JPH06100036B2 - 軒先消雪システム兼用の建造物内通気システム - Google Patents

軒先消雪システム兼用の建造物内通気システム

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JPH06100036B2
JPH06100036B2 JP13545286A JP13545286A JPH06100036B2 JP H06100036 B2 JPH06100036 B2 JP H06100036B2 JP 13545286 A JP13545286 A JP 13545286A JP 13545286 A JP13545286 A JP 13545286A JP H06100036 B2 JPH06100036 B2 JP H06100036B2
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ventilation space
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幸雄 朝田
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シ−ウツド研究所有限会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の目的) この発明は、積雪地帯における建造物内通気システムに
関するものであり、特に軒先部分に積もる雪を集中的に
消雪できるシステムを兼用する新規な構成からなる通気
システムを提供しようとするものである。
(従来技術) 東北や北陸地方のような積雪地帯に立地する建造物で
は、軒先の破損、スガモレ、落雪による器物への危害な
ど、積雪によってもたらされる弊害が多岐に亘り、それ
らを解決するために多大の苦労が強いられている。
そこで、最近ではそれらの問題を解決すべく、各方面か
ら様々な提案がなされるようになった。例えば、実公昭
58−38095号考案のように、中央に向かって下だり勾配
となる断面V字型屋根の谷部分にスノードレインを配し
て屋根上に雪を溜めたまま溶かし、建造物内を縦に貫通
する排水管によって排水する如くした、所謂「無落雪建
造物」と称される建造物や、実公昭56−38090号や実公
昭58−27304号各考案に見られるような、ストーブなど
室内暖房器具からの暖気を積雪する屋根面まで誘導し、
その熱によって強制的に消雪効果を高めようとするもの
等、建造物屋根面全面に亘る消雪効果を期待する如くし
たタイプのものがそれである。
しかし、これら従前までのものでは、構造自体が大掛か
りとならざるを得ず、どうしても建築費が高くなってし
まう外、新築向きではあっても改築向きではなく、しか
もデザインに制約が多くなる等の難点を有するものとな
り、また、室内暖房器具を熱源とするものの場合、屋根
面全面の消雪を期待するものであることから、消雪効果
を上げようとすると勢いそのための燃費がかさみ、実用
性に欠けてしまうという問題も抱えているため、現在ま
でのところ必ずしも思うような普及が進んでいないとい
うのが実情のようである。
そのため、例えば実公昭57−41298号や実公昭57−41299
号各考案に提案されているような、軒先部分の消雪をや
や優先的に実行しようとする構成からなるものも既に提
案されてはいるが、これとても実際には小屋裏全体に暖
気が流れる構成を最終的に採用しているため、軒先に積
もる雪を溶かすに充分な熱量の供給が果せず、結局のと
ころ中途半端な効果しか達成できないという欠点がある
上、軒裏空間内に結露現象を惹起してしまって逆に建造
物自体に悪影響を及ぼしてしまうという大きな弱点を抱
えるものとなっている。
この発明は、このような各従来例によるものの弊害をい
かに除去し得るか永年に亘って開発研究を継続してきた
結果、遂に以下において詳述するとおりの極めて実用的
な通気システムを完成するに至ったものである。
(発明の構成) この発明は、その代表的な実施例として示す第1図断面
図からも明確に理解されるように、外側に断熱材11、内
側が通気空間12に形成された壁体1と、上層が通気空間
22、下層が断熱材21に形成された床構造2とが、その各
通気空間12,22で連通されると共に、壁体1における通
気空間12の上端が、軒先消雪用の軒天空間3に連通され
る一方、軒天空間3には結露水誘導板32と結露水放出孔
33が形成される如くなし、建造物4外に配置された温風
ボイラー5からの温風を床構造2における通気空間22に
強制的に誘導してなる軒先消雪システム兼用の建造物内
通気システムを基本的な構成とするものである。
軒天空間3は、図示の如く、その他の小屋裏空間から断
熱材31を介して確実に隔離する構成を採用するものであ
り、同空間3に換気用ダクトその他の部材が配される構
造のものの場合には、できる限りそれらの外周にも断熱
材を配し、極力同空間3に誘導される暖気が、他の箇所
に伝播してしまわないよう最善の配慮をすべきである。
結露水誘導板32は、結露現象を誘発し易い箇所の下方適
所に、例えばステンレス板やプラスチックス板、耐水ベ
ニア板等からなる板体を斜設することによって実現す
る。
また、結露水放出孔兼用通孔33は、軒天空間3の下面で
ある軒天34に所要数穿設、形成し、上記結露水誘導板32
の下端に誘導される結露水を集中的に排除できるよう形
成されていなければならない。
温風ボイラー5からの温風は、できれば図示したとお
り、通気空間22内に専用の孔開き管51を配設して床構造
3の全面に亘って満遍無く誘導される如く計画されるの
が望ましい。
上記した構成を基本的な構成とするこの発明の軒先消雪
システム兼用の建造物内通気システムは、更に第2図お
よび第3図に示すような構成が実現されることによっ
て、より実用性のある通気システムとすることができ
る。
即ち、外側には断熱材11、内側には通気空間12が形成さ
れた壁体1と、上層には通気空間22、下層には断熱材21
が形成された床構造2とが、その各通気空間12,22で連
通され、且つ、該通気空間12,22適所には所定温度で通
気空間を閉鎖させる温度感知シャッターもしくは煙感知
シャッター7が付接されると共に、壁体1における通気
空間12の上端が、軒先消雪用の軒天空間3に連通される
一方、軒天空間3内には結露水誘導板32と結露水放出孔
兼用通孔33が形成される如くなし、建造物4外に配置さ
れた温風ボイラー5からの温風を床構造2における通気
空間22に強制的に誘導してなる軒先消雪システム兼用の
建造物内通気システムである。
温度感知シャッターもしくは煙感知シャッター7は、火
災発生時やその前の異常温度上昇時や異常煙発生時に作
動して、各通気空間12,22内を煙突として建造物4内全
体に炎や煙が蔓延してしまわないよう、未然にそれら通
気空間12,22を要所、要所で遮断する機能を果すもので
あり、例えば第2図要部拡大断面図および第3図の一部
を省略した斜視図にその代表的な例として示されている
ように、胴差し43(場合によっては根太受け44または壁
受け框45)に形成された切り欠き溝46の適所に付設され
るものである。
そして、そのシャッター7としては、既に開発済みの、
例えばバイメタルや電気的センサー、光センサー等によ
ってシャッターの自動的開閉作動がなし得るようにした
公知のシャッターの外、今後開発されるであろう新素材
の属性を直接、間接に利用して作動が可能となる、例え
ば形状記憶合金や煙感知素材等を採用したシャッター等
も、当然この発明のシャッターとして採用可能であるこ
とはいうまでもない。
なお、図中、13は外装板、14は内装板、23は床板、24は
床下地、25は根太、26は天井板、27は野縁、41は雪止め
金具、6は建造物4の基礎、8は屋根面に積もった雪を
夫々示している。
(作用) 上記のとおりの構成からなるこの発明の軒先消雪システ
ム兼用の建造物内通気システムは、温風ボイラー5によ
って供給される暖気が、断熱材21によって基礎6から絶
縁された床2の通気空間22全体に行渡って床暖房効果を
発揮しながら、やはり外界から断熱材11により絶縁され
た壁体1の通気空間12に回り、その通気空間12内を自然
に上昇する過程で壁面暖房効果を発揮し、遂には軒天空
間3にだけ全ての暖気が集中する如くした通気システム
を実現するものである。
一方、床2、壁体1、軒天空間3が連通した構造を実現
している通気空間22,12適所に温度感知シャッターもし
くは煙感知シャッター7が付設された通気システムを採
用したものの場合には、上記した作用に加え、温風ボイ
ラー5の異常発熱や室内暖房器具の加熱発火等に原因し
て急激に通気空間12,22内の温度が上昇したり発煙した
時に、温度感知シャッターもしくは煙感知シャッター7
が作動して該通気空間12,22の要所要所を未然に遮断さ
せてしまう通気システムを実現するものとなる。
(効果) このように、この発明の軒先消雪システム兼用の建造物
内通気システムは、建造物4内各室の暖房作用に費し得
なかった余剰暖気を、従前までのシステムのように小屋
裏全体に拡散してしまうのではなく、軒天空間3に集中
的に誘導させ、軒先(特に軒先部分の野地板42裏面)だ
けを専門に暖め続けることを可能にするものである。
したがって、仮令、床2や壁体1の通気空間22,12を通
過上昇する過程においてかなりの熱量が奪われてしまっ
た暖気であっても、小屋裏全体に比較すれば極めてスペ
ースの小さい軒天空間3だけに集中し、しかも、順次冷
えてしまった暖気から自然に融雪水放出孔兼用通孔33を
通じて外部に放出され、次々に上昇してくる余剰暖気ほ
ど該軒天空間3の上方(野地板42裏面)辺りに循環的に
いつも集中する如くしたシステムとなることから、軒天
部分だけをこれまでになく効果的に暖め続けることがで
きるものとなる。
このことは、これまで軒先部分、即ち、建造物4におけ
る軒桁および妻梁で囲まれた部分より外方となる屋根部
分が、常時寒気に晒され続け、室内から自然に逃出す暖
房余剰熱さえも全く届かない部分であって、常に外界か
らの寒暖の影響をまともに受けてしまうことから、積雪
後、暖かい日の続く時には雪が解け出して落雪の原因を
作り、寒暖が一日に何回も繰返される時には、少し解け
出しては凍りつくような状況となって軒先に氷柱を作り
出すと共に、軒先屋根面に氷堤を形成してしまい、それ
より上の屋根面に積もる雪から解け出して流れる水を塞
き止めてしまって、所謂「スガモノ」発生の原因となる
といった具合に、この軒先部分が、屋根上に積もる雪に
よって惹起される様々な被害の元凶的な部分と目されて
いることに鑑み、極めて秀れた特徴点とすることができ
る。
しかも、この通気システムで場合によっては実用上問題
となり兼ねない軒天空間3内の結露発生現象に対して
も、結露水誘導板32と結露水放出孔兼用通孔33とが予め
軒天空間3内の適所に配設される構造を採用して万全を
期していることから、充分に対処できるものとなってい
る。
更に、この通気システムとして、その通気空間12,22適
所に温度感知シャッターもしくは煙感知シャッター7の
付設された構造のものを採用した場合には、万一火災に
繋がるような異常事態が発生しそうな時、あるいは結果
的に火災が発生してしまった時においても、この通気空
間12,22に災いされて不利な状況を呈してしまわないよ
う配慮されたシステムを実現することができるから、そ
の実用価値は非常に高いものとなる。
叙上の如く、この発明の軒先消雪システム兼用の建造物
内通気システムは、降雪地帯の建造物で大きな社会問題
となっている屋根上の雪処理問題を極めて効果的且つ確
実に解決することを可能とするものであり、従前までの
もののように、そのために多大の出費と労力とを覚悟す
る必要もなければ、火災安全上からも安心して採用する
ことができるものであるから、これまで様々提案されて
いるどのタイプのものとも違い、広く普及、採用される
期待の持てるものとなっている。
なお、この集中的に軒先部分からの消雪を可能とするこ
の発明の軒先消雪システム兼用の建造物内通気システム
は、例えば、本願出願人において既に開発、実用化済み
となっている特願昭58−126558号発明に見られるよう
な、大断面柱(210×210mm)を採用した木造軸組構造か
らなる建造物に採用されると、これらの建造物が、軒先
部分を除く屋根面全面に雪を積もったままにしても充分
強度上耐え得る構造を実現していることから、非常に有
効なものとなり、一層効果的である。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明のシステムを採用して実現した代表的
な建造物によるものであって、第1図は、その主要断面
を示した縦断面図、第2図は、他の実施例によるものの
要部拡大断面図、第3図は、同一部部材を省略したもの
の斜視図である。 1……壁体、11……同断熱材、12……同通気空間、2…
…床、21……同断熱材、22……同通気空間、3……軒天
空間、31……同断熱材、32……同結露水誘導板、33……
結露水放出孔兼用通孔、34……同軒天、4……建造物、
41……同雪止め金具、42……同野地板、5……温風ボイ
ラー、51……同孔開き管、6……基礎、7……温度感知
シャッターもしくは煙感知シャッター、8……雪。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外側に断熱材、内側が通気空間に形成され
    た壁体と、上層が通気空間、下層が断熱材に形成された
    床構造とが、その各通気空間で連通されると共に、壁体
    における通気空間の上端が、軒先消雪用の軒天空間に連
    通される一方、軒天空間には結露水誘導板と結露水放出
    孔兼用通孔が形成される如くなし、建造物外に配置され
    た温風ボイラーからの温風を床構造における通気空間に
    強制的に誘導してなる軒先消雪システム兼用の建造物内
    通気システム。
  2. 【請求項2】外側に断熱材、内側が通気空間に形成され
    た壁体と、上層が通気空間、下層が断熱材に形成された
    床構造とが、その各通気空間で連通され、且つ、該通気
    空間適所には所定温度で通気空間を閉鎖させる温度感知
    シャッターもしくは煙感知シャッターが付接されると共
    に、壁体における通気空間の上端が、軒先消雪用の軒天
    空間に連通される一方、軒天空間には結露水誘導板と結
    露水放出孔兼用通孔が形成される如くなし、建造物外に
    配置された温風ボイラーからの温風を床構造における通
    気空間に強制的に誘導してなる軒先消雪システム兼用の
    建造物内通気システム。
JP13545286A 1986-06-09 1986-06-09 軒先消雪システム兼用の建造物内通気システム Expired - Lifetime JPH06100036B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002294886A (ja) * 2001-03-28 2002-10-09 Fudo Constr Co Ltd 外断熱外壁内湿気の除去方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002294886A (ja) * 2001-03-28 2002-10-09 Fudo Constr Co Ltd 外断熱外壁内湿気の除去方法

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