JPH06104046B2 - 魚肉組織化物の製造法 - Google Patents
魚肉組織化物の製造法Info
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- JPH06104046B2 JPH06104046B2 JP62311188A JP31118887A JPH06104046B2 JP H06104046 B2 JPH06104046 B2 JP H06104046B2 JP 62311188 A JP62311188 A JP 62311188A JP 31118887 A JP31118887 A JP 31118887A JP H06104046 B2 JPH06104046 B2 JP H06104046B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、魚肉組織化物の製造法、特に魚肉を原料とし
て滑らかで且つ歯触りのよい魚肉組織化物を製造できる
魚肉組織化物の製造法に関する。
て滑らかで且つ歯触りのよい魚肉組織化物を製造できる
魚肉組織化物の製造法に関する。
魚肉からその組織化物を製造する方法としては、我が国
で古くから行われている蒲鉾の製造法がある。
で古くから行われている蒲鉾の製造法がある。
蒲鉾は、通常、水晒しをして得た魚肉のすり身に、2〜
3%の食塩を添加してよく混合し、均一な蛋白質のペー
ストを形成した後、該ペーストを型に流し込み、加熱・
成形することにより製造される。上記ペーストを加熱す
ると蛋白の変形が起こるため、滑らかな舌ざわりと強い
歯応えを有する蒲鉾(魚肉組織化物)が得られるもので
ある。
3%の食塩を添加してよく混合し、均一な蛋白質のペー
ストを形成した後、該ペーストを型に流し込み、加熱・
成形することにより製造される。上記ペーストを加熱す
ると蛋白の変形が起こるため、滑らかな舌ざわりと強い
歯応えを有する蒲鉾(魚肉組織化物)が得られるもので
ある。
上記蒲鉾を製造するに際しては食塩の添加が重要であ
り、食塩を添加せずに魚肉すり身を加熱する場合には、
強い離水と蛋白質の凝集がおこり、得られる蒲鉾は舌ざ
わりが粗く且つもろい食感を呈する。
り、食塩を添加せずに魚肉すり身を加熱する場合には、
強い離水と蛋白質の凝集がおこり、得られる蒲鉾は舌ざ
わりが粗く且つもろい食感を呈する。
また、魚肉からその組織化物を製造する他の方法とし
て、最近、食品加工用二軸押し出し機を利用する方法が
盛んに研究されている。この二軸押し出し機で魚肉を組
織化する際には、魚肉に対して強い剪断力、熱及び圧力
が作用しており、該剪断力が魚肉を均一なペーストにす
る働きをし、上記熱と圧力とが該ペーストの組織化に寄
与していると考えられる。このように二軸押し出し機に
よる魚肉の組織化では、該魚肉に強い剪断力を作用させ
ることから食塩の添加は必須ではなく、得られる魚肉組
織化物は蒲鉾と同等又はそれ以上の弾力と滑らかな食感
とを有している。尚、その際、魚肉に作用している上記
圧力としては精々150kg/cm2程度と考えられる。
て、最近、食品加工用二軸押し出し機を利用する方法が
盛んに研究されている。この二軸押し出し機で魚肉を組
織化する際には、魚肉に対して強い剪断力、熱及び圧力
が作用しており、該剪断力が魚肉を均一なペーストにす
る働きをし、上記熱と圧力とが該ペーストの組織化に寄
与していると考えられる。このように二軸押し出し機に
よる魚肉の組織化では、該魚肉に強い剪断力を作用させ
ることから食塩の添加は必須ではなく、得られる魚肉組
織化物は蒲鉾と同等又はそれ以上の弾力と滑らかな食感
とを有している。尚、その際、魚肉に作用している上記
圧力としては精々150kg/cm2程度と考えられる。
更に、魚肉からその組織化物を製造する他の方法とし
て、特開昭61−170365号公報に、一切食塩を添加せず
に、所定温度下で200kg/cm2以下の圧力を魚肉に作用さ
せる方法が開示されている。
て、特開昭61−170365号公報に、一切食塩を添加せず
に、所定温度下で200kg/cm2以下の圧力を魚肉に作用さ
せる方法が開示されている。
しかしながら、上記の何れの方法においても、程度の差
はあっても魚肉を所定温度に加熱することが重要な条件
になっている。このように、加熱が条件である場合に
は、加熱作業に長時間を要するために製造に時間がかか
ると同時に、加熱のむらが生じ易いために製品を一定の
品質で製造することが難しく、それ故に製造される魚肉
組織化物がもろく且つ舌ざわりが悪い場合がある、等の
問題があった。
はあっても魚肉を所定温度に加熱することが重要な条件
になっている。このように、加熱が条件である場合に
は、加熱作業に長時間を要するために製造に時間がかか
ると同時に、加熱のむらが生じ易いために製品を一定の
品質で製造することが難しく、それ故に製造される魚肉
組織化物がもろく且つ舌ざわりが悪い場合がある、等の
問題があった。
従って、本発明の目的は、一定の品質を有し、しかも十
分な弾力と滑らかな舌ざわりの食感とを有する魚肉組織
化物を、加熱することなく製造できる魚肉組織化物の製
造法を提供することにある。
分な弾力と滑らかな舌ざわりの食感とを有する魚肉組織
化物を、加熱することなく製造できる魚肉組織化物の製
造法を提供することにある。
本発明者等は、種々検討した結果、所定量の中性塩を添
加・混合した特定の魚肉に対し、通常用いられる強さの
範囲を遥かに超える特定の圧力を作用させることにより
上記目的が達成されることを知見した。
加・混合した特定の魚肉に対し、通常用いられる強さの
範囲を遥かに超える特定の圧力を作用させることにより
上記目的が達成されることを知見した。
本発明は上記知見によりなされたもので、蛋白質濃度が
40mg/ml以上の魚肉100重量部に、中性塩を1.0〜10重量
部の範囲で添加し、混合し、然る後500〜5,000kg/cm2の
圧力を作用させることを特徴とする魚肉組織化物の製造
法を提供するものである。
40mg/ml以上の魚肉100重量部に、中性塩を1.0〜10重量
部の範囲で添加し、混合し、然る後500〜5,000kg/cm2の
圧力を作用させることを特徴とする魚肉組織化物の製造
法を提供するものである。
以下、未発明の魚肉組織化物の製造法について記述す
る。
る。
上述の如く、本発明の魚肉組織化物の製造法は、特定の
魚肉に所定量の中性塩を添加し、混合してペーストを形
成し、該ペーストに特定の高圧を作用させることにより
所望の魚肉組織化物を製造するものである。
魚肉に所定量の中性塩を添加し、混合してペーストを形
成し、該ペーストに特定の高圧を作用させることにより
所望の魚肉組織化物を製造するものである。
本発明において、魚肉は、含有されている蛋白質の濃度
が40mg/ml以上であることが必要である。後に実施例で
説明するように、蛋白質が上記濃度より低い場合には、
十分な効果が発揮されない。尚、上記魚肉の種類として
は特に制限はなく、例えば、スケソウダラ、キチジ、カ
レイ及びマダイ等、上記濃度以上の蛋白質を含有する魚
肉であれば種々のものを利用することができる。
が40mg/ml以上であることが必要である。後に実施例で
説明するように、蛋白質が上記濃度より低い場合には、
十分な効果が発揮されない。尚、上記魚肉の種類として
は特に制限はなく、例えば、スケソウダラ、キチジ、カ
レイ及びマダイ等、上記濃度以上の蛋白質を含有する魚
肉であれば種々のものを利用することができる。
本発明において、上記魚肉に添加・混合する中性塩の添
加量は、魚肉100重量部に中性塩を1.0〜10重量部の範囲
であることが十分な効果を発揮させる上で重要である。
中性塩の添加量が1.0重量部より少ない場合には、固い
魚肉組織化物が得られるが、舌ざわりの滑らかさに欠け
且つもろい性質を有し、逆に、10重量部を超える場合に
は、魚肉組織化物が強い異味を呈する。上記何れの場合
にも、得られる魚肉組織化物は食品としての価値が極め
て小さい。尚、上記中性塩としては、通常食塩(NaCl)
が用いられるが、塩化カリウム(KCl)、塩化カルシウ
ム(CaCl2)又は塩化マグネシウム(MgCl2)等の他の塩
を併用してもよい。
加量は、魚肉100重量部に中性塩を1.0〜10重量部の範囲
であることが十分な効果を発揮させる上で重要である。
中性塩の添加量が1.0重量部より少ない場合には、固い
魚肉組織化物が得られるが、舌ざわりの滑らかさに欠け
且つもろい性質を有し、逆に、10重量部を超える場合に
は、魚肉組織化物が強い異味を呈する。上記何れの場合
にも、得られる魚肉組織化物は食品としての価値が極め
て小さい。尚、上記中性塩としては、通常食塩(NaCl)
が用いられるが、塩化カリウム(KCl)、塩化カルシウ
ム(CaCl2)又は塩化マグネシウム(MgCl2)等の他の塩
を併用してもよい。
また、本発明において、魚肉に中性塩を添加し、混合し
て形成したペーストに作用させる圧力としては、その強
さが500〜5,000kg/cm2であることが、十分な効果を発揮
させる上で重要である。後に実施例で説明するように、
上記範囲の圧力を上記ペースト(十分に均一な状態に調
製しておく)に作用させることにより、加熱をしなくと
も、強い弾力と滑らかな舌ざわりとを有する魚肉組織化
物が得られた。加える圧力が500kg/cm2より低い場合に
は、得られる魚肉組織化物に十分な弾力がなかった。逆
に、5,000kg/cm2を超える圧力を作用させることは、設
備が複雑化、大型化するため、食品製造という観点から
みて現実的でない。尚、加圧する時間は特に制限はない
が、所望の圧力に到達した後、5〜20分間保持すること
が好ましい。
て形成したペーストに作用させる圧力としては、その強
さが500〜5,000kg/cm2であることが、十分な効果を発揮
させる上で重要である。後に実施例で説明するように、
上記範囲の圧力を上記ペースト(十分に均一な状態に調
製しておく)に作用させることにより、加熱をしなくと
も、強い弾力と滑らかな舌ざわりとを有する魚肉組織化
物が得られた。加える圧力が500kg/cm2より低い場合に
は、得られる魚肉組織化物に十分な弾力がなかった。逆
に、5,000kg/cm2を超える圧力を作用させることは、設
備が複雑化、大型化するため、食品製造という観点から
みて現実的でない。尚、加圧する時間は特に制限はない
が、所望の圧力に到達した後、5〜20分間保持すること
が好ましい。
また、本発明により魚肉組織化物を製造するに際して
は、出汁や調味料等の通常用いられる添加物を添加する
ことができることはいうまでもない。
は、出汁や調味料等の通常用いられる添加物を添加する
ことができることはいうまでもない。
以上説明した本発明によれば、強い弾性と滑らかな食感
(舌ざわり)とを有する魚肉組織化物を、加熱を必要と
しないために迅速に製造することが可能である。本発明
は、前記各要件が相乗的に効果を発揮し、初めて達成さ
れるものである。
(舌ざわり)とを有する魚肉組織化物を、加熱を必要と
しないために迅速に製造することが可能である。本発明
は、前記各要件が相乗的に効果を発揮し、初めて達成さ
れるものである。
以下、本発明の魚肉組織化物の製造法を実施例に基づい
て更に具体的に詳述する。
て更に具体的に詳述する。
実施例1 スケソウダラのすり身1kgに食塩25gを添加し、よく練り
合わせてペーストを形成した後、そのペーストを耐圧容
器にいれ、該ペーストに対して常温の下、3,500kg/cm2
の圧力を作用させ、その状態を15分間保持する処理を行
って魚肉組織化物(本発明品1)を製造した。
合わせてペーストを形成した後、そのペーストを耐圧容
器にいれ、該ペーストに対して常温の下、3,500kg/cm2
の圧力を作用させ、その状態を15分間保持する処理を行
って魚肉組織化物(本発明品1)を製造した。
一方、比較のために、同じくスケソウダラのすり身1kg
に食塩30gを添加し、よく練り合わせてペーストを形成
した後、該ペーストを30℃60分間予備加熱し、次いで90
℃40分間本加熱する2段加熱を行って常法による魚肉組
織化物(比較品1)を製造した。
に食塩30gを添加し、よく練り合わせてペーストを形成
した後、該ペーストを30℃60分間予備加熱し、次いで90
℃40分間本加熱する2段加熱を行って常法による魚肉組
織化物(比較品1)を製造した。
上記本発明品1及び比較品1の両者について、JS、凹及
び官能の各試験を実施し、その結果を表1に示した。ま
た、上記両者について、その製造各工程に要する時間及
びその合計所要時間をそれぞれ表2に示した。
び官能の各試験を実施し、その結果を表1に示した。ま
た、上記両者について、その製造各工程に要する時間及
びその合計所要時間をそれぞれ表2に示した。
尚、表1に示した試験項目のJS、凹及び官能の内容は、
それぞれ次に示すものである。
それぞれ次に示すものである。
JS:所定の大きさの試料にプランジャを当接し、該プラ
ンジャを介して荷重を加え、その荷重を順次増大させる
場合、該試料が破壊に至った際のその荷重の値(kg)。
試料の破壊強度(硬さ)を示す。
ンジャを介して荷重を加え、その荷重を順次増大させる
場合、該試料が破壊に至った際のその荷重の値(kg)。
試料の破壊強度(硬さ)を示す。
凹:上記破壊試験に際し、破壊に至る迄に要したプラン
ジャの移動距離(mm)である。値が大きい程試料がより
滑らかであると考えられる。
ジャの移動距離(mm)である。値が大きい程試料がより
滑らかであると考えられる。
官能:試料を実際に食した際に受けた感覚。
上記表1及び表2より明らかなように、本発明品1は、
常法による比較品1に比べて品質が優れており、しかも
約3分の1という短時間で製造することができた。
常法による比較品1に比べて品質が優れており、しかも
約3分の1という短時間で製造することができた。
実施例2 先ず、スケソウダラのすり身に水を加え、蛋白質濃度の
異なるすり身(20、40、60及び100mg/mlの4点)を調製
した。
異なるすり身(20、40、60及び100mg/mlの4点)を調製
した。
上記各すり身に3%の食塩を添加し、混合してそれぞれ
ペーストを形成した後、各ペーストについて前記実施例
1の場合と同様の方法に基づいて3,500kg/cm2の圧力を1
0分間作用させ、それぞれ魚肉組織化物を製造した。こ
うして製造した各魚肉組織化物について、実施例1の場
合と同様にしてJS及び凹の試験を実施し、その結果を表
3に示した。
ペーストを形成した後、各ペーストについて前記実施例
1の場合と同様の方法に基づいて3,500kg/cm2の圧力を1
0分間作用させ、それぞれ魚肉組織化物を製造した。こ
うして製造した各魚肉組織化物について、実施例1の場
合と同様にしてJS及び凹の試験を実施し、その結果を表
3に示した。
表3 蛋白質濃度 JS 凹 (mg/ml) (g) (mm) 20 63 6.2 40 77 6.6 60 118 7.2 100 201 7.9 上記表3より明らかなように、本発明方法においては、
使用する魚肉の蛋白質濃度が極めて重要であることが判
る。また、JS及び凹を考慮すると、魚肉組織化物を商品
として提供するには、蛋白質濃度が少なくとも40mg/ml
以上であることが必要である。
使用する魚肉の蛋白質濃度が極めて重要であることが判
る。また、JS及び凹を考慮すると、魚肉組織化物を商品
として提供するには、蛋白質濃度が少なくとも40mg/ml
以上であることが必要である。
実施例3 先ず、スケソウダラのすり身1kgに食塩30gを添加し、よ
く混合した後、所定量の味醂、澱粉及び調味料を添加し
て味付けを行い、更によく混合してペーストを形成し
た。
く混合した後、所定量の味醂、澱粉及び調味料を添加し
て味付けを行い、更によく混合してペーストを形成し
た。
上記ペーストの所定量を、5つの端圧容器に入れ、その
それぞれに常温下で、200、400、1,00、3,500及び5,000
kg/cm2の圧力を5分間各個別に作用させ、作用圧力の異
なる5種類の魚肉組織化物を製造した。
それぞれに常温下で、200、400、1,00、3,500及び5,000
kg/cm2の圧力を5分間各個別に作用させ、作用圧力の異
なる5種類の魚肉組織化物を製造した。
上記5点の各魚肉組織化物について、前記実施例1の場
合と同様の試験を実施し、その試験結果と上記作用圧力
との関係を表4に示した。
合と同様の試験を実施し、その試験結果と上記作用圧力
との関係を表4に示した。
上記表4より明らかなように、本発明方法においては作
用させる圧力が極めて重要であり、その強さが200kg/cm
2及び400kg/cm2では殆ど商品価値のある魚肉組織化物を
得ることができなかった。従って、作用させる圧力は、
500〜5,000kg/cm2の強さであることが必要であり、1,00
0〜5,000kg/cm2の強さであることが好ましい。
用させる圧力が極めて重要であり、その強さが200kg/cm
2及び400kg/cm2では殆ど商品価値のある魚肉組織化物を
得ることができなかった。従って、作用させる圧力は、
500〜5,000kg/cm2の強さであることが必要であり、1,00
0〜5,000kg/cm2の強さであることが好ましい。
実施例4 先ず、スケソウダラのすり身1kgに食塩25gを添加し、よ
く混合した後、更にこれに調味料10g及び水300gを加え
て、攪拌・混合し、ペーストを形成した。
く混合した後、更にこれに調味料10g及び水300gを加え
て、攪拌・混合し、ペーストを形成した。
次いで、上記ペーストに、実施例1の場合と同様にし
て、常温下で3,500kg/cm2の圧力を10分間作用させ、魚
肉組織化物(本発明品2)を製造した。また、比較のた
めに、上記ペーストを90℃に30分間加熱して魚肉組織化
物(比較品2)を製造した。
て、常温下で3,500kg/cm2の圧力を10分間作用させ、魚
肉組織化物(本発明品2)を製造した。また、比較のた
めに、上記ペーストを90℃に30分間加熱して魚肉組織化
物(比較品2)を製造した。
上記両魚肉組織化物について官能試験による評価を行っ
たところ、本発明品2は比較品2に比べて、しっかりし
た歯応えがあり、その上滑らかな舌ざわりが感じられ、
しかも調味料の風味が強く且つ好ましく感じられた。
たところ、本発明品2は比較品2に比べて、しっかりし
た歯応えがあり、その上滑らかな舌ざわりが感じられ、
しかも調味料の風味が強く且つ好ましく感じられた。
実施例5 スケソウダラ、キチジ、カレイ及びマダイそれぞれの落
とし身(水晒しを行っていない魚肉)各1kgに、食塩25
g、塩化カルシウム1g及びリン酸塩1gを添加し、混合し
て上記各魚種それぞれのペーストを形成した。次いで、
上記各魚種のペーストを、それぞれ耐圧性プラスチック
の袋に充填し、該ペーストそれぞれに、常温下で3,500k
g/cm2の圧力を10分間作用させ、上記各魚種の魚肉組織
化物を製造した。
とし身(水晒しを行っていない魚肉)各1kgに、食塩25
g、塩化カルシウム1g及びリン酸塩1gを添加し、混合し
て上記各魚種それぞれのペーストを形成した。次いで、
上記各魚種のペーストを、それぞれ耐圧性プラスチック
の袋に充填し、該ペーストそれぞれに、常温下で3,500k
g/cm2の圧力を10分間作用させ、上記各魚種の魚肉組織
化物を製造した。
こうして製造した各魚種の魚肉組織化物について、官能
試験による品質評価を行ったところ、何れも強い歯応え
と滑らかな舌ざわりとが感じられて好ましかった。ま
た、味や風味も、各魚種それぞれが独特のうま味を十分
に保持しているため、上記各魚肉組織化物を従来にない
新しい感覚の惣菜として提供できる。
試験による品質評価を行ったところ、何れも強い歯応え
と滑らかな舌ざわりとが感じられて好ましかった。ま
た、味や風味も、各魚種それぞれが独特のうま味を十分
に保持しているため、上記各魚肉組織化物を従来にない
新しい感覚の惣菜として提供できる。
本発明によれば、一定の品質を有し、しかも強い弾力と
滑らかな舌ざわりの食感とを有する魚肉組織化物を、加
熱することなく製造できる。従って、従来に比して優れ
た品質の魚肉組織化物を、しかも短時間で製造すること
ができる。
滑らかな舌ざわりの食感とを有する魚肉組織化物を、加
熱することなく製造できる。従って、従来に比して優れ
た品質の魚肉組織化物を、しかも短時間で製造すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 昌子 有 東京都中央区月島3丁目2番9号 大洋漁 業株式会社大洋研究所内 (72)発明者 笹本 泰彦 東京都中央区月島3丁目2番9号 大洋漁 業株式会社大洋研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】蛋白質濃度が40mg/ml以上の魚肉100重量部
に、中性塩を1.0〜10重量部の範囲で添加し、混合し、
然る後500〜5,000kg/cm2の圧力を作用させることを特徴
とする魚肉組織化物の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62311188A JPH06104046B2 (ja) | 1987-12-09 | 1987-12-09 | 魚肉組織化物の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62311188A JPH06104046B2 (ja) | 1987-12-09 | 1987-12-09 | 魚肉組織化物の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01153061A JPH01153061A (ja) | 1989-06-15 |
JPH06104046B2 true JPH06104046B2 (ja) | 1994-12-21 |
Family
ID=18014153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62311188A Expired - Fee Related JPH06104046B2 (ja) | 1987-12-09 | 1987-12-09 | 魚肉組織化物の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06104046B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018530338A (ja) * | 2015-10-14 | 2018-10-18 | タイ ユニオン グループ パブリック カンパニー リミテッド | 組織化された食肉製品を製造するための高圧および高温処理(hptp)の組み合わせ方法ならびにその方法から得られた改良された食肉製品 |
JP7441125B2 (ja) * | 2015-10-14 | 2024-02-29 | タイ ユニオン グループ パブリック カンパニー リミテッド | 組織化された食肉製品を製造するための高圧および高温処理(hptp)の組み合わせ方法ならびにその方法から得られた改良された食肉製品 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61170365A (ja) * | 1985-01-25 | 1986-08-01 | Kibun Kk | 魚肉原料のゲル化方法 |
JPS62269667A (ja) * | 1986-05-16 | 1987-11-24 | Kibun Kk | かまぼこの製造法 |
JPS63216454A (ja) * | 1987-03-05 | 1988-09-08 | Oriental Yeast Co Ltd | 卵黄の加圧加工法 |
-
1987
- 1987-12-09 JP JP62311188A patent/JPH06104046B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61170365A (ja) * | 1985-01-25 | 1986-08-01 | Kibun Kk | 魚肉原料のゲル化方法 |
JPS62269667A (ja) * | 1986-05-16 | 1987-11-24 | Kibun Kk | かまぼこの製造法 |
JPS63216454A (ja) * | 1987-03-05 | 1988-09-08 | Oriental Yeast Co Ltd | 卵黄の加圧加工法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01153061A (ja) | 1989-06-15 |
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