JPH06102677B2 - 新規ホスホノアセチルペプチドおよびその塩 - Google Patents

新規ホスホノアセチルペプチドおよびその塩

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JPH06102677B2
JPH06102677B2 JP59267500A JP26750084A JPH06102677B2 JP H06102677 B2 JPH06102677 B2 JP H06102677B2 JP 59267500 A JP59267500 A JP 59267500A JP 26750084 A JP26750084 A JP 26750084A JP H06102677 B2 JPH06102677 B2 JP H06102677B2
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富士薬品工業株式会社
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【発明の詳細な説明】 本発明は、一般式 (式中、R1およびR2は、水素原子、低級アルキル基およ
びアリール基の中から選ばれる同一か又は異なる基であ
り、A′はアラニン、D−アラニン、アスパラギン酸、
イソロイシン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、
セリン、フェニルアラニン又はリジンから選ばれるアミ
ノ酸残基であり、Bはプロリン残基、ヒドロキシプロリ
ン残基又はプロリルプロリン残基を表わし、A′のアミ
ノ酸残基のアミノ基において式中に示されるホスホノア
セチル基とアミド結合をしており、A′中のカルボキシ
ル基がB中のアミノ基とペプチド結合をしており、ま
た、Bの末端カルボキシル基は遊離形であるか若しくは
エステル、アミド又は置換アミドを形成している) で表わされる、新規なホスホノアセチルペプチド誘導体
若しくはそれ等の薬理学的に許容できる塩、及びそれ等
の化合物を有効成分とする血圧降下剤に関する。
本発明に係る前記一般式(I)で表わされる化合物の薬
理学的に許容できる塩は、式中のAの末端カルボキシル
基に付加してなる形態の、例えばカリウム、ナトリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、リチウ
ム等の金属付加塩、又は、リジン、アルギニン等の塩基
性アミノ酸等の塩基の付加塩であることができる。
本発明により提供される前記ホスホノアセチルペプチド
誘導体又はその塩は、血圧降下作用を有し、その薬理作
用は持続性であって、薬剤として経口投与することがで
き、長期間の継続使用にあっても極めて低い毒性のもの
である。
従来、血圧降下剤として、Ondetti等によりカプトプリ
ルと称されるアンジオテンシンI変換酵素阻害剤が報告
されている(オンデツテイ,エム.エー.、ルビン.ビ
ー アンド クツシマン,デイ.ダブリユ.サイエン
ス)〔Ondetti,M.A.,Rubin,B and Cushman,D.W.Scienc
e,196441-442(1977)〕。このものは、その構造上メル
カプト基を有していて、それが故に強力な血圧降下作用
をもたすが、一方では様々な形で発現される副作用をも
たらす原因となる可能性のあることが数多く報告されて
いる。
また、このようなメルカプト基を持たない化合物とし
て、Nα−ホスホリル−ジペプチドが報告されており
(ギヤラルテイ アール.イー.,バイオケミカル アン
ド バイオフイジカル リサーチ コミユニケーシヨン
ズ)〔Galardy R.E.,Biochemical and Biophysical Res
earch Communications,97(1)94-99(1980)〕、この
報告中では、特にNα−ホスホリル−アラニル・プロリ
ン(Nα-phosphoryl-Ala-Pro)はカプトプリルより強
い血圧降下作用を有することが述べられているが、それ
は生体外(in vitro)での試験結果にすぎず、また、こ
のものは極めて安定性の悪いものである。
本発明者等は、血圧降下剤が一般には長期間継続使用さ
れるものであることに鑑み、経口投与可能であって持続
性の薬理作用に富み、安定であって毒性のない物質を見
い出すべく鋭意研究し、実験を重ねた結果、前記一般式
(I)で表わされる化合物が目的にかなう血圧降下剤と
なり得るものであることを確認し、本発明を完成した。
本発明により提供される前記一般的(I)で表わされる
化合物のホスホノアセチルペプチド誘導体は、前述のGa
lardy等のホスホノー誘導体が構造上、加水分解を受け
易いP−N結合を有するのに対し、P−C結合であるこ
とが特徴的である。
そして本発明者等は、これ等の化合物について、自然発
症高血圧ラットを用いた経口投与による血圧降下作用実
験により、優れた血圧降下作用及びその作用持続性を示
すものであることを確認し、また、マウスを用いた急性
毒性試験により毒性が無視できる程度に低いものである
ことを確認している。
本発明の前記一般式(I)で表わされる新規なホスホノ
アセチルペプチド誘導体は、一般式 (式中、R1およびR2は、それぞれ、水素原子、低級アル
キル基、およびアリール基の中から選ばれる同一か又は
異る基である) で表わされる化合物と、α−アミノ基以外を保護基で保
護した所定のペプチド誘導体を、公知の縮合方法を用い
て縮合し、必要により生成物中に存在する保護基を除去
することにより製造することができる。
一般式(II)で表わされる化合物の例としては、ジベン
ジルホスホノ酢酸(R1=R2=ベンジル)、ジエチルホス
ホノ酢酸(R1=R2=エチル)、モノエチルホスホノ酢酸
(R1=水素、R2=エチル)、ジメチルホスホノ酢酸(R1
=R2=メチル)等を挙げることができる。
そしてこれ等の一般式(II)で表わされる化合物は、公
知手段、[例えばテトラヘドロン レター(Tetrahedro
n Letters)711,1974参照]により合成することができ
る。その1例をジベンジルホスホノ酢酸について述べる
と、ジベンジルホスフアイトとメチルリチウムをTHF
(テトラハイドロフラン)中−80℃に冷却し、ヨウ化メ
チルを加え、つづいてメチルリチウム及び二酸化炭素を
加えて処理することにより得られる。
一般式(II)で表わされる化合物と反応させる前記のペ
プチド誘導体は、天然形アミノ酸で構成されるペプチ
ド、例えばアラニルプロリン、セリルプロリン、アスパ
ルチルプロリン、グルタミルプロリン、グルタミニルプ
ロリン、リジルプロリン、アラニルプロリルプロリン、
セリルプロリルプロリン、アスパルチルプロリルプロリ
ン、グルタミルプロリルプロリン、グルタミニルプロリ
ルプロリン、リジルプロリルプロリン等のアルキルエス
テル、該エステルの有機酸塩等であり、これらは、一般
式(II)の化合物に対して末端反応性のペプチド誘導体
である。これ等ペプチド誘導体は、ペプチド合成化学に
おいて常用されている方法(例えば、赤堀四郎他編タン
パク質化学I「アミノ酸・ペプチド」共立出版株式会社
発行(昭和44年)参照)により、所定のアミノ酸を縮合
せしめて得られるものである。この方法の具体例として
は、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)
を用いる方法N,N′−ジメチルアミノプロピルエチルカ
ルボジイミド(WSCD)を用いる方法、混合酸無水物法、
アジド法、活性エステル法、酸化還元法、DCC−添加物
(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシ
サクシンイミド、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−
2,3−ジカルボキシイミド等)を用いる方法等があげら
れる。
上記の天然形アミノ酸の構造中に存在することのあるア
ミノ基、カルボキシ基および/又はヒドロキシ基は保護
基により保護されていてもよい。
上述の保護基としては、例えばアミノ基あるいはイミノ
基の保護基として、ペンジルオキシカルボニル(Z)、
t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンゾイル(B
z)、アセチル、ホルミル、p−メトキシベンジルオキ
シカルボニル、トリフルオロアセチル等が、カルボキシ
ル基の保護基として、メチル(OMe)、エチル(OEt)、
t−ブチル、ベンジル(OBzl)、p−ニトロベンジル等
が、水酸基の保護基として、アセチル、ベンジル、ベン
ジルオキシルカルボニル、t−ブチル等があげられる。
一般式(II)で表わされる化合物と前述のペプチド誘導
体との縮合は、公知の縮合反応手段により行うことがで
きる。それ等の手段としては、例えばDCC或いは水溶性
カルボジミド(WSCD)を使用する方法がある。その際の
反応温度については採用する方法により異るが、一般に
は、−50℃〜30℃の範囲である。
本発明に係る上記の新規化合物を製造するにあたって
は、使用するアミノ酸の縮合方法ならびにその構造中に
存在することのあるアミノ基、イミノ基、カルボキシ
基、および/水は水酸基の保護基による保護方法、およ
び、それら保護基を脱離させる方法の具体的な実行手段
としては、ペプチド合成化学において常用されている手
段が用いられるが、保護基を脱離させる方法としては、
具体的には例えば接触還元による方法、トリフルオロ酢
酸、フツ化水素、臭化水素、塩化水素、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等を使用する方法等を採用すること
ができる。
以下に、本発明の化合物ならびにその製造法を示す具体
例として、実施例を掲げる。また、本発明に係る化合物
の薬理作用および急性毒性に関する試験例を掲げる。
実施例、試験例を含めて本明細書中において使用されて
いる、アミノ酸およびその誘導体、あるいはこれらの構
造中に存在する基、反応試薬等を表現する略号はペプチ
ド合成化学の分野において慣用されている記号によった
ものであり、(IUPAC-IUB Commission on Biological N
omenclature)以下の意味をもつ。
Gly:グリシン、Ala:アラニン、Ile:イソロイシン、Pro:
プロリン、Ser:セリン、Glu:グリタミン酸、Gln:グリタ
ミン、Asp:アスパラギン酸、Phe:フエニルアラニン、Hy
p:ヒドロキシプロリン、DCC:ジシクロヘキシルカルボジ
イミド、WSCD:N,N′−ジメチルアミノプロピルエチルカ
ルボジイミド、HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ル、Boc:t−ブチルオキシカルボニル、Z:ベンジルオキ
シカルボニル、Bzl:ベンジルエーテル、OBzl:ベンジル
エステル、OMe:メチルエステル、OEt:エチルエステル、
TEA:トリエチルアミン、THF:テトラヒドロフラン、DMF:
N,N−ジメチルホルムアミド、TLC:シリカゲル薄層クロ
マトグラフイー、HPLC:高速液体クロマトグラフイー、 また、アミノ酸に関し、光学異性体が存在する場合、特
に明記しない場合はL−体を表わす。
さらに、アミノ酸の略号は上述したとおりであるが、そ
れ等をペプチド結合の表示に用いた場合は、略号の左側
は常にアミノ基側を、そして右側はカルボキシル基側を
示し、略号の前後に−を付けた場合は該アミノ酸の残基
を表わす。例えば、H−Gly-Pro-OHはグリシルプロリン
である。なお、比旋光度の表示中「°」は省略されてい
る。
実施例1 ジベンジルホスホノ酢酸(DBPa-OH)の合成 三塩化リン68.7g(0.5モル)のベンゼン(400ml)溶液
を−5℃〜−10℃に冷却し、攪拌しながらこれにベンジ
ルアルコール108g(1モル)とジメチルアニリン121g
(1モル)の混合液を−5℃以下に保ちながら滴下し
た。滴下後、30分間攪拌した後、ベンジルアルコール54
g(0.5モル)を滴下し、室温にて一夜攪拌を続けた。
反応液にベンジル400mlを加え、水洗した。ベンジル層
を5規定アンモニア水で洗浄し、更に水洗した後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。
乾燥剤を別した後、ベンゼンを留去すると、淡黄色油
状のジベンジルホスファイト119g(90.8%)が得られ
た。
ジベンジルホスファイト60g(0.23モル)をTHF400mlに
溶解し、ドライアイス−メタノールで−70℃以下に冷却
した後、これに、窒素ガス気流下でn−ブチルリチウム
−ヘキサン溶液(10w/v%)145mlを滴下した。−70℃で
1時間攪拌した後、徐々に昇温後、−40℃で、これに、
t−ブチル、モノクロロアセテート43.3g(0.29モル)
のTHF(200ml)溶液を滴下した。室温にて1夜攪拌した
後、1規定塩酸で中和し、THFを留去する。残留分をシ
リカゲルクロマトグラフイー(8×60cm、酢酸エチルエ
ステル−n−ヘキサン=1:10)にて処理すると、油状の
ジベンジルホスホノ−t−ブチルアセテート48.2g(56.
0%)が得られた。ジベンジルホスホノ−t−ブチルア
セテート30g(0.08モル)をTHF350mlに溶解し、−15℃
に冷却し、攪拌しながら25%塩酸400mlを徐々に加え、
−10℃で30分間、3〜5℃で一夜攪拌する。
反応液を同量の氷水中に加え、析出する油状物を酢酸エ
チルエステルで抽出する。これを水洗し、芒硝で乾燥し
た後、溶媒を留去し残留分をベンゼン−n−ヘキサンよ
り固化させて、同じ溶媒を用いて再結晶すると目的のDB
Pa-OH 13.0g(50.9%)が得られた。
mp.58-60℃ TLC(展開溶媒 CHCl3:MeOH:AcOH=80:10:5、検出法、
紫外線吸収及びヨウ素発色)によりRf=0.41の単一スポ
ットが得られた。
NMR(CDCl3) δ=3.00〔d、2H〕、δ=5.05〔d、4H〕 δ=7.32〔s、10H〕、δ=10.23〔s、1H〕 実施例2 ホスホノアセチル−アラニル−プロリン〔(H
O)2POCH2CO-Ala-Pro-OH〕の合成 (イ) Z−Ala-Pro-OMe Pro-OMe・HCl 9.9g(60ミリモル)をDMF 100mlに溶解し
TEAで中和する。これにZ−Ala-OH 11.2g(50ミリモ
ル)およびHOBt 6.7gを加え、−10〜−15℃に冷却し、
攪拌下に、塩化メチレン100mlに溶解したDCC 13.4g(65
ミリモル)を加える。
0〜−5℃にて3時間、次いで3〜5℃にて一夜反応さ
せる。析出するDC−ウレアを別し、液を水で希釈
し、酢酸エチルエステルで抽出する。有機層を1N-HCl、
水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で留去する。生
成物を、酢酸エチルエステル、n−ヘキサンより再結晶
すると、Z−Ala-Pro-OMe 15.5g(93%)が得られた。
mp=94℃ TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後0.5%ニン
ヒドリン噴霧)にてRf=0.71、Rf=0.69の単一スポ
ットが得られた。
(ロ) (BzlO)2POCH2CO-Ala-Pro-OMe Z−Ala-Pro-OMe 6.8g(20.3ミリモル)をMeOH 135mlに
溶解し4.5N-HCl−酢酸エチルエステル7mlを加え、10%P
d−Cを触媒として用い水素ガスを通ずる。1.5時間後触
媒を別し、液を減圧下に留去し、残留分をエーテル
にて固化し、取した後、乾燥する。
乾燥した粉末をDMF 40mlに溶解し、実施例1で得たDBPa
-OH 7.2g(22.3ミリモル)をこれに加え、−15〜−20℃
に冷却し、攪拌下にWSCD 4.5ml(24.4ミリモル)を加え
る、−5℃以下にて3時間、3〜5℃にて一夜反応する
反応液を水で希釈した後、酢酸エチルエステルにて抽出
し1-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶
媒を留去すると油状物が得られる、CHCl3および3%MeO
H含有CHCl3を展開溶媒とし、シリカゲルを担体としたカ
ラムクロマトにより、精製すると目的とするDBPa-Ala-P
ro-OMe(DBPa:ジベンジルホスホノアセチル)8.2g(80.
0%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後0.5%ニ
ンヒドリン噴霧)にて、 Rf=0.53、Rf=0.60の単一スポットが得られた。
(ハ) (HO)2POCH2CO-Ala-Pro-OMe DBPa-Ala-Pro-OMe 1.0g(2ミリモル)をMeOH 10mlに溶
解し、これに10%Pd−Cを加え、攪拌下室温にて水素ガ
スを通じた、1.0時間後、触媒を別し、次いで溶媒を
留去する、残留分にエーテルを加えて固化させると吸湿
性の粉末0.54g(84%)が得られた。
比旋光度▲〔α〕25 D▼=−127.1(C=1.0、H2O)、 TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、4
7%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.18の単一スポットが得られた。
Rf=0.29 (ニ) (HO)2POCH2CO-Ala-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Ala-Pro-OMe1.1g(2.9ミリモル)をMeOH
35mlに溶解した氷冷し、攪拌下に、1N-NaOH 12mlを滴下
した後、室温にて1時間反応させる。減圧下に溶媒を留
去した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-120B)40mlに
てクロマトし、目的物を含む流出部を集めて凍結乾燥す
ると吸湿性の粉末0.84g(82%)が得られる。
比旋光度▲〔α〕25 D▼=−10.5(C=1.0、H2O)、 TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、4
7%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、 Rf=0.09の単一スポットが得られた。
Rf=0.13 実施例3 ホスホノアセチル−アスパルチル−プロリン
〔(HO)2POCH2CO-Asp-Pro-OH〕の合成 Pro-OMe・HCl 1.97g(11.9ミリモル)を、DMF 20mlに溶
解し、TEAで中和する。
3.5g(10.8ミリモル)、HOBt 1.61gを加え、−10〜−15
℃に冷却し、これに攪拌下に、塩化メチレン20mlに溶解
したDCC 2.45g(11.9ミリモル)を加える。0〜−5℃
にて3時間、次いで3〜5℃にて一夜反応させる。析出
するDC−ウレアを別し、液を水で希釈し、酢酸エチ
ルエステルで抽出する。有機層を1N-HCl、水、10%炭酸
ナトリウム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、減圧下に留去すると、油状の 4.90g(〜100%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、0.5%ニンヒドリン噴霧後加熱)に
てRf=0.71、Rf=0.82の単一スポットが得られた。
1.28g(2.95ミリモル)に冷却下にCF3COOH6mlを加え、
振り混ぜて溶解させる、次いで室温にて20分間攪拌した
後、減圧下にCF3COOHを留去する。次いで、4.5N-HCl−
酢酸エチルエステル3mlを加え、振り混ぜた後、減圧に
て留去する。得られた油状物を乾燥した後、DMF 10mlに
溶解し、これに、実施例1で得たDBPa-OH 0.73g(2.26
ミリモル)を加え、−15〜−20℃に冷却し、次いで、攪
拌下に、WSCD 0.42ml(2.26ミリモル)を加える、−5
℃以下にて3時間、3〜5℃にて一夜反応させる。得ら
れた反応液を水で希釈し、酢酸エチルエステルにて抽出
し、1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に
溶媒を留去すると油状物が得られる。これをCHCl3、お
よび3%MeOH含有CHCl3を展開溶媒とし、シリカゲルを
担体としたカラムクロマトで精製すると油状の 1.07g(77.8%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.40、Rf=0.69の単
一スポットが得られた。
(ハ) (HO)2POCH2CO-Asp-Pro-OMe 0.61g(0.96ミリモル)をMeOH 7mlに溶解し、これに10
%Pd−Cを加え、攪拌下室温にて水素ガスを通じた。1
時間後、触媒を別し、次いで溶媒を留去する。残留分
にエーテルを加えて固化させると、吸湿性の粉末0.21g
(59.9%)が得られた。m.p.97〜99℃ TLC(展開溶媒 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.20の単一スポットが得られた。
(ニ) (HO)2POCH2CO-Asp-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Asp-Pro-OMe0.20g(0.55ミリモル)をMeO
H 7mlに溶解し、氷冷し、これに、攪拌下に1N-NaOH 1ml
を滴下した後、室温にて反応させる。減圧下に溶媒を留
去した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-120B)15mlを
用いてクロマトし、目的物を含む流出部を集めて凍結乾
燥すると吸湿性の粉末0.18g(93.5%)が得られた。
TLC(展開溶媒nBuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、47%
臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、 Rf=0.19の単一スポットが得られた。
Rf=0.12 実施例4 ホスホノアセチル−グルタミル−プロリン
〔(HO)2POCH2CO-Glu-Pro-OH〕の合成 Pro-OMe・HCl 2.43g(14.1ミリモル)をDMF 25mlに溶解
しTEAで中和する。
4.5g(13.3ミリモル)、HOBt 1.98gを加え、−10〜−15
℃に冷却しこれに、攪拌下に塩化メチレン20mlに溶解し
たDCC 3.03g(14.7ミリモル)を加える、0〜5℃にて
3時間、次いで3〜5℃にて一夜反応させる。析出する
DC−ウレアを別し、液を水で希釈し、酢酸エチルエ
ステルで抽出する。有機層を1N-HCl、水、10%炭酸ナト
リウム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧下に留去すると、油状の 6.15g(100%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、0.5%ニンヒドリン噴霧後加熱)に
て、Rf=0.73、Rf=0.84の単一スポットが得られ
た。
6.1g(13.6ミリモル)に、冷却下にCF3COOH30mlを加
え、振り混ぜて溶解する、次いで室温にて15分間攪拌し
た後、減圧下にCF3COOHを留去する、これに、4.5N-HCl
−酢酸エチルエステル8mlを加え、振り混ぜた後、減圧
にて留去する、得られた油状物をDMF 20mlに溶解し、こ
れに、実施例1で得たDBPa-OH 4.14g(12.9ミリモル)
を加え、−15〜−20℃に冷却し、攪拌下に、WSCD 2.49m
l(13.6ミリモル)を加える。−5℃以下にて3時間、
3〜5℃にて一夜反応させる。反応液を水で希釈した
後、酢酸エチルエステルにて抽出し1N-HCl、水、10%炭
酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去すると、油状
物が得られる、これをCHCl3および3%MeOH含有CHCl3
展開溶媒とし、シリカゲルを担体としたカラムクロマト
で精製すると油状の 4.6g(52.0%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.55、Rf=0.69の単
一スポットが得られた。
(ハ) (HO)2POCH2CO-Glu-Pro-OMe 4.6g(7.07ミリモル)をMeOH 60mlに溶解し、これに、1
0%Pd−Cを加え、攪拌下、室温にて水素ガスを通じ
た、2.5時間後、触媒を別し、次いで溶媒を留去す
る。残留物にエーテルを加えて、固化させると吸湿性の
粉末2.73g(100%)が得られた。m.p.53〜57℃ 比旋光度▲〔α〕25 D▼=−82.5°(C=1.0、H2O) TLC(展開溶媒nBuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、47%
臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.18の単一スポットが得られた。
Rf=0.35 (ニ) (HO)2POCH2CO-Glu-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Glu-Pro-OMe2.7g(7.1ミリモル)をMeOH
5mlに溶解し、氷冷し、攪拌下に1N-NaOH 28mlを滴下し
た後、室温にて1.5時間反応させる。減圧下に溶媒を留
去した後、残留分を、イオン交換樹脂(IR-120B)200ml
にてクロマトし、目的物を含む流出部を集めて凍結乾燥
すると、吸湿性の粉末2.3g(89%)が得られる。
m.p.100〜105℃ 比旋光度▲〔α〕25 D▼=−56.1°(C=1.0、EtOH)、 TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、4
7%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.11の単一スポットが得られた。
Rf=0.15 実施例5 ホスホノアセチル−フェニルアラニルプロリ
ン〔(HO)2POCH2CO-Phe-Pro-OH〕の合成 (イ) Z−Phe-Pro-OMe Pro-OMe・HCl 9.94g(60ミリモル)をDMF、100mlに溶解
し、TEAで中和する。これに、Z−Phe-OH 15.0g(50ミ
リモル)、HOBt 6.76gを加え、−10〜−15℃に冷却し、
攪拌下に塩化メチレン100mlに溶解したDCC 13.4g(65ミ
リモル)を加える。
0〜−5℃にて3時間、次いで3〜5℃にて一夜反応さ
せる。析出するDC−ウレアを別し、液を水で希釈
し、酢酸エチルエステルで抽出する。有機層を1N-HCl、
水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に留意すると、
油状のZ−Phe-Pro-OMe 19.1g(93.0%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後0.5%ニ
ンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.79、Rf=0.72の単一
スポットが得られた。
(ロ) (BzlO)2POCH2CO-Phe-Pro-OMe Z−Phe-Pro-OMe 10.3g(25ミリモル)をMeOH 200mlに
溶解し、これに、4.5N-HCl−酢酸エチルエステル12mlを
加え、10%Pd−Cを触媒として、水素ガスを通ずる。4.
5時間後触媒を別し、液を減圧下に留去し、残留分
をエーテルにて固化させ、取した後乾燥する。
乾燥して得られた粉末をDMF 100mlに溶解し、これに、
実施例1で得たDBPa-OH 8.8g(27.5ミリモル)を加え、
−15〜−20℃に冷却し、攪拌下に、WSCD 4.6ml(25ミリ
モル)を加える、−5℃以下にて3時間、3〜5℃にて
一夜反応させる。反応液を水で希釈した後、酢酸エチル
エステルにて抽出し、1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム
水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した後、減圧下に溶媒を留去すると油状物が得られる。
これをCHCl3、および3%MeOH含有CHCl3を展開溶媒と
し、シリカゲルを担体としたカラムクロマトで精製する
と油状のDBPa-Phe-Pro-OMe 12.9g(89%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.56、Rf=0.68の単
一スポットが得られた。
(ハ) (HO)2POCH2CO-Phe-Pro-OMe DBPa-Phe-Pro-OMe 2.0g(3.5ミリモル)をMeOH 30mlに
溶解し、これに、10%Pd−Cを加え、攪拌下に室温に
て、水素ガスを通じた。1.5時間後、触媒を別し、次
いで溶媒を留去する。残留分にエーテルを加えて固化さ
せると吸湿性の粉末1.27g(92%)が得られた。
TLC(展開溶媒 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.63の単一スポットが得られた。
(ニ) (HO)2POCH2CO-Phe-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Phe-Pro-OMe1.2g(3.0ミリモル)をMeOH
25mlに溶解し、氷冷する。これに、攪拌下に1N-NaOH 12
mlを滴下した後、室温にて2時間反応させる。減圧下に
溶媒を留去した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-120
B)50mlにてクロマトし、目的物を含む流出部を集めて
凍結乾燥すると、吸湿性の粉末0.85g(73%)が得られ
た。
m.p.110〜115℃ 比旋光度▲〔α〕25 D▼=−35.5(C=1.0、EtOH)、 TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、4
7%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.37の単一スポットが得られた。
Rf=0.57 実施例6 ホスホノアセチル−グリシル−プロリン〔(H
O)2POCH2CO-Gly-Pro-OH〕の合成 (イ) Z−Gly-Pro-OMe Pro-OMe・HCl 7.95g(48ミリモル)をDMF、100mlに溶解
しTEAで中和する。これに、Z−Gly-OH 8.37g(40ミリ
モル)、HOBt 5.4gを加え、−10〜−15℃に冷却し、攪
拌下に塩化メチレン70mlに溶解したDCC 8.67g(42ミリ
モル)を加える。0〜−5℃にて3時間、次いで3〜5
℃にて一夜反応させる。析出するDC−ウレアを別し、
液を水で希釈し酢酸エチルエステルで抽出する。有機
層を1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に
洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下留去
する。生成物を酢酸エチルエステル−n−ヘキサンより
再結晶するとZ−Gly-Pro-OMe 11.8g(92%)が得られ
た。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.67、Rf=0.66の単
一スポットが得られた。
(ロ) (BzlO)2POCH2CO-Gly-Pro-OMe Z−Gly-Pro-OMe 1.61g(5.0ミリモル)をMeOH 35mlに
溶解し、これに、4.5N-HCl−酢酸エチルエステル2mlを
加え、10%Pd−Cを触媒として水素ガスを通ずる。1.5
時間後、触媒を別し、液を減圧下に留去し、残留分
をエーテルにて固化させ、取した後、乾燥する。
乾燥して得られた粉末をDMF 15mlに溶解し、これに実施
例1で得たDBPa-OH 1.60g(5.0ミリモル)を加え、−15
〜−20℃に冷却し、これに攪拌下にWSCD 0.92ml(5.0ミ
リモル)を加える、−5℃以下にて3時間、3〜5℃に
て一夜反応させる。反応液を水で希釈した後、酢酸エチ
ルエステルにて抽出し1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム
水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した後、減圧下に溶媒を留去すると油状物が得られる。
CHCl3および3%MeOH含有CHCl3を展開溶媒とし、シリカ
ゲルを担体としたカラムクロマトで精製すると目的のDB
Pa-Gly-Pro-OMe 1.9g(78%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.51、Rf=0.58の単
一スポットが得られた。
(ハ) (HO)2POCH2CO-Gly-Pro-OMe DBPa-Gly-Pro-OMe 1.50g(3.07ミリモル)をMeOH 1.5ml
に溶解し、これに、10%Pd−Cを加え、攪拌下に室温に
て水素ガスを通じた。1.5時間後、触媒を別し、次い
で溶媒を留去する。残留分にエーテルを加えて固化させ
ると吸湿性の粉末0.81g(85.6%)が得られた。
TLC(展開溶媒 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.25の単一スポットが得られた。
(ニ) (HO)2POCH2CO-Gly-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Gly-Pro-OMe0.30g(0.97ミリモル)をMeO
H 4mlに溶解し、氷冷する。これに、攪拌下に1N-NaOH
4.9mlを滴下した後、室温にて1.5時間反応させる。減圧
下に溶媒を留去した後、残留分を、イオン交換樹脂(IR
-120B)20mlにてクロマトし、目的物を含む流出部を集
めて凍結乾燥すると吸湿性の粉末257mg(96.1%)が得
られた。
TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、4
7%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.05の単一スポットが得られた。
Rf=0.14 実施例7 ホスホノアセチル−イソロイシル−プロリン
〔(HO)2POCH2CO-Ile-Pro-OH〕の合成 (イ) Boc-Ile-Pro-OMe Pro-OMe・HCl 7.29g(44ミリモル)をDMF 100mlに溶解
しTEAで中和する。これに、Boc-Ile-OH・1/2H2O9.62g
(40ミリモル)、HOBt 5.41gを加え、−10〜−15℃に冷
却し、これに攪拌下に、塩化メチレン100mlに溶解したD
CC 9.90g(48ミリモル)を加える。0〜−5℃にて3時
間、次いで3〜5℃にて一夜反応させる。析出するDC−
ウレアを別し、液を水で希釈し、酢酸エチルエステ
ルで抽出する。有機層を1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウ
ム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した後、減圧下で留去すると、油状のBoc-Ile-Pro-OM
e 13.6g(100%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、0.5%ニンヒドリン噴霧後加熱)に
て、Rf=0.73、Rf=0.67の単一スポットが得られ
た。
(ロ) (BzlO)2POCH2CO-Ile-Pro-OMe Boc-Ile-Pro-OMe 3.48g(10ミリモル)に、冷却下CF3CO
OH35mlを加え、振り混ぜて溶解する。次いで室温にて、
これを40分間攪拌した後、減圧下にCF3COOHを留去す
る。次いで4.5N-HCl−酢酸エチルエステル20mlを加え、
振り混ぜた後、減圧にて留去する。エーテルを加え、析
出した沈澱を取し、乾燥する。乾燥して得られた粉末
をDMF 25mlに溶解し、これに実施例1で得たDBPa-OH 3.
20g(10ミリモル)を加え、−15〜−20℃に冷却し、こ
れに攪拌下にWSCD 2.0ml(11ミリモル)を加える、−5
℃以下にて3時間、3〜5℃にて一夜反応させる。反応
液を水で希釈した後、酢酸エチルエステルにて抽出し1N
-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒
を留去すると油状物が得られる。CHCl3および10%MeOH
含有CHCl3を展開溶媒とし、シリカゲルを担体としたカ
ラムクロマトで精製すると油状のDBPa-Ile-Pro-OMe 4.4
0g(79%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.57、Rf=0.67の単
一スポットが得られた。
(ハ) (HO)2POCH2CO-Ile-Pro-OMe DBPa-Ile-Pro-OMe 2.0g(3.6ミリモル)をMeOH 40mlに
溶解し、これに、10%Pd−Cを加え、攪拌下室温にて水
素ガスを通じた。1.0時間後、触媒を別し、次いで溶
媒を留去する。残留分にエーテルを加えて固化させる
と、目的の粉末1.24g(94%)が得られた。m.p.240〜24
0℃(dec.) TLC(展開溶媒 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.45の単一スポットが得られた。
(ニ) (HO)2POCH2CO-Ile-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Ile-Pro-OMe1.06g(2.9ミリモル)をMeOH
35mlに溶解し、氷冷し、これに、攪拌下に1N-NaOH 12m
lを滴下した後、室温にて2時間反応させる。減圧下に
溶媒留去した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-120B)4
0mlにてクロマトし、目的物を含む流出部を集めて凍結
乾燥すると、吸湿性の粉末840mg(82%)が得られた。
m.p.103〜110℃ 比旋光度▲〔α〕25 D▼=−73.0(C=1.0、H2O)、 TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、47
%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.35の単一スポットが得られた。
実施例8 ホスホノアセチル−リジル−プロリン〔(HO)
2POCH2CO-Lys-Pro-OH〕の合成 Pro-OMe・HCl 6.56g(39.6ミリモル)をDMF 150mlに溶
解しTEAで中和する。これに、 12.6g(33ミリモル)、HOBt 4.46gを加え、−10〜−15
℃に冷却し、攪拌下に、塩化メチレン150mlに溶解し
た。DCC 7.22g(35ミリモル)を加える。0〜−5℃に
て3時間、次いで3〜5℃にて一夜反応させる。析出す
るDC−ウレアを別し、液を水で希釈し、酢酸エチル
エステルで抽出する。有機層を1N-HCl、水、10%炭酸ナ
トリウム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後、減圧下で留去すると、油状の 14.9g(92%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、0.5%ニンヒドリン噴霧後加熱)に
て、Rf=0.71、Rf=0.66の単一スポットが得られ
た。
2.37g(4.8ミリモル)に冷却下CF3COOH10mlを加え、振
り混ぜて溶解する、次いで室温にて40分間攪拌した後、
減圧下にCF3COOHを留去する。次いで、4.5N-HCl−酢酸
エチルエステル10mlを加え、振り混ぜた後、減圧にて留
去する。残留分にエーテルを加え固化させ、取し、乾
燥する。得られた粉末をDMF 20mlに溶解し、これに実施
例1で得たDBPa-OH 1.54g(4.8ミリモル)を加え、−15
〜−20℃に冷却し、これに、攪拌下にWSCD 0.9ml(4.9
ミリモル)を加える。−5℃以下にて3時間、3〜5℃
にて一夜反応させる。反応液を水で希釈した後、酢酸エ
チルエステルにて抽出し1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウ
ム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した後、減圧下に溶媒を留去すると、油状物が得られ
る。CHCl3および5%MeOH含有CHCl3を展開溶媒とし、シ
リカゲルを担体としたカラムクロマトで、精製すると油
状の -OMe 2.36g(70%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.55、Rf=0.66の単
一スポットが得られた。
(ハ) (HO)2POCH2CO-Lys-Pro-OMe 2.16g(3.1ミリモル)をMeOH 20mlに溶解し、これに、1
0%Pd−Cを加え、攪拌下室温にて水素ガスを通じた。
5.5時間後、触媒を別し、次いで溶媒を留去する。残
留分にエーテルを加えて固化させると、吸湿性の粉末67
0mg(57%)が得られた。m.p.210〜215℃(dec.) 比旋光度▲〔α〕25 D▼=−87.9°(C=1.0、H2O)、 TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、4
7%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.08の単一スポットが得られた。
Rf=0.12 (ニ) (HO)2POCH2CO-Lys-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Lys-Pro-OMe500mg(1.3ミリモル)をMeOH
30mlに溶解し、氷冷し、これに攪拌下に1N-NaOH 5.0ml
を滴下した後、室温にて4.5時間反応させる。減圧下に
溶媒留去した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-120B)3
0mlにてクロマトし、目的物を含む流出部を集めて凍結
乾燥すると、吸湿性の粉末380mg(79%)が得られた。
m.p.165〜166℃ 比旋光度▲〔α〕25 D▼=−72.9(C=1.0、H2O)、 TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、4
7%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.03の単一スポットが得られた。
Rf=0.12 実施例9 ホスホノアセチル−グルタミニル−プロリン
〔(HO)2POCH2CO-Gln-Pro-OH〕の合成 (イ) Boc-Gln-Pro-OBzl Pro-OBzl・HCl 3.32g(13.7ミリモル)をDMF 50mlに懸
濁しN−メチルモルホリンで中和する。これに、Boc-Gl
n-OH3.23g(13.1ミリモル)、HOBt 1.86gを加え、−10
〜−15℃に冷却し、攪拌下に塩化メチレン30mlに溶解し
たDCC 2.76g(13.4ミリモル)を加える。0〜−5℃に
て3時間、次いで3〜5℃にて一夜反応させる。DC−ウ
レアを別し、液を水で希釈し、酢酸エチルエステル
にて抽出する。有機層を1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウ
ム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した後、減圧下に留去する。生成物をエタノール、エ
チルエーテルにより再結晶すると、Boc-Gln-Pro-OBzl
5.01g(88.2%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、0.5%ニンヒドリン噴霧後加熱)に
て、Rf=0.56、Rf=0.35の単一スポットが得られ
た。
(ロ) (BzlO)2POCH2CO-Gln-Pro-OBzl Boc-Gln-Pro-DBzl 5.0g(11.5ミリモル)に冷却下CF3CO
OH15mlを加え、振り混ぜて溶解する。溶解後、室温にて
40分間攪拌した後、減圧下にCF3COOHを留去する。これ
に4.5N-HCl−酢酸エチルエステル10mlを加え、振り混ぜ
た後、留去する、残留分にエーテルを加え固化させ、
取する。得られた粉末をDMF 30mlに溶解し、これに、実
施例1で得たDBPa-OH 3.68g(11.5ミリモル)を加え、
−15〜−20℃に冷却し、攪拌下にWSCD 2.1ml(11.5ミリ
モル)を加える。−5℃以下にて3時間、3〜5℃にて
一夜反応させる。反応液を水で希釈し、酢酸エチルエス
テルにて抽出する。有機層を1N-HCl、水、10%炭酸ナト
リウム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧下に溶媒を留去する、析出する結晶
をとり、酢酸エチルエステル−n−ヘキサンで再沈澱さ
せると、DBPa-Gln-Pro-OBzl 6.1g(83.4%)が得られ
た。m.p.105〜106℃。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.43、Rf=0.42の単
一スポットが得られた。
(ハ) (HO)2POCH2CO-Gln-Pro-OH DBPa-Gln-Pro-OBzl 5.62g(8.84ミリモル)をMeOH 100m
lに溶解し、これに、10%Pd−Cを加え、攪拌下に室温
にて、水素ガスを通じた。3.5時間後、触媒を別し、
次いで溶媒を留去する。残留分にエーテルを加えて固化
させると、吸湿性の粉末3.0g(92.9%)が得られた。
比旋光度▲〔α〕25 D▼=−73.3°(C=1.0、H2O)、 TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、4
7%臭化水素酸噴霧後、0.5%ニンヒドリン噴霧)にて、
Rf=0.06の単一スポットが得られた。
Rf=0.13 実施例10ホスホノアセチル−セリル−プロリン〔(HO)2P
OCH2CO-Ser-Pro-OH〕の合成 Pro-OMe・HCl 5.47g(33ミリモル)をDMF 100mlに溶解
しTEAで中和する。これに、 5.86g(30ミリモル)、HOBt 4.06gを加え、−10〜−15
℃に冷却し、攪拌下に塩化メチレン100mlに溶解したDCC
6.19g(30ミリモル)を加える。0〜−5℃にて3時
間、次いで3〜5℃にて一夜反応させる。析出するDC−
ウレアを別し、液を水で希釈し酢酸エチルエステル
で抽出する。有機層を1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム
水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した後、減圧下に留去する、油状の 11.6g(95%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、0.5%ニンヒドリン噴霧後加熱)に
てRf=0.73、Rf=0.86の単一スポットが得られた。
4.06g(10ミリモル)に、冷却下CF3COOH20mlを加え、振
り混ぜて溶解する、次いで室温にて60分間攪拌した後、
減圧下に、CF3COOHを留去する。次いで4.5N-HCl−酢酸
エチルエステル15mlを加え、振り混ぜた後、減圧にて留
去する。残留分はエーテルでデカントを繰り返した後、
乾燥した。得られた物質をDMF 25mlに溶解し、これに、
実施例1で得たDBPa-OH 3.21g(10ミリモル)を加え、
−15〜−20℃に冷却し、攪拌下にWSCD 1.83ml(10ミリ
モル)を加える。−5℃以下にて3時間、3〜5℃にて
一夜反応させる。反応液を水で希釈した後、酢酸エチル
エステルにて抽出し、これを1N-HCl、水、10%炭酸ナト
リウム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧下に溶媒を留去する、油状物が得ら
れる。これを、CHCl3、および5%MeOH含有CHCl3を展開
溶媒とし、シリカゲルを担体としたカラムクロマトで精
製すると油状の 4.60g(75g)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.57、Rf=0.68の単
一スポットが得られた。
(ハ) (HO)2POCH2CO-Ser-Pro-OMe 1.71g(2.8ミリモル)をMeOH 17mlに溶解し、これに、1
0%Pd−Cを加え、攪拌下室温にて水素ガスを通じた。
3時間後、触媒を別し、次いで溶媒を留去する。残留
分にエーテルを加えて固化させると吸湿性の粉末0.80g
(84%)が得られた。m.p.55〜60℃(dec) 比旋光度▲〔α〕25 D▼=−111.0(C=1.0、H2O)、 TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、47
%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.13の単一スポットが得られた。
(ニ) (HO)2POCH2CO-Ser-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Ser-Pro-OMe610mg(1.8ミリモル)をMeOH
10mlに溶解し、氷冷し、攪拌下に1N-NaOH 4mlを滴下し
た後、室温にて1時間反応させる。減圧下に、溶媒を留
去した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-120B)30mlに
てクロマトし、目的物を含む流出部を集めて凍結乾燥す
ると吸湿性の粉末420mg(71%)が得られた。m.p.65〜7
0℃ 比施光度▲〔α〕25 D▼=−87.6(C=1.0、H2O)、TLC
(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、47%
臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.07の単一スポットが得られた。
Rf=0.10 実施例11 ホスホノアセチル−D−アラニル−プロリン
〔(HO)2POCH2CO−D−Ala-Pro-OH〕の合成 (イ) Z−D−Ala-Pro-OMe Pro-OMe・HCl 8.70g(52.5ミリモル)をTHF、40mlに懸
濁しTEAで中和する。これにZ−D−Ala-OH 11.2g(50
ミリモル)、HOBt 10.1gを加え、−10〜−15℃に冷却
し、攪拌下に、THF 15mlに溶解したDCC 10.8g(52.5ミ
リモル)を加える。0〜−5℃にて3時間、次いで3〜
5℃にて一夜反応させる。析出するDC−ウレアを別
し、液を水で希釈し酢酸エチルエステルで抽出する。
有機層を1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の
順に洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下
に留去すると、油状のZ−D−Ala-Pro-OMe 16.8g(〜1
00%)を得た。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=80:10:5、発色法、47
%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.71の単一スポットが得られた。
(ロ) (BzlO)2POCH2CO−D−Ala-Pro-OMe Z−D−Ala-Pro-OMe 1.67g(5.0ミリモル)をMeOH 35m
lに溶解し、これに、4.5N-HCl−酢酸エチルエステル2.5
mlを加え、10%Pd−Cを触媒として用いて水素ガスを通
ずる。1.5時間後、触媒を別し、液を減圧下に留去
し、残留分をエーテルにて固化し、取後乾燥する。
乾燥して得られた粉末をTHF 30mlに溶解し、これに、実
施例1で得たDBPa-OH 1.60g(5.0ミリモル)を加え、−
15〜−20℃に冷却し、攪拌下に、WSCD 0.92ml(5.0ミリ
モル)を加える。−5℃以下にて3時間、3〜5℃にて
一夜反応させる。反応液を水で希釈した後、酢酸エチル
エステルにて抽出し1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水
溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た後、減圧下に溶媒を留去すると油状物が得られる。CH
Cl3、次いで、3%MeOH含有CHCl3を展開溶媒とし、シリ
カゲルを担体としたカラムクロマトで精製すると目的の
DBPa−D−Ala-Pro-OMe1.90g(75.7%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、発色法、47
%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.32の単一スポットが得られた。
(ハ) (HO)2POCH2CO−D−Ala-Pro-OMe DBPa−D−Ala-Pro-OMe 730mg(1.45ミリモル)をMeOH
7mlに溶解し、これに、10%Pd−Cを加え、攪拌下に室
温にて水素ガスを通じた、2時間後、触媒を別し、次
いで溶媒を留去する。残留分にエーテルを加えて固化さ
せると吸湿性の粉末370mg(79.2%)が得られた。m.p.5
8〜62℃ TLC(展開溶媒 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.26の単一スポットが与えられた。
(ニ) (HO)2POCH2CO−D−Ala-Pro-OH (HO)2POCH2CO−D−Ala-Pro-OMe 300mg(0.93ミリモ
ル)をMeOH 10mlに溶解し,氷冷し、攪拌下に1N-NaOH 2
mlを滴下した後、室温にて2時間反応させる。減圧下に
溶媒を留去した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-120
B)20mlにてクロマトし、目的物を含む流出部を集めて
凍結乾燥すると、吸湿性の粉末250mg(87.2%)が得ら
れた。m.p.108〜110℃ 比旋光度▲〔α〕25 D▼=−10.5(C=1.0、H2O)、 TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、4
7%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.07の単一スポットが得られた。
Rf=0.13 実施例12 ホスホノアセチル−アラニル−ヒドロキシプ
ロリン〔(HO)2POCH2CO-Ala-Hyp-OH〕の合成 (イ) Z−Ala-Hyp-OMe Hyp-OMe・HCl 4.0g(22.0ミリモル)をDMF、16mlに溶解
しTEAで中和する。これに、Z−Ala-OH 4.46g(20.0ミ
リモル)、HOBt 4.05gを加え、−10〜−15℃に冷却し、
攪拌下に、塩化メチレン10mlに溶解した。DCC 4.13g(2
0.0ミリモル)を加える。0〜−5℃にて3時間、次い
で3〜5℃にて一夜反応させる。析出するDC−ウレアを
別し、液を水で希釈し、酢酸エチルエステルで抽出
する。有機層を1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水溶
液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧下に留去する。油状のZ−Ala-Hyp-OMe 5.0g
(71.3%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=80:10:5、発色法、4
7%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.44の単一スポットが与えられた。
(ロ) (BzlO)2POCH2CO-Ala-Hyp-OMe Z−Ala-Hyp-OMe 3.5g(10ミリモル)をMeOH 60mlに溶
解し、これに4.5N-HCl−酢酸エチルエステル4.4mlを加
え、10%Pd−Cを触媒として用いて水素ガスを通ずる。
1.0時間後、触媒を別し液を減圧下に留去し、残留
分をエーテルにて固化し、取した後乾燥する。
乾燥して得られた粉末をTHF 40mlに溶解し、これに、実
施例1で得たDBPa-OH 3.2g(10ミリモル)を加え、−15
〜−20℃に冷却し、攪拌下にWSCD 2.0ml(11ミリモル)
を加える。−5℃以下にて3時間、3〜5℃にて一夜反
応させる。反応液を水で希釈した後、酢酸エチルエステ
ルにて抽出し1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、
水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
減圧下に溶媒を留去すると油状物が得られる。これをCH
Cl3、および3%MeOH含有CHCl3を展開溶媒とし、シリカ
ゲルを担体としたカラムクロマトで精製すると、目的の
DBPa-Ala-Hyp-OMe 1.9g(36.3%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、発色法、47%
臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.310の単一スポットが得られた。
(ハ) (HO)2POCH2CO-Ala-Hyp-OMe DBPa-Ala-Hyp-OMe 1.1g(2.1ミリモル)をMeOH 10mlに
溶解し、これに10%Pd−Cを加え、攪拌下室温にて水素
ガスを通じた。1時間後、触媒を別し、次いで溶媒を
留去する。残留分にエーテルを加えて固化させると吸湿
性の粉末0.71g(99.0%)が得られた。m.p.97〜98℃ TLC(展開溶媒 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.41の単一スポットが得られた。
(ニ) (HO)2POCH2CO-Ala-Hyp-OH (HO)2POCH2CO-Ala-Hyp-OMe310mg(0.92ミリモル)をMeO
H 10mlに溶解し、氷冷し、攪拌下に1N-NaOH 2.0mlを滴
下した後、室温にて1.5時間反応させる。減圧下に溶媒
を留去した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-120B)20m
lにてクロマトし、目的物を含む流出部を集めて凍結乾
燥すると吸湿性の粉末260g(87.5%)が得られた。m.p.
115〜118℃ TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、4
7%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.09の単一スポットが得られた。
Rf=0.12 実施例13 ジエチルホスホノアセチル−アラニル−プロ
リン・アルギニン塩〔(C2H5O)2POCH2CO-Ala-Pro-OH・Ar
g〕の合成 (イ) Boc-Ala-Pro-OBzl Pro・OBzl・HCl 12.7g(52.5ミリモル)をTHF 100mlに
懸濁し、これに、Boc-Ala-OH 9.5g(50ミリモル)、HOB
t 6.8gを加え、−10〜−15℃に冷却し、攪拌下にWSCD
9.6ml(52.5ミリモル)を加える。−5℃以下にて2時
間、3〜5℃にて一夜反応させる。反応液を水で希釈し
た後、酢酸エチルエステルで抽出し、これを1N-HCl、
水、5%重曹、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧下に溶媒を留去すると油状のBoc-Al
a-Pro-OBzl 19.0g(〜100%)を得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、発色法、0.5
%ニンヒドリン噴霧後加熱)にて、Rf=0.52の単一スポ
ットが得られた。
(ロ) (C2H5O)2POCH2CO-Ala-Pro-OBzl Boc-Ala-Pro-OBzl 1.88g(5.0ミリモル)を酢酸エチル
エステル5mlに溶解し、−10℃以下に冷却する。次いで
4.5N-HCl/酢酸エチルエステル25mlを加えた後、室温に
て、2時間攪拌する。減圧下に溶媒を留去し、残留分を
エーテルにて固化する。得られた固体を、DMF 20mlに溶
解し、ジエチルホスホノ酢酸1.08g(5.5ミリモル)をTH
F 10mlに溶解して加える。これに、HOBt 0.68gを加えた
後、−15〜−20℃に冷却し、攪拌下にWSCD 1.0ml(5.5
ミリモル)を加える。−5℃以下に3時間、3〜5℃に
て一夜反応させる。反応液を、水で希釈し、酢酸エチル
エステルで抽出し、1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水
溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た後、減圧下に溶媒を留去する。CHCl3、および5%MeO
H含有CHCl3を展開溶媒として、シリカゲルを担体とした
カラムクロマトで精製すると、油状の(C2H5O)2POCH2CO-
Ala-Pro-OBzl1.80g(78%)を得た。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.48、Rf=0.68の単
一スポットが得られた。
(ハ) (C2H5O)2POCH2CO-Ala-Pro-OH・Arg (C2H5O)2POCH2CO-Ala-Pro-OBzl1.29g(2.8ミリモル)を
MeOH 40mlに溶解し、これに、10%Pd−Cを加え、攪拌
下室温にて水素ガスを通じた。30分後、触媒を別し、
次いで溶媒を留去する。残留分をMeOH 20mlに溶解し、
これに、Arg 488mgを水10mlに溶解した液を加える。減
圧下MeOHを留去した後、凍結乾燥すると、吸湿性の(C2H
5O)2POCH2CO-Ala-Pro-OH・Arg1.17g(76%)が得られ
た。
TLC(展開溶媒 にて、Rf=0.44およびArgのスポットが与えられた。
実施例14 ホスホノアセチル−アラニル−プロリルプロ
リン〔(HO)2POCH2CO-Ala-Pro-Pro-OH〕の合成 (イ) Z−Ala-Pro-OH 実施例2−(イ)で合成したZ−Ala-Pro-OMe 15.3g(4
5.7ミリモル)をMeOH 200mlに溶解し、氷冷下に1N-NaOH
70mlを滴下し、次いで室温にて3時間攪拌する。反応
液を中和した後、減圧下に溶媒を留去し、残留分を酢酸
エチルエステルにて抽出する。有機層を1N-HCl、水にて
洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に留去
する。油状の残留分をエーテルにて固化し、さらに酢酸
エチルエステル、n−ヘキサンより再結晶するとZ−Al
a-Pro-OH 11.7g(80.0%)が得られた。m.p.120〜122℃ TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、発色法、47%
臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.34の単一スポットが得られた。
(ロ) Z−Ala-Pro-Pro-OMe ProOMe・HCl 2.48g(15ミリモル)をDMF 50mlに溶解
し、TEAにて中和する。これに、Z−Ala-Pro-OH 4.37g
(13.6ミリモル)、HOBt 1.84gを加え、−15〜−20℃に
冷却し、攪拌下に塩化メチレン15mlに溶解したDCC 2.80
g(13.6ミリモル)を加える。0〜−5℃にて3時間、
3〜5℃にて一夜反応させる。析出するDC−ウレアを
別した後、水で希釈し、酢酸エチルエステルで抽出し、
1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄
する。これを無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧
下に溶媒を留去すると、油状のZ−Ala-Pro-Pro-OMe 5.
20g(91.0%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.60、Rf=0.60の単
一スポットが得られた。
(ハ) (BzlO)2POCH2CO-Ala-Pro-Pro-OMe Z−Ala-Pro-Pro-OMe 2.15g(5.0ミリモル)をMeOH 25m
lに溶解し、これに4.5N-HCl−酢酸エチルエステル2mlを
加え、10%Pd−Cを触媒として用いて水素ガスを通ず
る。2時間後、触媒を別し、減圧下に溶媒を留去し、
残留分にエーテルにて固化し、取した後乾燥する。得
られた粉末をDMF 10mlに溶解し、これに、実施例1で得
たDBPa-OH 1.60g(5.0ミリモル)、HOBt 0.68gを加え、
−15〜−20℃に冷却し、攪拌下にWSCD 0.92ml(5.0ミリ
モル)を加える。−15℃以下にて3時間、3〜5℃にて
一夜反応させる。反応液を水で希釈した後、酢酸エチル
エステルにて抽出し、これを1N-HCl、水、10%炭酸ナト
リウム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧下に溶媒を留去する。残留分をCHCl
3および10%MeOH含有CHCl3を展開溶媒としたシリカゲル
カラムクロマトにて精製すると油状のDBPa-Ala-Pro-Pro
-OMe 2.60g(87.0%)を得た。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.45、Rf=0.50の単
一スポットが得られた。
(ニ) (HO)2POCH2CO-Ala-Pro-Pro-OMe DBPa-Ala-Pro-Pro-OMe 2.60g(4.3ミリモル)をMeOH 52
mlに溶解し、これに10%Pd−Cを加え、攪拌下に室温に
て水素ガスを通じる。1.5時間後、触媒を別し、次い
で溶媒を留去する。残留分にエーテルを加え固化させる
と、吸湿性の粉末1.58g(86%)が得られた。
比旋光度▲〔α〕25 D▼=−156.6(C=1.0、MeOH) TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、発色法、47
%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.12の単一スポットが得られた。
(ホ) (HO)2POCH2CO-Ala-Pro-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Ala-Pro-Pro-OMe1.05g(2.5ミリモル)を
MeOH 25mlに溶解し氷冷し、これに、攪拌下に1N-NaOH 5
mlを滴下した後、室温にて1.5時間反応させる。減圧下
に溶媒を留去した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-120
B)30mlを通し、目的物を含む流出部を集めて凍結乾燥
すると吸湿性の粉末910mg(89%)が得られた。m.p.100
〜107℃ 比旋光度▲〔α〕25 D▼=−147.5(C=1.0、H2O) TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.08、Rf=0.23の単一スポット
が得られた。
実施例15 ホスホノアセチル−フェニルアラニル−プロ
リルプロリン〔(HO)2POCH2CO-Phe-Pro-Pro-OH〕の合成 (イ) Z−Phe-Pro-OH 実施例5−(イ)で合成したZ−-Phe-Pro-OMe 3.0g
(7.3ミリモル)をMeOH 73mlに溶解し、氷冷下に1N-NaO
H 11.0mlを滴下し、次いで室温にて2時間攪拌する。反
応液を中和した後、減圧下に溶媒を留去し、残留分を酢
酸エチルエステルにて抽出する。有機層を1N-HCl、水に
て洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に
留去する。得られた残留分を酢酸エチルエステル、n−
ヘキサンより再結晶すると、Z−Phe-Pro-OH 2.6g(88
%)が得られた。m.p.103〜105℃ TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、発色法、47%
臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧加熱)
にて、Rf=0.37の単一スポットが得られた。
(ロ) Z−Phe-Pro-Pro-OMe Pro-OMe・HCl 0.92g(5.5ミリモル)をDMF 10mlに溶解
しTEAにて中和する。これにZ−Phe-Pro-OH 2.0g(5.0
ミリモル)、HOBt 0.68gを加え、−15〜−20℃に冷却し
攪拌下に塩化メチレン10mlに溶解したDCC 1.03g(5.0ミ
リモル)を加える。0〜−5℃にて3時間、3〜5℃に
て一夜反応させる。析出するDC−ウレアを別した後、
水で希釈し、酢酸エチルエステルで抽出し、1N-HCl、
水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄する。次
いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶
媒留去すると、油状のZ−Phe-Pro-Pro-OMe 2.35g(91.
0%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、発色法、47%
臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧)に
て、Rf=0.62の単一スポットが得られた。
(ハ) (BzlO)2POCH2CO-Phe-Pro-Pro-OMe Z−Phe-Pro-Pro-OMe 2.0g(3.9ミリモル)をMeOH 30ml
に溶解し、4.5N-HCl−酢酸エチルエステル2.5mlを加
え、10%Pd−Cを触媒として用いて水素ガスを通ずる。
1時間後、触媒を別し、減圧下に溶媒を留去し、残留
分にエーテルにて固化し、取した後乾燥する。得られ
た粉末をDMF 10mlに溶解し、これに実施例1で得たDBPa
-OH 1.26g(3.9ミリモル)、HOBt 0.54gを加え、−15〜
−20℃に冷却し、攪拌下にWSCD 0.71ml(3.9ミリモル)
を加える。−15℃以下にて3時間、3〜5℃にて一夜反
応させる。反応液を水で希釈した後、酢酸エチルエステ
ルにて抽出し、1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水溶
液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧下に溶媒を留去する。残留分をCHCl3および10
%MeOH含有CHCl3を展開溶媒としたシリカゲルカラムク
ロマトにて精製すると油状のDBPa-Phe-Pro-Pro-OMe 2.5
9g(97%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.50、Rf=0.60の単
一スポットが得られた。
(ニ) (HO)2POCH2CO-Phe-Pro-Pro-OMe DBPa-Phe-Pro-Pro-OMe 1.80g(2.7ミリモル)をMeOH 20
mlに溶解し、これに10%Pd−Cを加え、攪拌下室温にて
水素ガスを通じる。1時間後、触媒を別し、次いで溶
媒を留去する。残留分にエーテルを加え固化させると、
吸湿性の粉末1.26g(95%)が得られた。m.p.105〜110
℃ TLC(展開溶媒 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.41の単一スポットが得られた。
(ホ) (HO)2POCH2CO-Phe-Pro-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Phe-Pro-Pro-OMe0.99g(2.0ミリモル)を
MeOH 15mlに溶解し氷冷し、攪拌下に1N-NaOH 3mlを滴下
した後、室温にて4時間反応させる。減圧下に溶媒留去
した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-120B)50mlを通
し、目的物を含む流出部を集めて凍結乾燥すると、吸湿
性の粉末0.84g(87%)が得られた。
比旋光度▲〔α〕25 D▼=−108.6(C=1.0、H2O)、m.
p.141〜143℃ TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.06、Rf=0.23の単一スポット
が得られた。
実施例16 ホスホノアセチル−グリシルプロリルプロリ
ン〔(HO)2POCH2CO-Gly-Pro-Pro-OH〕の合成 (イ) Z−Gly-Pro-OH 実施例6−(イ)で合成したZ−-Gly-Pro-OMe 5.77g
(18ミリモル)をMeOH 115mlに溶解し、氷冷下に1N-NaO
H 27mlを滴下し、次いで室温にて2.5時間攪拌する。反
応液を中和した後、減圧下に溶媒を留去し、残留分を酢
酸エチルエステルにて抽出する。有機層を1N-HCl、水に
て洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に
留去する。油状のZ−Gly-Pro-OH 5.40g(97%)が得ら
れた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、発色法、47%
臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリン噴霧加熱)
にて、Rf=0.20の単一スポットが得られた。
(ロ) Z−Gly-Pro-Pro-OMe Pro-OMe・HCl 3.83g(23.1ミリモル)をDMF 65mlに溶解
しTEAにて中和する。これに、Z−Gly-Pro-OH 6.43g(2
1.0ミリモル)、HOBt 2.83gを加え、−15〜−20℃に冷
却し、攪拌下に塩化メチレン60mlに溶解したDCC 4.34g
(21.0ミリモル)を加える。0〜−5℃で3時間、3〜
5℃にて一夜反応させる。析出するDC−ウレアを別し
た後、水で希釈し、酢酸エチルエステルで抽出し、1N-H
Cl、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄す
る。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒
を留去する。残留分をエーテル、n−ヘキサンより再結
晶すると、Z−Gly-Pro-Pro-OMe 6.73g(77.1%)が得
られた。m.p.146〜147℃ TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=58、Rf=0.55の単一
スポットが得られた。
(ハ) (BzlO)2POCH2CO-Gly-Pro-Pro-OMe Z−Gly-Pro-Pro-OMe 3.17g(7.6ミリモル)をMeOH 60m
lに溶解し、これに4.5N-HCl−酢酸エチルエステル3mlを
加え、10%Pd−Cを触媒として用いて水素ガスを通ず
る。1時間後、触媒を別し、減圧下に溶媒を留去し、
残留分をエーテルにて固化し、取後乾燥する。得られ
た粉末をDMF 20mlに溶解し、これに実施例1で得たDBPa
-OH 2.47g(7.7ミリモル)、HOBt 1.04gを加え、−15〜
−20℃に冷却し、攪拌下にWSCD 1.4ml(7.6ミリモル)
を加える。−15℃以下にて3時間、3〜5℃にて一夜反
応させる。反応液を水で希釈した後、酢酸エチルエステ
ルにて抽出し、1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水溶
液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧下に溶媒を留去し、残留分をCHCl3および10%M
eOH含有CHCl3を展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマ
トにて精製すると、油状のDBPa-Gly-Pro-Pro-OMe 3.66g
(82.4%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.35、Rf=0.43の単
一スポットを与えた。
(ニ) (HO)2POCH2CO-Gly-Pro-Pro-OMe DBPa-Gly-Pro-Pro-OMe 0.80g(1.37ミリモル)をMeOH 1
2mlに溶解し、これに10%Pd−Cを加え、攪拌下室温に
て水素ガスを通じる。1.5時間後、触媒を別し、次い
で溶媒を留去する。残留分にエーテルを加え固化させる
と、吸湿性の粉末0.48g(86.4%)が得られた。
TLC(展開溶媒 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.25の単一スポットが得られた。
(ホ) (HO)2POCH2CO-Gly-Pro-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Gly-Pro-Pro-OMe0.28g(0.70ミリモル)
をMeOH 4mlに溶解し、氷冷し、攪拌下に1N-NaOH 2mlを
滴下した後、室温にて反応させる。減圧下に溶媒を留去
した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-120B)20mlを通
し、目的物を含む流出部を集めて凍結乾燥すると、吸湿
性の粉末0.19g(69.4%)が得られた。m.p.135〜138℃
(dec) TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.04、Rf=0.15の単一スポット
が得られた。
実施例17 ホスホノアセチル−イソロイシルプロリルプ
ロリン〔(HO)2POCH2CO・Ile-Pro-Pro-OH〕の合成 (イ) Boc-Ile-Pro-OH 実施例7−(イ)で合成したBoc-Ile-Pro-OMe 7.53g(2
2.0ミリモル)をMeOH 75mlに溶解し、氷冷下に1N-NaOH
33mlを滴下し、次いで室温にて3時間攪拌する。反応液
を中和した後、減圧下に溶媒を留去し、残留分を酢酸エ
チルエステルにて抽出する。有機層を1N-HCl、水にて洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に留去
すると、油状のBoc-Ile-Pro-OH 5.97g(82.7%)が得ら
れた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、発色法、0.5
%ニンヒドリン噴霧後加熱)にて、Rf=0.32の単一スポ
ットが得られた。
(ロ) Boc-Ile-Pro-Pro-OMe Pro-OMe・HCl 1.85g(11.2ミリモル)をDMF 40mlに溶解
しTEAにて中和する。これにBoc-Ile-Pro-OH 3.06g(9.3
ミリモル)、HOBt 1.26gを加え、−15〜−20℃に冷却
し、攪拌下に塩化メチレン30mlに溶解したDCC 1.92g
(9.3ミリモル)を加える。0〜−5℃で3時間、3〜
5℃にて一夜反応させる。析出するDC−ウレアを別し
た後、水で希釈し、酢酸エチルエステルで抽出し、1N-H
Cl、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄す
る。次いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧
下に溶媒を留去すると、油状のBoc-Ile-Pro-Pro-OMe 3.
83g(93.7%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、0.5%ニンヒドリン噴霧後加熱)に
て、Rf=0.53、Rf=0.83の単一スポットが得られ
た。
(ハ) (BzlO)2POCH2CO-Ile-Pro-Pro-OMe Boc-Ile-Pro-Pro-OMe 3.64g(8.3ミリモル)に、氷水冷
却下、CF3COOH29mlを加え、全溶の後、15〜20℃に30分
間反応させる。次いで、減圧下にCF3COOHを留去した
後、残留分に、4.5NHCl−酢酸エチルエステル15mlを加
え、よく攪拌した後、減圧下に溶媒を留去する。残留物
をエーテルにて固化し、取した後乾燥する。得られた
粉末をDMF 50mlに溶解し、これに実施例1で得られたDB
Pa-OH 2.93g(9.1ミリモル)、HOBt 1.13gを加え、−15
〜−20℃に冷却し攪拌下にWSCD 1.52ml(8.3ミリモル)
を加える。−15℃以下に3時間、3〜5℃にて一夜反応
させる。反応液を水を希釈した後、酢酸エチルエステル
にて抽出し、1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、
水の順に洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧下に溶媒を留去し、残留分をCHCl3および10%M
eOH含有CHCl3を展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマ
トにて精製すると、油状のDBPa-Ile-Pro-Pro-OMe 4.84g
(90.8%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.52、Rf=0.60の単
一スポットが得られた。
(ニ) (HO)2POCH2CO-Ile-Pro-Pro-OMe DBPa-Ile-Pro-Pro-OMe 3.0g(4.7ミリモル)をMeOH 30m
lに溶解し、これに10%Pd−Cを加え、攪拌下室温にて
水素ガスを通じる。1時間後、触媒を別し、次いで溶
媒を留去する。残留分にエーテルを加え固化させると、
吸湿性の粉末2.05g(95.0%)が得られた。
TLC(展開溶媒 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.46の単一スポットが得られた。
(ホ) (HO)2POCH2CO-Ile-Pro-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Ile-Pro-Pro-OMe1.50g(3.3ミリモル)を
MeOH 15mlに溶解し、氷冷し、攪拌下に1N-NaOH 5.0mlを
滴下した後、室温にて1時間反応させる。減圧下に溶媒
を留去した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-120B)30m
lを通し、目的物を含む流出部を集めて凍結乾燥すると
吸湿性の粉末1.35g(92.5%)が得られた。m.p.130〜13
8℃(dec) 比旋光度▲〔α〕25 D▼−152.4(C=1.0、H2O) TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.22、Rf=0.64の単一スポット
が得られた。
実施例18 ホスホノアセチル−リジル−プロリルプロリ
ン〔(HO)2POCH2CO-Lys-Pro-Pro-OH〕の合成 実施例8−(イ)で合成した 3.15g(6.4ミリモル)をMeOH 70mlに溶解し、氷冷下に1
N-NaOH 10mlを滴下し、次いで室温にて2時間攪拌す
る。反応液を中和した後、減圧下に溶媒を留去し、残留
分を酢酸エチルエステルにて抽出する。有機層を1N-C
l、水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
減圧下に留去すると、油状の 2.99g(97.7%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、0.5%ニンヒドリン噴霧後加熱)に
て、Rf=0.54、Rf=0.07の単一スポットが得られ
た。
Pro-OMe・HCl 1.17g(7.1ミリモル)を、DMF 20mlに溶
解し、TEAにて中和する。これに、 2.80g(5.9ミリモル)HOBt 0.81gを加え、−15〜−20℃
に冷却し、攪拌下に塩化メチレン10mlに溶解したDCC 1.
25g(5.9ミリモル)を加える。0〜−5℃で3時間、3
〜5℃にて一夜反応させる。析出するDC−ウレアを別
した後、水で希釈し、酢酸エチルエステルで抽出し、1N
-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄す
る。次いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧
下に溶媒を留去すると、油状 3.12g(90.4%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、0.5%ニンヒドリン噴霧後加熱)に
て、Rf=0.66、Rf=0.62の単一スポットが得られ
た。
2.25g(3.8ミリモル)に氷冷下CF3COOH14mlを加え、振
り混ぜて溶解する。次いで、室温にて30分間攪拌後、減
圧下にCF3COOHを留去する。次いで4.5N-HCl−酢酸エチ
ルエステル10mlを加え、振り混ぜた後、減圧にて溶媒を
留去する。残留分をエーテルにて固化し、取した後乾
燥する。得られた粉末をDMF 15mlに溶解し、これに実施
例1で得たDBPa-OH 1.22g(3.8ミリモル)、HOBt 0.52g
を加え、−15〜−20℃に冷却し、攪拌下にWSCD 0.70ml
(3.8ミリモル)を加える。−15℃以下にて3時間、3
〜5℃にて一夜反応させる。反応液を水を希釈した後、
酢酸エチルエステルにて抽出し、1N-HCl、水、10%炭酸
ナトリウム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去し、残留分をCH
Cl3および10%MeOH含有CHCl3を展開溶媒としたシリカゲ
ルカラムクロマトにて精製すると、油状の 2.64g(87.3%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.44、Rf=0.67の単
一スポットが得られた。
(ニ) (HO)2POCH2CO-Lys-Pro-Pro-OMe 2.10g(2.7ミリモル)をMeOH 30mlに溶解し、これに10
%Pd−Cを加え、攪拌下室温にて水素ガスを通じる。7
時間後、触媒を別し、次いで溶媒を留去する。残留分
にエーテルを加え固化させると、吸湿性の粉末1.19g(9
3.7%)が得られた。m.p.163〜170℃(dec) TLC(展開溶媒 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.17の単一スポットが得られた。
(ホ) (HO)2POCH2CO-Lys-Pro-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Lys-Pro-Pro-OMe1.0g(2.1ミリモル)をM
eOH 15mlに溶解し、氷冷し、攪拌下に1N-NaOH 4mlを滴
下した後、室温にて2時間反応させる。減圧下に溶媒を
留去した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-120B)30ml
を通し、目的物を含む流出部を集めて凍結乾燥すると、
吸湿性の粉末0.85g(87.6%)が得られた。m.p.245〜24
8℃(dec) TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:3:3、 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.03、Rf=0.08の単一スポット
が得られた。
実施例19 ホスホノアセチル−セリル−プロリルプロリ
ン〔(HO)2POCH2CO-Ser-Pro-Pro-OH〕の合成 実施例10−(イ)で合成した 4.06g(10ミリモル)をMeOH 50mlに溶解し、氷冷下に1N
-NaOH 15mlを滴下し、次いで、室温にて3時間攪拌す
る。反応液を中和した後、減圧下に溶媒を留去し、残留
分を酢酸エチルエステルにて抽出する。有機層を1N-HC
l、水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
減圧下留去すると、油状の 3.02g(76.8%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、発色法、0.5
%ニンヒドリン噴霧後過熱)にて、Rf=0.45の単一スポ
ットが得られた。
Pro-OMe・HCl 0.91g(5.5ミリモル)をDMF 10mlに溶解
し、TEAにて中和する。これに 1.96g(5.0ミリモル)、HOBt 0.68gを加え、−15〜−20
℃に冷却し、攪拌下に塩化メチレン30mlに溶解したDCC
1.0g(5.0ミリモル)を加える。0〜−5℃で3時間、
3〜5℃にて一夜反応させる。析出するDC−ウレアを
別後、水で希釈し、酢酸エチルエステルで抽出し、1N-H
Cl、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄す
る。次いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧
下に溶媒を留去すると、油状の 2.17g(86.1%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、0.5%ニンヒドリン噴霧後加熱)に
て、Rf=0.48、Rf=0.82の単一スポットを与えた。
1.83g(3.6ミリモル)に、氷冷下、CF3COOH7mlを加え振
り混ぜて溶解する。次いで室温にて30分間攪拌後、減圧
下にCF3COOHを留去する。次いで、4.5N-HCl−酢酸エチ
ルエステル5mlを加え振り混ぜた後、減圧にて溶媒を留
去する。残留物をエーテルにて固化し、取した後乾燥
する。得られた吸湿性の粉末を、DMF 15mlに溶解し、こ
れに実施例1で得たDBPa-OH 1.20g(3.6ミリモル)、HO
Bt 0.50gを加え、−15〜−20℃に冷却し、攪拌下にWSCD
0.66ml(3.6ミリモル)を加える。−15℃以下にて3時
間、3〜5℃にて一夜反応させる。反応液を水を希釈し
た後、酢酸エチルエステルにて抽出し、1N-HCl、水、10
%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去する。残
留分をCHCl3および10%MeOH含有CHCl3を展開溶媒とした
シリカゲルカラムクロマトにて精製すると、油状の 2.13g(83.2%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.48、Rf=0.82の単
一スポットが得られた。
(ニ) (HO)2POCH2CO-Ser-Pro-Pro-OMe 1.38g(2.0ミリモル)を、MeOH 30mlに溶解し、これ
に、10%Pd−Cを加え、攪拌下室温にて水素ガスを通じ
る。1時間後、触媒を別し、次いで溶媒を留去する。
残留分にエーテルを加え固化させると、吸湿性の粉末0.
81g(95.1%)が得られた。m.p.105〜112℃ TLC(展開溶媒 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.26の単一スポットが得られた。
(ホ) (HO)2POCH2CO-Ser-Pro-Pro-OH (HO)2POCH2CO-Ser-Pro-Pro-OMe0.80g(1.8ミリモル)を
MeOH 15mlに溶解し、氷冷し、攪拌下に1N-NaOH 3mlを滴
下した後、室温にて3時間反応させる。次いで減圧下
に、溶媒を留去した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-1
20B)40mlを通し、目的物を含む流出部を集めて凍結乾
燥すると、吸湿性の粉末0.65g(83.9%)が得られた。
m.p.140〜145℃ 比旋光度▲〔α〕25 D▼−164.2(C=1.0、H2O) TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.06、Rf=0.12の単一スポット
が得られた。
実施例20 ホスホノアセチル−D−アラニルプロリルプ
ロリン〔(HO)2POCH2CO−D−Ala-Pro-Pro-OH〕の合成 (イ) (HO)2POCH2CO−D−Ala-Pro-Pro-OMe 実施例14−(ハ)と同様操作で得たDBPa−D−-Ala-Pro
-Pro-OMe 2.10g(3.5ミリモル)をMeOH 21mlに溶解し、
これに、10%Pd−Cを加え攪拌下に、室温にて水素ガス
を通じる。1時間後、触媒を別し、次いで溶媒を留去
する。残留分をエーテルを加え、固化すると吸湿性の粉
末1.40g(95.2%)が得られた。m.p.95〜105℃ TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.11、Rf=0.29の単一スポット
が得られた。
(ロ) (HO)2POCH2CO−D−Ala-Pro-Pro-OH (HO)2POCH2CO−D−Ala-Pro-Pro-OMe 1.14g(2.7ミリモ
ル)をMeOH 27mlに溶解し、氷冷し、攪拌下に1N-NaOH 5
mlを滴下した後、室温にて3時間反応させる。減圧下
に、溶媒を留去した後、残留分をイオン交換樹脂(IR-1
20B)40mlを通し、目的物を含む流出部を集めて凍結乾
燥すると、吸湿性の粉末0.92g(83.6%)が得られた。
m.p.137〜143℃ 比旋光度▲〔α〕25 D▼−88.8(C=1.0、H2O) TLC(展開溶媒n−BuOH:AcOH:H2O=4:1:1、 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.06、Rf=0.14の単一スポット
が得られた。
実施例21 ジエチルホスホノアセチル−アラニルプロリ
ルプロリン〔(C2H5O)2POCH2CO-Ala-Pro-Pro-OH〕の合成 (イ) Boc-Ala-Pro-OH 実施例13−(イ)で合成したBoc-Ala-Pro-OBzl 7.52g
(20.0ミリモル)をMeOH 80mlに溶解し、氷冷下に1N-Na
OH 30mlを滴下し、次いで室温にて1.5時間攪拌する。反
応液を中和した後、減圧下に溶媒を留去し、残留分を酢
酸エチルエステルにて抽出する。有機層を1N-HCl、水に
て洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に留
去する。残留分を酢酸エチルエステルn−ヘキサンより
結晶化するとBoc-Ala-Pro-OH 5.28g(92.6%)が得られ
た。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、発色法、0.5
%ニンヒドリン噴霧後加熱)にて、Rf=0.23の単一スポ
ットが得られた。
(ロ) Boc-Ala-Pro-Pro-OBzl Pro-OBzl・HCl 4.4g(18.2ミリモル)をDMF 30mlに溶解
し、TEAにて中和する。これにBoc-Ala-Pro-OH 5.0g(1
7.4ミリモル)、HOBt 2.4gを加え、−15〜−20℃に冷却
し、攪拌下に塩化メチレン30mlに溶解したDCC 3.6g(1
7.4ミリモル)を加える。0〜−5℃で3時間、3〜5
℃にて一夜反応させる。析出するDC−ウレアを別した
後、水で希釈し、酢酸エチルエステルで抽出し、1N-HC
l、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄す
る。次いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧
下に溶媒を留去し、得られた固体を酢酸エチルエステル
−n−ヘキサンより再結晶するとBoc-Ala-Pro-Pro-OBzl
6.2g(75.2%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、発色法、0.5
%ニンヒドリン噴霧後加熱)にて、Rf=0.41の単一スポ
ットが得られた。
(ハ) (C2H5O)2POCH2CO-Ala-Pro-Pro-OBzl Boc-Ala-Pro-Pro-OBzl 1.18g(2.5ミリモル)に氷冷下C
F3COOH7mlを加え、振り混ぜて溶解する。次いで室温に
て40分間攪拌した後、減圧下にCF3COOHを留去する。次
いで4.5N-HCl−酢酸エチルエステル3mlを加え、振り混
ぜた後、減圧にて溶媒を留去する。残留分をDMF 15mlに
溶解し、これにジエチルホスホノ酢酸(DEPa-OH)、0.5
4g(2.7ミリモル)、HOBt 0.34gを加え、−15〜−20℃
に冷却し、攪拌下にWSCD 0.46ml(2.5ミリモル)を加え
る。−15℃以下にて3時間、3〜5℃にて一夜反応させ
る。反応液を、水で希釈した後、酢酸エチルエステルに
て抽出し、1N-HCl、水、10%炭酸ナトリウム水溶液、水
の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減
圧下に溶媒を留去する。残留分をCHCl3および5%MeOH
含有CHCl3を展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマト
にて精製すると、油状のDEPa-Ala-Pro-Pro-OBzl 1.36g
(98.5%)が得られた。
TLC(展開溶媒CHCl3:MeOH:AcOH=95:5:3、CHCl3:Me
OH=10:1、発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%
ニンヒドリン噴霧)にて、Rf=0.48、Rf=0.57の単
一スポットが得られた。
(ニ) (C2H5O)2POCH2CO-Ala-Pro-Pro-OH・Arg DEPa-Ala-Pro-Pro-OBzl 0.90g(1.63ミリモル)をMeOH
30mlに溶解し、これに、10%Pd−Cを加え、攪拌下に室
温にて水素ガスを通じる。1時間後、触媒を別する。
液にアルギニン水溶液を加えpH=8.0に調整する。次
いで、MeOHを減圧で留去した後、凍結乾燥し、得られた
固体をエーテルにて懸濁洗浄すると、吸湿性の粉末0.94
g(90.7%)が得られた。
TLC(展開溶媒 発色法、47%臭化水素酸噴霧加熱後、0.5%ニンヒドリ
ン噴霧)にて、Rf=0.33の単一スポットが得られた。
実験例1 実施例において合成した各種誘導体について、血圧降下
作用を測定した。実験動物として、高血圧が確認されて
いる自然発症高血圧ラット(SHR/NCr)(雄性、10〜30
週令、体重250〜400g)を使用した。
測定装置は、理研開発製、ラット尾動脈圧、脈拍測定装
置PS-100型を使用し、ラットを35℃±2℃の加温ボック
ス(夏目製作所製、KN-209)にて5〜10分間保持した
後、非観血的に測定した。(1群5匹) 試料の水溶液または水懸濁液を経口ゾンデにて強制投与
した(50mg/Kg)。試料投与前の血圧値および投与4時
間後の血圧値を測定し、その降圧率(%)を求めた。そ
の結果を表1に示す。
試験例2 実施例において合成した各種誘導体についてマウスを用
いて急性毒性(LD50)を調べた。その結果を表2に示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−150547(JP,A) 米国特許4272528(US,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R1およびR2は、水素原子、低級アルキル基およ
    びアリール基の中から選ばれる同一か又は異なる基であ
    り、A′はアラニン、D−アラニン、アスパラギン酸、
    イソロイシン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、
    セリン、フェニルアラニン又はリジンから選ばれるアミ
    ノ酸残基であり、Bはプロリン残基、ヒドロキシプロリ
    ン残基又はプロリルプロリン残基を表わし、A′のアミ
    ノ酸残基のアミノ基において式中に示されるホスホノア
    セチル基とアミド結合をしており、A′中のカルボキシ
    ル基がB中のアミノ基とペプチド結合をしており、ま
    た、Bの末端カルボキシル基は遊離形であるか若しくは
    エステル、アミド又は置換アミドを形成している)で表
    わされる、ホスホノアセチルペプチド誘導体。
  2. 【請求項2】R1およびR2が、それぞれ、水素原子、メチ
    ル基、エチル基、およびベンジル基の中から選ばれる同
    一か又は異なる基である、特許請求の範囲第1項に記載
    のホスホノアセチルペプチド誘導体。
  3. 【請求項3】前記の式中のA′−Bが、アラニルプロリ
    ン、セリルプロリン、アスパルチルプロリン、グルタミ
    ルプロリン、グルタミニルプロリン、リジルプロリン、
    アラニルプロリルプロリン、セリルプロリルプロリン、
    アスパルチルプロリルプロリン、グルタミルプロリルプ
    ロリン、グルタミニルプロリルプロリン、又はリジルプ
    ロリルプロリンにより構成されるペプチド鎖であつて、
    そのペプチド鎖における末端カルボキシル基がメチルエ
    ステル、エチルエステル、アミド、メチルアミド又はエ
    チルアミドを形成している、特許請求の範囲第1項に記
    載のホスホノアセチルペプチド誘導体。
  4. 【請求項4】一般式 (式中、R1およびR2は、水素原子、低級アルキル基およ
    びアリール基の中から選ばれる同一か又は異なる基であ
    り、A′はアラニン、D−アラニン、アスパラギン酸、
    イソロイシン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、
    セリン、フェニルアラニン又はリジンから選ばれるアミ
    ノ酸残基であり、Bはプロリン残基、ヒドロキシプロリ
    ン残基又はプロリルプロリン残基を表わし、A′のアミ
    ノ酸残基のアミノ基において式中に示されるホスホノア
    セチル基とアミド結合をしており、A′中のカルボキシ
    ル基がB中のアミノ基とペプチド結合をしており、ま
    た、Bの末端カルボキシル基は遊離形であるか若しくは
    エステル、アミド又は置換アミドを形成している)で表
    わされる、ホスホノアセチルペプチド誘導体を有効成分
    とする血圧降下剤。
  5. 【請求項5】R1およびR2が、それぞれ、水素原子、メチ
    ル基、エチル基、およびベンジル基の中から選ばれる同
    一か又は異なる基である、特許請求の範囲第4項に記載
    の血圧降下剤。
  6. 【請求項6】前記のホスホノアセチルペプチド誘導体の
    式中のA′−Bが、アラニルプロリン、セリルプロリ
    ン、アスパルチルプロリン、グルタミルプロリン、グル
    タミニルプロリン、リジルプロリン、アラニルプロリル
    プロリン、セリルプロリルプロリン、アスパルチルプロ
    リルプロリン、グルタミルプロリルプロリン、グルタミ
    ニルプロリルプロリン、又はリジルプロリルプロリンに
    より構成されるペプチド鎖であつて、そのペプチド鎖に
    おける末端カルボキシル基がメチルエステル、エチルエ
    ステル、アミド、メチルアミド又はエチルアミドを形成
    しているものである、特許請求の範囲第4項に記載の血
    圧降下剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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