JPH06100627A - エチレンのエラストマー共重合体 - Google Patents

エチレンのエラストマー共重合体

Info

Publication number
JPH06100627A
JPH06100627A JP4352661A JP35266192A JPH06100627A JP H06100627 A JPH06100627 A JP H06100627A JP 4352661 A JP4352661 A JP 4352661A JP 35266192 A JP35266192 A JP 35266192A JP H06100627 A JPH06100627 A JP H06100627A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
elastomeric copolymer
vanadium
copolymer
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4352661A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3451443B2 (ja
Inventor
Viviano Banzi
ビビアーノ・バンジ
Gianni Loberti
ジャンニ・ロベルチ
Silvia Caldari
シルビア・カルダーリ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ENIIKEMU ERASUTOMEERI SpA
Enichem Elastomers Ltd
Enichem Elastomeri SpA
Original Assignee
ENIIKEMU ERASUTOMEERI SpA
Enichem Elastomers Ltd
Enichem Elastomeri SpA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ENIIKEMU ERASUTOMEERI SpA, Enichem Elastomers Ltd, Enichem Elastomeri SpA filed Critical ENIIKEMU ERASUTOMEERI SpA
Publication of JPH06100627A publication Critical patent/JPH06100627A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3451443B2 publication Critical patent/JP3451443B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F210/00Copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F210/16Copolymers of ethene with alpha-alkenes, e.g. EP rubbers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 未加工生成物の最大引張応力が大きいエチレ
ンのエラストマー共重合体を提供する。 【構成】 (a)エチレン 60−90モル%、(b)α−オ
レフィン CH2=CHR (ここで、Rは炭素数2−6のアルキル基である)1−
30モル%及び(c)プロピレン0−20モル%を含有して
なる(ただし、成分(a)、(b)及び(c)の百分率の
合計は100である)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、エチレンとα−オレフィンとの
エラストマー共重合体に係る。さらに詳述すれば、本発
明は、エチレン、炭素数4−8のα−オレフィン及び必
要であればプロピレンを含有してなり、未加工生成物の
衝撃強さが大きいことによって特徴づけられるエラスト
マー共重合体に係る。エチレンとα−オレフィンとの共
重合体の機械特性は、使用するα−オレフィンの種類及
び重合法に左右されることは公知である(たとえばEncy
clopedia ofPolymer Science and Technology,Vol.
6,p354−357参照)。チーグラー−ナッタ触媒を使用
する溶液重合法又は懸濁重合法によって工業的に製造さ
れるエチレン−プロピレンエラストマーは当分野で公知
である。これらの共重合体は、主として硬化(加硫)最
終生成物の製造に使用される。従って、未加工生成物の
機械特性はそこそこ重要であり、一方、混合物のレオロ
ジー特性及び酸化に対する抵抗性は必須である。しかし
ながら、いくつかの特殊な用途に関しては、特別な変換
技術のため、未加工生成物が高い衝撃強さを有すること
が要求される(たとえば電気ケーブルのライニングの場
合)。これらの場合、未加工生成物が大きい最大引張応
力を有することを保証するため、高エチレン含量のエチ
レン/プロピレン共重合体を使用できる。しかしなが
ら、これらの重合体の使用は、公知のようにエチレン/
プロピレンの比が増大するにつれて弾性特性が劣化する
ため制限される。
【0002】ヨーロッパ特許公開第353,318号には、エ
チレン及び1−ブテンを重合させることにより得られた
優れたワーカビリティー及び耐衝撃性を有する共重合体
が開示されている。これらの生成物は、チタン塩を含有
する担持触媒を使用して得られ、エチレン含量1−15モ
ル%を有する。発明者らは、驚くべきことには、エチレ
ン、α−オレフィン CH2=CHR (ここで、Rは炭素数2−6のアルキル基である)、及
び必要であればプロピレンを含有してなり、かつ高エチ
レン含量を有するエラストマー共重合体は、未加工生成
物の衝撃強さとエチレン/プロピレン共重合体に関する
弾性特性とが良好に均衡していることを特徴とするもの
であるとの知見を得た。特に、これらの共重合体は、未
加工生成物の最大引張応力が10ないし200Kg/cm2である
ことによって特徴づけられる。従って、本発明は、
(a)エチレン 60−90モル%、(b)α−オレフィン CH2=CHR (ここで、Rは炭素数2−6のアルキル基である)1−
30モル%及び(c)プロピレン0−20モル%を含有し
(ただし、成分(a)、(b)及び(c)の百分率の合計
は100である)、未加工生成物の最大引張応力10ないし2
00Kg/cm2を有することを特徴とするエチレンのエラス
トマー共重合体に係る。
【0003】α−オレフィン(CH2=CHR)の中でも、R
が炭素数2−4の直鎖状アルキル基であるものを使用す
ることが好ましく、特に1−ブテンが好適である。本発
明のエラストマー共重合体の中では、(a)エチレン 75
−85モル%、(b)α−オレフィン CH2=CHR (ここでRは炭素数2−6のアルキル基である)5−25
モル%及び(c)プロピレン0−12モル%を含有する
(ただし、成分(a)、(b)及び(c)の百分率の合計
は100である)ものを使用することが好ましい。プロピ
レンが存在する場合、α−オレフィン/プロピレンのモ
ル比の値は好ましくは0.3ないし3.5であり、さらに好ま
しくは1ないし2である。本発明の共重合体は、(i)
1以上のバナジウム化合物、(ii)1以上の有機アルミ
ニウム化合物及び必要であれば(iii)活性化剤を含有
する触媒系を使用して有利に調製される。これらの触媒
系は当分野で公知であり、一般に、エチレン−プロピレ
ンエラストマー共重合体及びエチレン−プロピレン−ジ
エン三元共重合体の製造に使用されている。これら触媒
系は、たとえばEncyclopedia of polymer science and
engineering,Vol.6,p545−548又は英国特許第1,27
7,629号、同第1,277,353号、同第1,519,472号又はイタ
リー国特許出願第25635A/69に開示されている。成分
(i)は、ハロゲン化物、アルコラート及びアセチルア
セトネートの中から選ばれるバナジウム又はバナジルの
3価、4価又は5価化合物である。別法としては、金属
との間で1以上の結合を形成し得る結合剤とのバナジウ
ム又はバナジルの錯化合物が使用される。
【0004】本発明の共重合体の調製に使用されるバナ
ジウム化合物の例としては、四塩化バナジウム、三塩化
バナジウム、バナジルトリイソプロピレート、バナジウ
ムトリアセチルアセトネート、三塩化バナジル、テトラ
ヒドロフラン3分子で錯化した三塩化バナジウムがあ
る。成分(i)は好ましくはバナジウムトリアセチルア
セトネートである。成分(ii)は、通常、トリアルキル
アルミニウム、アルミニウムジアルキルハロゲン化物又
はアルミニウムアルキルジハロゲン化物(ここで、アル
キル基は同一又は異なるものであって、炭素数1−18を
有するものであり、一方、ハロゲンは通常塩素又は臭素
である)である。本発明の共重合体の調製に使用される
有機金属化合物の例としては、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、アルミニウムジエチ
ルモノクロリド、アルミニウムセスキクロリド、アルミ
ニウムモノエチルジクロリド、トリヘキシルアルミニウ
ム、トリオクチルアルミニウムがある。成分(ii)は好
ましくはアルミニウムジアルキルハロゲン化物(特にア
ルミニウムジエチルモノクロリド)である。重合反応の
間、バナジウムは有機金属化合物との相互作用によって
徐々に不活性となり、その結果、その性能が低下する。
この欠点を回避するため、通常、酸化によって遷移金属
を脱活性化させ得る他の成分(iii)を触媒に添加する
(Encyclopedia of polymer science and engineerin
g,Vol.6,p548参照)。この目的に関して、当分野で
は各種の活性剤が知られており、中でもハロゲン化エス
テル(たとえばエチルトリクロロアセテート、n−ブチ
ルペルクロロクロトネート、ジエチルジクロロマロネー
ト、プロピルトリクロロアセテート、n−ブチルトリク
ロロアセテート、エチルジクロロフェニルアセテート)
が特に好適である。成分(iii)は好ましくはn−ブチ
ルペルクロロクロトネートである。
【0005】アルミニウム/バナジウムのモル比の値は
3ないし200、好ましくは30ないし60であり、一方、成
分(iii)/バナジウムのモル比の値は一般に0ないし3
0、好ましくは3ないし6である。触媒系の各成分は、
単独生成物により又は数種の物質の混合物で構成され、
それぞれ別個に反応器に供給され、あるいは予め混合し
た後供給される。触媒系の成分は別々に供給され、又は
各種の組合せで予め混合される。たとえば、成分(i)
を初めに供給し、ついで成分(ii)及び(iii)の混合
物を供給できる。好適な方法の1つは、成分(i)及び
(iii)でなる混合物を反応器に導入し、ついで成分(i
i)を導入するものである。重合反応は、溶液中及び懸
濁液中の液相で行われる。溶液重合では、重合体を溶解
でき、かつ触媒系に対して化学的に不活性な溶媒又は溶
媒の混合物を使用する必要がある。溶媒の選択は重合反
応の間の操作条件(従って、溶媒の沸点及び蒸気圧)に
関連する。本発明の共重合体の調製で使用される溶媒の
例としては、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン
及びこれらの混合物がある。重合反応は、重合体が基本
的に不溶であるか、又は膨潤する傾向がある液体を反応
媒体として使用すると共に懸濁剤を使用して、懸濁液中
でも行われる。この懸濁剤は、重合反応に関して選択さ
れた温度及び圧力条件下で液状の1以上の物質でなる。
この目的に関しては、プロピレン(反応条件下において
液状であり、他の単量体が溶解する)を使用できる。他
のものとしては、たとえばプロパン、ブタン、ペンタン
及びこれらの異性体がある。重合反応の温度は特に触媒
成分の組合せに左右されるが、一般に0ないし60℃、好
ましくは20ないし40℃である。接触時間は15分ないし4
時間、好ましくは25分ないし1時間である。総圧力は温
度及び液相の組成に明らかに左右され、一般に5ないし
50バール、好ましくは5ないし30バールである。後述の
実施例及び図面は本発明をさらに説明するためのもので
あり、本発明を限定するものではない。
【0006】重合反応 下記の方法により、オートクレーブ(1.7リットル)におい
て共重合体の調製を行った。初めに、ヘキサン中にトリ
イソブチルアルミニウム5%を含有するプロピレンをオ
ートクレーブに充填し、ついで新たなプロピレンを充填
する。室温で液状単量体(プロピレン及び/又は1−ブ
テン)を供給し、ついでオートクレーブを重合反応温度
とし、予め設定した比率の水素(重合体の分子量の調節
剤として作用する)及びエチレンをインレットパイプを
介して導入する。反応をコントロール下に維持するた
め、テスト中、(1)トルエン中にバナジウムトリアセ
チルアセトネート及びn−ブチルペルクロロクロトネー
ト(活性剤)を含有するもの及び(2)ヘキサン中にア
ルミニウムジエチルモノクロリド(DEAC)を含有する溶
液を収容する2つの別個のディストリビューターを使用
して少量の触媒系を供給する。反応中、シリンダーから
制御した量のエチレンを供給することにより、オートク
レーブの圧力を一定に維持する。反応終了時、残留する
単量体を脱気し、オートクレーブを空にする。このよう
にして得られた共重合体をカレンダー内で最後に均質化
する。共重合体の特性表示 上述の重合反応から直接得られたままの未加工(生の)
共重合体について以下の測定を行った。 −IRによるプロピレン含量:厚さ0.2mmの薄い膜状の共
重合体について、FTIR分光光度計により当該分析を行
う。波長4390cm-1及び4255cm-1における吸光度の間の比
を測定し、標準の共重合体に関する校正曲線を使用する
ことによってプロピレン含量を決定する。 −IRによる1−ブテン含量:上述のものと同じサンプル
を使用し、788ないし754cm-1の間の吸収面積及び波長43
20cm-1における吸光度を測定し、関連する文献に示され
ている吸光係数を使用することによって1−ブテン含量
を得る。 −固有粘度:オルトジクロロベンゼン中、135℃で測定
を行う。溶媒及び溶液の落下時間を、Ubbelhode粘度計
を使用してテストに供する共重合体の濃度を上昇させな
がら測定する。減少する粘度及び濃度ゼロの粘度の補外
によって固有粘度の値を求める。 −組成分布:共重合体6gを、下記の表1に従い、増大
する溶媒能力を有する液を使用し、各種の期間での連続
する6回の抽出処理により分別する。
【0007】
【表1】抽出処理 溶 媒 期間(時間) 1 エチルエーテル(50容量%)/アセトン(50容量%) 5 2 エチルエーテル(90容量%)/アセトン(10容量%) 5 3 エチルエーテル 5 4 エチルエーテル(80容量%)/ヘキサン(20容量%) 3 5 ヘキサン 3 6 ヘプタン 3 各抽出処理において、共重合体を溶媒によって沸点で処
理し、ついで室温で8時間静置する。浮遊する残渣を濾
過によって分離し、その中に含有される共重合体フラク
ションを、溶媒の蒸発(抽出処理1及び3)又は過剰の
メタノールでの凝結(抽出処理4ないし6)によって分
離し、ついで、乾燥させ、分析する。抽出残渣について
は、同様にして、次の溶媒によって処理する。 −ムーニー粘度1+4(ML1+4):ASTM D1646−68の
方法により121℃で測定する。 −分子量分布:オルトジクロロベンゼン中におけるゲル
浸透クロマトグラフィーにより135℃で測定する。分子
量を算定するために使用する校正曲線は、ポリスチレン
の標準単分散サンプルを使用し、線状ポリエチレン及び
ポリプロピレンに有効なMark−Houwink式を適用するこ
とによって得られるものである。分子量はSholte式によ
って組成に関連して調整される(Th.G.Sholte,N.
L.J.Meijerinkら、J.Appl.Polym.Sci.,1984,2
9,p3763−3782参照)。 −引張テスト:未加工共重合体の応力ひずみ曲線を、15
0℃及び180気圧での圧縮成形によって得た厚さ4mmの共
重合体プレートから得たリング状テストサンプル(外径
52.6mm、内径44.6mm)を使用し、動粘度計Amslerによ
り、温度23℃、応力速度50cm/分において得る。上述の
如くその特性を測定した同じ共重合体を、プレートプレ
スにおいて、温度170℃、0.5時間で加硫する。ロールミ
キサーで調製した加硫混合物は次の組成を有する。 共重合体 100(重量部) FEFカーボンブラック 55 ZnO 5 パラフィン油 30 イオウ 0.37 Peroximon F40 5 Peroximon F40は、40重量%でエチレン/プロピレン共
重合体(ビヒクルとして)と混合したビス(第3級ブチ
ル−ペルオキシイソプロピル−ベンゼン)でなる。ASTM
D1646−68に従い、この混合物について121℃でムーニ
ー粘度の測定を行う。一方、Mansantoバルカノメーター
によって加硫の速度を測定する。加硫共重合体につい
て、下記の物理的−機械的測定によってその特性を分析
する。 −引張テスト:ASTM D412−87に従って応力ひずみ曲線
を得る。 −永久伸び:ASTM D412−68に従って測定する。 −ショア硬さ:ASTM D2240−68に従って測定する。
【0008】例1−9(比較例) 上述の方法に従って、エチレン/1−ブテン共重合体を
調製した。合成反応条件を表2に示す。分析データ及び
物理的−機械的特性を表3に示す。
【表2】
【表3】
【0009】例10−20 上述の方法に従って、エチレン/1−ブテン共重合体を
調製した。合成反応条件を表4に示す。分析データ及び
物理的−機械的特性を表5に示す。
【表4】
【表5】 例13及び15の共重合体については、上述の方法に従い、
溶媒での分別によって組成分布を測定した。結果を表6
に示す。同様のMwを有するが、1−ブテン含量が異な
り、従って機械特性が異なる2つの共重合体を選択して
これらのデータを比較すると、1−ブテンが31重量%か
ら41重量%となると、組成分布が狭くなることが理解さ
れる。
【表6】
【0010】例21−29 上述の方法を使用してエチレン/プロピレン/1−ブテ
ン三元共重合体を調製した。合成反応条件を表7に示
す。分析データ及び物理的−機械的特性を表8に示す。
【表7】
【表8】
【0011】未加硫共重合体の機械的特性の比較 図1は、エチレン/プロピレン共重合体(□:例1−
9)及びエチレン/1−ブテン共重合体(+:例10−2
0)について、エチレン含量(モルフラクション×100と
して表示)に関する未加工生成物の最大引張応力(Kg/
cm2で表示)を示す。図2は、エチレン/プロピレン共
重合体(点線:例7)及びエチレン/1−ブテン共重合
体(実線:例17)に関する未加工生成物の応力ひずみ曲
線の比較を示す。図1及び2について検討すれば、1−
ブテンとの共重合体は相当するエチレン/プロピレン共
重合体よりも抵抗性であることが明らかである。図1に
おいて2つの曲線がほぼ平行に進行していることは、1
−ブテン含量が基本的にはプロピレンと同程度で重合体
の機械特性に影響を及ぼすことを表している。さらに、
1−ブテンとの共重合体は、低いエチレン含量ではあっ
ても緊張に対して抵抗性となる傾向があり、これに対
し、エチレン/プロピレン共重合体では、かかる現象は
高エチレン含量のものについてのみ生ずることも観察さ
れる。加硫の間における共重合体の挙動の比較 上述の標準混合物における共重合体の加硫を、Monsanto
レオメーター上で検討した。得られた結果の比較から、
等しいモル組成を有する場合、1−ブテンとの共重合体
はエチレン/プロピレン共重合体のものと非常に類似し
た架橋速度を有することが明らかであった。加硫生成物の機械特性の比較 表3、表5及び表8に示すデータの比較から、本発明の
1−ブテンとの共重合体によって与えられた最大引張応
力は、加硫後であっても、エチレン/プロピレン共重合
体のものよりも大きく、一方、伸びは小さいことが観察
される。図3は、エチレン/プロピレン共重合体(□:
例1−9)及びエチレン/1−ブテン共重合体(+:例
10−20)について、エチレン含量(モルフラクション×
100として表示)に関する永久伸び(200%)の値を示
す。図3を検討すると、弾性特性は、エチレン含量が80
モル%より小であるエチレン/プロピレン共重合体につ
いてわずかに良好であり、エチレン/プロピレン共重合
体の弾性性能は、高エチレン含量では急激に劣化し、一
方、エチレン/1−ブテン共重合体では、永久引張応力
は許容範囲内にあることが観察される。
【図面の簡単な説明】
【図1】エチレン/プロピレン共重合体及びエチレン/
1−ブテン共重合体におけるエチレン含量と未加工生成
物の最大引張応力の関係を示すグラフである。
【図2】エチレン/プロピレン共重合体及びエチレン/
1−ブテン共重合体の応力ひずみ曲線を示すグラフであ
る。
【図3】エチレン/プロピレン共重合体及びエチレン/
1−ブテン共重合体におけるエチレン含量と永久伸びの
関係を示すグラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】本発明は、エチレンとα−オレフィンとの
エラストマー共重合体に係る。さらに詳述すれば、本発
明は、エチレン、炭素数4−8のα−オレフィン及び必
要であればプロピレンを含有してなり、未加工生成物の
靭性が大きいことによって特徴づけられるエラストマー
共重合体に係る。エチレンとα−オレフィンとの共重合
体の機械特性は、使用するα−オレフィンの種類及び重
合法に左右されることは公知である(たとえばEncyclop
edia ofPolymer Science and Technology,Vol.6,p
354−357参照)。チーグラー−ナッタ触媒を使用する溶
液重合法又は懸濁重合法によって工業的に製造されるエ
チレン−プロピレンエラストマーは当分野で公知であ
る。これらの共重合体は、主として硬化(加硫)最終生
成物の製造に使用される。従って、未加工生成物の機械
特性はそこそこ重要であり、一方、混合物のレオロジー
特性及び酸化に対する抵抗性は必須である。しかしなが
ら、いくつかの特殊な用途に関しては、特別な変換技術
のため、未加工生成物が高い靭性を有することが要求さ
れる(たとえば電気ケーブルのライニングの場合)。こ
れらの場合、未加工生成物が大きい最大引張応力を有す
ることを保証するため、高エチレン含量のエチレン/プ
ロピレン共重合体を使用できる。しかしながら、これら
の重合体の使用は、公知のようにエチレン/プロピレン
の比が増大するにつれて弾性特性が劣化するため制限さ
れる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】ヨーロッパ特許公開第353,318号には、エ
チレン及び1−ブテンを重合させることにより得られた
優れたワーカビリティー及び耐衝撃性を有する共重合体
が開示されている。これらの生成物は、チタン塩を含有
する担持触媒を使用して得られ、エチレン含量1−15モ
ル%を有する。発明者らは、驚くべきことには、エチレ
ン、α−オレフィン CH2=CHR (ここで、Rは炭素数2−6のアルキル基である)、及
び必要であればプロピレンを含有してなり、かつ高エチ
レン含量を有するエラストマー共重合体は、未加工生成
物の靭性とエチレン/プロピレン共重合体に関する弾性
特性とが良好に均衡していることを特徴とするものであ
るとの知見を得た。特に、これらの共重合体は、未加工
生成物の最大引張応力が10ないし200Kg/cm2であること
によって特徴づけられる。従って、本発明は、(a)エ
チレン 60−90モル%、(b)α−オレフィン CH2=CHR (ここで、Rは炭素数2−6のアルキル基である)1−
30モル%及び(c)プロピレン0−20モル%を含有し
(ただし、成分(a)、(b)及び(c)の百分率の合計
は100である)、未加工生成物の最大引張応力10ないし2
00Kg/cm2を有することを特徴とするエチレンのエラス
トマー共重合体に係る。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)エチレン 60−90モル%、(b)α−
    オレフィン CH2=CHR (ここで、Rは炭素数2−6のアルキル基である)1−
    30モル%及び(c)プロピレン0−20モル%を含有し
    (ただし、成分(a)、(b)及び(c)の百分率の合計
    は100である)、未加工生成物の最大引張応力10ないし20
    0Kg/cm2を有することを特徴とする、エチレンのエラス
    トマー共重合体。
  2. 【請求項2】請求項1記載のものにおいて、(a)エチ
    レン75−85モル%、(b)α−オレフィン CH2=CHR (ここでRは炭素数2−6のアルキル基である)5−25
    モル%及び(c)プロピレン0−12モル%を含有する
    (ただし、成分(a)、(b)及び(c)の百分率の合計
    は100である)、エチレンのエラストマー共重合体。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のものにおいて、前記
    α−オレフィンが1−ブテンである、エチレンのエラス
    トマー共重合体。
  4. 【請求項4】請求項1−3のいずれか1項記載のものに
    おいて、α−オレフィン/プロピレンのモル比の値が0.
    3ないし3.5である、エチレンのエラストマー共重合体。
  5. 【請求項5】請求項4記載のものにおいて、α−オレフ
    ィン/プロピレンのモル比の値が1ないし2である、エ
    チレンのエラストマー共重合体。
  6. 【請求項6】請求項1−5のいずれか1項記載のものに
    おいて、(i)1以上のバナジウム化合物、(ii)1以上
    の有機アルミニウム化合物及び必要であれば(iii)活
    性化剤を含有する触媒系を使用する液相での重合反応に
    よって調製されたものである、エチレンのエラストマー
    共重合体。
  7. 【請求項7】請求項6記載のものにおいて、前記触媒系
    における成分(i)が、ハロゲン化物、アルコラート及
    びアセチルアセトネートの中から選ばれるバナジウム又
    はバナジルの3価、4価又は5価化合物、又は金属との
    間で1以上の結合を形成し得る結合剤とのバナジウム又
    はバナジルの錯化合物である、エチレンのエラストマー
    共重合体。
  8. 【請求項8】請求項7記載のものにおいて、前記触媒系
    の成分(i)が、四塩化バナジウム、三塩化バナジウ
    ム、バナジルトリイソプロピレート、バナジウムトリア
    セチルアセトネート、三塩化バナジル、テトラヒドロフ
    ラン3分子で錯化した三塩化バナジウムの中から選ばれ
    るものである、エチレンのエラストマー共重合体。
  9. 【請求項9】請求項8記載のものにおいて、前記成分
    (i)がバナジウムトリアセチルアセトネートである、
    エチレンのエラストマー共重合体。
  10. 【請求項10】請求項6記載のものにおいて、前記触媒
    系の成分(ii)が、トリアルキルアルミニウム、アルミ
    ニウムジアルキルハロゲン化物又はアルミニウムアルキ
    ルジハロゲン化物(ここで、アルキル基は同一又は異な
    るものであって、炭素数1−18を有するものである)で
    ある、エチレンのエラストマー共重合体。
  11. 【請求項11】請求項10記載のものにおいて、前記触媒
    系の成分(ii)が、トリエチルアルミニウム、トリイソ
    ブチルアルミニウム、アルミニウムジエチルモノクロリ
    ド、アルミニウムセスキクロリド、アルミニウムモノエ
    チルジクロリド、トリヘキシルアルミニウム、トリオク
    チルアルミニウムの中から選ばれるものである、エチレ
    ンのエラストマー共重合体。
  12. 【請求項12】請求項11記載のものにおいて、前記成分
    (ii)がアルミニウムジエチルモノクロリドである、エ
    チレンのエラストマー共重合体。
  13. 【請求項13】請求項6記載のものにおいて、前記触媒
    系の成分(iii)がハロゲン化エステルである、エチレ
    ンのエラストマー共重合体。
  14. 【請求項14】請求項13記載のものにおいて、前記触媒
    系の成分(iii)が、エチルトリクロロアセテート、n
    −ブチルペルクロロクロトネート、ジエチルジクロロマ
    ロネート、プロピルトリクロロアセテート、n−ブチル
    トリクロロアセテート、エチルジクロロフェニルアセテ
    ートの中から選ばれるものである、エチレンのエラスト
    マー共重合体。
  15. 【請求項15】請求項14記載のものにおいて、前記触媒
    系の成分(iii)がn−ブチルペルクロロクロトネート
    である、エチレンのエラストマー共重合体。
  16. 【請求項16】請求項6−15のいずれか1項記載のもの
    において、アルミニウム/バナジウムのモル比の値が3
    ないし200である、エチレンのエラストマー共重合体。
  17. 【請求項17】請求項16記載のものにおいて、アルミニ
    ウム/バナジウムのモル比の値が30ないし60である、エ
    チレンのエラストマー共重合体。
  18. 【請求項18】請求項6−15のいずれか1項記載のもの
    において、成分(iii)/バナジウムのモル比の値が0な
    いし30である、エチレンのエラストマー共重合体。
  19. 【請求項19】請求項18記載のものにおいて、成分(ii
    i)/バナジウムのモル比の値が3ないし6である、エチ
    レンのエラストマー共重合体。
  20. 【請求項20】請求項6−19のいずれか1項記載のもの
    において、前記重合反応を温度0−60℃で行う、エチレ
    ンのエラストマー共重合体。
  21. 【請求項21】請求項20記載のものにおいて、前記重合
    反応を温度20−40℃で行う、エチレンのエラストマー共
    重合体。
JP35266192A 1991-12-10 1992-12-10 エチレンのエラストマー共重合体の製法 Expired - Lifetime JP3451443B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
IT91A003312 1991-12-10
ITMI913312A IT1252183B (it) 1991-12-10 1991-12-10 Copolimeri elastomerici dell'etilene ad elevata tenacita' del crudo

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06100627A true JPH06100627A (ja) 1994-04-12
JP3451443B2 JP3451443B2 (ja) 2003-09-29

Family

ID=11361303

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35266192A Expired - Lifetime JP3451443B2 (ja) 1991-12-10 1992-12-10 エチレンのエラストマー共重合体の製法

Country Status (7)

Country Link
EP (1) EP0546629B1 (ja)
JP (1) JP3451443B2 (ja)
AT (1) ATE149185T1 (ja)
CA (1) CA2084910A1 (ja)
DE (1) DE69217624T2 (ja)
IT (1) IT1252183B (ja)
RU (1) RU2095376C1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1264015B (it) * 1993-04-07 1996-09-06 Enichem Elastomeri Srl Copolimeri elastomerici etilene-propilene a ridotto contenuto di cloro residuo
US5453473A (en) * 1993-11-09 1995-09-26 Bayer Rubber Inc. Reduced fouling in process for production of EP
CA2241486A1 (en) * 1998-06-24 1999-12-24 Bayer Inc. Olefin polymerwith long chain branching, and process and catalyst system therefor
IT1303771B1 (it) 1998-11-19 2001-02-23 Enichem Spa Catalizzatori al vanadio, loro preparazione ed uso nella (co)polimerizzazione di alfa-olefine.
CN109836524B (zh) * 2017-11-27 2022-03-29 中国石油天然气股份有限公司 催化剂组合物、乙烯-α-烯烃聚合物及其制备方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB888986A (en) * 1957-11-16 1962-02-07 Dunlop Rubber Co Hydrocarbon copolymers and their method of preparation
JPS6255276A (ja) * 1985-08-20 1987-03-10 Nippon Oil Co Ltd 車両用マツドガ−ド
JPS62138509A (ja) * 1985-12-12 1987-06-22 Sumitomo Chem Co Ltd エチレン・α−オレフイン系共重合体ゴム
FR2654108B1 (fr) * 1989-11-08 1993-08-20 Norsolor Sa Nouveaux caoutchoucs polyolefiniques et leur procede de preparation.

Also Published As

Publication number Publication date
IT1252183B (it) 1995-06-05
ATE149185T1 (de) 1997-03-15
ITMI913312A1 (it) 1993-06-10
JP3451443B2 (ja) 2003-09-29
ITMI913312A0 (it) 1991-12-10
EP0546629B1 (en) 1997-02-26
EP0546629A1 (en) 1993-06-16
DE69217624D1 (de) 1997-04-03
CA2084910A1 (en) 1993-06-11
DE69217624T2 (de) 1997-07-31
RU2095376C1 (ru) 1997-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109415544B (zh) 聚合物组合物以及用于生产该聚合物组合物的方法
EP0339804B1 (en) Modified polypropylene, process for making article made from the same
KR102444951B1 (ko) 고성능 다중모드 초고분자량 폴리에틸렌
FI110107B (fi) Termoplastinen olefiinipolymeeri ja menetelmä sen valmistamiseksi
JP4418107B2 (ja) 生成物及びポリオレフィンポリマー分散体を製造するための方法
KR101863985B1 (ko) 향상된 용융 강도의 에틸렌/알파-올레핀 공중합체의 제조 방법 및 그 물품
AU704643B2 (en) New polypropylene composition with broad MWD
NO176442B (no) Polypropylenmateriale og fremgangsmåte for fremstilling av dette
KR100463090B1 (ko) 프로필렌-1-부텐공중합체
CA2198177C (en) High-molecular-weight polypropylene having a broad molecular-weight distribution
JP2009518507A (ja) エチレンエラストマー組成物
KR20000075698A (ko) 열가소성 탄성중합체의 하이드로실릴화 가교결합
CN101331187A (zh) 包含丙烯共聚物组分的聚丙烯组合物
WO1999020663A2 (en) High impact, flexural moduli polymeric materials formed using sequential donors
KR20190052688A (ko) 다중모드 폴리에틸렌 파이프
US4272431A (en) Process for preparing a polymer mixture
US3906056A (en) Composition comprising an ethylene-propylene rubber and an amorphores ethylene-propylene block copolymer
JPH06100627A (ja) エチレンのエラストマー共重合体
EP0835271A1 (en) Elastomeric copolymer
US3880819A (en) Copolymerizates of ethylene and/or higher alpha-olefins with non-conjugated diolefins and process for producing the same
US3846387A (en) Chain saturated copolymers of ethylene, alpha monoolefins, and trienes containing side-chains with non-terminal conjugated unsaturation
JP4150587B2 (ja) ポリマー組成物、ポリマー組成物の製造方法及びその成形された部品
US3567653A (en) Copoymer catalyst system and product
US20170306135A1 (en) Improved Thermoplastic Polyolefin Design for Enhanced Stiffness, Toughness, and Viscosity Balance
US20040106760A1 (en) Copolymer rubber, and foamed article, vulcanized rubber, profile extrusion molded rubber and hose for water comprising said copolymer rubber

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030521

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090718

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100718

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130718

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130718

Year of fee payment: 10