JPH06107820A - プリプレグの製造方法 - Google Patents
プリプレグの製造方法Info
- Publication number
- JPH06107820A JPH06107820A JP25331692A JP25331692A JPH06107820A JP H06107820 A JPH06107820 A JP H06107820A JP 25331692 A JP25331692 A JP 25331692A JP 25331692 A JP25331692 A JP 25331692A JP H06107820 A JPH06107820 A JP H06107820A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- prepreg
- voids
- resin varnish
- solvent
- varnish
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、簡単な装置で、溶剤の使用量もわ
ずかに多くなるだけで、ボイドの少ないプリプレグを得
ることができる製造方法を提供する。 【構成】 基材を有機溶剤の雰囲気に晒した後、樹脂ワ
ニスを含浸し、加熱して樹脂を半硬化状態にする。
ずかに多くなるだけで、ボイドの少ないプリプレグを得
ることができる製造方法を提供する。 【構成】 基材を有機溶剤の雰囲気に晒した後、樹脂ワ
ニスを含浸し、加熱して樹脂を半硬化状態にする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層プリント配線板の
製造において使用されるプリプレグの製造法に関する。
製造において使用されるプリプレグの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリプレグは、複数枚を重ねて加熱加圧
して積層板とするほか、多層プリント配線板用銅張り積
層板の内層回路基板と外層基板または外層用銅はくとの
接着や内層回路基板同志の接着のために使用される。
して積層板とするほか、多層プリント配線板用銅張り積
層板の内層回路基板と外層基板または外層用銅はくとの
接着や内層回路基板同志の接着のために使用される。
【0003】プリプレグは繊維質基材に樹脂ワニス中に
浸漬して含浸するか、又はキスコート等により樹脂ワニ
スを予備含浸してから樹脂ワニス中に浸漬し、加熱して
樹脂ワニス中の溶剤を除くと共に樹脂を半硬化させて製
造する。
浸漬して含浸するか、又はキスコート等により樹脂ワニ
スを予備含浸してから樹脂ワニス中に浸漬し、加熱して
樹脂ワニス中の溶剤を除くと共に樹脂を半硬化させて製
造する。
【0004】プリプレグ中の、樹脂が含浸されない部分
(ボイド、主に気体が残ることによりできる、樹脂ワニ
スの溶剤が残って、加熱によって気化することによって
できるものもある)が多いと積層板の欠陥となる。
(ボイド、主に気体が残ることによりできる、樹脂ワニ
スの溶剤が残って、加熱によって気化することによって
できるものもある)が多いと積層板の欠陥となる。
【0005】すなわち、プリプレグ中にボイドが存在す
ると加熱加圧によってプリプレグ中に含まれるボイドが
樹脂の溶融にともなって系外に排出される。また、最近
多くの多層プリント配線板製造メーカーが使用している
真空プレスでは、減圧によってプリプレグ中のボイドが
系外に排出される。いずれの場合もプリプレグ中の樹脂
の溶融によってボイドが移動を開始するが溶融から硬化
に至るタイミングによっては、系外にボイドを完全に排
除できずにボイドが残ってしまう。ボイドが残ると、部
品装着用はんだ時のふくれ、リフロー炉等におけるふく
れを誘発するばかりでなく、実機の信頼性にも悪影響を
及ぼす結果となり問題である。
ると加熱加圧によってプリプレグ中に含まれるボイドが
樹脂の溶融にともなって系外に排出される。また、最近
多くの多層プリント配線板製造メーカーが使用している
真空プレスでは、減圧によってプリプレグ中のボイドが
系外に排出される。いずれの場合もプリプレグ中の樹脂
の溶融によってボイドが移動を開始するが溶融から硬化
に至るタイミングによっては、系外にボイドを完全に排
除できずにボイドが残ってしまう。ボイドが残ると、部
品装着用はんだ時のふくれ、リフロー炉等におけるふく
れを誘発するばかりでなく、実機の信頼性にも悪影響を
及ぼす結果となり問題である。
【0006】従来、プリプレグのボイドを少なくする方
法として、真空含浸法、溶剤置換法(溶剤を基材に含浸
した後、樹脂ワニスを含浸する方法)、キスコート含浸
法などが知られている。
法として、真空含浸法、溶剤置換法(溶剤を基材に含浸
した後、樹脂ワニスを含浸する方法)、キスコート含浸
法などが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、真空含浸法
は、設備が複雑になり、溶剤置換法は溶剤使用量が大と
なり、揮発する溶剤の処理も大変である。キスコート含
浸法では、ボイドの除去が不充分である。本発明は、簡
単な装置で、溶剤の使用量もわずかに多くなるだけで、
ボイドの少ないプリプレグを得ることができる製造方法
を提供することを目的とするものである。
は、設備が複雑になり、溶剤置換法は溶剤使用量が大と
なり、揮発する溶剤の処理も大変である。キスコート含
浸法では、ボイドの除去が不充分である。本発明は、簡
単な装置で、溶剤の使用量もわずかに多くなるだけで、
ボイドの少ないプリプレグを得ることができる製造方法
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、、基材を有機
溶剤の雰囲気に晒した後、樹脂ワニスを含浸し、加熱し
て樹脂を半硬化状態にすることを特徴とするプリプレグ
の製造方法である。
溶剤の雰囲気に晒した後、樹脂ワニスを含浸し、加熱し
て樹脂を半硬化状態にすることを特徴とするプリプレグ
の製造方法である。
【0009】ここで使用する有機溶剤はアルコール類、
ケトン類、含塩素系有機溶剤の単独もしくは併用も可能
である。樹脂ワニスとの相溶性がよく作業の安全性のよ
いものが望ましい。
ケトン類、含塩素系有機溶剤の単独もしくは併用も可能
である。樹脂ワニスとの相溶性がよく作業の安全性のよ
いものが望ましい。
【0010】
【作用】プリプレグ中にボイドが存在するのは、樹脂ワ
ニスを含浸する際にガラスクロスに保有される気体を十
分に排除されない場合に発生することと、樹脂ワニス中
に含有される有機溶剤の排除が不十分な場合に発生する
のが大部分である。またまれにはガラスクロスの表面処
理剤と樹脂ワニスの相溶性が適さない場合にもボイドの
排除不十分な場合が発生することがある。本発明は、こ
のような不具合を解決する手段として、樹脂ワニスを含
浸させる直前に有機溶剤の飽和蒸気圧状態の中をガラス
クロスを通過させることによって繊維表面の気体を有機
溶剤によって置き換えし樹脂ワニスとの相溶性を向上す
ることによりプリプレグ中のボイド発生を低減するもの
である。繊維の界面に存在する空気が有機溶剤の飽和蒸
気によって置き換えられ、同時に有機溶剤に可溶性を有
する表面処理剤が湿潤する。その結果、樹脂ワニスとの
相溶性を助長し、次工程の樹脂ワニス浸漬含浸において
繊維間への樹脂ワニスが浸透しやすくなりボイドを排除
し易くなる。
ニスを含浸する際にガラスクロスに保有される気体を十
分に排除されない場合に発生することと、樹脂ワニス中
に含有される有機溶剤の排除が不十分な場合に発生する
のが大部分である。またまれにはガラスクロスの表面処
理剤と樹脂ワニスの相溶性が適さない場合にもボイドの
排除不十分な場合が発生することがある。本発明は、こ
のような不具合を解決する手段として、樹脂ワニスを含
浸させる直前に有機溶剤の飽和蒸気圧状態の中をガラス
クロスを通過させることによって繊維表面の気体を有機
溶剤によって置き換えし樹脂ワニスとの相溶性を向上す
ることによりプリプレグ中のボイド発生を低減するもの
である。繊維の界面に存在する空気が有機溶剤の飽和蒸
気によって置き換えられ、同時に有機溶剤に可溶性を有
する表面処理剤が湿潤する。その結果、樹脂ワニスとの
相溶性を助長し、次工程の樹脂ワニス浸漬含浸において
繊維間への樹脂ワニスが浸透しやすくなりボイドを排除
し易くなる。
【0011】
実施例1 樹脂ワニス含浸タンクの直前に設置した槽内にメチルエ
チルケトンの蒸気を充満させた。プリプレグ用ガラスク
ロス(MIL規格:2116)をこのメチルエチルケト
ンの蒸気を充満させた槽中を通過させ、エポキシ樹脂ワ
ニス中に浸漬してワニスを含浸し、160℃の乾燥塔内
を通過させてプリプレグとした。
チルケトンの蒸気を充満させた。プリプレグ用ガラスク
ロス(MIL規格:2116)をこのメチルエチルケト
ンの蒸気を充満させた槽中を通過させ、エポキシ樹脂ワ
ニス中に浸漬してワニスを含浸し、160℃の乾燥塔内
を通過させてプリプレグとした。
【0012】実施例2 樹脂ワニス含浸タンクの直前に設置した槽内に塩化メチ
レンの蒸気を充満させた。プリプレグ用ガラスクロス
(MIL規格:7628)をこのメチルエチルケトンの
蒸気を充満させた槽中を通過させ、エポキシ樹脂ワニス
中に浸漬してワニスを含浸し、160℃の乾燥塔内を通
過させてプリプレグとした。
レンの蒸気を充満させた。プリプレグ用ガラスクロス
(MIL規格:7628)をこのメチルエチルケトンの
蒸気を充満させた槽中を通過させ、エポキシ樹脂ワニス
中に浸漬してワニスを含浸し、160℃の乾燥塔内を通
過させてプリプレグとした。
【0013】比較例 プリプレグ用ガラスクロス(MIL規格:7628)
を、エポキシ樹脂ワニス中に浸漬してワニスを含浸し、
160℃の乾燥塔内を通過させてプリプレグとした。
を、エポキシ樹脂ワニス中に浸漬してワニスを含浸し、
160℃の乾燥塔内を通過させてプリプレグとした。
【0014】厚さ70μmの銅はくを両面に用いた両面
銅張り積層板に回路加工を施して得た内層回路基板を中
心にして、プリプレグをその両側に重ね、さらに両外側
に厚さ70μmの多層板用銅はくを重ね、175℃、
2.45MPaで70分間加熱加圧して、多層プリント
板用銅張り積層板を得た。
銅張り積層板に回路加工を施して得た内層回路基板を中
心にして、プリプレグをその両側に重ね、さらに両外側
に厚さ70μmの多層板用銅はくを重ね、175℃、
2.45MPaで70分間加熱加圧して、多層プリント
板用銅張り積層板を得た。
【0015】次に、実施例及び比較例で得たプリプレグ
についてボイド残存率を調べた。また、多層プリント板
用銅張り積層板表面の銅はくを除去して、成形ボイドを
調べた。こららの結果及びプリプレグ製造時の溶剤消費
量の比を表1に示す。
についてボイド残存率を調べた。また、多層プリント板
用銅張り積層板表面の銅はくを除去して、成形ボイドを
調べた。こららの結果及びプリプレグ製造時の溶剤消費
量の比を表1に示す。
【0016】
【表1】 注) 成形ボイド:全成形面積中のボイド発生個数 経済性:飽和蒸気用として用いる有機溶剤消費量のコス
ト比
ト比
【0017】表1から、実施例1及び実施例2で得られ
たプリプレグのボイド残存率及びこのプリプレグを用い
て成形した多層プリント板用銅張り積層板の成形ボイド
は、比較例で得られたプリプレグのボイド残存率及びこ
のプリプレグを用いて成形した多層プリント板用銅張り
積層板の成形ボイドよりも大幅に少なくなっていること
が分かる。
たプリプレグのボイド残存率及びこのプリプレグを用い
て成形した多層プリント板用銅張り積層板の成形ボイド
は、比較例で得られたプリプレグのボイド残存率及びこ
のプリプレグを用いて成形した多層プリント板用銅張り
積層板の成形ボイドよりも大幅に少なくなっていること
が分かる。
【0018】また、厚手ガラスクロス(MIL762
8)を用いた、実施例2で得られたプリプレグを用いて
成形した多層プリント板用銅張り積層板は、4隅のカス
レ状ボイドの発生が大幅に低減され、内層回路の設計、
外層回路を設計するときの有効面積を大きくできた。
8)を用いた、実施例2で得られたプリプレグを用いて
成形した多層プリント板用銅張り積層板は、4隅のカス
レ状ボイドの発生が大幅に低減され、内層回路の設計、
外層回路を設計するときの有効面積を大きくできた。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、有機溶剤の蒸気を充満
した槽内を通して、基材をに有機溶剤の蒸気を飽和させ
た後で樹脂ワニスを含浸するようにしたので、樹脂ワニ
スと基材繊維とがよくなじみ、ボイドを含まないプリプ
レグを製造できる。
した槽内を通して、基材をに有機溶剤の蒸気を飽和させ
た後で樹脂ワニスを含浸するようにしたので、樹脂ワニ
スと基材繊維とがよくなじみ、ボイドを含まないプリプ
レグを製造できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 基材を有機溶剤の雰囲気に晒した後、樹
脂ワニスを含浸し、加熱して樹脂を半硬化状態にするこ
とを特徴とするプリプレグの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25331692A JPH06107820A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | プリプレグの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25331692A JPH06107820A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | プリプレグの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06107820A true JPH06107820A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17249609
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25331692A Pending JPH06107820A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | プリプレグの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06107820A (ja) |
-
1992
- 1992-09-24 JP JP25331692A patent/JPH06107820A/ja active Pending
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