JPH06100426A - ヒアルロニダーゼ阻害剤 - Google Patents

ヒアルロニダーゼ阻害剤

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JPH06100426A
JPH06100426A JP27253292A JP27253292A JPH06100426A JP H06100426 A JPH06100426 A JP H06100426A JP 27253292 A JP27253292 A JP 27253292A JP 27253292 A JP27253292 A JP 27253292A JP H06100426 A JPH06100426 A JP H06100426A
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JP
Japan
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skin
hyaluronidase
acid
dna
keeping
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Pending
Application number
JP27253292A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Shimomura
健次 下村
Masami Nakamura
雅美 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mikimoto Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Mikimoto Pharmaceutical Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 デオキシリボ核酸を有効成分として含むヒア
ルロニダーゼ阻害剤。 【効果】 人体の細胞間隙に水分を保持し、また組織内
にジェリー状のマトリックスを形成して細胞を保持した
り、皮膚の潤滑性と柔軟性を保ち、外力(機械的障害)
および細菌感染を防止するヒアルロン酸を分解するヒア
ルロニダーゼの活性を抑制するので、肌荒れ、小ジワを
防止し、しっとり感を保ち、化粧料等に配合すれば優れ
た効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、他の目的の医薬品等と
して多年内用され、安全性が保証された物質を用いて、
皮膚の潤滑性、柔軟性を保ち、老化を防ぐヒアルロン酸
を分解するヒアルロニダーゼの活性を抑制して、皮膚の
小ジワやかさつきなどを防ぐヒアルロニダーゼ阻害剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】デオキシリボ核酸(以下、単に「DN
A」と称することもある)は、すべての生物中に含まれ
ている物質であり、このDNAは、デオキシリボヌクレ
オチドの線状重合体で、各ヌクレオチド間が糖の3´と
5´炭素のリン酸ジエステル結合によって結ばれたポリ
デオキシリボヌクレオチドである。DNAを構成してい
る塩基は、通常、プリンであるアデニンとグアニン、及
びピリミジンであるチミンとシトシンの4種類からなっ
ている。このDNAは、現在、注射薬、保健薬、制癌
剤、放射線防御剤及び治療剤、または、健康食品として
老化防止用の食事療法等に、あるいは、化粧品として皮
膚賦活剤、日焼け止めクリーム等に利用されている。
【0003】一方、近年、人の肌に対する安全性の面か
ら、また、ヒアルロニダーゼ阻害作用が強く、しかも、
皮膚に対する他の効果も併せもつ物質が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、皮膚
等の人体に適用して安全である共に、ヒアルロニダーゼ
阻害作用が強いヒアルロニダーゼ阻害剤を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために、すでに多年にわたって食用に供さ
れ、人体に対する安全性が確認されている物質をスクリ
ーニングして調べ、ヒアルロニダーゼ阻害剤として利用
価値のあるものを検討した。その結果、DNAが著しく
高いヒアルロニダーゼ阻害活性を示すことを見い出して
本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、デオキシリボ核酸を
有効成分として含むヒアルロニダーゼ阻害剤である。
【0007】DNAは、すべての生物中に含まれている
が、これまでに利用されている生物中からのDNA抽出
方法としては、一般に、サケ、ニシン、または、タラ等
の魚類の成熟白子から抽出している。この魚類からのD
NA抽出方法は、成熟白子などの精巣組織を摩砕して、
かゆ状とし、これに水を混合して、さらに、酢酸ナトリ
ウムと水酸化ナトリウム、または、水酸化ナトリウムの
みを添加して、加温しタンパク質を分離しながらDNA
を抽出分離し、これを中和して、アルコール、塩化銅、
酢酸鉛等でDNAを沈殿させるか、もしくは、ピクリン
酸、鉄コロイド等を加えて、タンパク質を沈殿させて分
離させる方法である。この方法は、アルカリを使用する
ため、DNAが分解しやすく着色等が起こることがあ
る。そのため、アルカリの代わりにクエン酸ナトリウム
水溶液で繰り返し洗浄し、これを食塩で抽出した後、ア
ルコールでDNAを沈殿させ、ドデシル硫酸ナトリウム
と食塩とにより、タンパク質を除去し、再度アルコール
でDNAを沈殿させて精製する方法がより良い。また、
DNAは精製した状態で市販されているものもあるの
で、これを利用しても良い。さらに、DNAは、通常、
ナトリウム塩、または、フリーの酸の形で存在している
が、カリウム、マグネシウム、鉄塩等のDNAでも本発
明の目的を達成することができる。
【0008】本発明の利用態様としては、上記で得られ
たDNAと、他の化粧品原料、例えば、スクワラン、ホ
ホバ油等の液状油、ミツロウ、セチルアルコール等の固
体油、各種の活性剤、グリセリン、1,3−ブチレング
リコール等の保湿剤や各種薬剤等とを配合して様々な剤
形の化粧料等、例えば、ローション、クリーム、乳液、
パック等に調製でき、目的に応じて種々の利用形態の化
粧料などに調製することができる。
【0009】ヒアルロニダーゼは、生体中に広く分布
し、皮膚にも存在する酵素であり、その名のとおりヒア
ルロン酸を分解する。ヒアルロン酸は、β−D−N−ア
セチルグルコサミンとβ−D−グルクロン酸が交互に結
合した直鎖状の高分子多糖で、ムコ多糖の一種である。
結合組織内でのヒアルロン酸の作用としては、細胞間隙
に水分を保持し、また組織内にジェリー状のマトリック
スを形成して細胞を保持したり、皮膚の潤滑性と柔軟性
を保ち、外力(機械的障害)および細菌感染を防止して
いると考えられている。また、皮膚のヒアルロン酸は齢
をとるにつれて減少し、その結果小ジワやかさつきなど
の老化をもたらすといわれている。従って、このヒアル
ロン酸を分解するヒアルロニダーゼの活性を抑制するこ
とは、製剤に使用されているヒアルロン酸の安定性や、
皮膚に塗布した後の製剤のヒアルロン酸及び皮膚に存在
していたヒアルロン酸の安定に寄与すると考えられてい
る。また、ヒアルロニダーゼは、炎症酵素としても知ら
れており、この活性を抑制することは、炎症を抑え、ま
た、アレルギーにも抑制的に働くことが知られている。
【0010】
【実施例】以下に、実際の利用方法である実施例を記載
するが、本発明はこの実施例によって何ら限定されるも
のではない。なお、実施例中の「部」は、特に限定しな
い限り「重量部」を示す。
【0011】実施例1(ローションの調製) 下記の諸成分を混合して、常法によりローションを調製
した。 オリーブ油 0.5部 ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノステアレート 2.0部 ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 2.0部 エタノール 10.0部 デオキシリボ核酸カリウム ( ユーキファインス゛ 社製 以下、「DNA-K」と称する) 0.3部 精製水 85.2部
【0012】実施例2(クリームの調製) 下記諸成分からなるAとBとをそれぞれ70℃まで加温
し、次いで、BにAを撹拌しつつ徐々に加えた後、ゆっ
くりと撹拌しつつ30℃まで冷却してクリームを調製し
た。 A スクワラン 20.0部 オリーブ油 2.0部 ミンク油 1.0部 ホホバ油 5.0部 ミツロウ 5.0部 セトステアリルアルコール 2.0部 グリセリンモノステアレート 1.0部 ソルビタンモノステアレート 2.0部 B 精製水 48.8部 ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノステアレート 2.0部 ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 1.0部 グリセリン 5.0部 デオキシリボ核酸ナトリウム ( ユーキファインス゛ 社製 以下、「HP-DNANa」と称する) 0.1部 1.0%ヒアルロン酸ナトリウム水溶液 5.0部 パラオキシ安息香酸メチル 0.1部
【0013】ヒアルロニダーゼ活性抑制試験 (試験方法)0.4%ヒアルロン酸ナトリウム0.1M
(pH6.0)リン酸緩衝溶液6gを、37℃の恒温水
槽で5分間放置した後、規定濃度の試料液1.0mlを加
え撹拌し、0.01%ヒアルロニダーゼ(シグマ社製
牛睾丸製、タイプI−S)0.1M(pH6.0)リン
酸緩衝液を1ml加えて直ちに撹拌して被験液を調製し
た。規定濃度の試料液として、 0.1%,0.01%,
0.001%のDNA−K又はHP−DNANa液を用
いた。上記被験液6mlを37℃の恒温水槽中に配置した
オストワルド粘度計に入れ、1分後、5分後、10分
後、20分後、40分後における被験液の粘度を測定し
た。対照として、上記規定濃度の試料液を純水に代えた
以外は上記と同様にして測定した。この試験では試料の
終濃度は、それぞれ検体の濃度の1/8となる。1分後
の粘度を100として、それぞれの結果を指数で表1〜
4に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】
【表4】
【0018】表1〜4の結果から明らかなように、所定
濃度のDNA−K又はHP−DNA−Naを用いた検体
は、DNAを含まない検体に較べて、粘度の経時的変化
は僅かであり、従って、DNAを含む検体は、明らか
に、ヒアルロニダーゼの活性を抑制することが判る。
【0019】(使用テスト)女性6名の顔面を左右に分
け、一方に、実施例1,2のローション及びクリームを
適用し、もう一方に、比較例のローション及びクリーム
を適用し、毎日、1回以上使用してもらって、3カ月後
に、肌荒れ防止効果、肌のつや及び肌のはりについて評
価した。なお、比較例は実施例のDNAの各塩を水に代
えたものである(比較例1,2)。 評価は、下記の評価基準により評価し、その結果をまと
めたのが下記の表5である。 (評価基準) 実施例の方が非常によい 3 実施例の方がかなりよい 2 実施例の方がややよい 1 差がない 0 比較例の方がややよい −1 比較例の方がかなりよい −2 比較例の方が非常によい −3
【0020】
【表5】
【0021】表5の結果から明らかなように、実施例の
ローション及びクリームは、肌荒れ防止効果、肌のつや
及び肌のはりについて優れていることが判る。
【0022】
【発明の効果】本発明のヒアルロニダーゼ阻害剤は、人
体の細胞間隙に水分を保持し、また組織内にジェリー状
のマトリックスを形成して細胞を保持したり、皮膚の潤
滑性と柔軟性を保ち、外力(機械的障害)および細菌感
染を防止するヒアルロン酸を分解するヒアルロニダーゼ
の活性を抑制するので、肌荒れ、小ジワを防止し、しっ
とり感を保ち、化粧料等に配合すれば優れた効果を有す
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デオキシリボ核酸を有効成分として含む
    ヒアルロニダーゼ阻害剤。
JP27253292A 1992-09-17 1992-09-17 ヒアルロニダーゼ阻害剤 Pending JPH06100426A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002510610A (ja) * 1998-04-06 2002-04-09 コグニス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング リボ核酸またはデオキシリボ核酸を含有する化粧または医薬製剤
JP2015503606A (ja) * 2012-01-16 2015-02-02 アルゲントゥム ホールディング エス アー エール エルARGENTUM Holding S a.r.l. コロイド銀とデオキシリボ核酸との相乗的組み合わせに基づく皮膚化粧用組成物
CN112190530A (zh) * 2020-10-30 2021-01-08 深圳市洛奇机电科技有限公司 一种鳕鱼籽精华面膜的制备方法

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