JPH06101030A - 磁気記録媒体の製造装置及び製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造装置及び製造方法

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JPH06101030A
JPH06101030A JP24934492A JP24934492A JPH06101030A JP H06101030 A JPH06101030 A JP H06101030A JP 24934492 A JP24934492 A JP 24934492A JP 24934492 A JP24934492 A JP 24934492A JP H06101030 A JPH06101030 A JP H06101030A
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JP
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magnetic
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magnetic recording
magnetic material
crucible
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JP24934492A
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English (en)
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Osamu Yoshida
修 吉田
Noriyuki Kitaori
典之 北折
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 磁性材料に無駄が少なく、効率良く、かつ、低廉なコス
トで磁気記録媒体を提供することにある。 【構成】 容器に入れられた磁性材料を蒸発させ、基体
に堆積させることにより磁性膜を構成する磁気記録媒体
の製造装置であって、前記容器を回転させる駆動手段を
具備してなる磁気記録媒体の製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体の製造装
置及び製造方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】磁気テープ等の磁気記録媒体において
は、高密度記録化の要請から、非磁性支持体上に設けら
れる磁性層として、バインダ樹脂を用いた塗布型のもの
ではなく、バインダ樹脂を用いない金属薄膜型のものが
提案されていることは周知の通りである。
【0003】すなわち、無電解メッキといった湿式メッ
キ手段、真空蒸着、スパッタリングあるいはイオンプレ
ーティングといった乾式メッキ手段により磁性層を構成
した磁気記録媒体が提案されている。そして、この種の
磁気記録媒体は磁性体の充填密度が高いことから、高密
度記録に適したものである。特に、蒸着手段により磁性
膜を構成する手段は、スパッタリングによる場合よりも
成膜速度が速いことから好ましいものと言われている。
【0004】このような蒸着手段による磁気記録媒体の
製造装置は、図4のように構成されているものが一般的
である。尚、図4中、21は冷却キャン、22はポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルムの供給側ロー
ル、23はPETフィルムの巻取側ロール、24は遮蔽
板、25はルツボ、26は磁性合金、27は電子銃、2
8は真空容器である。すなわち、真空容器28内を所定
の真空度のものに排気した後、電子銃27を作動させて
ルツボ25内の磁性合金26を蒸発させ、PETフィル
ムに対して磁性合金26を堆積(蒸着)させることによ
って磁気記録媒体が製造されている。
【0005】ところで、このようにして蒸発する磁性粒
子のうちPETフィルムに蒸着しない割合がかなりの程
度になっていることが判り、無駄が多く、それだけコス
トが高くついていることが判って来た。
【0006】
【発明の開示】前記の問題点に対する研究が鋭意押し進
められて行った結果、磁性粒子の蒸発量分布は図4中仮
想線で示すようなガウス分布にあり、そして図4中矢印
で示す範囲外にある蒸発粒子はPETフィルムに蒸着せ
ず、特に図4中Xで示される領域の蒸発粒子の量は多く
あることから、無駄が多いものとなっていることが究明
されたのである。
【0007】このような知見に基づいて本発明が達成さ
れたものであり、本発明の目的は、磁性材料に無駄が少
なく、効率良く、かつ、低廉なコストで磁気記録媒体を
提供することにある。この本発明の目的は、容器に入れ
られた磁性材料を蒸発させ、基体に堆積させることによ
り磁性膜を構成する磁気記録媒体の製造装置であって、
前記容器を回転させる駆動手段を具備したことを特徴と
する磁気記録媒体の製造装置によって達成される。
【0008】又、容器に入れられた磁性材料を蒸発さ
せ、基体に堆積させることにより磁性膜を構成する磁気
記録媒体の製造方法であって、磁性粒子の蒸発を前記容
器に入れられた磁性材料の傾斜液面から行わせることを
特徴とする磁気記録媒体の製造方法によって達成され
る。以下、本発明について更に詳しく説明する。
【0009】図1は磁気記録媒体の製造装置(蒸着装
置)であり、1は冷却キャン、2はPETフィルム等の
基板11の供給側ロール、3はPETフィルム11の巻
取側ロール、4は遮蔽板、5はルツボ、6はCo−Ni
などの磁性合金、7は電子銃、8は真空容器である。と
ころで、ルツボ5は、例えばMgO,ZrO,BeO,
Al2 3 ,Si34 ,BN,ThO2 ,CaO,S
iO2 等のセラミックス材料を用いて所定の形状に成形
した内型と外型との間に炭素系繊維材料、特に炭素系繊
維布を配設し、これらの上下から力を加えると共に、加
熱・焼成することにより構成されたものであり、その形
状として図2に示される如くリング状に構成されてい
る。そして、電子銃7からの電子線が照射される部分を
除いては遮蔽部材9によって上方開口部は覆われてい
る。すなわち、不要な部分からの蒸発が起きないように
構成されている。又、所定の位置に誘導加熱用のコイル
が配置されていて、予備加熱されている。すなわち、電
子銃7からの電子線が照射されると、その部分から蒸発
が直ちに起きるようになっている。
【0010】このような構成のルツボ5は、図示してい
ないモーターやギア等の駆動力伝達機構によって矢印で
示すように回転させられるよう構成されていることに大
きな特徴がある。すなわち、ルツボ5が所定の回転手段
によって回転させられると、電子銃7からの電子線が照
射される部分における溶融磁性材料は遠心力の作用によ
って、図1に示す如く、傾斜面が形成されることにな
る。
【0011】この為、電子銃7からの電子線照射によっ
て蒸発する磁性粒子の量は図1中仮想線で示すガウス分
布にあることから、図4で示す場合よりも無駄になる量
が少なく、それだけコストが安くなる。尚、液面の傾斜
角度(仮想線で示す法線の傾斜角度)θは約15〜60
°、さらに望ましくは約30〜45°であることが好ま
しいものであった。そして、このような傾斜角度θにす
る為のルツボ5の回転速度は、ルツボ5内に充填されて
いる磁性金属の密度や溶融粘度によって適宜決めれば良
い。
【0012】上記のように構成させた装置において、真
空容器8内を所定の真空度のものに排気した後、電子銃
7を作動させてルツボ5内の磁性合金6を蒸発させ、P
ETフィルム等の基板11に対して磁性合金6を斜め蒸
着させることによって磁気記録媒体が製造される。図3
に本発明により得られた磁気記録媒体の概略断面図を示
す。
【0013】同図中、11は非磁性の基板であり、この
基板11はPET等のポリエステル、ポリアミド、ポリ
イミド、ポリスルフォン、ポリカーボネート、ポリプロ
ピレン等のオレフィン系の樹脂、セルロース系の樹脂、
塩化ビニル系の樹脂といった高分子材料、ガラスやセラ
ミック等の無機系材料、アルミニウム合金などの金属材
料が用いられる。
【0014】基板11面上には磁性層の密着性を向上さ
せる為のアンダーコート層12が設けられている。すな
わち、表面の粗さを適度に粗すことにより斜め蒸着法に
より構成される磁性層の密着性を向上させ、さらに磁気
記録媒体表面の表面粗さを適度なものとして走行性を改
善する為、例えばSiO2 等の粒子を含有させた厚さが
0.01〜0.5μmの塗膜を設けることによってアン
ダーコート層12が構成されている。
【0015】アンダーコート層12の上に、上記した蒸
着装置により金属薄膜型の磁性層13が設けられる。例
えば、10-4〜10-6Torr程度の真空雰囲気下で強
磁性金属材料を抵抗加熱、高周波加熱、電子ビーム加熱
などにより蒸発させ、基板11のアンダーコート層12
面上に蒸着させることにより、磁性層13が0.04〜
1μm厚形成される。尚、より高い保磁力を得る為、基
板に対して強磁性金属材料を斜めに蒸着させる斜め蒸着
法によることが好ましい。
【0016】磁性層13を構成する材料としては、例え
ばFe,Co,Ni等の金属の他に、Co−Ni合金、
Co−Pt合金、Co−Ni−Pt合金、Fe−Co合
金、Fe−Ni合金、Fe−Co−Ni合金、Fe−C
o−B合金、Co−Ni−Fe−B合金、Co−Cr合
金、あるいはこれらにAl等の金属を含有させたもの等
が挙げられる。
【0017】磁性層13の形成に際して、蒸着部分に酸
素を供給し、強制酸化させることによって磁性層13の
表層部分を酸化させ、酸化膜による保護層14を形成す
る。尚、この酸化膜から構成される保護層14の厚さは
数十Å程度のものであり、この程度の厚さの酸化膜は自
然酸化で構成される場合もあり、このような時には強制
酸化の手段を講じなくても良い場合がある。
【0018】15は酸化膜からなる保護層14の上に設
けられた潤滑剤層である。すなわち、潤滑剤層15が、
潤滑剤を含有させた塗料を所定の手段で塗布することに
より、約5〜50Å、好ましくは約10〜30Å程度の
厚さ設けられる。16は、基板11の他面に設けられた
カーボンブラック等を含有させたバックコート層であ
る。
【0019】以下、具体的な実施例を挙げて説明する。
【0020】
【実施例】
〔実施例1〕図1に示される如くの真空蒸着装置に厚さ
9.3μmのPETフィルム11を装着した。そして、
先ず、真空容器8内を所定の真空度のものに排気した
後、駆動手段を作動させてルツボ5を回転させ、磁性材
料溶融面の傾斜角度θが45°となるようになし、そし
て電子銃7を作動させてルツボ5内の磁性金属6を蒸発
させ、斜め蒸着法によりPETフィルム11に対して磁
性金属6を1500Å厚蒸着させた。そして、酸素ガス
導入管より酸素を供給し、蒸着膜の表面層を強制酸化さ
せ、数十Å厚の酸化膜による表面保護層を形成した。
【0021】この後、テープを取り出し、平均粒径20
nmのカーボンブラック及び塩化ビニル系樹脂とウレタ
ンプレポリマーとからなるバインダ樹脂を分散させてな
るバックコート用の塗料をダイレクトグラビア法により
磁性層とは反対側のPETフィルム11に塗布し、乾燥
厚さが0.5μmのバックコート層を設けた。この後、
フッ素パーフルオロポリエーテル(グレード:FOMB
LIN ZDIAC カルボキシル基変性、日本モンテ
ジソン社製)をフッ素不活性液体(フロリナート、FC
−84、住友スリーエム社製)に0.1%となるよう希
釈・分散させた塗料をダイ塗工方式により乾燥後の厚さ
が20Å程度となるように塗布し、70℃で乾燥させ
た。
【0022】この後、所定の幅にスリットし、図3に示
す如くの磁気テープを作製した。 〔実施例2〕実施例1において、θが30°となるよう
にルツボ5の回転速度を制御して同様に行った。 〔実施例3〕実施例1において、θが60°となるよう
にルツボ5の回転速度を制御して同様に行った。
【0023】〔比較例1〕実施例1において、ルツボ5
を回転させず、磁性材料溶融面が水平となるよう、すな
わち図4のようにして行い、図3に示す如くの磁気テー
プを作製した。 〔特性〕上記各例で得た磁気テープにおける消費磁性材
料の量を調べたので、その結果を表1に示す。
【0024】 表 1 消費磁性材料の比(%) 実施例1/比較例1 60 実施例2/比較例1 78 実施例3/比較例1 85 これによれば、本発明になるものは無駄になっている量
が少なく、磁気記録媒体をそれだけ低コストで提供でき
ることが判る。
【0025】
【効果】本発明によれば、低コストで高性能な磁気記録
媒体を効率良く提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる磁気記録媒体の製造装置の一実施
例の概略説明図
【図2】本発明になる磁気記録媒体の製造装置の要部部
品の斜視図
【図3】本発明による磁気記録媒体の概略断面図
【図4】従来の磁気記録媒体の製造装置の概略説明図
【符号の説明】
1 冷却キャン 2 供給側ロール 3 巻取側ロール 4 遮蔽板 5 ルツボ 6 磁性合金 7 電子銃 8 真空容器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器に入れられた磁性材料を蒸発させ、
    基体に堆積させることにより磁性膜を構成する磁気記録
    媒体の製造装置であって、前記容器を回転させる駆動手
    段を具備したことを特徴とする磁気記録媒体の製造装
    置。
  2. 【請求項2】 容器に入れられた磁性材料を蒸発させ、
    基体に堆積させることにより磁性膜を構成する磁気記録
    媒体の製造方法であって、磁性粒子の蒸発を前記容器に
    入れられた磁性材料の傾斜液面から行わせることを特徴
    とする磁気記録媒体の製造方法。
JP24934492A 1992-09-18 1992-09-18 磁気記録媒体の製造装置及び製造方法 Pending JPH06101030A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013204139A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Nec Corp 真空蒸着装置および真空蒸着方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013204139A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Nec Corp 真空蒸着装置および真空蒸着方法

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