JP5082330B2 - 包装袋 - Google Patents

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Description

本発明は、ピンホールの発生を防止することができる包装袋に関し、詳しくは個包装した複数個の包装袋を紙箱等の容器に直接収納して輸送する際に、輸送時の振動や衝撃等により紙箱等の容器の内面と擦れて包装袋の角部にピンホールが発生することを防止できる包装袋に関する。
従来、吸湿性の高い菓子や食品、あるいは、酸化しやすい菓子や食品などの内容物は、食感や風味の低下を防止するために、酸素ガスバリア性や水蒸気ガスバリア性に優れた包装袋に個包装されると共に個包装された複数個の内容物を紙箱等の容器に包装して販売され、食される時まで個包装された菓子や食品などの内容物の食感や風味を保つと共に安心感と高級感を付与している。
しかしながら、個包装袋は紙箱等の容器に包装された状態で輸送されるために、輸送時の振動や衝撃等により容器内面と擦れて個包装袋にピンホールが発生し、このピンホールにより内容物の食感や風味が損なわれるという虞がある。これを解決する方法としては、輸送時の振動や衝撃等により容器内面と擦れても個包装袋にピンホールが発生しない程度に個包装袋を構成する積層体のトータル厚さを厚くする方法や、容器内面と擦れることがないように個包装袋と容器内面間に緩衝材を用いる方法や、ピンホールが発生する包装袋の部位に補強フィルムを貼付するものがある(たとえば、特許文献1参照)。
しかし、これらの方法は、積層体の厚みを厚くしたり、緩衝材や補強フィルム等の部材を用いたりするためにコストアップになるという問題があった。この問題を解消するために紙箱等の容器内面と擦れる包装袋の部位の基材層と内層との間が未接着部ないし弱接着部となっている構成とすることにより、この部位が擦れたとしてもこの部位の基材層と内層との間が剥離するために、基材層に自由度が付与されて基材層のみが自由に動くことができ、擦れる位置を変えることができると共に積層体の見かけの硬さを柔らかくすることができ、ピンホールの発生が防止できるという技術が開示されている(たとえば、特許文献2参照)。
特許文献2に開示された技術により、耐ピンホール性は向上し、安価な包装袋が提供されるようになった。しかし、該包装袋には未接着部ないし弱接着部が設けられているために耐ピンホール性は向上したものの、消費者が包装袋を開封する際に、開封口より包装袋を引裂き始め未接着部ないし弱接着部に到達すると基材層と内層のそれぞれを引裂くことになり、内層が伸びてしまい包装袋を開封しずらいという問題がある。
実開平7−17738号公報 特開2005−145533号公報
そこで本発明は、紙箱等の容器に梱包した形態で輸送等がなされる主に菓子や食品などの内容物を個々に包装した耐ピンホール性に優れ、且つ、引裂き開封性に優れた包装袋を安価に提供することである。
本発明は、上記課題を達成するために、請求項1記載の本発明は、基材層と内層に熱接着性樹脂層とを備えた積層体からなり、周縁熱接着部で密封した三方シールタイプないしピロータイプ包装袋において、前記包装袋の折部からなる端縁と該端縁に直交する周縁熱接着部の内縁側の交点を含む前記包装袋の一部を成す所定領域にのみ限定して前記基材層と前記内層との間に弱接着部が設けられ、前記弱接着部においては、剥離剤塗布部と非塗布部が、該塗布部を海とし個々に独立した複数の非塗布部を島とする海島状となるようにパターン形成されており、前記弱接着部を横断する包装袋の開封方向に沿った仮想線上に前記塗布部と非塗布部が交互に存在することを特徴とする包装袋である。
また、請求項2記載の本発明は、基材層と内層に熱接着性樹脂層とを備えた積層体からなり、両側端部にガセット折込部を有する周縁熱接着部で密封したピローガセットタイプ包装袋において、前記包装袋を自立させるために天部及び底部を矩形状に成型して天面及び底面を形成した際に、前記天面及び底面の角部を含む前記包装袋の一部を成す所定領域にのみ限定して前記基材層と前記内層との間に弱接着部が設けられ、前記弱接着部においては、剥離剤塗布部と非塗布部が、該塗布部を海とし個々に独立した複数の非塗布部を島とする海島状となるようにパターン形成されており、前記弱接着部を横断する包装袋の開封方向に沿った仮想線上に前記塗布部と非塗布部が交互に存在することを特徴とする包装袋である。
また、請求項3記載の本発明は、請求項1又は2記載の包装袋において、前記個々の非塗布部が、一辺の長さが0.5mm〜1.0mmの矩形で且つ当該矩形の対角線が包装袋の開封方向に平行となるように配されており、前記弱接着部を俯瞰した場合の個々に独立した複数の非塗布部の集合体が、包装袋の開封方向に平行する方向に一定の間隔で複数の非塗布部が配されることで非塗布部列を形成し且つ当該非塗布部列が包装袋の開封方向に直交する方向に一定の間隔で配されており、各非塗布部列を構成する個々の非塗布部の包装袋の開封方向に平行する方向における位置が隣接する非塗布部列を構成する個々の非塗布部の間に位置するように千鳥状に配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項4記載の本発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の包装袋において、前記塗布部と前記非塗布部の面積比率が4:1〜1:1であることを特徴とするものである。
本発明の包装袋は、紙箱等の容器内面と擦れる部位の基材層と内層との間に剥離剤塗布部と非塗布部からなる弱接着部を設けることにより、この部位が擦れたとしてもこの部位の剥離剤塗布部において基材層と内層との間が剥離するために、基材層に自由度が付与されて基材層のみが自由に動くことができ、擦れる位置を変えることができると共に積層体の見かけの硬さを柔らかくすることができ、ピンホールの発生を防止することができるという優れた効果を奏するものである。
また、本発明の包装袋は、弱接着部においては、剥離剤塗布部と非塗布部が、該塗布部を海とし個々に独立した複数の非塗布部を島とする海島状となるようにパターン形成されており、前記弱接着部を横断する包装袋の開封方向に沿った仮想線上に前記塗布部と非塗布部が交互に存在する構成とされており、塗布部は基材層と内層が未接着ないし弱接着となっているが、非塗布部は基材層と内層が強接着となっており、包装袋を引裂くと塗布部では引裂き性が劣るが、非塗布部では引裂き性が優れるという特徴がある。このように構成することにより、包装袋を開封する際に、開封口より包装袋を引裂き始めると、塗布部では引裂き性が劣るが、非塗布部では引裂き性が優れ、開封方向に沿って、塗布部と非塗布部が交互に存在するために容易に包装袋を開封できるという効果を奏するものである。
また、請求項3の発明は、個々の非塗布部が、一辺の長さが0.5mm〜1.0mmの矩形で且つ当該矩形の対角線が包装袋の開封方向に平行となるように配されており、弱接着部を俯瞰した場合の個々に独立した複数の非塗布部の集合体が、包装袋の開封方向に平行する方向に一定の間隔で複数の非塗布部が配されることで非塗布部列を形成し且つ当該非塗布部列が包装袋の開封方向に直交する方向に一定の間隔で配されており、各非塗布部列を構成する個々の非塗布部の包装袋の開封方向に平行する方向における位置が隣接する非塗布部列を構成する個々の非塗布部の間に位置するように千鳥状に配置されていることにより、包装袋のピンホール発生防止効果と引裂き開封性向上の効果を一層、両立させるものである。
また、請求項4の発明は、塗布部と非塗布部の面積比率が4:1〜1:1である構成とすることにより、請求項3と同様の効果がある。
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明にかかる包装袋の第一実施形態を説明する展開図、図2は図1の包装袋を構成する積層体の一実施例を図解的に示す層構成図、図3は図1の包装袋に設けられた弱接着部(図1の△印で示した領域)の部分拡大図、図4は本発明にかかる包装袋の第二実施形態を説明する斜視図、図5は図4の包装袋の展開図、図6は包装袋を紙箱に梱包した状態の一実施例を示す一部切欠斜視図、図7は内容物を充填した包装袋の状態の一実施例を示す斜視図、図8は図7に示す包装袋の展開図であり、図中の1,10は包装袋、2は積層体、3、Rは弱接着部、4は塗布部、5は非塗布部、21は基材層、22は内層、Aは上下熱接着部、Bは合掌熱接着部、Gはガセット折込部、Kは紙箱、Pはピンホール発生箇所、Sは折部からなる端部、aは非塗布部の矩形の一辺の長さ、bは他の辺の長さ、cは開封角度をそれぞれ示す。
まず、従来の包装袋の問題点について説明する。図6は包装袋を紙箱に梱包した状態の一実施例を示す一部切欠斜視図であって、紙箱Kはシールエンドカートンであって、紙箱K内に内容物を個々に包装した包装袋1が縦列状に収納されている。そして、このように包装袋1が包装された紙箱Kはダンボール箱に所定個数が箱詰めされて製造元から配送中継所あるいはスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の販売店に輸送される。
紙箱Kに包装される包装袋1は図7に示すように、合掌熱接着部Bと上下熱接着部Aとからなる端縁熱接着部で密封されたピロータイプの包装袋であって、たとえば、図示はしないが扁平な矩形状のビスケットが包装されている。そして、図7に示すように前記包装袋1の両側端部の折部からなる端部Sと該端部Sに直交する上下熱接着部Aの内縁側の交点P(4箇所)が角部を形成している。
上記したような包装袋1を図6に示すように縦列状に収納された紙箱Kを輸送すると輸送時の振動や衝撃等により前記包装袋1の交点Pが紙箱の内面と擦れて、この交点Pにピンホールが発生し、このピンホールから酸素や湿気が入り、内容物、たとえば、ビスケットの食感や風味を損なう虞を生じる。
図7に示す包装袋1の展開図は図8に示すとおりであり、破線で示した符号S’の箇所が包装袋1の折部からなる端部Sとなる箇所であり、斜線で示した符号B’の箇所が包装袋1の合掌熱接着部となる箇所であり、同じく斜線で示した上下の符号A’の箇所がそれぞれ包装袋1の上下熱接着部Aとなる箇所である。そして、符号P’を付した黒点で示す箇所(4箇所)が包装袋1のピンホールの発生する前記交点Pとなる箇所である。
図1は本発明にかかる包装袋の第一実施形態を説明する展開図、図2は図1の包装袋を構成する積層体の一実施例を図解的に示す層構成図であって、包装袋1は図2に示すように基材層21と熱接着性樹脂層からなる内層22とを備えた積層体2からなるものであって、図1に示すように符号P’で示した箇所を含むように底辺が上下熱接着部A’の端縁に平行な略正三角形乃至略二等辺三角形の領域R(△印で示した領域)において、積層体2の基材層21と内層22との間に剥離剤塗布部と非塗布部からなる弱接着部が設けられている。領域Rは底辺が15〜25mm、高さが15〜25mmの略正三角形乃至略二等辺三角形で上下熱接着部A’の端縁に平行な底辺に対向する頂点が符号S’で示す破線上に位置し、該頂点と符号P’との長さが0〜3mmになるように設けられている。このように構成した積層体2から内容物、たとえば、ビスケットを個包装した図7に示すピロータイプ包装袋を製袋し、これを縦列状に紙箱に包装して輸送し輸送時の振動や衝撃等により包装袋1の交点P(図7参照)及び交点Pを含む領域が紙箱Kの内面と擦れたとしても、交点P(図7参照)を含む領域R(図1参照)に設けられた弱接着部を構成する剥離剤塗布部において基材層21と内層22との間が剥離するために、基材層に自由度が付与されて基材層のみが自由に動くことができ、擦れる位置を変えることができると共に積層体2の交点Pの見かけの硬さを柔らかくすることができ、ピンホールの発生を防止することができる。なお、領域Rは三角形で例示したが、これに限定されるものでなく、円形、楕円形、多角形なども適することができる。
次に、図3を参照しながら弱接着部3について詳細に説明する。弱接着部3は、交点P(図7参照)を含む領域R(図1参照)に設けられ、剥離剤を塗布した塗布部4と非塗布部5からなり、塗布部4と非塗布部5の関係が塗布部4を海とし、非塗布部5を島とする海島状となるようにパターン形成されている。非塗布部5は矩形で一定の間隔を有して形成されている。矩形の一辺の長さaは0.5mm〜1.0mmが好適であり、正方形がより好ましい。非塗布部5の間隔は塗布部4と非塗布部5の面積比率が4:1〜1:1になるようにパターン形成されている。また、非塗布部5の間隔は隣接する他の非塗布部5と等間隔であることが好ましい。このような構成することによって、塗布部4は紙箱Kの内面と擦れると基材層21と内層22との間で剥離して包装袋1のピンホール発生を防止し、非塗布部5は基材層21と内層22が強接着のために分離されず一体となっているため、包装袋1を開封する際に、開封口より包装袋を引裂き始めると、塗布部4では引裂き性が劣るが、非塗布部5では容易に引裂け、開封方向に対して、塗布部4と非塗布部5が交互に存在することとなり、包装袋1の引裂き性を保ったまま開封できるものとなり、包装袋のピンホール発生防止効果と引裂き開封性の向上の効果を両立させるものである。
また、包装袋1の開封方向と非塗布部5を形成する矩形の一辺とでなす開封角度cが90度以外の角度で交差させることが好ましい。このようにすることにより、包装袋1を引裂いて開封すると開封線上により確実に非塗布部が存在し、開封時に非塗布部を伝わって引裂かれることになり、包装袋の引裂き開封を容易にする効果がある。なお、弱接着部3の形成は、通常、基材層21の裏面(内層22側の面)には印刷層が形成されるものであり、印刷層の内層22側の面に印刷見当を合わせて図1に示す符号Rで示した領域に剥離剤塗布部と非塗布部を印刷してパターン形成すればよいものであり、包装袋を構成する積層体のトータル厚さを厚くする方法に比べて極めて安価である。剥離剤塗布部を形成する剥離剤は、たとえば、ポリアミド系樹脂を主にして硝化綿や環化ゴムを混合したり、あるいは、シリコーンやフッ素系樹脂、あるいは、これらの混合物等をインキにして用いることができる。また、弱接着部3を形成する塗布部4における基材層21と内層22との間の接着強度(剥離強度)としては0〜0.7N/15mm巾である。接着強度が0.7N/15mm巾超では、輸送時の振動や衝撃等により包装袋1の交点P(図7参照)が紙箱Kの内面と擦れたとしても、交点P(図7参照)の基材層21と内層22との間で剥離せず、ピンホールを防止することができない。
図4は本発明にかかる包装袋の第二実施形態を説明する斜視図、図5は図4の包装袋の展開図であって、包装袋10は両側端部にガセット折込部G(図4上は一方のガセット折込部のみ明示)を有し、合掌熱接着部Bと上下熱接着部Aとからなる端縁熱接着部で密封されたピローガセットタイプの包装袋であって、図示はしないが、たとえば、クッキーやスナック菓子やお茶等の内容物が包装されている。この両側端部にガセット折込部Gを有するピローガセットタイプ包装袋は、ガセット折込部を有しているために内容物の収容量を多くすることができると共に自立した状態で店頭陳列することができる包装形態であり、広く採用されているものである。しかしながら、第一実施形態と同様に、これを縦列状に紙箱あるいはダンボールに複数個梱包されて製造元から配送中継所あるいはスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の販売店に輸送されるが、輸送時の振動や衝撃等によりガセット折込部Gの角部(図4上、符号Pで示す箇所−6箇所のみ明示)が紙箱あるいはダンボール箱の内面と擦れてピンホールが発生するという虞がある。このPで示す箇所は、ガセット折込部Gの山折りした稜線上に位置し、図5上では破線G1で示した線上に位置し、かつ、図5上の斜線で示した上下の符号A’の箇所が上下熱接着部Aとなる箇所であるが、この符号A’の内縁からガセット折込部Gの略折込幅寸法だけそれぞれの対向する上下熱接着部Aとなる符号A’側の符号P’で示す黒点の8箇所の位置である。なお、図5上において符号G2で示した破線はガセット折込部Gの谷折り箇所である。
この第二実施形態も上記した第一実施形態と同様に、基材層21と熱接着性樹脂層からなる内層22とを備えた積層体2からなるものであって、図5の符号P’で示した箇所を中心とする半径1.0〜3.0mmの領域R(○印で示した領域)において、積層体2の基材層21と内層22との間に剥離剤を塗布した塗布部4と非塗布部5からなる弱接着部3が設けられて構成され、内容物を個包装した図4に示すピローガセットタイプ包装袋を製袋し、これを縦列状に紙箱に包装して輸送し輸送時の振動や衝撃等により包装袋10の交点P(図4参照)が紙箱Kの内面と擦れたとしても、第一実施形態で説明したように同じ機能によりピンホールの発生を防止することができる。
次に、本発明の包装袋1、10に用いる積層体2について説明する。積層体2の基材層21としては、包装袋1、10を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂製フィルムを用いることができ、たとえば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系等の樹脂からなるフィルム、あるいは、これらのフィルムにポリ塩化ビニリデン層を設けたもの、あるいは、アルミニウムや酸化珪素等の無機物の蒸着層を設けたものを用いることができる。また、これらのフィルムとしては、一軸方向ないし二軸方向に延伸したフィルムが好適である。この理由としては、通常、基材層21には印刷が施されることが多く、印刷適性が求められるからである。また、基材層21を構成するフィルムの厚さとしては、基本素材としての強度、剛性などについて必要最低限に保持され得る厚さであればよいのであって、コストなどを勘案して決めればよいが、概ね12〜25μm程度である。
また、積層体2の内層22としては、熱により溶融して相互に溶着し得る熱接着性樹脂から形成された層であればよく、包装袋1、10に要求される物性により適宜選択して用いればよいものであるが、たとえば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレンとアクリル酸との酸コポリマー、エチレンとアクリル酸エステルとのエステルコポリマー等で形成することができる。
また、積層体2は、基材層21の表面側に、必要に応じて外層を設けてもよいものである。外層としては基材層21で説明した、たとえば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系等の樹脂からなるフィルム、あるいは、これらのフィルムにポリ塩化ビニリデン層を設けたもの、あるいは、酸化珪素等の無機物の蒸着層を設けたもの、エチレンビニルアルコール共重合体等を用いることができる。また、各層の積層方法としては、サンドイッチラミネーション法、ドライラミネーション法等の周知の積層方法を適宜用いて積層すればよいものである。
次に、本発明について、以下に実施例を挙げてさらに詳しく説明する。
20μm厚さの二軸延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ放電処理面に105mmピッチ(図1上の上下方向ピッチ)で光電管マークをウレタン系インキで印刷すると共に、ポリアミド系樹脂と硝化綿とからなるインキを剥離剤として用いて図1上のP’で示す位置(4箇所)を含む部分であって、底辺が25mm、高さ20mmの略二等辺三角形で上下熱接着部A’の端縁に平行な底辺に対向する頂点が符号S’で示す破線上に位置し、該頂点と符号P’との長さが3mmとする領域Rに剥離剤塗布部と非塗布部で形成されるパターン<イ>(表1参照)からなる弱接着部を印刷して設け、その後に該弱接着部面にウレタン系接着剤を介して20μm厚さの未延伸ポリプロピレンフィルム(積層面はコロナ放電処理面)を積層して本発明の積層体を作製した。なお、弱接着部の形成パターンは非塗布部の大きさ(矩形の一辺の長さa,他の辺の長さb)、包装袋の引裂き開封方向と非塗布部の辺とでなす開封角度c、塗布部と非塗布部の面積比率で表1に示した。
弱接着部の形成パターンのみパターン<ロ>(表1参照)として実施例1と同様にして積層体を作製した。
弱接着部の形成パターンのみパターン<ハ>(表1参照)として実施例1と同様にして積層体を作製した。
弱接着部の形成パターンのみパターン<ニ>(表1参照)として実施例1と同様にして積層体を作製した。
[比較例1]
弱接着部の形成パターンのみパターン<ホ>(表1参照)として実施例1と同様にして積層体を作製した。
[比較例2]
弱接着部の形成パターンのみパターン<ヘ>(表1参照)として実施例1と同様にして積層体を作製した。
[比較例3]
弱接着部の形成パターンのみパターン<ト>(表1参照)として実施例1と同様にして積層体を作製した。
[比較例4]
弱接着部の形成パターンのみパターン<チ>(表1参照)として実施例1と同様にして積層体を作製した。
[比較例5]
弱接着部を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
上記で作製した実施例1〜4、比較例1〜5の積層体をピロー包装機を用いて、平重ねした2枚のビスケット(横48mm×縦60mm×厚さ8mm)を包装した外寸が65mm幅×105mm長さ(周縁熱接着部のシール幅が7mm)の図7に示すピロータイプ包装袋をそれぞれ作製し、紙箱(内寸の横92mm×縦155mm×高さ63mm)に図6に示すように8袋を縦列状にそれぞれ包装した。この紙箱をそれぞれ5段に重ねてシュリンク包装して集積体となし、さらに、この集積体を重ねた方向を上下方向として2×3列(計6集積体)でダンボール箱にそれぞれ梱包した。このダンボール箱各1個を混載便で500km輸送し、その後、ダンボールから紙箱3ケースを取り出し引裂き開封性を評価し、残りの27ケースについて耐ピンホール性をピンホールの発生数で評価し、その結果を表1に示した。
なお、引裂き開封性の評価は折り部からなる端部近傍を開封口として弱接着部3を通過するようにして包装袋を手で開封して、容易に開封できるか否か官能評価した。
また、ピンホール発生の有無は、包装袋の胴部中央を切り開いてビスケットを取り出して後に包装袋にメチレンブルーの10%アルコール溶液を注射器で注入して図7上の符号Pで示す箇所からの液漏れを確認した。
Figure 0005082330
表1からも明らかなように、実施例1〜4のピロー包装袋はいずれも良好な引裂き開封性と耐ピンホール性を示した。実施例3において引裂き開封性が他の実施例より若干劣っていたが実用上問題になるレベルではなかった。これは、引裂き開封方向と弱接着部を形成する非塗布部の他の辺とでなす角度が90度であったために、弱接着部において開封線が通過する際に、塗布部を通過する距離が長くなる場合に発生すると考えられる。比較例1は耐ピンホール性は良好であったが、引裂き開封性が実施例に比べ劣った。比較例2、比較例5は引裂き開封性は良好であったが、耐ピンホール性が実施例に比べ劣った。比較例3,4は、耐ピンホール性が実施例に比べ劣るものであった。
本発明にかかる包装袋の第一実施形態を説明する展開図である。 図1の包装袋を構成する積層体の一実施例を図解的に示す層構成図である。 図1の包装袋に設けられた弱接着部の部分拡大図である。 本発明にかかる包装袋の第二実施形態を説明する斜視図である。 図4の包装袋の展開図である。 包装袋を紙箱に梱包した状態の一実施例を示す一部切欠斜視図である。 内容物を充填した包装袋の状態の一実施例を示す斜視図である。 図7に示す包装袋の展開図である。
符号の説明
1、10 包装袋
2 積層体
3、R 弱接着部
4 塗布部
5 非塗布部
21 基材層
22 内層
A 上下熱接着部
B 合掌熱接着部
G ガセット折込部
K 紙箱
P ピンホール発生箇所
S 折部からなる端部
a 矩形の一辺の長さ
b 他の辺の長さ
c 開封角度

Claims (4)

  1. 基材層と内層に熱接着性樹脂層とを備えた積層体からなり、周縁熱接着部で密封した三方シールタイプないしピロータイプ包装袋において、前記包装袋の折部からなる端縁と該端縁に直交する周縁熱接着部の内縁側の交点を含む前記包装袋の一部を成す所定領域にのみ限定して前記基材層と前記内層との間に弱接着部が設けられ、前記弱接着部においては、剥離剤塗布部と非塗布部が、該塗布部を海とし個々に独立した複数の非塗布部を島とする海島状となるようにパターン形成されており、前記弱接着部を横断する包装袋の開封方向に沿った仮想線上に前記塗布部と非塗布部が交互に存在することを特徴とする包装袋。
  2. 基材層と内層に熱接着性樹脂層とを備えた積層体からなり、両側端部にガセット折込部を有する周縁熱接着部で密封したピローガセットタイプ包装袋において、前記包装袋を自立させるために天部及び底部を矩形状に成型して天面及び底面を形成した際に、前記天面及び底面の角部を含む前記包装袋の一部を成す所定領域にのみ限定して前記基材層と前記内層との間に弱接着部が設けられ、前記弱接着部においては、剥離剤塗布部と非塗布部が、該塗布部を海とし個々に独立した複数の非塗布部を島とする海島状となるようにパターン形成されており、前記弱接着部を横断する包装袋の開封方向に沿った仮想線上に前記塗布部と非塗布部が交互に存在することを特徴とする包装袋。
  3. 前記個々の非塗布部が、一辺の長さが0.5mm〜1.0mmの矩形で且つ当該矩形の対角線が包装袋の開封方向に平行となるように配されており、前記弱接着部を俯瞰した場合の個々に独立した複数の非塗布部の集合体が、包装袋の開封方向に平行する方向に一定の間隔で複数の非塗布部が配されることで非塗布部列を形成し且つ当該非塗布部列が包装袋の開封方向に直交する方向に一定の間隔で配されており、各非塗布部列を構成する個々の非塗布部の包装袋の開封方向に平行する方向における位置が隣接する非塗布部列を構成する個々の非塗布部の間に位置するように千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の包装袋。
  4. 前記塗布部と前記非塗布部の面積比率が4:1〜1:1であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の包装袋。
JP2006219081A 2006-08-11 2006-08-11 包装袋 Active JP5082330B2 (ja)

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