JPH06105292B2 - レーザドップラ速度計 - Google Patents

レーザドップラ速度計

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JPH06105292B2
JPH06105292B2 JP60267837A JP26783785A JPH06105292B2 JP H06105292 B2 JPH06105292 B2 JP H06105292B2 JP 60267837 A JP60267837 A JP 60267837A JP 26783785 A JP26783785 A JP 26783785A JP H06105292 B2 JPH06105292 B2 JP H06105292B2
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JP
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moving object
laser
doppler
speed
optical system
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秀夫 田代
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は,光のドツプラ効果を利用して鉄鋼,非鉄金
属等製造ラインの移動物体の速度を非接触で測定するレ
ーザドツプラ速度計に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に,移動物体の速度を光のドツプラ効果を利用して
測定するには,第2図に示すような構成のレーザドツプ
ラ速度計が用いられていた。第2図は例えば三菱電機技
報vol.58・No7・1984第34頁〜第38頁に記載の光フアイ
バセンサーレーザ干渉計−に示された従来のレーザドツ
プラ速度計の構成図であり,図において(1)は移動物
体,(2)は特定の波長を出力するレーザ,(3)はレ
ーザ光を2分割するビームスプリツタ,(4a),(4b)
はビームスプリツタ(3)で2分割されたレーザ光を送
信光学系(5a),(5b)に導びくための光フアイバケー
ブル,(4c)は後述する受信光学系の受信光を伝送する
光フアイバケーブル,(6)は移動物体(1)から散乱
された光を受信するための受信光学系,(7)は受信光
を電気信号に変換する光検出器,(8)は増幅器,
(9)は周波数追跡器,(10)は速度演算器である。
第2図に示すごとく,移動物体(1)にレーザ(2)か
ら発信したレーザ光をビームスプリツタ(3)で2分割
し,各々の光を光フアイバケーブル(4a)(4b)と送信
光学系(5a)(5b)で,互いに反対方向から移動物体
(1)上に交差させて照射すると,各々の送光ビームに
対応した移動物体(1)の散乱光の波長は,移動物体
(1)の速度vに応じて,いわゆる正負のドツプラシフ
トを起こす。この2つの正負のドツプラシフトを受けた
散乱光を受信光学系(6)で受信し,光フアイバケーブ
ル(4c)で光検出器(7)に導びき電気信号に変換する
と,この電気信号の中には,受信光の強さに比例する直
流信号と第(1)式に示すドツプラ周波数fdの交流信号
(以下ドツプラ信号という)が存在する。
ここに v;移動物体の速度 λ;レーザ光の波長 ;2つの送光ビームの交差角 光検出器(7)で電気信号に変換されたドツプラ信号は
微弱なため増幅器(8)で増幅された後,周波数追跡器
(9)でドツプラ周波数fdを計測し,第(1)式により
速度演算器(10)で速度演算することにより移動物体
(1)の速度vを求めることができる。このことは公知
の事実である。
第3図は、送信光学系(5a),(5b)からの2条のビー
ムの交差部を示す図であり,図中Dはビーム径,Δθは
ビーム拡がり,A点,B点,C点は2条のビームの交差点を示
すもので,それぞれ,ビームの下限,中央,上限の交差
点を示す。
lは,送信光学系(5a),(5b)から移動物体(1)ま
での測定距離,2・Δlは,2条のビームの交差点A,C間の
距離,はB点でのビーム交差角,1はA点でのビー
ム交差角,2はC点でのビーム交差角である。
レーザドツプラ速度計では,2条のビーム各々のドツプラ
シフトを受けた散乱光を受信してドツプラ信号を得るた
め,移動物体(1)は第3図のビーム交差部(A〜C点
間)になければならない。
通常,移動物体(1)の走行ラインP(以下パスライン
という)が2条のビームの交差点Bを通り2条ビームの
交差する中心線に垂直になるように送信光学系(5a),
(5b)を配置し,このときの測定距離loを基礎距離と
し、速度演算器(10)の速度計測値v′を移動物体
(1)の速度vに等しくなるように校正する。
この場合移動物体(1)のパスラインPが平行移動して
も,A点,C点を越えなければ、ドツプラ信号が得られ移動
物体(1)の速度vの計測が可能となる。すなわち,ビ
ーム交差部の長さ2・Δlが,移動物体(1)の速度計
測可能な許容パスラインP変動範囲を示す。
移動物体(1)のパスラインPが,B点を通場合は,ビー
ム交差角はであるためドツプラ周波数fdは速度vに対
して第(1)式で与えられる。しかしながら、パスライ
ンPが変動してA点を通場合,ビーム拡がりΔθにより
ビーム交差角+2・Δθとなるため,ドツプ
ラ周波数fd1は次式で与えられる。
同様に,パスラインPが変動してC点を通る場合,ビー
ム交差角=−2Δθとなるためドツプラ周
波数fd2は次式で与えられる。
第(1)式〜第(3)式から明らかなように,移動物体
(1)がパスラインP変動を起こすと,移動物体(1)
の速度vに対して得られるドツプラ周波数は異つた値と
なり,ドツプラ周波数から移動物体(1)の速度vを算
出する速度演算器(10)の速度計測値v′は誤差を含む
こととなる。
今,パスラインPが,A点からC点まで変動したときの測
定誤差率εは,第(1)式〜第(3)式からパスライン
がB点を通つたときのドツプラ周波数fdを基準として次
式で与えられる。
ビーム交差部の長さ2・Δlは,ビーム径Dとビーム交
差角からほぼ次式で近似できる。
従つて,パスラインPの単位距離変動当りの測定誤差δ
は、第(4),第(5)式から次式で与えられる。
通常,ビーム拡がりΔθは数mrad以下,ビーム交差角
は,10°以下に設計されるので, となり,第(6)式は次式で近似される。
例えば,ビーム拡がりΔθを3mrad,ビーム径Dを4mmと
したときの測定誤差δは となり,パスラインP変動1mm当り約−0.15(%)の測
定誤差となる。ここで第(8)式の符号の(−)は,パ
スラインPが測定距離lとして長くなる方向に変動した
ときに負の測定誤差を与えることを示すものであり,測
定距離変動にほぼ比例した測定誤差を与える。
第3図のB点を通パスラインPを基準としてこのときの
測定距離loからのパスライン変動量Δlpとすると,速度
演算器(10)の速度計測値v′は,次式で与えられる。
v′=v(1+δ・Δlp) ……(9) パスライン変動量Δlpは,測定距離lが基準距離loより
長くなる方向を(+)とし,反対に短くなる方向を
(−)とする。
一般的に,鉄鋼ライン等の移動物体(1)のパスライン
Pは,移動物体(1)の板厚により0.1〜数mm変動す
る。従つて,送信光学系(5a),(5b)と移動物体
(1)間の測定距離が変化することとなり,速度計測値
に誤差を生ずる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来のレーザドツプラ速度計は,移動物体(1)の
板厚変化に伴なう測定距離の基準距離loからの変動量Δ
lpにほぼ比例した速度計測誤差を生ずるという問題を有
していた。
この発明は,かかる問題点を解決するためになされたも
ので,測定距離変動に伴なう速度計測誤差を低減したレ
ーザドツプラ速度計を得ることを目的とするものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係わるレーザドツプラ速度計は、移動物体
(1)が板厚方向に変動するパスライン変動量Δlpを計
測する板厚計と,上記板厚計の出力を用いて速度測定誤
差を補正する板厚補正回路とを設けたものである。
〔作用〕
この発明においては,移動物体(1)の板厚を計測する
板厚計と,速度演算器(10)の出力端に板厚補正回路を
設けて,移動物体(1)のパスライン変動に伴なう測定
距離変動にほぼ比例して速度測定誤差を生ずる速度演算
器(10)の速度出力を板厚計の出力を用いて測定誤差を
低減するように補正する。
〔実施例〕
第1図は,この発明による一実施例を示すレーザドツプ
ラ速度計のブロツク図であり,以下図面に従い説明す
る。
図中,(1)〜(10)は上記従来と同じものである。
(11)はX線厚さ計等で代表される板厚計,(12)は速
度演算器(10)の出力を補正する板厚補正回路である。
以上の構成のレーザドツプラ速度計において,移動物体
(1)の板厚が0の状態のとき測定距離が基準距離lo
なるように送信光学系(5a),(5b)を設定すると,板
厚tの変化に応じて測定距離l第3図においてA方向に
板厚が変化すればl=lo−tと変化し、またB方向に板
厚が変化すればl=lo+tと変化し,測定距離の基準距
離loからの変動量Δlpは移動物体(1)の板厚tとして
板厚計(11)で計測される。板厚計(11)の出力である
板厚tと速度演算器(10)の出力である速度計測値v′
とは,それぞれ板厚補正回路(12)に入力される。
板厚補正回路(12)では第(10)式に示す演算を行つて
いる。
k;比例定数 v″;板厚補正回路(12)の出力 今,第(10)式の比例定数kを第(8)式に示す単位測
定距離変動当りの測定誤差δに等しくなるように設定す
れば,第(9),第(10)式において板厚t=Δlpを考
慮すると,板厚補正回路(12)の出力v″は,移動物体
(1)の速度vと等しくなり,板厚変化に伴なう測定距
離変動による速度測定誤差を低減したレーザドツプラ速
度計となる。
〔発明の効果〕
以上のように,この発明によれば,移動物体(1)のパ
スラインPに対し移動物体(1)が板厚方向に変動する
パスライン変動量Δlpを計測する板厚計と,速度演算器
(10)の出力端に板厚補正回路を設けて,移動物体
(1)の板厚変化に伴なう測定距離変動による速度測定
誤差を低減したレーザドツプラ速度計が提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示すレーザドツプラ速度
計の構成図,第2図は従来のレーザドツプラ速度計の構
成図,第3図は送信光学系のビーム交差部を示す図であ
る。 図中,(11)は板厚計,(12)は板厚補正回路である。 なお,図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特定の波長を出力するレーザと、上記レー
    ザの出力ビームを2分割するビームスプリッタと、上記
    2分割したレーザビームを、移動物体のパスラインPに
    対し直交する直線を中心とした所望の交差角でその交点
    を通る上記移動物体に照射する二つの送信光学系と、上
    記二つの照射ビームの各々について移動物体の速度に応
    じてドップラシフトを起した散乱光を受信する受信光学
    系と、上記受信光学系で受信したドップラ信号を含む散
    乱光を電気変換する光検出器と、上記光検出器の出力を
    増幅する増幅器と、上記増幅された信号からドップラ周
    波数を検出する周波数追跡器と、上記周波数追跡器の出
    力信号であるドップラ周波数から移動物体の速度を演算
    する速度演算器とを備えたレーザドップラ速度計におい
    て、上記パスラインPと上記送信光学系間の基準距離lo
    と、上記移動物体と上記送信光学系間の測定距離lとの
    差に相当するパスライン変動量Δlpを移動物体の板厚と
    して計測する厚さ計と、上記速度演算器の速度計測値と
    上記厚さ計のパスライン変動量Δlpとを入力し、上記速
    度計測値に含まれる、パスラインPに直交する方向での
    パスライン変動量Δlpにほぼ比例した速度誤差を上記厚
    さ計のパスライン変動量Δlpを用いて除去する補正回路
    とを具備したことを特徴とするレーザドップラ速度計。
JP60267837A 1985-11-28 1985-11-28 レーザドップラ速度計 Expired - Lifetime JPH06105292B2 (ja)

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