70%の(CO
とH2 )を含有する予燃焼還元ガスをスクラップ溶融炉
に吹込み完全燃焼する方法を提案している(特開平1−
195225号公報)。しかし、伊東らの方法では、予
燃焼炉を設置することによる炉体損失熱の増加の問題に
加えて、低空気比(0.5)条件でのガス化に伴う大量
の未燃チャーの発生の問題および未燃チャーの発生を抑
制するために大量の酸素富化が必要と予想される問題が
生じる。伊東らも予燃焼炉において10数パーセントの
未燃チャーが発生したと報告している。
【0012】本発明者らは、実際の高炉の羽口部および
レースウェイ部を1/2の縮尺で模擬した燃焼炉を用い
て微粉炭の燃焼実験を行い、レースウェイ深度が0.5
m以下、理論燃焼温度が2000℃以下の条件で、粒子
径が0.1mm以下の微粉炭を羽口内に吹込む場合に、
レースウェイ内で微粉炭を全量燃焼できる空気比μの下
限値は1.0(理論値は0.84)であることを明らか
にしている(田村健二ら:「鉄と鋼」、77(199
1)、No.6、P.775)。したがって、キュポラ
においても、羽口から吹込まれる微粉炭を完全に燃焼
し、未燃チャーの発生を防止するためには、空気比は
1.0以上に設定し、さらに、燃焼空間としてのレース
ウェイを形成することが必要と判断される。ここで、空
気比μは(8)式で表される。
【0013】 μ={1+(0.224/32)・(O)PC・(PCR/VOx)}/[0.2 24(PCR/VOx)・{(C)PC/12+(H)PC/4}+0.01(NGR /VOx)・G] ……(8) ただし、 G=2(CH4NG+3.5(C26NG+5(C38NG +6.5(C410NG+0.5(CO)NG+0.5(H2NG……(9) ここで、PCR:微粉固体燃料比もしくは液体燃料比
(kg/t)、VOx:羽口からの酸素吹込み量(Nm3
/t)、NGR:ガス燃料比(Nm3 /t)、
(O)PC、(C)PC、(H)PC:微粉固体燃料もしくは
液体燃料中の酸素、炭素、水素の質量百分率(%)、
(CijNG:ガス燃料中のガス成分Cij の体積
百分率(%)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する第1の課題は、コークスベッドの形成をできる限り
少なくして、(3)式の反応によりコークスおよび/も
しくは補助燃料中のCを完全燃焼させ、該燃焼ガスを原
料とする(4)式の反応を抑制し、コークス比を低減す
ることである。本発明が解決しようとする第2の課題
は、低酸素富化率の条件のもとで、コークス比をさらに
低減することである。本発明が解決しようとする第3の
課題は、高価で低反応性の大塊の鋳物用のコークスの代
わりに、安価で細粒の高炉用コークスを使用することで
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するため、スクラップを炉の中心部と中間部に装入
し、細粒コークスを炉壁周辺部に装入し、燃料としてコ
ークスのみを使用し、もしくは、補助燃料として微粉固
体燃料、ガス燃料、液体燃料の1種以上を羽口内に直接
吹込む、移動層型スクラップ溶融炉の操業方法におい
て、(1)式を満足するように、羽口数Nt 、羽口径D
t 、装入コークスの平均粒子径dp および送風量、送風
湿度、酸素富化率、装入コークスの見掛け密度、送風温
度、送風圧力で定まる操業変数Eの内の1個以上の因子
を調整することを特徴とする移動層型スクラップ溶融炉
の操業方法である。 Nt ・Dt ・dp 1/2 ≦E ……(1) ただし E=(Vb /772)・{804/(804−Mb )+XO2/(79− XO2 )}・[(Tb +273)/{ρC ・(Pb +1)}]1/2 ……(2) ここで、Nt :羽口数(−)、Dt :羽口径(m)、d
p :装入コークスの平均粒子径(m)、Vb :送風量
(Nm3 (dry)/min)、Mb :送風湿度(g/
Nm3 (wet))、XO2:酸素富化率(%)、ρC
装入コークスの見掛け密度(kg/Nm3 )、Tb :送
風温度(℃)、Pb :送風圧力(kgf/cm2 ;ゲー
ジ)また、ここにおいて、微粉固体燃料吹込み位置より
上流側に補助燃料としてガス燃料、液体燃料の1種以上
を吹込むことを特徴とする。
【0016】
【発明の作用】以下、本発明を詳細に説明する。図1
は、実験に用いた本発明の方法による移動層型スクラッ
プ溶融炉の概略図の一例である。ここで、1は溶融炉の
炉体であり、耐火物2で内張されている。炉の概略緒元
は、炉口径1.2m、炉床径1.32m、羽口から装入
線までの有効高さ3.5m、羽口から炉底までの炉床高
さ1.0m、シャフト角89°である。3はル式装入
装置、4はムーバブルアーマーであり、該ムーバブルア
ーマーの内振り操作によりスクラップ13を炉の中心部
から中間部に装入して堆積させ、外振り操作によりコー
クス14を炉壁近傍に装入して堆積させる。6aは送風
用の一次羽口であり羽口径は0.05m、7はブローパ
イプ、8は環状管、9は送風管、10は微粉炭吹込み用
バーナーでありブローパイプ7を貫通して挿入し、バー
ナー先端は一次羽口6aの内部に設置されている。11
はガス燃料吹込み用バーナーであり前記の微粉炭吹込み
用バーナー10の上流側に設置されている。12は出銑
口、15はレースウェイ、16はコークスベッドであ
る。いうまでもなく、実験開始初期には炉体の昇温を兼
ねて、炉の下部にはコークスを全面的に装入してコーク
スベッドを形成させ、ほぼ定常状態になった後、コーク
スベッドの上端面を羽口水準面まで降下させる。
【0017】本発明の方法では、炉壁周辺部に高炉用の
細粒コークスを装入することにより、羽口前面における
装入物の荷重が大幅に低減することと、細粒であること
の相乗作用により前記(7)式の原理に基づいて後述の
ように深度が0.3m以上のレースウェイ15を形成す
ることができ、該レースウェイを燃焼空間として利用す
ることにより、コークスおよび微粉炭を前記(3)式の
反応により完全燃焼することができる。そして、レース
ウェイ15で発生して炉内を上昇するCO2 を含む燃焼
ガスの主流は、細粒のため通気抵抗の大きい炉壁周辺部
のコークス層14を避け、粗粒のため通気抵抗の小さい
スクラップ層13を上昇するので、(4)式の反応によ
りCOに変換されることも少ない。また、レースウェイ
15へのコークスの供給は羽口先端直上部から行われる
ので、単に燃焼空間として必要な大きなレースウェイを
形成するだけでなく、安定なレースウェイを形成するた
めにも、細粒コークスを炉壁周辺部に装入することが必
要であり、本発明の重要な構成要件となっている。
【0018】さらに、細粒コークスを炉壁周辺部に装入
することにより、炭素および炭化硅素系レンガで構成さ
れている炉床部の側壁レンガの損傷防止に役立ってい
る。なぜならば、レースウェイ近傍で集中的に生成する
炭素不飽和の溶銑が炉床部側壁に沿って滴下して炉床部
に貯溜する際に、炉床側壁レンガ中の炭素が溶銑中に溶
出するため側壁レンガが損傷されやすいからである。し
かし、本発明の方法によれば、レースウェイへ降下して
未燃焼のまま炉床部へ降下したコークス、および、隣り
合うレースウェイの中間部に降下したコークスが浸炭材
として作用するため、側壁レンガの損傷防止に役立つか
らである。そして、このようにして炉床部に降下したコ
ークスが、コークスベッドを構成するための補給コーク
スとして利用されることはいうまでもない。
【0019】ここで、中心部とは炉の半径の1/3以内
の領域と定義し、炉壁周辺部とは後述(11)式で算定
されるコークス層14の炉壁からの水平距離RC 以内の
領域と定義し、中間部とは中心部と炉壁周辺部に挟まれ
た領域と定義する。また、細粒コークスとは、平均粒子
径が0.060m以下のコークスと定義する。
【0020】つぎに、炉壁周辺部に装入するコークス層
14の水平距離RC (m)と炉口半径RT (m)および
コークス比CR (kg/t)の関係を説明する。炉内に
装入されるスクラップ層13の半径は(RT −RC
(m)となるので、スクラップ層13とコークス層14
の断面積の比をB(−)とおくと(10)式が成り立
ち、整理すると(11)式が得られる。
【0021】 B=π(RT −RC2 /π{RT 2 −(RT −RC2 }……(10) RC /RT =1−{B/(B+1)}1/2 ……(11) ここで、スクラップ比をSR (kg/t)、スクラップ
とコークスのかさ密度をそれぞれρS 、ρK (kg/m
3 )とおき、装入毎のスクラップとコークスの層高が等
しいと仮定すると、スクラップとコークスの体積比は前
記の断面積比Bに等しくなるので(12)式が成り立
つ。 B=(SR /ρS )/(CR /ρK ) ……(12) (11)式と(12)式を用いて、SR =1000kg
/t、ρS =3000kg/m3 、ρK =500kg/
3 とおいたときの、RC (m)とRT (m)およびC
R の関係を計算した結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1より明らかなように、コークス比CR
の低下および炉口半径RT の減少に伴い炉壁周辺部のコ
ークス層の水平距離RC が減少するので、スクラップ溶
融炉の炉口半径RT およびコークス比CR の条件に応じ
て、(11)式と(12)式に基づいてコークス層の水
平距離RC を算定し、該算定結果を目安にして、炉壁周
辺部に細粒コークスを装入することが肝要である。ここ
で、RC ≧0.3mの場合には、該RC をレースウェイ
深度DR の目標値とすることが望ましい。一方、RC
0.3mの場合には、コークスがレースウェイに流入す
る位置は羽口先端直上なので、羽口先端と炉壁間の距
離、すなわち、羽口先端の炉内突出長さを上記のコーク
ス層の水平距離RC 以下に設定することが重要である。
ところが、分割送風によりシャフト下部に二次羽口6b
を設置する場合には、前記の炉床部の羽口の場合とは逆
に、二次羽口の先端と炉壁間の距離をコークス層の水平
距離RC 以上に設定して、二次羽口6bから送風する空
気あるいは酸素ガスが炉壁近傍の細粒コークスと反応し
ないようにすることが肝要である。
【0024】つぎに、レースウェイ深度DR が0.3m
以上となるように、羽口数Nt 、羽口径Dt 、装入コー
クスの平均粒子径dp および送風条件で定まる操業条件
の調整方法を説明する。ここで、レースウェイ深度DR
の下限値を0.3mと設定した根拠は、装入コークスと
して平均粒子径dp が0.060mの高炉用コークスを
使用する条件と、レースウェイ内でコークスが架橋現象
を起こさないで移動できる条件(DR /dp ≧5)から
算出したものであり、さらに、本発明者らが行った低レ
ースウェイ深度(≦0.5m)における空気比≧1.0
以上の微粉炭の大量燃焼実験結果を参考にしたことはい
うまでもない。なお、レースウェイ深度DR の上限値は
後述の表3および表4の試算結果から、約0.54mと
推定される。
【0025】さて、送風湿度をMb (g/Nm3 (we
t))、送風量をVb (Nm3 (dry)/min)、
送風湿度に相当する水蒸気の吹込み量をVH2O (Nm3
/min)とおくと(13)式が成立し、VH2O につい
て整理すると(14)式が得られる。 VH2O =(22.4/18000)・Mb ・(Vb +VH2O )……(13) VH2O =Mb ・Vb /(804−Mb ) ……(14)
【0026】また、酸素富化率をXO2(%)、酸素富化
量をVO2(Nm3 (dry)/min)とおくと、VO2
は(15)式で表される。 VO2=XO2・Vb /(79−XO2) ……(15) さらに、羽口風速をut (m/s)とおくと、ut
(16)式で表される。 ut =(Vb +VO2+VH2O )・(Tb +273)/ {(60×273/4)・π・Nt ・Dt 2 ・(Pb +1)}……(16) ただし、Tb :送風温度(℃)、Pb :送風圧力(kg
f/cm2 ;ゲージ)、π=円周率(−)、Nt :羽口
数(−)、Dt :羽口径(m)である。
【0027】したがって、(14)式と(15)式を
(16)式へ代入し整理すると(17)式が得られる。 ut =C/(Nt ・Dt 2 ) ……(17) ただし、C=(Vb /12865)・(Tb +273)・ {804/(804−Mb )+XO2/(79−XO2)}/(Pb +1) ……(18)
【0028】(17)式より(19)式が得られる。 Dt ・ut =C/(Nt ・Dt ) ……(19) 一方、レースウェイ深度DR の推定式(7)式を変形す
ると(20)式が得られる。 Dt ・ut =D・DR ・dp 1/2 ……(20) ただし、D=0.2{ρC ・(Tb +273)/(Pb +1)}1/2 ……(21) ここで、dp :装入コークスの平均粒子径(m)、ρ
C :装入コークスの見掛け密度(kg/Nm3 )であ
る。したがって、(19)式と(20)式を等置して整
理すると(22)式が得られる。 DR =(C/D)/(Nt ・Dt ・dp 1/2 ) ……(22)
【0029】(22)式において、DR ≧0.3とお
き、(18)式と(21)式を(22)式に代入して整
理すると(1)式および(2)式が得られる。 Nt ・Dt ・dp 1/2 ≦E ……(1) ただし E=(Vb /772)・{804/(804−Mb )+XO2/ (79−XO2 )}・[(Tb +273)/{ρC ・(Pb +1)}]1/2 ……(2) ちなみに、C/D=0.3Eの関係が成立するので、
(22)式は(23)式で表される。 DR =0.3E/(Nt ・Dt ・dp 1/2 ) ……(23)
【0030】以下、具体的事例に基づいて、DR ≧0.
3mとするための羽口数Nt 、羽口径Dt 、装入コーク
スの平均粒子径dp 、および、送風条件で定まる操業変
数Eの調整方法を説明する。ここで、出銑能力41t/
hの移動層型スクラップ溶融炉の操業条件として、送風
量Vb =350(Nm3 (dry)/min)、送風湿
度Mb =20(g/Nm3 (wet))、酸素富化率X
O2=6(%)、送風温度Tb =25(℃)、装入コーク
スの見掛け密度ρC =1000(kg/Nm3 )、送風
圧力Pb =0.2(kgf/cm2 ;ゲージ)を想定
し、羽口数Nt および装入コークスの平均粒子径dp
変化させたときに、レースウェイ深度DR を0.3m以
上にするための羽口径Dt の上限値を(1)式に基づい
て算定した結果を表2に示す。羽口径Dt の上限値は、
羽口数Nt と装入コークスの平均粒子径dp に応じて調
整すればよく、従来型のキュポラにおける、羽口径Dt
≦0.200mを基準にとると、例えば、dp =0.0
45mの場合には、(Nt =6個、Dt ≦0.197
m)もしくは(Nt =7個、Dt ≦0.169m)の組
合わせが望ましいことがわかる。そこで、dp =0.0
45m、Nt =6個、Dt ≦0.197mの条件で、D
t を0.110mから0.190mまで変化させた場合
の、レースウェイ深度DR (m)および羽口風速ut
(m/s)を、それぞれ、(23)式、(17)式に基
づいて算定した結果を表3に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】羽口径Dt を減少することによりレースウ
ェイ深度DR を増加することができる。レースウェイ深
度の増加は燃焼空間の拡大を意味するので微粉炭の多量
吹込みのためには望ましい方向であるが、表3に示すよ
うに、羽口径Dt の減少とともに羽口風速ut が増大
し、送風圧力が増大することが推定されるので、ut
従来型のキュポラのut の上限値である約100m/s
以下になるように羽口径Dt を決定することが望まし
い。したがって、表3のケースでは、Dt の下限値は
0.110m、レースウェイ深度DR の上限値は0.5
4mと推定される。ちなみに、(17)式と(2)式を
比較すると明らかなように、羽口風速ut と操業変数E
の変化の方向は同じであり、主として、送風量Vb によ
って羽口風速ut もしくは操業変数Eを調整する。
【0035】つぎに、Nt =6個、Dt =0.170
m、ut =43.2m/sの条件で、dp を実操業で想
定される0.020mから0.060mまで変化させた
場合のレースウェイ深度DR (m)を、(23)式に基
づいて算定した結果を表4に示す。装入コークス平均粒
子径dp を0.020mまで減少することによりレース
ウェイ深度DR を0.52mまで増加することができ
る。ここで、装入コークス平均粒子径dp の減少はコー
クス層の通気抵抗を増加させるので、炉壁周辺部のコー
クス層内を上昇するガス量を減少させ、逆に、スクラッ
プ層内を上昇するガス量を増加させるので、スクラップ
の予熱効果を高めるとともに、炉壁周辺部のガス流減少
による炉体損失熱の減少効果も期待できるので望ましい
方向であり、従来型キュポラの常識とは逆に、本発明の
方法によるスクラップ溶融炉では細粒コークスの方が有
利に作用することは明らかである。
【0036】以上、移動層型スクラップ溶融炉における
レースウェイの形成方法について説明してきたが、つぎ
に、微粉炭吹込みを主体とした補助燃料の吹込み方法に
ついて簡単に説明する。図4は、羽口内に補助燃料を吹
込む本発明の方法の例を示したものであり、微粉固体燃
料のみを吹込む場合は、高炉法で本発明者らが提案した
方法(特公平4−2642号公報)と同じでよい。すな
わち、ブローパイプ7を貫通して、微粉固体燃料吹込み
バーナー10の先端を羽口内6aに挿入する。微粉固体
燃料のみを吹込む場合の微粉固体燃料吹込みバーナー1
0の先端位置は、ブローパイプ7内あるいは羽口の前面
に形成されるレースウェイ15内に設置してもよいが、
側のブローパイプ7内に挿入した場合には、羽口と
ブローパイプの境界付近あるいはブローパイプの内壁面
への微粉固体燃料の付着の問題が発生し、一方、レース
ウェイ15内に挿入した場合にはバーナーの耐熱性が問
題になるので、羽口内6aに挿入する方法が最適であ
る。
【0037】微粉固体燃料の燃焼性をさらに向上するた
めには、従来型のキュポラで採用されている熱風送風を
行ってもよいが、常温送風で、数パーセント程度の低酸
素富化率の送風条件下において、ガス燃料もしくは液体
燃料を微粉固体燃料の吹込み位置より上流側に吹込むこ
とにより、微粉固体燃料の吹込み位置の送風温度を60
0℃以上に予熱する方法が簡便でありかつ実用的であ
る。なぜならば、本発明の方法では、後述の実施例で示
すように、炉頂ガスのCO燃焼率ηCOが大きいため炉頂
ガスの発熱量が低くなり高温の熱風送風が行えない可能
性が大きいからである。ガス燃料もしくは液体燃料の吹
込み方法は、図4(a)に示したように、微粉固体燃焼
の吹込み方法と同様に、ガス燃料もしくは液体燃料の直
管の吹込みバーナーをブローパイプ7を貫通して挿入す
るか、あるいは、図4(b)に示したように、曲管の吹
込みバーナーを羽口内を貫通して挿入する方法でよい。
【0038】ここで、微粉固体燃料の吹込み位置の送風
温度を600℃以上と設定した根拠は、微粉固体燃料と
して微粉炭を想定し、微粉炭の揮発分の燃焼を促進する
ことを想定した場合、微粉炭の温度を微粉炭の揮発成分
である石炭ガスあるいはタールの発火点である600℃
以上に予熱しておく必要があるからである。なお、ここ
で図4(a)の場合のガス燃料もしくは液体燃料の吹込
み位置は、該燃料の燃焼性が高く、吹込み量が少なく、
しかも燃焼温度が約600℃と低いことを勘案すると、
羽口内でも、あるいは、ブローパイプ内でもどちらでも
よい。また、微粉固体燃料の吹込み位置の送風温度が6
00℃以上であるかどうかの判断は、微粉固体燃料吹込
みバーナー先端部に熱電対温度計を設置して直接測定す
るか、あるいは、ガス燃料もしくは液体燃料の吹込み量
と送風量の物質収支と熱収支に基づいて理論燃焼温度を
推定する方法で行えばよく、微粉固体燃料の吹込み位置
の送風温度が600℃未満の場合には、該温度が600
℃以上になるようにガス燃料もしくは液体燃料の吹込み
量を調整(増加)する。
【0039】つぎに、補助燃料の吹込み量については、
空気比≧1.0の条件で吹込む方法が、前述のようにレ
ースウェイ内で微粉炭を完全燃焼することが可能であり
望ましい方法である。しかし、空気比が1.0未満の条
件で補助燃料を大量に吹込む場合でも、未燃チャーはか
なり発生すると予想されるが、未燃焼チャーの大半は炉
頂より排出されるので通気性悪化の問題は生じないと推
定される。むしろ、一部の未燃チャーは溶銑中への浸炭
材として利用されて、コークス比を低減できる可能性も
あるので、燃焼性の面からだけの判断で空気比の下限値
を1.0と限定して補助燃料の吹込み量を調整すること
は必ずしも必要ない。
【0040】
【実施例】以下、本発明の方法による実施例を説明す
る。実験には図1に示した移動層型スクラップ溶融炉
(羽口数6個)を用いた。使用した原燃料の粒子径と化
学成分は以下の通りである。鉄原料として使用したスク
ラップは最大寸法が0.100mの加工鋼屑(C:0.
5%、Si:0.2%、Fe:98.0%)コークスは
平均粒子径dp が0.013mの細粒コークス(C:8
8.0%、H:0.2%、灰分:11.0%)、補助燃
料として使用した微粉固体燃料は粒子径が0.074m
m以下80%の微粉炭(C:75.0%、H:5.0
%、灰分:11.0%)、天然ガスは(CH4 :88.
0%、C26 :6.0%、C38 :4.0%、C4
10:2.0%)であった。主要な実験条件と実験操業
指標を表5に示す。
【0041】
【表5】
【0042】ここで、実施例1はコークスのみ使用の
例、実施例2は補助燃料として微粉炭を多量吹込み(1
04kg/t;空気比1.0)した例、実施例3は補助
燃料として微粉炭と天然ガスを複合吹込み(微粉炭77
kg/t、天然ガス15Nm3/t;空気比1.0)し
た例である。いずれの実験においても、スクラップ比は
954kg/t、型銑比は0、すなわち、全量鋼屑使
用、送風温度は常温(25℃)、送風湿度は大気湿度
(20g/Nm3 )で行った。実施例1のコークスのみ
使用の実験は、送風量Vb 51.9Nm3 /min(送
風量原単位679Nm3 /t)、酸素富化率XO22.0
%の送風条件のもとで行い、出銑量4.58t/h、コ
ークス比129kg/t、炉頂ガスのCO燃焼率η
CO{ηCO=CO2 /(CO2 +CO)×100で定義}
60%の好成績が得られた。従来型キュポラの操業で
は、前述のように、鋼材配合率40〜60%の条件での
コークス比が140〜160kg/tであるのに対し
て、実施例1の場合には、鋼材配合率100%の条件で
も130kg/t以下のコークス比が達成された。ちな
みに、表5に示すように、実施例1の場合の羽口風速u
t は73.3m/s、レースウェイ深度DR は0.31
6m(>0.3m)、理論燃焼温度は2610℃、溶銑
温度は1530℃であった。
【0043】実施例2の補助燃料として微粉炭を多量
(104kg/t)吹込んだ実験は、送風量Vb 49.
8Nm3 /min(送風量原単位598Nm3 /t)、
酸素富化率XO24.0%の送風条件のもとで行い、出銑
量5.00t/h、コークス比33kg/t、炉頂ガス
のCO燃焼率ηCO75%の好成績が得られ、とくにコー
クス比は、実施例1に示したコークスのみ使用の実験に
比べて大幅に減少し、溶銑(C:3.7%)の浸炭量に
相当する低コークス比が得られた。また、実施例2の場
合の羽口風速ut は72.1m/s、レースウェイ深度
R は0.311m(>0.3m)、理論燃焼温度は2
527℃、溶銑温度は1510℃であった。このよう
に、微粉炭多量吹込みにより理論燃焼温度はやや低下し
たが、低酸素富化率XO2(4.0%)の条件でも250
0℃以上の高温が得られた。
【0044】実施例3の補助燃料として微粉炭と天然ガ
スを複合吹込みした実験は、送風量Vb 47.8Nm3
/min(送風量原単位579Nm3 /t)、酸素富化
率XO25.0%の送風条件、および、天然ガスを15N
3 /t吹込むことにより送風温度を735℃(>60
0℃)に予熱した羽口内に、微粉炭を77kg/t吹込
む方法で行った。その結果、出銑量4.95t/h、コ
ークス比35kg/t、炉頂ガスのCO燃焼率ηCO90
%の好成績が得られ、とくに、高ηCOによる高熱効率が
達成された。また、実施例3の場合の羽口風速ut は7
0.2m/s、レースウェイ深度DR は、0.302m
(>0.3m)、理論燃焼温度は2621℃、溶銑温度
は1520℃であった。
【0045】
【発明の効果】本発明は以上の通り、鋳物用コークスに
比べて安価な高炉用コークス、しかも細粒コークスを使
用してコークス比を低減できる画期的なスクラップの溶
融処理方法であり、さらに、羽口前にレースウェイを形
成することにより、数パーセント以下の低酸素富化率の
条件で、コークスよりさらに安価な微粉炭を大量に燃焼
してコークス比を大幅に低減できる方法を提供するもの
であり、発明の効果はきわめて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための移動層型スクラップ溶
融炉の実験装置の概略図
【図2】従来型キュポラの概略図
【図3】微粉炭の予燃焼炉を備えた従来型スクラップ溶
融炉の概略図
【図4】本発明の方法による補助燃料吹込み方法の概略
【符号の説明】
1 スクラップ溶融炉の炉体 2 耐火物 3 ベル式装入装置 4 ムーバブルアーマー 5 ガス上昇管 6 羽口(a:一次、b:二次) 7 ブローパイプ 8 環状管 9 送風管 10 微粉炭吹込みバーナー 11 ガス燃料吹込みバーナー 12 出銑口 13 スクラップ(層) 14 コークス(層) 15 レースウェイ 16 コークスベッド 17 予燃焼炉

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクラップを炉の中心部と中間部に装入
    し、細粒コークスを炉壁周辺部に装入し、燃料としてコ
    ークスのみを使用し、もしくは、補助燃料として微粉固
    体燃料、ガス燃料、液体燃料の1種以上を羽口内に直接
    吹き込む移動層型スクラップ溶融炉の操業方法におい
    て、(1)式を満足するように、羽口数Nt 、羽口径D
    t 、装入コークスの平均粒子径dp および送風量、送風
    湿度、酸素富化率、装入コークスの見掛け密度、送風温
    度、送風圧力で定まる操業変数Eの内の1個以上の因子
    を調整することを特徴とする移動層型スクラップ溶融炉
    の操業方法。 Nt ・Dt ・dp 1/2 ≦E ……(1) ただし E=(Vb /772)・{804/(804−Mb )+XO2/(79− XO2 )}・[(Tb +273)/{ρC ・(Pb +1)}]1/2 ……(2) ここで、Nt :羽口数(−)、Dt :羽口径(m)、d
    p :装入コークスの平均粒子径(m)、Vb :送風量
    (Nm3 (dry)/min)、Mb :送風湿度(g/
    Nm3 (wet))、XO2:酸素富化率(%)、ρC
    装入コークスの見掛け密度(kg/Nm3 )、Tb :送
    風温度(℃)、Pb :送風圧力(kgf/cm2 ;ゲー
    ジ)
  2. 【請求項2】 微粉固体燃料吹込み位置より上流側に補
    助燃料としてガス燃料、液体燃料の1種以上を吹込むこ
    とを特徴とする請求項1記載の移動層型スクラップ溶融
    炉の操業方法。
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