JPH06101263B2 - 消弧体および回路しゃ断器 - Google Patents
消弧体および回路しゃ断器Info
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- JPH06101263B2 JPH06101263B2 JP16772289A JP16772289A JPH06101263B2 JP H06101263 B2 JPH06101263 B2 JP H06101263B2 JP 16772289 A JP16772289 A JP 16772289A JP 16772289 A JP16772289 A JP 16772289A JP H06101263 B2 JPH06101263 B2 JP H06101263B2
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- extinguishing body
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-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01H—ELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
- H01H9/00—Details of switching devices, not covered by groups H01H1/00 - H01H7/00
- H01H9/30—Means for extinguishing or preventing arc between current-carrying parts
- H01H9/302—Means for extinguishing or preventing arc between current-carrying parts wherein arc-extinguishing gas is evolved from stationary parts
Description
器に関するものである。
の回路しゃ断器の消弧装置は、切欠部50を有する磁性体
のグリッド板51を複数枚間隔をおいて積層するように支
持板58に支持させたものである。52は可動接触子、53は
固定接触子、54はトリップ開閉機構部、55はケース、56
は可動接点、57は固定接点である。
触子53と可動接触子52の各々に配設された固定接点57と
可動接点56との間にアークが発生し、そのアークに流れ
る電流によって発生する磁束がグリッド板51に流れて切
欠部50を通過しアークに鎖交する。そのときアークに磁
気駆動力が作用しアークはグリッド板51に引き込まれ、
グリッド板51によって分割され、冷却作用を受け消弧と
なる。
(たとえば特願昭61−120701号)は、内面を成形体63で
被覆した逆U字形の磁性体60で可動接触子61と固定接触
子62を覆うように配設したものである。Xはアークであ
る。接点64,65間に発生したアークを磁性体60による磁
気駆動力によって十分に引き伸ばされるため、アーク電
圧は上昇する。さらにアークXの熱により成形体63から
熱分解ガスが発生し、熱分解ガスのアーク冷却作用によ
ってアークXは冷却される。すると熱的ピンチ効果でア
ークの径が収縮し断面積が減少するので、アーク抵抗が
増加し、その結果アーク電圧はさらに上昇することにな
る。成形体63の材料としては、熱分解ガスを発生しやす
い点から熱可塑性樹脂ではポリメチルメタクリレート樹
脂,ポリブチレンテレフタレート樹脂,ポリメチルペン
テン樹脂などが用いられ、また熱硬化性樹脂ではユリア
樹脂,メラミン樹脂などが用いられている。
伸ばし効果が不十分であり、また消弧装置自体が大きく
なり、コスト高になるという欠点があった。
ド板51と比較して、より簡単な構造でしかも優れたアー
ク消弧性能を有している。
水素よりなる高分子材料であるため、アークの熱によっ
て熱分解ガスとともにカーボンが生成され、それが回路
しゃ断器のケースの表面に付着して絶縁耐圧の劣化を招
くという欠点があった。
するとともにさらに熱分解ガスの発生を促進することが
できる消弧体および回路しゃ断器を提供することであ
る。
酸化アルミニウムを含有したメラミン樹脂により形成さ
れたことを特徴とするものである。
ε−カプロラクタムの含有量が15重量%以下であり、前
記水酸化アルミニウムの含有量が30重量%以下としたも
のである。より好ましくは、ε−カプロラクタムが0.5
〜15重量%であり、水酸化アルミニウムが1〜30重量%
が好ましい。
(2)において、前記メラミン樹脂が、ガラス繊維を1
〜30重量%含有しているものである。
または請求項(3)において、前記メラミン樹脂がエポ
キシ樹脂を1〜50重量%含有しているものである。
(2)、請求項(3)または請求項(4)記載の消弧体
を有するものである。
プロラクタムを含有しているが、このε−カプロラクタ
ムは、 の構造式であらわされ、従来可塑剤として樹脂の成形性
を良くする目的で用いられていたが、メラミン樹脂より
も揮発しやすいという性質に着眼した。すなわち、この
ε−カプロラクタムをメラミン樹脂に含有させた場合、
熱分解ガスが従来より多量に発生するため、とくにその
成分中のH2によってアーク冷却効果が促進され、アーク
電圧が上昇し限流効果が増すので消弧性能を向上でき
る。また水酸化アルミニウムをメラミン樹脂に添加した
場合、アークの熱によりつぎの反応が起こる。
の分子鎖が切れて有機基が生じ、また水酸化アルミニウ
ムからはH2Oが発生する。そして、有機基とH2Oが反応し
一酸化炭素や揮発性の炭化水素を生成する。このため、
遊離カーボンが発生しにくくなり、カーボンの発生を防
止することができる。さらに、無機質である水酸化アル
ミニウムを添加することで、有機物質であるメラミン樹
脂のアークの熱分解を抑えることができるので、電流し
ゃ断時の熱分解ガスによる圧力の上昇も防ぐことができ
る。請求項(2)の消弧体によれば、請求項(1)にお
いて、前記ε−カプロラクタムの含有量を15重量%以下
としたため、絶縁耐圧性能を悪くすることがなく、また
水酸化アルミニウムの含有量を30重量%以下としたため
成形性を悪くすることがない。
求項(2)において、メラミン樹脂が、ガラス繊維を1
〜30重量%含有しているため、アークによる消弧体の消
耗を低減できる。
(2)または請求項(3)において、メラミン樹脂がエ
ポキシ樹脂を1〜50重量%含有しているため、メラミン
樹脂に靭性をもたせることができるので、消弧体の耐衝
撃強度の向上が達成できる。
いし請求項(4)の消弧体を有するため、前記請求項
(1)ないし請求項(4)と同様な作用効果がある。
明する。すなわち、この回路しゃ断器の消弧体1は逆U
字形に成形され、逆U字形の磁性体2の外面に嵌合さ
れ、これらが電路部6に被さるように設置されている。
と、中央部に固定接触子6を有し両側部にアーク駆動コ
イル7を有する固定電路8とを有し、固定電路8の端部
に端子9が設けられ、固定接触子6のアーク駆動コイル
7の間に固定接点10を設けている。アーク駆動コイル7
は固定接点10の両側に分かれるように切欠11により形成
された固定電路8の一部を各々逆U字形に曲げることに
より構成されている。消弧体1は略コ字形になってお
り、アーク駆動コイル7の内側に固定接点10側を全て被
覆するように構成されている。可動接触子5は、回路し
ゃ断器の機構部(図示せず)に連結されている。
接点10との間にアークが発生した場合、アークはアーク
駆動コイル7を流れる電流により発生する磁場の中で磁
気駆動力を受けて引き伸ばされ、アーク電圧が上昇す
る。そして、可動接点4を囲むように配置してある消弧
体1に引き伸ばされたアークが接近し、アークの熱によ
って消弧体1が加熱されると相当量の熱分解ガスが発生
し、この熱分解ガスによってアークは急冷され消弧に至
る。
成形材料を用いて電流しゃ断試験を行ったところ、メラ
ミン樹脂へのε−カプロラクタムの添加量とアーク消弧
性能とに関係があることが分かった。その結果を次表に
示す。
しゃ断試験を行い、異なる添加量(重量%)の実施例A1
〜A4について、比較例とともに各々の場合の通過エネル
ギE(×105A2sec)と電流ピーク値I(kA)を測定し
た。ここで、通過エネルギ,電流ピーク値はアーク消弧
性能すなわち回路しゃ断器の電流しゃ断性能を示すもの
で、これらの数値が小さい程アーク消弧性能が優れてい
る。
ロラクタムの添加量が多くなるにつれて、通過エネルギ
Eおよび電流ピーク値Iともに減少し、アーク消弧性能
が改良されており、メラミン樹脂にε−カプロラクタム
を添加することによって、アーク消弧性能を向上できる
ことがわかる。
置の構造が簡単になり消弧性能を確保でき、また回路し
ゃ断器の内部構造が簡単になり、低コスト化することが
できる。
により、消弧体1が蒸発,消耗し、かつ発生ガスの圧力
によって消弧体1は衝撃力を受ける。そこで、この消弧
体1の消耗を少なくし耐衝撃性を向上させるための手段
として、メラミン樹脂にガラス繊維やエポキシ樹脂を加
えることが考えられる。無機物であるガラス繊維を含有
させることにより、アークの熱による消弧体1の消耗が
少なくなる。実際、ガラス繊維を5重量%含有した消弧
体1を用いると、回路しゃ断器での電気的開閉試験での
消耗量は少なくなることが判った。
樹脂に靭性を持たせることができるため、回路しゃ断器
の短絡時の圧力による消弧体1の割れやクラック等の破
損などを防止することが可能となる。
ラス繊維およびエポキシ樹脂をメラミン樹脂に含有させ
ることによって消弧体1の性能および信頼性が向上する
ことから、これらの添加物を、たとえば2種類、併用し
てメラミン樹脂に含有させた消弧体1およびその消弧体
を用いた回路しゃ断器も前記と同様な作用効果を持つ。
成した消弧体を設けたが、回路しゃ断器の消弧室内に消
弧体を単独で配設してもよく、またこの発明の消弧体は
アークに曝される部位に配設されるものであれば形状を
問わない。
クタムおよび水酸化アルミニウムを含有したため、熱分
解ガスの発生を促進することができるとともに遊離カー
ボンの発生を防止することができるという効果がある。
て、前記ε−カプロラクタムの含有量を15重量%以下と
したため、絶縁耐圧性能を悪くすることがなく、また水
酸化アルミニウムの含有量を30重量%以下としたため成
形性を悪くすることがないという効果がある。
求項(2)において、メラミン樹脂が、ガラス繊維を1
〜30重量%含有しているため、アークによる消弧体の消
耗が低減できるという効果がある。
(2)または請求項(3)において、メラミン樹脂がエ
ポキシ樹脂を1〜50重量%含有しているため、メラミン
樹脂に靭性をもたせることができるので、消弧体の耐衝
撃強度の向上が達成できるという効果がある。
求項(4)の消弧体を有するため、これらと同様な作用
効果がある。
小断面図、第3図は従来例の断面図、第4図は他の従来
例の斜視図、第5図はその断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】ε−カプロラクタムおよび水酸化アルミニ
ウムを含有したメラミン樹脂により形成されたことを特
徴とする消弧体。 - 【請求項2】前記ε−カプロラクタムの含有量は15重量
%以下であり、前記水酸化アルミニウムの含有量は30重
量%以下である請求項(1)記載の消弧体。 - 【請求項3】前記メラミン樹脂は、ガラス繊維を1〜30
重量%含有している請求項(1)または請求項(2)記
載の消弧体。 - 【請求項4】前記メラミン樹脂はエポキシ樹脂を1〜50
重量%含有している請求項(1),請求項(2)または
請求項(3)記載の消弧体。 - 【請求項5】請求項(1),請求項(2),請求項
(3)または請求項(4)記載の消弧体を有する回路し
ゃ断器。
Applications Claiming Priority (6)
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JP16228188 | 1988-06-27 | ||
JP63-162281 | 1988-11-25 | ||
JP63-298802 | 1988-11-25 | ||
JP63-298806 | 1988-11-25 | ||
JP29880688 | 1988-11-25 | ||
JP29880288 | 1988-11-25 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH02256110A JPH02256110A (ja) | 1990-10-16 |
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Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16772289A Expired - Lifetime JPH06101263B2 (ja) | 1988-06-27 | 1989-06-27 | 消弧体および回路しゃ断器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH06101263B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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JPS4982977A (ja) * | 1972-12-18 | 1974-08-09 | ||
JPS6056269B2 (ja) * | 1979-08-27 | 1985-12-09 | 三菱電機株式会社 | マグネト点火装置 |
JPS5651441A (en) * | 1979-10-05 | 1981-05-09 | Nissan Chem Ind Ltd | O- n-allyl-2,6-dichloroanilino phenylacetic acid derivative and its preparation |
JPS58172808A (ja) * | 1982-04-05 | 1983-10-11 | 松下電工株式会社 | 電気用積層板 |
-
1989
- 1989-06-27 JP JP16772289A patent/JPH06101263B2/ja not_active Expired - Lifetime
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