JPH059962U - 低騒音プリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ペーパーカセットとペーパートレイを有する単
票専用のプリンタにおいて、ペーパーカセットとペーパ
ートレイとプリンタ本体の枠体との隙間を無くした密閉
構造を提供すること。 【構成】プリンタ枠体に着脱自在に案内支持されるペー
パーカセットと、同じくプリンタ枠体に着脱自在に案内
支持されるペーパートレイと、ペーパーカセットとプリ
ンタ枠体の係合部に設けた遮音用弾性体とペーパートレ
イとプリンタ枠体の係合部に設けた遮音用弾性体とから
構成される。 【効果】印字騒音の小さい操作性の優れたプリンタが得
られる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、防音構造を有するプリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の低騒音プリンタとしては、特開昭６０−２４９８５号に記載のように、 プリンタ本体上面に防音カバーを開閉自在に設け、防音カバーの開閉端に印字用 紙の連通する開口部を形成したものがある。また、特開昭６１−５１３７３号に 記載のプリンタでは、プリンタ本体の上部に前カバーと後カバーを設け、その間 に印字用紙の挿通しえる隙間を設けることによって防音効果を提供している。ま た、特開昭６３−２８０６７６号に記載のプリンタは、既設のプリンタに容易に 適用できる消音構造を提供しようとするものであり、２つのサイレントカバーを 有し、これらサイレントカバーにより形成された曲がりダクト構造により、用紙 導入孔と送出口を下向きに集約して配置して消音構造を提供している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、これら従来の技術においては、連続用紙を対象としたプリンタである ため、印字用紙の導入口と送出口とを必要とし、この導入口や送出口の開口部か ら騒音が漏れ、十分な防音効果を得るには限界があった。

【０００４】 前述した従来例以外の騒音低減方法として、プリンタ全体を防音カバーで覆っ てしまう方法がある。しかし、この方法には、防音カバー装着時の占有面積が大 きくなったり、印字用紙の装填と取り出しの操作が面倒になるという欠点があっ た。

【０００５】 本考案の目的は、これらの欠点をなくし、プリンタの操作性を確保しつつ騒音 を極力低減させることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係るプリンタは、プリンタ枠体と、カッ ト紙状の未印字の記録媒体を収納しておくペーパーカセットと、印字済み記録媒 体を収納するペーパートレイと、前記ペーパーカセットと前記プリンタ枠体との 係合部に設けた遮音用弾性体と、前記ペーパートレイと前記プリンタ枠体との係 合部に設けた遮音用弾性体と、プリンタ操作者の手前方向から前記ペーパーカセ ットをプリンタに装填するための前記プリンタ枠体に設けられたペーパーカセッ ト挿入口及び案内と、同じく、プリンタ操作者の手前方向から前記ペーパートレ イをプリンタに装填するためのプリンタの枠体に設けられたペーパートレイ挿入 口及び案内とにより構成されている。また、印字時には前記ペーパーカセット及 び前記ペーパートレイをプリンタ枠体内部に装填する構成となっている。そして 、前記ペーパーカセットと前記プリンタ枠体との間や前記ペーパートレイと前記 プリンタ枠体との間を前記遮音用弾性体が密着状態で介在しているため、プリン タ枠体が密閉構造となる。このため、本校案に係るプリンタは、前記従来例に見 られるような用紙導入口や送出口の開口部からの印字騒音の漏れが防止できる。

【０００７】

【実施例】

図１により本考案の実施例を説明する。印字ヘッド１は、制御回路２１の指令 に基づいて文字記号等を記録媒体に表出する。キャリア３は、印字ヘッド１を搭 載し、枠体１９に固着支持されたキャリア軸５に摺動自在に支持されている。印 字ヘッド１は、キャリア３の動きにともない、記録媒体の搬送方向と直角の方向 である図１の紙面に垂直な方向に移動する。プラテン７は、印字ヘッド１の近傍 に回動自在に支持され、制御回路２１により回転駆動する。また、プラテン７は 、ピンチローラー９ａやピンチローラー９ｂと協働し記録媒体を搬送する。ペー パーカセット１１は、カット紙状の未印字の記録媒体を収納する部材であり、枠 体１９の図示しない案内により図１の紙面左右方向に着脱自在になっている。印 字時、ペーパーカセット１１は、図１に示すような、プラテン７に隣接した位置 に装填される。ペーパーカセット１１のプラテン７に近いペーパーカセット先端 部１１ａには記録媒体押し上げ用バネ１８を設置しており、このバネ１８は記録 媒体をピックアップローラー１２に押圧している。ペーパーカセット後端部１１ ｂには断面円形の無端の第１オーリング１５を鉢巻状に週設している。プリンタ 枠体内へのペーパーカセット１１の装填時には、枠体１９とペーパーカセット１ １との間で第一オーリング１５が圧縮された状態で介在する。この第一オーリン グ１５は、遮音用弾性体であり、印字動作に伴うペーパーカセット挿入口からの 騒音の漏れを防ぐ。ペーパートレイ１３は、印字済み記録媒体を収納する部材で あり、ペーパーカセット１１と同方向である図１の紙面左右方向に枠体１９の図 示しない案内により着脱自在になっている。印字時、ペーパートレイ１３は、図 １に示すような、ペーパーカセット１１の上部のプラテン７に隣接した位置に装 填される。ペーパートレイ１３の後端部１３ｂには断面円形の無端の第２オーリ ング１７が鉢巻状に週設している。プリンタ枠体内へのペーパートレイ１３の装 填時には、枠体１９とペーパートレイ１３との間で第２オーリング１７が圧縮さ れた状態で介在する。この第二オーリングは、遮音用弾性体であり、印字動作に 伴うペーパートレイ挿入口２５からの騒音の漏れを防ぐ。２１は制御回路を示し ている。この回路は、図示せぬコンピュータからの信号に基づき印字ヘッド１や プラテン７を駆動する回路である。電源部２３は、制御回路２１に隣接して設置 されており、制御回路２１や印字ヘッド１に電力を供給している。

【０００８】 次に、本考案のプリンタの印刷動作を図１を用いて説明する。まず、プリンタ 操作者に対して手前である紙面左側にペーパーカセット挿入口２４からペーパー カセット１１を引出す。続いて、複数枚のカット紙状の記録媒体をペーパーカセ ットに収納した後、ペーパーカセット１１を枠体１９の図示しない案内にそって 装填する。すると、ペーパーカセット後端部１１ｂと枠体１９との間が、ペーパ ーカセット後端部１１ｂに設けた第１オーリング１５により密閉状態となる。次 に、ペーパーカセット１１と同様にペーパートレイ１３を枠体１９の図示しない 案内にそって装填する。すると、ペーパートレイ後端部１３ｂと枠体１９との間 が、ペーパートレイ後端部１３ｂに設けた第２オーリング１７により密閉状態と なる。続いて、図示せぬコンピュータからの印字信号を制御回路２１が受信する と、制御回路２１の指令によりピックアップローラー１２が回転し、記録媒体を １枚ピックアップし、プラテン７とピンチローラー９ａが接している位置まで記 録媒体を搬送する。その後、制御回路２１の指令によりプラテン７が回転し、ピ ンチローラー９ａに挟持された記録媒体が印字ヘッド１とプラテン７の間まで搬 送される。続いて制御回路２１の指令により、キャリア３が移動し、キャリア３ に登載している印字ヘッド１が駆動し、記録媒体に文字記号等を表出する印字動 作を開始する。文字記号等を表出後、改行動作により記録媒体を搬送する。この 印字動作と改行動作を交互に繰り返されると、こんどは、プラテン７とピンチロ ーラー９ｂが記録媒体を挟持して搬送するようになる。続いて、記録媒体は、ピ ンチローラー９ｃとピンチローラー９ｄによりペーパートレイ１３に送り込まれ 、ペーパートレイ１３の中に印字面を上にして収納される。印字完了後、プリン タ操作者は、プリンタ操作者に対して手前であり紙面左側にペーパートレイ挿入 口２５からペーパートレイ１３を引出し、印字された記録媒体をペーパートレイ １３から取り出す。

【０００９】 本考案に係るプリンタは、ペーパーカセット１１とペーパートレイ１３を使用 する。このため、本装置では、カット紙やＯＨＰ用フィルム、封筒のような単票 形状の記録媒体が主に使用される。

【００１０】

【考案の効果】

本考案に係るプリンタでは、ペーパーカセットの後端部及びペーパートレイの 後端部に遮音用弾性体であるオーリングを設けている。このため、ペーパーカセ ット及びペーパートレイのプリンタ枠体への装填時には、プリンタ枠体内が密閉 状態となる。故に、プリンタ枠体に設けられたペーパーカセット挿入口やペーパ ートレイ挿入口の開口部からの騒音の漏れを最小化できる。また、ぺーパーカセ ット１１の着脱操作とペーパートレイ１３の着脱操作とがプリンタ操作者の手前 方向の同方向操作、前面操作であるため、印字用紙の装填や取り出しが簡単であ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すプリンタのペーパーカ
セット及びペーパートレイ装填時における側面から見た
断面図である。

【図２】図一に示した本考案の一実施例の正面図であ
る。

【符号の説明】

１ 印字ヘッド ７ プラテン １１ ペーパーカセット １１ｂ ペーパーカセット後端部 １３ ペーパートレイ １３ｂ ペーパートレイ後端部 １５ 第１オーリング １７ 第２オーリング １９ 枠体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 文字記号を記録媒体に表出する印字ヘッ
   ドと、コンピュータの指令に基づいて該印字ヘッドを駆
   動する制御回路と、前記印字ヘッドや前記制御回路に電
   力を供給する電源部と、単票の記録媒体をピックアップ
   し搬送する用紙搬送機構と、プリンタ枠体とを有する単
   票専用のプリンタであって、未印字の記録媒体を収納す
   るペーパーカセットと、印字済み記録媒体を収納するペ
   ーパートレイと、プリンタ枠体内部を密閉構造とするた
   め前記ペーパーカセットと前記プリンタ枠体との係合部
   に設けた遮音用弾性体と、同じくプリンタ枠体内部を密
   閉構造とするため前記ペーパートレイと前記プリンタ枠
   体との係合部に設けた遮音用弾性体とを有するプリン
   タ。
2. 【請求項２】 前記ペーパーカセットの着脱操作と前記
   ペーパートレイの着脱操作がプリンタ操作者の手前方向
   への同方向操作とする構成の請求項１記載のプリンタ。