JPH06101508A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置

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Publication number
JPH06101508A
JPH06101508A JP24831992A JP24831992A JPH06101508A JP H06101508 A JPH06101508 A JP H06101508A JP 24831992 A JP24831992 A JP 24831992A JP 24831992 A JP24831992 A JP 24831992A JP H06101508 A JPH06101508 A JP H06101508A
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JP
Japan
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negative pressure
intake
operating state
valve
vvt
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Application number
JP24831992A
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English (en)
Inventor
Takuya Yasui
卓也 安井
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】吸気負圧を最適な値に細かく制御することを可
能とし、ポンピングロスを効果的に低減して燃費の向上
をさらに図る。 【構成】可変バルブタイミング機構(VVT)23によ
り吸気バルブ9の閉タイミングを連続的に可変とする。
電子制御装置(ECU)40は、負圧センサ35、スロ
ットルセンサ14等の各種センサからの検出結果に基づ
き運転状態が無負荷領域あるいは無負荷領域近傍にある
場合には、実際の吸気負圧が相対的に小さい値としての
最適値に近づくようにVVT23をフィードバック制御
する。従って、無負荷領域あるいは無負荷領域近傍で
は、各種の運転状態に細かい変化があったとしても、そ
の状態が正確に捉えられ、吸気負圧が相対的に小さく調
整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両に搭載される内
燃機関の運転状態に応じて吸気バルブの開閉タイミング
を連続的に可変にする可変バルブタイミング機構を備え
たバルブタイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンジンの吸気バルブの開閉タ
イミングは、クランク軸の回転に同期して回転駆動され
るカムのカムプロフィルによって一義的に決定されてい
る。しかし、エンジンの出力性能等を向上させるために
は、このタイミングを運転状態に応じて可変制御するの
が望ましい。そのため、従来より各種の可変バルブタイ
ミング機構を備えたバルブタイミング制御装置が提案さ
れている。
【0003】この種の技術としては、例えば特開昭59
−120707号公報に開示されたものが知られてい
る。この技術では、内燃機関のバルブタイミングが、そ
の機関の回転数と、スロットル開度や絶対圧力等の負荷
との関数に従って制御されている。
【0004】一方、近年では、この種のバルブタイミン
グの制御を行うことにより、機関のポンピングロスの低
減が図られ、もって機関の燃費向上が図られている。こ
の場合、ポンピングロスを低減させるために、吸気通路
内の負圧が相対的に小さい方が、ピストン下降時、すな
わち機関の吸気行程時に必要なエネルギーを小さくする
ことができた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、機関回転数と負荷との関数を示す単一の
マップに従ってバルブタイミングが制御されていた。す
なわち、上記の制御には回転数以外の水温、吸気温等の
その他の運転状態や、内燃機関の経時変化等が加味され
ていなかった。そのため、吸気通路内の負圧がそのとき
どきの運転状態等に応じた最適値となるように細かく制
御することができなかった。従って、上記従来技術で
は、機関におけるポンピングロスの低減及び燃費の向上
を図るといった点では未だに充分なものとは言えなかっ
た。
【0006】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、吸気負圧を最適な値に細かく
制御することが可能で、ポンピングロスを効果的に低減
して燃費の向上をさらに図ることの可能な内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明においては、図1に示すように、内燃機
関M1の回転に同期して所定のタイミングで駆動され、
燃焼室M2に通じる吸気通路M3を開閉する吸気バルブ
M4と、吸気バルブM4の開閉タイミングを連続的に可
変にするために駆動される可変バルブタイミング機構M
5と、吸気通路M3内の負圧を検出する吸気負圧検出手
段M6と、内燃機関M1の運転状態を検出する運転状態
検出手段M7と、運転状態検出手段M7の検出結果に基
づき、内燃機関M1の運転状態が無負荷領域又は無負荷
を含む所定の領域内にあることを判断する運転状態判断
手段M8と、運転状態検出手段M7の検出結果に応じ
て、吸気負圧の最適値を演算する最適負圧演算手段M9
と、運転状態判断手段M8の判断結果が無負荷領域又は
無負荷を含む所定の領域内にある場合に、吸気負圧検出
手段M6により検出される負圧を、最適負圧演算手段M
9により演算される最適値に近づけるべく可変バルブタ
イミング機構M5を駆動制御する駆動制御手段M10と
を備えたことをその要旨としている。
【0008】
【作用】上記の構成によれば、図1に示すように、内燃
機関M1の運転時に、吸気バルブM4は、内燃機関M1
の回転に同期して所定のタイミングで駆動される。そし
て、燃焼室M2に通じる吸気通路M3が開閉されて燃焼
室M2へ吸気が取り込まれる。
【0009】一方、吸気管負圧検出手段M6では、吸気
通路M3内の負圧が検出され、運転状態検出手段M7で
は、内燃機関M1の運転状態が検出される。また、最適
負圧演算手段M9では、運転状態検出手段M7の検出結
果に応じて、吸気負圧の最適値が演算される。さらに、
運転状態判断手段M8では、運転状態検出手段M7の検
出結果に基づき、内燃機関M1の運転状態が判断され
る。そして、運転状態判断手段M8により、運転状態が
無負荷領域又は無負荷を含む所定の領域内にあると判断
されたときに、駆動制御手段M10では、吸気負圧検出
手段M6により検出される実際の負圧が最適負圧演算手
段M9により演算される吸気負圧の最適値に近づくよう
に可変バルブタイミング機構M5が駆動制御される。
【0010】従って、各種の運転状態に細かい変化があ
ったり、内燃機関M1に細かい経時変化があったりして
も、それらの変化が正確に捉えられて、吸気負圧がその
ときどきの運転状態等に応じた最適値となるように細か
く制御される。
【0011】また、無負荷領域又は無負荷を含む所定の
領域内というのは、内燃機関M1の出力がさほど要求さ
れない領域であるといえる。すなわち、このような領域
では、ポンピングロスの低減を最大限に図れるように吸
気負圧を最適値に設定したとしても、内燃機関M1の出
力の点で何ら問題とはならない。よって、運転状態が無
負荷領域又は無負荷を含む所定の領域内にあるときに
は、吸気通路M3内の負圧がそのときどきの運転状態に
応じた最適値に近づけられる。それによって、燃焼室M
2内の負圧に対する吸気負圧がそのときどきの運転状態
に応じて相対的に小さくなり、ポンピングロスの低減が
最大限に図られる。
【0012】
【実施例】以下、この発明における内燃機関のバルブタ
イミング制御装置を具体化した一実施例を図2〜図7に
基づいて詳細に説明する。
【0013】図2はこの実施例における車両に搭載され
た内燃機関としてのガソリンエンジン1を説明する(1
気筒分のみ図示した)概略構成図である。エンジン1の
シリンダブロック2に形成されたシリンダボア2aには
ピストン3が上下動可能に設けられている。ピストン3
はロッド4を介して図示しないクランクシャフトに連結
されている。そして、ピストン3、シリンダボア2a及
びそのボア2aの上方を覆うシリンダヘッド5によって
囲まれる空間が燃焼室6となっている。
【0014】燃焼室6には吸気通路7と排気通路8とが
それぞれ連通して設けられている。吸気通路7の燃焼室
6に開口する吸気ポート7aには、開閉用の吸気バルブ
9が組み付けられている。又、排気通路8の燃焼室6に
開口する排気ポート8aには、開閉用の排気バルブ10
が組み付けられている。
【0015】吸気通路7には図示しないエアクリーナを
介して外気が導入される。また、吸気通路7の途中の吸
気ポート7aの近傍には負圧検出手段としての負圧セン
サ35が設けられ、吸気通路7内の負圧(吸気負圧)P
iMを検出するようになっている。さらに、負圧センサ
35の近傍において燃料噴射用のインジェクタ11が設
けられ、吸気通路7に燃料が取り込まれるようになって
いる。周知のように、このインジェクタ11には、図示
しないフューエルタンクから燃料ポンプの動作により所
定圧力の燃料が供給されるようになっている。そして、
そのインジェクタ11から噴射されて吸気通路7に取り
込まれた燃料と外気との混合気が、吸気バルブ9の開か
れる際に、吸気ポート7aを通じて燃焼室6へ導入され
る。又、燃焼室6に導入された混合気が爆発・燃焼され
ることにより、ピストン3及びクランクシャフト等を介
してエンジン1の駆動力が得られる。更に、燃焼室6に
て燃焼された既燃焼ガスは、排気バルブ10が開かれる
際に、排気ポート8aから排気通路8を通じて外部へと
排出される。
【0016】吸気通路7の途中には、アクセルペダル1
2の操作に連動して開閉されるスロットルバルブ13が
設けられている。そして、このスロットルバルブ13が
開閉されることにより、吸気通路7への吸入空気量が調
節される。スロットルバルブ13の近傍には、そのスロ
ットル開度TAを検出するスロットルセンサ14が設け
られている。又、スロットルバルブ13よりも下流側に
は、吸入空気の脈動を平滑化させるサージタンク15が
設けられている。更に、スロットルバルブ13よりも上
流側には、外部から吸気通路7に取り込まれる吸入空気
量Qを検出する周知のエアフローメータ16が設けられ
ている。
【0017】次に、吸気バルブ9及び排気バルブ10の
動弁機構について説明する。吸気バルブ9及び排気バル
ブ10はそれぞれ上方へ延びるステム9a,10aを備
え、各ステム9a,10aの上部にはバルブスプリング
17,18及びバルブリフタ19,20等がそれぞれ組
み付けられている。各バルブリフタ19,20には、カ
ム21a,22aがそれぞれ係合するように設けられて
いる。これらカム21a,22aはシリンダヘッド5に
支持された吸気側のカムシャフト21上と、排気側のカ
ムシャフト22上とにそれぞれ全気筒分の数だけ形成さ
れている。そして、吸気バルブ9及び排気バルブ10は
バルブスプリング17,18の付勢力によって上方へ、
かつ吸気ポート7a及び排気ポート8aを閉じる方向へ
付勢されている。この付勢状態では、各ステム9a,1
0aの上端がバルブリフタ19,20を介して常にカム
21a,22aに当接されている。
【0018】この実施例では、吸気バルブ9の開閉タイ
ミングのみを可変にすべく、吸気側のカムシャフト21
の先端部に、可変バルブタイミング機構(以下単に「V
VT」という)23を構成するタイミングプーリアッシ
ィ24とステップモータ25が設けられている。このス
テップモータ25は複数の電磁コイルを備え、その中の
励磁すべき電磁コイルを順次選択することにより、所定
方向へ1ステップ毎に回転するようになっている。これ
に対し、排気側のカムシャフト22の先端部には、タイ
ミングプーリ26のみが設けられている。これらタイミ
ングプーリアッシィ24及びタイミングプーリ26は図
示しないタイミングベルトを介してクランクシャフトに
駆動連結されている。
【0019】従って、エンジン1の運転時にクランクシ
ャフトからタイミングベルトを介してタイミングプーリ
アッシィ24及びタイミングプーリ26に動力が伝達さ
れることにより、各カムシャフト21,22がそれぞれ
回転駆動されて各カム21a,22aがそれぞれ回転さ
れる。又、回転される各カム21a,22aのプロフィ
ルに従って各バルブリフタ19,20がバルブスプリン
グ17,18の付勢力に抗して押圧されることにより、
吸気バルブ9及び排気バルブ10が下方へ移動して吸気
ポート7a及び排気ポート8aがそれぞれ開かれる。吸
気バルブ9及び排気バルブ10の基本的な開閉タイミン
グは、周知のようにクランクシャフトの2回転の間のピ
ストン3の4つの行程(吸気行程,圧縮行程,膨張行
程,排気行程)に伴う上下動に相対して予め設定されて
いる。ここで、ピストン3の吸気行程に伴う下動により
吸気ポート7aが開かれる際、即ち吸気バルブ9が開か
れる時に、燃焼室6へ混合気が吸入される。又、ピスト
ン3の排気行程に伴う上動により排気ポート8aが開か
れる際、即ち排気バルブ10が開かれる時に、燃焼室6
から排気通路8へと既燃焼ガスが排出される。
【0020】そして、吸気側のVVT23は、吸気バル
ブ9の基本的な閉タイミングをその時々の運転状態に応
じて変更するために駆動制御され、カムシャフト21、
延いては各カム21aの回転位相を適宜に変更するよう
になっている。即ち、吸気側のVVT23は燃焼室6へ
の混合気の吸入タイミングを変更すべく駆動制御される
ようになっている。そして、吸気バルブ9の基本的な閉
タイミングが変えられることにより、吸気バルブ9と排
気バルブ10とのバルブオーバラップが変更される。さ
らに、吸気バルブ9の閉タイミングが変えられることに
より、吸気通路7、特に吸気ポート7aの近傍の負圧が
調整される。
【0021】また、VVT23にはVVTセンサ36が
設けられている。そして、VVT23が駆動制御される
ときに、そのVVTセンサ36により、クランクシャフ
トとカムシャフト21との回転位相差に相当するVVT
角θが検出されるようになっている。
【0022】燃焼室6に導入された混合気に着火するた
めに、気筒中心部のシリンダヘッド5には点火プラグ2
7が設けられ、その放電部27aが燃焼室6内に配置さ
れている。この点火プラグ27はディストリビュータ2
8にて分配された点火信号に基づいて駆動される。ディ
ストリビュータ28はイグナイタ29から出力される高
電圧をエンジン1のクランク角に同期して点火プラグ2
7に分配するためのものである。ディストリビュータ2
8にはエンジン1の回転に連動して回転されるロータ2
8aが設けられ、そのロータ28aの回転からエンジン
回転数NEを検出する回転数センサ30が設けられてい
る。又、ディストリビュータ28には、ロータ28aの
回転に応じてエンジン1のクランク角基準位置を所定の
割合で検出し、その基準位置信号Gを出力する気筒判別
センサ31が設けられている。
【0023】そして、この実施例では、前述したスロッ
トルセンサ14、エアフローメータ16、VVTセンサ
36、回転数センサ30及び気筒判別センサ31によ
り、エンジン1の運転状態を検出する運転状態検出手段
が構成されている。また、この他の運転状態検出手段と
して、シリンダブロック2にはエンジン1の冷却水の温
度(冷却水温)THWを検出する水温センサ32が取付
けられている。又、排気通路8の途中には、排気中の酸
素濃度OXを検出する酸素センサ33が取付けられてい
る。更に、この実施例では、車両の走行速度(車速)S
Pを検出する車速センサ34が設けられている。この車
速センサ34は、図示しないトランスミッションに取付
けられ、そのギアの回転によって駆動されるものであ
る。
【0024】そして、図2に示すように、負圧センサ3
5、スロットルセンサ14、エアフローメータ16、V
VTセンサ36、回転数センサ30、気筒判別センサ3
1、水温センサ32、酸素センサ33及び車速センサ3
4等は電子制御装置(以下単に「ECU」という)40
の入力側に電気的に接続されている。又、このECU4
0の出力側には、前述したVVT23のステップモータ
25、インジェクタ11及びイグナイタ29等が電気的
に接続されている。このECU40により、運転状態判
断手段、最適負圧演算手段及び駆動制御手段が構成され
ている。そして、ECU40はエアフローメータ16、
負圧センサ35及びVVTセンサ36をはじめとする各
センサ14,30〜34からの出力信号に基づき、ステ
ップモータ25、インジェクタ11及びイグナイタ29
等を好適に制御する。
【0025】次に、前述したECU40の構成につい
て、図3のブロック図に従って説明する。図3はECU
40に係る電気的構成を説明するブロック図である。E
CU40は中央処理装置(CPU)42、所定の制御プ
ログラム等を予め記憶した読み出し専用メモリ(RO
M)43、CPU42の演算結果等を一時記憶するラン
ダムアクセスメモリ(RAM)44、予め記憶されたデ
ータを保存するバックアップRAM45等を備えてい
る。そして、ECU40は、これら各部と外部入力回路
46及び外部出力回路47等とをバス48によって接続
した理論演算回路として構成されている。外部入力回路
46には、前述した負圧センサ35、スロットルセンサ
14、エアフローメータ16、VVTセンサ36、回転
数センサ30、気筒判別センサ31、水温センサ32、
酸素センサ33及び車速センサ34がそれぞれ接続され
ている。一方、外部出力回路47には、インジェクタ1
1、イグナイタ29及びステップモータ25がそれぞれ
接続されている。
【0026】そして、CPU42は外部入力回路46を
介して入力されるエアフローメータ16及び各センサ1
4,30〜36等からの信号を入力値として読み込む。
この入力値の読み込みに際して、外部入力回路46で
は、負圧センサ35、スロットルセンサ14、エアフロ
ーメータ16、水温センサ32及び酸素センサ33から
の入力値がアナログ・デジタル変換処理されるようにな
っている。又、外部入力回路46では、VVTセンサ3
6、回転数センサ30、気筒判別センサ31及び車速セ
ンサ34等からの入力値が波形成形処理されるようにな
っている。そして、CPU42はエアフローメータ16
及び各センサ14,30〜36等から読み込んだ入力値
に基づきインジェクタ11、イグナイタ29及びステッ
プモータ25等を好適に制御する。
【0027】続いて、前述したVVT23の構成につい
て図4に従って詳しく説明する。吸気バルブ9を駆動す
る吸気側のカムシャフト21は、そのカムジャーナル2
1bにてシリンダヘッド5に回転可能に支持されてい
る。そして、そのカムシャフト21の先端部において、
VVT23を構成するタイミングプーリアッシィ24及
びステップモータ25が設けられている。このタイミン
グプーリアッシィ24は、外周に複数の外歯61を有す
るプーリ本体62と、そのプーリ本体62に組み付けら
れた内キャップ63及び円筒ギヤ64とから構成されて
いる。
【0028】即ち、プーリ本体62はその中心寄りにボ
ス62a及び円周壁62bを備え、それらボス62aと
円周壁62bとの間が円周溝62cになっている。円周
壁62bの内周にはヘリカル歯62dが形成されてい
る。そして、プーリ本体62はそのボス62aにてカム
シャフト21上に相対回転可能に組み付けられている。
一方、内キャップ63は大筒部63aとその反対側へ延
びる小筒部63bとを備え、大筒部63aの外周にはヘ
リカル歯63cが形成されている。そして、内キャップ
63はその大筒部63aがボス62aを覆うように嵌着
され、プーリ本体62に対し相対回転可能に組み付けら
れている。又、内キャップ63はカムシャフト21の先
端に対しボルト65及びノックピン66により一体回転
可能に固定されている。更に、円筒ギヤ64は外周壁6
4aと内周壁64bとから形成され、その底壁には穴6
4cが形成されている。内周壁64bの内外周にはヘリ
カル歯64d,64eがそれぞれ形成され、外周壁64
aと内周壁64bとの間が円周溝64fになっている。
そして、その円筒ギヤ64の内周壁64b及び円周溝6
4fが、プーリ本体62の円周壁62b及び円周溝62
cに対して凹凸の関係で組み付けられている。
【0029】この組み付け状態において、各ヘリカル歯
62d,63c,64d,64eがそれぞれ噛み合わさ
れており、その噛み合いの関係から円筒ギヤ64は軸方
向への移動によってカムシャフト21と相対回転可能に
なっている。又、プーリ本体62の外歯61に掛装され
た図示しないタイミングベルトを介して、タイミングプ
ーリアッシィ24がクランクシャフトに駆動連結されて
いる。
【0030】従って、クランクシャフトからタイミング
プーリアッシィ24に駆動伝達されることにより、円筒
ギヤ64により連結されたプーリ本体62と内キャップ
63とが一体的に回転され、更にボルト65及びノック
ピン66により内キャップ63に連結されたカムシャフ
ト21が一体的に回転駆動される。
【0031】前述したステップモータ25は図示しない
ブラケットによってエンジン1に取付けられている。ス
テップモータ25は円筒ギヤ64を軸方向へ移動させる
ためのものであり、その出力軸には円筒状をなして外周
に歯67aを有するウォームギヤ67が取付けられてい
る。このウォームギヤ67は内キャップ63の小筒部6
3bに対し相対回転可能に嵌着されると共に、円筒ギヤ
64の穴64cを貫通して配置されている。一方、円筒
ギヤ64の穴64cの周囲には、内周に歯68aを有す
るリンググヤ68がボールベアリング69によって相対
回動可能に組み付けられている。そして、そのリングギ
ヤ68がウォームギヤ67の外周上に噛み合わされ、そ
の噛み合いの関係からウォームギヤ67の回転によって
軸方向へ移動可能になっている。又、リングギヤ68の
回り止めを行うために、リングギヤ68のステップモー
タ25側における外周には、その軸方向に延びる長溝6
8bが形成されている。併せて、ステップモータ25の
ケーシングには、筒状をなしてタイミングプーリアッシ
ィ24側へ延びる回り止め部材70が取付けられてい
る。この回り止め部材70の内周には、前述した長溝6
8bに係合する突起70aが形成されている。そして、
それら突起70aと長溝68bの係合の関係から、リン
グギヤ68が回り止めされて軸方向への移動のみが許容
されるようになっている。
【0032】従って、タイミングプーリアッシィ24と
カムシャフト21とが一体回転されているときに、ステ
ップモータ25が駆動されてウォームギヤ67がある方
向へ所定量だけ回転されることにより、リングギヤ68
がウォームギヤ67上で回り止めされながら軸方向へ移
動される。これに伴い、円筒ギヤ64が同じ軸方向へ移
動され、プーリ本体62とカムシャフト21との間に相
対回転が生じてカムシャフト21に捩じりが付与され
る。このように、この実施例のVVT23では、ステッ
プモータ25が駆動制御されることにより、円筒ギヤ3
4の軸方向における位置が変更され、その結果としてカ
ムシャフト21に捩じりが付与される。そして、カムシ
ャフト21に捩じりが付与されることにより、吸気バル
ブ9の開閉タイミングが変更されてバルブオーバラップ
が変更される。
【0033】尚、カムシャフト21の内部には油路7
1、72が形成され、その油路71,72を通じてタイ
ミングプーリアッシィ24の内部に潤滑油が供給される
ようになっている。
【0034】次に、前述したECU40により実行され
るバルブタイミング制御のための処理動作について図5
〜7に従って説明する。図5はECU40により実行さ
れる「メインルーチン」を説明するフローチャートであ
り、所定時間(例えば10ms)毎の定時割り込みで実
行される。
【0035】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ101において、スロットルセンサ14、回転数
センサ30、負圧センサ35及びVVTセンサ36等に
て検出されるスロットル開度TA、エンジン回転数N
E、吸気負圧PiM及びVVT角θ等を入力値として読
み込む。
【0036】また、ステップ102において、ステップ
101で読み込まれた各種の入力値に基づき、スロット
ル開度変化率(dTA/dt)、エンジン回転数変化率
(dNE/dt)、平均吸気負圧AVPiMをそれぞれ
算出する。ここで、スロットル開度変化率(dTA/d
t)及びエンジン回転数変化率(dNE/dt)は、そ
れぞれ単位時間あたりのスロットル開度TA、エンジン
回転数NEの変化度合いを表す値である。また、平均吸
気負圧AVPiMは、今回読み込まれた吸気負圧PiM
のデータを含む過去複数回の吸気負圧PiMのデータを
平均した値である。
【0037】次に、ステップ103において、今回読み
込まれたスロットル開度TAが予め定められた所定値T
A0よりも小さいか否かを判断する。そして、スロット
ル開度TAが所定値TA0よりも小さくない場合には、
運転状態が無負荷領域あるいは無負荷領域近傍にないも
のとして、ステップ104へ移行する。
【0038】ステップ104においては、今回読み込ま
れたスロットル開度TA、エンジン回転数NE等の各種
の入力値に基づき、VVT23のVVT角θを制御して
バルブタイミングを調整するための目標値に相当する目
標VVT角θ1を算出する。なお、この目標VVT角θ
1の算出はROM43に記憶され、スロットル開度T
A、エンジン回転数NE等の各種の入力値に対する目標
VVT角θ1が予め定められた図示しないマップを参照
して行われる。
【0039】続いて、ステップ105においては、後述
する「バルブタイミング制御」において、VVT角θを
制御するための通常のVVT角制御を実行すべく制御判
定フラグFを「0」にセットし、その後の処理を一旦終
了する。
【0040】一方、ステップ103において、スロット
ル開度TAが所定値TA0よりも小さい場合には、ステ
ップ106へ移行する。そして、ステップ106おい
て、今回算出されたスロットル開度変化率(dTA/d
t)が予め定められた所定値k1よりも小さいか否かを
判断する。そして、スロットル開度変化率(dTA/d
t)が所定値k1よりも小さくない場合には、運転状態
が加速時あるいは減速時等の過渡期であるものとしてス
テップ104へ移行し、ステップ104,105の処理
を実行し、その後の処理を一旦終了する。
【0041】また、ステップ106において、スロット
ル開度変化率(dTA/dt)が所定値k1よりも小さ
い場合には、次のステップ107において、今回算出さ
れたエンジン回転数変化率(dNE/dt)が予め定め
られた所定値k2よりも小さいか否かを判断する。そし
て、エンジン回転数NEが所定値k2よりも小さくない
場合には、運転状態が加速時あるいは減速時等の過渡期
であるものとして、前記同様ステップ104へ移行し、
ステップ104,105の処理を実行し、その後の処理
を一旦終了する。
【0042】さらに、ステップ107において、エンジ
ン回転数変化率(dNE/dt)が所定値k2よりも小
さい場合には、続くステップ108において、制御判定
フラグFが「0」であるか否かを判断する。そして、制
御判定フラグFが「0」である場合には、前回までの運
転状態が無負荷領域あるいは無負荷領域近傍にはなかっ
たものとしてステップ109へ移行する。
【0043】ステップ109においては、そのときどき
のエンジン回転数NEに基づき、無負荷領域あるいは無
負荷領域近傍の値に相当する限界値PiMαを算出す
る。この限界値PiMαは、図7に示すように、ROM
43に記憶され、エンジン回転数NEに対する限界値P
iMαを予め定めたマップを参照して算出される。同図
に示すように、このマップではエンジン回転数NEが増
大するい伴い、その限界値PiMαの度合いは大きくな
るように設定されている。また、この限界値PiMαは
そのときどきのVVT角θによっても異なり、VVT角
θが大きければ限界値PiMαも全体的に大きい値とな
る。
【0044】続くステップ110において、今回算出さ
れた平均吸気負圧AVPiMが、ステップ109にて算
出された限界値PiMαよりも大きい(負圧の度合いが
大きい)か否かを判断する。そして、平均吸気負圧AV
PiMが、限界値PiMαよりも大きい場合には、運転
状態が無負荷領域あるいは無負荷領域近傍にあるものと
してステップ111に移行する。
【0045】また、ステップ110において、平均吸気
負圧AVPiMが、限界値PiMαよりも大きくない場
合には、運転状態が無負荷領域あるいは無負荷領域近傍
にないものとして、前記同様ステップ104へ移行し、
ステップ104,105の処理を実行し、その後の処理
を一旦終了する。なお、上記の如くステップ110から
ステップ104へ移行する場合の具体例としては、上り
坂での走行状態が挙げられる。この場合には、スロット
ル開度TAが小さい値で一定であるとすると、ある程度
の吸入空気量Qが得られるにもかかわらず、エンジン回
転数NEは上昇しにくい。従って、吸気ポート7aの近
傍の吸気負圧PiMが小さくなり、平均吸気負圧AVP
iMも小さくなる。そのことから、上記ステップ10
3、ステップ106及びステップ107の判断の全ての
条件を満たしたとしても、ステップ110では平均吸気
負圧AVPiMが限界値PiMαよりも小さくなり、運
転状態が無負荷領域あるいは無負荷領域近傍にあるとは
みなせなくなるのである。
【0046】ステップ111においては、今回読み込ん
だエンジン回転数NE、スロットル開度TA、冷却水温
THW等の各種の入力値に基づき目標吸気負圧PiM1
を算出する。この目標吸気負圧PiM1の算出は、RO
M43に記憶され、各種の入力値に対する目標吸気負圧
PiM1が予め定められた図示しないマップを参照して
行われる。このマップにおいては、運転状態が無負荷領
域あるいは無負荷領域近傍にあることを考慮して、でき
るだけ目標吸気負圧PiM1の負圧度合いが小さくなる
よう、つまり、吸気ポート7aの近傍の圧力が相対的に
高くなるようにそのときどきの運転状態に応じた目標吸
気負圧PiM1が最適値に設定されている。そして、こ
のマップに基づいて目標吸気負圧PiM1が算出される
のである。
【0047】次のステップ112においては、後述する
「バルブタイミング制御ルーチン」において吸気ポート
7aの近傍の吸気負圧PiMを調整するためにVVT2
3を制御する吸気負圧制御を実行すべく制御判定フラグ
Fを「1」にセットし、その後の処理を一旦終了する。
【0048】一方、ステップ108において、制御判定
フラグFが「0」でない、つまり「1」の場合には、既
に一旦ステップ110の判断が実行済であるものとし
て、ステップ111へジャンプする。すなわち、ステッ
プ110の処理は運転状態がはじめて無負荷領域あるい
は無負荷領域近傍となった1回目のみに行われ、それ以
後は実行されない。
【0049】このように、「メインルーチン」では、V
VT23を制御するための基準となる目標吸気負圧Pi
M1と、目標VVT角θ1とが設定される。また、「メ
インルーチン」では、目標吸気負圧PiM1、目標VV
T角θ1のいずれに基づいてVVT23をフィードバッ
ク制御するのかを判断するための制御判定フラグFが設
定される。すなわち、運転状態が無負荷領域あるいは無
負荷領域近傍にあるときには、目標吸気負圧PiM1が
求められるとともに、吸気負圧制御を実行すべく制御判
定フラグFが「1」にセットされ、運転状態が中・高負
荷領域にあるときには、目標VVT角θ1が求められる
とともに、VVT角制御を実行すべく制御判定フラグF
が「0」にセットされる。
【0050】次に、上記のように設定された制御判定フ
ラグF、目標吸気負圧PiM1、目標VVT角θ1等を
使用して行われるバルブタイミング制御について説明す
る。図6はECU40により実行される「バルブタイミ
ング制御ルーチン」を説明するフローチャートであり、
前述した「メインルーチン」に割り込むかたちで、所定
時間(例えば1ms)毎の定時割り込みで実行される。
【0051】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ201において、前述した「メインルーチン」で
算出又は設定された制御判定フラグF、目標吸気負圧P
iM1、目標VVT角θ1、平均吸気負圧AVPiM等
を読み込むとともに、VVT角θ等を入力値として読み
込む。
【0052】続いて、ステップ202においては、今回
読み込まれた制御判定フラグFが「1」であるか否かを
判断する。そして、制御判定フラグFが「1」でない場
合には、運転状態が無負荷領域あるいは無負荷領域近傍
にあるものとしてVVT角制御を実行すべくステップ2
03へ移行する。
【0053】ステップ203においては、今回読み込ま
れたVVT角θが「メインルーチン」で求められた目標
VVT角θ1よりも小さいか否かを判断する。そして、
VVT角θが目標VVT角θ1よりも小さい場合には、
ステップ204において、吸気バルブ9の閉タイミング
を進角させて下死点に近づけるべくステップモータ25
を駆動制御し、その後の処理を一旦終了する。
【0054】また、ステップ203において、VVT角
θが目標VVT角θ1よりも小さくない場合には、ステ
ップ205において、吸気バルブ9の閉タイミングを遅
角させて上死点に近づけるべくステップモータ25を駆
動制御し、その後の処理を一旦終了する。
【0055】このように、VVT角制御が実行される場
合には、そのときどきのVVT角θが目標VVT角θ1
に近づくように吸気バルブ9の閉タイミングがフィード
バック制御されるのである。
【0056】一方、ステップ202において、制御判定
フラグFが「1」の場合には、吸気負圧制御を実行すべ
くステップ206へ移行する。このステップ206にお
いて、今回読み込まれた平均吸気負圧AVPiMが「メ
インルーチン」で求められた目標吸気負圧PiM1より
も大きい(負圧の度合いが大きい)か否かを判断する。
そして、平均吸気負圧AVPiMが目標吸気負圧PiM
1よりも大きい場合には、ステップ204において、吸
気バルブ9の閉タイミングを進角させて下死点に近づけ
るべくステップモータ25を駆動制御し、その後の処理
を一旦終了する。
【0057】また、ステップ206において、平均吸気
負圧AVPiMが目標吸気負圧PiM1よりも大きくな
い場合には、ステップ205において、吸気バルブ9の
閉タイミングを遅角させて上死点に近づけるべくステッ
プモータ25を駆動制御し、その後の処理を一旦終了す
る。
【0058】このように、吸気負圧制御が実行される場
合には、そのときどきの平均吸気負圧AVPiMが運転
状態に応じた最適な目標吸気負圧PiM1に近づくよう
に吸気バルブ9の閉タイミングがフィードバック制御さ
れるのである。
【0059】以上説明したように、この実施例の可変バ
ルブタイミング制御装置によれば、エンジン回転数NE
やスロットル開度TA等の各種の信号に基づき、そのと
きどきの運転状態を判断するようにしている。そして、
そのときの運転状態が無負荷領域あるいは無負荷領域近
傍にあるときには、そのときどきの平均吸気負圧AVP
iMが目標吸気負圧PiM1に近づくように吸気バルブ
9の閉タイミングをフィードバック制御するようにして
いる。ここで、エンジン1の運転状態が高出力を要求さ
れない無負荷領域あるいは無負荷領域近傍にあることを
考慮して、目標吸気負圧PiM1はできるだけその負圧
度合いが小さくなるように最適値に設定されている。こ
のため、例えば冷却水温THW等各種の運転状態に細か
い変化があったり、バルブデポジット等吸気に係るエン
ジン1の経時変化があっても、それらが正確に捉えられ
ることとなる。従って、平均吸気負圧AVPiM、ひい
ては吸気負圧PiMがそのときどきの運転状態等に応じ
た最適値となるように細かく調整することができる。
【0060】また、無負荷領域あるいは無負荷領域近傍
というのは、エンジン1の出力がさほど要求されない領
域であるといえる。すなわち、このような領域では、ポ
ンピングロスの低減を最大限に図れるように吸気負圧P
iMを最適値に設定したとしても、エンジン1の出力の
点で何ら問題とはならない。そこで、この実施例の構成
では、エンジン1の運転状態が出力を要求されない無負
荷領域又はあるいは無負荷領域近傍にあるときに、平均
吸気負圧AVPiMがエンジン1のポンピングロスを最
も効果的に低減させる目標吸気負圧PiM1に近づけら
れる。従って、エンジン1のポンピングロスを実質的に
最大限に低減させることができ、ひいては燃費の低減を
図ることができる。
【0061】さらに、この実施例では、エンジン1の運
転状態が無負荷領域あるいは無負荷領域近傍にあること
を判断するために、「メインルーチン」のステップ10
3、ステップ106、ステップ107及びステップ11
0の複数の処理を実行して、運転状態が実質的に中・高
負荷領域にある場合には、吸気負圧制御を実行しないよ
うにしている。従って、単にスロットル開度TAのみを
無負荷領域あるいは無負荷領域近傍であることの判断材
料とする場合に比べて、より正確で確実な判断を実行す
ることができ、誤制御を最小限に抑えることができる。
【0062】併せて、この実施例では、万が一VVT角
センサ36が故障したとしても、負圧センサ35に基づ
いてVVT23を駆動制御して吸気負圧制御を実行する
ことはできる。従って、この場合でもポンピングロスの
低減と燃費の低減とを図ることができる。
【0063】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一
部を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、VVT23を駆動する手段とし
てステップモータ25を採用したが、VVTを油圧によ
り駆動させるような構成としてもよい。
【0064】(2)前記実施例では、運転状態が無負荷
領域あるいは無負荷領域近傍にあることを判断する条件
として、「メインルーチン」のステップ103、ステッ
プ106、ステップ107及びステップ110の各処理
を実行するようにしたが、これらのうちのいくつかを省
略する構成としてもよい。また、例えば「エンジン回転
数NEが所定数よりも小さいか否か」といった判断の処
理を追加することもできる。
【0065】(3)前記実施例では、運転状態が中・高
負荷領域にある場合には、そのときどきのVVT角θが
目標VVT角θ1に近づくように吸気バルブ9の閉タイ
ミングをフィードバック制御するようにしたが、特に出
力を必要としない場合には、運転状態が中負荷領域にあ
っても吸気負圧制御を実行して、そのときどきの平均吸
気負圧AVPiMが目標吸気負圧PiM1に近づくよう
に吸気バルブ9の閉タイミングをフィードバック制御す
るようにしてもよい。また、運転状態が中・高負荷領域
にある場合には、VVT制御をしない構成としてもよ
い。この場合には、VVT角センサ36をなくすことも
可能となり、VVTシステム全体の構成を簡易なものと
することができる。
【0066】(4)前記実施例では、ガソリンエンジン
1に具体化したが、ディーゼルエンジンに具体化するこ
ともできる。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、バルブタイミングを連続的に可変する可変バルブタ
イミング機構を利用して、内燃機関の運転状態が無負荷
領域又は無負荷を含む所定の領域内にある場合には、吸
気負圧をそのときどきの運転状態に応じた最適値に近づ
けるべく可変バルブタイミング機構を駆動制御するよう
にしている。従って、内燃機関の運転状態が無負荷領域
又は無負荷を含む所定の領域内にあるときに、吸気負圧
を最適値に細かく制御することができて内燃機関のポン
ピングロスを効果的に低減させることができ、ひいては
燃費の向上を図ることができるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本的な概念構成を説明する概念構
成図である。
【図2】この発明を具体化した一実施例における可変バ
ルブタイミング制御装置を備えたエンジンを示す概略構
成図である。
【図3】一実施例において、ECUの構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】一実施例において、可変バルブタイミング制御
装置を示す断面図である。
【図5】一実施例において、ECUにより実行される
「メインルーチン」の処理を示すフローチャートであ
る。
【図6】一実施例において、ECUにより実行される
「バルブタイミング制御ルーチン」の処理を示すフロー
チャートである。
【図7】一実施例において、エンジン回転数に対する目
標吸気負圧の関係を予め定めたマップである。
【符号の説明】 1…エンジン、7…吸気通路、9…吸気バルブ、14…
運転状態検出手段を構成するスロットルセンサ、16…
運転状態検出手段を構成するエアフローメータ、23…
VVT、30…運転状態検出手段を構成する回転数セン
サ、31…気筒判別センサ、32…運転状態検出手段を
構成する水温センサ、33…運転状態検出手段を構成す
る酸素センサ、34…運転状態検出手段を構成する車速
センサ、35…吸気負圧検出手段としての負圧センサ、
36…運転状態検出手段を構成するVVTセンサ、40
…運転状態判断手段、最適負圧演算手段及び駆動制御手
段を構成するECU。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の回転に同期して所定のタイミ
    ングで駆動され、燃焼室に通じる吸気通路を開閉する吸
    気バルブと、 前記吸気バルブの開閉タイミングを連続的に可変にする
    ために駆動される可変バルブタイミング機構と、 前記吸気通路内の負圧を検出する吸気負圧検出手段と、 前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段
    と、 前記運転状態検出手段の検出結果に基づき、前記内燃機
    関の運転状態が無負荷領域又は無負荷を含む所定の領域
    内にあることを判断する運転状態判断手段と、 前記運転状態検出手段の検出結果に応じて、吸気負圧の
    最適値を演算する最適負圧演算手段と、 前記運転状態の判断結果が無負荷領域又は無負荷を含む
    所定の領域内にある場合に、前記吸気負圧検出手段によ
    り検出される負圧を、前記最適負圧演算手段により演算
    される最適値に近づけるべく前記可変バルブタイミング
    機構を駆動制御する駆動制御手段とを備えたことを特徴
    とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
JP24831992A 1992-09-17 1992-09-17 内燃機関のバルブタイミング制御装置 Pending JPH06101508A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010174723A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Nissan Motor Co Ltd エンジンの吸気負圧制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010174723A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Nissan Motor Co Ltd エンジンの吸気負圧制御装置

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