JPH06101476A - エンジンの冷却装置 - Google Patents

エンジンの冷却装置

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JPH06101476A
JPH06101476A JP4254609A JP25460992A JPH06101476A JP H06101476 A JPH06101476 A JP H06101476A JP 4254609 A JP4254609 A JP 4254609A JP 25460992 A JP25460992 A JP 25460992A JP H06101476 A JPH06101476 A JP H06101476A
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valve
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卓 布施
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Abstract

(57)【要約】 【目的】エンジン内の冷却水を一時的に抜いて、エンジ
ンの暖機性を向上すると共に、再び、上記冷却水をエン
ジンに導入した際に、エンジンの壁温の急激な低下と空
気の混入を防止するエンジンの冷却装置を提供すること
を目的とする。 【構成】エンジン1の低温部1bに連通する第2冷却水
通路9の途中に第1バルブ10を設け、低温部1bと回
収タンク15とを連通する第3冷却水通路16の途中に
第4バルブ18を設け、回収タンク15と復路6とを連
通する第4冷却水通路22の途中に第5バルブ27を設
け、エンジン1が所定温度以下の時は、低温部1bを流
れる冷却水は回収タンク内に回収されていると共に、高
温部1aのみに冷却水が流入し、エンジン1が所定温度
以上の時は、高温部1aに冷却水が流入すると同時に、
低温部1bに冷却水が徐々に流入するように各バルブを
ECUにて開閉制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの高温部を冷
却する通路とエンジンの低温部を冷却する通路とを有す
るエンジンの冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンの冷却水通路を、エンジンの高
温部を冷却する第1冷却水通路とエンジンの低温部を冷
却する第2冷却水通路との2系統に構成したものとし
て、特開昭57−159916号公報が挙げられる。上
記公報によれば、エンジン内の冷却水温度が第1設定温
度以下では、ウォーターポンプからの冷却水の送給を停
止し、エンジン内の冷却水温度が第1設定温度以上第2
設定温度以下では、上記第1冷却水通路のみに冷却水を
送給し、エンジン内の冷却水温度が第2設定温度以上で
は、第1冷却水通路と第2冷却水通路とに冷却水を送給
するようにして、冷間時のエンジンの暖機を促進してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報によれば、エンジン内に常時冷却水が残っており、寒
冷地等で必要以上に冷却水温度が低下した際には、上記
公報の方法ではエンジンの暖機に時間がかかると同時
に、燃費やエミッションの悪化につながる。ここで一定
時間内だけ、冷却水をエンジン内から抜いて、ウォータ
ージャケットを空気層状態としてエンジンの暖機を促進
することが考えられるが、エンジン内から抜いた冷却水
を他の場所に貯溜する必要があると同時に、上記冷却水
を、再び、暖機が促進されたエンジン内に導入する際の
エンジンの壁温低下に伴う冷却損失が問題となるおそれ
がある。
【0004】また、上記エンジン内から冷却水を抜く際
には、大気解放が必要であり、逆に、エンジン内へ冷却
水を導入する際も大気解放がされていると、冷却水中に
空気が混入し、エンジン内に空気が導入されるおそれが
ある。
【0005】よって、本発明の目的は、このような問題
を解決するため、エンジン内の冷却水を一時的に抜い
て、エンジンの暖機を促進するとともに、再び冷却水を
導入した際の、エンジンの壁温低下防止と空気の混入を
防止するエンジンの冷却装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の構成は以下のようである。
【0007】請求項1の記載によれば、エンジン冷却水
を冷却するラジエータからエンジンの高温部へ冷却水を
流入する第1冷却水通路と、上記ラジエータからエンジ
ンの低温部へ冷却水を流入する第2冷却水通路とを備え
たエンジンの冷却装置において、上記第2冷却水通路途
中に設けられ、かつ、上記低温部への冷却水の流入を制
御する第1制御装置と、上記低温部を第3冷却水通路を
介して連通する回収タンクと、上記第3冷却水通路途中
に設けられ、かつ、エンジンが所定温度以下の時に低温
部から回収タンクへの冷却水の流入を制御する第2制御
装置と、上記回収タンクから上記低温部へ冷却水を導入
する第4冷却水通路途中に設けられ、かつ、回収タンク
から低温部への冷却水の流入を制御する第3制御装置と
が設けられ、上記所定温度以下では、回収タンク内の冷
却水を上記高温部のみに流入させ、所定温度以上では、
回収タンク内の冷却水を低温部に流入させるとともに、
高温部に冷却水を流入させるように上記各装置を制御し
た制御手段を設けている。請求項2の記載によれば、上
記各制御装置は、バルブで構成されている。請求項3の
記載によれば、上記回収タンク内の冷却水を、上記低温
部へ供給する際、低温部における急激な温度低下を抑制
する抑制手段を設けている。
【0008】請求項4の記載によれば、上記抑制手段
は、上記高温部と回収タンクとを連通する第5冷却水通
路と、該第5冷却水通路途中に、エンジンが所定温度以
下の時に、高温部から回収タンクへの冷却水の流入を制
御する第4制御装置とからなっている。
【0009】請求項5の記載によれば、上記抑制手段
は、回収タンク内の冷却水を低温部へ供給する際に、上
記第2冷却水通路を開閉するバルブの開度を徐々に大き
くする手段である。
【0010】請求項6の記載によれば、上記回収タンク
は、大気と連通した連通路を備え、該連通路には、回収
タンク内の冷却水を上記低温部へ供給後、上記連通路を
閉じる第5制御装置が設けてある。
【0011】
【発明の作用・効果】請求項1に記載の構成によれば、
エンジンが所定温度以下では、回収タンク内の冷却水を
低温部に流入させずに、上記高温部のみに冷却水を流入
させ、上記所定温度以上では、回収タンク内の冷却水を
低温部に流入させるとともに、高温部にに冷却水を流入
させるように上記各装置を制御しているため、エンジン
の暖機を促進することができ、燃費向上、エミッション
の改善を図ることができる。請求項2に記載の構成によ
れば、上記各制御装置は、バルブで構成されているた
め、容易な構成で、請求項1に記載の構成の効果を達成
することができる。
【0012】請求項3に記載の構成によれば、上記回収
タンク内の冷却水を、上記低温部へ供給する際、低温部
における急激な温度低下を抑制する抑制手段を設けてい
るため、冷却水を再びエンジン内に導入した際の、エン
ジンの壁温の急激な低下を防止することができ、冷却損
失の低減を図ることができる。
【0013】請求項4に記載の構成によれば、エンジン
が所定温度以下の時に、高温部から回収タンクへ冷却水
が流入するように第4制御装置を制御したため、回収タ
ンク内の冷却水が、高温部の暖められた冷却水によって
暖められ、該暖められた冷却水がエンジン内に導入され
るため、請求項3に記載の構成の効果と同じ効果を奏す
る。
【0014】請求項5に記載の構成によれば、回収タン
ク内の冷却水を上記低温部へ供給する際に、上記第2冷
却水通路を開閉するバルブの開度を徐々に大きくなるよ
うにしているため、冷たい冷却水が低温部へ少しずつ供
給されることとなり、既存の構造を利用して、請求項3
に記載の構成の効果と同じ効果を奏する。
【0015】請求項6に記載の構成によれば、回収タン
クは、大気と連通した連通路を備え、該連通路には、回
収タンク内の冷却水を上記低温部へ供給後に、上記連通
路を閉じる上記第5制御装置を設けているため、回収タ
ンク内に必要以上の空気を導入することがなく、冷却水
回収タンクからエンジン内への空気の混入を防止するこ
とができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に沿って
詳細に説明する。
【0017】図1は本発明の冷却システム図、図2は各
弁の作動系統図、図3は図1の主要部拡大図、図4は本
発明の基本システムのフローチャート、図5は冷却水の
Aライン循環を示した図、図6は冷却水のBライン循環
を示した図、図7は冷却水のCライン循環を示した図、
図8は冷却水のDライン循環を示した図、図9は本発明
の第2実施例である。本発明をロータリーエンジンを例
にとって詳細に説明する。
【0018】ロータリーエンジン1(以下エンジン1と
する)は、点火プラグ回りに位置する高温部1aと、点
火プラグ回り以外に位置する低温部1bとで構成され、
高温部1a内には、エンジン冷却水が通過する第1ウォ
ータージャケット2が形成され、低温部1b内には、エ
ンジン冷却水が通過する第2ウォータージャケット3が
形成されている。
【0019】エンジン冷却水の冷却を行うラジエータ4
とエンジン1とは、ラジエータ4からエンジン1へ冷却
水が流れる往路5と、エンジン1からラジエータ4へ冷
却水が流れる復路6とで連通される。
【0020】往路5の途中には、冷却水の圧送をするウ
ォーターポンプ7が配置され、該ウォーターポンプ7の
下流にて、往路5は、高温部1aへ冷却水を流入させる
第1冷却水通路8と、低温部1bへ冷却水を流入させる
第2冷却水通路9との2つの通路に分割される。第2冷
却水通路9の途中には、低温部1bへの冷却水の流入を
制御する第1制御装置としての第1バルブ10が設けら
れている。
【0021】復路6の途中には、冷却水の気水分離を行
う気水分離タンク11が設けられている。該気水分離タ
ンク11とエンジン1との間の復路6には、第2ウォー
タージャケット3からの冷却水の流出を制御する第2バ
ルブ14が設けられている。上記気水分離タンク11と
ラジエータ4との間の復路6には、温度により開弁する
サーモスタット12が設けられる。該サーモスタット1
2とウォーターポンプ7上流の往路5とは、バイパス通
路13にて連通される。
【0022】第2ウォータージャケット3内のエンジン
冷却水を回収する回収タンク15は、第3冷却水通路1
6を介して上記第2ウォータージャケット3と連通され
る。該第3冷却水通路16途中には、冷却水の圧力によ
り開弁する第3バルブ17と、第2ウォータージャケッ
ト3から回収タンク15への冷却水の流入を制御する第
2制御装置としての第4バルブ18が設けられている。
また、回収タンク15は、大気解放されているサブタン
ク19と連通路20を介して連通されている。該連通路
20の途中には、回収タンク15内に空気が混入しない
ように開閉する第5制御装置としての第6バルブ31が
設けられている。回収タンク15の側壁には、回収タン
ク15内の水位レベルを検知するレベルセンサー28が
設けられている。
【0023】また、回収タンク15は、エンジン冷却水
を復路6へ返還する第4冷却水通路22の一端が接続さ
れ、第4冷却水通路22の他端は復路6と接続され、間
接的にラジエータ4と回収タンク15とは、連通される
こととなる。上記第4冷却水通路22の途中には、回収
タンク15から上記復路6への冷却水の流入を制御する
第3制御装置としての第5バルブ27が配置されてい
る。上記気水分離タンク11とサブタンク19とは、パ
イプ21を介して連結されている。
【0024】エンジン1の第1ウォータージャケット2
には、第6冷却水通路23の一端が接続され、第6冷却
水通路23の他端は、上記第4冷却水通路22に接続さ
れている。よって、第6冷却水通路23とラジエータ4
とは、間接的に連通されている。
【0025】上記各バルブは、図2に示すように、エン
ジン冷却水の温度を検知する水温センサー24と、吸気
負圧を検知する圧力センサー25と、エンジンの回転数
を検知するクランク角センサー26と、エンジン1を始
動させるイグニッション29とからの信号が、ECU3
0に入力された後、ECU30により開閉制御される。
【0026】エンジン1停止時で、長時間経過した状態
は、第2ウォータージャケット3内の冷却水が、回収タ
ンク15内に回収され、第1ウォータージャケットのみ
に冷却水が導入されている状態である。上記状態から、
エンジン1をスタートさせる。
【0027】イグニッション29が、ON信号をECU
30に送ると、第1バルブ10、第2バルブ14、第5
バルブ27が開弁し、第4バルブ18が閉弁するよう
に、ECU30内にてスタンバイされる。また、第6バ
ルブ31は、ある設定時間経過後(第2ウォータージャ
ケットへ流入する冷却水が、回収タンク15内から抜け
る時間経過後)閉弁される。
【0028】そして、エンジン冷却水の温度が設定水温
以上(ここでは60℃とする)、吸気負圧が設定圧力以
上(ここでは−300mmHgとする)、エンジン回転数が
設定回転数以上(ここでは4000rpm とする)のすべ
ての条件が満たされると、第1バルブ10、第2バルブ
14、第5バルブ27は、すべて開弁し、第4バルブ1
8は、閉弁し、第2ウォータージャケット3内に、エン
ジン冷却水が流入し、エンジン1を冷却する。この時、
第1バルブ10のみの開弁速度が遅くなるように、すな
わち、バルブの開度が徐々に大きくなるように、ECU
30にて制御される。また、上記設定回転数は、エンジ
ン1の暖機終了時間経過後は、常時バルブが開弁するよ
うに低く設定される(ここでは4000rpm →800rp
m とする)。上記暖機終了時間は、タイマーにてECU
30内で設定されている。
【0029】また、回収タンク15の側壁に設けられた
レベルセンサー28にて、回収タンク15内の冷却水の
水位が検知され、水位を検知したときは、ECU30に
信号を送り、第5バルブ27を閉弁するように制御され
る。(図3参照)
【0030】上記条件が満たされない時は、第1バルブ
10、第2バルブ14、第5バルブ27は、すべて閉弁
し、第4バルブ18は、開弁するため、第2ウォーター
ジャケット3内には、エンジン冷却水が流入せず、エン
ジン1の暖機が促進される。また、第1ウォータージャ
ケット2は、非常に熱くなるエンジン1の高温部1a内
に形成されているため、常時エンジン冷却水を循環さ
せ、冷却を促進する。
【0031】サーモスタット12は、エンジン冷却水
が、ある設定温度(ここでは82℃とする)以上になっ
たら、エンジン冷却水をラジエータ4に循環させるよう
に開弁し、エンジン冷却水を冷却させる。水温が60℃
以下のときは、冷却水の流れは、図5に示すAライン循
環とされる。
【0032】水温が60℃以上82℃以下のときで、上
記設定圧力と上記設定回転数とのうち、どちらか一方が
設定値以下のときは、冷却水の流れは、上記Aライン循
環とされる。
【0033】水温が60℃以上82℃以下のときで、上
記設定圧力と上記設定回転数との両方の条件を満たした
ときは、冷却水の流れは、上記Aライン循環と図6に示
すBライン循環との両方の流れとされる。
【0034】水温が82℃以上のときで、上記設定圧力
と上記設定回転数とのうち、どちらか一方が設定値以下
のときは、冷却水の流れは、図8に示すDライン循環と
される。
【0035】水温が82℃以上のときで、上記設定圧力
と上記設定回転数との両方の条件を満たしたときは、冷
却水の流れは、上記Aライン循環と上記Bライン循環と
図7に示すCライン循環とされる。
【0036】復路6を通過して、気水分離タンク11に
入るエンジン冷却水は、ここで空気と分離され、分離さ
れた空気は、パイプ21を通過してサブタンク19から
大気へ放出される。
【0037】エンジン停止後、すなわち、イグニッショ
ン29が、OFF信号をECU30に送ると、第1バル
ブ10、第2バルブ14、第5バルブ27が閉弁し、第
4バルブ18が開弁されるように、ECU30にて制御
される。また、第6バルブ31は、開弁される。
【0038】また、すぐに、第2ウォータージャケット
3からエンジン冷却水を抜くと、エンジン3が焼き付く
おそれがあるため、ある程度水温が下がってからエンジ
ン冷却水を抜くように(圧力が下がってからバルブを開
くように)、第3バルブ17の設定圧力(該設定圧力〉
大気圧)が、設定されている。該設定圧力に達すると第
3バルブ17が開弁し、第2ウォータージャケット3内
のエンジン冷却水が、回収タンク15内に回収される。
次に本発明の第2実施例について説明する。
【0039】第2実施例は図9に示す構造をしている。
図1と比較して、第6冷却水通路23途中に第4制御装
置としての第7バルブ32と、該第7バルブ32と回収
タンク15とを連通する第5冷却水通路33とが追加さ
れている。
【0040】第7バルブ32は、三方バルブであり、第
1バルブ10と第2バルブ14とが閉弁されているとき
(第2ウォータージャケット3に冷却水が供給されない
とき)は、第1ウォータージャケット2を通過した冷却
水は、第7バルブ32を通過後、第5冷却水通路33を
通って、回収タンク15に入る。第1バルブ10と第2
バルブ14とが開弁されているとき(第2ウォータージ
ャケット3に冷却水が供給されるとき)は、第1ウォー
タージャケット2を通過した冷却水は、第7バルブ32
を通過後、第6冷却水通路23を通って、第4冷却水通
路22に連通する。
【0041】よって、第2ウォータージャケット3に冷
却水が供給されないとき、回収タンク15内の冷却水
が、第1ウォータージャケット2を通過した暖かいエン
ジン冷却水により暖められる。第1ウォータージャケッ
ト2内には、エンジン冷却水が常時導入され、高温部1
a冷却する。
【0042】次に、回収タンク15から第2ウォーター
ジャケット3に冷却水が供給されるとき、上記暖められ
た冷却水が、第2ウォータージャケット3に入る。よっ
て、第1ウォータージャケット2と第2ウォータージャ
ケット3とが冷却される。
【0043】上記作動のため、第5バルブ27は、イグ
ニッション29が、ON信号をECU30に送ったとき
(エンジン始動時)開弁し、イグニッション29が、O
FF信号をECU30に送ったとき(エンジン停止時)
閉弁される。
【0044】本実施例によれば、ある設定温度(60
℃)以下では、回収タンク15内のエンジン冷却水を低
温部1bの第2ウォータージャケット3に流入させず
に、上記高温部1aの第1ウォータージャケット2のみ
にエンジン冷却水を流入させ、上記設定温度以上では、
回収タンク15内の冷却水を低温部1bの第2ウォータ
ージャケット3に流入させるとともに、高温部1aの第
1ウォータージャケット2にエンジン冷却水を流入させ
るように上記各バルブを制御しているため、エンジン1
の暖機を促進することができ、燃費向上、エミッション
の改善を図ることができる。
【0045】また、回収タンク15内のエンジン冷却水
を、上記低温部1bの第2ウォータージャケット3へ供
給する際に、上記第1バルブ10の開度を徐々に大きく
なるようにしているため、第2ウォータージャケット3
にエンジン冷却水が少しずつ流入することとなり、既存
の構造を利用しつつ、バルブ制御を少し変更するだけ
で、エンジン冷却水を再びエンジン1内に導入した際
の、エンジン1の壁温の急激な低下を防止することがで
き、冷却損失の低減を図ることができる。
【0046】また、他の方法として第2実施例の如き構
成では、あらかじめ暖められたエンジン冷却水を、暖機
が促進された第2ウォータージャケット3内に導入する
ため、上記効果と同じく、エンジン冷却水を再びエンジ
ン1内に導入した際の、エンジン1の壁温の急激な低下
を防止することができ、冷却損失の低減を図ることがで
きる。
【0047】また、回収タンク15は、大気と連通した
連通路20を設け、該連通路20途中に第6バルブ31
を設け、該第6バルブ31は、ある設定時間経過後(第
2ウォータージャケットへ流入する冷却水が、回収タン
ク15内から抜ける時間経過後)閉弁するように上記第
6バルブ31を制御しているため、冷却水回収タンクか
らエンジン1内への空気の混入を防止することができ
る。尚、本実施例では、ロータリーエンジンの実施例と
したが、本技術はレシプロエンジンにも適用することが
できる。尚、本実施例では、制御装置をバルブとした
が、他にポンプなどを用いて制御してもよい。尚、本実
施例では、温度検知をエンジン冷却水の温度で検知した
が、他に、エンジンの壁温にて検知しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却システム図である。
【図2】各弁の作動系統図である。
【図3】図1の主要部拡大図ある。
【図4】本発明の基本システムのフローチャートであ
る。
【図5】冷却水のAライン循環を示した図である。
【図6】冷却水のBライン循環を示した図である。
【図7】冷却水のCライン循環を示した図である。
【図8】冷却水のDライン循環を示した図である。
【図9】本発明の第2実施例である。
【符号の説明】
ロータリーエンジン(エンジン)…1、高温部…1a,
低温部…1b,ラジエータ…4、第1冷却水通路…8、
第2冷却水通路…9,第1バルブ(第1制御装置)…1
0、回収タンク…15、第3冷却水通路…16、第4バ
ルブ(第2制御装置)…18、連通路…20、第4冷却
水通路…22、第5バルブ(第3制御装置)…27、第
6バルブ(第5制御装置)…31、第7バルブ(第4制
御装置)…32、第5冷却水通路(第4冷却水通路)…
33。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン冷却水を冷却するラジエータから
    エンジンの高温部へ冷却水を流入する第1冷却水通路
    と、上記ラジエータからエンジンの低温部へ冷却水を流
    入する第2冷却水通路とを備えたエンジンの冷却装置に
    おいて、 上記第2冷却水通路途中に設けられ、かつ、上記低温部
    への冷却水の流入を制御する第1制御装置と、上記低温
    部を第3冷却水通路を介して連通する回収タンクと、上
    記第3冷却水通路途中に設けられ、かつ、エンジンが所
    定温度以下の時に低温部から回収タンクへの冷却水の流
    入を制御する第2制御装置と、上記回収タンクから上記
    低温部へ冷却水を導入する第4冷却水通路途中に設けら
    れ、かつ、回収タンクから低温部への冷却水の流入を制
    御する第3制御装置とが設けられ、上記所定温度以下で
    は、回収タンク内の冷却水を上記高温部のみに流入さ
    せ、所定温度以上では、回収タンク内の冷却水を低温部
    に流入させるとともに、高温部に冷却水を流入させるよ
    うに上記各装置を制御する制御手段を設けたことを特徴
    とするエンジンの冷却装置。
  2. 【請求項2】上記各制御装置は、バルブで構成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの冷却装
    置。
  3. 【請求項3】上記回収タンク内の冷却水を、上記低温部
    へ供給する際、低温部における急激な温度低下を抑制す
    る抑制手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の
    エンジンの冷却装置。
  4. 【請求項4】上記抑制手段は、上記高温部と回収タンク
    とを連通する第5冷却水通路と、該第5冷却水通路途中
    に設けられ、かつ、エンジンが所定温度以下の時に、高
    温部から回収タンクへの冷却水の流入を制御する第4制
    御装置とからなることを特徴とする請求項3に記載のエ
    ンジンの冷却装置。
  5. 【請求項5】上記抑制手段は、回収タンク内の冷却水を
    低温部へ供給する際に、上記第2冷却水通路を開閉する
    バルブの開度を徐々に大きくする手段であることを特徴
    とする請求項3に記載のエンジンの冷却装置。
  6. 【請求項6】上記回収タンクは、大気と連通した連通路
    を備え、該連通路には、回収タンク内の冷却水を上記低
    温部へ供給後、上記連通路を閉じる第5制御装置が設け
    てあることを特徴とする請求項3に記載のエンジンの冷
    却装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102008034502A1 (de) 2007-08-09 2009-02-12 Hitachi, Ltd. Kühlpumpe für Verbrennungsmotor und Kühlsystem, bei dem die Kühlpumpe eingesetzt wird
DE102012113207B4 (de) 2012-09-24 2021-09-30 Hyundai Motor Company System und Verfahren zur Kühlung eines Verbrennungsmotors eines Fahrzeugs zu Verbesserung der Vorheizleistung beim Anschalten des Verbrennungsmotors

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