JPH0610229B2 - 安定剤のポリマ−への化学的結合方法 - Google Patents

安定剤のポリマ−への化学的結合方法

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JPH0610229B2
JPH0610229B2 JP58147284A JP14728483A JPH0610229B2 JP H0610229 B2 JPH0610229 B2 JP H0610229B2 JP 58147284 A JP58147284 A JP 58147284A JP 14728483 A JP14728483 A JP 14728483A JP H0610229 B2 JPH0610229 B2 JP H0610229B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリマーへの安定剤の化学的結合方法に関す
る。該安定剤はポリアルキルピペリジンを含む系に属す
るもので、それはポリマーの光安定剤として特に重要で
ある。ポリマーへの化学的結合の効果は、安定剤の蒸発
および移動を阻止し、従ってその保護作用を延長するこ
とである。本発明はまた、この目的に開発された新規な
ポリアルキルピペリジン化合物に関する。
立体障害アミンのようなポリアルキルピペリジン化合物
が有機ポリマーの有用な安定剤であることは知られてい
る。特に、それらはポリマーを光の作用による損傷から
保護する。従って、それらは工業上多くのプラスチック
の安定剤として、特にポリオレフィン、スチレンコポリ
マー、ポリアミド、ポリウレタンおよび種々のラッカー
樹脂の安定化に使用されている。しかしながら、安定化
作用だけが工業における使用の唯一の要素ではなく、相
溶性又は作用の持続性のような他の用件にも適合しなけ
ればならない。作用の持続は第1に安定剤の安定性そし
て第2に基体での起りうる移動(マイグレーション)、
蒸発又は基体からの浸出により制限される。特に薄層基
体、例えばシート状体、繊維、又はラッカー膜の場合、
後者の過程が安定剤の作用の持続性に決定的である。他
の種類の安定剤の場合のように、ポリアルキルピペリジ
ン誘導体の基体での移動、蒸発およびそれからの浸出を
阻止又は低減するための試みもまたなされた。特に、分
子サイズを、オリゴマー又はポリマー安定剤を提供する
ことにより増大させて、この分野においてかなりの技術
的進歩がなされた。
しかしながら、分子サイズを増大させることは、重合度
が増大するに従って安定剤の最適分配能力が減少すると
いう制限がある。この結果、基体内の安定剤の分布が不
均一となり、従って効力が低減する。共重合により基体
内へ化学的に添加する方法はより良い解決策に見える。
何故ならこの場合、安定剤分子は均一に分配され、安定
剤の移動、蒸発又は浸出が基体への化学的結合により完
全に阻止されるからである。しかしながら、この種の共
重合性安定剤が各プラスチックについて特定的に開発さ
れなければならない。何故なら、これによりプラスチッ
クの合成、性質および可能な用途が変更されるからであ
る。このようにして、OH又はNH基を有するポリアル
キルピペリジン誘導体をポリウレタンに添加すること
(ドイツ国公開公報第2719132号)、2個のOH基を有
するポリアルキルピペリジン誘導体を芳香族ポリエーテ
ル−エステルに添加すること(米国特許明細書第413609
0号)が示唆された。前に説明したように、このように
して安定剤コモノマーを添加することによりポリマーを
変性することは、特定のポリマーに対してのみ可能であ
り、一般的方法ではなく、そしてポリマーの合成中のみ
に実施できる。
ポリマーを完成させるためのその後の安定剤分子の化学
的結合もまた示唆された。ドイツ国公開公報第2727385
号には広範囲の有機ポリマーに添加できそして加熱する
ことによりポリマーのCH基と化学的グラフト反応する
ことのできるポリアルキルピペリジンのジアゾカルボン
酸誘導体が記載されている。しかしながら、この方法は
種々の理由から工業的実施に受け入れられなかった。主
な理由は、そのようなジアゾカルボン酸誘導体が高価で
あり且つ安定性が適当でないことである。
別の方法がここで見出され、その方法によるとポリアル
キルピペリジン安定剤をポリマーに化学的に結合させる
ことができ、そしてその方法は多くのポリマーに使用で
きる。この方法は、エチレン系不飽和ポリアルキルピペ
リジン誘導体を安定化すべきポリマーに、遊離基の存在
下にてグラフトさせることからなる。この方法において
は、遊離基は遊離基形成剤を添加することによる化学的
手段で、或いは物理的手段、特に照射により生成するこ
とができる。しかしながら、この点に関して、この種の
グラフト反応が全ての不飽和ポリアルキルピペリジン誘
導体に満足ゆくように進行しないことが見出された。グ
ラフト反応の進行は使用したピペリジン誘導体の構造に
依存し、そしてこの目的に適し且つ高い安定化作用を有
する特別の種類の化合物を見出すことが必要であった。
2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの不飽和s−
トリアジン誘導体がこの種のグラフト反応に特に適して
いることが見出された。従って本発明は、化学的又は物
理的手段により生成された遊離基の作用によりエチレン
系不飽和ポリアルキルピペリジン誘導体を、安定化すべ
きポリマー上にグラフトさせることによりポリアルキル
ピペリジン安定剤を該ポリマーと化学的に結合させる方
法に関し、その方法は該安定剤として、分子が少なくと
も1個のエチレン系不飽和基および少なくとも1個の
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン基を含むs−
トリアジン化合物を使用することを特徴とする。
このグラフト反応に加えて、遊離基形成剤の又は照射の
ポリマー鎖への直接作用の結果として、ポリマーの架橋
を起こさせることも可能である。この種の遊離基架橋は
工業界である場合に、ポリマーに特定の性質を付与する
ために実施されている。
この種の架橋反応において、少なくとも1個の2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン基に加えて、少なくと
も2個のエチレン系不飽和基を含むs−トリアジン化合
物を添加した場合、ポリマーの架橋は強化および/又は
促進される。従って、この種の化合物は、化学的に結合
することのできる安定剤として働くだけでなく、架橋助
剤としても働く。この結果、少しの量の遊離基形成剤又
は短時間の照射しか必要とされない。
この種のピペリジン−トリアジン安定剤は優れた光安定
剤であるばかりでなく、熱−酸化劣化に対して顕著な安
定化作用を有することも見出された。ピペリジン光安定
剤が熱−酸化劣化に対してある種の安定化作用をも有す
ることが知られているとしても、本発明で使用される化
学的に添加可能な安定剤の中で、そのように著しい程の
熱−酸化安定化作用を有する化合物群を見出したのは驚
くべきことであった。これにより、ポリオレフィンの加
工時に通常添加される酸化防止剤を全体的に又は部分的
に省くことが可能となる。
本願方法は原則としては全ての有機ポリマーに対して適
するが、CHおよびCH基が高含量のポリマーに特
に適する。該方法はポリオレフィンおよびオレフィンコ
ポリマー、特にポリプロピレン、ポリエチレンおよび塩
素化ポリエチレンの安定化に使用した場合に特に重要で
ある。該方法をポリマーの架橋により実施する場合、重
要なポリマーは特にポリエチレン、塩素化およびクロル
スルホン化ポリエチレンおよびエチレン/酢酸ビニルコ
ポリマーである。両者の場合において、個々のポリマー
だけでなく、ポリマーの混合物(ポリブレンド)もまた
本発明の方法により安定化することができる。
化学的結合(グラフト又は架橋)は、不飽和安定剤の存
在下にてポリマー内に生成された遊離基により開始され
る。これは、遊離基形成剤、即ち、加熱により遊離基に
分解する化合物、を添加することにより行うことができ
る。公知の遊離基形成剤の例は有機ペルオキシ化合物、
特に有機ペルオキシド、ペルオキシ−エステル、ペルオ
キシ−ケタールおよびジアシルペルオキシドである。
これらの例は、ジ−第3ブチルペルオキシド、ジクミル
ペルオキシド、ビス−(第3ブチルペルオキシ−イソプ
ロピル)−ベンゼン、ジベンゾイルペルオキシド、第3
ブチルペルオキシベンゾエート又は1,1−ジ第3ブチ
ル−ペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ンである。
公知の遊離基形成剤の第2の群は、脂肪族アゾ化合物、
例えば2−第3ブチルアゾ−2−メトキシ−4−メチル
ペンタン、2−第3ブチルアゾ−2,4−ジメチルペン
タン、1−第3ブチルアゾ−1−アセトキシシクロヘキ
サン又は2,2−アゾビス−(2−アセトキシプロパ
ン)である。
遊離基形成剤の別の群は、ある種の1,2−ジフェニル
アルカン誘導体、例えば1,2−ジフェニルスクシノニ
トリル、ジアルキル1,2−ジフェニル−1,2−ジシ
アノスクシネート又は1,2−ジフェニルエタンテトラ
カルボン酸エステルである。別の公知の遊離基形成剤は
オキシム−エステル、例えばエチル−O−ベンゾイル−
ラウリルヒドロキシメートである。
適した遊離基形成剤は室温にて安定でありそして高温に
おいてのみ分解する。個々の遊離基形成剤の分解温度は
知られているので、当業者は安定剤とポリマーとの反応
の温度を、遊離基形成剤を選択することにより制御する
ことができる。
しかし、遊離基はポリマーに高エネルギー輻射線、特に
電子放射線又はγ−線、を照射することにより生成させ
ることもできる。この方法は、ポリマー中に遊離基形成
剤の残渣が残らないことおよび遊離基が直ちにポリマー
鎖に生成されるという利点があり、一方遊離基形成剤を
使用した場合には、分解により形成された遊離基は殆ん
どの場合、ポリマー鎖への移行反応−殆んどの場合、水
素引抜き−の結果として、所望のポリマー基を生成す
る。
ポリマーの架橋が望ましい場合には、安定剤として、分
子中に少なくとも2個の不飽和基を含むピペリジン−ト
リアジン化合物を使用するのがよい。この場合、架橋は
安定剤分子を介してのみ行うことができるか、或いはポ
リマー鎖同士の直接架橋および安定剤を介しての架橋の
両者が起る。
本発明の方法に使用できるグラフト性安定剤は、分子が
少なくとも一つの2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン基と少なくとも一つの不飽和基とを有するs−トリ
アジン化合物である。これらの化合物において、不飽和
基はトリアジン骨格にO又はNを介して結合されている
か、或いは該基はピペリジンチッ素の又はトリアジンと
ピペリジンとの間の結合員の置換基であることができ
る。該化合物はまた幾つかのs−トリアジン環をも含む
か、或いは低重合ポリアミノトリアジンであることがで
きる。この種のいくつかのトリアジン−ポリアルキルピ
ペリジンはドイツ国公開公報第2319816号、第2636130
号、第2636144号および第2752740号、並びに欧州特許A
3542、第13665号、第13682号および第14683号に記載さ
れている。
下記のピペリジン−トリアジン化合物群は本発明の方法
に特に適している。
1下記一般式Iで表わされる化合物: 〔式中、 R1は水素原子、オキシル−酸素原子、炭素原子数1な
いし12のアルキル基、炭素原子数3ないし7のアルケ
ニル基、炭素原子数7ないし11のフェニルアルキル
基、シアノメチル基、炭素原子数2ないし18のアルカ
ノイル基、炭素原子数3ないし18のアルケノイル基、
又は基−CON(R2)(R3)又は基−CH2−CH
(R4)−OHを表わし(ここで、 R2は炭素原子数1ないし12のアルキル基、アリル
基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェニル基又は炭
素原子数7ないし12のアルキルフェニル基を表わし、
そして R3は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル
基、アリル基又はベンジル基を表わすか、或いは R2とR3とはそれらが結合しているN−原子と共に5−
又は6−員複素環式環を形成し、そして R4は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル
基、フェニル基、炭素原子数2ないし13のアルコキシ
メチル基又はフェノキシメチル基を表わす)、 Xは式:−O−,−N(R5)−,−NH−CH2−CH
2−,−NH−(CH22−O−,−NH(CH23
O−又は−N(R5)−R7−N(R6)−で表わされる
2価の基を表わし(ここで、 R5は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル
基、炭素原子数3ないし7のアルケニル基、シクロヘキ
シル基、炭素原子数3ないし12のアルコキシアルキル
基、炭素原子数5ないし12のアルケノキシアルキル
基、炭素原子数4ないし12のジアルキルアミノアルキ
ル基、基−CH2−CH(R4)−OH、ベンジル基、又
は次式: 又は次式: で表わされる基を表わし、 R6は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル
基、炭素原子数3ないし7のアルケニル基、シクロヘキ
シル基、基−CH2−CH(R4)−OH又は次式: で表わされる基を表わし、 R7は1,2又は3個の基−O−又は−N(R6)−が介
在していてもよい炭素原子数2ないし12のアルキレン
基;炭素原子数6ないし14のシクロアルキレン基;又
はシクロアルキレンジアルキレン基を表わし、 Yは式:−O−又は−N(R6)−で表わされる2価の
基を表わす)、そして AおよびBは、互いに独立して (a)式:R8O−又は(R9)(R10)N−で表わされる
基を表わすか(ここで、 R8は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子
数3ないし7のアルケニル基、炭素原子数3ないし12
のアルコキシアルキル基、炭素原子数4ないし12のジ
アルキルアミノアルキル基、シクロヘキシル基、ベンジ
ル基、フェニル基又は炭素原子数7ないし12のアルキ
ルフェニル基を表わし、 R9は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子
数3ないし7のアルケニル基、炭素原子数5ないし8の
シクロアルキル基、炭素原子数3ないし12のアルコキ
シアルキル基、炭素原子数5ないし12のアルケノキシ
アルキル基、炭素原子数4ないし12のジアルキルアミ
ノアルキル基、基−CH2−CH(R4)−OH、フェニ
ル基、炭素原子数7ないし12のアルキルフェニル基又
は炭素原子数7ないし11のフェニルアルキル基を表わ
し、そして R10は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル
基、炭素原子数3ないし7のアルケニル基、炭素原子数
5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数3ないし1
2のアルコキシアルキル基、炭素原子数5ないし12の
アルケノキシアルキル基、炭素原子数4ないし12のジ
アルキルアミノアルキル基、炭素原子数2ないし12の
アルカノイル基、炭素原子数3ないし12のアルケノイ
ル基、基−CH2−CH(R4)−OH又は炭素原子数7
ないし11のフェニルアルキル基を表わすか、或いは R9とR10とは、それらが結合しているN−原子と共に
5−又は6−員複素環式環を形成する)、 或いは (b)次式: で表わされる基を表わすが、ここで基R1,R2,R3
5,R6,R8,R9又はR10の少なくとも一つはアルケ
ニル−又はアルケノイル残基を表わす〕。
アルキル基としての置換基R1,R2,R4,R5,R6
8,R9およびR10は枝分れしていない又は枝分れした
アルキル基であることができるが、枝分れしていないア
ルキル基が好ましい。そのようなアルキル基の例は、メ
チル、エチル、プロピル、ブチル、第2ブチル、n−ヘ
キシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−デシ
ル又はn−ドデシルである。
アルケニル基としてのR1,R5,R6,R8およびR9
枝分れしない又は枝分れしたアルケニル基であることが
でき、例えばアリル、メタリル、2−ブテン−1−イ
ル、2−メチル−2−ブテン−1−イル又は2−ヘキセ
ン−1−イルであるが、アリルが好ましい。
シクロアルキル基としてのR9は、例えばシクロペンチ
ル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、シク
ロヘプチル又はシクロオクチルであることができるが、
シクロヘキシルが好ましい。
フェニルアルキル基としてのR1,R9およびR10は、例
えばベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチ
ル、3−フェニルプロピル又は3−フェニルブチルであ
ることができ、ベンジルが好ましい。
アルキルフェニル基としてのR2,R8およびR9は、例
えば4−トリル、2−トリル、3,5−ジメチルフェニ
ル、4−エチルフェニル又は4−イソプロピルフェニル
であることができ、4−トリルが好ましい。
アルカノイル基としてのR1は、例えばアセチル、プロ
ピオニル、ブチリル、ヘキサノイル(カプロニル)、2
−エチルヘキサノイル、n−オクタノイル(カプリロイ
ル)、n−デカノイル(カプリノイル)、n−ドデカノ
イル(ラウロイル)、n−ヘキサデカノイル(パルミト
イル)又はn−オクタデカノイル(ステアロイル)であ
ることができる。アルケノイル基としてのR1は、例え
ばアクリロイル、メタクリロイル、クロトニル、ビニル
アセチル又はオレイルであることができる。
アルコキシメチル基としてのR4は、例えばメトキシ
−、エトキシ−、ブトキシ−、ヘキシルオキシ−、オク
チルオキシ−又はドデシルオキシメチルであることがで
きる。
アルコキシアルキル基としてのR5,R8,R9およびR
10は、例えば2−メトキシエチル、2−エトキシエチ
ル、2−イソプロポキシエチル、2−ブトキシエチル、
2−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、3−ブト
キシプロピル又は2−オクチルオキシエチルであること
ができる。アルケノキシアルキル基としてのR5および
9は、例えば2−アリルオシシエチル、2−メタリル
オキシプロピル又は3−アリルオキシプロピルであるこ
とができる。
ジアルキルアミノアルキル基としてのR5,R8,R9
よびR10は、特にジアルキルアミノプロピル、例えば3
−ジメチルアミノ−、3−ジエチルアミノ−又は3−ジ
イソプロピルアミノ−プロピルである。
アルキレン基、又は−O−又は−N(R6)−が介在し
たアルキレン基としてのR7は、例えば1,2−エチレ
ン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、1,6−
ヘキシレン、1,8−オクチレン、2,4−ジメチル−
1,6−ヘキシレン、1,12−ドデシレン、4−オキ
サ−1,1−ヘプチレン、4−(メチルアザ)−1,7
−ヘプチレン又は4,8−ジアザ−1,11−ウンデシ
レンであることができる。
シクロアルキレン基又はシクロアルキレン−ジアルキレ
ン基としてのR7は、例えば1,4−シクロヘキシレ
ン、1,5−シクロオクチレン、1,4−ジメチレンシ
クロヘキサン又は3,3−ジメチル−5−メチレンシク
ロヘキシルであることができる。
2とR3並びにR9とR10は、それらが結合したN−原
子と共に複素環式環、例えばピロリジン−、ピペリジン
−、モルホリン−又は4−メチルピペラジン環、を形成
することができる。
式Iで表わされる下記の化合物が好ましい: a)式Iにおいて、基R1,R2,R3,R5,R6
8,R9又はR10の少なくとも二つがアルケニル又はア
ルケノイル基である化合物。 b)式Iにおいて、置換基A又は置換基AおよびBが
基R8O−又は(R9)(R10)N−を表わし、そしてR
8およびR9が炭素原子数3ないし7のアルケニル基であ
る化合物。 c)式Iにおいて、AおよびBが式:基R8O−又は
(R9)(R10)N−の基を表わし、そしてR8およびR
9がアリル基である化合物。 d)式Iにおいて、Aが基(R9′)(R10′)N−
(ここで、R9′は炭素原子数3ないし7のアルケニル
基を表わし、そしてR10′は炭素原子数1ないし12の
アルキル基、シクロヘキシル基、ヒドロキシエチル基、
ベンジル基、炭素原子数2ないし12のアルカノイル基
又は炭素原子数3ないし5のアルケノイル基を表わす)
を表わす化合物。 d)式Iにおいて、置換基AおよびBが基R8O−又
は(R9)(R10)N−を表わし(ここで、R8およびR
9はアリル基である)、そしてXが基−N(R5)を表わ
し(ここで、R5は次式: で表わされる基を表わし、そしてR1およびR7は前に与
えられた意味を表わす)を表わす化合物。 f)式Iにおいて、R1が炭素原子数3ないし7のア
ルケニル基、炭素原子数7ないし11のフェニルアルキ
ル基、シアノメチル基、炭素原子数2ないし18のアル
カノイル基、炭素原子数3ないし18のアルケノイル基
又は基−CON(R2)(R3)(R2,R3は前に定義し
た通りである)を表わす化合物。
2.ピペリジン−トリアジンの別の特に好ましい群は、
下記一般式IIで表わされる化合物により形成される: {式中、 mは2,3又は4であり、 R11はm価の残基であって、炭素原子数2ないし12の
アルキレン基、炭素原子数4ないし8のアルケニレン
基、キシリレン基又は基:−CH2−CH(OH)−C
2−,−CH2−CH(OH)−CH2−D−CH2−、
−CH(OH)−CH2又は を表わし 〔ここで、 Dは基−O−R12−O−又は−OOC−R13COO−を
表わし(ここで、R12およびR13は2価の脂肪族、脂環
式、芳香族又は芳香脂肪族残基を表わす)、 Tは3価の脂肪族又は複素環式基を表わし、そして Qは4価の脂肪族基を表わす〕; Zは式−O−又は−N(R14)−で表わされる2価の基
であり(ここで、R14は水素原子、炭素原子数1ないし
12のアルキル基、炭素原子数3ないし7のアルケニル
基、シクロヘキシル基、炭素原子数2ないし4のヒドロ
キシアルキル基、炭素原子数3ないし12のアルコキシ
アルキル基、炭素原子数5ないし12のアルケノキシア
ルキル基、炭素原子数4ないし12のジアルキルアミノ
アルキル基又はベンジル基を表わす); そして AおよびBは式Iで与えられた意味を表わし、ここで該
分子は少なくとも1個のアルケニル又はアルケノイル基
を含む。
ここでアルキレン基としてのR11は、例えば1,2−エ
チレン、1,4−ブチレン、1,6−ヘキシレン又は
1,12−ドデシレンであることができる。アルケニレ
ン基としてのR11は、特に2−ブテン−1,4−イレン
であることができる。
残基−O−R12−O−としてのDは、ジオール、例えば
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ジ
エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、シク
ロヘキサン−1,4−ジオール、ヒドロキノン、4,
4′−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ジフェニロー
ルプロパン、ジフェニロールメタン、キシリレンジオー
ル又は1,4−ジメチロールシクロヘキサン、の2価の
残基であり、2,2−ジフェニロールプロパンの残基が
好ましい。残基−OOC−R13−COO−としてのDは
ジカルボン酸、例えばコハク酸、アジピン酸、マレイン
酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸又はヘキサヒドロフタル酸、の2価の残基である。
3価の基としてのTは、例えばグリセロール、トリメチ
ロールプロパン、トリメチロールエタン又はイソシアヌ
ル酸の3価の残基である。
Qは、特にペンタエリスリトール、 の4価の基であることができる。
アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、アルケノ
キシアルキル又はジアルキルアミノアルキル基としての
14は、R5で定義した通りのものであることができ
る。ヒドロキシアルキル基としてのR14は、例えば2−
ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル又は2−ヒ
ドロキシブチルであることができる。
式IIで表わされる下記の化合物が好ましい: 2)少なくとも2個のアルケニル−又はアルケノイル
基を含む化合物、 2)式IIにおいて、Aが式:R8O−又は(R9)(R
10)N−(ここで、R8およびR9は炭素原子数3ないし
7のアルケニル基であり、そしてR10は前に与えられた
意味を有する)で表わされる基を表わす化合物、 2)式IIにおいて、AおよびBが式:R8O−又は
(R9)(R10)N−(ここで、R8およびR9はアリル
基である)で表わされる基を表わす化合物、 3.別の特に適したピペリジン−トリアジン化合物群は
次式III: 〔式中、 nは2ないし20の値を有し、 A′は式:R8O−又は(R9)(R10)N−で表わされ
る基であり(ここで、R8およびR9は炭素原子数3ない
し7のアルケニル基を表わす)、 Wは式:−O−又は−N(R16)−で表わされる2価の
基であり(ここで、R16は水素原子、炭素原子数1ない
し12のアルキル基、炭素原子数3ないし7のアルケニ
ル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、又は次式: で表わされる基を表わす)、そして R1,R7およびR10は前に定義した通りである〕で表わ
される化合物により形成される。この式において、アル
ケニル基としてのR16は、例えばアリル、メタリル、2
−ブテニル、2−メチル−2−ブテン−1−イル又は2
−ヘキセン−1−イルであることができるが、アリルが
好ましい。アルキル基としてのR16は、R6について定
義した通りであることができる。
式IIIで表わされるオリゴマー化合物は線状又は環状オ
リゴマーであることができる。環状オリゴマーの例は次
式IIIA: で表わされる環状二量体(シクロダイマー)である。
式IIIで表わされる線状および環状オリゴマーの混合物
を使用することも可能である。
)式IIIで表わされる好ましい化合物は、A′がア
リルアミノ又はジアリルアミノ基である化合物である。
4.別の特に適したピペリジン−トリアジン化合物群
は、次式IV: (式中、 R1は式Iで定義した通りであり、 Zは式IIで定義した通りであり、 A′は式IIIで定義した通りであり、 pは2,3又は4であり、そして R17はポリオール又はポリアミンのp−価の残基であ
る) で表わされる化合物により形成される。
2価の基としてのR17は、ジオール又はジアミン、例え
ばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオー
ル、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ヒドロキノン、2,2−ジフェニロールプロパン、
ジフェニロールメタン、キシリレンジオール、1,4−
ジメチロールシクロヘキサン、エチレンジアミン、1,
3−ジアミノプロパン、テトラメチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、1,3
−ジアミノシクロヘキサン、4,4′−ジアミノビフェ
ニル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン又は1,7
−ジアミノ−4−オキサヘプタン、の残基であることが
できる。
3価の基としてのR17は、トリオール又はトリアミン、
例えばグリセロール、トリメチロールプロパン、トリエ
タノールアミン、ジエチレントリアミン又はジプロピレ
ントリアミン、の残基であることができる。
4価の基としてのR17は、テトラオール又はテトラアミ
ン、例えばペンタエリスリトール又はトリエチレンテト
ラアミン、の残基であることができる。
)式IVで表わされる好ましい化合物は、置換基A′
がアリルオキシ、アリルアミノ又はジアリルアミノ基で
ある化合物である。
)式IVで表わされる同じく好ましい化合物は、A′
が基(R9)(R10)N−であり、そしてR10が炭素原
子数1ないし12のアルキル基、シクロヘキシル基、ヒ
ドロキシエチル基、ベンジル基、炭素原子数2ないし1
2のアルカノイル基、又は炭素原子数3ないし5のアル
ケノイル基である化合物である。
)式IVで表わされる同じく好ましい化合物は、R1
が炭素原子数3ないし7のアルケニル基、炭素原子数7
ないし11のフェニルアルキル基、シアノメチル基、炭
素原子数2ないし18のアルカノイル基、炭素原子数3
ないし18のアルケノイル基、又は−CON(R2
(R3)である化合物である。
1d,1f,2,3,4bおよび4c群の化合物は新規
化合物であり、そしてまた本発明の主題を形成する。化
合物群1dおよび1f(式I)の製造は、ドイツ国特許
公報第2319816号の方法と同様にして行うことができ
る。この方法においては、シアヌル酸クロリドを成分A
H,BHおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン又は4−アミノ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンと段階的に反応させる。ピペリ
ジンのチッ素上への置換基R1の導入は、ハロゲノトリ
アジンとの反応前又は反応後に行うことができる。
2群(式II)の化合物は、欧州特許A3542に示された一
般的方法により製造できる。これらの方法において、基
11はジハロゲノ、トリハロゲノ又はテトラハロゲノ化
合物、或いはジエポキシ、トリエポキシ又はテトラエポ
キシ化合物を用いて導入される。
3群(式III)の化合物は、ドイツ国公開公報第2636144
号の方法により製造できる。この方法においては、シア
ヌル酸クロリドをまず化合物A′H1モルと反応させ、
次に二官能性ピペリジン化合物1モルと反応させる。過
剰量の二官能性成分を使用することにより、重合度nを
低く保持することができる。
4bおよび4c群(式IV)の化合物は、ドイツ国公開公
報第2636130号の方法で製造できる。この方法において
は、シアヌル酸クロリドを化合物A′H、4−ヒドロキ
シピペリジン又は4−アミノピペリジン誘導体、および
ポリオール又はポリアミンR17(H)pと段階的に反応
させる。トリアジン対ポリオール又はポリアミンとのモ
ル比はp対1である。これらの化合物の製造に関する更
に詳細は、以下の製造例に見ることができる。
ピペリジン−トリアジン化合物はポリマーに、0.01ない
し5重量%、好ましくは0.1〜1重量%の量で添加され
る。
その添加は、ポリマーの成形前に、好ましくはポリマー
粉末又はポリマー顆粒と乾式混合により行われる。ピペ
リジン−トリアジン化合物はまたマスターバッチの形体
でポリマーに添加することもできる。遊離基生成剤は安
定剤と同時に混合することができるが、直接ポリマー溶
融物に添加することもできる。ピペリジン−トリアジン
安定剤の添加と同時に、他の安定剤又は他の添加剤、例
えば酸化防止剤、金属失活剤、ホスファイト、UV吸収
剤、金属カルボキシレート、潤滑剤、静電防止剤、難燃
剤、顔料、充填剤又は補強用物質、を添加することも可
能である。フェノール系酸化防止剤、特にβ−(3,5
−ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ン酸の誘導体、例えばそのオクタデシルエステル又はペ
ンタエリスリチルエステル、の追加的使用が特に重要で
ある。オリゴマー化ジヒドロキノリン誘導体、例えばト
リメチルジヒドロキノリンのオリゴマーの添加もまた、
ポリマーの耐老化性を増大させる。ポリマーを架橋させ
ようとする場合、架橋助剤、例えばトリアリルシアヌレ
ート、ジアリルテレフタレート、トリアリルトリメリテ
ート、エチレングリコールジアクリレート又はトリメチ
ロールプロパントリメタクリレート、を加えることも可
能である。
反応を遊離基形成剤の存在下にて行う場合、グラフト又
は架橋はポリマーを遊離基形成剤がかなりの速度で分解
する温度に加熱することにより行う。ある場合、グラフ
トと同時にポリマーの分子量をある程度低減させるのが
望ましい。この種の低減は、該処理に応じるポリマーの
場合、遊離基形成剤を適当に選びそして計量添加するこ
とおよび適当な温度制御をすることにより達成される。
グラフト又は架橋を照射により行う場合、室温でそして
ポリマーの成形後に行うのが好ましい。
プラスチック物品、例えばケーブル絶縁体、管又はシー
ト状体、の連続的架橋には種々の工業的方法がある。こ
れらの方法の全てはまた本発明の方法に適している。
この種の遊離基架橋反応では同時に起る副反応の結果と
してポリマー内に望ましくない泡の形成が起ることが知
られている。本発明による安定剤はこれらの副反応を低
減し、従って泡形成を減じる。
架橋性ポリマーにピペリジン−トリアジン誘導体を添加
すると、ポリマーを長期間安定化するだけでなく、必要
な遊離基形成剤の量を低減することもできる。要する
に、本発明の方法は架橋性熱可塑性プラスチックに特に
適しそして特に重要である。
本発明の方法により安定化されたポリマーは光化学的劣
化に対して高い耐性を有する。これは、安定剤中のテト
ラアルキルピペリジン基の含量に期待されていた。しか
しながら、驚くべきことに、このようにして安定化され
たポリマーはまた、酸化防止剤の添加によってのみ達成
することができる高い耐熱−酸化安定性を有する。個々
の場合、市販の酸化防止剤の作用が幾分優れている。
下記の例は、本発明の方法を該例に限定することなく更
に詳しく例示し、そしてその目的に使用できる各安定剤
の製造法を記載するものである。全ての温度データは摂
氏である。
安定剤の調製 実施例1: a)アセトン500ml中のN,N′−ビス(2,2,6,
6−テトラメチルピペリジ−4−イル)−ヘキサメチレ
ンジアミン198.8g(0.5モル)溶液を、攪拌下にア
セトン1中の塩化シアヌール酸184.4g(1モル)溶
液へ、2時間半以内に滴下する。この場合、温度を0〜
5℃に保持する。滴下後に上記温度下で更に4時間攪拌
する。次いで水160mlのNaOH40gを含む溶液を氷冷下
で加え、さらに15分間攪拌する。反応溶液を中和し、
氷水1内へ注ぎ、析出物を濾別し、乾燥器内で乾燥す
る。この結果、下記式のテトラクロル化合物347gを得
る: この化合物の融点は138〜140℃である。
分析結果:C304810Cl(分子量690.
6); Cl20.56%(計算値)、 Cl20.53%(測定値)、 b)上記テトラクロル化物27.6g(0.04モル)と、アリ
ルアミン60g(1.05モル)との混合物を攪拌しながら
オートクレーブ中で24時間、130℃に加熱する。この
場合7バールの圧力が生じる。冷却後に過剰のアリルア
ミンを真空蒸溜で除去し、残滓をクロロホルム300ml中
に処理し、この混濁溶液を20%苛性ソーダ100ml溶液
により1回洗浄し、水50mlで3回洗浄する。こうして
得る清澄溶液をNa2SO4により乾燥し、留去する。残滓と
して得られる粗成物(25g)は静止させておくと、結
晶化する。これを精製するために高温のリグロイン(沸
点110〜140℃)250ml内へ溶解させた上で、シリカゲル
4gと共に攪拌して高温状態で濾過する。冷却時に結晶
化した生成物を濾別して60℃にて真空下乾燥する。そ
の結果、下記式のN,N′−ビス〔2,4−ジ(アリル
アミノ)−1,3,5−トリアジン−6−イル〕−N,
N′−ビス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
−4−イル)−ヘキサメチレンジアミンを得る: この融点は162〜163℃である(安定剤No.1)。
分析結果:C427214(分子量773.14) 計算値:C65.25% H9.39% N25.36% 測定値:C65.4% H9.4% N25.5% 上記と同様にして下記の安定剤を作る: 2,4−ビス〔N−(2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジ−4−イル)−ブチルアミノ〕−6−アリルアミ
ノ−1,3,5−トリアジン(融点101〜103℃)(安定
剤No.2); N,N′−ビス〔2,4−ビス(ジアリルアミノ)−
1,3,5−トリアジン−6−イル〕−N,N′−ビス
(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)
−ヘキサメチレンジアミン(融点124〜125℃)(安定剤
No.3); 2,4−ビス(ジアリルアミノ)−6−〔N−(2,
2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)−ブチ
ルアミノ〕−1,3,5−トリアジン〔粘性油、沸点23
0℃(0.1Pa)〕(安定剤No.4); N,N′−ビス〔2,4−ジ(アリルオキシ)−1,
3,5−トリアジン−6−イル〕−N,N′−ビス
(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)
−ヘキサメチレンジアミン(融点112〜113℃)(安定剤
No.5); 2−ジ(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−
イル)−アミノ−4,6−ジ−アリルアミノ−1,3,
5−トリアジン(融点74〜75℃)(安定剤No.6);お
よび 下記式の化合物(融点239〜240℃)(安定剤No.7); 実施例2: トルエン500mlの塩化シアヌール73.8g(0.4モル)清澄
溶液中へ、アリルアミン54.9g(0.96モル)を攪拌しな
がら1時間半以内に滴下する。この場合温度を、反応容
器外側を穏やかに冷却することによって20〜30℃に保持
する。室温下でさらに2時間ならびに50℃下で1時間
攪拌後、混合物を20℃に冷却し、次いで水70mlの苛
性ソーダ16g(0.4モル)溶液を20℃にて2時間以
内に滴下する。さらに室温下で2時間ならびに60℃下
で6時間攪拌後、更に水70mlの苛性ソーダ16g(0.
4モル)溶液を2時間以内に滴下し、60℃にて5時間
攪拌する。混合物を室温まで冷却した後、水200mlを加
え、約30分間の攪拌後に沈澱を濾別する。この沈澱を
水で良く洗浄し、良く吸引排水し、約95℃下で真空乾
燥する。こうして得た無色の2,4−ビス−アリルアミ
ノ−6−クロル−1,3,5−トリアジンは分析上純粋
で、融点が205〜206℃である;水分含量は<0.3%。
収量88.2g(理論値の97.7%)である。
分析結果:C12Cl(分子量225.7) 計算値:C,47.90;H,5.36;N,31.03; Cl,15.70% 測定値:C,47.9;H,5.5;N31.3;Cl,15.6% 上記と同様にして下記安定剤を得る: 2−アリルアミノ−4−〔N−(2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジ−4−イル)−ブチルアミノ〕−6−
クロル−1,3,5−トリアジン(融点143〜144℃); 2−アリルアミノ−4−〔N−(2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジ−4−イル)−オクチルアミノ〕−6
−クロル−1,3,5−トリアジン(融点〜50℃); 2,4−ビス〔N−(2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジ−4−イル)−ブチルアミノ〕−6−クロル−
1,3,5−トリアジン(融点117〜118℃); 2,4−ビス(ジアリルアミノ)−6−クロル−1,
3,5−トリアジン〔沸点155℃/0.01〕;および 2−ジアリルアミノ−4−〔N−(2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジ−4−イル)−ブチルアミノ〕−6
−クロル−1,3,5−トリアジン〔沸点210℃/0.0
6〕。
2,4−ビス−アリルアミノ−6−クロル−1,3,5
−トリアジン46.5g(0.206モル)およびN,N′−ビ
ス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イ
ル)−ヘキサメチレンジアミン39.5g(0.1モル)をキ
シレン200ml中に、窒素気流下攪拌することにより急速
に溶解させ、清澄液を最初に形成させる。約10〜15分後
に、塩酸塩の沈澱が生じ始める。混合物を還流温度下
で、さらに2時間攪拌する。次に微粉末の固形苛性ソー
ダの全量8.8g(0.22モル)を5段階に分けて5時間
以内に添加し、還流下にさらに10時間攪拌を続ける。
反応混合物を熱いうちに(約125℃)、あらかじめ加熱
してある吸引漏斗により濾過処理を行い、残渣を少量の
加温キシレンで洗浄し、濾液を攪拌および冷却(0〜5
℃)することにより結晶生成させる。この結晶物を濾取
し、特定沸点ガソリン(沸点110〜140℃)にて再結晶す
れば、N,N′−ビス−(2,4−ジ(アリルアミノ)
−1,3,5−トリアジン−6−イル〕−N,N′−ビ
ス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イ
ル)−ヘキサメチレンジアミン(融点161〜163℃)が得
られる。この生成物は実施例1b)で作ったものと同定
した(安定剤No.1)。
同様にして下記の安定剤を作る: N,N′−ビス−〔2,4−ジ(アリルアミノ)−1,
3,5−トリアジン−6−イル〕−N,N′−ビス−
(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)
−1,2−ジアミノエタン(融点211〜212℃)(安定剤
No.8);および 下記式の化合物(融点198〜200℃)(安定剤No.9): 下記式の化合物(融点117〜119℃)(安定剤No.1
0): 下記式の化合物(融点約102℃)(安定剤No.11): 下記式の化合物(融点130〜131℃)(安定剤No.1
2): 下記式の化合物(融点151〜159℃)(安定剤No.1
3): (上記式中、Pipは2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジ−4−イル基を表わす) 実施例3: 2,4−ビス−アリルアミノ−6−クロル−1,3,5
−トリアジン18.05g(10.08モル)および2−(2,
2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)−エチ
ルアミン14.74g(0.08モル)をキシレン300mlを攪拌し
ながら4時間、還流温度下で加熱する。次いで微粉末苛
性ソーダ3.5g(0.088モル)を4段階に分けて4時間に
わたり上記反応混合物へ添加し、この混合物を一夜還流
温度下に保持する。次いでこの反応混合物を熱いうちに
濾別することにより、析出した塩化ナトリウムを除き、
キシレンを減圧蒸留により完全に除去し、残渣をn−ペ
ンタンから再結晶する。こうして得た2,4−ビス−ア
リルアミノ−6−〔2−(2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジ−4−イル)−エチルアミノ〕−1,3,5
−トリアジンは融点74〜75℃である(安定剤No.14) 分析結果:C2035(分子量373.55) 計算値:C,64.31;H,9.44;N,26.25% 測定値:C,64.3;H,9.6;N,26.0% 同様にして下記の安定剤を作る: 2,4−ビス−アリルアミノ−6−〔N−(2,2,
6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)−ブチルア
ミノ〕−1,3,5−トリアジン〔沸点215℃/0.01〕
(安定剤No.15); 2,4−ビス−アリルアミノ−6−(2,2,6,6−
テトラメチルピペリジ−4−イルアミノ)−1,3,5
−トリアジン(融点87〜89℃)(安定剤No.16); 2−ジアリルアミノ−4,6−ビス〔N−(2,2,
6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)−ブチルア
ミノ〕−1,3,5−トリアジン(融点98〜100℃)
(安定剤No.17); 2−ジアリルアミノ−4,6−ビス(2,2,6,6−
テトラメチルピペリジ−4−イル(アミノ)−1,3,
5−トリアジン(融点97〜98℃)(安定剤No.18); 2−ジアリルアミノ−4,6−ビス〔N−(2,2,
6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)−メチルア
ミノ〕−1,3,5−トリアジン(融点92〜93℃)(安
定剤No.19; 2−ジアリルアミノ−4,6−ビス〔N−(2,2,
6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)−エチルア
ミノ〕−1,3,5−トリアジン(融点129〜130℃)
(安定剤No.20); 2−ジアリルアミノ−4,6−ビス〔N−(2,2,
6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)−イソプロ
ピル−アミノ〕−1,3,5−トリアジン(融点219〜2
20℃)(安定剤No.21);および2,4−ビス(ジア
リルアミノ)−6−(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ルピペリジ−4−イルアミノ)−1,3,5−トリアジ
ン〔融点230〜235℃/0.06〕(安定剤No.22)。
実施例4 A)4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン700.8g(3.3モル)および水500mlを
反応フラスコ内に入れる。上記懸濁物を約2℃に冷却
し、塩化シアヌル184.2g(1.0モル)を攪拌(アンカ攪
拌器を使用)しながら0〜5℃(フラスコ外側の冷却)
下で約30分以内に添加する。混合物を0〜5℃下でさら
に30分攪拌した後、水50mlの苛性ソーダ40g(1.
0モル)溶液を15分以内に滴下し、0〜5℃下でさら
に2時間攪拌する。次いで上記反応混合物を約30分間
40℃に保持し;この後で再び水50mlの苛性ソーダ4
0g(1.0モル)溶液を添加して、さらに2時間40
℃に保持する。次いで混合物を30分間、還流温度に加
熱し、更にまた水50mlの苛性ソーダ40g(1.0モ
ル)溶液を添加し、さらに12時間にわたる還流温度下
で反応を終らせる。トリアジン化合物は単離するため
に、上記反応混合物にトルエネン800mlを添加いて30
分間の攪拌後にトルエン相を分離することにより単離す
る。このトルエン溶液を2回水洗してから硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、溶媒を真空蒸留で除去する。残渣はアセト
ニトリルより再結晶し、2,4,6−トリス−N−
(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)
−ブチルアミノ−1,3,5−トリアジン(融点166〜1
67℃)を得る。
分析結果:C4281 計算値:C,70.84;H,11.47;N,11.70% 測定値:C,70.8 ;H,11.5 ;N,11.9 % B)2,4,6−トリス−N−(2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジ−4−イル)−ブチルアミノ−1,
3,5−トリアジン42.7g(0.06モル)、臭化アリル4
3.6g(0.36モル)、炭酸カリウム27.7g(0.2モ
ル)、微粉末沃化カリウム2gおよびエチルメチルケト
ン150mlから成る反応混合物をN雰囲気下、還流温度
にて、32時間、攪拌(アンカ攪拌器使用)する。反応
混合物を熱いうちに濾過処理し、口取残渣をジクロルメ
タンで良く洗浄し、併せた濾液より真空蒸留にて溶媒を
完全に除去する。残渣をアセトニトリル/エチルメチル
ケトン(約1:1)より再結晶し、次いで純粋のアセト
ニトリル内で再結晶させる。この結果、純粋の2,4,
6−トリス−〔N−(1−アリル−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジ−4−イル)−ブチルアミノ〕−
1,3,5−トリアジン(融点161〜163℃)が得られ
る。(安定剤No.23)。
分析結果:C5193(分子量832.3) 計算値:C,73.59;H,11.26;N,15.15% 測定値:C,73.4 ;H,11.5 ;N,15.2 % Hの核気共鳴スペクトルも上記構造と一致している。
同様にして前記安定剤No.17からは、過剰の臭化アリ
ルとの置換反応により2−ジアリルアミノ−4,6−ビ
ス〔N−(1−アリル−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジ−4−イル)−ブチルアミノ〕−1,3,5−
トリアジン(融点103〜104℃)が製造される(安定剤N
o.24)。
同様にして2,4,6−トリス(2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジ−4−イルオキシ)−1,3,5−ト
リアジンから2,4,6−トリス(1−アリル−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イルオキシ)
−1,3,5−トリアジン(融点218〜219℃)が製造さ
れる(安定剤No.25)。
同様にして2,4,6−トリス〔N−(2,2,6,6
−テトラメチルピペリジ−4−イル)−アリルオキシカ
ルボニルメチルアミノ〕−1,3,5−トリアジンから
2,4,6−トリス−〔N−(1−アリル−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)−アリルオ
キシカルボニルメチルアミノ−1,3,5−トリアジン
が製造される(軟化点約55℃)(安定剤No.26)。
実施例5: 2,4−ビス−アリルアミノ−6−(2,2,6,6−
テトラメチルピペリジ−4−イルアミノ)−1,3,5
−トリアジン(融点87〜89℃)12.1g(0.035モ
ル)および純粋のビスフェノール−A4,4′−ジグリ
シジルエーテル6.07g(0.0175モル)とから成る混合物
を、攪拌しながら窒素雰囲気下で31時間、110〜115°
に加熱する。次いで上記反応混合物を室温に冷却し、ジ
クロルメタンに溶解させ、この溶液を水20mlで3回水
洗して活性炭で処理し、次いで溶媒を留去する。粗製化
合物をシリカゲル60(メルク社、粒径サイズ0.04−0.
063mm)移動相:エーテル/メタノール=9:1)によ
るクロマトグラフィーにて更に精製し、これにより下記
構造式の化合物がジアステレオ異性体混合物として得ら
れ、その軟化点は約120℃である。(安定剤27): 分析結果:C578614(分子量1031.35) 計算値:C,66.38;H,8.42;N,19.00% 測定値:C,66.5 ;H,8.6 ;N,18.7% 同様にしてトリグリシジルシアヌレート0.1モルをジ
アリルアミン0.15モルおよび2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン0.15モルと反応させる。軟化点40℃の
混合物生成物が得られる(安定剤No.28) 実施例6: A)トルオール500mlのN,N′−ビス(2,4−ジク
ロル−1,3,5−トリアジン−6−イル)−N,N′
−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−
イル)−ヘキサメチレンジアミン103.6g(0.15モル)
溶液中へ無水アリルアミン17.2g(0.3モル)を攪拌し
ながら30〜40℃下で1時間以内に滴下する。続いて水10
0mlの苛性ソーダ12.0g(0.3モル)溶液を約30℃にて
添加して50℃にてさらに19時間攪拌を続ける。混合
物は、分液漏斗中で水相を分離させて処理し、有機相を
水200mlで3回洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥し、溶
媒を減圧留去する。固体残渣をエチルメチルケトンより
再結晶させると、純粋なN,N′−ビス(2−クロル−
4−アリルアミノ−1,3,5−トリアジン−6−イ
ル)−N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジ−4−イル)−ヘキサメチレンジアミン(融点
210〜211℃)が得られる。
分析結果:C366012Cl(分子量731.87) 計算値:C59.08 H8.26 N22.97 Cl9.69% 測定値:C59.2 H8.3 N22.9 Cl9.8% B)上記ジクロライド21.95g(0.03モル)およびN,
N′−ビス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
−4−イル)−ヘキサメチレンジアミン11.84g(0.03
モル)のキシレン150ml溶液を2.5時間、130〜135℃
に加熱する。次いで、微粉末苛性ソーダ全量2.8g
(0.07モル)を4段階に分けて1時間毎に上記温度下で
添加し、さらに16時間、還流温度下で攪拌を続ける。
次いでこの反応混合物(白色の懸濁物)を熱いうちに濾
過して濾取残渣を下記C)の場合と同様に処理する。
キシレンを清澄な濾液から真空蒸留で除去して、残渣を
ジエチルエーテル10mlで稀釈し、この溶液を激しく攪
拌しながら室温下で徐々にアセトニトリル300ml中へ注
入する。生成する沈澱を濾取して真空乾燥する。
こうして下記式のオリゴアミノトリアジン(軟化点約14
0℃;平均分子量n=2800)が得られる(安定剤No.2
9): 分析結果:(C3054 (分子量526.8)
計算値:N,21.27% 測定値:N,21.0 % C)前記白色の濾取残渣を、最初は冷たいジクロルメタ
ンにより充分洗浄して乾燥させてから、良く水洗する。
続いて、残渣を高温のジメチルアセトアミド中へ溶解さ
せて、溶液を濾過して結晶析出させる。こうして得た結
晶は融点が350℃以上で融解せず、下記式の大環状構造
を有している(安定剤No.30): 分析結果:C60108(分子量1053.64) 計算値:C,68.40;H,10.33;N,21.27% 測定値:C,68.1 ;H,10.5 ;N,21.2 % 同様にして前記A)に記載したジクロライドと、N,
N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−
4−イル)−エチレンジアミンとから下記式のオリゴマ
ー(軟化点210℃、平均分子量n5200)(安定剤No.3
1): および 下記式の対応する環状二量体(融点340℃以上)(安定
剤No.32): が夫々得られる。
両式中のPipは2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
−4−イル基を表わす。
実施例7: 無水酢酸150mlの安定剤No.1 23.2g(0.03モル)を含
む溶液を攪拌しながら窒素雰囲気内で24時間、90℃
に加熱する。次いで過剰の無水酢酸を真空蒸溜で完全に
除去して、得られる粗生成物をカラムクロマトグラフィ
の使用によりシリカゲル60(メルク社製;粒度0.04〜
0.063mm)で精製し(移動相としてジエチルエーテル/
メタノール=96:4の割合で使用する)、且つリグロ
イン/トルエン(9:1)から再結晶させると純粋の
N,N′−ビス〔2,4−ビス(N−アセチルアリルア
ミノ)−1,3,5−トリアジン−6−イル〕−N,
N′−ビス−(1−アセチル−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジ−4−イル)−ヘキサメチレンジアミン
(融点139〜140℃)が得られる(安定剤No.33)。
分析結果:C548414(分子量1025.3) 計算値:C,63.25;H,8.25;N,19.13% 測定値:C,63.2 ;H,8.3 ;N,19.2 % Hの核磁気共鳴スペクトルも上記構造と一致する。
過剰の無水酢酸を使用して安定剤No.28を上記と同様
に処理すると、対応するO−アセチル誘導体が軟樹脂状
として得られる(安定剤No.34)。
実施例8: 安定剤No.1 23.2g(0.03モル)、トリエチルアミン3
3.5ml(0.24モル)、2,6−ジ−第3ブチル−p−ク
レゾール0.1gおよびジクロルメタン160mlの溶液
へ、ジクロルメタン20mlの蒸溜直後のアクリル酸クロ
ライド18.9g(0.21モル)溶液を(N雰囲気内で)攪
拌しながら−10°〜5℃下で約5時間以内に滴下し、−
5℃下で約24時間さらに攪拌し続ける。次いで室温ま
で温めてから反応混合物にヘキサン150mlを加え、析出
したトリエチルアミン塩酸塩を濾別する。濾液を水、2
0%炭酸カリウム溶液、再び水により順次洗浄してか
ら、硫酸ナトリウムで有機相を乾燥させ、次いで溶媒を
減圧留去する。こうして得た粗成物をクロマトグラフィ
の使用により、シリカゲル60(メルク社製;粒度0.04
〜0.63mm)で精製し(移動相はジエチルエーテル/ヘキ
サンを9:1で使用)、続いてジイソプロピルエーテル
より再結晶させる。この結果、N,N′−ビス〔2,4
−ビス(N−アクリロイルアリルアミノ)−1,3,5
−トリアジン−6−イル〕−N,N′−ビス−(1−ア
クリロイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−
4−イル)−ヘキサメチレンジアミン(融点78〜80℃)
が得られる(安定剤No.35)。 Hの核磁気共鳴スペクトル(220MHz)も上記構造と一
致する。
安定剤の使用 実施例A 低密度ポリエチレンの架橋 ポリエチレン(密度0.926〜0.929;190℃および2.16kg
でのメルトインデックス0.15〜0.30)26gに実施例1
の安定剤No.1 0.4重量%を混合してから、ブラベ
ンダープラストグラフにより5分間125℃下で可塑化す
る。比較のため、安定剤を添加しない対応のサンプルも
用意する。上記可塑化後に、さらにポリエチレン12g
を過酸化ジクミル(遊離基形成体)と共に添加して、さ
らに5分間125℃下で混練する。上記過酸化物の量は表
1に記載してある。続いて上記プラストグラフの混合室
からポリマを取出した上で、125℃の加熱プレスにより
プレスして1mm厚のシートにする。このシートを更に高
温下で第2プレスにより架橋結合させる。一定時間後に
同シートを第3プレス内で冷却させる。上記シートから
は唖鈴形状のテスト片をDIN(ドイツ工業規格)52
504に基づいて打抜く。架橋度を決定するために、各サ
ンプルからの3つのテスト片に対して200℃の炉内で1
5分間、0.8N(=20N/cm2)の引張力を受けさ
せて、この結果生じる伸びを測定する。
次いでテスト片を無負荷状態で5分間、200℃に加熱す
る。この後での残留伸びも測定する。上記条件下で引張
力による伸びが175%以下、無負荷状態後の伸びが5%
以下の場合は、架橋結合が充分に行なわれていると言え
る。
上記テストは“hot set”(加熱硬化)テストの名で呼
ばれている。
耐老化性を決定するために、空気を循環させている150
℃加熱炉内でテスト片を懸架させて、規則的な時間間隔
をおいて力による伸びテストを受けさせる。第1表には
切断点伸びが初期値の半分になるまでの日数を記載して
ある。
加えて、沸騰クロロホルムで4日間抽出したテスト片に
対しても上記耐老化性テストを行なう。
安定剤No.1を使用して架橋結合させたサンプルのテス
ト片の窒素含量をCHCl3による抽出前と抽出後で夫々分
析した結果、同窒素含量が抽出前と抽出後で夫々同一で
あることが判明した。このことは安定剤が化学的に組込
まれていることの証拠である。
これに対して安定剤No.1の代りに下記式の対応する飽
和ピペリジン−トリアジン化合物を使用すると、抽出後
の耐老化性が著しく失われ且つ窒素含量が抽出のため初
期値の20〜30%へ減少する: 実施例B モノアリル化合物のグラフト結合 実施例Aの場合と同様にして低密度ポリエチレンを過酸
化ジクミル2%および下記式の安定剤No.2 0.4
%: と共に125℃下で10分間プレスし、180℃下で15分間
架橋させる。こうして得たシートの窒素含量は780ppmで
ある。沸騰クロロホルムにより7日間抽出した後の窒素
含量は630ppmであって、初期値の80%に対応する。
実施例C 低密度ポリエチレンの架橋 実施例Aの場合と同様に行なうが、相違する点は遊離基
形成体として下記式のエチル−O−ベンゾイル−ドデカ
ンヒドロキシメイトを使用し且つ付加的な架橋助剤とし
てシアヌール酸トリアリルを添加する: 上記シートを125℃下でプレスし、次いで10分間240℃
に加熱して架橋結合させる。
上記成分は下記の割合で添加する。
0.4%の安定剤No.1 1%のシアヌール酸トリアリル 2%のエチルO−ベンゾイル−ドデカンヒドロキシメイ
ト 耐老化性をテストするために、150℃下の空気循環炉内
で夫々14日間、28日間老化させた後での切断点伸び
を測定する。この伸びは下記の通りである。
老 化 前 クランプ固定間隔45mmに対し
て214mm 14日間の老化後 〃
201mm 28日間の老化後 〃
225mm 安定剤No.1を含まない比較サンプルも上記と同様の測
定を行なったところ、下記切断点伸びを示した: 老 化 前 固定クランプ間隔45mmに対し
て145mm 14日間の老化後 〃
19mm 28日間の老化後 〃
13mm 実施例D 高密度ポリエチレンの架橋 ポリエチレン(密度0.949〜0.953;190℃および21.9kg
でのメルトインデックス1.0〜2.3)26gを第2表に記
載した安定剤と混合してブラベンダープラストグラフに
より200℃下で5分間可塑化する。この可塑化混合物へ
さらにポリエチレン12gを第2表に記載の2,2−ア
ゾビス−(2−アセトキシプロパン)(遊離基形成体)
所定量と共に添加して200℃下でさらに5分間混練す
る。この可塑化ポリマーを加熱プレスにより200℃下で
プレスして1mm厚のシートにしてから、更に、より高温
下で第2プレスにより架橋結合させる。架橋結合の時間
と温度は第2表に記載してある。続いて第3プレス内で
上記シートを冷却する。ミクロトームを使用して上記シ
ートからチップ(厚さ0.05mm、巾1mm)を切取り、その
0.5gをステンレスネット製のケージ内へ入れる。こ
のケージを密閉して沸騰トルエン中で24時間抽出す
る。なお、このトルエンにはビス−(2−ヒドロキシ−
3−第3ブチル−5−メチルフェニル)−メタン1%を
安定剤として混入しておく。上記ケージを初めに100℃
下に懸架してトルエンを滴下・排除するようにし、次い
で同ケージを室温下に懸架してから真空乾燥して秤量す
る。不溶のポリマ残滓は架橋結合部分に対応するが、そ
の量をチップ使用量の%(歩溜り)で第2表に示してあ
る。耐老化性の決定は実施例Aの場合と同様に行なう。
実施例E 低密度ポリエチレンの架橋 第3表に掲げたピペリジン−トリアジン安定剤0.4%
および過酸化ジクミル1.6%をポリエチレン(密度0.
926〜0.929)と混合し、実施例Aの場合と同様に125℃
下でプレスしてシートにする。このシートを15分間18
0℃に加熱して架橋させる。
実施例Aの場合と同様にしてシートの“hot set”(加
熱硬化)を架橋度として測定すると共に、炉内老化後の
切断点伸びも測定する。この結果を第3表に示す。
実施例F 酸化防止剤との併用 実施例Aの場合と同様にして低密度ポリエチレンを過酸
化ジクミル1.7%および安定剤0.6%と混合させて
から、125℃下でプレスしてシートとし、このシートを
10分間240℃下で架橋させる。使用する安定剤は第1
の場合市販の酸化防止剤とし、第2の場合は本発明の安
定剤並びに同安定剤と上記酸化防止剤との混合物とす
る。
サンプルの架橋度は“hot set”(加熱硬化)伸びの測
定により決定し、同サンプルの耐老化性は150℃下での
炉内老化後の切断点伸び測定により決定する。この結果
を第4表に示す。
上記第4表からわかる如く、安定剤No.1とイルガノッ
クス1076との混合物は安定剤No.1だけの場合とほゞ
同一の効果を有しているが、イルガノックス1076単独
の場合は全く不適当である。

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化学的又は物理的手段により生成された遊
    離基の作用によりエチレン系不飽和ポリアルキルピペリ
    ジン誘導体を、安定化すべきポリマー上にグラフトさせ
    ることによりポリアルキルピペリジン安定剤を該ポリマ
    ーと化学的に結合させる方法において、該安定剤とし
    て、分子が少なくとも1個のエチレン系不飽和基および
    少なくとも1個の2,2,6,6−テトラメチルピペリ
    ジン基を含むs−トリアジン化合物を使用することを特
    徴とする、安定剤のポリマーへの化学的結合方法。
  2. 【請求項2】使用する安定剤が少なくとも1個の2,
    2,6,6−テトラメチルピペリジン基の他に更に少な
    くとも2個のエチレン系不飽和基を含むs−トリアジン
    化合物であり、これによりポリマーの架橋を可能にする
    特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】安定化すべきポリマーがポリオレフィン又
    はオレフィンコポリマーである特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
  4. 【請求項4】ポリマーがポリプロピレンである特許請求
    の範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】ポリマーがポリエチレン又は塩素化ポリエ
    チレンである特許請求の範囲第3項記載の方法。
  6. 【請求項6】遊離基が、ポリマーに遊離基形成剤を添加
    しそして該ポリマーを該遊離基形成剤の分解温度以上に
    加熱することにより生成される特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
  7. 【請求項7】使用する遊離基形成剤が有機ペルオキシ化
    合物である特許請求の範囲第6項記載の方法。
  8. 【請求項8】使用する遊離基形成剤が脂肪族アゾ化合物
    である特許請求の範囲第6項記載の方法。
  9. 【請求項9】ポリマーに高エネルギー輻射線、特に電子
    放射線又はγ−線を照射することにより遊離基を生成さ
    せる特許請求の範囲第1項記載の方法。
  10. 【請求項10】ピペリジン−トリアジン安定剤の他にフ
    ェノール系酸化防止剤をポリマーに添加する特許請求の
    範囲第1項記載の方法。
  11. 【請求項11】添加する酸化防止剤がβ−(3,5−ジ
    −第3ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン
    酸の誘導体、特にそのオクタデシルエステルである特許
    請求の範囲第10項記載の方法。
  12. 【請求項12】使用する安定剤が一般式I: 〔式中、 R1は水素原子、オキシル−酸素原子、炭素原子数1な
    いし12のアルキル基、炭素原子数3ないし7のアルケ
    ニル基、炭素原子数7ないし11のフェニルアルキル
    基、シアノメチル基、炭素原子数2ないし18のアルカ
    ノイル基、炭素原子数3ないし18のアルケノイル基、
    又は基−CON(R2)(R3)又は基−CH2−CH
    (R4)−OHを表わし(ここで、 R2は炭素原子数1ないし12のアルキル基、アリル
    基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェニル基又は炭
    素原子数7ないし12のアルキルフェニル基を表わし、
    そして R3は水素原子、炭素原子1ないし12のアルキル基、
    アリル基又はベンジル基を表わすか、或いは R2とR3とはそれらが結合しているN−原子と共に5−
    又は6−員複素環式環を形成し、そして R4は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル
    基、フェニル基、炭素原子数2ないし13のアルコキシ
    メチル基又はフェノキシメチル基を表わす); Xは式:−O−,−N(R5)−,−NH−CH2−CH
    2−,−NH−(CH22−O−,−NH(CH23
    −O−又は−N(R5)−R7−N(R6)−で表わされ
    る2価の基を表わし(ここで、 R5は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル
    基、炭素原子数3ないし7のアルケニル基、シクロヘキ
    シル基、炭素原子数3ないし12のアルコキシアルキル
    基、炭素原子数5ないし12のアルケノキシアルキル
    基、炭素原子数4ないし12のジアルキルアミノアルキ
    ル基、基−CH2−CH(R4)−OH、ベンジル基、又
    は次式: 又は次式: で表わされる基を表わし、 R6は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル
    基、炭素原子数3ないし7のアルケニル基、シクロヘキ
    シル基、基−CH2−CH(R4)−OH又は次式: で表わされる基を表わし、 R7は1,2又は3個の基−O−又は−N(R6)−が介
    在していてもよい炭素原子数2ないし12のアルキレン
    基;炭素原子数6ないし14のシクロアルキレン基;又
    はシクロアルキレンジアルキレン基を表わし、 Yは式:−O−又は−N(R6)−で表わされる2価の
    基を表わす);そして AおよびBは、互いに独立して (a)式:R8O−又は(R9)(R10)N−で表わされる
    基を表わすか(ここで、 R8は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子
    数3ないし7のアルケニル基、炭素原子数3ないし12
    のアルコキシアルキル基、炭素原子数4ないし12のジ
    アルキルアミノアルキル基、シクロヘキシル基、ベンジ
    ル基、フェニル基又は炭素原子数7ないし12のアルキ
    ルフェニル基を表わし、 R9は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子
    数3ないし7のアルケニル基、炭素原子数5ないし8の
    シクロアルキル基、炭素原子数3ないし12のアルコキ
    シアルキル基、炭素原子数5ないし12のアルケノキシ
    アルキル基、炭素原子数4ないし12のジアルキルアミ
    ノアルキル基、基−CH2−CH(R4)−OH、フェニ
    ル基、炭素原子数7ないし12のアルキルフェニル基又
    は炭素原子数7ないし11のフェニルアルキル基を表わ
    し、そして R10は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル
    基、炭素原子数3ないし7のアルケニル基、炭素原子数
    5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数3ないし1
    2のアルコキシアルキル基、炭素原子数5ないし12の
    アルケノキシアルキル基、炭素原子数4ないし12のジ
    アルキルアミノアルキル基、炭素原子数2ないし12の
    アルカノイル基、炭素原子数3ないし12のアルケノイ
    ル基、基−CH2−CH(R4)−OH又は炭素原子数7
    ないし11のフェニルアルキル基を表わすか、或いは R9とR10とは、それらが結合しているN−原子と共に
    5−又は6−員複素環式環を形成する)、或いは (b)次式: で表わされる基を表わすが(ここでR1、Xは前に定義
    した通りである)、ここで基R1,R2,R3,R5
    6,R8,R9又はR10の少なくとも一つはアルケニル
    −又はアルケノイル残基を表わす〕 で表わされる化合物である特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
  13. 【請求項13】式Iにおいて、基R1,R2,R3,R5
    6,R8,R9又はR10の少なくとも二つがアルケニル
    又はアルケノイル基である特許請求の範囲第12項記載
    の方法。
  14. 【請求項14】式Iにおいて、置換基A又は置換基Aと
    Bが式:R8O−又は(R9)(R10)N−で表わされる
    基であり、ここでR8およびR9が炭素原子数3ないし7
    のアルケニル基である特許請求の範囲第12項記載の方
    法。
  15. 【請求項15】式Iにおいて、AおよびBが式:R8
    −又は(R9)(R10)N−で表わされる基を表わし、
    ここでR8およびR9がアリル基である特許請求の範囲第
    14項記載の方法。
  16. 【請求項16】式Iにおいて、置換基Aが基(R9′)
    (R10′)N−であり、ここで、R9′が炭素原子数3
    ないし7のアルケニル基を表わし、そしてR10′が炭素
    原子数1ないし12のアルキル基、シクロヘキシル基、
    ヒドロキシエチル基、ベンジル基、炭素原子数2ないし
    12のアルカノイル基又は炭素原子数3ないし5のアル
    ケノイル基を表わす特許請求の範囲第12項記載の方
    法。
  17. 【請求項17】式Iにおいて、置換基AおよびBが基R
    8O−又は(R9)(R10)N−を表わし(ここで、R8
    およびR9はアリル基であり、R10は特許請求の範囲第
    12項に定義された意味を表わす);そしてXが基−N
    (R5)−を表わし(ここで、R5は次式: で表わされる基を表わしそしてR1およびR7は前に与え
    られた意味を表わす)を表わす特許請求の範囲第15項
    記載の方法。
  18. 【請求項18】式Iにおいて、R1が炭素原子数3ない
    し7のアルケニル基、炭素原子数7ないし11のフェニ
    ルアルキル基、シアノメチル基、炭素原子数2ないし1
    8のアルカノイル基、炭素原子数3ないし18のアルケ
    ノイル基又は基−CON(R2)(R3)を表わす(ここ
    で、R2およびR3は前に与えられた意味を表わす)特許
    請求の範囲第12項記載の方法。
  19. 【請求項19】使用する安定剤が一般式II: {式中、 mは2,3又は4であり、 R11はm価の基であって、炭素原子数2ないし12のア
    ルキレン基、炭素原子数4ないし8のアルケニレン基、
    キシリレン基又は基:−CH2−CH(OH)−CH
    2−,−CH2−CH(OH)−CH2−D−CH2−,−
    CH(OH)−CH2−, 又は を表わし〔ここで、 Dは基−O−R12−O−又は−OOC−R13−COOを
    表わし(ここで、R12およびR13は2価の脂肪族、脂環
    式、芳香族又は芳香脂肪族残基を表わす)、 Tは3価の脂肪族又は複素環式基を表わし、そして Qは4価の脂肪族基を表わす〕; Zは式:−O−又は−N(R14)−で表わされる2価の
    基であり(ここで、R14は水素原子、炭素原子数1ない
    し12のアルキル基、炭素原子数3ないし7のアルケニ
    ル基、シクロヘキシル基、炭素原子数2ないし4のヒド
    ロキシアルキル基、炭素原子数3ないし12のアルコキ
    シアルキル基、炭素原子数5ないし12のアルケノキシ
    アルキル基、炭素原子数4ないし12のジアルキルアミ
    ノアルキル基又はベンジル基を表わす);そして AおよびBは特許請求の範囲第12項に定義された通り
    であり、ここで該分子は少なくとも1個のアルケニル又
    はアルケノイル基を含む} で表わされる化合物である特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
  20. 【請求項20】分子が少なくとも2個のアルケニル又は
    アルケノイル基を含む特許請求の範囲第19項記載の方
    法。
  21. 【請求項21】式IIにおいて、置換基Aが式:R8O−
    又は(R9)(R10)N−で表わされる基を表わし、こ
    こで、R8およびR9は炭素原子数3ないし7のアルケニ
    ル基であり、そしてR10は特許請求の範囲第12項記載
    で定義された通りである特許請求の範囲第19項記載の
    方法。
  22. 【請求項22】式IIにおいて置換基A及びBが式:R8
    O−又は(R9)(R10)N−で表わされる基であり、
    そしてR8およびR9がアリル基である特許請求の範囲第
    21項記載の方法。
  23. 【請求項23】使用する安定剤が一般式III: 〔式中、 nは2ないし20の値を有し; A′は式:R8O−又は(R9)(R10)N−で表わされ
    る基であり(ここで、R8およびR9は炭素原子数3ない
    し7のアルケニル基を表わす); Wは式:−O−又は−N(R16)−で表わされる2価の
    基であり(ここで、R16は水素原子、炭素原子数1ない
    し12のアルキル基、炭素原子数3ないし7のアルケニ
    ル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、又は次式: で表わされる基を表わす);そして R1,R7およびR10は特許請求の範囲第12項に定義し
    た通りである〕 で表わされる化合物である特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
  24. 【請求項24】式IIIにおいて置換基A′がアリルアミ
    ノ基またはジアリルアミノ基である特許請求の範囲第2
    3項記載の方法。
  25. 【請求項25】使用する安定剤が一般式IV: (式中、 R1は特許請求の範囲第12項で定義した通りであり、 Zは特許請求の範囲第20項で定義した通りであり、 A′は特許請求の範囲第24項で定義した通りであり、 pは2,3又は4であり、そして R17はポリオール又はポリアミンのp−価の残基であ
    る) で表わされる化合物である特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
  26. 【請求項26】式IVにおける置換基A′がアリルオキ
    シ、アリルアミノ又はジアリルアミノ基である特許請求
    の範囲第25項記載の方法。
  27. 【請求項27】式IVにおいて置換基A′が基(R9
    (R10)N−であり、そしてR10が炭素原子数1ないし
    12のアルキル基、シクロヘキシル基、ヒドロキシエチ
    ル基、ベンジル基、炭素原子数2ないし12のアルカノ
    イル基、又は炭素原子数3ないし5のアルケノイル基で
    ある特許請求の範囲第25項記載の方法。
  28. 【請求項28】式IVにおいて、R1が炭素原子数3ない
    し7のアルケニル基、炭素原子数7ないし11のフェニ
    ルアルキル基、シアノメチル基、炭素原子数2ないし1
    8のアルカノイル基、炭素原子数3ないし18のアルケ
    ノイル基、又は−CON(R2)(R3)を表わし、そし
    てR2およびR3が特許請求の範囲第1項に定義した通り
    である、特許請求の範囲第25項記載の方法。
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