JPH06101608A - Ffv用エンジンの制御方法 - Google Patents

Ffv用エンジンの制御方法

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Publication number
JPH06101608A
JPH06101608A JP25467492A JP25467492A JPH06101608A JP H06101608 A JPH06101608 A JP H06101608A JP 25467492 A JP25467492 A JP 25467492A JP 25467492 A JP25467492 A JP 25467492A JP H06101608 A JPH06101608 A JP H06101608A
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JP
Japan
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fuel
heater
fuel pump
engine
time
Prior art date
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Pending
Application number
JP25467492A
Other languages
English (en)
Inventor
Takamitsu Kashima
隆光 鹿島
Yoichi Saito
陽一 斎藤
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication of JPH06101608A publication Critical patent/JPH06101608A/ja
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バッテリ負荷を軽減し、バッテリの長寿命化
を図るとともに、クランキング時の電圧降下を抑制して
燃料加熱手段の発熱量の低下を防止する。 【構成】 スタータモータに対する通電が禁止されてい
るヒータ暖機中のとき(F4 =1)、あるいはヒータ通
電中(G3 =0)でスタータスイッチがONのとき、あ
るいはPTCヒータに対しヒータ通電中でエンジン回転
数Nが完爆判定回転数NS 以下のとき、燃料ポンプ回転
数NP を通常時燃料ポンプ回転数NP1よりも低い始動時
燃料ポンプ回転数NP2に設定する。PTCヒータ通電中
(燃料加熱手段加熱中)の始動時における燃料ポンプ駆
動による電力消費を低減することで、バッテリ負荷を軽
減して電圧降下を抑制し、PTCヒータの発熱量低下が
防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、始動時の燃料ポンプ吐
出量を制御してバッテリ負荷を軽減するFFV用エンジ
ンの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、燃料事情の悪化、排気清浄化の要
請などにより、従来のガソリンに加えて、代替燃料とし
てのアルコールを同時に使用可能なシステムが実用化さ
れつつあり、このシステムを搭載した自動車などの車輌
(Flexible FuelVehicle,以下、
「FFV」と称する)では、ガソリンは勿論のこと、ア
ルコールとガソリンとの混合燃料、あるいは、アルコー
ルのみで走行が可能なようになっており、このFFVで
使用する燃料アルコール濃度(含有率)は、燃料補給の
際のユーザー事情により、0%(ガソリンのみ)から1
00%(アルコールのみ)の間で変化する。
【0003】この種のFFV用エンジンでは、燃料中の
アルコール濃度が高くなるに従ってアルコール燃料の特
性により、低温で気化し難い、気化潜熱が大きい、引火
点が高い等のために低温始動性が極めて悪くなる問題が
ある。
【0004】このFFV用エンジンの低温始動性を改善
するため、及び、排気ガス対策のために、本出願人は吸
気ポート内のインジェクタからの燃料噴射方向に燃料加
熱手段を配設し、始動時に噴射された燃料を上記燃料加
熱手段で加熱して気化の促進を図る技術を、例えば特開
平3−253746号公報などで提案した。
【0005】上記先行技術では燃料加熱手段としてヒー
タを用い、エンジン始動時の冷却水温と燃料中のアルコ
ール濃度とに基づきFFV用エンジンが始動可能かを判
断し、始動不能の場合にはヒータ通電し、所定時間ヒー
タ加熱後にクランキングを行うものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ヒータ等の燃
料加熱手段の出力を維持するには最大で100A、最低
でも50Aの電流を必要とするが、例えばクランキング
時ではスタータモータに対する駆動用電流が加わるため
バッテリ消費が早くなり、このバッテリの寿命低下を招
くばかりでなく、スタータモータ駆動による電圧降下の
ために燃料加熱手段の発熱量が充分に得られず、燃料の
気化促進が図れなくなり、始動時の燃焼が不安定化する
問題がある。
【0007】ところで、エンジンの燃料供給系は、エン
ジンルーム内の熱による燃料のベーパーロック等を防止
するため、実際にエンジンの燃焼室に供給する燃料量に
対し、大流量の燃料を燃料ポンプによって圧送し、余剰
燃料を燃料タンクに戻して循環するようになっている。
【0008】従来、この種の燃料ポンプは、予め実験な
どから求めた最大必要燃料量に対応できる吐出量を設定
して一義的に駆動させているものが一般的であり、FF
V用エンジンのように燃料中のアルコール濃度によって
最大必要燃料量が変化するものでは、ガソリン燃料に比
し理論空燃比が略1/2(したがって、必要燃料量は略
2倍となる)となるアルコール濃度100%時の最大必
要燃料量に対応した容量に設定されている。
【0009】インジェクタからの燃料噴射量の比較的少
ない始動時において、例えば噴射する燃料がアルコール
濃度0%のガソリン燃料の場合であっても最大必要燃料
量に対応する吐出量で燃料を供給することはバッテリ負
担を増大させるばかりでなく、燃料リターン量が多くな
るため燃料タンク内で燃料蒸発ガスの発生を不要に増大
させることになる。なお、この問題は始動時制御におい
てばかりでなく、例えばガソリン燃料(アルコール濃度
0%)時の通常時制御においても同様のことが言える。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、第一の目的は始動時のバッテリ負荷を軽減してバッ
テリの長寿命化を図るとともに、クランキング時の電圧
降下を抑制して燃料加熱手段の発熱量の低下を防止し、
良好な始動性能を得ることのできるFFV用エンジンの
制御方法を提供することにある。
【0011】本発明の第二の目的は、上述した第一の目
的に加え、始動時のみならず通常時においてもバッテリ
負荷を軽減することが可能となるばかりでなく、燃料タ
ンク内での燃料蒸発ガスの発生をも低減することのでき
るFFV用エンジンの制御方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るため本発明による第一のFFV用エンジンの制御方法
は、始動時のエンジン状態および燃料中のアルコール濃
度に基づきインジェクタの燃料噴射方向に対設する燃料
加熱手段に対する通電非通電を制御する手順と、エンジ
ン完爆を判断する手順と、上記燃料加熱手段に対し通電
中で且つエンジン完爆と判断するまでの始動時燃料ポン
プ吐出量を通常時燃料ポンプ吐出量に比し低く設定する
手順とを備えるものである。
【0013】上記第二の目的を達成するため本発明によ
る第二のFFV用エンジンの制御方法は、上記第一のF
FV用エンジンの制御方法における始動時燃料ポンプ吐
出量と前記通常時燃料ポンプ吐出量との少なくとも一方
を燃料中のアルコール濃度に応じて可変設定するもので
ある。
【0014】
【作 用】本発明による第一のFFV用エンジンの制御
方法によれば、燃料加熱手段に対し通電中で且つエンジ
ン完爆と判断するまでの始動時燃料ポンプ吐出量が通常
時燃料ポンプ吐出量に比し低く設定される。従って、始
動時のバッテリ負荷が軽減され、またクランキング時の
電圧降下が抑制されて燃料加熱手段の発熱量の低下が防
止され良好な始動性能を得られる。
【0015】本発明による第二のFFV用エンジンの制
御方法によれば、上述した第一のFFV用エンジンの制
御方法における始動時燃料ポンプ吐出量と通常時燃料ポ
ンプ吐出量との少なくとも一方が燃料中のアルコール濃
度に応じて可変設定される。これにより、バッテリ負荷
を軽減しつつアルコール濃度毎の最大必要燃料量に対応
する燃料ポンプの吐出量を無理なく設定することができ
る。
【0016】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0017】図1〜図16は本発明の第一実施例を示
し、図1は燃料ポンプ制御ルーチンを示すフローチャー
ト、図2はイニシャライズルーチンを示すフローチャー
ト、図3,図4はヒータ制御ルーチンを示すフローチャ
ート、図5はタイマールーチンを示すフローチャート、
図6はスタータモータ制御ルーチンを示すフローチャー
ト、図7はスタータスイッチON→OFF割込みルーチ
ンを示すフローチャート、図8は燃料噴射制御ルーチン
を示すフローチャート、図9はエンジン制御系の全体概
略図、図10は制御装置の回路構成図、図11はヒータ
暖機完了判別値テーブルの概念図、図12は燃料中のア
ルコール濃度とヒータ暖機時間との関係を冷却水温別に
示す特性図、図13は燃料ポンプに対する回転数制御デ
ューティテーブルの概念図、図14はアルコール濃度と
温度条件によって決定される始動可能領域と始動不能領
域とを示す概念図、図15は始動可能判定値テーブルの
概念図、図16は始動不能領域と始動可能領域における
PTCヒータに対する通電制御動作、ECSランプに対
する出力制御動作、スタータモータ通電禁止フラグのセ
ット/リセット、スタータモータリレーに対する出力制
御動作、燃料ポンプに対する回転数制御動作を示すタイ
ムチャートである。
【0018】図9において、符号1はFFV用エンジン
で、図においては水平対向型エンジンを示す。このエン
ジン1のシリンダヘッド2に吸気ポート2aと排気ポー
ト2bとが形成されている。この吸気ポート2aにはイ
ンテークマニホルド3が連通され、このインテークマニ
ホルド3の上流にエアチャンバ4を介してスロットル通
路5が連通されている。このスロットル通路5の上流側
には、吸気管6を介してエアクリーナ7が取付けられ、
このエアクリーナ7が吸入空気の取り入れ口であるエア
インテークチャンバ8に連通されている。
【0019】また、上記排気ポート2bにエキゾースト
マニホルド9を介して排気管10が連通され、この排気
管10に触媒コンバータ11が介装されてマフラ12に
連通されている。一方、上記スロットル通路5にスロッ
トルバルブ5aが設けられ、このスロットル通路5の直
上流の上記吸気管6にインタークーラ13が介装され、
さらに、上記吸気管6の上記エアクリーナ7の下流側に
レゾネータチャンバ14が介装されている。
【0020】また、上記レゾネータチャンバ14と上記
インテークマニホルド3とを連通して上記スロットルバ
ルブ5aの上流側と下流側とをバイパスするバイパス通
路15に、アイドルスピードコントロールバルブ(IS
CV)16が介装されている。
【0021】さらに、このISCV16の直下流側に、
吸気圧が負圧のとき開弁し、また後述するターボチャー
ジャ18によって過給されて吸気圧が正圧になったとき
閉弁するチェックバルブ17が介装されている。
【0022】また、符号18はターボチャージャで、排
気側のタービンホイール18aと吸気側のコンプレッサ
ホイール18bとがタービンシャフト18cを介して連
結されている。また、上記ターボチャージャ18の排気
側に設けたウエストゲート弁19に、ウエストゲート弁
作動用アクチュエータ20が連設されている。このウエ
ストゲート弁作動用アクチュエータ20は、ダイヤフラ
ムにより2室に仕切られ、一方が過給圧制御手段の一例
であるウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁
21に連通される圧力室を形成し、他方が上記ウエスト
ゲート弁19を閉方向に付勢するスプリングを収納した
スプリング室を形成している。
【0023】上記ウエストゲート弁制御用デューティソ
レノイド弁21は、上記レゾネータチャンバ14と上記
ターボチャージャ18の上記コンプレッサホイール18
bの下流とを連通する通路に介装されており、後述する
制御装置(ECU)50から出力される制御信号のデュ
ーティ比rに応じて、上記レゾネータチャンバ14側の
圧力と上記コンプレッサホイール18bの下流側の圧力
とを調圧して上記ウエストゲート弁作動用アクチュエー
タ20の圧力室に供給し、このウエストゲート弁作動用
アクチュエータ20を動作させ、ウエストゲート弁19
による排気ガスリリーフを調整して上記ターボチャージ
ャ18による過給圧を制御する。
【0024】また、上記インテークマニホルド3に絶対
圧センサ22が通路22aを介して連通され、この通路
22aに吸気管圧力/大気圧切換ソレノイド弁22bが
介装されている。この吸気管圧力/大気圧切換ソレノイ
ド弁22bは絶対圧センサ22をインテークマニホルド
3側と大気側とに選択的に連通させるもので、絶対圧セ
ンサ22とインテークマニホルド3とが連通されること
で吸気管圧力(過給時には過給圧)を検出することがで
きる。
【0025】さらに、上記インテークマニホルド3の各
気筒の各吸気ポート2aの直上流側にインジェクタ23
が臨まされ、このインジェクタ23の燃料噴射方向に燃
料気化を補助するための燃料加熱手段の一例であるPT
C(Positive Temperature Co
efficient)ヒータ3aが対設されている。ま
た、上記シリンダヘッド2の各気筒毎に、その先端を燃
焼室に露呈する点火プラグ24aが取付けられ、この点
火プラグ24aに連設された点火コイル24bにイグナ
イタ31が接続されている。
【0026】上記インジェクタ23に、燃料タンク32
内に設けたインタンク式のDCモータ駆動燃料ポンプ3
3から燃料通路34に介装した燃料フィルタ34aを経
て燃料が圧送され、プレッシャレギュレータ35にて調
圧される。なお、上記燃料タンク32内には、ガソリン
のみの燃料、アルコールのみの燃料、あるいは、アルコ
ールとガソリンとの混合燃料、すなわち、ユーザーの燃
料補給の際の事情によりアルコール濃度Mが0%から1
00%の間で変化する燃料が貯留されている。また、上
記燃料通路34に燃料中のアルコール濃度Mを検出する
アルコール濃度センサ37が取付けられている。このア
ルコール濃度センサ37としては静電容量式、抵抗検出
式、光学式など種々のものが考えられる。
【0027】また、上記吸気管6の上記エアークリーナ
7の直下流に、吸入空気量センサ(図においては熱式エ
アフローメータ)41が介装され、上記スロットルバル
ブ5aにスロットル開度センサ42が連設されている。
さらに、上記エンジン1のシリンダブロック1aにノッ
クセンサ43が取付けられるとともに、このシリンダブ
ロック1aの左右両バンクを連通する冷却水通路44に
水温センサ45が臨まされ、上記排気管10の上記エキ
ゾーストマニホルド9の集合部にO2 センサ46が臨ま
されている。
【0028】また、前記エンジン本体1に支承されたク
ランクシャフト1bにクランクロータ25が軸着され、
このクランクロータ25の外周に、電磁ピックアップな
どからなるクランク角センサ26が対設されている。さ
らに、上記エンジン1のカムシャフト1cに連設するカ
ムロータ27に、電磁ピックアップなどからなる気筒判
別用のカム角センサ28が対設されている。尚、上記ク
ランク角センサ26及び前記カム角センサ28は、電磁
ピックアップなどの磁気センサに限らず、光センサなど
でも良い。
【0029】上記クランクロータ25の外周には各気筒
に対応して突起(あるいはスリット)が所定間隔毎に形
成されており、後述するECU50では上記クランク角
センサ26で検出した突起(あるいはスリット)の間隔
時間からエンジン回転数NEを算出し、また特定の突起
(あるいはスリット)が点火時期および燃料噴射開始時
期を設定する際の基準クランク角となる。
【0030】一方、上記カムロータ27の外周には気筒
判別用の突起(あるいはスリット)が形成されており、
上記ECU50では上記カム角センサ28からの上記突
起(あるいはスリット)を検出するパルスの割込みから
気筒判別を行う。
【0031】また、図10において符号50はマイクロ
コンピュータなどからなる制御装置(ECU)で、CP
U51,ROM52,RAM53、バックアップRAM
54、及びI/Oインターフェース55がバスライン5
6を介して互いに接続されている。
【0032】また、上記ECU50内には定電圧回路5
9が内蔵されており、この定電圧回路59がECUリレ
ー60のリレー接点を介してバッテリ57に接続され、
また、このECUリレー60のリレーコイルがイグニッ
ションスイッチ61を介して上記バッテリ57に接続さ
れている。上記イグニッションスイッチ61がONする
と上記ECUリレー60の接点がONし、バッテリ57
の電圧が上記定電圧回路59に供給され、この定電圧回
路59からECU50の各部に安定化電圧が供給され
る。一方、バックアップRAM54には上記定電圧回路
59から常時バックアップ電圧が印加されている。ま
た、上記バッテリ57に、燃料ポンプコントロールモジ
ュール(FPCM)62を介してDCモータ駆動燃料ポ
ンプ33が接続されている。尚、上記FPCM62は、
入力制御信号の制御デューティに対応した電圧でDCモ
ータ駆動燃料ポンプ33を駆動し、デューティ出力に応
じたポンプ回転数によりポンプ吐出量を可変するもので
ある。
【0033】また、上記バッテリ57にスタータスイッ
チ63、ヒータリレー64のリレー接点が接続されてい
る。さらに、上記スタータスイッチ63にスタータモー
タリレー65のリレー接点を介してスタータモータ66
が接続され、一方、上記ヒータリレー64のリレー接点
に上記PTCヒータ3aが接続されている。
【0034】一方、上記ECU50の上記I/Oインタ
ーフェース55の入力ポートには、スタータスイッチ6
3、アルコール濃度センサ37、吸入空気量センサ4
1、クランク角センサ26、カム角センサ28、スロッ
トル開度センサ42、水温センサ45、O2 センサ4
6、絶対圧センサ22、ノックセンサ43、車速センサ
47が接続され、さらにバッテリ57が接続されてバッ
テリ電圧がモニタされる。また、上記I/Oインターフ
ェース55の出力ポートには、イグナイタ31が接続さ
れ、さらに、駆動回路58を介してISCV16、イン
ジェクタ23、FPCM62、ヒータリレー64のリレ
ーコイル、スタータモータリレー65のリレーコイル、
ウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁21、
吸気管圧力/大気圧切換ソレノイド弁22b、及び図示
しないインストルメントパネルに配設し、ヒータ暖機状
態を示すECS(Electronic Contro
lSystem)ランプ48が接続されている。
【0035】上記ROM52には制御プログラム、各種
マップ類などの固定データが記憶されており、また、上
記RAM53にはデータ処理した後の上記各センサ類、
スイッチ類の出力信号、及び、CPU51で演算処理し
たデータが格納されている。上記CPU51では、イグ
ニッションスイッチ61がONされると、上記ROM5
2に記憶されている制御プログラムに従い、始動判定を
行ない、判定結果に応じて、PTCヒータ3aへの通電
・非通電を制御するとともにDCモータ駆動燃料ポンプ
33の吐出量を制御し、かつ、空燃比制御、点火時期制
御、過給圧制御などのエンジン制御を行なう。
【0036】次に、上記ECU50による燃料ポンプ制
御、スタータモータ制御および燃料噴射制御等について
図1〜図8のフローチャートに従って説明する。
【0037】イグニッションスイッチング61をON
し、ECU50へ電源を投入すると、まず図2のイニシ
ャライズルーチンが初回のみ起動され、ステップ(以下
「S」と略称)101で、システムをイニシャライズ
(各フラグクリア、カウント値クリア、各I/Oポート
の出力値を0)し、ルーチンを終了する。
【0038】図3,図4のフローチャートは、上記イニ
シャライズルーチンが終了した後、所定時間毎に繰返さ
れるヒータ制御ルーチンで、まず、S201で始動判別
終了フラグF1 を参照し、F1 =0の場合イグニッショ
ンスイッチ61をONした後の最初のルーチンと判断し
初回制御を行うべくS202へ進む。また、F=1の場
合2回目以降のルーチンと判断しS203へ進む。
【0039】以下においては、まず初回のヒータ制御に
ついて説明し、次いで2回目以降のヒータ制御について
説明する。
【0040】上記S201でF1 =0と判断されて、S
202へ進むと、スタータモータ通電禁止フラグFSTを
セット(FST←1、通電禁止)した後、S204へ進み
上記始動判別終了フラグF1 をセット(F1 ←1)した
後、S205へ進む。
【0041】S205へ進むとアルコール濃度センサ3
7で検出した燃料中のアルコール濃度Mに基づいて始動
可能判定値テーブルTBTes を検索し、始動可能判定値
Tesを直接あるいは補間計算により設定する。
【0042】図14に示すように、この始動可能判定値
テーブルTBTesは実験などにより特定した2つの領
域、すなわち、インジェクタ23から噴射する燃料をP
TCヒータ3aにより加熱せずに始動可能な領域と、そ
のままでは始動不能な領域とに区分し、これらの領域の
境界温度を示すもので、図15に示すように、ROM5
2の一連のアドレスから構成された始動可能判定値テー
ブルTBTes にアルコール濃度Mをパラメータとして予
め記憶しておくものである。
【0043】これにより水温センサ45によって検出し
たエンジン温度を代表する冷却水温Tw がそのときのア
ルコール濃度Mに応じて設定される始動可能判定値Tes
以下か否かによってエンジンが始動可能かを判別するこ
とができ、S206では、上記冷却水温Tw と、上記S
205で設定した始動可能判定値Tesとを比較し、エン
ジンが始動可能かどうかを判定する。
【0044】S206で、Tw >Tesの場合、PTCヒ
ータ3aにより噴射燃料を加熱せずに始動可能と判断
し、S207へ進み、スタータモータ通電禁止フラグF
STをクリアしてスタータモータリレー65への通電を許
可した後、ルーチンを抜ける。一方、上記S206で、
Tw ≦Tesの場合、始動不能と判断し、ヒータ暖機すべ
くS208へ進み、始動不能時制御フラグF4 をセット
した後、S209へ進み、冷却水温Tw とアルコール濃
度Mとに基づきヒータ暖機完了判別値テーブルTBCSか
らヒータ暖機完了判別値CS を直接あるいは補間計算に
より設定する。図11に示すように上記ヒータ暖機完了
判別値テーブルTBCSには、エンジン温度を示す冷却水
温Tw が低いほどヒータ加熱完了のためのヒータ暖機時
間を長くする必要があるので大きな値の上記ヒータ暖機
完了判別値CS が格納されており、また、燃料中のアル
コール濃度Mが高いほど気化潜熱が大きいためヒータ加
熱完了時のヒータ温度を高めるべくヒータ暖機時間を長
くする必要があるので大きな値のヒータ暖機完了判別値
CS が格納されている。
【0045】上記ヒータ暖機完了時間はヒータ容量、エ
ンジン形式毎に相違するが燃料中のアルコール濃度Mに
よるヒータ暖機完了時間の具体例を示せば、図12の通
りである。図12(a)は冷却水温Tw が−25℃の場
合、同図(b)は冷却水温Tw が0℃の場合を示す。
【0046】そして、S209からS210へ進むとヒ
ータ暖機時間カウント許可フラグF2 をセットし、S2
11でECSランプ48に対するI/Oポート出力値G
2 を1とし、ECSランプ48を点灯させ、ドライバに
ヒータ暖機中であることを知らせる。
【0047】その後、S212でヒータリレー64のリ
レーコイルに対するI/Oポート出力値G3 を1として
ヒータリレー64をONさせ、PTCヒータ3aに対し
通電してヒータ暖機を行いルーチンを抜ける。
【0048】初回のヒータ制御ルーチンのS204で始
動判別終了フラグF1 がセットされるため、2回以降で
はS201からS203へ進み、始動不能時制御フラグ
F4を参照し、F4 =1の場合ヒータ暖機中と判断し、
S213へ進み、また、F4=0の場合ヒータ暖機完了
と判断し、S214へ進む。
【0049】S213へ進むと、後述するタイマールー
チンでカウントアップするヒータ暖機時間カウント値C
1 と上記ヒータ暖機完了判別値CS とを比較し、C1 ≦
CSの場合ヒータ暖機継続と判断してルーチンを抜け
る。また、C1 >CS の場合ヒータ暖機完了と判断し、
S215〜S217でヒータ暖機時間カウント許可フラ
グF2 、始動不能時制御フラグF4 をそれぞれクリアす
るとともにECSランプ48に対するI/Oポート出力
値G2 を0としてECSランプ48を消灯した後、S2
07へ戻り、スタータモータ通電禁止フラグFSTをクリ
アしてスタータモータリレー65への通電を許可した
後、ルーチンを抜ける。
【0050】一方、S203でF4 =0、すなわち、ヒ
ータ暖機完了と判断してS214へ進むと、冷却水温T
w と燃料気化可能温度TLA4 (壁面付着燃料が気化可能
となる壁面温度に相当する冷却水温で、例えば25℃、
但し、Tes<TLA4 )とを比較し、Tw >TLA4 の場
合、PTCヒータ3aから付着燃料が液滴しても壁面温
度で気化可能と判断してS218へ進み、また、Tw ≦
TLA4 の場合、液滴燃料の気化が困難と判断してS21
2へ戻り、ヒータリレー64のリレーコイルに対するI
/Oポート出力G3 を1としてヒータリレー64をON
させてPTCヒータ3aの加熱を続行しルーチンを抜け
る。また、S214でTw >TLA4 と判断されてS21
8へ進むと、現運転状態がアイドルかを判断する。アイ
ドルの判定条件は、例えばスロットル開度と車速とに基
づいて判断し、スロットル全閉かつ車速センサ47で車
速V=0と検出された場合アイドルと判断する。
【0051】上記S218でアイドルと判断した場合S
212へ戻り、上述と同様PTCヒータ3aを加熱状態
としルーチンを抜ける。アイドル運転時の燃料噴射量は
少なく、この燃料が上記PTCヒータ3aに衝突すると
気化潜熱によりPTCヒータ3aの表面が低温化して燃
料噴射量に対して相対的に多くの燃料が液化して不規則
に各気筒の燃焼室へ供給されるのでアイドル時のエンジ
ン回転数の不安定を招くおそれがあるため、アイドル時
はPTCヒータ3aに通電して加熱状態とし、燃料の液
化を防止しエンジン回転数の安定化を図る。
【0052】また、上記S218で非アイドルと判断さ
れた場合S219へ進み、ヒータリレー64に対するI
/Oポート出力値G3 を0としてヒータリレー64をO
FFさせてヒータ非通電としてルーチンを抜ける。
【0053】また、図5に示すフローチャートは上記ヒ
ータ制御ルーチンのS213で読出すヒータ暖機時間カ
ウント値C1 を設定するタイマールーチンで、イニシャ
ライズルーチンが終了した後、設定時間毎に繰返され
る。
【0054】まず、S301で上記ヒータ制御ルーチン
で設定されるヒータ暖機時間カウント許可フラグF2 の
値を読出し、F2 =1(カウント許可)の場合S302
へ進みヒータ暖機時間カウント値C1 をカウントアップ
した後(C1 ←C1 +1)、ルーチンを抜ける。また、
F2 =0の場合S303へ進みヒータ暖機時間カウント
値C1 をリセットした後、ルーチンを抜ける。
【0055】また、図1に示すフローチャートはイニシ
ャライズルーチンが終了した後、所定時間毎に繰返され
る燃料ポンプ制御ルーチンで、まず、S401で始動不
能時制御フラグF4 を参照し、F4 =0(ヒータ暖機完
了)の場合S402へ進みヒータリレー64のリレーコ
イルに対するI/Oポート出力値G3 を参照し、G3=
1(ヒータ通電)の場合S403へ進み、G3 =0(ヒ
ータ非通電)の場合S405へジャンプする。
【0056】上記S402からS403へ進むとスター
タスイッチ63がOFFかを判断し、OFFの場合S4
04へ進みエンジン回転数Nと完爆判定回転数NS (例
えば500rpm)とを比較し、N>NS の場合始動後
と判断しS405へ進む。
【0057】そして、S402あるいはS404からS
405へ進むと、燃料ポンプ回転数NP を予め設定した
通常時燃料ポンプ回転数NP1で設定し(NP ←NP1)、
S407へ進む。
【0058】一方、上記S401でF4 =1(ヒータ暖
機中)と判断され、S403でスタータスイッチ63が
ONと判断され、あるいは、S404でN≦NS と判断
された場合、それぞれのステップからS406へ進み、
燃料ポンプ回転数NP を予め設定した始動時燃料ポンプ
回転数NP2で設定し(NP ←NP2)、S407へ進む。
【0059】上記通常時燃料ポンプ回転数NP1は予め実
験などにより求めた(アルコール濃度100%時の)最
大必要燃料供給量に対応する燃料ポンプ回転数(吐出
量)と余裕量とを加算した値である。また、上記始動時
燃料ポンプ回転数NP2は予め実験などにより求めた始動
時における(アルコール濃度100%時の)最大必要燃
料供給量(吐出量)に対応する燃料ポンプ回転数と余裕
量とを加算した値でNP1>NP2の関係にある。
【0060】燃料ポンプ回転数NP を始動時燃料ポンプ
回転数NP2に設定する条件をまとめれば以下の通りであ
る。
【0061】(i) F4 =1 ヒータ暖機中でありスタータモータに対する通電が禁止
されているため燃料ポンプ回転数NP を通常時より低く
設定しても燃料供給に影響はない。
【0062】(ii)F4 =0の場合 (a)G3 =1、且つ、スタータスイッチON クランキング中であり必要燃料量が少なく燃料ポンプ回
転数NP を通常時より低く設定しても燃料供給量が不足
することはない。
【0063】(b)G3 =1、且つ、N≦NS エンジン完爆前であり必要燃料量が比較的少ないため通
常時より低い燃料ポンプ回転数であっても問題はない。
【0064】以上の結果、イグニッションスイッチ61
をONしたときからヒータ通電中でエンジンが完爆する
までの間の燃料ポンプ33の回転数NP を低く設定する
ことで、バッテリ負荷が軽減され、バッテリ長寿命化を
図ることができるばかりでなく、クランキング時の電圧
降下が抑制され、その分、PTCヒータ3aの発熱量の
低下を防止することができる。
【0065】そして、上記S405あるいはS406か
らS407へ進むと、上記燃料ポンプ回転数NP の関数
からFPCM62へ出力する制御信号のデューティDU
TYを算出し(DUTY←f(NP ))、あるいは、燃
料ポンプ回転数NP に基づき燃料ポンプ回転数制御デュ
ーティテーブルを参照してデューティDUTYを設定す
る。上記燃料ポンプ回転数制御デューティテーブルは、
燃料ポンプ回転数NPを得るためのFPCM62へ対す
るデューティDUTYを予め実験などにより求め、RO
M52の一連のアドレスに固定データテーブルとしてス
トアしておくものであり、図13に示すように燃料ポン
プ回転数NP が高い程、大きな値のデューティDUTY
がメモリされている。その後、S408でI/Oポート
から上記FPCM62へ出力する制御信号に上記デュー
ティDUTYをセットしルーチンを抜ける。なお、この
S408でセットしたデューティDUTY制御信号出力
は次回の燃料ポンプ制御ルーチンが実行されるまでの
間、保持される。
【0066】その結果、DCモータ駆動燃料ポンプ33
が上記FPCM62から出力されるデューティDUTY
に対応する電圧で駆動される。
【0067】図6に示すフローチャートは、スタータモ
ータ制御ルーチンで、イニシャライズルーチン終了後、
スタータスイッチ63がON時のみ所定時間毎に繰返さ
れる。
【0068】まず、S501でスタータモータ通電禁止
フラグFSTの値を読出し、スタータモータ66への通電
が許可されているかを判断する。
【0069】FST=0、すなわち、スタータモータ66
への通電が許可されている場合、S502へ進みスター
タモータリレー65に対するI/Oポート出力値G4 を
1としてスタータモータリレー65をONさせ、エンジ
ンをクランキングさせてルーチンを抜ける。
【0070】一方、S501でFST=1、すなわち、ス
タータモータ66への通電が禁止されている場合、S5
03へ進み、上記スタータモータリレー65に対するI
/Oポート出力値G4 を0とし、スタータモータリレー
65をOFFさせスタータモータ66を停止状態にして
ルーチンを抜ける。
【0071】一方、図7に示すフローチャートはスター
タスイッチ63がON→OFFされると割込み起動する
スタータスイッチON→OFF割込みルーチンで、S6
01でスタータモータリレー65に対するI/Oポート
出力値G4 を0とし、スタータモータリレー65をOF
Fさせてルーチンを抜ける。
【0072】また、図8に示すフローチャートは燃料噴
射制御ルーチンで、イニシャライズルーチン終了後に所
定時間毎に繰返される。
【0073】まず、S701でエンジン回転数Nが
“0”か否か、すなわち、エンジンが回転しているか否
かを判別する。そして、N=0、すなわち、エンジンが
停止している場合には、S702へ進み、燃料噴射パル
ス幅Ti を0として(Ti ←0)、ルーチンを抜け、N
≠0のときにはS701からS703へ進み、燃料噴射
パルス幅演算ルーチンを呼出し、吸入空気量Q、エンジ
ン回転数N、アルコール濃度M等に応じて設定した目標
空燃比、および、空燃比フィードバック補正係数等から
最適な燃料噴射パルス幅Ti を求めS704で、上記燃
料噴射パルス幅Tiをセットして所定タイミングで出力
し、ルーチンを抜ける。
【0074】次に、図16に示すタイムチャートに従っ
て、PTCヒータ3aに対する通電制御、ECSランプ
48に対する出力制御、スタータモータ通電禁止フラグ
FSTの設定、スタータモータリレー65のON/OFF
制御、及び、燃料ポンプ33に対する回転数制御の一例
を説明する。
【0075】同図(a)は始動時において冷却水温Tw
が、燃料中のアルコール濃度Mに基づいて設定した始動
可能判定値Tesと設定値TLA4 (燃料気化可能温度)と
に対し、TLA4 ≧Tw >Tesのときの制御例で、同図
(b)はTw ≦Tesのときの制御例である。
【0076】まず、TLA4 ≧Tw >Tesのときの制御例
について説明する。
【0077】イグニッションスイッチ61をONする
と、冷却水温Tw が始動可能判定値Tesより高いため、
スタータモータ通電禁止フラグFSTがクリアされてスタ
ータ通電が許可され、ECSランプ48に対するI/O
ポート出力値G2 は0(消灯)となる。また、スタータ
スイッチ63は未だOFFであるためスタータモータリ
レー65に対するI/Oポート出力値G4 はイニシャル
値である0のままである。一方、PTCヒータ3aは、
冷却水温Tw がTw ≦TLA4 であるため通電が開始され
る。また、イグニッションスイッチ61をONした直後
は未だエンジンは停止状態(したがってN≦NS )にあ
るため燃料ポンプ33の回転数は通常時よりも低い始動
時燃料ポンプ回転数に設定される(経過時間t0 )。
【0078】次いで、スタータスイッチ61をONする
とスタータモータリレー65に対するI/Oポート出力
値G4 が1となりクランキングが開始される。このとき
のエンジン回転数Nは完爆判定回転数NS よりも低いた
め、燃料ポンプ33の回転数は始動時燃料ポンプ回転数
に維持される(経過時間t1 )。
【0079】そして、スタータスイッチ61をOFFす
るとスタータモータリレー65に対するI/Oポート出
力値G4 が0となる(経過時間t2 )。
【0080】その後、エンジン回転数Nが上昇し、完爆
判定回転数NS を越えると上記燃料ポンプ33の回転数
が通常時燃料ポンプ回転数に切換えられる(経過時間t
3 )。
【0081】そして、冷却水温Tw が燃料気化可能温度
TLA4 に達し、かつ、非アイドル状態のときPTCヒー
タ3aに対する通電が停止される(経過時間t7 )。
【0082】次に、Tw ≦Tesのときの制御例を示す。
【0083】図16(b)に示すようにイグニッション
スイッチ61をONしたときの冷却水温Tw が始動可能
判定値Tes以下であるため、始動不能と判定し、ヒータ
暖機すべくPTCヒータ3aに対し通電を開始するとと
もにECSランプ48に対するI/Oポート出力値G2
を1としてECSランプ48を点灯させヒータ暖機をド
ライバに知らせる。また、スタータモータ通電禁止フラ
グFSTをセットし、スタータ通電を禁止する。スタータ
通電が禁止されるとスタータモータリレー65に対する
I/Oポート出力値G4 がイニシャル値である0のまま
となり、スタータモータリレー65もOFF状態を維持
する。一方、燃料ポンプ33の回転数はヒータ暖機中で
あるため通常時よりも低い始動時燃料ポンプ回転数に設
定される(経過時間t0 )。
【0084】そして、ヒータ暖機(C1 >CS )が完了
すると、ECSランプ48に対するI/Oポート出力値
G2 を0としてECSランプ48を消灯させてヒータ暖
機完了をドライバに知らせるとともに、スタータモータ
通電禁止フラグFSTをクリアしてスタータモータ66に
対する通電を許可する。また、このときスタータスイッ
チ63がONされていればスタータモータリレー65に
対するI/Oポート出力値G4 が1となり、クランキン
グが開始される(経過時間t4 )。
【0085】その後、スタータスイッチ61をOFFす
ると上記I/Oポート出力値G4 が0となる(経過時間
t5 )。
【0086】そして、エンジン回転数Nが上昇し完爆判
定回転数NS を越えると燃料ポンプ33の回転数が通常
時燃料ポンプ回転数に切換えられ(経過時間t6 )、次
いで、冷却水温Tw が燃料気化可能温度TLA4 に達し、
このとき非アイドル状態であれば、PTCヒータ3aに
対する通電が停止される(経過時間t7 )。
【0087】(第二実施例)図17以下は本発明の第二
実施例を示し、図17は燃料ポンプ制御ルーチンを示す
フローチャート、図18は始動時燃料ポンプ回転数テー
ブルと通常時燃料ポンプ回転数テーブルの概念図であ
る。
【0088】この実施例では、始動時燃料ポンプ回転数
と通常時燃料ポンプ回転数とを燃料中のアルコール濃度
Mに基づいて可変設定するもので、第一実施例の図1に
示す燃料ポンプ制御ルーチンと同一のステップは同一の
符号を付して説明を省略する。
【0089】S402あるいはS404からS801へ
進むと燃料中のアルコール濃度Mに基づいて通常時燃料
ポンプ回転数テーブルから燃料ポンプ回転数NP を設定
し、S407へ進む。
【0090】また、S401、S403、あるいは、S
404からS802へ進むと燃料中のアルコール濃度M
に基づき始動時燃料ポンプ回転数テーブルから燃料ポン
プ回転数NP を設定し、S407へ進む。
【0091】アルコール濃度100%(アルコール燃料
のみ)時の最大必要燃料量はアルコール濃度0%(ガソ
リン燃料のみ)時の最大必要燃料量に比し略2倍である
ため、実際の最大必要燃料量は燃料中のアルコール濃度
Mによって広範囲に変化する。 図18に示すように、
始動時あるいは通常時の最大必要燃料量に対応する燃料
ポンプ回転数を燃料中のアルコール濃度Mに基づき計算
により、あるいは実験などから求めて予めROM52の
一連のアドレスにテーブル化しておき、エンジン状態に
よりテーブル選択し、選択されたテーブルを燃料中のア
ルコール濃度Mに基づき参照して始動時あるいは通常時
の燃料ポンプ回転数を設定することで、燃料ポンプ33
駆動による電力消費が低減され、特に、始動時において
はバッテリ消費が少なくなり、クランキング時の電圧降
下を抑制してPTCヒータ3aの発熱量が充分保証さ
れ、ヒータ暖機時間の短縮および燃料気化促進の向上を
図ることができる。
【0092】また、燃料中のアルコール濃度に基づいて
燃料ポンプ回転数NP を可変設定するため、リターン量
が各アルコール濃度M毎に適正となり燃料タンク内での
不要な燃料蒸発ガスの発生を低減することができる。
【0093】なお、本発明は上記各実施例に限るもので
はなく、例えば第二実施例において始動時燃料ポンプ回
転数と通常時燃料ポンプ回転数の少なくとも一方を第一
実施例に示すように固定値としてもよい。また、燃料ポ
ンプの吐出量は回転数制御以外に、燃料ポンプの燃料供
給方式により種々のものが考えられる。
【0094】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
以下に示す効果が奏される。
【0095】請求項1の記載によれば、始動時のバッテ
リ負荷を軽減してバッテリ長寿命化を図ることができる
ばかりでなく、クランキング時の電圧降下を抑制して燃
料加熱手段の発熱量の低下を防止することができて、良
好な始動性能を得ることができる。
【0096】請求項2の記載によれば、上述した効果に
加え、始動時のみならず通常時においてもバッテリ負荷
を軽減することができるとともに、燃料リターン量が多
量化せず燃料タンク内での燃料蒸発ガスの発生を低減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1〜図16は本発明の第一実施例を示し、図
1は燃料ポンプ制御ルーチンを示すフローチャート
【図2】イニシャライズルーチンを示すフローチャート
【図3】ヒータ制御ルーチンを示すフローチャート
【図4】同上
【図5】タイマールーチンを示すフローチャート
【図6】スタータモータ制御ルーチンを示すフローチャ
ート
【図7】スタータスイッチON→OFF割込みルーチン
を示すフローチャート
【図8】燃料噴射制御ルーチンを示すフローチャート
【図9】エンジン制御系の全体概略図
【図10】制御装置の回路構成図
【図11】ヒータ暖機完了判別値テーブルの概念図
【図12】燃料中のアルコール濃度とヒータ暖機時間と
の関係を冷却水温別に示す特性図
【図13】燃料ポンプに対する回転数制御デューティテ
ーブルの概念図
【図14】アルコール濃度と温度条件によって決定され
る始動可能領域と始動不能領域とを示す概念図
【図15】始動可能判定値テーブルの概念図
【図16】始動不能領域と始動可能領域におけるPTC
ヒータに対する通電制御動作、ECSランプに対する出
力制御動作、スタータモータ通電禁止フラグのセット/
リセット、スタータモータリレーに対する出力制御動
作、燃料ポンプに対する回転数制御動作を示すタイムチ
ャート
【図17】図17以下は本発明の第二実施例を示し、図
17は燃料ポンプ制御ルーチンを示すフローチャート
【図18】始動時燃料ポンプ回転数テーブルと通常時燃
料ポンプ回転数テーブルの概念図
【符号の説明】
3a…PTCヒータ(燃料加熱手段) 23…インジェクタ M…アルコール濃度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02N 11/08 L 8614−3G

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 始動時のエンジン状態および燃料中のア
    ルコール濃度に基づきインジェクタの燃料噴射方向に対
    設する燃料加熱手段に対する通電非通電を制御する手順
    と、 エンジン完爆を判断する手順と、 上記燃料加熱手段に対し通電中で且つエンジン完爆と判
    断するまでの始動時燃料ポンプ吐出量を通常時燃料ポン
    プ吐出量に比し低く設定する手順とを備えることを特徴
    とするFFV用エンジンの制御方法。
  2. 【請求項2】 前記始動時燃料ポンプ吐出量と前記通常
    時燃料ポンプ吐出量との少なくとも一方を燃料中のアル
    コール濃度に応じて可変設定することを特徴とする請求
    項1記載のFFV用エンジンの制御方法。
JP25467492A 1992-09-24 1992-09-24 Ffv用エンジンの制御方法 Pending JPH06101608A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007211659A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Toyota Motor Corp 内燃機関の始動制御装置
JP2012202310A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Honda Motor Co Ltd 自動二輪車の始動制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007211659A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Toyota Motor Corp 内燃機関の始動制御装置
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