JPH06106692A - 加圧加熱殺菌用包装材料及びそれを用いた包装体 - Google Patents

加圧加熱殺菌用包装材料及びそれを用いた包装体

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JPH06106692A
JPH06106692A JP20717393A JP20717393A JPH06106692A JP H06106692 A JPH06106692 A JP H06106692A JP 20717393 A JP20717393 A JP 20717393A JP 20717393 A JP20717393 A JP 20717393A JP H06106692 A JPH06106692 A JP H06106692A
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渉 山本
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Seiichi Yagasaki
誠一 矢ケ崎
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純一 内田
Hideki Kodaira
秀樹 小平
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐衝撃性に優れた加圧加熱殺菌用包装体を、
開封補助部材を更に設けずとも、手で直線的に引き裂け
るようにする。 【構成】 外層1、ナイロンフィルム2及びヒートシー
ル性樹脂層3が順次積層された加圧加熱殺菌用包装材料
において、ナイロンフィルム2として、芳香族系ポリア
ミドと6−ナイロンとからなる二軸延伸フィルムを使用
する。ナイロンフィルム2と、外層1又はヒートシール
性樹脂層3との間に、ガスバリヤー層を更に設けること
が好ましい。ガスバリヤー層としては、アルミニウム
箔、ポリ塩化ビニリデン層、酸化ケイ素薄膜、あるいは
熱可塑性樹脂フィルムに酸化ケイ素薄膜が形成された複
合フィルムを使用することができる。ヒートシール性樹
脂層3としては、ポリプロピレンフィルムが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、加工食品を常温で流
通させるため、加工食品を密封する際に用いる加圧加熱
殺菌用包装材料に関する。より詳しくは、この発明は、
手で直線的に引き裂くことのできる易引き裂き性を有す
る加圧加熱殺菌用包装材料に関する。また、この加圧加
熱殺菌用包装材料を用いた包装体にも関する。
【0002】
【従来の技術】現代においては、ハンバーグ、カレー、
ごはん等を始めとする様々な加工食品が広く出回ってい
る。このような加工食品を常温流通させるためには、一
般に、予め加工食品を耐熱性材料からなる包装体に密封
し、加圧加熱殺菌(レトルト殺菌)処理を施すことがな
されている。
【0003】従来、このようなレトルト殺菌用の包装材
料としては、包装体の最外層にあたる部分から、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム(外層)/アルミニウム
箔(ガスバリヤー層、遮光層)/ポリプロピレンフィル
ム(ヒートシール性樹脂層)という各層を、耐熱性のウ
レタン系接着剤でドライラミネーション法により積層さ
せたものが一般的に用いられている。
【0004】しかし、このような包装材料は、殺菌効率
を向上させるために高圧高温のレトルト殺菌条件を選択
する場合や大型の包装体を得る場合には、耐衝撃性が十
分でなく、レトルト殺菌時に包装体の破損が発生した
り、大型の包装体の場合には運搬などの取扱中に包装体
の破損が発生するという問題があった。
【0005】このため、耐衝撃性を向上させる目的で、
アルミニウム箔とポリプロピレンフィルムとの間に、二
軸延伸した6−又は6,6−ナイロンフィルムを挟持さ
せることが行われている。
【0006】しかし、このようなナイロンフィルムを有
する従来の加圧加熱殺菌用包装材料を使用してレトルト
殺菌用包装体を形成した場合には、内容物を取り出す際
に、手で直線的に引き裂くことが非常に困難であるとい
う問題があった。例えば、二軸延した6−又は6,6−
ナイロンフィルムと低密度ポリエチレンフィルムとが積
層された構成を有する包装材料から形成された包装体を
横方向に引き裂いた場合、引裂き終了端において、引き
裂きの手前側では直線方向から数mmのずれが生じ、ま
た裏側では30〜40mmのずれが生じるという問題が
あった。この問題に対して、ナイロンフィルムを二軸延
伸状態ではなく、引き裂き方向に延伸した一軸延伸状態
のナイロンフィルムを使用することが考えられるが、こ
のようなナイロンフィルムは左右方向と上下方向とで熱
による収縮率が異なるため、寸法安定性が低く、そのた
めレトルト殺菌用包装材料としては用いることができな
いという欠点がある。
【0007】このため、レトルト殺菌用包装体がナイロ
ンフィルムを有しながらも手で直線的に引き裂けるよう
にするために、レトルト殺菌用包装体の外面の開封予定
箇所、即ち手で引き裂く部分に、引き裂く方向に延伸し
たフィルムからなる開封補助部材を設けることが提案さ
れている(特公昭53−12216号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに開封補助部材を設けると、レトルト殺菌用包装体の
製造コストが増大するという問題があり、また、その美
観が損なわれるという問題もあった。
【0009】この発明は以上のような従来技術の問題点
を解決しようとするものであり、耐衝撃性に優れたナイ
ロンフィルムを用いた加圧加熱殺菌用包装体を、開封補
助部材を更に設けずとも、手で直線的に引き裂けるよう
にすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明者らは、6−又
は6,6−ナイロンフィルムの代わりに芳香族系ポリア
ミドと6−ナイロンとのポリマーブレンドの二軸延伸フ
ィルムを使用することにより上述の目的が達成できるこ
とを見出し、この発明を完成させるに至った。
【0011】即ち、この発明は、外層、ナイロンフィル
ム及びヒートシール性樹脂層が順次積層された加圧加熱
殺菌用包装材料において、該ナイロンフィルムが芳香族
系ポリアミドと6−ナイロンとからなる二軸延伸フィル
ムであることを特徴とする加圧加熱殺菌用包装材料を提
供する。
【0012】以下、この発明を図面に基づいて詳細に説
明する。なお、図において同じ番号は同じ又は同等の構
成要素を示している。
【0013】図1は、この発明の加圧加熱用包装材料の
断面図である。同図にあるように、この発明の加圧加熱
用包装材料は、外層1、ナイロンフィルム2及びヒート
シール性樹脂層3とから構成される。
【0014】この発明において外層1は、包装体とした
ときにナイロンフィルム2よりも外側になる層であり、
レトルト殺菌条件に耐えることが必要であり、更に優れ
た印刷適性を有することが好ましい。このような、外層
1としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエス
テル、ナイロン等の可撓性の樹脂フィルム、好ましくは
ポリエチレンテレフタレートフィルムや二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルムから構成することが好ましい。また、
外層1の厚みは特に限定されず、使用目的に応じて適宜
選択することができる。
【0015】この発明においてナイロンフィルム2とし
ては、前述したように、芳香族系ポリアミドと6−ナイ
ロンとからなるフィルムであり、好ましくは、芳香族系
ポリアミドと6−ナイロンとを混練して製造されたフィ
ルムを使用する。この場合、二軸延伸したフィルムを使
用することが必要である。また、2軸延伸したフィルム
としては、幅方向に均一な引き裂き性を付与できる押し
出しチューブラー法により二軸延伸したものが好まし
い。これにより引き裂き性(直線カット性)を向上させ
ることができる。
【0016】また、このようなナイロンフィルム2は、
従来の6−又は6,6−ナイロンフィルムに比べ約5割
も高い剛性を有するので、起立(自立)性に優れたスタ
ンディングパウチも実現することが可能となる。
【0017】このようなナイロンフィルム2の形成材料
である芳香族系ポリアミドとしては、使用目的等に応じ
て種々の芳香族系ポリアミドの中から選択することがで
きる。例えば、メタキシレンジアミンとアジピン酸とが
重縮合した半芳香族系ポリアミドを好ましく使用するこ
とができる。芳香族系ポリアミドと6−ナイロンとの配
合比は、使用する芳香族系ポリアミドの種類等により異
なるが、引き裂き性と、従来の6−又は6,6−ナイロ
ンフィルムと同等程度の耐衝撃性とを両立させる点か
ら、芳香族系ポリアミドが10〜90重量%、好ましく
は40〜60重量%であり、6−ナイロンが90〜10
重量%、好ましくは60〜40重量%である。
【0018】ナイロンフィルム2の厚みについては、使
用目的に応じて適宜決定することができる。
【0019】ヒートシール性樹脂層3としては、従来か
ら包装材料のシーラント層として用いられているものと
同様の素材から構成することができ、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
アイオノマー等を使用することができる。また、ヒート
シール性樹脂層3の厚みは特に限定されず、必要に応じ
て適宜決定することができる。
【0020】この発明においては、図2(a)又は図2
(b)に示すように、ナイロンフィルム2と、外層1又
はヒートシール性樹脂層3との間に、ガスバリヤー層4
を設けることが好ましい。これにより、酸素及び水蒸気
を効率よく遮断することができ、内容物の劣化を防止す
ることができる。このようなガスバリヤー層4として
は、従来から包装材料にガスバリヤー性を付与するため
に用いられているものを使用することができ、例えばア
ルミニウム箔、ポリ塩化ビニリデン層、あるいは一酸化
ケイ素を主体とする一般式SixOy(x=1,2,y
=0,1,2,3)で表される酸化ケイ素薄膜を使用す
ることができる。
【0021】ガスバリヤー層の層厚に関しては、特に制
限はなく、使用目的に応じて適宜決定することができ
る。
【0022】これらの中で酸化ケイ素薄膜は、所望のガ
スバリヤー性を達成するために要する膜厚が数百オング
ストローム程度で足り、従って一般的な真空蒸着法など
により低いランニングコストで形成することができると
いう長所がある。しかも光透過性であるので包装材料の
内容物を透視できるという長所もあり、また、焼却した
場合にもアルミニウム箔のような焼却残渣が残らないと
いう長所もある。このため、この発明においては、ガス
バリヤー層4として酸化ケイ素薄膜を適用することが好
ましい。この場合、酸化ケイ素薄膜をナイロンフィルム
2などに真空蒸着法などにより直接積層してもよいが、
図2(c)に示すように、予めポリエチレンテレフタレ
ートフィルムなどの熱可塑性樹脂フィルム4aに酸化ケ
イ素薄膜4bを真空蒸着法などにより形成した複合フィ
ルムをガスバリヤー層4として設けることが製造工程上
の点で好ましい。
【0023】この発明の加圧加熱殺菌用包装材料は、常
法に従って製造することができる。例えば、ドライラミ
ネート法、ノンソルベントラミネート法、押し出しラミ
ネーション法、ニーラムラミネーション法、ウェットラ
ミネーション法、ホットメルトラミネーション法などに
より、或いはこれらの方法を組み合わせて夫々の層を積
層することにより製造することができる。なかでも、ド
ライラミネート法、ノンソルベントラミネート法、押し
出しラミネーション法、ニーラムラミネーション法が好
ましく、この場合、ウレタン系接着剤を0.5〜10g
/m(ドライ)、好ましくは1.0〜5g/m(ド
ライ)の量で用いることにより、更に引き裂き性を向上
させることができる。これは、ウレタン系接着剤からな
る接着層が伸びにくいために包装材料の引き裂きに追随
しやすいからである。従って、各層間の少なくとも一つ
の層間の接着をウレタン系接着剤により行うことが好ま
しい。
【0024】なお、このようにして得られるこの発明の
加圧加熱殺菌用包装材料は、従来と同様の方法により加
圧加熱殺菌用の包装体に加工することができる。例え
ば、図3(a)に示すように、この発明の加圧加熱殺菌
用包装材料10のヒートシール性樹脂層3を内側にして
矢印のように二つ折りにし、同図(b)に示すように開
口部5を除いて他の二つの端縁6aと6bとをヒートシ
ールすることにより得られる。或いは、図4(a)に示
すように、2枚のこの発明の加圧加熱用包装材料10a
と10bとを、ヒートシール性樹脂層3を内側にして矢
印のように重ね合わせ、同図(b)に示すように開口部
5を除いて他の三つの端縁6aと6bと6cとをヒート
シールすることにより得られる。その他、図示しない
が、通常のスタンディングパウチに加工することもでき
る。
【0025】
【作用】この発明の加圧加熱殺菌用包装材料は、その層
構成の一部に芳香族系ポリアミドと6−ナイロンとから
なる二軸延伸フィルムを有するので、手で直線的に引き
裂くことが可能となる。
【0026】
【実施例】以下、この発明を実施例により具体的に説明
する。
【0027】実施例1 厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(商品名;P60c:東レ株式会社製)上に、ウ
レタン系接着剤(商品名;A515/A−50:武田薬
品工業株式会社製)を3.5g/mで塗工し、その上
にメタキシレンジアミンとアジピン酸とが重縮合した芳
香族ポリアミドに6−ナイロンを添加し、二軸方向に延
伸した厚さ15μmのナイロンフィルム(商品名;ユニ
アスロン:出光石油化学株式会社製)を積層した。更
に、そのナイロンフィルムに、前述したものと同じウレ
タン系接着剤で、厚さ60μmのポリプロピレンフィル
ム(商品名;ZK−93K:東レ株式会社製)をドライ
ラミネーション法により積層してこの発明の加圧加熱殺
菌用包装材料を製造した。
【0028】得られた包装材料から図4(b)に示すよ
うな包装体(130×170mm、ヒートシール幅10
mm)を製造した。
【0029】得られた包装体に、水:サラダ油=1:1
の混合物200gを充填し、120℃、30分の条件で
レトルト殺菌試験(耐熱性、耐圧性、収縮性、耐衝撃
性)と引き裂き試験(直線カット性試験)を行った。そ
れぞれの試験方法及び評価は以下の通りである。レトルト殺菌試験 (耐熱性)レトルト殺菌条件下で包装体に破損が生じな
い場合を「○」、生じた場合を「×」で表す; (耐圧性)レトルト殺菌処理後に、50kgの静圧を1
分間かけ、包装体に破損が生じない場合を「○」、生じ
た場合を「×」で表す; (収縮性)レトルト殺菌条件下で縦横両方向の収縮率が
1.0%未満の場合を「○」、1.0%〜3.0%を場
合を「△」、3.0%を超える場合を「×」で表す; (耐衝撃性)レトルト殺菌処理後に、23℃において1
mの高さから平坦なコンクリートの上に3回、垂直落下
させ、包装体に破損が生じない場合を「○」、生じた場
合を「×」で表す;引き裂き試験 ヒートシール部にノッチを形成して手で引き裂き、引き
裂きの手前側及び裏側で、直線方向からのずれが5mm
未満の場合を「○」、5〜10mmの場合を「△」、1
0mmを超える場合を「×」で表す。
【0030】得られた試験結果を表1に示す。表1から
明らかなように、この発明の加圧加熱殺菌用包装材料及
び包装体は、優れたレトルト殺菌特性及び引き裂き特性
を有していた。
【0031】実施例2 実施例1の包装材料のナイロンフィルムとポリプロピレ
ンフィルムとの間に、厚さ9μmのアルミニウム箔を実
施例1で用いたものと同じ接着剤を用いて積層する以外
は実施例1と同様にして、この発明の加圧加熱殺菌用包
装材料を製造した。この包装材料から実施例1と同様に
包装体を製造し、同様の試験を行った。その結果を表1
に示す。表1から明らかなように、この発明の加圧加熱
殺菌用包装材料及び包装体は、優れたレトルト殺菌特性
及び引き裂き特性を有していた。しかも、アルミニウム
箔を層構成の中に有するので、優れたガスバリヤー性特
に酸素及び水蒸気バリヤー性を示していた。
【0032】実施例3 実施例1の包装材料のナイロンフィルムとポリエチレン
テレフタレートとの間に、厚さ9μmのアルミニウム箔
を実施例1で用いたものと同じ接着剤を用いて積層する
以外は実施例1と同様にして、この発明の加圧加熱殺菌
用包装材料を製造した。この包装材料から実施例1と同
様に包装体を製造し、同様の試験を行った。その結果を
表1に示す。表1から明らかなように、この発明の加圧
加熱殺菌用包装材料及び包装体は、優れたレトルト殺菌
特性及び引き裂き特性を有していた。しかも、アルミニ
ウム箔を層構成の中に有するので、優れたガスバリヤー
性特に酸素及び水蒸気バリヤー性を示していた。
【0033】実施例4 厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(商品名;P60c:東レ株式会社製)上にウレ
タン系インクを用いて印刷層を形成し、その印刷層上に
ウレタン系接着剤(商品名;A515/A−50:武田
薬品工業株式会社製)を3.5g/mで塗工した。
【0034】その塗工面に、厚さ12μmの2軸延伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルム(商品名;P60
c:東レ株式会社製)の片面上に1500オングストロ
ーム厚の酸化ケイ素蒸着膜が形成された複合フィルム
を、そのポリエチレンテレフタレートフィルム面を重ね
て積層した。
【0035】更に、酸化ケイ素蒸着面に、ウレタン系接
着剤(商品名;A515/A−50:武田薬品工業株式
会社製)を3.5g/mで塗工し、その上にメタキシ
レンジアミンとアジピン酸とが重縮合した芳香族ポリア
ミドに6−ナイロンを添加し、二軸方向に延伸した厚さ
15μmのナイロンフィルム(商品名;ユニアスロン:
出光石油化学株式会社製)を積層し、更に同じウレタン
系接着剤で、厚さ80μmのポリプロピレンフィルム
(商品名;ZK−93K:東レ株式会社製)をドライラ
ミネーション法により積層して、スタンディングパウチ
(胴部)用の加圧加熱殺菌用包装材料を製造した。
【0036】これとは別に、上述のスタンディングパウ
チ(胴部)用の加圧加熱殺菌用包装材料の印刷が施され
たポリエチレンテレフタレートフィルムに代えて、やは
り上述の複合フィルム(酸化ケイ素蒸着膜を形成した延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルム)を使用し、酸
化ケイ素蒸着膜が内側となるように積層する以外は上述
した場合と同様にして、スタンディングパウチ(底部)
用の加圧加熱殺菌用包装材料を製造した。このようにし
て得られた材料を用いて通常のスタンディングパウチ
(190×140(底部幅40mm))を製造し、実施
例1と同様にレトルト殺菌試験と引き裂き試験を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0037】このスタンディングパウチは、表1から明
らかなように、実施例1〜3で得られた包装体と同様に
優れた耐熱性、耐圧性、収縮性、耐衝撃性及び引き裂き
性を示した。特に、耐衝撃性については、4%酢酸を3
00ml入れ、室温下又は5℃で1.6mの高さから平
坦なコンクリートに自然落下させるという高負荷耐衝撃
性試験を行った場合でも、表2に示すように、レトルト
殺菌(温度120℃又は125℃、殺菌時間20分又は
30分)前後で、破袋するまでの落下回数は3回以上で
あり、優れた耐衝撃性を示した。
【0038】また、この実施例のスタンディングパウチ
を10個用意し、30℃、70%RHという条件下での
酸素透過量(ml/m・day・atm)を測定し
た。その測定結果の平均値を表2に示す。表2から明ら
かなように、スタンディングパウチの胴部及び底部と
も、レトルト殺菌(温度120℃又は125℃、殺菌時
間20分又は30分)前後で、実用上十分な酸素バリヤ
ー性といえる酸素透過量(4ml/m・day・at
m)を下回っており、優れた酸素バリヤー性を示した。
【0039】比較例1 ナイロンフィルムとして厚さ6μmの2軸延伸6−ナイ
ロン(商品名;ユニロンG101:出光石油化学株式会
社製)を用いる以外は実施例1を繰り返すことにより加
圧加熱殺菌用包装材料を得た。この包装材料から実施例
1と同様にして、包装体を製造して同様の試験を行っ
た。その結果を表1に合わせて示す。表1から明らかな
ように、この比較例の包装材料及び包装体は引き裂き性
に劣っていた。
【0040】比較例2 ナイロンフィルムとして厚さ15μmの6−ナイロンの
2軸延伸フィルム(商品名;ユニロンG101:出光石
油化学株式会社製)を用いる以外は実施例2を繰り返す
ことにより加圧加熱殺菌用包装材料を得た。この包装材
料から実施例1と同様にして、包装体を製造して同様の
試験を行った。その結果を表1に合わせて示す。表1か
ら明らかなように、この比較例の包装材料及び包装体は
引き裂き性に劣っていた。
【0041】
【表1】 耐熱性 耐圧性 収縮性 耐衝撃性 引き裂き性 実施例1 ○ ○ ○ ○ ○ 2 ○ ○ ○ ○ ○ 3 ○ ○ ○ ○ ○ 4 ○ ○ ○ ○ ○ 比較例1 ○ ○ ○ ○ × 2 ○ ○ ○ ○ ×
【0042】
【表2】 レトルト殺菌条件 (120℃、30分) (125℃、20分) レトルト前 レトルト後 レトルト前 レトルト後 高負荷耐衝撃性 (破袋までの落下回数) 室温 7 10 7 5.3 5℃ 5 4 5 4 酸素透過量 (ml/m・day・atm) 胴部 0.3 2.2 0.3 2.4 底部 0.0 0.1 0.0 0.2
【0043】
【発明の効果】この発明によれば、耐衝撃性に優れたナ
イロンフィルムを用いた加圧加熱殺菌用包装材料及び包
装体に、開封補助部材を更に設けずとも手で直線的に引
き裂ける性質を付与できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の加圧加熱殺菌用包装材料の断面図で
ある。
【図2】この発明の加圧加熱殺菌用包装材料の別の態様
の断面図である。
【図3】この発明の加圧加熱殺菌用包装体の製造方法の
説明図である。
【図4】この発明の加圧加熱殺菌用包装体の別の態様の
製造方法の説明図である。
【符号の説明】
1 外層 2 ナイロンフィルム 3 ヒートシール性樹脂層 4 ガスバリヤー層 4a 熱可塑性樹脂フィルム 4b 酸化ケイ素薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 33/00 C 9256−3E 65/40 A 9028−3E // B29K 77:00 B29L 9:00 4F (72)発明者 内田 純一 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 小平 秀樹 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外層、ナイロンフィルム及びヒートシー
    ル性樹脂層が順次積層された加圧加熱殺菌用包装材料に
    おいて、該ナイロンフィルムが芳香族系ポリアミドと6
    −ナイロンとからなる二軸延伸フィルムであることを特
    徴とする加圧加熱殺菌用包装材料。
  2. 【請求項2】 ナイロンフィルムと、外層又はヒートシ
    ール性樹脂層との間に、ガスバリヤー層を更に設けた請
    求項1記載の加圧加熱殺菌用包装材料。
  3. 【請求項3】 ガスバリヤー層が、アルミニウム箔、ポ
    リ塩化ビニリデン層、酸化ケイ素薄膜、又は熱可塑性樹
    脂フィルムに酸化ケイ素薄膜が形成された複合フィルム
    である請求項2記載の加圧加熱殺菌用包装材料。
  4. 【請求項4】 ヒートシール性樹脂層がポリプロピレン
    フィルムからなる請求項1乃至3のいずれかに記載の加
    圧加熱殺菌用包装材料。
  5. 【請求項5】 各層間の少なくとも一つの層間の接着が
    ウレタン系接着剤で行われた請求項1乃至4のいずれか
    に記載の加圧加熱殺菌用包装材料。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の加圧
    加熱殺菌用包装材料のヒートシール性樹脂層を向かい合
    わせて、開口部を除いてヒートシールすることにより得
    られる包装体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0880977A (ja) * 1994-09-13 1996-03-26 Dainippon Printing Co Ltd 易開封性レトルトパウチ
JP2006506253A (ja) * 2002-11-15 2006-02-23 フッタマキ ロンスベルク、ツバイヒニーダーラッスング デァ フッタマキ ドイチュラント ゲーエムべーハー ウント ツェーオー.カーゲー 嵌入バリヤー層を有しチューブ及び類似なフォイル型包装に用いられる多層積層構造
JP2008074429A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Toppan Printing Co Ltd 高防湿性を有するバッグインボックス用内装袋
CN102502054A (zh) * 2011-10-20 2012-06-20 利辛县宏达铝塑包装有限公司 一种铝箔复合袋及其制备方法
CN108819380A (zh) * 2018-06-08 2018-11-16 金石包装(嘉兴)有限公司 一种可高温蒸煮杀菌的盖膜

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