JPH0610749Y2

JPH0610749Y2 - 里芋の親子分離機

Info

Publication number: JPH0610749Y2
Application number: JP1988069971U
Authority: JP
Inventors: 忠志青木
Original assignee: 佐藤農機株式会社
Priority date: 1988-05-26
Filing date: 1988-05-26
Publication date: 1994-03-23
Anticipated expiration: 2003-05-26
Also published as: JPH01172323U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、里芋の親子を分離させる里芋の親子分離機
に関する。

（従来の技術）従来に於いては里芋の親子を分離させるには専ら手作業
に依っていた。

（考案が解決しようとする課題）本考案は斯有る実情に鑑みて成されたもので、里芋の親
子分離作業を能率的且つ軽作業に成さしめる分離機を提
供することを目的とするものである。

（課題を解決するための手段）本考案の親子分離機は、掘り起こされた茎付里芋の茎部
を垂下姿勢に挟持して水平な一定方向に搬送する搬送装
置と、上記搬送装置の搬送ラインを挟む内方側へ上方か
ら下向きに回動する一対の打圧装置及び、上記搬送装置
の下方位置にゴム等の弾性材で被覆された棒体を二枚の
結合板により一定距離離して並行状に固定すると共に、
各結合板をピンにより装置フレームの左右側壁面へ枢着
し、且つ前記結合板及び棒体のピン回りの揺動を適宜な
ストッパーにより一定範囲に規制し、前記搬送装置によ
り搬送されつつある茎付里芋の芋部底面を棒体により一
定範囲内の遊動を許容した状態に支持する水平支持装置
とからなることを特徴とする。

（作用）本考案装置の使用のさい作業者は掘り起こされた状態の
茎付里芋を挟持搬送装置に次々と供給し水平搬送させる
ようになす。

そうすると茎付里芋は水平搬送される過程で打圧装置に
よりその芋部を連続的に打圧されるため、子芋は親芋か
ら機械的且つ連続的に分離されるのである。

（実施例）以下、本考案の具体的な実施例を図面により詳述する。

第１図は本考案装置の斜視図、第２図は同装置の異なる
斜視図、第３図は作動説明図、第４図は平面回転体を示
す図、第５図は平面回転体の側面から見た部分作動説明
図、第６図は平面回転体の上面から見た作動説明図であ
る。

図に於いて１はフレームに装設された無端搬送連鎖体２
及び二本の挟圧杆３、３から成る挟持搬送装置で、掘り
起こした茎付里芋ｗの茎部を第３図に示すような垂下姿
勢に挟持して水平な一定方向に一定距離だけ搬送する。
ここに無端搬送連鎖体２は多数の山形片４・・・を無端
状に連鎖させたもので隣接した山形片４、４の間隔は里
芋の茎径等を考慮して決定される。

５は前記搬送装置１の下方位置に同装置１の搬送方向に
沿って配設された水平支持装置で、本例ではゴム等の弾
性材で被覆された棒体６、６を二枚の結合板７、７によ
り一定距離離して並行状に固定すると共に各結合板７、
７をピン８、８によりフレームの各側壁部９、９に枢着
し、且つ前記結合板７、７及び棒体６、６のピン７、７
廻りの揺動を適宜なストッパーにより一定範囲内に規制
し、前記搬送装置１により搬送されつつある茎付里芋ｗ
の芋部底面を第３図に示すように前記棒体６、６にて一
定範囲内の遊動を許容した状態に支持する構成としてあ
る。

１０は前記搬送装置１の搬送過程に於いて茎付里芋ｗの
芋部をこれの両側から複数の弾性衝撃体１１・・・で繰
り返し打圧する打圧装置であって本例のものは前記水平
支持装置５を境として各側に配設された一対の平面回転
体１０ａ、１０ｂから成る。該一対の回転体１０ａ、１
０ｂは対称構造に形成されるのであるが、その一方のも
のを示すと第４図のとおりであり、即ちフレームの各側
壁１２、１２間に回動自在に架設される主軸１３を具備
せしめると共に、該主軸１３に固定させた一対の固定盤
１４、１４間に二本の軸１５、１５を並行状且つ対称配
置に架設し、且つ該軸１５、１５の各々に複数の円筒管
１６・・・を該軸１５、１５廻りの回動変位自在に外嵌
させると共に、該円筒管１６・・・の各々にゴム材等か
らなるロール形の弾性衝撃体１７が一つ又は二つ回動自
在に装着されたアーム杆１８を固着し、他方では前記各
円筒管１６をスプリング１９により一定回転方向に付勢
すると共に前記スプリング１９による各円筒管１６の回
転を規制するための規制板２０を設け、且つ全体として
平面態様に形成する。なお２１は軸受である。

しかして前記搬送装置１及び前記打圧装置１０は適宜な
原動機２２により関連駆動する構成と成さしめてある。
即ち、原動機２２の動力は先づ入力プーリ２３に伝達さ
れ、次いで該プーリ２３と同体回転する歯車２４、及び
これと噛み合う他の歯車２５を介して第一軸２６に伝達
され、さらに該軸２６に固定された一つのスプロケット
２７、チエーン２８及び別のスプロケット２９を介して
第二軸３０に伝達され、しかる後、第一軸２６からスプ
ロケット３１、チェーン３２及びスプロケット３３を介
して一方の回転体１０ｂの中心軸１３に伝達され、そし
て第二軸３０からスプロケット３４、チェーン３５及び
スプロケット３６を介して他方の回転体１０ａの中心軸
１３に伝達されるのであり、また前記入力プーリ２３の
回転は図示省略した適宜な伝動機構を経て無端搬送連鎖
体２の駆動機構に伝達されるのである。ここで二つの中
心軸１３、１３は両回転体１０ａ、１０ｂが対称姿勢を
保持して同期回転するように成してある。

３７は前記打圧装置１０の下方に配設されたとおし構造
の傾斜樋で本例では枠体３８の内方底面を並設状の多数
の線材３９・・・で形成してあり、前記入力プーリ２３
に連動して軸４０廻りに回転駆動される第３図に示す偏
心カム４１によりその傾斜方向に揺動変位させられる。
なお４２及び４２は軸４３、４３廻りの揺動変位自在な
アームで、傾斜樋３７の前部を吊持している。

４４はフレームの側壁１２に設けた茎付里芋ｗの供給用
開口であり、また４５はフレームの他側の側壁１２に設
けた排出用開口で親子分離された後の茎付里芋ｗを排出
するためのものである。

なお４６は転向輪、そして４７は駆動輪で前記フレーム
はこれら両者により支持されている。さらに４８は操縦
ハンドルである。

上記本考案装置の使用例を説明すると、例えば操縦ハン
ドル４８を操作して適当位置にフレームを位置させた
後、掘り起こした茎付里芋ｗを垂直姿勢として搬送装置
１の搬送始端ｓに次々と供給するように成す。供給され
た茎付里芋ｗは第３図に示す矢印ｆ１、ｆ２の方向に回
転駆動される平面回転体１０ａ、１０ｂの相互間を同図
に示す態様で水平変位するものとなる。該水平変位中、
茎付里芋ｗの芋部は平面回転体１０ａ、１０ｂの弾性衝
撃体１１・・・により繰り返し打撃され且つ下方へ圧迫
されるため、里芋の親子は機械的に能率良く分離され
る。この場合、ロール形の弾性衝撃体１１・・・はこれ
が弾性材から成ること、及び芋部との相対距離によって
第５図に示すように軸１５廻りの矢印ｆ３方向へ適宜角
度だけスプリング１９力に抗して退避移動することのた
め、芋部が傷つけられたり或いは平面回転体１０ａ、１
０ｂの回動が規制されたりすることは起こらない。ま
た、各回転体１０ａ、１０ｂに於いて半径方向に二段に
配設された弾性衝撃体１１・・・は芋部を打撃したさい
の子芋の撥ね上がりを防止するのに役立つのである。一
方、弾性衝撃体１１・・・により打圧された芋部は下方
への押圧力を受けることから下方へずりさがろうとする
が、一定量降下した後は水平支持装置５の棒体６、６に
より支持されるためそれ以上の降下は規制されるのであ
る。また該水平支持装置５は一定範囲内でのピン８、８
廻りの遊動が許容されているため里芋の親子分離に一層
好適に作用する。即ち子芋は棒体６、６との干渉により
親子分離を促進されるのであり、分離された子芋は棒体
６、６の側方或いは相互間を経て下方へ落下するものと
なる。なお平面回転体１０ａ、１０ｂはその回転中に於
いて第６図に二点鎖線ｍで示すように弾性衝撃体１１・
・・によるガイドを形成するため、矢印ｆ４方向に侵入
してくる茎付里芋ｗを回転体１０ａ、１０ｂの相互間に
円滑に誘い込み得るのである。

かくして親子分離された子芋は下方へ落下し傾斜樋３７
内に収容される。該傾斜樋３７はその底面上を転がりつ
つ落下する子芋にカム４１の回転に基づく振動を与えて
その付着土を落下させると共にその子芋を一定位置まで
移動させる。

他方、親子分離された後の親側の部位は搬送装置１の搬
送終端ｅからフレームの外方へ次々と放出されるのであ
る。

次に第７図は水平支持装置５の他の実施例を示し、フレ
ームの各側壁部９、９に矢印ｆ５の如き一定範囲内での
揺動変位自在に支持される支持棒４９と、これの各側部
に千鳥状に配設された複数のローラ５０・・・から成
る。

前記平面回転体１０ａ、１０ｂによる打圧過程にある芋
部は搬送装置１の搬送力を受けることによりその底面を
ローラ５０・・・に支持された状態で支持棒４９に沿っ
て矢印ｆ６方向へ変位するが、この場合に芋部はその底
面を支持棒４９の各側にあるローラ５０・・・により間
歇的に且つ交互に支持されるため支持棒４９の変位に基
づく矢印ｆ５方向の揺動変位に加えて茎廻り方向ｆ７の
揺動変位を確実に且つ繰り返して誘起させられるものと
なる。このため芋部はその全体を回転体により比較的均
等に打圧され、親子分離は一層促進されるのである。

（考案の効果）上記した本考案によれば、里芋の親子分離作業を機械的
且つ連続的に行い得ることから、該作業を能率的且つ軽
作業になさしめるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の斜視図、第２図は同装置の異なる
斜視図、第３図は本考案装置の模式図、第４図は平面回
転体を示す図、第５図は平面回転体の側面から見た部分
作動説明図、第６図は平面回転体の上面から見た部分作
動説明図、第７図は水平支持装置の他の実施例を示す図
である。１……挟持搬送装置、５……水平支持装置、１０……打
圧装置、ｗ……茎付里芋。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】掘り起こされた茎付里芋（Ｗ）の茎部を垂
下姿勢に挟持して水平な一定方向に搬送する搬送装置
（１）と、上記搬送装置（１）の搬送ラインを挟む内方
側へ上方から下向きに回動する一対の打圧装置（１０）
及び、上記搬送装置の下方位置にゴム等の弾性材で被覆
された棒体６、６を二枚の結合板７、７により一定距離
離して並行状に固定すると共に、各結合板７、７をピン
８、８により装置フレームの左右側壁部９、９へ枢着
し、且つ前記結合板７、７及び棒体６、６のピン７、７
回りの揺動を適宜なストッパーにより一定範囲に規制
し、前記搬送装置（１）により搬送されつつある茎付里
芋（Ｗ）の芋部底面を棒体により一定範囲内の遊動を許
容した状態に支持する水平支持装置（５）とからなるこ
とを特徴とした里芋の親子分離機。