JPH0610782A - Ffv用エンジンの始動制御方法 - Google Patents

Ffv用エンジンの始動制御方法

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JPH0610782A
JPH0610782A JP4170988A JP17098892A JPH0610782A JP H0610782 A JPH0610782 A JP H0610782A JP 4170988 A JP4170988 A JP 4170988A JP 17098892 A JP17098892 A JP 17098892A JP H0610782 A JPH0610782 A JP H0610782A
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JP
Japan
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engine
fuel
heater
alcohol concentration
turned
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Application number
JP4170988A
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English (en)
Inventor
Takamitsu Kashima
隆光 鹿島
Yoichi Saito
陽一 斎藤
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バッテリの消耗を有効に防止することがで
き、さらにエンジンの始動操作フィーリングを向上させ
たFFV用エンジンの始動制御方法を提供する。 【構成】 まず、燃料のアルコール濃度Mに基づき設定
した始動可能判定値Tesと、エンジン温度としての冷却
水温TW とを比較し始動不能と判定すると、バッテリ電
圧Eとバッテリ電圧設定値Es とを比較する。ここで、
バッテリ電圧低下と判定したら通常制御(ヒータ暖機せ
ず)とし、バッテリ電圧低下ではないと判定した場合に
は、アルコール濃度Mとアルコール濃度設定値Ms とを
比較する。そして、燃料のアルコール濃度が高くヒータ
暖機時間が長く必要と判定した場合は、第1の設定値I
1 を設定してキースイッチ61のON直後からヒータ暖
機を開始し、ヒータ暖機時間は短くて良いと判定した場
合には、第2の設定値I2 を設定しイグニッションスイ
ッチ69がONしてからヒータ暖機を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンに供給する燃
料を加熱して始動性向上を図るFFV用エンジンの始動
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、燃料事情の悪化、排気清浄化の要
請などにより、従来のガソリンに加えて代替燃料として
のアルコールを同時に使用可能なシステムが実用化され
つつあり、このシステムを搭載した自動車などの車輌
(Flexible Fuel Vehicle 、以下、「FFV」と称す
る)では、ガソリンは勿論のこと、アルコールとガソリ
ンとの混合燃料、あるいは、アルコールのみで走行が可
能なようになっており、このFFVで使用する燃料のア
ルコール濃度(含有率)は、燃料補給の際のユーザー事
情により、0%(ガソリンのみ)から100%(アルコ
ールのみ)の間で変化する。
【0003】一般に、アルコール燃料は、ガソリン燃料
に比較して、低温で気化しにくい、気化潜熱が大きい、
引火点が高いなどの特性を有しており、アルコール濃度
が変化すると、気化潜熱、比熱、始動可能温度、理論空
燃比などが変化して始動条件が変化し、特に低温時には
始動条件が厳しくなって始動性が悪化するといった問題
が生じる。
【0004】これに対処するに、ヒータなどの加熱手段
により燃料を加熱して低温時の始動性を向上させる技術
が従来から知られており、例えば、特開昭56−143
337号公報では、燃料のアルコール濃度に応じて、ヒ
−タの加熱面の加熱温度あるいはヒ−タへの通電時間
(ヒータ暖機時間)を制御する技術が示されている。
【0005】また、特開昭59−25070号公報で
は、ヒ−タへの通電をキースイッチがONした時から開
始してスタータが作動するまでの時間あるいはキースイ
ッチがONした時から開始して所定時間が経過するまで
行なう技術が示されており、このようにヒータ暖機をキ
ースイッチがONした時から開始することにより、イグ
ニッションスイッチがONした時からヒータ暖機を開始
するよりも、ヒータ暖機を早く終了することができ、ヒ
ータ暖機を見かけ上、短縮することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術に示されるようにヒ−タへの通電時間をキースイッチ
がONした時から開始して一義的に設定するような場
合、FFV用エンジンでは燃料が高アルコール濃度時に
おいても始動可能となるような値としなければならない
ため、結果的にはヒータ暖機時間が比較的長くなりエン
ジンの始動操作性が悪化するとともに、例えば、燃料が
低アルコール濃度時においては、長いヒータ暖機により
不必要なバッテリの消耗を招くといった問題がある。
【0007】一方、ヒータ暖機時間が短く設定されてい
ると、燃料が高アルコール濃度時においてエンジンが始
動できずにヒータ暖機のみが繰り返し何回も行なわれ、
バッテリが消耗してしまうという問題がある。
【0008】また、ヒ−タへの通電時間をキースイッチ
がONした時から開始して燃料のアルコール濃度に応じ
て設定することも考えられるが、このような場合、燃料
のアルコール濃度に応じてヒータ暖機時間が短くなった
り、あるいは、長くなったりしてしまうため、エンジン
の始動操作フィーリングが悪化してしまうといった問題
がある。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、ヒータ暖機時間を短くして、バッテリの不必要な消
耗を防止しエンジンの始動操作性を向上させることがで
き、また、燃料のアルコール濃度の高低に係わらずヒー
タ暖機完了を略同一としてエンジンの始動操作フィーリ
ングを向上させることのできるFFV用エンジンの始動
制御方法を提供することを第一の目的としている。
【0010】さらに、ヒータへの通電によるバッテリの
消耗を有効に防止することのできるFFV用エンジンの
始動制御方法を提供することを第二の目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
1)上記目的を達成するため本発明による第一のFFV
用エンジンの始動制御方法は、キースイッチがオンした
ときに燃料のアルコール濃度とエンジン温度とに基づい
てエンジンが始動可能か否かを判別する手順と、始動不
能と判別したとき燃料のアルコール濃度が予め設定した
設定値より高いか否かを判別する手順と、燃料のアルコ
ール濃度が上記設定値より高いと判別したときは上記キ
ースイッチがオンした直後から燃料の気化を促進する加
熱手段に通電する一方、燃料のアルコール濃度が上記設
定値以下と判別したときにはイグニッションスイッチが
オンしたときから上記加熱手段に通電する手順とを備え
たものである。
【0012】2)上記目的を達成するため本発明による
第二のFFV用エンジンの始動制御方法は、燃料のアル
コール濃度とエンジン温度とに基づいてエンジンが始動
可能か否かを判別する手順と、始動不能と判別したとき
バッテリ電圧が予め設定した設定値より高いか否かを判
別する手順と、バッテリ電圧が上記設定値以下と判別し
たときには報知手段により報知するとともに、燃料の気
化を促進する加熱手段に通電することなく通常のエンジ
ン始動制御を実行させる手順とを備えたものである。
【0013】
【作 用】
1)上記第一のFFV用エンジンの始動制御方法では、
まず、キースイッチがオンしたときに燃料のアルコール
濃度とエンジン温度とに基づいてエンジンが始動可能か
否かを判別し、始動不能と判別すると燃料のアルコール
濃度が予め設定した設定値より高いか否かを判別する。
そして、燃料のアルコール濃度が上記設定値より高いと
判別したときは上記キースイッチがオンした直後から燃
料の気化を促進する加熱手段に通電する一方、燃料のア
ルコール濃度が上記設定値以下と判別したときにはイグ
ニッションスイッチがオンしたときから上記加熱手段に
通電する。
【0014】2)上記第二のFFV用エンジンの始動制
御方法では、まず、燃料のアルコール濃度とエンジン温
度とに基づいてエンジンが始動可能か否かを判別し、始
動不能と判別するとバッテリ電圧が予め設定した設定値
より高いか否かを判別する。そして、バッテリ電圧が上
記設定値以下と判別したときには報知手段により報知す
るとともに、燃料の気化を促進する加熱手段に通電する
ことなく通常のエンジン始動制御を実行する。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1〜図11は本発明の一実施例に係わり、図1
および図2は始動制御手順を示すフローチャート、図3
はヒータの通常時制御手順を示すフローチャート、図4
はスタータモータの制御手順を示すフローチャート、図
5は燃料噴射制御手順を示すフローチャート、図6はエ
ンジン制御系の概略図、図7はエンジン制御装置の回路
構成図、図8は始動可能領域と始動不能領域とを示す説
明図、図9は始動可能判定水温マップの説明図、図10
はヒータ特性の説明図、図11はヒータ通電のタイムチ
ャートである。
【0016】(エンジン制御系の構成)図6において、
符号1はFFV用エンジン(図においては水平対向4気
筒型エンジン)であり、このエンジン1のシリンダヘッ
ド2に吸気ポート2aと排気ポート2bが形成されてい
る。上記吸気ポート2aにはインテークマニホルド3が
連通され、このインテークマニホルド3の上流にエアチ
ャンバ4を介してスロットル通路5が連通されている。
このスロットル通路5の上流側には、吸気管6を介して
エアクリーナ7が取付けられ、このエアクリーナ7が吸
入空気の取り入れ口であるエアインテークチャンバ8に
連通されている。
【0017】一方、上記排気ポート2bにエキゾースト
マニホルド9を介して排気管10が連通され、この排気
管10に触媒コンバータ11が介装されてマフラ12に
連通されている。また、上記スロットル通路5にスロッ
トルバルブ5aが設けられ、上記スロットル通路5の直
上流の上記吸気管6にインタークーラ13が介装され、
さらに、上記吸気管6の上記エアクリーナ7の下流側に
レゾネータチャンバ14が介装されている。
【0018】また、上記レゾネータチャンバ14と上記
インテークマニホルド3とを連通して上記スロットルバ
ルブ5aの上流側と下流側とをバイパスするバイパス通
路15に、アイドルスピードコントロールバルブ(IS
CV)16が介装されている。さらに、このISCV1
6直下流側に、吸気圧が負圧のとき開弁する一方、後述
するターボチャージャ18によって過給されて吸気圧が
正圧になったとき閉弁するチェックバルブ17が介装さ
れている。
【0019】また、符号18はターボチャージャであ
り、このターボチャージャ18のタービンホイール18
aが上記排気管10に介装したタービンハウジング18
bに収納され、一方、このタービンホイール18aにタ
ービンシャフト18cを介して連結するコンプレッサホ
イール18dが上記吸気管6の上記レゾネータチャンバ
14の下流側に介装したコンプレッサハウジング18e
に収納されている。
【0020】また、上記タービンハウジング18bの流
入口にウエストゲートバルブ19が介装され、このウエ
ストゲートバルブ19に、ウエストゲートバルブ作動用
アクチュエータ20が連設されている。このウエストゲ
ートバルブ作動用アクチュエータ20は、ダイヤフラム
により2室に仕切られ、一方がウエストゲートバルブ制
御用デューティソレノイドバルブ21に連通される圧力
室を形成し、他方が上記ウエストゲートバルブ19を閉
方向に付勢するスプリングを収納したスプリング室を形
成している。
【0021】上記ウエストゲートバルブ制御用デューテ
ィソレノイドバルブ21は、上記レゾネータチャンバ1
4とターボチャージャ18下流側の吸気管6とを連通す
る通路に介装されており、後述する制御装置(ECU)
51から出力される制御信号のデューティ比に応じて、
上記レゾネータチャンバ14側の圧力と上記吸気管6側
の圧力とを調圧して上記ウエストゲートバルブ作動用ア
クチュエータ20の圧力室に供給し、上記ウエストゲー
トバルブ19による排気ガスリリーフを制御して上記タ
ーボチャージャ18による過給圧を制御するようになっ
ている。
【0022】また、上記インテークマニホルド3に絶対
圧センサ22が通路22aを介して連通され、この通路
22aに吸気管圧力/大気圧切換ソレノイドバルブ22
bが介装されている。この吸気管圧力/大気圧切換ソレ
ノイドバルブ22bは絶対圧センサ22をインテークマ
ニホルド3側と大気側とに選択的に連通させるもので、
絶対圧センサ22とインテークマニホルド3とが連通さ
れることで吸気管圧力(過給時には過給圧)を検出する
ことができる。
【0023】さらに、上記インテークマニホルド3の各
気筒の各吸気ポート2aの直上流側にインジェクタ23
が臨まされ、このインジェクタ23の燃料噴射方向に低
温始動のための加熱手段の一例であるPTC(Positive
Temperature Coefficient)ヒータ3aが対設されてい
る。また、上記シリンダヘッド2の各気筒毎に、その先
端を燃焼室に露呈する点火プラグ24が取付けられ、こ
の点火プラグ24にイグナイタ25が接続されている。
【0024】一方、燃料タンク26に、アルコールの
み、またはアルコールとガソリンとの混合燃料、あるい
は、ガソリンのみの、ユーザの燃料補給の際の事情によ
りアルコール濃度M(%)の異なる燃料が貯溜されてお
り、この混合燃料が、インタンク式の燃料ポンプ31に
より燃料通路30を介して上記インジェクタ23に圧送
される。
【0025】上記燃料通路30には、燃料フィルタ3
6、アルコール濃度センサ37、上記インジェクタ2
3、プレッシャレギュレータ29が順に介装されてお
り、上記燃料通路30を経て圧送された燃料は、一部が
上記インジェクタ23から噴射されてエンジンに供給さ
れ、余剰燃料が上記プレッシャレギュレータ29から上
記燃料タンク26にリターンされる。
【0026】上記アルコール濃度センサ37は、例え
ば、上記燃料通路30内に設けられた一対の電極などか
ら構成され、燃料のアルコール濃度によって変化する電
気伝導度に基づく電流変化を検出することによりアルコ
ール濃度を検出するセンサであり、その他、抵抗検出
式、静電容量式、光学式のセンサなどを用いても良い。
【0027】上記プレッシャレギュレータ29は、例え
ばダイヤフラム式のレギュレータであり、上記インテー
クマニホルド3の圧力が導入され、このインテークマニ
ホルド3の圧力と燃料圧力との差圧が一定となるよう燃
料のリターン量を制御するものである。
【0028】また、上記吸気管6の上記エアークリーナ
7の直下流に、吸入空気量センサ(図においてはホット
ワイヤ式吸入空気量センサ)41が介装され、上記スロ
ットルバルブ5aに、スロットル開度センサ42が連設
されている。さらに、上記エンジン1のシリンダブロッ
ク1aにノックセンサ43が取付けられるとともに、こ
のシリンダブロック1aの左右両バンクを連通する冷却
水通路44に冷却水温センサ45が臨まされ、上記排気
管10の上記エキゾーストマニホルド9の集合部にO2
センサ46が臨まされている。
【0029】また、上記シリンダブロック1aに支承さ
れたクランクシャフト1bにクランクロータ47が軸着
され、このクランクロータ47の外周に、電磁ピックア
ップなどからなるクランク角センサ48が対設されてい
る。さらに、上記エンジン1のカムシャフト1cに連設
するカムロータ49に、電磁ピックアップなどからなる
気筒判別用のカム角センサ50が対設されている。尚、
上記クランク角センサ48及び上記カム角センサ50
は、電磁ピックアップなどの磁気センサに限らず、光セ
ンサなどでも良い。
【0030】(エンジン制御系の回路構成)図7におい
て、符号51はマイクロコンピュータなどからなる制御
装置(ECU)で、CPU52、ROM53、RAM5
4、バックアップRAM55およびI/Oインターフェ
ース56がバスライン57を介して互いに接続されてお
り、定電圧回路58から所定の安定化電圧が各部に供給
されるとともに、上記バックアップRAM55に常時バ
ックアップ電圧が印加されるようになっている。この定
電圧回路58は、ECUリレー59のリレー接点を介し
てバッテリ60に接続され、上記ECUリレー59のリ
レーコイルが、図示しないイグニッションキーシリンダ
にキーを差し込むとONするキースイッチ61を介して
上記バッテリ60に接続されている。
【0031】また、上記バッテリ60に、スタータスイ
ッチ(ST SW;イグニッションキーシリンダにキーを
差込みキーをST位置にしたときONするスタータ端子
接点)62、スタータモータリレー63のリレー接点を
介してスタータモータ64が接続されるとともに、ヒー
タリレー65のリレー接点及び電流センサ66を経てP
TCヒータ3aが接続され、さらに、燃料ポンプリレー
67のリレー接点を介して燃料ポンプ31が接続されて
いる。
【0032】また、上記I/Oインターフェース56の
入力ポートには、絶対圧センサ22、アルコール濃度セ
ンサ37、吸入空気量センサ41、スロットル開度セン
サ42、ノックセンサ43、冷却水温センサ45、O2
センサ46、クランク角センサ48、カム角センサ5
0、電流センサ66、車速センサ68、イグニッション
スイッチ(Ig SW;イグニッションキーシリンダにキ
ーを差込みキーをST位置あるいはIG位置にしたとき
ONするイグニッション端子接点)69およびスタータ
スイッチ62が接続されるとともに、上記バッテリ60
が接続されてバッテリ電圧がモニタされる。
【0033】一方、上記I/Oインターフェース56の
出力ポートには、イグナイタ25が接続されるととも
に、駆動回路70を介して、ISCV16、ウエストゲ
ートバルブ制御用デューティソレノイドバルブ21、イ
ンジェクタ23、吸気管圧力/大気圧切換ソレノイドバ
ルブ22b、各リレー(スタータモータリレー63、ヒ
ータリレー65、燃料ポンプリレー67)のコイル、ヒ
ータ加熱表示手段としてのLED等からなるECSラン
プ71、および、バッテリ電圧の低下を表示する報知手
段としてのLED等からなるバッテリチェックランプ7
2が接続されている。
【0034】前記ROM53には各種制御プログラム、
及び、各種マップ類などの固定データが記憶されてお
り、また、前記RAM54およびバックアップRAM5
5には、前記各センサ類、スイッチ類の出力信号を処理
した後のデータ及び前記CPU52で演算処理したデー
タが格納される。
【0035】上記CPU52では、上記ROM53に記
憶されている制御プログラムに従い、キースイッチ61
がONされると、始動判定を行ない、判定結果に応じ
て、PTCヒータ3aへの通電・非通電の制御を行なう
とともに、空燃比制御、点火時期制御、過給圧制御等の
エンジン制御を行なう。
【0036】(始動制御手順)次に、ECU51による
始動時の制御手順について説明する。図1および図2の
フローチャートは、イグニッションキーシリンダ(図示
せず)にキーが差し込まれてキースイッチ61がONさ
れ、ECU51に電源投入されると実行される始動制御
のプログラムである。
【0037】まず、ステップS101でイニシャライズを行
ない、各フラグおよびカウント値をクリアするとともに
各I/Oポート出力値を0として、ステップS102へ進
み、後述するヒータ通常時制御ルーチンの割込みを禁止
する。
【0038】次いで、ステップS103へ進み、スタータモ
ータ通電禁止フラグF1をセットして(F1←1)スタ
ータモータ64への通電を禁止し、ステップS104へ進
み、燃料ポンプリレー67に対するI/Oポート出力値
G1をセットして(G1←1)燃料ポンプリレー67を
ONさせて、燃料ポンプ31を駆動させる。
【0039】次に、ステップS105へ進み、アルコール濃
度センサ37からのアルコール濃度Mに基づき、始動可
能判定温度マップMPTsを直接あるいは補間計算付きで
参照し、始動可能判定値Tesを設定する。
【0040】この始動可能判定温度マップMPTsは、図
8に示すように、インジェクタ23から噴射する燃料を
PTCヒータ3aにより加熱せずに始動可能なアルコー
ル濃度Mの温度条件領域と、そのままでは始動不能な温
度条件領域とを実験などにより区分し、これらの領域の
境界温度を始動可能判定値Tesとして、アルコール濃度
Mをパラメータとしたマップ(図9参照)としてROM
53の一連のアドレスに予めメモリしておくものであ
る。
【0041】これにより冷却水温センサ45によって検
出したエンジン温度を代表する冷却水温Tw が、そのと
きのアルコール濃度Mに応じて設定される始動可能判定
値Tes以上か否かによってエンジンが始動可能か否かを
判定することができるのである。
【0042】そして、ステップS106で、冷却水温センサ
45からの冷却水温Tw を読込み、この冷却水温Tw
と、上記ステップS105で設定した始動可能判定値Tesと
を比較し、エンジンが始動可能かを判定する。
【0043】尚、始動可能判定の際のエンジン温度とし
て、前記冷却水温センサ45からの冷却水温TW に代え
て燃料温度などを採用しても良い。
【0044】その結果、上記ステップS106で、TW >T
esのときには、始動可能と判定してステップS107へ進
み、イグニッションスイッチ(Ig SW)69がONと
なるまでループを繰り返す。そして、上記Ig SW69
がONのときには、ステップS108へ進み、スタータモー
タ通電禁止フラグF1をクリアして(F1←0)スター
タモータ64への通電を許可し、ステップS109へと進
み、ヒータ通常時制御ルーチンの割込みを許可してプロ
グラムを終了する。
【0045】尚、上記スタータモータ通電禁止フラグF
1は、後述するスタータモータ制御手順により参照さ
れ、スタータモータ64が駆動されてエンジンがクラン
キングされると、後述する燃料噴射制御手順で設定され
る燃料噴射量Ti の燃料がインジェクタ23から噴射さ
れる。
【0046】一方、前記ステップS106で、TW ≦Tesの
ときには、始動不能と判定してステップS110へ分岐し、
ECU51に読み込まれたバッテリ電圧Eと予めROM
53に記憶されているバッテリ電圧低下を判断するため
のバッテリ電圧設定値Es とを比較する。そして、この
ステップS110でE≦Es のときには、バッテリ電圧低下
と判定してステップS111に進み、バッテリチェックラン
プ72に対するI/Oポート出力値G5をセットして
(G5←1)、このバッテリチェックランプ72を点灯
させバッテリ電圧Eの低下を報知し、PTCヒータ3a
を通電することなく通常のエンジン始動制御を行うべく
前記ステップS107へと進む。
【0047】これにより、始動時、ヒータ通電必要状態
であっても、バッテリ電圧が低下しているときには、P
TCヒータ3aに対する通電が禁止されるので、少くと
もPTCヒータ3aの電力消費によって生じるバッテリ
消耗による始動不能が回避される。
【0048】また、上記ステップS110で、E>Es のと
きには、ステップS112に進み、アルコール濃度Mと予め
ROM53に記憶されているアルコール濃度設定値Ms
とを比較する。このアルコール濃度設定値Ms は、例え
ば、図8中のアルコール濃度80%の値に設定されてお
り、このステップS112でM≦Ms のときには、アルコー
ル濃度が低くヒータ暖機時間は短くても良いと判定し、
ステップS113に進み、後述する加熱完了判定値Is に第
2の設定値I2 を設定して、ステップS114に進んで、I
g SW69がONとなるまでループを繰り返し、上記I
g SW69がONのとき、ステップS115へと進む。
【0049】一方、上記ステップS112でM>Ms のとき
には、燃料のアルコール濃度が高くヒータ暖機時間は長
く必要と判定して、ステップS116へと進み、上記加熱完
了判定値Is に上記第2の設定値I2 より小さい値の第
1の設定値I1 を設定してステップS115に進む。
【0050】すなわち、図10に示すように、PTCヒ
ータ3aのヒータ消費電流Iは、通電後、ヒータ消費電
流が立ち上り、温度が上昇してキューリー点に達する
と、抵抗値が急激に上昇して消費電流が減少し始め、そ
の後、PTCヒータ3aの温度が飽和状態となって消費
電流が略一定の値となる。また、燃料のアルコール濃度
が高いほど気化潜熱が大きいため、PTCヒータ3aを
充分加熱してから燃料噴射を実行させる必要がある。こ
のため、高アルコール濃度時(M>Ms )は、PTCヒ
ータ3aへの通電時間(ヒータ暖機時間)を長くし、こ
のヒータ暖機によりヒータ消費電流Iが充分低下したと
き加熱完了の判断を行なうべく、上記加熱完了判定値I
s をM≦Ms のときの第2の設定値I2 より小さい第1
の設定値I1 に設定するのである。
【0051】そして、ステップS115で、ECSランプ7
1に対するI/Oポート出力値G2をセットして(G2
←1)ECSランプ71を点灯した後、ステップS117
で、ヒータリレー65に対するI/Oポート出力値G3
をセットして(G3←1)ヒータリレー65をONさせ
PTCヒータ3aを通電させる。
【0052】次いで、ステップS118で、上記PTCヒー
タ3aの通電時間を計数するためのタイマTIMのカウン
トをスタートする。
【0053】そして、ステップS119で、上記タイマTIM
の計時が設定時間T1 以上となるまでループを繰り返し
てカウントを継続し、TIM>T1 となったときループを
脱出してステップS120へ進み、上記タイマTIMをリセッ
ト(TIM←0)した後、ステップS121で電流センサ66
で検出したPTCヒータ3aの消費電流Iと加熱完了判
定値Is とを比較する。
【0054】上記ステップS121では、I≧Is のとき、
再び電流センサ66からPTCヒータ3aの消費電流I
を読込んで加熱完了判定値Is と比較する手順を繰り返
し、I<Is の場合には加熱完了と判定してステップS1
22へ進み、ECSランプ71に対するI/Oポート出力
値G2をクリア(G2←0)してECSランプ71を消
灯し、前記ステップS108に進む。
【0055】このように、ヒータ通電開始初期を避けて
設定時間T1 経過後に、ヒータ消費電流Iと加熱完了判
定値Is とを比較して加熱完了判定を行なうことによ
り、誤判定を防止する。
【0056】その結果、上記ステップS121でI<Is と
なったときには、PTCヒータ3aが燃料を気化させる
ことが可能な温度まで加熱されており、上記ステップS1
22を経て上記ステップS108に進み、スタータモータ通電
禁止フラグF1をクリアする。その結果、後述するスタ
ータモータ制御手順においてスタータスイッチ62がO
Nのときにはスタータモータリレー63をONし、スタ
ータモータ64を駆動させて、同時にインジェクタ23
から燃料を噴射させても、上記PTCヒータ3aにより
燃料の気化促進がなされるため、低温時であっても、エ
ンジンを始動させることができる。
【0057】また、上記ステップS110でE≦Es のとき
には、バッテリ電圧低下と判定してPTCヒータ3aに
通電することなく始動するようにしたので、エンジンが
始動できずにヒータ暖機のみが繰り返し何回も行なわ
れ、バッテリ60が消耗してしまうということも有効に
防止できる。
【0058】さらに、上記ステップS112で燃料のアルコ
ール濃度を設定値と比較し、ヒータ暖機時間が短くても
始動可能と判断した際には、ヒータ暖機をイグニッショ
ンスイッチ69がONとなってから開始するようにし、
また、ヒータ暖機時間が長く必要と判断した際には、ヒ
ータ暖機を上記イグニッションスイッチ69がONとな
る前(キースイッチ61がONした直後)から開始して
長いヒータ暖機時間を確保するようにしているので、燃
料のアルコール濃度の高低に係わらず、ヒータ暖機完了
時を略同一とすることができ、エンジンの始動操作フィ
ーリングを損なうことがない。
【0059】(ヒータ通常時制御手順)前述の始動制御
手順のステップS109で、ヒータ通常時制御ルーチンの割
込みが許可されると、図3のフローチャートに示すヒー
タ通常時制御ルーチンが所定時間毎に実行される。
【0060】このヒータ通常時制御ルーチンでは、ま
ず、ステップS201で、冷却水温TW と設定値TLA4 (壁
面付着燃料が気化可能となる壁面温度に相当する冷却水
温で、例えば、25℃、但し、Tes<TLA4 )とを比較
し、TW >TLA4 の場合には、気化可能と判断してステ
ップS202へ進み、また、TW ≦TLA4 の場合には、気化
困難と判断してステップS203へ進む。
【0061】そして、上記ステップS202では、運転状態
がアイドルか否かを判断する。このアイドルの判定の条
件は、例えば、スロットル開度センサ42によりスロッ
トル全閉かつ車速センサ68で車速V=0と検出された
場合、アイドルと判断し、上記条件を満足していない場
合には非アイドルと判断する。
【0062】上記ステップS202で、非アイドルと判断さ
れると、ステップS204へ進み、ヒータリレー65に対す
るI/Oポート出力値G3をクリアして(G3←0)ヒ
ータリレー65をOFFさせPTCヒータ3aを非通電
としルーチンを抜ける。また、上記ステップS202で、ア
イドルと判断されるとステップS203へ進む。
【0063】上記ステップS201でTW ≦TLA4 で気化困
難と判断され、あるいは、上記ステップS202でアイドル
と判断されてステップS203へ進むと、ECU51に読み
込まれたバッテリ電圧Eと予めROM53に記憶されて
いるバッテリ電圧設定値Esとを比較する。そして、こ
のステップS203でE≦Es のときには、バッテリ電圧低
下と判定してステップS205に進み、バッテリチェックラ
ンプ72に対するI/Oポート出力値G5をセットして
(G5←1)、このバッテリチェックランプ72を点灯
させバッテリ電圧Eの低下を報知し、前記ステップS204
へと進む。
【0064】また、上記ステップS203で、E>Es のと
きには、ステップS206に進み、バッテリチェックランプ
72に対するI/Oポート出力値G5をクリア(G5←
0)してバッテリチェックランプ72を消灯し、次い
で、ステップS207に進んでヒータリレー65に対するI
/Oポート出力値G3をセットして(G3←1)ヒータ
リレー65をONさせPTCヒータ3aを通電させてル
ーチンを抜ける。
【0065】このように、ヒータ通常時制御において
も、バッテリ電圧が低下している場合にはPTCヒータ
3aに通電しないようにして、バッテリ60の消耗を有
効に防止する。
【0066】(スタータモータ制御手順および燃料噴射
制御手順)一方、前述した始動制御のプログラムに対
し、図4に示すスタータモータ制御手順のプログラム、
図5に示す燃料噴射制御手順のプログラムが所定時間毎
に割込み実行される。
【0067】スタータモータ制御ルーチンでは、まず、
ステップS301でスタータスイッチ62がONされている
か否かを判別し、スタータスイッチ62がONと判別す
るとステップS302へ進んでスタータモータ通電禁止フラ
グF1の値を調べ、スタータモータ64への通電が許可
されているか否かを判別する。
【0068】上記ステップS302でF1=0、すなわち、
スタータモータ64への通電が許可されているときに
は、上記ステップS302からステップS303へ進んでスター
タモータリレー63に対するI/Oポート出力値G4を
セットして(G4←1)、スタータモータリレー63を
ONしてスタータモータ64を駆動し、エンジンをクラ
ンキングさせてルーチンを抜ける。
【0069】一方、上記ステップS301でスタータスイッ
チ62がOFFのとき、あるいは、上記ステップS302で
F1=1であり、スタータモータ64への通電が禁止さ
れているときには、それぞれのステップからステップS3
04へ分岐し、スタータモータリレー63に対するI/O
ポート出力値G4をクリアして(G4←0)、スタータ
モータリレー63をOFFしスタータモータ64を駆動
不可としてルーチンを抜ける。
【0070】また、燃料噴射制御ルーチンにおいては、
ステップS401で、エンジン回転数NE が”0”か否か、
すなわち、エンジンが回転しているか否かを判別する。
そして、NE ≠0のときには、ステップS402へ進んで、
燃料噴射量演算ルーチンを呼出し、燃料噴射量Ti を演
算してステップS403で燃料噴射量Ti をセットしてルー
チンを抜け、一方、NE =0でエンジンが停止している
場合には、ステップS401からステップS404へ分岐して燃
料噴射量Ti を”0”として(Ti ←0)ルーチンを抜
ける。
【0071】以上、本実施例による制御手順について説
明したが、本実施例による制御の一例を、図11のタイ
ムチャートにしたがって説明する。
【0072】まず、イグニッションキーシリンダ(図示
せず)にキーが差し込まれ、キースイッチ61がONさ
れてECU51に電源投入され、始動制御手順が実行さ
れて、この始動制御手順の始動可能判定(ステップS10
6)で始動不能と判定され、次いで、バッテリ電圧判定
(ステップS110)の結果、バッテリ電圧Eは設定値Es
より大きいと判定されると、アルコール濃度Mとアルコ
ール濃度設定値Ms とが比較される(ステップS112)。
【0073】上記アルコール濃度Mとアルコール濃度設
定値Ms との比較の結果がM≦Msのときには、アルコ
ール濃度が低くヒータ暖機時間は短くても良いと判定さ
れ、PTCヒータ3aは非通電(OFF)となる。
【0074】次いで、イグニッションスイッチ(Ig S
W)69がONされると、PTCヒータ3aに通電(O
N)が開始されてヒータ暖機状態となる。このヒータ暖
機状態は、ヒータ消費電流Iが、第2の設定値I2 が設
定されている加熱完了判定値Is より小さくなるまで行
なわれ、このヒータ暖機が完了するとスタータモータ6
4への通電が許可される(ステップS108、F1←0)。
【0075】すなわち、上記Ig SW69がONされ
て、まもなく、スタータスイッチ(ST SW)62がO
Nされても、ヒータ暖機中ではスタータモータ64への
通電が許可されていないのでスタータモータ64には通
電されず、ヒータ暖機が完了してスタータモータ64へ
の通電が許可されるとスタータモータ制御手順によりス
タータモータ64が駆動される。そして、エンジンがク
ランキングされ、燃料噴射制御手順で設定される燃料噴
射量Ti の燃料がインジェクタ23から噴射される。
【0076】その後、エンジンが始動して上記ST SW
62がOFFされ、ヒータ通常時制御手順により冷却水
温TW と設定値TLA4 とが比較され、TW >TLA4 で非
アイドルと判断されると、上記PTCヒータ3aへの通
電がOFFされる。
【0077】一方、上記アルコール濃度Mとアルコール
濃度設定値Ms との比較の結果がM>Ms のときには、
燃料のアルコール濃度が高くヒータ暖機時間は長く必要
と判定して、PTCヒータ3aに通電(ON)が開始さ
れてヒータ暖機状態となる。すなわち、キースイッチ6
1がONされた直後から、PTCヒータ3aへの通電
(ON)が開始される。このヒータ暖機状態は、ヒータ
消費電流Iが、上記第2の設定値I2 より小さい第1の
設定値I1 が設定されている加熱完了判定値Isより小
さくなるまで行なわれ、このヒータ暖機が完了するとス
タータモータ64への通電が許可される(ステップS10
8、F1←0)。
【0078】そして、上記キースイッチ61のON後、
Ig SW69がONされて、次いで、スタータスイッチ
(ST SW)62がONされた後、ヒータ暖機が完了し
て、スタータモータ64が駆動される。そして、エンジ
ンがクランキングされ、燃料噴射制御手順で設定される
燃料噴射量Ti の燃料がインジェクタ23から噴射され
る。
【0079】その後、エンジンが始動して上記ST SW
62がOFFされ、ヒータ通常時制御手順により冷却水
温TW と設定値TLA4 とが比較され、TW >TLA4 で非
アイドルと判断されると、上記PTCヒータ3aへの通
電がOFFされる。
【0080】上述のように、燃料のアルコール濃度が低
くヒータ暖機時間が短くても良い場合には、Ig SW6
9がONされてからヒータ暖機を開始し、燃料のアルコ
ール濃度が高くヒータ暖機時間が長く必要な場合には、
キースイッチ61がONされた直後からヒータ暖機を開
始するようにしたので、燃料のアルコール濃度の高低に
係わらず、ヒータ暖機完了は略同じとなり、エンジンの
始動操作フィーリングを損なうことがない。
【0081】また、上述した本実施例による制御の一例
と、従来の制御(Ig SWがONしたときからヒータ暖
機を開始する制御)とを比較すると、従来の制御では一
義的に加熱完了判定値を設定しており、また、この加熱
完了判定値は燃料が高アルコール濃度の場合でも始動可
能となるような値であるため、ヒータ暖機時間が比較的
長く、エンジンの始動操作性が悪化するとともに、例え
ば、燃料が低アルコール濃度時においては、長いヒータ
暖機により不必要なバッテリの消耗を招くこととなって
いた。
【0082】しかしながら、本実施例による制御では、
燃料のアルコール濃度に応じてヒータ暖機時間を変化さ
せ、燃料のアルコール濃度が高くヒータ暖機時間を長く
必要とする場合は、長くなった時間を、キースイッチが
ONされイグニッションスイッチがONされる間の時間
で吸収しているので、必要なヒータ暖機時間を確保する
とともに、ヒータ暖機時間を見かけ上短縮することがで
き、エンジンの始動操作性を向上させることができる。
【0083】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば以
下の優れた効果が奏される。
【0084】1)請求項1によれば、始動不能と判別し
燃料のアルコール濃度が設定値より高いと判別したとき
はキースイッチがオンした直後から燃料の気化を促進す
る加熱手段に通電する一方、燃料のアルコール濃度が上
記設定値以下と判別したときにはイグニッションスイッ
チがオンしたときから上記加熱手段に通電するようにし
たので、上記加熱手段による暖機時間を短くして、バッ
テリの不必要な消耗を防止すると共に、エンジンの始動
操作性を向上させることができ、また、燃料のアルコー
ル濃度の高低に係わらず上記加熱手段による暖機完了を
略同一としてエンジンの始動操作フィーリングを向上さ
せることができる。
【0085】1)請求項2によれば、バッテリ電圧が設
定値以下と判別したときには報知手段により報知すると
ともに、燃料の気化を促進する加熱手段に通電すること
なく通常のエンジン始動制御を実行させるようにしたの
で、上記加熱手段への通電によるバッテリの消耗を有効
に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による始動制御手順を示すフ
ローチャート
【図2】同上
【図3】本発明の一実施例によるヒータの通常時制御手
順を示すフローチャート
【図4】本発明の一実施例によるスタータモータの制御
手順を示すフローチャート
【図5】本発明の一実施例による燃料噴射制御手順を示
すフローチャート
【図6】本発明の一実施例によるエンジン制御系の概略
【図7】本発明の一実施例によるエンジン制御装置の回
路構成図
【図8】本発明の一実施例による始動可能領域と始動不
能領域とを示す説明図
【図9】本発明の一実施例による始動可能判定温度マッ
プの説明図
【図10】本発明の一実施例によるヒータ特性の説明図
【図11】本発明の一実施例によるヒータ通電のタイム
チャート
【符号の説明】
1 FFV用エンジン 3a PTCヒータ(加熱手段) 60 バッテリ 61 キースイッチ 69 イグニッションスイッチ 72 バッテリチェックランプ(報知手段) E バッテリ電圧 Es バッテリ電圧設定値 I ヒータ消費電流 Is 加熱完了判定値 I1 第1の設定値 I2 第2の設定値 M アルコール濃度 Ms アルコール濃度設定値 TW 冷却水温(エンジン温度) Tes 始動可能判定値

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キースイッチがオンしたときに燃料のア
    ルコール濃度とエンジン温度とに基づいてエンジンが始
    動可能か否かを判別する手順と、 始動不能と判別したとき燃料のアルコール濃度が予め設
    定した設定値より高いか否かを判別する手順と、 燃料のアルコール濃度が上記設定値より高いと判別した
    ときは上記キースイッチがオンした直後から燃料の気化
    を促進する加熱手段に通電する一方、燃料のアルコール
    濃度が上記設定値以下と判別したときにはイグニッショ
    ンスイッチがオンしたときから上記加熱手段に通電する
    手順とを備えたことを特徴とするFFV用エンジンの始
    動制御方法。
  2. 【請求項2】 燃料のアルコール濃度とエンジン温度と
    に基づいてエンジンが始動可能か否かを判別する手順
    と、 始動不能と判別したときバッテリ電圧が予め設定した設
    定値より高いか否かを判別する手順と、 バッテリ電圧が上記設定値以下と判別したときには報知
    手段により報知するとともに、燃料の気化を促進する加
    熱手段に通電することなく通常のエンジン始動制御を実
    行させる手順とを備えたことを特徴とするFFV用エン
    ジンの始動制御方法。
JP4170988A 1992-06-29 1992-06-29 Ffv用エンジンの始動制御方法 Pending JPH0610782A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008180187A (ja) * 2007-01-26 2008-08-07 Honda Motor Co Ltd 車両の始動情報表示装置
KR101272931B1 (ko) * 2011-12-09 2013-06-11 현대자동차주식회사 Ffv의 보조연료시스템 관리방법

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