JPH06102088B2 - 貯血槽 - Google Patents

貯血槽

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JPH06102088B2
JPH06102088B2 JP63279085A JP27908588A JPH06102088B2 JP H06102088 B2 JPH06102088 B2 JP H06102088B2 JP 63279085 A JP63279085 A JP 63279085A JP 27908588 A JP27908588 A JP 27908588A JP H06102088 B2 JPH06102088 B2 JP H06102088B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、人工肺などに用いられる体外血液循環回路中
において血液を一時的に貯溜するための貯血槽に関する
ものである。
[従来の技術] 近年、開心術の際に、生体肺に代わり血液中の二酸化炭
素を除去し、血液に酸素を添加するために、人工肺を組
み込んだ体外循環回路が用いられている。このような人
工肺を組み込んだ体外循環回路中には、体外循環中の血
液を備蓄し、気泡が流入した場合に除去したり、万一回
路チューブ折れなどにより循環血液量が減少した時のた
めに、貯血槽が取り付けられている。
第6図に従来の人工心肺回路装置の回路図を示す。人体
の大静脈から脱血された血液は、静脈ライン40を通り、
貯血槽42に流入する。また術野において出血した胸腔内
血液および心腔内血液は、吸引ライン43を経てポンプ45
により、カーデオトミーリザーバー44に流入した後、血
液中の血栓、マイクロアグリゲートなどの異物および気
泡を除去された後、貯血槽42に送血される。そして、貯
血槽42に貯留された血液は、ポンプ46により熱交換器付
人工肺48に送られ、温度調整およびガス交換された後、
動脈ライン50を経て、人体の大動脈に返血される。この
ように、従来の人工心肺回路では、貯血槽42と別にカー
デオトミーリザーバー44が併存するため、開心術中にお
ける体外循環血液量が多量となるとともに、貯血槽とカ
ーデオトミーリザーバーが併存するため、血液回路が複
雑になるとともに、術中において、両者の血液レベル
を、バブルを巻き込まない安全レベルに保持することが
必要であり、管理が容易なものではなかった。
そして、特開昭61−276562号公報に示されるように、貯
血槽とカーデオトミーリザーバーを一体にしたものを本
件出願人は提案している。この貯血槽によれば、上記の
ような問題点を解決しており、十分な効果を有する。し
かし、この貯血槽では、脱血ライン室(静脈血液室)の
上部に貯留する気泡を除去するために、脱血ライン室の
上部と外部とを連通する連通口が設けられている。使用
時に、この連通口を開口すると、脱血ライン室内の血液
が噴き出すことがあった。
そこで、本発明の目的は、貯血槽とカーデオトミーリザ
ーバーとの機能を一体にするとともに、脱血ライン室
(静脈血液室)の上部に貯留した気泡を、内部の血液が
外部に噴き出す事なく安全に除去することができる貯血
槽を提供するものである。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するものは、ハウジングと、該ハウジン
グの上部に設けられた第1の血液流入口と、該第1の血
液流入口と連通する第1の血液流入部と、該第1の血液
流入部に流入した血液が通過するように構成された濾過
および消泡機能を有する血液処理部と、前記ハウジング
の内部と連通する第2の血液流入口と、該第2の血液流
入口と連通し、かつ前記第1の血液流入部と区分された
第2の血液流入部と、該第2の血液流入部の上部と前記
血液処理部または前記第1の血液流入部の内部とを連通
する連通口と、前記血液処理部および前記第2の血液流
入部より流出した血液を貯留する前記ハウジングの下部
に設けられた血液貯留部と、該血液貯留部の下部と連通
する血液流出口とを有する貯血槽である。
そして、前記第2の血液流入部は、該第2の血液流入部
内における前記第2の血液流入口の開口部の付近に設け
られ、第2の血液流入口より流入した血液の噴出を抑え
る邪魔板を有することが好ましい。また、前記第2の血
液流入口は、前記ハウジングの下方よりハウジングの内
部に突出していることが好ましい。さらに、前記第2の
血液流入部は前記第1の血液流入部の下方に位置してい
ることが好ましい。そして、前記血液処理部は、前記第
1の血液流入部の外周を囲繞するように設けられた血液
濾過部材および該血液濾過部材を囲繞するように設けら
れた血液消泡部材により構成されていることが好まし
い。さらに、前記連通口は、前記血液濾過部材と前記血
液消泡部材との間と前記第2の血液流入部とを連通して
いることが好ましい。さらに、前記連通口内は、前記第
2の血液流入部側からの血液の流出のみを許容する逆止
弁を有していることが好ましい。
本発明の貯血槽を、図面に示す実施例を用いて詳細に説
明する。
本発明の貯血槽1は、ハウジング2と、ハウジング2の
上部に設けられた第1の血液流入口5と、第1の血液流
入口5と連通する第1の血液流入部6と、第1の血液流
入部6に流入した血液が通過するように構成された濾過
および消泡機能を有する血液処理部7と、ハウジング2
の内部と連通する第2の血液流入口9と、第2の血液流
入口9と連通する第2の血液流入部10と、第2の血液流
入部10の上部と血液処理部7または第1の血液流入部6
内部とを連通する連通口8と、血液処理部3および第2
の血液流入部10より流出した血液を貯留するハウジング
の下部に設けられた血液貯留部11と、血液貯留部11の下
部と連通する血液流出口12とを有するものである。
特に、第2の血液流入部10の上部と血液処理部7または
第1の血液流入部6内部とを連通する連通口8を設けた
ので、第2の血液流入部10の上部に貯留した気泡を、第
2の血液流入部内部の血液を外部に噴き出させることな
く安全に除去することができる。
以下、本発明の貯血槽を第1図ないし第4図に示す実施
例を用いて詳細に説明する。
第1図は、本発明の貯血槽の一実施例を示す部分断面図
であり、第2図は、第1図に示した貯血槽の上面図であ
り、第3図は、第1図のI−I線断面図であり、第4図
は、第1図のII−II線断面図である。
この実施例の本発明の貯血槽1は、ハウジング2、蓋体
3、内筒4と、消泡および血液濾過機能を有する血液処
理部7などから形成されている。
ハウジング2は、略円筒状を有しており、上部が開口し
ている。そして、底部には、底部の周縁部に形成された
血液流出口12を有しており、底部は、この血液流出口12
に向かって傾斜している。そして、この血液流出口12の
上部は、血液貯留部11を形成している。さらに、ハウジ
ング2の底部の中央には、ハウジング2の内部上部方向
に垂直に突出する第2の血液流入口9が設けられてい
る。そして、ハウジング2は、内部に貯留している血液
の確認が容易に行えることが好ましく、硬質透明体で形
成することが好ましい。ハウジング2の形成材料として
は、例えば硬質塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、ポリカ
ーボネイトなどが好適に使用できる。
第2の血液流入口9は、第2の血液流入部10と連通して
いる。そして、この第2の血液流入部10の内部であっ
て、血液流入口9の上方には、この第2の血液流入口9
より流入した血液が当接するように形成された邪魔板24
が設けられている。この邪魔板24は、第2の血液流入口
より血液流入部内に血液が急激に流入することに起因す
る第2の血液流入部内に貯留している血液の泡立ちを抑
制する。よって、この邪魔板24は、第2の血液流入口よ
り流入する血液の流路を規制している。邪魔板24は、略
円盤状を有しており、その円形面が、第2の血液流入口
9の開口部とほぼ平行となるように設けられている。邪
魔板24は、第1図および第4図に示すように断面が十字
状をした部材26の途中に設けられている。この部材26
は、十字状の先端部が後述する円盤状部材22の中央部に
設けられた固定部22aにより固定されている。また、部
材26の下端には円筒状部分26bが設けられており、この
円筒状部分26bが第2の血液流入口9を形成する突出部
に被嵌され、固定されている。
また、第2の血液流入部10の外周にはディフレクタ13が
設けられている。ディフレクタ13は、下方に向かって縮
径する円筒状を有しており、上端および下端が開口して
いる。ディフレクタ13の上端開口部の内面には、複数の
突出部13aが設けられている。この突出部13aは、後述す
る円盤状部材22の載置部を形成している。また、ディフ
レクタ13の内面および下端開口は、第2の血液流入部お
よび第1の血液流入部より流出した血液の流路を形成す
る。そして、この下端の開口部の内面にも複数の突出部
13bが設けられており、この突出部13bは、ハウジング2
の内面に突出する部分の第2の血液流入口9の側壁に形
成された段差部分と係合し、ディフレクタ13が第2の血
液流入口と同心的になるように構成している。
蓋体3は、第1図に示すように、ハウジング2の上部開
口部に被嵌されている。蓋体3は、第1の血液流入口5
を有している。また、この第1の血液流入口5は、第2
図に示すように複数設けられている。さらに、蓋体3に
は、プライミングポート18、急速プライミングポート19
およびガス排出口16が設けられている。急速プライミン
グポート19は、貯血槽内の血液の液位がチューブ等の閉
塞などにより、急速に下がり、危険な状態となった場合
に、液体、例えば血液を注入し、液位を上げるために用
いられる。
そして、この蓋体3の下方に上部内部に内筒4を有する
血液処理部7が設けられている。内筒4は漏斗状を有し
ており、漏斗状部分の内部が第1の血液流入口5と連通
しており、蓋体3の内面とこの内筒4の上部内面によ
り、血液導入部28を形成している。この血液導入部28
は、血液流入口5より流入した血液が直接内筒4の下方
に落下することを抑制し、略旋回流を形成させ、後述す
る血液処理部7の全体に血液を接触させる機能を有して
いる。そして、内筒4は、第1図および第3図に示すよ
うに、下端より上部方向に延びる複数のスリット30を有
している。このため第1の血液流入口5より血液導入部
28に流入し、略旋回流となった血液流は、このスリット
30および内筒4の下端より第1の血液流入部6内に流入
する。そして、第1の血液流入部6に流入した血液は、
血液処理部7を通過する間に、消泡および異物が濾過さ
れる。
血液処理部7は、上部が内筒4の上部外周に接着剤15a
により液密に固着されている。また、血液処理部7の下
端は、第2の血液流入部10の上部を形成する円盤状部材
22に接着剤15bにより液密に固着されている。これによ
り、第1の血液流入部6は、図1に示すように、第2の
血液流入部10および血液貯留部11と区分されている。接
着剤としては、ポリウレタン、シリコーンゴムなどの硬
化性樹脂が好適に使用される。血液処理部7は、血液中
の血栓、マイクロアグリゲートなどの異物を濾過するた
めの濾過部材20と、この濾過部材20の外周に被覆された
消泡部材21とから構成されており、さらに消泡部材21の
外周は、トリコット袋23により被覆されている。トリコ
ット袋23としては、ポリエチレンテレフタレート、ナイ
ロンなどの織布が好適に使用される。このトリコット袋
23の上部は、内筒4の外周端部にバンド14aにより固定
されており、下端は、部材26の下端に設けられた円筒状
部分26aの外周にバンド14bにより固定されている。特
に、この実施例では、濾過部材20の上端および下端が、
接着剤により液密に固着されている。また、血液処理部
7の下端中央には、第1の血液流入部6の下端および第
2の血液流入部10の上端を形成する円盤状部材22が設け
られている。そして、円盤状部材22には、第2の血液流
入部10の上部と、血液処理部7の内部とを連通する連通
口8が設けられている。連通口8は、第3図に示すよう
に複数設けることが好ましく、さらに、ほぼ対向する位
置に設けることが好ましい。そして、この実施例の貯血
槽では、第3図に示すように、濾過部材として、広い濾
過面積を確保できることより、プリーツ織りした濾過部
材(フィルター)20を用しており、消泡部材21はこのプ
リーツ織りした濾過部材20の外周を被包する円筒状のも
のが用いられている。そして、上記の連通口8は、フィ
ルター20と消泡部材21との間に突出している。よって、
第2の血液流入部10内において泡立った血液、また第2
の血液流入部10内において上方に移動した気泡などを含
む血液が、この連通口8を通って、血液処理部7内に流
入した後、消泡部材21を通過するので、それら血液に含
まれている気泡、空気を除去することができる。
濾過部材20に使用されるフィルターとしては、ナイロ
ン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト)、ポリプロピレン、ポリエチレン、などにより形成
されたメッシュ、不織布、多孔質膜などが用いられる。
好ましくは、目付量が、150〜250g/m2のポリエチレンテ
レフタレート不織布である。また、消泡部材21として
は、発泡体が用いられ、例えば、ウレタンフォーム、セ
ルロースフォーム、ナイロンフォームなどが好適に使用
される。このましくは、ウレタンフォームである。さら
に、消泡部材21はに、消泡剤をコーティグすることが好
ましい。消泡剤としては、一般にオイル類が使用でき、
シリコーンオイルが特に好適に使用できる。
また、連通口8には、血液処理部7の内部を流れる血液
が、第2の血液流入部10に流入することがないように、
逆止弁を設けてもよい。使用時の圧力を考えると、第2
の血液流入部側が、第1の血液流入部6および血液処理
部7側より高いので、通常血液処理部7より連通口8を
通って、第2の血液流入部26に血液が流入することはな
いと思われるが、安全のため第2の血液流入部からの血
液の流出のみを許容する逆止弁を設けてもよい。
さらに、上記説明では、連通口8を血液処理部7の内部
に設けた例をとり説明したが、これに限らず、連通口8
を、第1の血液流入部6の内部と連通するものとしても
よい。この場合も同様に、安全のため第2の血液流入部
からの血液の流出のみを許容する逆止弁を設けてもよ
い。
次に、本発明の貯血槽の実施例を説明する。
(実施例) ハウジングとして、開口部の内径約155mm、下端に形成
された血液流出口までの長さ約330mmで、底面中央が凹
んでおり、底面全体が血液流出口に向かって斜傾してい
るものをポリカーボネートを用いて作成した。そして、
凹部に第2の血液流入口を取り付けた。内筒としては、
長さ約75mm、上部直径約150mmで第1図に示すような形
状を有するものをポリカーボネートを用いて作成した。
そして、血液処理部のフィルターとしては、目付量約20
0g/m2のポリエチレンテレフタレート不織布を用いた。
また、消泡部材としては、ポリウレタン発泡体(約20ポ
アー/cm)を用いた。トリコット袋としては、ポリエチ
レンテレフタレート織布を用いた。また、ディフレクタ
としては、ABS樹脂を用いて、上部直径約110mm、下部直
径約40mmのものを作成した。そして、フィルターの上部
および下部をポリウレタンを用いて内筒の上部および円
盤状部材に固着し、さらに消泡部材をフィルターの周囲
に固定した。そして、円盤状部材としては、第1図に示
すような断面形状を有し、さらに周縁部付近に上方に突
出する2つの連通口を有するものを用いた。さらに、こ
の円盤状部材の下方に、断面が十字をし、途中に邪魔板
を有し、下端に円筒状部分を有する部材を取り付けた。
そして、この組立体全体をトリコット袋で包み、上部を
内筒の端部外周部付近の側壁にナイロンにより形成した
バンドで固定し、また下部を十字状断面を有する部材の
下端に設けられた円筒状部分の側壁にバンドで固定し
た。そして、第1図に示すような形状を有する蓋体をポ
リカーボネートにより形成し、上記の内筒をこの蓋体の
下部に融着した。そして、ディフレクタをハウジング内
に入れ、ハウジングの内部底面に突出する第2の血液流
入口の端部とこの組立体の下部を固着した。そして、蓋
体とハウジングとを固着し、第1図に示すような本発明
の貯血槽を作成した。この貯血槽の容積は、約4lであっ
た。
(比較例) フィルターの下端に固着される円盤状部材として、周縁
部付近の2つの連通口を設けず、その中心に連通口を設
けたものを用いた。そして、この連通口にシリコーンゴ
ムにて形成したチューブを固着し、このチューブの端部
を蓋体に設けられた第1の血液流入口の一つに液密に固
着した。上記以外は、実施例と同様なものを用いて、比
較例の貯血槽を作成した。
(実験) 次に、本発明の実施例の貯血槽および比較例の貯血槽を
用いて行った実験について説明する。
この実験では、以下に示すような血液回路を用いた。貯
血槽の第2の血液流入口をチューブを介して血液貯留容
器と接続し、チューブの途中にポンプを設けた。また、
貯血槽の血液流出口と血液貯留容器とをチューブで接続
した。そして、第2の血液流入口と接続されているチュ
ーブにはエアーを血液中に吹き込むためのエアーインジ
ェクターを接続した。実験には、血液として牛血(Ht35
%)を使用し、送血量はポンプにて4l/minとした。エア
ーはエアーインジェクターから血液中に50cc/15sec流入
させ、貯血槽内に約lの血液が貯留するようにした。
比較例の貯血槽では、血液循環開始より、約2分後に第
2の血液流入部とチューブにより連通された第1の血液
流入口より泡立った血液の噴き出しが見られた。これに
対し、本発明の実施例の貯血槽は、循環開始より5分後
でも何ら異常の発生が見られなかった。
[作用] 本発明の貯血槽の作用を第1図に示した実施例および第
5図に示す人工心肺回路図を用いて説明する。
第5図に示すように、人体の大静脈から脱血された血液
は、静脈ライン33を経て、第2の血液流入口9より貯血
槽1内部の第2の血液流入部10に流入する。このとき、
第2の血液流入口9より流入する血液は、邪魔板24に当
接したのち、流入部24内に流入するので、第2の血液流
入部10内に貯留している血液を泡立たせることが少な
い。そして、血液流入部10内部の血液は、順次第2の血
液流入部10の外周を被包するトリコット袋23より流出
し、ディフレクタ13の内面を流下し、ディフレクタ13の
下端より血液貯留部11に貯留する。また、開心術におけ
る術野に出血した胸腔内血液および心腔内血液および左
心室および左心房に充満していた血液は、吸引ライン3
1、ポンプ32を経て貯血槽1の第1の血液流入口5よ
り、血液導入部28に流入し、そして、内筒4を通り、第
1の血液流入部6に流入する。第1の血液流入部6に流
入した血液は、血液処理部7を構成する血液濾過部材20
を通り、血栓、マイクロアグリゲートなどが除去され、
さらに、消泡部材21を通り消泡された後、血液処理部7
より流出し、ディフレクタ13の上部よりディフレクタ13
内に流入し、ディフレクタ13の内面を流れる第2の血液
流入部10より流出した血液と合流し、血液貯留部11に流
入する。そして、第2の血液流入部10に貯留した血液の
上部に集まった気泡および泡立った血液は、第2の血液
流入部10の血液面の上昇と共に、上昇しやがて連通口8
より流出し、血液処理部7内の濾過部材20と消泡部材21
との間に流入し、消泡部材21により消泡されたのた、血
液処理部7より流出し、第1の血液流入部6を通過して
きた血液とともに、上記のようにディフレクタ13内に流
入し、貯留部11に流下する。貯血槽1の血液貯留部11に
貯留した血液は、ポンプ34により、熱交換器付人工肺36
に送られ、血液温度の調整および二酸化炭素の除去、酸
素の付加が行われた後、動脈ライン38を経て、人体の大
動脈に送血される。
[発明の効果] 本発明の貯血槽は、ハウジングと、該ハウジングの上部
に設けられた第1の血液流入口と、該第1の血液流入口
と連通する第1の血液流入部と、該第1の血液流入部に
流入した血液が通過するように構成された濾過および消
泡機能を有する血液処理部と、前記ハウジングの内部と
連通する第2の血液流入口と、該第2の血液流入口と連
通し、かつ前記第1の血液流入部と区分された第2の血
液流入部と、該第2の血液流入部の上部と前記血液処理
部または前記第1の血液流入部内部とを連通する連通口
と、前記血液処理部および前記第2の血液流入部より流
出した血液を貯留する前記ハウジングの下部に設けられ
た血液貯留部と、該血液貯留部の下部と連通する血液流
出口とを有するものであり、貯血槽の機能とカーデオト
ミーリザーバーの機能が一体となっているため、カーデ
オトミーリザーバーと別に貯血槽を設ける必要がなく、
開心術中における体外循環血液量を減少させることがで
き、さらに、血液回路を単純なものとすることができ
る。また、開心術中において、貯血槽の血液レベルの確
認も1つの貯血槽ですむため、管理が容易なものとな
る。さらに、本発明の貯血槽では、特に第2の血液流入
部の上部と血液処理部または第1の血液流入部内部とを
連通する連通口を設けたので、第2の血液流入部の上部
に貯留した気泡および血液の泡立ちを第2の血液流入部
内部の血液を外部に噴き出させることなく安全に除去す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の貯血槽の一実施例を示す部分断面
図、第2図は、第1図に示した実施例の上面図、第3図
は、第1図のI−I線断面図、第4図は、第1図のII−
II線断面図、第5図は、本発明の貯血槽を用いた人工心
肺回路図、第6図は、従来の貯血槽およびカーデオトミ
ーリザーバーを用いた人工心肺回路図である。 1……貯血槽、2……ハウジング 3……蓋体、4……内筒 5……第1の血液流入口 6……第1の血液流入部 7……血液処理部、8……連通口 9……第2の血液流入口 10……第2の血液流入部 11……血液貯留部、12……血液流入口 13……ディフレクタ、20……血液濾過部材 21……血液消泡部材、22……円盤状部材 24……邪魔板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングと、該ハウジングの上部に設け
    られた第1の血液流入口と、該第1の血液流入口と連通
    する第1の血液流入部と、該第1の血液流入部に流入し
    た血液が通過するように構成された濾過および消泡機能
    を有する血液処理部と、前記ハウジングの内部と連通す
    る第2の血液流入口と、該第2の血液流入口と連通し、
    かつ前記第1の血液流入部と区分された第2の血液流入
    部と、該第2の血液流入部の上部と前記血液処理部また
    は前記第1の血液流入部の内部とを連通する連通口と、
    前記血液処理部および前記第2の血液流入部より流出し
    た血液を貯留する前記ハウジングの下部に設けられた血
    液貯留部と、該血液貯留部の下部と連通する血液流出口
    とを有することを特徴とする貯血槽。
  2. 【請求項2】前記第2の血液流入部は、該第2の血液流
    入部内における前記第2の血液流入口の開口部の付近に
    設けられ、第2の血液流入口より流入した血液の噴出を
    抑える邪魔板を有する請求項1に記載の貯血槽。
  3. 【請求項3】前記第2の血液流入口は、前記ハウジング
    の下方よりハウジングの内部に突出しており、前記第2
    の血液流入部は前記第1の血液流入部の下方に位置して
    いる請求項1または2記載の貯血槽。
  4. 【請求項4】前記血液処理部は、前記第1の血液流入部
    の外周を囲繞するように設けられた血液濾過部材および
    該血液濾過部材を囲繞するように設けられた血液消泡部
    材により構成されている請求項1ないし3のいずれかに
    記載の貯血槽。
  5. 【請求項5】前記連通口は、前記血液濾過部材と前記血
    液消泡部材との間と前記第2の血液流入部とを連通して
    いる請求項4に記載の貯血槽。
  6. 【請求項6】前記連通口内は、前記第2の血液流入部側
    からの血液の流出のみを許容する逆止弁を有している請
    求項1ないし5のいずれかに記載の貯血槽。
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