JPH06102264B2 - 繊維強化アルミニウム合金製シリンダの製造方法 - Google Patents

繊維強化アルミニウム合金製シリンダの製造方法

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JPH06102264B2
JPH06102264B2 JP19606187A JP19606187A JPH06102264B2 JP H06102264 B2 JPH06102264 B2 JP H06102264B2 JP 19606187 A JP19606187 A JP 19606187A JP 19606187 A JP19606187 A JP 19606187A JP H06102264 B2 JPH06102264 B2 JP H06102264B2
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宣明 高取
昭夫 飛鷹
佳久 山村
茂樹 松本
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は繊維にて複合強化された軽合金にて構成される
繊維強化複合材製のスリーブの周囲にアルミニウム合金
の溶湯をダイキャスト鋳造する繊維強化アルミニウム合
金製シリンダの製造方法に関するものである。
(従来の技術) 内燃機関用シリンダは、ピストンとの摺動面における耐
摩耗性を満足させる必要があることから従来ではピスト
ンとの摺動面を鋳鉄製スリーブとし、この周りをアルミ
ニウム合金で鋳ぐるんだアルミニウム合金製シリンダが
用いられている。
ところで自動車用や自動二輪車用エンジンにあっては軽
量化、高性能化が要求されるが従来のシリンダでは鋳鉄
製スリーブを用いているので重量及び熱伝導性の点で問
題がある。
(発明が解決しようとする問題点) 以上に対処すべく、軽量で耐摩耗性に優れ、且つ熱伝導
性の良い繊維成形体にマトリックスとしてのアルミニウ
ム合金を高圧凝固鋳造法により鋳込むことによりマトリ
ックス中に前記成形体を複合させたスリーブ(繊維強化
複合材スリーブ)を使用してこれの周りをダイキャス法
によってアルミニウム合金を鋳ぐるむ方法が考えられ
る。
しかしながら、かかるダイキャスト法によって上記繊維
強化複合材スリーブを鋳ぐるむ場合には、金型内にアル
ミニウム合金の溶湯を高速で射出充填するので空気等の
ガスを巻き込む虞れがある。このガスは鋳造後のシリン
ダに熱処理、特に溶体化処理を施すさいにブリスターと
して表面に表れ、ために鋳造後の熱処理が困難であると
いう問題がある。
又繊維強化複合材スリーブをダイキャスト法で鋳ぐるむ
場合には溶湯の熱により該スリーブのアルミニウム合金
マトリックスの硬度が低下し、耐摩耗性に劣るという問
題もある。
本発明は以上の問題点を解決すべくなされたもので、そ
の目的とする処は、シリンダバレル内側に設けるスリー
ブを繊維強化複合材で構成し、これをアルミニウム合金
で鋳ぐるんだシリンダにおいて、硬度を高め、軽量で耐
摩耗性及び熱伝導性に優れ、高出力に対応できるアルミ
ニウム合金製シリンダの製造方法を得せしめるにある。
(問題点を解決するための手段) 以上の問題点を解決するための手段は、鋳造前に繊維に
て複合強化された軽合金にて形成された繊維強化複合材
製スリーブに溶体化処理を施し、該スリーブを金型キャ
ビティ内にセットした後アルミニウム合金の溶湯を該キ
ャビティ内に加圧充填してスリーブ外周を鋳ぐるんでア
ルミニウム合金製シリンダを鋳造し、次いで該シリンダ
に人工時効処理を施すようにしたことである。
(上記手段による作用) 上記手段によれば、上記スリーブをシリンダ鋳造に先立
って溶体化処理を施し、鋳造後のシリンダに人工時効処
理を施すので、鋳造によって低下したスリーブの硬度を
高めることができる。
(実施例) 以下に本発明の好適する一実施例を工程順に説明する。
先ずアルミナ、シリカ、炭素繊維よりなる筒状繊維成形
体を成形し、該繊維成形体に、マトリックスとしてのア
ルミニウム合金(JIS.ADC12相当)を高圧凝固鋳造法に
より鋳込ことによりマトリックス中に前記成形体を複合
強化されたスリーブを成形した。次いでこのスリーブに
T4処理を施す。具体的にはスリーブを480〜500℃に加熱
した後、4〜6時間保持し、次いで水冷する。
この後第1図に示すように、上記スリーブ1を金型2の
キャビティ3内にセットし、プランジャ4によって母材
アルミニウム合金(JIS.ADC12相当)の溶湯5を溶湯圧
力900kg/cm2でキャビティ3内に加圧充填し、スリーブ
1周囲を鋳ぐるむように鋳造を行う。
ここで上記鋳造によって製造されたシリンダのスリーブ
1は溶湯の熱によって時効が進展する。具体的には、ス
リーブ1の上部から下部にかけてアルミマトリックスで
HRB79からHRB66の如き硬度分布となる。したがって一般
に耐摩耗性の見地から許容できる硬度はアルミマトリッ
クスHRB70以上であるのでスリーブ1の下部において硬
度が不足することとなる。そこで、上記鋳造によって得
られたシリンダを160〜180℃に加熱し4〜8時間保持す
る人工時効処理を施す。この人工時効処理を施すことで
スリーブ1の硬度は上部から下部にかけてアルミマトリ
ックスでHRB82〜HRB76の範囲に収まる。
このような処理によりスリーブ1の硬度を高くし且つ安
定化し得るのは、溶体化処理した繊維強化複合材製スリ
ーブがダイキャスト鋳造時の熱では過時効状態とはなら
ずに、その後の時効効果が充分にあるためである。
第2図はスリーブ1に予め施す熱処理としてT4処理とT6
処理を施しダイキャストした場合を比較したグラフであ
る。このグラフから明らかなように、スリーブ1に予め
施す熱処理としてT6処理を選択した場合にはT4処理を施
す場合に比べ、ダイキャスト鋳造後のスリーブの硬度が
上下においてバラツキ、且つ下部において必要な硬度が
得られないことが分かる。また、同じT4処理を施した場
合であっても、ダイキャスト鋳造後に人工時効処理を行
なわないものは下部において必要な硬度が得られないこ
とが分かる。したがってスリーブ1に施す熱処理はT6
理よりももT4処理の方が優れているといえる。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によれば、繊維強化複合材製
スリーブの周囲をアルミニウム合金の溶湯によって鋳ぐ
るむダイキャスト鋳造に先だって、スリーブに溶体化処
理を施し、またダイキャスト鋳造によって製造されたシ
リンダに人工時効処理を施すようにしたことにより、ダ
イキャスト鋳造によって低下したスリーブの硬度を所定
の硬度にまで高めることができ、繊維強化複合材製スリ
ーブのダイキャスト鋳造を可能とし、したがって、軽量
で且つ耐摩耗性及び熱伝導性に優れ高出力化に対応でき
るアルミニウム合金製シリンダを得ることができる等多
大の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施の一例を示し、第1図は本発明に係
るアルミニウム合金製シリンダの製造方法を実施するた
めの金型装置の断面図、第2図はスリーブに予め施す熱
処理としてのT4処理とT6処理とを比較したグラフであ
る。 尚、図面中、1は繊維強化複合材製スリーブ、2は金
型、3はキャビテイである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山村 佳久 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 松本 茂樹 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−142323(JP,A) 特開 昭64−27765(JP,A) 特開 昭62−244564(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳造前に繊維にて複合強化された軽合金に
    て形成された繊維強化複合材製スリーブに溶体化処理を
    施し、該スリーブを金型キャビティ内にセットした後ア
    ルミニウム合金の溶湯を該キャビティ内に加圧充填して
    スリーブ外周を鋳ぐるんでアルミニウム合金製シリンダ
    を鋳造し、次いで該シリンダに人工時効処理を施すよう
    にしたことを特徴とする繊維強化アルミニウム合金製シ
    リンダの製造方法。
JP19606187A 1987-08-05 1987-08-05 繊維強化アルミニウム合金製シリンダの製造方法 Expired - Fee Related JPH06102264B2 (ja)

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