JPH06346764A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置

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JPH06346764A
JPH06346764A JP13487193A JP13487193A JPH06346764A JP H06346764 A JPH06346764 A JP H06346764A JP 13487193 A JP13487193 A JP 13487193A JP 13487193 A JP13487193 A JP 13487193A JP H06346764 A JPH06346764 A JP H06346764A
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JP
Japan
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valve
engine
intake
valve timing
amount
Prior art date
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Pending
Application number
JP13487193A
Other languages
English (en)
Inventor
Taiichi Mori
泰一 森
Yoshihiro Iwashita
義博 岩下
Toshimi Kashiwakura
利美 柏倉
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH06346764A publication Critical patent/JPH06346764A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D13/00Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing
    • F02D13/02Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing during engine operation
    • F02D2013/0292Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing during engine operation in the start-up phase, e.g. for warming-up cold engine or catalyst

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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】機関が冷間状態の間は、バルブオーバラップ量
を燃料噴射増量に対応して大きく設定することにより、
燃料の霧化を促進して燃焼性を改善する 【構成】吸気バルブ9及び排気バルブ10を駆動するV
VT23と、吸気温を検出する吸気温センサ34と、吸
気温センサ34の検出結果に基づき、VVT23を駆動
制御するVVTECU41が設けられている。エンジン
ECU40は吸気温センサ34の検出結果に基づいて冷
間時に燃料噴射の増量補正を行なう。冷間時に始動後の
吸気温が所定温度に達するまでの間、吸気温に対応する
進角増量補正値をVVTECU41は設定する。VVT
ECU41はその進角増量補正値を基本進角量に加算し
てバルブオーバラップの可変幅を大きくなるようにVV
T23の制御範囲を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は内燃機関の運転状態に
応じて吸気バルブ或いは排気バルブの開閉タイミングを
連続的に可変にする可変バルブタイミング機構を備えた
バルブタイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平4−194331号に示さ
れているように内燃機関の冷間時にはオーバラップ量を
小さくすることにより、エンジンの暖気性を向上させ、
燃焼の悪化を防止して、運転を安定化することが提案さ
れている。
【0003】そして、従来においては上記のようなオー
バラップ量を変化させるために、基本進角量に対して冷
却水温等の機関温度によって決定された一義的な進角制
限を加えていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、冷間時はエ
ンジン潤滑油の温度が低いため、油粘度が大きく、エン
ジンの潤滑油にて潤滑される運動部系のフリクションが
増加する。又、エンジン各部運動部品の材質の違いによ
る熱収縮の差や、複雑な形状による熱歪に対して通常、
エンジン暖気後において適切な形状や部品間のクリアラ
ンスが得られるように設計されている。このため、冷間
時には部品間のクリアランスが小さくなり、フリクショ
ンが増加する場合がある。従って、冷間時に一定回転数
を保持しようとすると、前記フリクション分を見込んで
増量噴射する必要がある。
【0005】さらに、冷間時は、燃料の霧化や蒸発が悪
いため、噴射された燃料が吸気ポート壁面に付着し易
く、エンジンの運転条件の変化に対して燃料の燃焼室へ
の供給の追従性が悪くなり、空燃比が濃くなったり、薄
くなったりする。この空燃比が薄くなると、運転性が損
われるため、暖気後に比較して冷間時には燃料噴射を予
め増量している。しかし、前記のように燃料を増量する
ため、吸気温度が低く、燃焼温度が上がらないため、燃
焼が悪化し、HC,COの排出が増加する問題がある。
【0006】そして、従来においては上記のようなオー
バラップ量を変化させるために、基本進角量に対して冷
却水温等の機関温度によって決定された一義的な進角制
限を加えていた。そのため、負荷状態によっては過剰な
進角制限状態とされ、燃焼性に問題があった。
【0007】この発明の目的は、機関が冷間状態の間
は、バルブオーバラップ量を燃料噴射増量に対応して大
きく設定することにより、燃料の霧化を促進して燃焼性
を改善することができる内燃機関のバルブタイミング制
御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明は、図1に示すように、内燃機関M1の回転
に同期して所定のタイミングで駆動され、燃焼室M2に
通じる吸気通路M3及び排気通路M4をそれぞれ開閉す
る吸気バルブM5及び排気バルブM6と、前記吸気バル
ブM5及び前記排気バルブM6の少なくとも一方を駆動
してバルブオーバラップ量を可変するための可変バルブ
タイミング機構M7と、前記内燃機関M1の運転状態を
検出する運転状態検出手段M8と、前記運転状態検出手
段M8の検出結果に基づき、前記バルブオーバラップ量
を制御すべく前記可変バルブタイミング機構M7を駆動
制御する駆動制御手段M9と、前記運転状態検出手段の
検出結果に基づいて冷間時に燃料噴射の増量補正を行な
う燃料噴射制御手段M10とを備えた内燃機関のバルブ
タイミング制御装置において、冷間時には機関の始動後
における運転状態検出手段M8の吸気温度に関する検知
結果に基づいて吸気温度が所定温度に達するまでの間、
その吸気温度に対応するバルブタイミングの進角増量補
正値を設定する第一の設定手段M11と、前記設定手段
M11が設定したバルブタイミングの進角増量補正値を
基本進角量に加算してバルブオーバラップの可変幅を大
きくなるように前記駆動制御手段M9における前記可変
バルブタイミング機構M7の制御範囲を変更する第一の
進角量変更手段M12とを備えたことを要旨とするもの
である。
【0009】請求項2の発明は、内燃機関M1の回転に
同期して所定のタイミングで駆動され、燃焼室M2に通
じる吸気通路M3及び排気通路M4をそれぞれ開閉する
吸気バルブM5及び排気バルブM6と、前記吸気バルブ
M5及び前記排気バルブM6の少なくとも一方を駆動し
てバルブオーバラップ量を可変するための可変バルブタ
イミング機構M7と、前記内燃機関M1の運転状態を検
出する運転状態検出手段M8と、前記運転状態検出手段
M8の検出結果に基づき、前記バルブオーバラップ量を
制御すべく前記可変バルブタイミング機構M7を駆動制
御する駆動制御手段M9と、前記運転状態検出手段の検
出結果に基づいて冷間時に燃料噴射の増量補正を行なう
燃料噴射制御手段M10とを備えた内燃機関のバルブタ
イミング制御装置において、冷間時には機関の始動後に
おける運転状態検出手段M8の機関温度及び機関負荷に
関する検知結果に基づいてその機関温度及び機関負荷が
ともに高くなるにつれて大きくなるバルブタイミングの
進角増量補正値を設定する第二の設定手段M13と、前
記第二の設定手段M13が設定したバルブタイミングの
進角増量補正値を基本進角量に加算してバルブオーバラ
ップの可変幅を大きくなるように前記駆動制御手段M9
における前記可変バルブタイミング機構M7の制御範囲
を変更する第二の進角量変更手段M14とを備えたこと
を要旨とするものである。
【0010】
【作用】上記の構成により、図1に示すように、内燃機
関M1の運転時に、吸気バルブM5及び排気バルブM6
は、内燃機関M1の回転に同期して所定のタイミングで
駆動され、吸気通路M3及び排気通路M4をそれぞれ開
閉されて燃焼室M2における吸排気が行なわれる。又、
運転状態検出手段M8は内燃機関の運転状態を検出し、
駆動制御手段M9は運転状態検出手段M8の検出結果に
基づき、内燃機関M1の吸気バルブM5あるいは排気バ
ルブM6の開閉タイミングを制御すべく可変バルブタイ
ミング機構M7を駆動制御する。
【0011】冷間時においては燃料噴射制御手段M10
は運転状態検出手段M8の検出結果に基づいて燃料噴射
の増量補正を行なう。又、第一の設定手段M11は冷間
時には機関の始動後における運転状態検出手段M8の吸
気温度に関する検知結果に基づいて吸気温度が所定温度
に達するまでの間、その吸気温度に対応するバルブタイ
ミングの進角増量補正値を設定する。そして、第一の進
角量変更手段M12は第一の設定手段M11が設定した
バルブタイミングの進角増量補正値を基本進角量に加算
してバルブオーバラップの可変幅を大きくなるように前
記駆動制御手段M9における前記可変バルブタイミング
機構M7の制御範囲を変更する。
【0012】請求項2の発明によれば、第二の設定手段
M13は冷間時には機関の始動後における運転状態検出
手段M8の機関温度及び機関負荷に関する検知結果に基
づいてその機関温度及び機関負荷がともに高くなるにつ
れて大きくなるバルブタイミングの進角増量補正値を設
定する。そして、第二の進角量変更手段M14は第二の
設定手段M13が設定したバルブタイミングの進角増量
補正値を基本進角量に加算してバルブオーバラップの可
変幅を大きくなるように前記駆動制御手段M9における
前記可変バルブタイミング機構M7の制御範囲を変更す
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明における内燃機関のバルブタイ
ミング装置を具体化した一実施例を図2〜図9に従って
説明する。
【0014】図2はこの実施例の車両に搭載された内燃
機関としてのガソリンエンジン1を説明する(1気筒分
のみ図示した)概略構成図である。エンジン1のシリン
ダブロック2に形成されたシリンダボア2aにはピスト
ン3が上下動可能に設けられている。ピストン3はロッ
ド4を介して図示しないクランクシャフトに連結されて
いる。そして、ピストン3、シリンダボア2a及びその
ボア2aの上方を覆うシリンダヘッド5によって囲まれ
る空間が燃焼室6となっている。
【0015】燃焼室6には吸気通路7と排気通路8とが
それぞれ連通して設けられている。吸気通路7の燃焼室
6に開口する吸気ポート7aには、開閉用の吸気バルブ
9が組付けられている。又、排気通路8の燃焼室6に開
口する排気ポート8aには、開閉用の排気バルブ10が
組付けられている。
【0016】吸気通路7には図示しないエアクリーナを
介して外気が導入される。又、吸気通路7にはその吸気
ポート7aの近傍において燃料噴射用のインジェクタ1
1が設けられ、吸気通路7に燃料が取り込まれるように
なっている。周知のように、このインジェクタ11に
は、図示しないフューエルタンクから燃料ポンプの動作
により所定圧力の燃料が供給されるようになっている。
そして、そのインジェクタ11から噴射されて吸気通路
7に取込まれた燃料と外気との混合気が、吸気バルブ9
の開かれる際に、吸気ポート7aを通じて燃焼室6へ導
入される。又、燃焼室6に導入された混合気が爆発・燃
焼されることにより、ピストン3及びクランクシャフト
等を介してエンジン1の駆動力が得られる。さらに、燃
焼室6にて燃焼された既燃焼ガスは、排気バルブ10が
開かれる際に、排気ポート8aから排気通路8を通じて
外部へと排出される。
【0017】吸気通路7の途中には、アクセルペダル1
2の操作に連動して開閉されるスロットルバルブ13が
設けられている。そして、このスロットルバルブ13が
開閉されることにより、吸気通路7への吸入空気量が調
節される。
【0018】スロットルバルブ13の近傍には、そのス
ロットル開度TAを検出するスロットルセンサ14と、
スロットルバルブ13が全閉位置にあるときに「オン」
されて全閉信号LLを出力する全閉スイッチ14aがそ
れぞれ設けられている。又、スロットルバルブ13より
も下流側には、吸入空気量の脈動を平滑化させるサージ
タンク15が設けられている。サージタンク15には該
タンク15に連通して吸気圧PMを検出する吸気圧セン
サ33が設けられている。又、吸気通路7の上流側にお
いて図示しないエアクリーナの近傍には。吸入された吸
入空気温THAを検出する吸気温センサ34が設けられ
ている。
【0019】次に、吸気バルブ9及び排気バルブ10の
ための動弁機構について説明する。吸気バルブ9及び排
気バルブ10はそれぞれ上方へ延びるステム9a,10
aを備え、各ステム9a,10aの上部にはバルブスプ
リング17,18及びバルブリフタ19,20等がそれ
ぞれ組付けられている。各バルブリフタ19,20に
は、カム21a,22aがそれぞれ係合するように設け
られている。これらカム21a,22aはシリンダ5に
支持された吸気側のカムシャフト21上と、排気側のカ
ムシャフト22上とにそれぞれ全気筒分の数だけ形成さ
れている。そして、吸気バルブ9及び排気バルブ10は
バルブスプリング17,18の付勢力によって上方へ、
かつ吸気ポート7a及び排気ポート8aを閉じる方向へ
付勢されている。この付勢状態では、各ステム9a,1
0aの上端がバルブリフタ19,20を介して常にカム
21a,22aに当接されている。
【0020】この実施例では、吸気バルブ9の開閉タイ
ミングのみを可変にすべく、吸気側のカムシャフト21
の先端部に、可変バルブタイミング機構(以下単に「V
VT」という)23を構成するタイミングプーリアッシ
ィ24とステップモータ25が設けられている。このス
テップモータ25は複数の電磁コイルを備え、その中の
励磁すべき電磁コイルを順次選択することにより、所定
方向へ1ステップ毎に回転するようになっている。これ
に対し、排気側のカムシャフト22の先端部には、タイ
ミングプーリ26のみが設けられている。これらタイミ
ングプーリーアッシィ24及びタイミングプーリ26は
図示しないタイミングベルトを介してクランクシャフト
に駆動連結されている。
【0021】従って、エンジン1の運転時にクランクシ
ャフトからタイミングベルトを介してタイミングプーリ
アッシィ24及びタイミングプーリ26に動力が伝達さ
れることにより、各カムシャフト21,22がそれぞれ
回転駆動されて各カム21a,22aがそれぞれ回転さ
れる。又、回転される各カム21a,22aのプロフィ
ルに従って各バルブリフタ19,20がバルブスプリン
グ17,18の付勢力に抗して押圧されることにより、
吸気バルブ9及び排気バルブ10が下方へ移動して吸気
ポート7a及び排気ポート8aがそれぞれ開かれる。吸
気バルブ9及び排気バルブ10の基本的な開閉タイミン
グは、周知のようにクランクシャフトの2回転の間に行
なわれるピストン3の4つの行程(吸気行程、圧縮行
程、膨張行程、排気行程)に伴う上下動に相対して予め
設定されている。ここで、ピストン3の吸気行程に伴う
下動により吸気ポート7aが開かれる際、すなわち、吸
気バルブ9が開かれる時に、燃焼室6へ混合気が吸入さ
れる。又、ピストン3の排気行程に伴う上動により排気
ポート8aが開かれる際、すなわち排気バルブ10が開
かれる時に、燃焼室6から排気通路8へと既燃焼ガスが
排出される。
【0022】そして、吸気側のVVT23は、吸気バル
ブ9の基本的な開閉タイミングをその時々の運転状態に
応じて変更するために駆動制御され、カムシャフト2
1、延びては各カム21aの回転位相を適宜変更するよ
うになっている。すなわち、吸気側のVVT23は燃焼
室6への混合気の吸入タイミングを変更すべく駆動制御
されるようになっている。そして、吸気バルブ9の基本
的な開閉タイミングが変えられることにより、吸気バル
ブ9と排気バルブ10とのバルブオーバラップが変更さ
れる。
【0023】燃焼室6に導入された混合気に着火するた
めに、気筒中心部のシリンダヘッド5には点火プラグ2
7が固定され、その放電部27aが燃焼室5内に配置さ
れている。この点火プラグ27はディストリビュータ2
8にて分配された点火信号に基づいて駆動される。ディ
ストリビュータ28はイグナイタから出力される高電圧
をエンジン1のクランク角に同期して点火プラグ27に
分配するためのものである。ディストリビュータ28に
はエンジン1の回転に連動して回転されるロータが設け
られ、そのロータ28aの回転からエンジン回転数NE
を検出する回転数センサ30が設けられている。又、デ
ィストリビュータ28には、ロータ28aの回転に応じ
てエンジン1のクランク角基準位置を所定の割合で検出
し、その基準信号Gを出力する気筒判別センサ31が設
けられている。
【0024】前述したスロットルセンサ14、全閉スイ
ッチ14a、エアーフローメータ16、回転数センサ3
0、スタータスイッチ39及び気筒判別センサ31はエ
ンジン1の運転状態を検出する運転状態検出手段を構成
しており、この他に運転状態検出手段としてシリンダブ
ロック2にはエンジン1の冷却水の温度(冷却温度)T
HWを検出する水温センサ32が取付けられている。こ
の水温センサ32はエンジン1の温度を検出する温度検
出手段も兼ねている。
【0025】又、この実施例においてエンジン1にはそ
の始動時にクランキングによって回転力を付与するため
のスタータ38が設けられている。又、このスタータ3
8には、そのオン・オフ動作を検知するスタータスイッ
チ39が設けられている。周知のようにスタータ38
は、図示しないイグニッションスイッチの操作によりオ
ン・オフ動作されるものであり、イグニッションスイッ
チが操作されている間はスタータ38がオン動作され
て、スタータスイッチ39からスタータ信号STが出力
されるようになっている。
【0026】そして、図2に示すように、前述したスロ
ットルセンサ14、全閉スイッチ14a、回転数センサ
30、気筒判別センサ31、水温センサ32、吸気圧セ
ンサ33、吸気温センサ34及びスタータスイッチ39
等は燃料噴射制御手段としてのエンジン電子制御装置
(以下単に「エンジンECU」という)40の入力側に
電気的に接続されている。又、このエンジンECU40
の出力側には、前述したインジェクタ11及びイグナイ
タ29等が電気的に接続されている。そして、エンジン
ECU40は全閉スイッチ14a、各センサ14、30
〜34及びスタータスイッチ39からの出力信号に基づ
き、インジェクタ11及びイグナイタ29等を好適に制
御する。
【0027】エンジンECU40は主にエンジン1の燃
料量制御装置及び点火時期制御等を司どる制御装置であ
り、これに加えて、この実施例では図2に示すように、
VVT23を駆動制御するため駆動制御手段、第一及び
第二の設定手段、第一及び第二の進角量変更手段を構成
するVVTECU41が設けられている。このVVTE
CU41はステップモータ25出力軸の回転方向及び回
転量の制御を司どるようになっている。そのために、V
VTECU41の入力側にはエンジンECU40からス
ロットル開度TA、全閉信号LL、エンジン回転数N
E、冷却水温THW、車速SP、スタータ信号ST、吸
気温THA及び吸入空気量Gaの各検出値等がデータ信
号として入力される。又、VVTECU41の入力側に
は、ブレーキセンサ36からのブレーキ信号BSが入力
される。さらに、VVTECU41はエンジン1のポン
ピングロスを低減させるるように吸気バルブ9の開閉タ
イミングを制御すべく、入力されるデータ信号等に基づ
きその時々のエンジン1の運転状態に応じたバルブオー
バラップの大きさを決定し、ステップモータ25を好適
に制御するためのバルブタイミング制御信号を出力側か
ら出力する。
【0028】次に前記エンジンECU40及びVVTE
CU41の構成について、図3,4のブロック図に従っ
て説明する。図3はエンジンECU40に係る電気的構
成を説明するブロック図である。エンジンECU40は
中央処理装置(CPU)42、所定の制御プログラム等
を予め記憶した読出し専用メモリ(ROM)43、CP
U42の演算結果を一時記憶するランダムアクセスメモ
リ(RAM)44、予め記憶されたデータを保存するバ
ックアップRAM45等と、これら各部と外部入力回路
46及び外部出力回路47等とをバス48によって接続
した論理演算回路として構成されている。
【0029】外部入力回路46には、前記スロットルセ
ンサ14、全閉スイッチ14a、回転数センサ30、気
筒判別センサ31、水温センサ32、吸気圧センサ3
3、吸気温センサ34及びスタータスイッチ39がそれ
ぞれ接続されている。一方、外部出力回路47には、イ
ンジェクタ11、イグナイタ29及びVVTECU41
がそれぞれ接続されている。
【0030】そして、CPU42は外部入力回路46を
介して入力される全閉スイッチ14a、各センサ14,
30〜34及びスタータスイッチ39等からの信号を入
力値として読み込む。CPU42は全閉スイッチ14
a、エアフローメータ16、各センサ14,30〜34
及びスタータスイッチ39等から読み込んだ入力値に基
づきインジェクタ11及びイグナイタ29等を好適に制
御する。
【0031】又、CPU42は全閉スイッチ14a、各
センサ14,30〜34及びスタータスイッチ39等か
ら外部入力回路46を介して入力値として読み込んだ信
号のうち、スロットル開度TA、全閉信号LL、エンジ
ン回転数NE、冷却水温THW、スタータ信号ST及び
吸入空気量Ga等を外部出力回路47を介してデータ信
号としてVVTECU41へ出力する。
【0032】図4はVVTECU41に係る電気的構成
を説明するブロック図である。VVTECU41はマイ
クロプロセッシングユニット(MPU)50、VVT2
3等のための所定の制御プログラム等を予め記憶したR
OM51、MPU50の演算結果等を一時記憶するRA
M52等と、これら各部と入出力ポート53及び出力ポ
ート54等とをバス55によって接続した論理演算回路
として構成されている。又、VVTECU41は周期的
なクロックパルスを発生させるクロックジェネレータ5
6を備え、同ジェネレータ56からMPU50にクロッ
クパルスが供給されるようになっている。さらに、VV
TECU41はその出力ポート54に接続されたラッチ
回路57及びゲート58を備えている。
【0033】入出力回路53はエンジンECU40に接
続されている。ゲート58にはステップモータ25が接
続されている。そして、MPU50は入出力ポート53
を介して入力されるスロットル開度TA、全閉信号L
L、エンジン回転数NE、冷却水温THW、スタータ信
号ST、吸入空気量Ga等の信号を入力値として読み込
み、その読み込んだ入力値に基づきステップモータ25
を好適に制御する。すなわち、MPU50は読み込んだ
入力値に基づきROM51に記憶された制御プログラム
に従ってステップモータ25の回転すべき方向及びステ
ップ数を演算決定し、その演算結果をバルブタイミング
制御信号として出力ポート54を介してラッチ回路57
へ出力する。ラッチ回路57はそのバルブタイミング制
御信号を受け、それを実行させるべくゲート信号58の
開閉指令を所定のシーケンスに従い出力する。そして、
ゲート58はその開閉指令に従い、励磁すべき電磁コイ
ルを選択してステップモータ25を駆動させる。
【0034】続いて、前記VVT23の構成について図
5に従って説明する。吸気バルブ9を駆動する吸気側の
カムシャフト21は、そのカムジャーナル21bにてシ
リンダヘッド5に回転可能に支持されている。そして、
そのカムシャフト21の先端部において、VVT23を
構成するタイミングプーリアッシィ24及びステップモ
ータ25が設けられている。このタイミングプーリアッ
シィ24は、外周に複数の外歯61を有するプーリ本体
62と、そのプーリ本体62に組付けられた内キャップ
63及び円筒ギヤ64とから構成されている。
【0035】すなわち、プーリ本体62はその中心寄り
にボス62a及び円周壁62bを備え、それらボス62
aと円周壁62bとの間が円周溝62cになっている。
円周壁62bの内周にはヘリカル歯62dが形成されて
いる。そして、プーリ本体62はそのボス62aにてカ
ムシャフト21上に相対回転可能に組付けられている。
一方、内キャップ63は大筒部63aとその反対側へ延
びる小筒部63bとを備え、大筒部63aの外周にはヘ
リカル歯63cが形成されている。そして、内キャップ
63はその大筒部aがボス62aを覆うように嵌着さ
れ、プーリ本体62に対し相対回転可能に組付けられて
いる。又、内キャップ63はカムシャフト21の先端に
対しボルト65及びノックピン66により一体回転可能
に固定されている。さらに、円筒ギヤ64は外周壁64
aと内周壁64bとから形成され、その底壁には穴64
cが形成されている。内周壁64bの内外周にはヘリカ
ル歯64d,64eがそれぞれ形成され、外周壁64a
と内周壁64bとの間が円周溝64fになっている。そ
して、その円筒ギヤ64の内周壁64b及び円周溝64
fが、プーリ本体62の円周壁62b及び円周溝62c
に対して凹凸の関係で組付けられている。
【0036】この組付け状態において、各ヘリカル歯6
2d,63c,64d,64eがそれぞれ噛み合わされ
ており、その噛み合いの関係から円筒ギヤ64は軸方向
への移動によってカムシャフト21と相対回転可能にな
っている。又、プーリ本体62の外歯61に掛装された
図示しないタイミングベルトを介して、タイミングプー
リアッシィ24がクランクシャフトに駆動連結されてい
る。
【0037】従って、クランクシャフトからタイミング
プーリアッシィ24に駆動伝達されることにより、円筒
ギヤ64より連結されたプーリ本体62と内キャップ6
3とが一体的に回転され、さらにボルト65及びノック
ピン66により内キャップ63に連結されたカムシャフ
ト21が一体的に回転駆動される。
【0038】前記ステップモータ25は図示しないブラ
ケットによってエンジン1に取付けられている。ステッ
プモータ25は円筒ギヤ64を軸方向へ移動させるため
のものであり、その出力軸には円筒状をなして外周に歯
67aを有するウォームギヤ67が取付けられている。
このウォームギヤ67は内キャップ63の小筒部63b
に対し相対回転可能に嵌着されるとともに、円筒ギヤ6
4の穴64cを貫通して配置されている。一方、円筒ギ
ヤ64の穴64cの周囲には、内周に歯68aを有する
リングギヤ68がボールベアリング69によって相対回
転可能に組付けられている。
【0039】そして、そのリングギヤ68がウォームギ
ヤ67の外周上に噛み合わされ、その噛み合いの関係か
らウォームギヤ67の回転によって軸方向へ移動可能に
なっている。又、リングギヤ68の回り止めを行なうた
めに、リングギヤ68のステップモータ25側における
外周には、その軸方向に延びる長溝68bが形成されて
いる。あわせて、ステップモータ25のケーシングに
は、筒状をなしてタイミングプーリアッシィ24側へ延
びる回り止め部材70が取付けられている。この回り止
め部材70の内周には、前記長溝68bに係合する突起
70aと長溝68bの係合の関係から、リングギヤ68
が回り止めされて軸方向への移動のみが許容されるよう
になっている。
【0040】従って、タイミングプーリアッシィ24と
カムシャフト21とが一体回転されているときに、ステ
ップモータ25が駆動されてウォームギヤ67がある方
向へ所定量だけ回転されることにより、リングギヤ68
がウォームギヤ67上で回り止めされながら軸方向へ移
動される。これに伴い、円筒ギヤ64が同じ軸方向へ移
動され、プーリ本体62とカムシャフト21との間に相
対回転が生じてカムシャフト21に捩りが付与される。
【0041】このようにこの実施例のVVT23では、
ステップモータ25が駆動制御されることにより、円筒
ギヤ64の軸方向における位置が変更され、その結果と
してカムシャフト21に捩りが付与される。そして、カ
ムシャフト21に捩りが付与されることにより、吸気バ
ルブ9の開閉タイミングが変更されてバルブオーバラッ
プが変更される。
【0042】なお、カムシャフト21の内部には油路7
1,72が形成され、その油路71,72を通じてタイ
ミングプーリアッシィ24の内部に潤滑油が供給される
ようになっている。
【0043】さて、上記のように構成された内燃機関の
バルブタイミング制御装置の作用について図6乃至図1
3に従って説明する。図6乃至図9はVVT23を駆動
制御するためにVVTECU41により実行されるフロ
ーチャートであり、所定時間毎の定時割り込みで実行さ
れる。
【0044】図6に示すルーチンではまずステップ10
1でスロットルセンサ14、全閉スイッチ14a、回転
数センサ30、水温センサ32及びスタータスイッチ3
9等の検出によるスロットル開度TA、全閉信号LL、
エンジン回転数NE、冷却水温THW、スタータ信号S
T、吸入空気温THA及び吸入空気量Gaをそれぞれ入
力値として読み込む。
【0045】続いて、ステップ102において、スター
タ信号STが「オン」であるか否か、すなわち、エンジ
ン1の始動時であるか否かを判断する。ここでスタータ
信号STが「オン」である場合には、始動時であるとし
てステップ110でバルブオーバラップ量が小さくなる
ように始動後の基本進角量θVVTを0にセットする。そ
して、ステップ107において、そのVVT進角量θVV
Tに基づいて可変バルブタイミング機構を駆動制御し、
すなわち、ステップモータ25を駆動制御して、その後
の処理を一旦終了する。
【0046】ステップ102でスタータ信号STが「オ
ン」でない場合にはエンジン1の始動完了後であるとし
て、ステップ103では先に読み込まれたエンジン回転
数NE及び吸入空気量Gaに基づき、それらの値をパラ
メータとする関数f(NE,Ga)の演算結果を吸気バ
ルブ9の開閉タイミング制御のためのVVT基本進角量
θbaseとして設定した後、ステップ104に移行する。
この関数f(NE,Ga)の演算は予めROM51に記
憶されたエンジン回転数NEと吸入空気量Gaをパラメ
ータとする図7に示すような三次元マップを参照して行
なわれる。この関数f(NE,Ga)は図7に示すよう
にエンジン回転数NEが高回転域や低回転域よりも中回
転域の方がVVT基本進角量θbaseが大きくなるように
設定されている。
【0047】ステップ104で始動直後か否かを吸入空
気温THAが目標値以下か否かにより判定する。ここで
吸入空気温THAが目標値以下ならば、始動直後と判定
する。ステップ104で始動直後であると判定される
と、ステップ105に移行する。ステップ105では先
に読み込まれた吸入空気温THAに基づき、この値をパ
ラメータとする関数f(THA)の演算結果を吸入空気
温補正量θTPとして設定した後、ステップ106に移行
する。この関数f(THA)の演算は予めROM51に
記憶された図8に示すような吸入空気温THAをパラメ
ータとするマップを参照して行なわれる。
【0048】ステップ106では先に演算されたVVT
基本進角量θbaseと吸入空気温補正量θTPとを加算した
結果をVVT修正進角量θVVTとして設定する。そし
て、ステップ107において、そのVVT修正進角量θ
VVTに基づいて可変バルブタイミング機構を駆動制御
し、すなわち、ステップモータ25を駆動制御して、そ
の後の処理を一旦終了する。
【0049】従って、ステップ105乃至ステップ10
6では、吸入空気温THAが目標値以下であると、燃料
の霧化が悪く、吸気ポート7aの壁面への燃料の付着が
増え、各気筒の空燃比のばらつきが大きいため、VVT
の基本進角量θbaseに対して吸気温補正量θTPを加え
て、VVT修正進角量θVVTとし、暖気後に比較して吸
排気バルブのオーバラップ量を大きくして高温の排気ガ
スが吸気ポート7aに多量に吹き替えすようにしてい
る。
【0050】前記ステップ104で始動直後でなく、暖
気完了後であると判定されると、ステップ108に移行
する。ステップ108では先に読み込まれた冷却水温T
HWに基づき、この値をパラメータとする関数f(TH
W)の演算結果を冷却水温補正量θTHWとして設定した
後、ステップ109に移行する。この関数f(THW)
の演算は予めROM51に記憶された図9に示すような
冷却水温THWをパラメータとするマップを参照して行
なわれる。ステップ107では先に演算されたVVT基
本進角量θbaseと冷却水温補正量θTHWとを減算した結
果をVVT修正進角量θVVTとして設定し、ステップ1
07に移行する。
【0051】従って、ステップ108乃至ステップ10
9では、吸入空気温THAが目標値を越えていると、冷
却水温が低いほど、暖気後のVVTの基本進角量θbase
に対して冷却水温補正量θTHW分だけ遅角させて、吸排
気バルブのオーバラップ量を小さくして排気の吸気ポー
ト7aへの吹き返し量を少なくして、燃焼の安定を図っ
ている。
【0052】次に、燃料噴射量制御ルーチンについて説
明する。図10に示すフローチャートはエンジンECU
40によって実行される「燃料噴射量制御ルーチン」を
示し、所定時間毎の定時割り込みで実行される。
【0053】このルーチンに移行すると、まずステップ
201でスロットルセンサ14、回転数センサ30、水
温センサ32、吸気圧センサ33、吸気温センサ34及
びスタータスイッチ39等の検出による吸気圧PM、エ
ンジン回転数NE、スロットル開度TA、冷却水温TH
W、スタータ信号ST、及び吸入空気温THA等を入力
値としてそれぞれ読み込む。
【0054】次に、ステップ202において、スタータ
信号STが「オン」であるか否か、すなわち、エンジン
1の始動時であるか否かを判断する。ここでスタータ信
号STが「オン」である場合には、始動時であるとして
ステップ210では先に読み込まれた冷却水温THWに
基づき、この値をパラメータとする関数f0(THW)
の演算結果を始動時基本噴射時間TAUSTとして設定
した後、ステップ211に移行する。この関数f0(T
HW)の演算は予めROM43に記憶された図13に示
すような冷却水温THWをパラメータとするマップを参
照して行なわれる。そして、ステップ211では、その
始動時基本噴射時間TAUSTとROM43等に記憶さ
れた他の補正係数K1とを積算して燃料噴射時間TAU
を設定する。この後、ステップ207において燃料噴射
時間TAUに基づいてインジェクタ11を駆動制御し
て、燃焼室6へ燃料を供給し、その後の処理を一旦終了
する。ステップ202でスタータ信号STが「オン」で
ない場合にはエンジン1の始動完了後であるとして、ス
テップ203において先に読み込まれたエンジン回転数
NE及び吸気圧PMに基づき、基本噴射時間TPを演算
する。次にステップ204において、始動直後か否かを
吸入空気温THAが目標値以下か否かにより判定する。
ここで吸入空気温THAが目標値以下ならば、始動直後
と判定する。
【0055】ステップ204で始動直後であると判定さ
れると、ステップ205に移行する。ステップ205で
は先に読み込まれた吸入空気温THAに基づき、この値
をパラメータとする関数f2(THA)の演算結果を噴
射増量比F2として設定した後、ステップ206に移行
する。この関数f2(THA)の演算は予めROM43
に記憶された図11に示すような吸入空気温THAをパ
ラメータとするマップを参照して行なわれる。そして、
ステップ206において、基本噴射時間TPに対して前
記噴射増量比F2及び他の補正係数K3を積算して燃料
噴射時間TAUを設定し、ステップ207に移行する。
【0056】前記ステップ204で始動直後でなく、暖
気完了後であると判定されると、ステップ208に移行
する。ステップ208では先に読み込まれた冷却水温T
HWに基づき、この値をパラメータとする関数f1(T
HW)の演算結果を噴射増量比F1として設定した後、
ステップ209に移行する。この関数f1(THW)の
演算は予めROM43に記憶された図12に示すような
冷却水温THWをパラメータとするマップを参照して行
なわれる。そして、ステップ209において、基本噴射
時間TPに対して前記噴射増量比F1及び他の補正係数
K2を積算して燃料噴射時間TAUを設定し、ステップ
207に移行する。
【0057】従って、吸気温THAが目標値より低い期
間は、吸入空気温THAが低いほどステップ205,2
06において燃料の増量補正がなされ、吸気温THAが
目標値より越えている場合は、冷却水温THWが低いほ
どステップ208,209においてる燃料の増量補正が
なされる。
【0058】この結果、燃料の増量補正がなされていて
も、暖気後に比較して吸排気バルブのオーバラップ量を
大きくしているため、高温の排気ガスが吸気ポート7a
に多量に吹き替えされる。このため、燃料の霧化が促進
され、燃焼性を向上することができる。
【0059】次に第二実施例を図14及び図15に従っ
て説明する。この実施例では、燃料噴射制御においては
エンジン負荷が大きくなった時には公知のように燃料噴
射が増量されて行なわれているものとする。
【0060】そして、この実施例では前記第一実施例の
構成中、VVT制御ルーチンが異なっている。すなわ
ち、図14に示すVVT制御ルーチンではまずステップ
301でスロットルセンサ14、全閉スイッチ14a、
回転数センサ30、水温センサ32及びスタータスイッ
チ39等の検出によるスロットル開度TA、全閉信号L
L、エンジン回転数NE、冷却水温THW、スタータ信
号ST、吸入空気温THA及び吸入空気量Gaをそれぞ
れ入力値として読み込む。
【0061】続いて、ステップ302において、スター
タ信号STが「オン」であるか否か、すなわち、エンジ
ン1の始動時であるか否かを判断する。ここでスタータ
信号STが「オン」である場合には、始動時であるとし
てステップ307でバルブオーバラップ量が小さくなる
ように始動後の基本進角量θVVTを0にセットする。そ
して、ステップ306において、そのVVT進角量θVV
Tに基づいて可変バルブタイミング機構を駆動制御し、
すなわち、ステップモータ25を駆動制御して、その後
の処理を一旦終了する。
【0062】ステップ302でスタータ信号STが「オ
ン」でない場合にはエンジン1の始動完了後であるとし
て、ステップ303では先に読み込まれたエンジン負荷
として吸入空気量Ga及び冷却水温THWに基づき、そ
れらの値をパラメータとする関数f3(THW,Ga)
の演算結果をVVT進角水温補正量θTHWとして設定し
た後、ステップ304に移行する。この関数f3(TH
W,Ga)の演算は予め予めROM51に記憶された冷
却水温THWと吸入空気量Gaとをパラメータとする図
15に示すような三次元マップを参照して行なわれる。
この関数f(NE,Ga)は図15に示すように冷却水
温THW及び吸入空気量Gaがともに高くなるほど正の
大きな値を取り、冷却水温THW及び吸入空気量Gaが
ともに低くなるほど負の大きな値を取るように設定され
ている。ステップ304においては、先に読み込まれた
エンジン回転数NE及び吸入空気量Gaに基づき、それ
らの値をパラメータとする関数f(NE,Ga)の演算
結果を吸気バルブ9の開閉タイミング制御のためのVV
T基本進角量θbaseとして設定した後、ステップ305
に移行する。この関数f(NE,Ga)の演算は予めR
OM51に記憶されたエンジン回転数NEと吸入空気量
Gaをパラメータとする図7に示すような三次元マップ
を参照して行なわれる。この関数f(NE,Ga)は図
7に示すようにエンジン回転数NEが高回転域や低回転
域よりも中回転域の方がVVT基本進角量θbaseが大き
くなるように設定されている。
【0063】ステップ305では先に演算されたVVT
進角水温補正量θTHWとVVT基本進角量θbaseとを加
算した結果をVVT修正進角量θVVTとして設定する。
そして、ステップ306において、そのVVT修正進角
量θVVTに基づいて可変バルブタイミング機構を駆動制
御し、すなわち、ステップモータ25を駆動制御して、
その後の処理を一旦終了する。
【0064】従って、始動後、暖気途中の場合、エンジ
ン負荷が大きいほど燃料が増量されて多く噴射される
が、この実施例ではステップ303乃至ステップ305
において、冷却水温THW及びエンジン負荷としての吸
入空気量GaによりVVT進角水温補正量θTHWを増減
することになる。
【0065】そのため、燃料が多く噴射される場合に
は、VVT23を進角させて吸排気バルブのオーバラッ
プ量が拡大されることにより、排気ガスの吸気ポートへ
の吹き返し量が増加して、増量された燃料の霧化が促進
され、HC、COの排出を低減する。反対に、燃料がエ
ンジン負荷が小さい場合には、燃料は増量されないが、
それと対応して、バルブオーバラップ量は小さくされ
る。このようにこの実施例ではエンジン負荷に対応して
バルブオーバラップ量を増減することができ、冷却水温
THW及びエンジン負荷としての吸入空気量Gaにより
進角補正量を増減するため、従来、冷却水温により一義
的に加えられた進角補正による過剰な制限が排除され
る。そして、噴射量に応じたバルブオーバラップ量の設
定が可能となり、燃料の霧化が促進され、燃焼性を改善
することが可能となる。
【0066】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、この発明の趣旨から逸脱しない範囲で任
意に変更することも可能である。 (1)前記実施例では、吸気バルブ9の開閉タイミング
のみを可変にするVVT23を設けたが、排気バルブ1
0の開閉タイミングのみを可変にするVVTや、吸気バ
ルブ9及び排気バルブ10の両方の開閉タイミングをそ
れぞれ可変にするVVTを設けることもできる。
【0067】(2)前記実施例では、ステップモータ2
5を駆動源とする吸気側VVT23を採用したが、油圧
駆動式のVVTを採用することも可能である。 (3)前記実施例では、ガソリンエンジン1に具体化し
たが、ディーゼルエンジンに具体化することもできる。
【0068】(4)第一実施例のステップ204では吸
入空気温THAが目標値以下か否かでステップ205又
はステップ208に移行する条件としたが、その代りに
始動後所定時間内のときステップ205に移行させ、始
動後所定時間経過したときにステップ208に移行させ
てもよい。
【0069】(5)前記第二実施例ではエンジン負荷と
して吸入空気量を使用したが、他のパラメータを使用す
ることも可能である。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
機関が冷間状態の間は、バルブオーバラップ量を燃料噴
射増量に対応して大きく設定することにより、燃料の霧
化を促進して燃焼性を改善することができる。この結
果、暖気時間を短縮することが可能となり、燃料消費を
節減できる。又、暖気時に燃焼改善されて、吸気早閉じ
となるため、実圧縮比が向上され、トルク向上によって
加速性能が改善できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な概念構成を説明する概念構成
図である。
【図2】本発明を具体化した一実施例におけるガソリン
エンジンを説明する概略構成図である。
【図3】同じくエンジンECUの電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図4】同じくVVTECUの電気的構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】同じくVVTの構成を示す断面図である。
【図6】同じくVVTECUにより実行されるVVT制
御ルーチンを説明するフローチャートである。
【図7】吸入空気量、エンジン回転数、VVT基本進角
量の三次元マップである。
【図8】VVT進角吸入空気温補正量、吸入空気量の二
次元マップである。
【図9】VVT進角冷却水温補正量、冷却水温の二次元
マップである。
【図10】燃料噴射量制御ルーチンを説明するフローチ
ャートである。
【図11】噴射増量比と吸入空気温のマップである。
【図12】噴射増量比と冷却水温のマップである。
【図13】始動時基本噴射時間と冷却水温のマップであ
る。
【図14】第二実施例のVVT制御ルーチンを説明する
フローチャートである。
【図15】エンジン負荷と冷却水温のマップである。
【符号の説明】
1…内燃機関としてのエンジン、6…燃焼室、7…吸気
通路、8…排気通路、9…吸気バルブ、10…排気バル
ブ、23…VVT、14…スロットルセンサ、14a…
全閉スイッチ、30…回転数センサ、32…水温セン
サ、33…吸気圧センサ、34…吸気温センサ、39…
スタータスイッチ(14,14a、30、32,33,
34,39は運転状態検出手段を構成している)、40
…燃料噴射制御手段を構成するエンジンECU、41…
駆動制御手段、第一及び第二の設定手段、第一及び第二
の進角量変更手段を構成するVVTECU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 41/04 330 L 8011−3G

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の回転に同期して所定のタイミ
    ングで駆動され、燃焼室に通じる吸気通路及び排気通路
    をそれぞれ開閉する吸気バルブ及び排気バルブと、前記
    吸気バルブ及び前記排気バルブの少なくとも一方を駆動
    してバルブオーバラップ量を可変するための可変バルブ
    タイミング機構と、前記内燃機関の運転状態を検出する
    運転状態検出手段と、前記運転状態検出手段の検出結果
    に基づき、前記バルブオーバラップ量を制御すべく前記
    可変バルブタイミング機構を駆動制御する駆動制御手段
    と、前記運転状態検出手段の検出結果に基づいて冷間時
    に燃料噴射の増量補正を行なう燃料噴射制御手段とを備
    えた内燃機関のバルブタイミング制御装置において、 冷間時には機関の始動後における運転状態検出手段の吸
    気温度に関する検知結果に基づいて吸気温度が所定温度
    に達するまでの間、その吸気温度に対応するバルブタイ
    ミングの進角増量補正値を設定する第一の設定手段と、 前記第一の設定手段が設定したバルブタイミングの進角
    増量補正値を基本進角量に加算してバルブオーバラップ
    の可変幅を大きくなるように前記駆動制御手段における
    前記可変バルブタイミング機構の制御範囲を変更する第
    一の進角量変更手段とを備えたことを特徴とする内燃機
    関のバルブタイミング制御装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の回転に同期して所定のタイミ
    ングで駆動され、燃焼室に通じる吸気通路及び排気通路
    をそれぞれ開閉する吸気バルブ及び排気バルブと、前記
    吸気バルブ及び前記排気バルブの少なくとも一方を駆動
    してバルブオーバラップ量を可変するための可変バルブ
    タイミング機構と、前記内燃機関の運転状態を検出する
    運転状態検出手段と、前記運転状態検出手段の検出結果
    に基づき、前記バルブオーバラップ量を制御すべく前記
    可変バルブタイミング機構を駆動制御する駆動制御手段
    と、前記運転状態検出手段の検出結果に基づいて冷間時
    に燃料噴射の増量補正を行なう燃料噴射制御手段とを備
    えた内燃機関のバルブタイミング制御装置において、 冷間時には機関の始動後における運転状態検出手段の機
    関温度及び機関負荷に関する検知結果に基づいてその機
    関温度及び機関負荷がともに高くなるにつれて大きくな
    るバルブタイミングの進角増量補正値を設定する第二の
    設定手段と、 前記第二の設定手段が設定したバルブタイミングの進角
    増量補正値を基本進角量に加算してバルブオーバラップ
    の可変幅を大きくなるように前記駆動制御手段における
    前記可変バルブタイミング機構の制御範囲を変更する第
    二の進角量変更手段とを備えたことを特徴とする内燃機
    関のバルブタイミング制御装置。
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