JPH0610631A - 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸排気弁駆動制御装置

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JPH0610631A
JPH0610631A JP17266692A JP17266692A JPH0610631A JP H0610631 A JPH0610631 A JP H0610631A JP 17266692 A JP17266692 A JP 17266692A JP 17266692 A JP17266692 A JP 17266692A JP H0610631 A JPH0610631 A JP H0610631A
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Yoshihiko Yamada
吉彦 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸排気弁の作動角を高精度に可変制御しつ
つ、カムシャフトの回転トルク変動に伴う打音や摩耗を
防止する。また、レイアウトの自由度を向上させると共
に、装置のコンパクト化を図る。 【構成】 駆動軸21に連結されたスリーブのフランジ
部とカムシャフト22のフランジ部との間に、円環状の
ディスクハウジング34が揺動自在に設けられている。
環状ディスク29の中心Yと駆動軸21の中心Xを、デ
ィスクハウジング34の揺動に伴い偏心させる。ディス
クハウジング34は、一端部が支軸40に揺動自在に支
持されていると共に、他端部がリンク部材41を介して
偏心カム43によって揺動する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の運転状態に
応じて吸気・排気弁の開閉時期を可変制御する吸排気弁
駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の装置としては種々提供さ
れているが、その一つとして例えば実開昭57−198
306号公報等に記載されているものが知られている。
【0003】図13及び図14に基づいて概略を説明す
れば、図中2はカムシャフト1の外周に回転自在に設け
られて、吸気バルブ16をバルブスプリング17のばね
力に抗して開作動させるカムであって、このカム2はカ
ム軸受用ブラケット3とカムシャフト1にキー4を介し
て固設されたフランジ部5とにより軸方向の位置決めが
なされている。また、カム2の一側部にはU字溝6を有
するフランジ部7が形成されている一方、前記フランジ
部5にもU字溝8が形成され、両フランジ部5,7間に
円環状のディスク9が介装されている。このディスク9
は、両側の対向位置に前記両U字溝6,8に係止するピ
ン10,11が設けられていると共に、外周が制御環1
2に回転自在に支持されている。この制御環12は、外
周の突起12aを介してシリンダヘッド側の支持孔13
に揺動自在に支持されていると共に、該突起12aの反
対側に有する歯車部12bがロッカアーム15を軸支す
るロッカシャフト14外周の歯車環14aに噛合してい
る。
【0004】そして、制御環12は、歯車部12bに噛
合した歯車環14aを介して図外の駆動機構により機関
運転状態に応じて一方あるいは他方向へ揺動するように
なっている。即ち、ディスク9の中心Pが図13に示す
位置にある場合は、カムシャフト1とディスク9との回
転中心が一致し、したがってディスク9は、ピン11と
U字溝8を介してカムシャフト1に同期回転する一方、
カム2はピン10とU字溝6を介してカムシャフト1に
同期回転する。
【0005】また、機関運転状態の変化に伴い駆動機構
の油圧アクチュエータによってロッカシャフト14を回
動させると、歯車環14aと歯車部12bを介して制御
環12が突起12aを支点として揺動し、これによって
ディスク9の中心Pがカムシャフト1の中心に対し前記
回動方向に偏心する。このため、ピン10,11が夫々
U字溝6,8に沿って移動し、かつ偏心方向にフランジ
部5,7をカムシャフト1を中心に回動させる。依っ
て、カムシャフト1の1回転毎に、ディスク9の回転位
相がカムシャフト1に対して変化し、同時にカム2の回
転位相もディスク9に対して変化する。したがって、カ
ム2は、カムシャフト1に対し、ディスク9のカムシャ
フト1に対する位相差の2倍の位相差で回転する。この
結果、バルブタイミングをカム2の位相差に応じて可変
にすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、前記従来の
装置にあっては、制御環12を歯車部12bと歯車環1
4aとの噛合回転により揺動させるようにしたため、作
動中にカムシャフト1に発生する正負の回転トルク変動
に起因して制御環12に作用する交番荷重、つまり正逆
回転方向の繰り返し荷重により、歯車部12bと歯車環
14aとの間に有するバックラッシ隙間に起因して打音
が発生すると共に、該両者12b,14a間に経時的に
摩耗が発生して制御環12の揺動作用が不安定になる。
この結果、バルブタイミングの可変制御精度が低下して
しまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の問
題点に鑑みて案出されたもので、機関から伝達された回
転力により吸排気弁を駆動させるカムを有するカムシャ
フトと、該カムシャフトの軸心に対して略径方向へ揺動
自在に設けられたディスクハウジングと、前記カムシャ
フトに連繋しつつディスクハウジングの内周面に回転自
在に保持されて、ディスクハウジングの揺動に伴い中心
がカムシャフトの軸心と偏心動するディスクとを備え、
該ディスクの偏心動に伴い前記カムシャフトの角速度の
変化を得て前記吸排気弁の作動角を可変制御する吸排気
弁駆動制御装置において、一端部が支軸により揺動自在
に支持された前記ディスクハウジングの他端部に、リン
ク部材の一端部を回動自在に連結すると共に、該リンク
部材の他端部に、駆動機構により回動してリンク部材を
介してディスクハウジングを揺動させる偏心カムを回動
自在に設けたことを特徴としている。
【0008】
【作用】前記構成の本発明によれば、ディスクの中心が
カムシャフトの軸心と合致している場合は、カムシャフ
トの角速度が変化せずに機関と同期回転する。
【0009】一方、機関運転状態の変化に伴い駆動機構
によって偏心カムを一方向に回動させると、リンク部材
を介してディスクハウジングが支軸を中心に一方向に揺
動し、ディスクの中心をカムシャフトの軸心に対して所
定量偏心させる。このため、カムシャフトは、角速度が
変化して、部分的に回転速度が増速あるいは減速し、こ
れによって吸気,排気弁の作動角を可変制御する。
【0010】また、ディスクハウジングは、歯車等では
なく偏心カムの回動力によって揺動するため、カムシャ
フトの回転変動トルクに起因してディスクハウジングに
交番荷重が発生しても、打音や経時的な摩耗の発生等を
防止できる。
【0011】しかも、偏心カムの大きさやリンク部材の
長さを、ディスクの偏心量や初期偏心位置及び回転方向
等に応じて自由に変更することが可能になる。
【0012】
【実施例】図1〜図10は本発明に係る吸排気弁駆動制
御装置の第1実施例を示し、図1の21は図外の機関の
クランク軸からスプロケットを介して回転力が伝達され
る駆動軸、22は該駆動軸21の外周に一定の隙間をも
って配置され、かつ駆動軸21の中心Xと同軸上に設け
られた中空状のカムシャフトであって、前記駆動軸21
は、機関前後方向に延設されていると共に、軽量化を図
るために内部中空状に形成されている。
【0013】前記カムシャフト22は、シリンダヘッド
20上端部に有する図外のカム軸受に回転自在に支持さ
れていると共に、図1〜図3に示すように外周の所定位
置に吸気弁23をバルブスプリング24のばね力に抗し
てバルブリフター25を介して開作動させる複数のカム
26…が一体に設けられている。また、カムシャフト2
2は、長手方向の所定位置で軸直角方向から分割形成さ
れていると共に、一方側の分割端部にフランジ部27が
設けられている。また、この両分割端部間にスリーブ2
8と環状ディスク29が配置されている。前記フランジ
部27は、図4にも示すように中空部から半径方向に沿
った細長い矩形状の係合溝30が形成されていると共
に、その外周面の円周方向に環状ディスク29の一側面
に摺接する突起面27aが一体に設けられている。
【0014】前記スリーブ28は、小径な一端部28b
がカムシャフト22の前記他方側の分割端部内に回転自
在に挿入している共に、略中央位置に直径方向に貫通し
た連結軸31を介して駆動軸21に連結固定されてい
る。また、スリーブ28の他端部に設けられたフランジ
部32は、図5にも示すように前記係止溝30と反対側
に半径方向に沿った細長い矩形状の係合溝33が形成さ
れていると共に、外周面に環状ディスク29の他側面に
摺接する突起面28aが一体に設けられている。
【0015】前記環状ディスク29は、略ドーナツ板状
を呈し、内径がカムシャフト22の内径と略同径に形成
されて、駆動軸21の外周面との間に環状の隙間部Sが
形成されていると共に、小巾の外周部29aが環状のデ
ィスクハウジング34の内周面34aに金属製の環状部
材35を介して回転自在に支持されている。また、直径
線上の対向位置に貫通形成されたピン孔29b,29c
には、各係合溝30,33に係入する一対のピン36,
37が設けられている。この各ピン36,37は、互い
にカムシャフト軸方向へ逆向きに突出しており、基部が
ピン孔29b,29c内に回転自在に支持されていると
共に、先端部の両側縁に図4及び図5に示すように前記
係合溝30,33の対向内面30a,30b、33a,
33bと当接する2面巾状の平面部36a,36b、3
7a,37bが形成されている。
【0016】前記ディスクハウジング34は、図1に示
すように略円環状を呈し、外周の上端両側部に有するボ
ス部材34b,34cの一方側に支持孔38がカムシャ
フト22軸方向に貫通形成されていると共に、他方側に
枢支孔39が貫通形成されている。前記支持孔38内に
は、図2に示すように基部がシリンダヘッド20上部の
ブラケット70の固定孔70a内に圧入された支軸40
の先端部が回転自在に挿通されて、該支軸40によって
ディスクハウジング34が揺動自在に支持されている。
一方、枢支孔39内には、リンク部材41の一端部41
aが連結される連結ピン42が圧入固定されている。
尚、支軸40は、先端部外周に嵌着されたスナップリン
グ71によって支持孔38からの抜け出しが防止されて
いる。
【0017】前記リンク部材41は、図1にも示すよう
に細長い略平板状を呈し、一端部41aに連結ピン42
が遊挿する挿通孔41cが形成されている一方、略円板
状の他端部41bに偏心カム43が回転摺動自在に設け
られたカム孔41dが形成されている。
【0018】前記偏心カム43は、図1に示すようにリ
ング状を呈し、制御シャフト44に圧入孔43aを介し
て固定されていると共に、周方向の肉厚は薄肉部43b
と対向する部位が最大厚肉部43cとなるように漸次変
化している。また、その中心Pが、制御シャフト44中
心Qから所定量偏倚している。
【0019】前記制御シャフト44は、支軸40と並行
に機関前後方向に沿って延設されて、所定部位がシリン
ダヘッド20上の図外の軸受に支持されていると共に、
駆動機構45によって回転制御されるようになってい
る。
【0020】前記駆動機構45は、図6及び図7に示す
ように制御シャフト42の一端部に設けられた油圧アク
チュエータ46と、油圧アクチュエータ46に油圧を給
排する油圧回路47とを備えていえる。前記油圧アクチ
ュエータ46は、筒状ハウジング48内に2枚羽根の回
転ベーン49が対角線上に位置する各第1油室50,5
0及び第2油室51,51を隔成しつつ回動自在に設け
られていると共に、該回転ベーン49が制御シャフト4
2に連結されている。前記油圧回路47は、第1,第2
油室50,51に油圧を給排する一対の第1,第2油通
路52a,52bと、該両油通路52a,52bの端部
に設けられた4ポート2位置型の電磁切換弁53と、オ
イルメインギャラリ54の上流端に設けられたオイルポ
ンプ55と、各油通路52a,52bと適宜連通してオ
イルパン56内に作動油を戻すドレン通路57と、ポン
プ吐出圧を一定圧に制御するリリーフバルブ58とを備
えている。更に、前記電磁切換弁53は、機関回転数や
吸気空気量等の信号に基づいて現在の機関運転状態を検
出するコントローラ59からのON−OFF信号によっ
て切り換え作動し、OFF信号によってオイルポンプ5
5と第1油通路52aとを連通させると共に、第2油通
路52bとドレン通路57を連通させ、ON信号によっ
て前記とは逆に連通させるようになっている。
【0021】以下、本実施例の作用について説明する。
まず、機関低速低負荷時には、コントローラ59から電
磁切換弁53にON信号が出力されてオイルポンプ55
から吐出された油圧が第1油室50,50内に流入する
一方、第2油室51,51内の作動油がドレン通路57
からオイルパン56内に排出される。このため、回転ベ
ーン49が、図中時計方向に回転して制御シャフト44
を同方向に回転させる。したがって、偏心カム43は、
図8に示すように、図1に示す位置(破線位置)から図
中時計方向へ回転して、θ1角度位置まで最大に回転
し、最大厚肉部43cが図中右側から左側に移動する。
依って、ディスクハウジング34は、支軸40を支点と
してθ2の角度位置まで揺動し、環状ディスク29の中
心Yが駆動軸21(カムシャフト22)の中心Xと偏心
する。つまり、偏心カム43の回動に伴い環状ディスク
29の中心Yが駆動軸21の中心Xから図中下方向へ所
定量Eだけ偏倚する。したがって、スリーブ28側の係
止溝33とピン37並びにカムシャフト21側の係止溝
30とピン36との摺動位置が駆動軸21の1回転毎に
移動し、環状ディスク29の角速度が変化して不等角速
度回転になる。
【0022】即ち、係止溝30とピン36の摺動位置が
駆動軸21の中心Xに接近する場合は、係止溝33とピ
ン37の摺動位置が中心Xから離れる関係になる。この
場合は、環状ディスク29は、駆動軸21に対して角速
度が大きくなり、環状ディスク29に対しカムシャフト
22の角速度も大きくなる。したがって、カムシャフト
22は、駆動軸21に対して、部分的に2重に増速され
た状態になる。
【0023】一方、機関が高速高負荷域に移行した場合
は、コントローラ59から電磁切換弁53にOFF信号
が出力されて、第1油室50,50内の作動油がドレン
通路57から排出されると共に、第2油室51,51内
にオイルポンプ55から油圧が圧送され、回転ベーン4
9が逆に反時計方向に回転する。したがって、偏心カム
43は、図8の破線で示すように反時計方向に回転し
て、原状位置に戻り、これによってディスクハウジング
34も元の位置に揺動して、環状ディスク29の中心Y
が駆動軸21の中心Xと合致する(図1参照)。依っ
て、この場合は、環状ディスク29と駆動軸21との間
に回転位相は生じず、またカムシャフト22の中心と環
状ディスク29の中心Yも合致しているため、両者2
2,29間の回転位相差も生じない。したがって、駆動
軸21の回転に伴い連結軸31を介してスリーブ28が
同期回転すると共に、スリーブ側の係止溝33とピン3
7,環状ディスク29,ピン36,カムシャフト22側
の係止溝30を介してカムシャフト22も同期回転す
る。
【0024】この結果、該夫々の角速度の変化に基づき
カムシャフト22及びカム26と駆動軸21との回転位
相差は、図9Aに示すように変化し、バルブタイミング
は同図Bに示すようにバルブリフトを一定のままカムシ
ャフト22の位相差に応じて変化する。
【0025】つまり、カムシャフト22の角速度が相対
的に大きい場合は、駆動軸21に対する回転位相は両者
21,22が等速になるまで進み、やがてカムシャフト
22の角速度が相対的に小さくなると回転位相は両者2
1,22が等速になるまで遅れる。そして、図9Aで示
すように回転位相差の最大,最小点の途中に同位相点
(P点)が存在し、同図の破線で示す回転位相の変化で
は、P点よりも前の吸気弁23の開弁時期が遅れ、P点
より後の閉弁時期は進み、図9Bの破線で示すように弁
の作動角が小さくなる。したがって、前記のように機関
低速低負荷域では、吸気弁23のバルブタイミングが図
9Bの破線で示すように作動角が小さくなり、開時期が
少し遅れ、閉時期が早くなる。これによって、吸排気弁
のバルブオーバラップが小さくなり、燃焼室の残留ガス
が減少し、安定した燃焼により燃費の向上が図れる。ま
た、早い閉時期により、吸気充填効率が向上し、低速ト
ルクを高めることができる。
【0026】一方、高速高負荷域では、図9Bの実線で
示すように作動角が大きくなり、同時期が早くなると共
に、閉時期が遅くなるため、吸気慣性力を利用した吸気
充填効率が向上し、高出力化が図れる。尚、斯る高速高
負荷域において、偏心カム43をさらに反時計方向に回
動して図1のディスクハウジング34及び環状ディスク
29を最大右方向に揺動させれば図9Bの一点鎖線で示
すように吸気弁23の作動角が一層大きくなり、高出力
化を助長することができる。
【0027】このように、本実施例では、機関運転変化
に応じてバルブタイミングを高精度に可変制御できるこ
とは勿論のこと、ディスクハウジング34を、従来のよ
うに歯車等を用いずに偏心カム43及びリンク部材41
を用いて揺動させるようにしたため、カムシャフト22
の回転トルク変動に起因するディスクハウジング34の
交番荷重による打音や摩耗等の発生を確実に防止でき
る。
【0028】また、偏心カム43の大きさやリンク部材
41の長さ等を、環状ディスク29の偏心量や初期偏心
位置及び回転方向などによって自由に設定することが可
能になる。このため、偏心カム43等のレイアウトの自
由度が向上すると共に、装置を可及的にコンパクト化す
ることができる。
【0029】しかも、ディスクハウジング34を、支軸
40とリンク部材41及び偏心カム43を介して制御シ
ャフト44とによって支持するようにしたため、該ディ
スクハウジング34や環状ディスク29と駆動軸21と
の製造時における位置決めや所謂芯出し作業が極めて容
易になる。
【0030】また、前述のように各ピン36,37は両
側縁が平面部36a,36b,37a,37bに形成さ
れているため、各係止溝30,33の対向内面30a,
30b、33a,33bと面接触状態で当接する。した
がって、駆動軸21からカムシャフト22への回転伝達
時及び環状ディスク29の偏心状態における平面部36
a,36b、37a,37bと対向内面30a,30
b、33a,33bとの摺動時に両者間の集中荷重の発
生が防止されて、面圧が低下する。この結果、係止溝3
0,33とピン36,37間に経時的な摩耗の発生が防
止されて、カムシャフト22の回転トルク変動に伴う各
フランジ部27,32と各ピン36,37との打音の発
生やバルブタイミングのズレによる制御精度の低下等が
防止される。
【0031】更に、各ピン36,37は、環状ディスク
29のピン孔29b,29cに回転自在に支持されてい
るため、環状ディスク29の揺動時においても各ピン3
6,37が適宜回転して平面部36a,36b,37
a,37bと係止溝30,33の対向内面30a,30
b、33a,33bが常に面接触する形になる。したが
って、両者30,36、33,37間の摩耗の発生が一
層確実に防止される。
【0032】図10〜図12は本発明の第2実施例を示
し、吸気弁23側のディスクハウジング34を揺動させ
る駆動機構45,制御シャフト44及び巾厚の偏心カム
43を排気弁60側も兼用させたものである。即ち、排
気弁60側には、吸気弁23側と同一構成の駆動軸6
1,カムシャフト62,環状ディスク63,ディスクハ
ウジング64,支軸65,連結ピン66等の各構成部品
が吸気側の構成部品と対称位置に配置されている。そし
て、一端部67aが連結ピン66に枢支された長尺なリ
ンク部材67の他端部67bに有するカム孔67c内に
前記偏心カム43が回転自在に設けられている。尚、図
中68,69は、各ピン36,37と同様のピンであ
る。
【0033】したがって、この実施例では、偏心カム4
3の回動に伴い図12に示すように各ディスクハウジン
グ34,64を各リンク部材41,67をか介して同時
に揺動させることができる。つまり、1つの駆動機構4
5,制御シャフト44,偏心カム43で両ディスクハウ
ジング34,64を揺動させて両環状ディスク29,6
3の中心Y,Yを駆動軸21,61の中心X,Xから偏
心させることができるため、夫々別個に駆動機構や偏心
カム等を設ける場合に比較して、部品点数の削減と装置
全体の小型化が図れると共に、軽量化が図れるばかり
か、駆動騒音等の発生も抑制できる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、カムシャフトに対するディスクハウジングの偏
心揺動を、従来のように歯車等によって行うのではな
く、偏心カムとリンク部材を用いて行うようにしたた
め、カムシャフトの中心に対するディスクの円滑な偏心
移動によるバルブタイミングの高精度な可変制御が得ら
れることは勿論のこと、偏心カムとディスクハウジング
間のカムシャフトの回転トルク変動に起因する打音や摩
耗等の発生が確実に防止される。
【0035】しかも、ディスクハウジングを前述のよう
に偏心カムとリンク部材で偏心揺動させるようにしたた
め、該偏心カムの大きさやリンク部材の長さを、ディス
クの偏心量や初期偏心位置及び回転方向等によって自由
に設定できる。したがって、レイアウトの自由度が向上
すると共に、装置全体のコンパクト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図3のA−A線断面
図。
【図2】本実施例の要部を示す平面図。
【図3】図2のB−B線断面図。
【図4】図2のC−C線断面図。
【図5】図2のD−D線断面図。
【図6】本実施例に供される駆動機構を示す概略図。
【図7】同駆動機構の要部平面図。
【図8】本実施例の作用を示す図2のA−A線断面図。
【図9】本実施例の駆動軸とカムシャフトとの回転位相
差とバルブタイミングの特性図。
【図10】本発明の第2実施例を示す図11のE−E線
断面図。
【図11】本実施例の要部を示す平面図。
【図12】本実施例の作用を示す図11のE−E線断面
図。
【図13】従来の吸排気弁駆動制御装置の断面図。
【図14】図10のF−F線断面図。
【符号の説明】
21,61…駆動軸 22,62…カムシャフト 23…吸気弁 29,63…環状ディスク 34,64…ディスクハウジング 34a,64a…内周面 34a,64a…一端ボス部 34b,64b…他端ボス部 40,65…支軸 41,67…リンク部材 41a,67a…一端部 41b,67b…他端部 43…偏心カム 45…駆動機構 60…排気弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関から伝達された回転力により吸排気
    弁を駆動させるカムを有するカムシャフトと、該カムシ
    ャフトの軸心に対して略径方向へ揺動自在に設けられた
    ディスクハウジングと、前記カムシャフトに連繋しつつ
    ディスクハウジングの内周面に回転自在に保持されて、
    ディスクハウジングの揺動に伴い中心がカムシャフトの
    軸心と偏心動するディスクとを備え、該ディスクの偏心
    動に伴い前記カムシャフトの角速度の変化を得て前記吸
    排気弁の作動角を可変制御する吸排気弁駆動制御装置に
    おいて、一端部が支軸により揺動自在に支持された前記
    ディスクハウジングの他端部に、リンク部材の一端部を
    回動自在に連結すると共に、該リンク部材の他端部に、
    駆動機構により回動してリンク部材を介してディスクハ
    ウジングを揺動させる偏心カムを回動自在に設けたこと
    を特徴とする内燃機関の吸排気弁駆動制御装置。
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