JPH0991665A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH0991665A JPH0991665A JP25043095A JP25043095A JPH0991665A JP H0991665 A JPH0991665 A JP H0991665A JP 25043095 A JP25043095 A JP 25043095A JP 25043095 A JP25043095 A JP 25043095A JP H0991665 A JPH0991665 A JP H0991665A
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- magnetic film
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 S/Nに優れた磁気記録媒体を提供すること
である。 【解決手段】 支持体上にFe−C−O系の磁性膜が設
けられてなる磁気記録媒体であって、前記Fe−C−O
系磁性膜は斜めコラム構造を有してなり、この磁気コラ
ムの中心部より周辺部の方がO濃度は高い磁気記録媒
体。
である。 【解決手段】 支持体上にFe−C−O系の磁性膜が設
けられてなる磁気記録媒体であって、前記Fe−C−O
系磁性膜は斜めコラム構造を有してなり、この磁気コラ
ムの中心部より周辺部の方がO濃度は高い磁気記録媒
体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Fe−C−O系磁
性膜を有する磁気記録媒体に関する。
性膜を有する磁気記録媒体に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】磁気テープ等の磁気記
録媒体においては、高密度記録化の要請から、非磁性支
持体上に設けられる磁性膜として、バインダ樹脂を用い
た塗布型のものではなく、バインダ樹脂を用いない金属
薄膜型のものが提案されている。すなわち、無電解メッ
キ等の湿式メッキ手段、真空蒸着、スパッタリングある
いはイオンプレーティング等の乾式メッキ手段により磁
性膜を構成した磁気記録媒体が提案されている。そし
て、この種の磁気記録媒体は磁性体の充填密度が高いこ
とから、高密度記録に適したものである。この種の金属
薄膜型の磁気記録媒体における磁性材料としては、例え
ばCo−Cr合金やCo−Ni合金などの磁性金属が用
いられている。しかし、Coは稀少物質であることか
ら、多量に使用するとコストが高く付く。
録媒体においては、高密度記録化の要請から、非磁性支
持体上に設けられる磁性膜として、バインダ樹脂を用い
た塗布型のものではなく、バインダ樹脂を用いない金属
薄膜型のものが提案されている。すなわち、無電解メッ
キ等の湿式メッキ手段、真空蒸着、スパッタリングある
いはイオンプレーティング等の乾式メッキ手段により磁
性膜を構成した磁気記録媒体が提案されている。そし
て、この種の磁気記録媒体は磁性体の充填密度が高いこ
とから、高密度記録に適したものである。この種の金属
薄膜型の磁気記録媒体における磁性材料としては、例え
ばCo−Cr合金やCo−Ni合金などの磁性金属が用
いられている。しかし、Coは稀少物質であることか
ら、多量に使用するとコストが高く付く。
【0003】そこで、非Co系金属磁性材料としてFe
とNiが考えられるものの、Feは安価であり、かつ、
環境汚染の問題も少なく、更には飽和磁化が大きいこと
から、金属薄膜型の磁気記録媒体の磁性材料としてFe
が注目され始めた。しかし、Feは錆やすいことから、
化学的に安定なものとする必要が有る。このような観点
から、磁性膜をFex N(Fe−N)やFe−N−Oで
構成することが提案された。そして、これらの磁性膜で
構成した磁気記録媒体は、磁気特性が良好であり、高密
度記録に優れたものであると謳われている。
とNiが考えられるものの、Feは安価であり、かつ、
環境汚染の問題も少なく、更には飽和磁化が大きいこと
から、金属薄膜型の磁気記録媒体の磁性材料としてFe
が注目され始めた。しかし、Feは錆やすいことから、
化学的に安定なものとする必要が有る。このような観点
から、磁性膜をFex N(Fe−N)やFe−N−Oで
構成することが提案された。そして、これらの磁性膜で
構成した磁気記録媒体は、磁気特性が良好であり、高密
度記録に優れたものであると謳われている。
【0004】しかし、最近においては、より高いS/N
が求められるようになった。従って、本発明の目的は、
S/Nに優れた磁気記録媒体を提供することである。
が求められるようになった。従って、本発明の目的は、
S/Nに優れた磁気記録媒体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記本発明の目的は、支
持体上にFe−C−O系の磁性膜が設けられてなる磁気
記録媒体であって、前記Fe−C−O系磁性膜は斜めコ
ラム構造を有してなり、この磁気コラムの中心部より周
辺部の方がO濃度は高いことを特徴とする磁気記録媒体
によって達成される。
持体上にFe−C−O系の磁性膜が設けられてなる磁気
記録媒体であって、前記Fe−C−O系磁性膜は斜めコ
ラム構造を有してなり、この磁気コラムの中心部より周
辺部の方がO濃度は高いことを特徴とする磁気記録媒体
によって達成される。
【0006】又、支持体上にFe−C−O系の磁性膜が
設けられてなる磁気記録媒体であって、前記Fe−C−
O系磁性膜のオージェ電子分光分析(スパッタ方向が磁
性膜に対して斜め方向)において、縦軸にFe量、C
量、及びO量(Fe量+C量+O量=100%)を、横
軸にスパッタ時間をとると、Fe量、及びO量が各々波
打ったパターンを持つことを特徴とする磁気記録媒体に
よって達成される。
設けられてなる磁気記録媒体であって、前記Fe−C−
O系磁性膜のオージェ電子分光分析(スパッタ方向が磁
性膜に対して斜め方向)において、縦軸にFe量、C
量、及びO量(Fe量+C量+O量=100%)を、横
軸にスパッタ時間をとると、Fe量、及びO量が各々波
打ったパターンを持つことを特徴とする磁気記録媒体に
よって達成される。
【0007】特に、支持体上にFe−C−O系の磁性膜
が設けられてなる磁気記録媒体であって、前記Fe−C
−O系磁性膜のオージェ電子分光分析(スパッタ方向が
磁性膜に対して斜め方向)において、縦軸にFe量、C
量、及びO量(Fe量+C量+O量=100%)を、横
軸にスパッタ時間をとると、Fe量、及びO量が各々波
打ったパターンを持ち、かつ、Fe量が山に対応する領
域ではO量が谷に対応し、Fe量が谷に対応する領域で
はO量が山に対応し、C量はほぼ一定であることを特徴
とする磁気記録媒体によって達成される。
が設けられてなる磁気記録媒体であって、前記Fe−C
−O系磁性膜のオージェ電子分光分析(スパッタ方向が
磁性膜に対して斜め方向)において、縦軸にFe量、C
量、及びO量(Fe量+C量+O量=100%)を、横
軸にスパッタ時間をとると、Fe量、及びO量が各々波
打ったパターンを持ち、かつ、Fe量が山に対応する領
域ではO量が谷に対応し、Fe量が谷に対応する領域で
はO量が山に対応し、C量はほぼ一定であることを特徴
とする磁気記録媒体によって達成される。
【0008】又、支持体上にFe−C−O系の磁性膜が
設けられてなる磁気記録媒体であって、前記Fe−C−
O系磁性膜は斜めコラム構造を有してなり、この磁気コ
ラムの中心部より周辺部の方がO濃度は高く、前記Fe
−C−O系磁性膜のオージェ電子分光分析(スパッタ方
向が磁性膜に対して斜め方向)において、縦軸にFe
量、C量、及びO量(Fe量+C量+O量=100%)
を、横軸にスパッタ時間をとると、Fe量、及びO量が
各々波打ったパターンを持つことを特徴とする磁気記録
媒体によって達成される。
設けられてなる磁気記録媒体であって、前記Fe−C−
O系磁性膜は斜めコラム構造を有してなり、この磁気コ
ラムの中心部より周辺部の方がO濃度は高く、前記Fe
−C−O系磁性膜のオージェ電子分光分析(スパッタ方
向が磁性膜に対して斜め方向)において、縦軸にFe
量、C量、及びO量(Fe量+C量+O量=100%)
を、横軸にスパッタ時間をとると、Fe量、及びO量が
各々波打ったパターンを持つことを特徴とする磁気記録
媒体によって達成される。
【0009】特に、支持体上にFe−C−O系の磁性膜
が設けられてなる磁気記録媒体であって、前記Fe−C
−O系磁性膜は斜めコラム構造を有してなり、この磁気
コラムの中心部より周辺部の方がO濃度は高く、前記F
e−C−O系磁性膜のオージェ電子分光分析(スパッタ
方向が磁性膜に対して斜め方向)において、縦軸にFe
量、C量、及びO量(Fe量+C量+O量=100%)
を、横軸にスパッタ時間をとると、Fe量、及びO量が
各々波打ったパターンを持ち、かつ、Fe量が山に対応
する領域ではO量が谷に対応し、Fe量が谷に対応する
領域ではO量が山に対応し、C量はほぼ一定であること
を特徴とする磁気記録媒体によって達成される。
が設けられてなる磁気記録媒体であって、前記Fe−C
−O系磁性膜は斜めコラム構造を有してなり、この磁気
コラムの中心部より周辺部の方がO濃度は高く、前記F
e−C−O系磁性膜のオージェ電子分光分析(スパッタ
方向が磁性膜に対して斜め方向)において、縦軸にFe
量、C量、及びO量(Fe量+C量+O量=100%)
を、横軸にスパッタ時間をとると、Fe量、及びO量が
各々波打ったパターンを持ち、かつ、Fe量が山に対応
する領域ではO量が谷に対応し、Fe量が谷に対応する
領域ではO量が山に対応し、C量はほぼ一定であること
を特徴とする磁気記録媒体によって達成される。
【0010】又、Fe−C−O系磁性膜におけるFe
量、C量、及びO量は 50at.%≦Fe量≦90at.% 5at.%≦C量≦35at.% 5at.%≦O量≦35at.% を満たすことが好ましい。
量、C量、及びO量は 50at.%≦Fe量≦90at.% 5at.%≦C量≦35at.% 5at.%≦O量≦35at.% を満たすことが好ましい。
【0011】特に、 60at.%≦Fe量≦80at.% 10at.%≦C量≦25at.% 10at.%≦O量≦25at.% が好ましい。
【0012】又、本発明の磁気記録媒体にあっては、F
e−C−O系の磁性膜以外の磁性膜を持っていても良い
が、Fe−C−O系磁性膜の上には記録再生に用いられ
る磁性膜がない、つまりFe−C−O系磁性膜が最上層
にあるのが好ましい。特に、本発明が規定する内容のF
e−C−O系磁性膜が最上層にあるのが好ましい。
e−C−O系の磁性膜以外の磁性膜を持っていても良い
が、Fe−C−O系磁性膜の上には記録再生に用いられ
る磁性膜がない、つまりFe−C−O系磁性膜が最上層
にあるのが好ましい。特に、本発明が規定する内容のF
e−C−O系磁性膜が最上層にあるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の磁気記録媒体は、支持体
上にFe−C−O系の磁性膜が設けられてなる磁気記録
媒体であって、前記Fe−C−O系磁性膜は斜めコラム
構造を有してなり、この磁気コラムの中心部より周辺部
の方がO濃度は高いものである。あるいは、支持体上に
Fe−C−O系の磁性膜が設けられてなる磁気記録媒体
であって、前記Fe−C−O系磁性膜のオージェ電子分
光分析(スパッタ方向が磁性膜に対して斜め方向)にお
いて、縦軸にFe量、C量、及びO量(Fe量+C量+
O量=100%)を、横軸にスパッタ時間をとると、F
e量、及びO量が各々波打ったパターンを持つものであ
る。特に、支持体上にFe−C−O系の磁性膜が設けら
れてなる磁気記録媒体であって、前記Fe−C−O系磁
性膜のオージェ電子分光分析(スパッタ方向が磁性膜に
対して斜め方向)において、縦軸にFe量、C量、及び
O量(Fe量+C量+O量=100%)を、横軸にスパ
ッタ時間をとると、Fe量、及びO量が各々波打ったパ
ターンを持ち、かつ、Fe量が山に対応する領域ではO
量が谷に対応し、Fe量が谷に対応する領域ではO量が
山に対応し、C量はほぼ一定のものである。又は、支持
体上にFe−C−O系の磁性膜が設けられてなる磁気記
録媒体であって、前記Fe−C−O系磁性膜は斜めコラ
ム構造を有してなり、この磁気コラムの中心部より周辺
部の方がO濃度は高く、前記Fe−C−O系磁性膜のオ
ージェ電子分光分析(スパッタ方向が磁性膜に対して斜
め方向)において、縦軸にFe量、C量、及びO量(F
e量+C量+O量=100%)を、横軸にスパッタ時間
をとると、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを
持つものである。特に、支持体上にFe−C−O系の磁
性膜が設けられてなる磁気記録媒体であって、前記Fe
−C−O系磁性膜は斜めコラム構造を有してなり、この
磁気コラムの中心部より周辺部の方がO濃度は高く、前
記Fe−C−O系磁性膜のオージェ電子分光分析(スパ
ッタ方向が磁性膜に対して斜め方向)において、縦軸に
Fe量、C量、及びO量(Fe量+C量+O量=100
%)を、横軸にスパッタ時間をとると、Fe量、及びO
量が各々波打ったパターンを持ち、かつ、Fe量が山に
対応する領域ではO量が谷に対応し、Fe量が谷に対応
する領域ではO量が山に対応し、C量はほぼ一定のもの
である。
上にFe−C−O系の磁性膜が設けられてなる磁気記録
媒体であって、前記Fe−C−O系磁性膜は斜めコラム
構造を有してなり、この磁気コラムの中心部より周辺部
の方がO濃度は高いものである。あるいは、支持体上に
Fe−C−O系の磁性膜が設けられてなる磁気記録媒体
であって、前記Fe−C−O系磁性膜のオージェ電子分
光分析(スパッタ方向が磁性膜に対して斜め方向)にお
いて、縦軸にFe量、C量、及びO量(Fe量+C量+
O量=100%)を、横軸にスパッタ時間をとると、F
e量、及びO量が各々波打ったパターンを持つものであ
る。特に、支持体上にFe−C−O系の磁性膜が設けら
れてなる磁気記録媒体であって、前記Fe−C−O系磁
性膜のオージェ電子分光分析(スパッタ方向が磁性膜に
対して斜め方向)において、縦軸にFe量、C量、及び
O量(Fe量+C量+O量=100%)を、横軸にスパ
ッタ時間をとると、Fe量、及びO量が各々波打ったパ
ターンを持ち、かつ、Fe量が山に対応する領域ではO
量が谷に対応し、Fe量が谷に対応する領域ではO量が
山に対応し、C量はほぼ一定のものである。又は、支持
体上にFe−C−O系の磁性膜が設けられてなる磁気記
録媒体であって、前記Fe−C−O系磁性膜は斜めコラ
ム構造を有してなり、この磁気コラムの中心部より周辺
部の方がO濃度は高く、前記Fe−C−O系磁性膜のオ
ージェ電子分光分析(スパッタ方向が磁性膜に対して斜
め方向)において、縦軸にFe量、C量、及びO量(F
e量+C量+O量=100%)を、横軸にスパッタ時間
をとると、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを
持つものである。特に、支持体上にFe−C−O系の磁
性膜が設けられてなる磁気記録媒体であって、前記Fe
−C−O系磁性膜は斜めコラム構造を有してなり、この
磁気コラムの中心部より周辺部の方がO濃度は高く、前
記Fe−C−O系磁性膜のオージェ電子分光分析(スパ
ッタ方向が磁性膜に対して斜め方向)において、縦軸に
Fe量、C量、及びO量(Fe量+C量+O量=100
%)を、横軸にスパッタ時間をとると、Fe量、及びO
量が各々波打ったパターンを持ち、かつ、Fe量が山に
対応する領域ではO量が谷に対応し、Fe量が谷に対応
する領域ではO量が山に対応し、C量はほぼ一定のもの
である。
【0014】そして、Fe−C−O系磁性膜におけるF
e量、C量、及びO量は 50at.%≦Fe量≦90at.% 5at.%≦C量≦35at.% 5at.%≦O量≦35at.% を満たすものである。
e量、C量、及びO量は 50at.%≦Fe量≦90at.% 5at.%≦C量≦35at.% 5at.%≦O量≦35at.% を満たすものである。
【0015】本発明の磁気記録媒体は、支持体上にイオ
ンアシスト法により磁性膜を成膜して磁気記録媒体を製
造する方法であって、蒸発源物質としてFeが用いられ
ての蒸着工程と、炭素イオンを蒸着Fe膜に衝突させる
衝突工程と、酸素イオンあるいは酸素ガス等の酸化性物
質を蒸着Fe膜に衝突させる衝突工程とを具備し、前記
酸化性物質を蒸着Fe膜に衝突させる酸化性物質の衝突
具合や衝突量(酸化性物質の供給具合)を制御すること
によって得られる。例えば、図1に示す如く、走行する
支持体に対して、走行方向とは逆の方向から斜めに酸素
ガスを供給することにより、磁気コラムの中心部より周
辺部の方がO濃度は高く、磁性膜のオージェ電子分光分
析(スパッタ方向が磁性膜に対して斜め方向)におい
て、縦軸にFe量、C量、及びO量(Fe量+C量+O
量=100%)を、横軸にスパッタ時間をとると、Fe
量、及びO量が各々波打ったパターンを持つFe−C−
O系磁性膜が得られる。
ンアシスト法により磁性膜を成膜して磁気記録媒体を製
造する方法であって、蒸発源物質としてFeが用いられ
ての蒸着工程と、炭素イオンを蒸着Fe膜に衝突させる
衝突工程と、酸素イオンあるいは酸素ガス等の酸化性物
質を蒸着Fe膜に衝突させる衝突工程とを具備し、前記
酸化性物質を蒸着Fe膜に衝突させる酸化性物質の衝突
具合や衝突量(酸化性物質の供給具合)を制御すること
によって得られる。例えば、図1に示す如く、走行する
支持体に対して、走行方向とは逆の方向から斜めに酸素
ガスを供給することにより、磁気コラムの中心部より周
辺部の方がO濃度は高く、磁性膜のオージェ電子分光分
析(スパッタ方向が磁性膜に対して斜め方向)におい
て、縦軸にFe量、C量、及びO量(Fe量+C量+O
量=100%)を、横軸にスパッタ時間をとると、Fe
量、及びO量が各々波打ったパターンを持つFe−C−
O系磁性膜が得られる。
【0016】尚、本明細書に言う波打ったパターンと
は、初期ピークを除いて、その中心仮想線から約5%以
上の振幅変動が認められるものを言う。従って、2〜3
%程度の小さい振動の場合には、波打ったパターンとは
見做さない。図1に、本発明で用いるイオンアシスト斜
め蒸着装置を示す。図1中、11はガイド部材、12は
支持体1の供給側ロール、13は支持体1の巻取側ロー
ル、14は遮蔽板、15はルツボ、16はFe、17は
電子銃、18は真空容器、19はイオン銃、20は酸素
ガス供給ノズルである。図1では、酸素ガスを供給する
タイプのものを示したが、酸素イオンを供給するように
しても良い。そして、イオン銃19による炭素イオンの
供給、及び酸素ガス供給ノズル20による酸素ガスの供
給を特定のものとした他は、通常のイオンアシスト斜め
蒸着に準じて行わせることによって、本発明になる図3
などのオージェプロファイルのFe−C−O系磁性膜が
得られる。
は、初期ピークを除いて、その中心仮想線から約5%以
上の振幅変動が認められるものを言う。従って、2〜3
%程度の小さい振動の場合には、波打ったパターンとは
見做さない。図1に、本発明で用いるイオンアシスト斜
め蒸着装置を示す。図1中、11はガイド部材、12は
支持体1の供給側ロール、13は支持体1の巻取側ロー
ル、14は遮蔽板、15はルツボ、16はFe、17は
電子銃、18は真空容器、19はイオン銃、20は酸素
ガス供給ノズルである。図1では、酸素ガスを供給する
タイプのものを示したが、酸素イオンを供給するように
しても良い。そして、イオン銃19による炭素イオンの
供給、及び酸素ガス供給ノズル20による酸素ガスの供
給を特定のものとした他は、通常のイオンアシスト斜め
蒸着に準じて行わせることによって、本発明になる図3
などのオージェプロファイルのFe−C−O系磁性膜が
得られる。
【0017】このようにして得られた本発明になる磁気
記録媒体を図2に示す。図2中、1は支持体である。こ
の支持体1は磁性を有するものでも非磁性のものでも良
いが、一般的には、非磁性のものである。例えば、ポリ
エチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリスルフォン、ポリカーボネート、
ポリプロピレン等のオレフィン系の樹脂、セルロース系
の樹脂、塩化ビニル系の樹脂といった高分子材料、ガラ
スやセラミック等の無機系材料、アルミニウム合金など
の金属材料が用いられる。支持体1面上には磁性膜の密
着性を向上させる為のアンダーコート層が必要に応じて
設けられる。すなわち、表面の粗さを適度に粗すことに
より乾式メッキで構成される磁性膜の密着性を向上さ
せ、さらに磁気記録媒体表面の表面粗さを適度なものと
して走行性を改善する為、例えばSiO2 等の粒子を含
有させた厚さが0.01〜0.5μmの塗膜を設けるこ
とによってアンダーコート層が構成されている。
記録媒体を図2に示す。図2中、1は支持体である。こ
の支持体1は磁性を有するものでも非磁性のものでも良
いが、一般的には、非磁性のものである。例えば、ポリ
エチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリスルフォン、ポリカーボネート、
ポリプロピレン等のオレフィン系の樹脂、セルロース系
の樹脂、塩化ビニル系の樹脂といった高分子材料、ガラ
スやセラミック等の無機系材料、アルミニウム合金など
の金属材料が用いられる。支持体1面上には磁性膜の密
着性を向上させる為のアンダーコート層が必要に応じて
設けられる。すなわち、表面の粗さを適度に粗すことに
より乾式メッキで構成される磁性膜の密着性を向上さ
せ、さらに磁気記録媒体表面の表面粗さを適度なものと
して走行性を改善する為、例えばSiO2 等の粒子を含
有させた厚さが0.01〜0.5μmの塗膜を設けるこ
とによってアンダーコート層が構成されている。
【0018】アンダーコート層の上には、図1に示した
イオンアシスト斜め蒸着装置によって保磁力Hcが90
0〜1900Oe、飽和磁束密度Bsが3500〜70
00G、Br/Bsが0.6〜0.99のFe−C−O
系の金属薄膜型の磁性膜2が設けられる。例えば、10
-4〜10-6Torr程度の真空雰囲気下でFeを抵抗加
熱、高周波加熱、電子ビーム加熱などにより蒸発させ、
支持体1のアンダーコート層面上に堆積(蒸着)させる
ことにより、Fe−C−O系磁性膜2が500〜100
00Å、特に1000〜4000Å厚形成される。斜め
蒸着の際の入射角は30°〜80°、望ましくは約45
°〜70°である。このFeの蒸着時には全般的に炭素
イオンを蒸着Fe膜に衝突させる。かつ、酸素ガス(酸
素イオン)も蒸着Fe膜に衝突させる。但し、酸素ガス
(酸素イオン)を斜めに向けて供給する。前記炭素イオ
ンや酸素ガス(酸素イオン)の供給は、Fe−C−O系
磁性膜が上記に規定された内容のものになるよう制御さ
れる。
イオンアシスト斜め蒸着装置によって保磁力Hcが90
0〜1900Oe、飽和磁束密度Bsが3500〜70
00G、Br/Bsが0.6〜0.99のFe−C−O
系の金属薄膜型の磁性膜2が設けられる。例えば、10
-4〜10-6Torr程度の真空雰囲気下でFeを抵抗加
熱、高周波加熱、電子ビーム加熱などにより蒸発させ、
支持体1のアンダーコート層面上に堆積(蒸着)させる
ことにより、Fe−C−O系磁性膜2が500〜100
00Å、特に1000〜4000Å厚形成される。斜め
蒸着の際の入射角は30°〜80°、望ましくは約45
°〜70°である。このFeの蒸着時には全般的に炭素
イオンを蒸着Fe膜に衝突させる。かつ、酸素ガス(酸
素イオン)も蒸着Fe膜に衝突させる。但し、酸素ガス
(酸素イオン)を斜めに向けて供給する。前記炭素イオ
ンや酸素ガス(酸素イオン)の供給は、Fe−C−O系
磁性膜が上記に規定された内容のものになるよう制御さ
れる。
【0019】3は、Fe−C−O系磁性膜2の上に設け
られた厚さが10〜200Å程度の保護膜である。この
保護膜3は、例えばダイヤモンドライクカーボン、グラ
ファイト等のカーボン膜、酸化珪素、炭化珪素などの含
珪素膜などで構成される。これらの中でも、ダイヤモン
ドライクカーボンが好ましい。尚、図3のオージェプロ
ファイルは、Fe−C−O系磁性膜の上にダイヤモンド
ライクカーボン膜や後述の潤滑剤膜が設けられた場合の
ものである。従って、図3のオージェプロファイルで
は、スパッタ開始時にはCのみであって、FeやOが検
出されていない。そして、スパッタが進むにつれてFe
やOが検出されて行く。この為、磁性膜の表面がどこか
らかの決定は極めて困難なるも、磁性膜の表面がどこか
らかの決定は一般的な取扱いに従う。本実施例では、ダ
イヤモンドライクカーボン膜などのカーボン膜が設けら
れている場合においては、オージェプロファイルにおけ
るFe量とC量とが等しくなるポイントから磁性膜にな
ると考える。同様に、磁性膜の下面(支持体側の界面)
がどこからかの決定も一般的な取扱いに従う。本実施例
では、支持体がCを含む支持体である場合においては、
オージェプロファイルにおけるFe量とC量とが等しく
なるポイントが界面と考える。
られた厚さが10〜200Å程度の保護膜である。この
保護膜3は、例えばダイヤモンドライクカーボン、グラ
ファイト等のカーボン膜、酸化珪素、炭化珪素などの含
珪素膜などで構成される。これらの中でも、ダイヤモン
ドライクカーボンが好ましい。尚、図3のオージェプロ
ファイルは、Fe−C−O系磁性膜の上にダイヤモンド
ライクカーボン膜や後述の潤滑剤膜が設けられた場合の
ものである。従って、図3のオージェプロファイルで
は、スパッタ開始時にはCのみであって、FeやOが検
出されていない。そして、スパッタが進むにつれてFe
やOが検出されて行く。この為、磁性膜の表面がどこか
らかの決定は極めて困難なるも、磁性膜の表面がどこか
らかの決定は一般的な取扱いに従う。本実施例では、ダ
イヤモンドライクカーボン膜などのカーボン膜が設けら
れている場合においては、オージェプロファイルにおけ
るFe量とC量とが等しくなるポイントから磁性膜にな
ると考える。同様に、磁性膜の下面(支持体側の界面)
がどこからかの決定も一般的な取扱いに従う。本実施例
では、支持体がCを含む支持体である場合においては、
オージェプロファイルにおけるFe量とC量とが等しく
なるポイントが界面と考える。
【0020】4は、保護膜3の上に設けられた潤滑剤層
である。すなわち、炭化水素系の潤滑剤やパーフルオロ
ポリエーテル等のフッ素系潤滑剤、特にフッ素系潤滑剤
を含有させた塗料を所定の手段で塗布することにより、
約2〜50Å、好ましくは約10〜30Å程度の厚さの
潤滑剤層4が設けられる。5は、支持体1の他面に設け
られたカーボンブラック等を含有させた厚さが0.1〜
1μm程度のバックコート層である。尚、バックコート
層5は、Al−Cu合金等の金属を蒸着させて形成した
ものであっても良い。
である。すなわち、炭化水素系の潤滑剤やパーフルオロ
ポリエーテル等のフッ素系潤滑剤、特にフッ素系潤滑剤
を含有させた塗料を所定の手段で塗布することにより、
約2〜50Å、好ましくは約10〜30Å程度の厚さの
潤滑剤層4が設けられる。5は、支持体1の他面に設け
られたカーボンブラック等を含有させた厚さが0.1〜
1μm程度のバックコート層である。尚、バックコート
層5は、Al−Cu合金等の金属を蒸着させて形成した
ものであっても良い。
【0021】
【実施例1】図1に示されるイオンアシスト斜め蒸着装
置に10μm厚のPETフィルム1を装着し、PETフ
ィルム1が2m/分の走行速度で走行させられている。
酸化マグネシウム製のルツボ15にFe16が入ってお
り、30kWの電子銃17を作動させてFeを蒸発さ
せ、PETフィルム1にFeを蒸着させると共に、メタ
ンガスを出力400Wのイオン銃19に供給(メタンガ
ス供給量は52sccm)し、PETフィルム1上のF
e膜に向けて炭素イオンを照射する。又、酸素ガス供給
ノズル20より酸素ガスを11sccm供給し、図2に
示されるタイプの8mmVTR用磁気テープ(磁性膜の
厚さ;1800Å、保磁力Hc;1350Oe、飽和磁
束密度Bs;5200G、Br/Bs;0.82)を得
た。
置に10μm厚のPETフィルム1を装着し、PETフ
ィルム1が2m/分の走行速度で走行させられている。
酸化マグネシウム製のルツボ15にFe16が入ってお
り、30kWの電子銃17を作動させてFeを蒸発さ
せ、PETフィルム1にFeを蒸着させると共に、メタ
ンガスを出力400Wのイオン銃19に供給(メタンガ
ス供給量は52sccm)し、PETフィルム1上のF
e膜に向けて炭素イオンを照射する。又、酸素ガス供給
ノズル20より酸素ガスを11sccm供給し、図2に
示されるタイプの8mmVTR用磁気テープ(磁性膜の
厚さ;1800Å、保磁力Hc;1350Oe、飽和磁
束密度Bs;5200G、Br/Bs;0.82)を得
た。
【0022】この磁気テープのオージェプロファイル
(測定条件:電子銃;加速電圧10kV、エミッション
電流10nA、倍率2000倍、エッチング条件;エッ
チングガスはアルゴン、加速電圧3kV、イオン電流3
00nA、30秒間毎にエッチング、スパッタ方向は金
属磁性膜(コラム)に対して斜め方向)を図3に示す。
このFe−C−O系磁性膜のオージェプロファイルにお
いて、縦軸にFe量、C量、及びO量(M量+X量+O
量=100%)を、横軸にスパッタ時間をとると、Fe
量、及びO量が各々波打ったパターンを持つ。特に、F
e量、及びO量が各々波打ったパターンを持ち、Fe量
が山に対応する領域ではO量が谷に対応し、Fe量が谷
に対応する領域ではO量が山に対応し、C量はほぼ一定
である。すなわち、Fe−C−O系磁性膜の斜めコラム
構造にあっては、この磁気コラムの中心部より周辺部の
方がO濃度は高いものである。そして、Fe−C−O系
磁性膜におけるFe量は68at.%、C量は18a
t.%、O量は14at.%である。
(測定条件:電子銃;加速電圧10kV、エミッション
電流10nA、倍率2000倍、エッチング条件;エッ
チングガスはアルゴン、加速電圧3kV、イオン電流3
00nA、30秒間毎にエッチング、スパッタ方向は金
属磁性膜(コラム)に対して斜め方向)を図3に示す。
このFe−C−O系磁性膜のオージェプロファイルにお
いて、縦軸にFe量、C量、及びO量(M量+X量+O
量=100%)を、横軸にスパッタ時間をとると、Fe
量、及びO量が各々波打ったパターンを持つ。特に、F
e量、及びO量が各々波打ったパターンを持ち、Fe量
が山に対応する領域ではO量が谷に対応し、Fe量が谷
に対応する領域ではO量が山に対応し、C量はほぼ一定
である。すなわち、Fe−C−O系磁性膜の斜めコラム
構造にあっては、この磁気コラムの中心部より周辺部の
方がO濃度は高いものである。そして、Fe−C−O系
磁性膜におけるFe量は68at.%、C量は18a
t.%、O量は14at.%である。
【0023】
【実施例2】実施例1において、イオン銃19へのメタ
ンガス供給量を45sccm、酸素ガス供給ノズル20
より酸素ガスの供給量を10sccmとした以外は実施
例1に準じて行い、図2に示されるタイプの8mmVT
R用磁気テープ(磁性膜の厚さ;1900Å、保磁力H
c;1290Oe、飽和磁束密度Bs;5900G、B
r/Bs;0.83)を得た。
ンガス供給量を45sccm、酸素ガス供給ノズル20
より酸素ガスの供給量を10sccmとした以外は実施
例1に準じて行い、図2に示されるタイプの8mmVT
R用磁気テープ(磁性膜の厚さ;1900Å、保磁力H
c;1290Oe、飽和磁束密度Bs;5900G、B
r/Bs;0.83)を得た。
【0024】この磁気テープのオージェプロファイルを
図4に示す。このFe−C−O系磁性膜のオージェプロ
ファイルにおいて、縦軸にFe量、C量、及びO量(M
量+X量+O量=100%)を、横軸にスパッタ時間を
とると、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを持
つ。特に、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを
持ち、Fe量が山に対応する領域ではO量が谷に対応
し、Fe量が谷に対応する領域ではO量が山に対応し、
C量はほぼ一定である。すなわち、Fe−C−O系磁性
膜の斜めコラム構造にあっては、この磁気コラムの中心
部より周辺部の方がO濃度は高いものである。そして、
Fe−C−O系磁性膜におけるFe量は74at.%、
C量は13at.%、O量は13at.%である。
図4に示す。このFe−C−O系磁性膜のオージェプロ
ファイルにおいて、縦軸にFe量、C量、及びO量(M
量+X量+O量=100%)を、横軸にスパッタ時間を
とると、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを持
つ。特に、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを
持ち、Fe量が山に対応する領域ではO量が谷に対応
し、Fe量が谷に対応する領域ではO量が山に対応し、
C量はほぼ一定である。すなわち、Fe−C−O系磁性
膜の斜めコラム構造にあっては、この磁気コラムの中心
部より周辺部の方がO濃度は高いものである。そして、
Fe−C−O系磁性膜におけるFe量は74at.%、
C量は13at.%、O量は13at.%である。
【0025】
【実施例3】実施例1において、イオン銃19へのメタ
ンガス供給量を25sccm、酸素ガス供給ノズル20
より酸素ガスの供給量を25sccmとした以外は実施
例1に準じて行い、図2に示されるタイプの8mmVT
R用磁気テープ(磁性膜の厚さ;3400Å、保磁力H
c;1510Oe、飽和磁束密度Bs;4800G、B
r/Bs;0.91)を得た。
ンガス供給量を25sccm、酸素ガス供給ノズル20
より酸素ガスの供給量を25sccmとした以外は実施
例1に準じて行い、図2に示されるタイプの8mmVT
R用磁気テープ(磁性膜の厚さ;3400Å、保磁力H
c;1510Oe、飽和磁束密度Bs;4800G、B
r/Bs;0.91)を得た。
【0026】この磁気テープのオージェプロファイルを
図5に示す。このFe−C−O系磁性膜のオージェプロ
ファイルにおいて、縦軸にFe量、C量、及びO量(M
量+X量+O量=100%)を、横軸にスパッタ時間を
とると、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを持
つ。特に、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを
持ち、Fe量が山に対応する領域ではO量が谷に対応
し、Fe量が谷に対応する領域ではO量が山に対応し、
C量はほぼ一定である。すなわち、Fe−C−O系磁性
膜の斜めコラム構造にあっては、この磁気コラムの中心
部より周辺部の方がO濃度は高いものである。そして、
Fe−C−O系磁性膜におけるFe量は60at.%、
C量は10at.%、O量は30at.%である。
図5に示す。このFe−C−O系磁性膜のオージェプロ
ファイルにおいて、縦軸にFe量、C量、及びO量(M
量+X量+O量=100%)を、横軸にスパッタ時間を
とると、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを持
つ。特に、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを
持ち、Fe量が山に対応する領域ではO量が谷に対応
し、Fe量が谷に対応する領域ではO量が山に対応し、
C量はほぼ一定である。すなわち、Fe−C−O系磁性
膜の斜めコラム構造にあっては、この磁気コラムの中心
部より周辺部の方がO濃度は高いものである。そして、
Fe−C−O系磁性膜におけるFe量は60at.%、
C量は10at.%、O量は30at.%である。
【0027】
【実施例4】実施例1において、イオン銃19へのメタ
ンガス供給量を30sccm、酸素ガス供給ノズル20
より酸素ガスの供給量を15sccmとした以外は実施
例1に準じて行い、図2に示されるタイプの8mmVT
R用磁気テープ(磁性膜の厚さ;2300Å、保磁力H
c;1420Oe、飽和磁束密度Bs;5000G、B
r/Bs;0.85)を得た。
ンガス供給量を30sccm、酸素ガス供給ノズル20
より酸素ガスの供給量を15sccmとした以外は実施
例1に準じて行い、図2に示されるタイプの8mmVT
R用磁気テープ(磁性膜の厚さ;2300Å、保磁力H
c;1420Oe、飽和磁束密度Bs;5000G、B
r/Bs;0.85)を得た。
【0028】この磁気テープのオージェプロファイルを
図6に示す。このFe−C−O系磁性膜のオージェプロ
ファイルにおいて、縦軸にFe量、C量、及びO量(M
量+X量+O量=100%)を、横軸にスパッタ時間を
とると、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを持
つ。特に、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを
持ち、Fe量が山に対応する領域ではO量が谷に対応
し、Fe量が谷に対応する領域ではO量が山に対応し、
C量はほぼ一定である。すなわち、Fe−C−O系磁性
膜の斜めコラム構造にあっては、この磁気コラムの中心
部より周辺部の方がO濃度は高いものである。そして、
Fe−C−O系磁性膜におけるFe量は65at.%、
C量は20at.%、O量は15at.%である。
図6に示す。このFe−C−O系磁性膜のオージェプロ
ファイルにおいて、縦軸にFe量、C量、及びO量(M
量+X量+O量=100%)を、横軸にスパッタ時間を
とると、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを持
つ。特に、Fe量、及びO量が各々波打ったパターンを
持ち、Fe量が山に対応する領域ではO量が谷に対応
し、Fe量が谷に対応する領域ではO量が山に対応し、
C量はほぼ一定である。すなわち、Fe−C−O系磁性
膜の斜めコラム構造にあっては、この磁気コラムの中心
部より周辺部の方がO濃度は高いものである。そして、
Fe−C−O系磁性膜におけるFe量は65at.%、
C量は20at.%、O量は15at.%である。
【0029】
【比較例1】実施例1において、イオン銃19へのメタ
ンガス供給量を50sccm、セット位置を変えた酸素
ガス供給ノズルより酸素ガスの供給量を20sccmと
した以外は実施例1に準じて行い、図2に示されるタイ
プの8mmVTR用磁気テープ(磁性膜の厚さ;160
0Å、保磁力Hc;1320Oe、飽和磁束密度Bs;
4700G、Br/Bs;0.83)を得た。
ンガス供給量を50sccm、セット位置を変えた酸素
ガス供給ノズルより酸素ガスの供給量を20sccmと
した以外は実施例1に準じて行い、図2に示されるタイ
プの8mmVTR用磁気テープ(磁性膜の厚さ;160
0Å、保磁力Hc;1320Oe、飽和磁束密度Bs;
4700G、Br/Bs;0.83)を得た。
【0030】この磁気テープのオージェプロファイルを
図7に示す。尚、このFe−C−O系磁性膜におけるF
e量は61at.%、C量は14at.%、O量は25
at.%である。
図7に示す。尚、このFe−C−O系磁性膜におけるF
e量は61at.%、C量は14at.%、O量は25
at.%である。
【0031】
【特性】上記各例の磁気テープをカセットに装填し、こ
れをノイズメータにつないだVTRに装填してS/Nを
調べたので、その結果を表−1に示す。 表−1 Y−S/N(dB) C−S/N(dB) AM PM 実施例1 +1.2 +1.1 +1.2 実施例2 +0.8 +1.5 +1.3 実施例3 +1.9 +1.0 +0.9 実施例4 +1.3 +0.8 +1.1 比較例1 0 0 0 *比較例1を基準(0dB)
れをノイズメータにつないだVTRに装填してS/Nを
調べたので、その結果を表−1に示す。 表−1 Y−S/N(dB) C−S/N(dB) AM PM 実施例1 +1.2 +1.1 +1.2 実施例2 +0.8 +1.5 +1.3 実施例3 +1.9 +1.0 +0.9 実施例4 +1.3 +0.8 +1.1 比較例1 0 0 0 *比較例1を基準(0dB)
【0032】
【発明の効果】S/Nに優れたものが得られる。
【図1】磁気記録媒体製造装置の概略図
【図2】磁気記録媒体の概略断面図
【図3】実施例1のFe−C−O系磁性膜のオージェプ
ロファイル
ロファイル
【図4】実施例2のFe−C−O系磁性膜のオージェプ
ロファイル
ロファイル
【図5】実施例3のFe−C−O系磁性膜のオージェプ
ロファイル
ロファイル
【図6】実施例4のFe−C−O系磁性膜のオージェプ
ロファイル
ロファイル
【図7】比較例1のFe−C−O系磁性膜のオージェプ
ロファイル
ロファイル
1 支持体 2 磁性膜(Fe−C−O系磁性膜) 3 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 准子 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王株 式会社情報科学研究所内 (72)発明者 遠藤 克巳 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王株 式会社情報科学研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】 支持体上にFe−C−O系の磁性膜が設
けられてなる磁気記録媒体であって、 前記Fe−C−O系磁性膜は斜めコラム構造を有してな
り、 この磁気コラムの中心部より周辺部の方がO濃度は高い
ことを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】 支持体上にFe−C−O系の磁性膜が設
けられてなる磁気記録媒体であって、 前記Fe−C−O系磁性膜のオージェ電子分光分析(ス
パッタ方向が磁性膜に対して斜め方向)において、縦軸
にFe量、C量、及びO量(Fe量+C量+O量=10
0%)を、横軸にスパッタ時間をとると、Fe量、及び
O量が各々波打ったパターンを持つことを特徴とする磁
気記録媒体。 - 【請求項3】 支持体上にFe−C−O系の磁性膜が設
けられてなる磁気記録媒体であって、 前記Fe−C−O系磁性膜は斜めコラム構造を有してな
り、 この磁気コラムの中心部より周辺部の方がO濃度は高
く、 前記Fe−C−O系磁性膜のオージェ電子分光分析(ス
パッタ方向が磁性膜に対して斜め方向)において、縦軸
にFe量、C量、及びO量(Fe量+C量+O量=10
0%)を、横軸にスパッタ時間をとると、Fe量、及び
O量が各々波打ったパターンを持つことを特徴とする磁
気記録媒体。 - 【請求項4】 Fe−C−O系磁性膜のオージェ電子分
光分析(スパッタ方向が磁性膜に対して斜め方向)にお
いて、縦軸にFe量、C量、及びO量(Fe量+C量+
O量=100%)を、横軸にスパッタ時間をとると、F
e量、及びO量が各々波打ったパターンを持ち、Fe量
が山に対応する領域ではO量が谷に対応し、Fe量が谷
に対応する領域ではO量が山に対応し、C量はほぼ一定
であることを特徴とする請求項2又は請求項3の磁気記
録媒体。 - 【請求項5】 Fe−C−O系磁性膜におけるFe量、
C量、及びO量は 50at.%≦Fe量≦90at.% 5at.%≦C量≦35at.% 5at.%≦O量≦35at.% を満たすことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれか
の磁気記録媒体。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25043095A JPH0991665A (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | 磁気記録媒体 |
US08/717,727 US5800917A (en) | 1995-09-28 | 1996-09-23 | Magnetic recording medium |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25043095A JPH0991665A (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0991665A true JPH0991665A (ja) | 1997-04-04 |
Family
ID=17207771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25043095A Pending JPH0991665A (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0991665A (ja) |
-
1995
- 1995-09-28 JP JP25043095A patent/JPH0991665A/ja active Pending
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