JP2949880B2 - 可変バルブタイミング装置付きエンジンの制御方法 - Google Patents

可変バルブタイミング装置付きエンジンの制御方法

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JP2949880B2
JP2949880B2 JP5279891A JP5279891A JP2949880B2 JP 2949880 B2 JP2949880 B2 JP 2949880B2 JP 5279891 A JP5279891 A JP 5279891A JP 5279891 A JP5279891 A JP 5279891A JP 2949880 B2 JP2949880 B2 JP 2949880B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、運転中に吸気バルブ
の開閉タイミングを可変にする可変バルブタイミング装
置付きエンジンに係り、詳しくは加速時における可変バ
ルブタイミング装置の作動遅れを補償する制御方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として、例えば特開
昭60−190610号公報に開示された「エンジンの
バルブタイミング制御装置」が知られている。この制御
装置は吸気バルブの閉じタイミングを変更する可変バル
ブタイミング装置を備えている。そして、特にエンジン
の加速時には、可変バルブタイミング装置に機械的な作
動遅れのあることから、その作動遅れを補償すべく、加
速時における可変バルブタイミング装置の制御目標値を
定常運転状態の制御目標値よりも大きく設定するように
していた。つまり、可変バルブタイミング装置をその目
標制御時期への到達時間を早めるように制御し、これに
よって加速時における吸気バルブの閉じタイミングの応
答性を向上させるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術では、加速時に可変バルブタイミング装置の制御
目標値を大きく設定しているものの、可変バルブタイミ
ング装置には本来それ自体で補償しきれない機械的な作
動遅れが残る。このため、エンジン吸入空気量の立ち上
がりに遅れが残り、加速フィーリングが良くなかった。
従って、可変バルブタイミング装置それ自体の制御を工
夫するだけでは作動遅れの対策が充分ではなかった。
【0004】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、加速時に可変バルブタイミ
ング装置それ自体で補償しきれない機械的な作動遅れを
適正に補償して、バルブタイミング制御の応答遅れをな
くすことが可能な可変バルブタイミング装置付きエンジ
ンの制御方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明においては、エンジンの燃焼室に通じる
吸気通路を開閉する吸気バルブと、燃焼室に燃料を供給
する燃料供給手段と、吸気バルブの開閉タイミングを可
変にする可変バルブタイミング装置とを備え、エンジン
の加速時には吸気バルブの閉じタイミングを進めるよう
可変バルブタイミング装置を制御するようにした可変バ
ルブタイミング装置付きエンジンの制御方法において、
エンジンの加速時には、その運転状態の各種パラメータ
により設定される燃料供給量よりも更に増量するように
燃料供給手段を制御している。
【0006】
【作用】上記の構成によれば、エンジンの加速時に可変
バルブタイミング装置の制御によって吸気バルブの閉じ
タイミングが進められるが、可変バルブタイミング装置
それ自体では本来補償しきれない機械的な作動遅れが残
る。このとき、燃料供給手段からの燃料供給量がエンジ
ンの運転状態の各種パラメータにより設定される燃料供
給量よりも更に増量されて燃焼室へ供給されるので、そ
の増量分だけエンジン出力が速やかに増大して可変バル
ブタイミング装置の機械的な作動遅れが補償される。
【0007】
【実施例】以下、この発明における可変バルブタイミン
グ装置付きエンジンの制御方法を具体化した一実施例を
図1〜図6に基づいて詳細に説明する。図1はこの実施
例のガソリンエンジン1を説明する(1気筒分のみ図示
した)概略構成図である。エンジン1のシリンダボア2
にはピストン3が上下動可能に設けられている。ピスト
ン3はロッド4を介して図示しないクランクシャフトに
連結されている。そして、ピストン3、シリンダボア2
及びそのボア2の上方を覆うシリンダヘッド5によって
囲まれる空間が燃焼室6となっている。
【0008】燃焼室6には吸気通路7と排気通路8とが
それぞれ連通して設けられている。吸気通路7の燃焼室
6に開口する吸気ポート7aには、開閉用の吸気バルブ
9が組み付けられている。又、排気通路8の燃焼室6に
開口する排気ポート8aには、開閉用の排気バルブ10
が組み付けられている。吸気通路7には図示しないエア
クリーナを介して外気が導入される。又、吸気通路7に
はその吸気ポート7aの近傍において燃料供給手段とし
ての燃料噴射用のインジェクタ11が設けられ、吸気通
路7に燃料が取り込まれるようになっている。周知のよ
うに、このインジェクタ11には、図示しないフユーエ
ルタンクから燃料ポンプの動作により所定圧力の燃料が
供給されるようになっている。そして、吸気通路7に取
り込まれた燃料と外気との混合気が、吸気バルブ9の開
かれる際に、吸気ポート7aを通じて燃焼室6へ導入さ
れる。又、燃焼室6に導入された混合気が爆発・燃焼さ
れることにより、ピストン3及びクランクシャフト等を
介してエンジン1の駆動力が得られる。更に、燃焼室6
にて燃焼された既燃焼ガスは、排気バルブ10が開かれ
る際に、排気ポート8aから排気通路8を通じて外部へ
と排出される。
【0009】吸気通路7の途中には、アクセルペダル1
2の操作に連動して開閉されるスロットルバルブ13が
設けられている。そして、このスロットルバルブ13が
開閉されることにより、吸気通路7への吸入空気量が調
節される。又、スロットルバルブ13の近傍には、その
スロットル開度TAを検出するスロットルセンサ14が
設けられている。更に、スロットルバルブ13よりも下
流側には、吸入空気の脈動を平滑化させるサージタンク
15が設けられている。このサージタンク15には、同
タンク15に連通して吸入空気圧力(吸気圧)PMを検
出する吸気圧センサ16が設けられている。
【0010】動弁機構について説明する。吸気バルブ9
及び排気バルブ10はそれぞれ上方へ延びるステム9
a,10aを備え、各ステム9a,10aの上部にはバ
ルブスプリング17,18及びバルブリフタ19,20
等がそれぞれ組み付けられている。各バルブリフタ1
9,20には、カム21a,22aがそれぞれ係合する
ように設けられている。これらカム21a,22aはシ
リンダヘッド5に支持された吸気側のカムシャフト21
上と、排気側のカムシャフト22上とにそれぞれ全気筒
分の数だけ形成されたものである。そして、吸気バルブ
9及び排気バルブ10はバルブスプリング17,18の
付勢力によって上方へ、かつ吸気ポート7a及び排気ポ
ート8aを閉じる方向へ付勢されている。この付勢状態
では、各ステム9a,10aの上端がバルブリフタ1
9,20を介して常にカム21a,22aに当接されて
いる。
【0011】この実施例では、吸気側のカムシャフト2
1の先端部に、可変バルブタイミング装置を構成するタ
イミングプーリアッシィ23とステップモータ24が設
けられている。これに対し、排気側のカムシャフト22
の先端部には、タイミングプーリ25のみが設けられて
いる。これらタイミングプーリアッシィ23及びタイミ
ングプーリ25は図示しないタイミングベルトを介して
クランクシャフトに駆動連結されている。
【0012】従って、エンジン1の運転時にクランクシ
ャフトからタイミングベルトを介してタイミングプーリ
アッシィ23及びタイミングプーリ25に動力が伝達さ
れることにより、各カムシャフト21,22がそれぞれ
回転されて各カム21a,22aがそれぞれ回転され
る。又、回転される各カム21a,22aのプロフィル
に従って各バルブリフタ19,20がバルブスプリング
17,18の付勢力に抗して押圧されることにより、吸
気バルブ9及び排気バルブ10が下方へ移動して吸気ポ
ート7a及び排気ポート8aがそれぞれ開かれる。吸気
バルブ9及び排気バルブ10の基本的な開閉タイミング
は、周知のようにクランクシャフトの回転(2回転)、
つまりはピストン3の4つの行程(吸気行程,圧縮行
程,膨張行程,排気行程)に伴う上下動に相対して予め
設定されている。ここで、ピストン3の吸気行程に伴う
下動により吸気ポート7aが開かれる時、即ち吸気バル
ブ9が開かれる時に、燃焼室6へ混合気が吸入される。
又、ピストン3の排気行程に伴う上動により排気ポート
8aが開かれる時、即ち排気バルブ10が開かれる時
に、燃焼室6から排気通路8へと既燃焼ガスが排出され
る。
【0013】そして、吸気側のタイミングプーリアッシ
ィ23は、吸気バルブ9の基本的な開閉タイミングをそ
の時々の運転状態に応じて変更するために駆動制御さ
れ、カムシャフト21、延いては各カム21aの回転位
相を適宜に変更するようになっている。即ち、吸気側の
タイミングプーリアッシィ23は燃焼室6への混合気の
吸入時期を変更すべく駆動制御されるようになってい
る。
【0014】燃焼室6に導入された混合気へ着火するた
めに、気筒中心部のシリンダヘッド5には点火プラグ2
6が固定され、その放電部26aが燃焼室6内に配置さ
れている。この点火プラグ26はディストリビュータ2
7にて分配された点火信号に基づいて駆動される。ディ
ストリビュータ27はイグナイタ28から出力される高
電圧をエンジン1のクランク角に同期して点火プラグ2
6に分配するためのものである。又、ディストリビュー
タ27にはエンジン1の回転に連動して回転されるロー
タ27aが設けられ、そのロータ27aの回転からエン
ジン回転数NEを検出する回転数センサ29が設けられ
ている。
【0015】次に、前述した可変バルブタイミング装置
の構成について図2に従って詳しく説明する。吸気バル
ブ9を駆動する吸気側のカムシャフト21は、そのカム
ジャーナル21bにてシリンダヘッド5に回転可能に支
持されている。そして、そのカムシャフト21の先端部
にタイミングプーリアッシィ23が設けられている。こ
のタイミングプーリアッシィ23は、外周に複数の外歯
31を有するプーリ本体32と、そのプーリ本体32に
組み付けられた内キャップ33及び円筒ギヤ34とから
構成されている。
【0016】即ち、プーリ本体32はその中心寄りにボ
ス32a及び円周壁32bを備え、それらボス32aと
円周壁32bとの間が円周溝32cになっている。円周
壁32bの内周にはヘリカル歯32dが形成されてい
る。そして、プーリ本体32はそのボス32aにてカム
シャフト21上に相対回転可能に組み付けられている。
一方、内キャップ33は大筒部33aとその反対側へ延
びる小筒部33bとを備え、大筒部33aの外周にはヘ
リカル歯33cが形成されている。そして、内キャップ
33はその大筒部33aがボス32aを覆うように嵌着
され、プーリ本体32に対し相対回転可能に組み付けら
れている。又、内キャップ33はカムシャフト21の先
端に対しボルト35及びノックピン36により一体回転
可能に固定されている。更に、円筒ギヤ34は外周壁3
4aと内周壁34bとから形成され、その底壁には穴3
4cが形成されている。内周壁34bの内外周にはヘリ
カル歯34d,34eがそれぞれ形成され、外周壁34
aと内周壁34bとの間が円周溝34fになっている。
そして、その円筒ギヤ34の内周壁34b及び円周溝3
4fが、プーリ本体32の円周壁32b及び円周溝32
cに対して凹凸の関係で組み付けられている。
【0017】この組み付け状態において、各ヘリカル歯
32d,33c,34d,34eがそれぞれ噛合されて
おり、その噛合の関係から円筒ギヤ34は軸方向への移
動によってカムシャフト21と相対回転可能になってい
る。又、プーリ本体32の外歯31に掛装された図示し
ないタイミングベルトを介して、タイミングプーリアッ
シィ23がクランクシャフトに駆動連結されている。
【0018】従って、クランクシャフトからタイミング
プーリアッシィ23に駆動伝達されることにより、円筒
ギヤ34により連結されたプーリ本体32と内キャップ
33とが一体的に回転され、更にボルト35及びノック
ピン36により内キャップ33に連結されたカムシャフ
ト21が一体的に回転駆動される。前述したステップモ
ータ24は図示しないブラケットによってエンジン1に
取付けられている。ステップモータ24は円筒ギヤ34
を軸方向へ移動させるためのものであり、その出力軸に
は円筒状をなして外周に歯37aを有するウォームギヤ
37が取付けられている。このウォームギヤ37は内キ
ャップ33の小筒部33bに対し相対回転可能に嵌着さ
れると共に、円筒ギヤ34の穴34cを貫通して配置さ
れている。一方、円筒ギヤ34の穴34cの周囲には、
内周に歯38aを有するリンググヤ38がボールベアリ
ング39によって相対回動可能に組み付けられている。
そして、そのリングギヤ38がウォームギヤ37の外周
上に噛合され、その噛合の関係から回転によって軸方向
へ移動可能になっている。
【0019】従って、タイミングプーリアッシィ23と
カムシャフト21とが一体回転されているときに、ステ
ップモータ24が駆動されてウォームギヤ37が所定量
回転されることにより、リングギヤ38がウォームギヤ
37上を回転しながら軸方向へ移動される。これに伴
い、円筒ギヤ34が同じ軸方向へ移動され、プーリ本体
32とカムシャフト21との間に相対回転が生じてカム
シャフト21に捩じりが付与される。このように、この
実施例の可変バルブタイミング装置では、ステップモー
タ24を駆動制御することにより、円筒ギヤ34の軸方
向における位置が変更され、その結果としてカムシャフ
ト21に捩じりが付与される。そして、カムシャフト2
1に捩じりが付与されることにより、吸気バルブ9の開
閉タイミングが基本的な開閉タイミングに対して変更さ
れる。
【0020】尚、カムシャフト21の内部には油路4
0、41が形成され、その油路40,41を通じてタイ
ミングプーリアッシィ23の内部に潤滑油が供給される
ようになっている。そして、図1に示すように、前述し
たスロットルセンサ14、吸気圧センサ16及び回転数
センサ29等は電子制御装置(ECU)42の入力側に
電気的に接続されている。又、このECU42の出力側
には、前述したインジェクタ11、イグナイタ28及び
ステップモータ24等が電気的に接続されている。この
ECU42は、中央処理装置(CPU)、読み出し専用
メモリ(ROM)及び読み出し書き替え可能なメモリ
(RAM)等よりなる論理演算回路として構成されてい
る。
【0021】このような電気的構成において、ECU4
2は各センサ14,16,29の検出値を読み込み、エ
ンジン1の運転状態に応じて吸気バルブ9の開閉タイミ
ングを制御すべく、ステップモータ24を好適に駆動制
御する。特に、アクセルペダル12が踏み込まれるエン
ジン1の加速時には、吸気バルブ9の閉じタイミングを
進めるべくステップモータ24を駆動制御する。又、E
CU42はエンジン1の運転状態に応じて吸気通路7へ
の燃料噴射を制御すべく、インジェクタ11を好適に駆
動制御する。同じく、ECU42はエンジン1の運転状
態に応じて点火プラグ26による点火時期を制御すべ
く、イグナイタ28を好適に制御する。
【0022】次に、上記のように構成した可変バルブタ
イミング装置付きエンジン1の制御方法について説明す
る。この実施例では、エンジン1の加速時に吸気バルブ
9の閉じタイミングを進めるべく、可変バルフタイミン
グ装置が駆動制御されるものとして、先ず、加速時にE
CU42により実行される吸気バルブ9の閉じタイミン
グ制御について説明する。図3はその閉じタイミング制
御のためのタイミング角度算出ルーチンを説明するフロ
ーチャートであり、所定時間毎の定時割り込みで実行さ
れる。
【0023】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ101において、スロットルセンサ14の検出値
に基づきスロットル開度TAを読込む。又、ステップ1
02において、回転数センサ29の検出値に基づきエン
ジン回転数NEを読込む。続いて、ステップ103にお
いて、先に読み込まれたスロットル開度TA及びエンジ
ン回転数NEから、吸気バルブ9に関わるタイミング角
度θCAM を求める。このタイミング角度θCAM は、図4
に示すように、エンジン回転数NE及びスロットル開度
TAをパラメータとして予め定められたマップを参照し
て求められる。
【0024】更に、ステップ104において、今回の制
御周期で求められたタイミング角度θCAM と、前回の制
御周期で求められたタイミング角度θCAM0との差を角度
偏差ΔθCAM として求める。この角度偏差ΔθCAM は、
前回の制御周期から今回の制御周期までの間で生じる可
変バルブタイミング装置の機械的な作動遅れ時間に対応
する。
【0025】そして、ステップ105において、その角
度偏差ΔθCAM が所定値以上であるか否かを判断する。
つまり、可変バルブタイミング装置の作動遅れが過大で
あるか否かを判断する。ここで、角度偏差ΔθCAM が所
定値以上である場合、即ち可変バルブタイミング装置の
作動遅れが過大な場合には、ステップ106において、
角度偏差ΔθCAM の大きさに応じた燃料増量値gを求
め、その値を角度偏差補正係数FCAM (FCAM
>1.0)として設定する。燃料増量値gは図5に示す
ように、角度偏差ΔθCAM をパラメータとして予め定め
られたマップを参照して求められる。この燃料増量値g
は、前述した可変バルブタイミング装置それ自体の機械
的な作動遅れを、燃焼室6への燃料供給量の増量によっ
て補正するために定められた値である。
【0026】その後、ステップ107において、今回の
制御周期におけるタイミング角度θCAM を前回の制御周
期のタイミング角度θCAM0として設定し、その後の処理
を一旦終了する。一方、ステップ105において、角度
偏差ΔθCAM が所定値よりも小さい場合、即ち可変バル
ブタイミング装置の作動遅れが過大でない場合には、ス
テップ108において角度偏差補正係数FCAMを一律
に「1.0」として設定する。
【0027】その後、ステップ107において、今回の
タイミング角度θCAM を前回のタイミング角度θCAM0と
して設定し、その後の処理を一旦終了する。そして、E
CU42は上記のタイミング角度算出ルーチンで求めら
れたタイミング角度θCAM を吸気バルブ9の目標閉じタ
イミングとして、そのタイミング角度θCAM に従ってス
テップモータ24を駆動制御し、吸気バルブ9の閉じタ
イミングを進めさせるようにする。
【0028】次に、上記の吸気バルブ9の閉じタイミン
グ制御と共にECU42により実行される燃料噴射量制
御について説明する。図6は燃料噴射量制御のための燃
料噴射量算出ルーチンを説明するフローチャートであ
り、所定時間毎の定時割り込みで実行される。処理がこ
のルーチンへ移行すると、先ずステップ201におい
て、回転数センサ29の検出値に基づきエンジン回転数
NEを読込む。又、ステップ202において、吸気圧セ
ンサ16の検出値に基づき吸気圧PMを読込む。
【0029】続いて、ステップ203において、先に読
み込まれたエンジン回転数NE及び吸気圧PMから、基
本噴射時間TPを算出する。この基本噴射時間TPは、
エンジン回転数NE及び吸気圧PMをパラメータとして
予め定められた図示しないマップを参照して求められ
る。次いで、ステップ204において、空燃比補正係数
FAFを読込む。この空燃比補正係数FAFは別途の算
出ルーチンにより求められるものであり、ここではその
説明を省略する。
【0030】更に、ステップ205において、前述した
タイミング角度算出ルーチンで求められた角度偏差補正
係数FCAMを読込む。最後に、ステップ206におい
て、先に算出された基本噴射時間TPに空燃比補正係数
FAFと角度偏差補正係数FCAMとをそれぞれ乗算し
て、今回の制御周期における燃料噴射量TAUとして設
定し、その後の処理を一旦終了する。
【0031】そして、ECU42は噴射タイミングが到
来した時、上記のように求められた燃料噴射量TAUに
従ってインジェクタ11を駆動制御し、燃焼室6へ燃料
を供給する。以上説明したように、この実施例の可変バ
ルブタイミング装置付きエンジンの制御方法では、エン
ジン1の加速時において、吸気バルブ9の閉じタイミン
グを進めるように可変バルブタイミング装置が駆動制御
される。しかも、それと同時に、燃料噴射量TAUが運
転状態に関わる各種パラメータにより設定される量より
も更に増量されて決定さ、その燃料噴射量TAUに基づ
いてインジェクタ11が駆動制御されて燃料が燃焼室6
へ供給される。即ち、可変バルブタイミング装置に機械
的な作動遅れがある場合、つまり角度偏差ΔθCAM が所
定値以上である場合には、エンジン回転数NE、吸気圧
PMにより求められる基本噴射時間TPに対し、周知の
空燃比補正係数FAFと、可変バルブタイミング装置の
機械的な作動遅れ補償のために新たに付加された角度偏
差補正係数FCAMとが乗算されて燃料噴射量TAUが
決定され、その燃料噴射量TAUに基づいてインジェク
タ11が駆動制御される。よって、エンジン1は角度偏
差補正係数FCAMによる燃料噴射量TAUの増量分だ
け出力が速やか、かつ滑らかに増大される。
【0032】従って、エンジン1の加速時に、可変バル
ブタイミング装置に避けられずに残った機械的な作動遅
れは、エンジン1の速やかで滑らかな出力増大によって
補償され、吸気バルブ9の閉じタイミング制御の応答遅
れをなくすことができる。その結果、エンジン1におけ
る吸入空気量の立ち上がりを改善することができ、もっ
て加速フィーリングを良くすることができる。
【0033】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成
の一部を適宜に変更して実施することもできる。例え
ば、前記実施例では、ガソリンエンジン1に具体化した
が、ディーゼルエンジンに具体化することもできる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
エンジンの加速時には吸気バルブの閉じタイミングを進
めるよう可変バルブタイミング装置を制御すると共に、
その運転状態の各種パラメータにより設定される燃料供
給量よりも更に増量するように燃料供給手段を制御する
ようにしたので、加速時にエンジンの出力を速やか、か
つ滑らかに増大して可変バルブタイミング装置それ自体
で補償しきれない機械的な作動遅れを適正に補償するこ
とができ、もってバルブタイミング制御の応答遅れをな
くすことができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した一実施例におけるガソリ
ンエンジンを説明する概略構成図である。
【図2】一実施例における可変バルブタイミング装置の
構成を示す断面図である。
【図3】一実施例における吸気バルブの閉じタイミング
制御のためのタイミング角度算出ルーチンを説明するフ
ローチャートである。
【図4】一実施例においてエンジン回転数及びスロット
ル開度をパラメータとして吸気バルブのタイミング角度
を予め定めたマップを示す図である。
【図5】一実施例において角度偏差をパラメータとして
燃料増量値を予め定めたマップを示す図である。
【図6】一実施例における燃料噴射量制御のための燃料
噴射量算出ルーチンを説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン 6…燃焼室 7…吸気通路 9…吸気バルブ 11…燃料供給手段としてのインジェクタ 23…可変バルブタイミング装置を構成するタイミング
プーリアッシィ 24…可変バルブタイミング装置を構成するステップモ
ータ 42…ECU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 43/00 301 F02D 43/00 301Z 45/00 312 45/00 312E

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの燃焼室に通じる吸気通路を開
    閉する吸気バルブと、前記燃焼室に燃料を供給する燃料
    供給手段と、前記吸気バルブの開閉タイミングを可変に
    する可変バルブタイミング装置とを備え、前記エンジン
    の加速時には前記吸気バルブの閉じタイミングを進める
    よう前記可変バルブタイミング装置を制御するようにし
    た可変バルブタイミング装置付きエンジンの制御方法に
    おいて、前記エンジンの加速時には、その運転状態の各
    種パラメータにより設定される燃料供給量よりも更に増
    量するように前記燃料供給手段を制御することを特徴と
    する可変バルブタイミング装置付きエンジンの制御方
    法。
JP5279891A 1991-03-18 1991-03-18 可変バルブタイミング装置付きエンジンの制御方法 Expired - Fee Related JP2949880B2 (ja)

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