JPH06106173A - 排水の処理方法 - Google Patents

排水の処理方法

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JPH06106173A
JPH06106173A JP34361892A JP34361892A JPH06106173A JP H06106173 A JPH06106173 A JP H06106173A JP 34361892 A JP34361892 A JP 34361892A JP 34361892 A JP34361892 A JP 34361892A JP H06106173 A JPH06106173 A JP H06106173A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 汚泥処理や薬品溶解作業を低減するための、
酸化触媒である第1鉄塩を再利用することのできるフェ
ントン処理方法を提供する。 【構成】 有機物を含む排水11を第1鉄塩19を過酸
化水素18を用いてフェントン処理する方法において、
フェントン処理工程13の後段に固液分離工程15を設
け、その固液分離工程15の汚泥22の一部又は全量を
還元14し含まれるFe3+をFe2+とした後、前記フェ
ントン処理工程13に返送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフェントン法による排水
の処理方法に係り、特に酸化触媒であるFe2+の再生利
用を行う排水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フェントン法は鉄塩の存在下で水酸基ラ
ジカルOH・を作用させる一種の酸化処理方法である。
ここで酸化触媒としては第1鉄塩(Fe2+)が好まし
く、第2鉄塩(Fe3+)はその能力が低い。従来、フェ
ントン法において使用された第1鉄塩は酸化され、主と
してFe(OH)3 より成る汚泥として排出されてい
る。これは、前記のようにフェントン法の酸化触媒とし
てはFe2+が有効であるが、処理後の汚泥中ではF
3+、特にFe(OH)3 等の化合物が主となるため、
フェントン処理に再利用した時の反応効率が悪く、実用
上更に多量のFe2+塩の鉄剤を供給する必要があった為
である。
【0003】また、フェントン法によるCOD除去の効
果を補い沈降分離の効果を増加するため、通常中和凝集
処理が併用されているが、汚泥を再利用すると、凝集沈
殿により除去されたCOD成分が酸性条件となるため再
溶出し、負荷の増大をまねく。従って、汚泥再利用に関
して、例えば図5に示すように、中和凝集沈殿した汚泥
を硫酸等の酸により処理し、Fe3+のまま可溶化して液
剤とし、更に硫酸第一鉄等のFe2+剤を補充してフェン
トン処理工程に返送する方法が提案(例えば、PPM 、Vo
l.8、 No.2、1977年2月:過酸化水素鉄塩による
廃水の高度処理)されているが、普及するに至らなかっ
た。また、従来法は経済的にも補充Fe剤代、汚泥処理
費等の面での改善が必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フェントン
処理で多量に発生する汚泥を再度、酸化触媒として再生
利用することによって、汚泥処理や薬品溶解作業の低減
される排水のフェントン処理方法を提供することを課題
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、有機物を含む排水を第1鉄塩と過酸化
水素を用いてフェントン処理する処理方法において、フ
ェントン処理工程の次段に固液分離工程を設け、分離し
た汚泥の少なくとも一部を還元し含まれるFe3+をFe
2+とした後、前記フェントン処理工程に返送することと
したものである。なお、ここでいうフェントン処理工程
とは、排液にH2 2 及びFe2+イオンを作用する工程
のみを言い固液分離工程を含まない。
【0006】本発明により処理される排水は、2種類に
分類される。即ち、排水中に、Fe3+に対し還元作用を
有する物質(以下還元物質と略記する)を含む場合と、
実質的に含まない場合である。排水中に還元物質を含む
場合には、図3のように、フェントン処理工程の後段に
固液分離工程を設け、分離した汚泥の少なくとも一部を
前記フェントン処理工程の前段に混和槽を設けるなどし
て排水と混合して、排水中の還元物質により汚泥中のF
3+をFe2+に還元させた後、フェントン処理工程に導
くことが好ましい。還元力が不足する場合には還元剤を
前記混和槽に添加してもよい。
【0007】また、排水中に還元物質が少いか、又は還
元力が弱いため、実質的に還元力がない場合には、図1
のように、フェントン処理工程の後段に固液分離工程を
設け、分離した汚泥の少なくとも一部を還元剤添加によ
り該汚泥中のFe3+をFe2+に還元した後、前記フェン
トン処理工程に返送することが好ましい。なお、以上の
処理方法において、酸化触媒が排水の処理量に対して不
足するような場合には、鉄塩(Fe2+でもFe3+でもよ
い)を添加することができる。また、図2に示すよう
に、直接フェントン処理工程に汚泥を返送しても、排水
中に還元物質が多量にある場合、鉄塩の還元が起きるこ
とがある。
【0008】次に、本発明を詳細に説明する。まず、排
水を過酸化水素(以下、H2 2 )と第1鉄塩でフェン
トン処理した後、固液分離を行い、Fe(OH)3 主体
の汚泥を得る。ここで、Fe(OH)3 主体の汚泥とは
汚泥乾燥重量当たり、Fe(OH)3として60%以上
含むものを指す。つまり、実質的にはFeとして30%
以上を含む。フェントン処理に続く、固液分離工程は任
意の方法が用いられる。例えば、分離効果の向上をねら
って中和凝集を行うことも良い。但し、凝集沈殿により
除去されたCOD成分が酸性下で行なわれるフェントン
処理工程で溶出し、フェントン処理の効率を低下させる
可能性がある。
【0009】従って、本発明ではフェントン処理工程の
次段でpH変化を伴わない固液分離を行い、その沈殿物
の少くとも一部を返送することが好ましい。中和凝集に
よる効果を併用しようとする場合は、本発明の工程の後
段に中和凝集分離等の工程を配置することが好ましい態
様である。固液分離工程で分離された汚泥は通常のFe
(OH)3 のようなゲル状ではなく、サラサラした状態
であるので、遠心分離、膜分離、重力沈降等のいずれの
固液分離手段をもちいても容易に1%以上の汚泥濃度を
得ることができる。この汚泥の一部又は、全量をフェン
トン処理工程に戻し、所定の鉄イオン濃度になるように
調整する。
【0010】次いで、本発明の固液分離工程で固液分離
されたFe(OH)3 主体の汚泥を還元槽に導き、還元
剤によって、Fe2+に還元したのち、前記のフェントン
処理工程に返送して、フェントン処理の酸化触媒として
再利用する(図1)。ここで被処理液中にFe3+の還元
剤となる物質が存在する場合は、それを還元剤として利
用することができる(図2)。この時、汚泥と直接フェ
ントン処理工程に返送せず、前段の混合槽で還元反応を
進行させてから、フェントン処理工程へ導くことが好ま
しい(図3)。
【0011】あるいは他の方法としては、本発明の固液
分離工程で固液分離された汚泥の一部は、全量に、必要
なら酸やアルカリを加えてpH調整しつつ還元剤を添加
して、汚泥中のFe(OH)3 をFe2+に還元処理した
のち、フェントン処理工程に返送してもよい。処理設備
の試運転、本運転等の立ち上げ時には新たに第1鉄塩を
添加するが、返送汚泥を含む被処理水に鉄イオンがフェ
ントン処理に必要な濃度以上含まれていれば更に添加す
る必要はない。
【0012】還元剤は金属鉄、鉄材、鉄スクラップ、金
属亜鉛、金属錫、塩化第一錫、アスコルビン酸塩、亜硫
酸塩、亜硫酸水素塩等、Fe3+やH2 2 に対して、還
元作用を有するものであれば、いずれの還元剤でも使用
できる。また、還元物質を含み、有機物質が比較的少な
い排水があれば、これを還元剤として複合処理すること
もよい。還元処理に際しては液のpHを2〜10になる
ように酸やアルカリで調整するのが望ましい。これは使
用する還元剤によって、その還元力が最大となるpHが
それぞれ異なるためであるので該還元剤に最適のpH域
での使用が好ましく、総括的には還元処理時のpHはお
おむね上記の値となる。
【0013】還元処理においては、汚泥中のFe(O
H)3 及び残留H2 2 濃度に対して1当量分の還元剤
を定量注入してもよいが、ORP計を用いて、還元剤を
注入制御する方が合理的である。還元槽での汚泥の滞留
時間は15分程度でよいが、汚泥濃度が高い時は更に、
長くすることもできる。還元槽の攪はんは、機械式でも
散気管式でも良い。
【0014】次に、図6に本発明の処理方法の一例であ
る工程図を示し、具体的に説明する。被処理水11は反
応槽13にてH2 2 、第1鉄塩及びpH調整用の酸又
はアルカリが添加されて、フェントン処理される。フェ
ントン処理された被処理水は水面積負荷5mm/min 以上
の沈殿槽15でFe(OH)3 主体の汚泥22と上澄水
16とに分離される。多量の還元物質を含む被処理水に
ついては上記の汚泥22の一部又は全量を反応槽13に
返送して、フェントン処理の酸化触媒にしてもよいが、
いずれの排水に対しても、フェントン処理効果が大とな
るように汚泥22中のFe(OH)3をFe2+に還元処
理することが望ましい。
【0015】従って、この処理では汚泥22を還元槽1
4に導き、還元剤17を加えて行う。この時、ORP計
を用いて還元剤の注入制御を行うと共に、pH計21で
酸、アルカリの注入制御を行い、汚泥中のFe(OH)
3 をFe2+に還元処理することが望ましい。Fe2+に還
元処理された汚泥23は反応槽13に返送され、フェン
トン処理の酸化触媒として再利用される。このため、第
1鉄塩の使用量が減少し、その溶解作業にかかる労力が
節減できる。また、汚泥発生量が少なくなるため、その
処理が軽便となり、総体的に低コストでのフェントン処
理が達成される。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されない。 実施例1 次の条件下にフェントン処理した。被処理水は、pH:
7.5、SS:25mg/リットル、COD:450mg/
リットルの染色排水を用いた。このCOD成分中には多
量の還元物質が含まれている。被処理水2リットルを下
記の処理条件でフェントン処理した。 FeSO4 ・7H2 O : 1500mg/リット
ル H2 2 : 1400mg/リット
ル 反応pH : 2.5〜3.0 反応時間 : 120分 反応温度 : 20〜25℃
【0017】上記の条件により処理したフェントン処理
水をそのまま、NaOH:900mg/リットルを加え
て、pH9.1とした後、 No.5Aろ紙でろ過した。そ
のろ過水のCODは22.5mg/リットルであった。な
お、CODはNaHSO3 で残留H2 2 を消去して、
測定した。この時の汚泥発生量は0.75g/リットル
−被処理水であった。これは、図4の従来法による処理
に相当する。
【0018】一方、本発明の図2に従い、上記フェント
ン処理水を中和処理せず、水面積負荷10mm/min で固
液分離し、分離した汚泥の全量(汚泥濃度:1.5%、
50ml)を前記フェントン処理におけるFeSO4 ・7
2 Oの代りに用いて、再度上記と同じフェントン処理
条件で処理した。この場合、排水中のCOD成分に含ま
れる還元物質により、フェントン処理工程中でFe3+
Fe2+に還元されている。その結果、処理水のCODは
23.8mg/リットルであった。上記のように、COD
成分中に還元物質を含む場合には、フェントン処理工程
で生成した汚泥を第1鉄塩の代わりに用いても、そのC
OD除去効果はほぼ同じであり、何ら遜色のない処理物
質が得られる。
【0019】上記の汚泥を返送して用いる操作条件をさ
らに、2回繰り返して、得られたフェントン処理水の全
量をNaOH:950mg/リットルで、pH:9.2と
した後、 No.5Aろ紙でろ過した。そのろ過水のCOD
は23.1mg/リットルであった。汚泥発生量は0.8
g/リットルであった。これより、1回の処理で発生す
る汚泥発生量はおおよそ0.2g/リットルとなる。従
って、フェントン処理工程で発生する汚泥をフェントン
処理水から分離し、その汚泥を全量使用することで、汚
泥発生量は従来法の1/4程度になった。上記実施例1
では排水中、還元物質が多量に存在したため、フェント
ン処理工程中でFe3+の還元が生じたが、通常は以下の
実施例のようにフェントン工程の前にFe3+をFe2+
還元しておくことが好ましい。
【0020】実施例2 図3の本発明の処理方法に従って処理した。ここでは実
施例1と同じ処理条件でフェントン処理して得られたフ
ェントン処理水の汚泥(汚泥濃度:1.5 W/V%,50
ml)の全量をフェントン処理工程の前段に配備した還元
槽に導き、被処理水2リットルを加えて、H2 SO4
50mg/リットルでpH2〜2.5にして30分間攪は
んした。この還元槽にて排水中のCOD成分によってフ
ェントン処理の前に予めFe(OH)3 をFe2+に還元
した。この操作で汚泥中のFe(OH)3 の約85%が
Fe2+に還元された。この還元処理後、実施例1と同じ
フェントン処理条件でフェントン処理した。このフェン
トン処理水を実施例1と同じように固液分離した。
【0021】得られた処理水をNaOH950mg/リッ
トル、アニオンポリマー2mg/リットルで凝集後、水面
積負荷40mm/分で固液分離するとその処理水CODは
23.0mg/リットルであった。フェントン処理後の固
液分離で得られた汚泥の全量を上記のように排水で還元
後、フェントン処理し、中和凝集後固液分離すると第2
回目の処理水CODは22.8mg/リットルであった。
この操作を3回くり返しても、処理水CODは22.6
〜23.5mg/リットルであった。なお、後述の比較例
1のような処理水CODの増加及び中和・凝集後の固液
分離の不良等は認められなかった。
【0022】比較例1 図5の処理方法に従って、実施例1と同じ被処理水2リ
ットルを同じ処理条件で処理した。処理後のフェントン
処理水にNaOH900mg/リットル、アニオンポリマ
ー(エバクロースA−151:荏原インフィルコ製)2
mg/リットルを加えて中和・凝集させたのち、水面積負
荷40mm/分で固液分離した。この処理水のCODをN
2 SO3 で残留H2 2 を消去して測定すると23.
0mg/リットルであった。これは即ち返送を行なわない
従来法(図4)における結果に相当する。
【0023】次に固液分離した凝集汚泥の性状を示す。 汚泥量 : 55ml 汚泥濃度 : 1.5W/V% SS発生量 : 0.8g/リットル−被処理水 H2 SO4 200mg/リットルとこの凝沈汚泥0.05
5リットルをFeSO4 ・7H2 Oの代りに加えて、上
記と同じ条件でフェントン処理し、更にNaOHとポリ
マーで中和・凝集後、固液分離した。第1回目の凝沈汚
泥を使用すると処理水CODは23.0mg/リットルで
あった。更にこの操作を2回くり返すと処理水CODは
25.0mg/リットルとなり、第1回目のCODに比べ
て約2mg/リットルのCODが増加した。
【0024】次にこの操作を2回くり返し、5回目のフ
ェントン処理を行いそのフェントン処理水を中和・凝集
後、固液分離すると処理水のCODは30.5mg/リッ
トルとなり、処理水CODが大巾に増加した。加えて、
フェントン処理工程で異常発泡し、固液分離工程でのS
Sの沈降速度が当初40mm/分であったものが、5mm/
分に下げなければ固液分離できなかった。このようにポ
リマーで凝集沈殿処理後、生成する凝沈汚泥をフェント
ン処理工程に返送しFeSO4 ・7H2 Oの代りに使用
した場合、前記したような種々の問題が発生した。この
問題解決のために沈殿池5からの引き抜き汚泥A′を増
し、フェントン処理工程への凝沈汚泥の返送量を減ら
し、新たにFeSO4 ・7H2 Oを追加してテストし
た。
【0025】つまり、被処理水2リットルに前記の凝沈
汚泥30ml、H2 SO4 150mg/リットルとFeSO
4 ・7H2 O 500mg/リットル加えて実施例1と同
様にフェントン処理した。このフェントン処理水をNa
OHとポリマーで凝集沈殿処理すると処理水CODは2
5.8mg/リットルであった。次に前記の凝沈汚泥20
ml、H2 SO4 100mg/リットルとFeSO4 ・7H
2 O 1000mg/リットルにするとフェントン処理後
の凝集沈殿処理水のCODは23.6mg/リットルとな
った。このように新たにFeSO4 ・7H2 O1000
mg/リットルを加えることで処理水CODが実施例1、
2とほぼ同じ値になった。更にまたフェントン処理工程
での異常発泡がなくなり、固液分離での生成フロック
(SS)の沈降速度が40mm/分となり、正常にもどっ
た。
【0026】実施例3 図6の処理方法に従って、次の条件下に処理した。BO
D:2600mg/リットル、COD:3000mg/リッ
トルの染色排水をBOD汚泥負荷:0.1kg/kgd で生
物処理して得られた処理水:2リットルを被処理水とし
た。その被処理水の水質は次の通り。 pH : 8.2 SS : 30mg/リットル BOD : 35mg/リットル COD : 1800mg/リットル
【0027】フェントン処理条件は次の通り。 FeSO4 ・7H2 O : 7000mg/リット
ル H2 2 : 7000mg/リット
ル H2 SO4 : 500mg/リットル 反応pH : 3.5 反応時間 : 90分 反応温度 : 20〜25℃ このフェントン処理工程で生成した汚泥を含むフェント
ン処理水を水面積負荷:20mm/min で固液分離した。
分離された汚泥濃度は1.5%、汚泥量は0.4リット
ルであった。この汚泥のFe(OH)3 の含有率は対汚
泥当たり80%であった。
【0028】この汚泥全量にNaHSO3 :3gを加え
て、pH:3〜5にH2 SO4 でpH調整しつつ、30
分間攪はんし、汚泥中のFe(OH)3 を還元した。こ
の還元処理によってFe3+の90%がFe2+に転換され
た。この還元された汚泥の全量を上記と同じ被処理水:
2リットルに加えて、第1鉄塩の代替として上記のフェ
ントン処理条件でフェントン処理した。このフェントン
処理水の残留H2 2 をNaHSO3 で消去して、CO
Dを測定したところ、92.1mg/リットルであった。
【0029】別途、比較のため、汚泥を固液分離せず
に、第1鉄塩を用いたフェントン処理工程で生成した汚
泥を含むフェントン処理水に、そのままNaOH:40
00mg/リットルを加えて、pH8.5とした後、 No.
5Aのろ紙でろ過した。そのろ過水のCODは89.2
mg/リットルであった。尚、CODはNaHSO3 で残
留H2 2 を消去して測定した。また、汚泥発生量は
3.3g/リットル−被処理水であった。このようにフ
ェントン処理工程で生成した汚泥を還元処理した後、フ
ェントン処理の酸化触媒として再利用しても、そのCO
D除去効果は第1鉄塩の使用時とほぼ同じ効果であっ
た。
【0030】また、汚泥を固液分離して還元して返送し
て用いる操作を、更に2回繰り返し、そのフェントン処
理水をNaOH:3600mg/リットルを加えて、pH
9.1としたのち、 No.5Aのろ紙でろ過した。そのろ
過液のCODは90.6mg/リットルであった。この時
の汚泥発生量は3.6g/リットル−被処理水であっ
た。しかしながら、従来法より計算すると、全体として
の汚泥発生量は一回の処理でおよそ0.9g/リットル
となる。このようにフェントン処理工程で生成した汚泥
を還元処理し、それをフェントン処理の酸化触媒に使用
しても、COD除去効果は変わらず、被処理水あたりの
汚泥発生量も従来法に比べて、約1/4となり、大幅に
低減できた。
【0031】
【発明の効果】本発明は、前記のような構成としたこと
により、次の効果を奏する。 1)第1鉄塩の使用量の低減に伴う溶解作業量の削減が
できる。 2)汚泥発生量の低減が可能となる。 本発明は従来法に比べて、排水のCODを容易に、かつ
低コストで除去する方法を提供することができる。ま
た、汚泥をそのまま再生利用するため、可溶化槽等の付
帯設備を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理フローを示す概略図
【図2】本発明の処理フローを示す別の概略図
【図3】本発明の処理フローを示す他の概略図
【図4】従来法の処理フローを示す概略図
【図5】従来法の処理フローを示す別の概略図
【図6】本発明の処理方法を示す工程図
【符号の説明】
1:フェントン処理工程、2、5:固液分離工程、3、
3′:還元工程、4:中和凝集工程、6:鉄溶解工程、
7:Fe2+添加工程、A、A′:汚泥、B:処理水、
C:被処理水、11:被処理水、12:攪はん機、1
3:反応槽、14:還元槽、15:沈殿槽、16:上澄
水、17:還元剤注入設備、18:H2 2 注入設備、
19:第1鉄塩注入設備、20:pH調整剤注入設備、
21:pH計、22:Fe(OH)3 主体の汚泥、2
3:還元処理汚泥

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物を含む排水を第1鉄塩と過酸化水
    素を用いてフェントン処理する処理方法において、フェ
    ントン処理工程の後段に固液分離工程を設け、分離した
    汚泥の少なくとも一部を還元し含まれるFe3+をFe2+
    とした後、前記フェントン処理工程に返送することを特
    徴とする排水の処理方法。
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