JP2004345201A - インクリボンカセット及び画像記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インクリボンを折り畳んだ状態で収容するインクリボン収容部61と、印字部から送られたインクリボンをインクリボン収容部61に引き込むインクリボン引込部と、前記インクリボン収容部61に収容されたインクリボンを繰り出すためのインクリボン繰出部と、前記インクリボン収容部61内のインクリボンの移動方向を規制し、インクリボン繰出部に加わるインクリボンによる押圧力を抑制する押圧力抑制部材とを有する。この場合、押圧力抑制部材によってインクリボン収容部61内のインクリボンの移動方向を規制し、インクリボン繰出部に加わるインクリボンによる押圧力を抑制することができるので、インクリボンが押圧力を受けることがない。したがって、インクリボンを円滑に搬送することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクリボンカセット及び画像記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタ等の画像記録装置に搭載されるインクリボンカセットにおいては、インクリボンがカセットケース内において折り畳んだ状態で収容されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
そして、インクリボンの寿命を長くするために、インクタンクが小型化され、インクリボン収容部の容積が大きくされる。
【0004】
図2は従来のインクリボンカセット及び印字ヘッドの概略図である。
【0005】
図において、11はインクリボン、12はカセットケースであり、該カセットケース12は、インクリボン11を折り畳んだ状態で収容するインクリボン収容部112a、インクリボン11を矢印方向に搬送するための給送路13a、13b、インクを収容するインクタンク120、及び該インクタンク120内のインクをインクリボン11に供給するためのインク供給部14を備える。インクリボンカセットをプリンタの本体にセットすると、前記給送路13a、13b間において、印字ヘッド17とプリンタの本体の図示されないプラテンとがインクリボン11及び図示されない印字用紙を介して対向させられる。
【0006】
前記インク供給部14は、プリンタの本体に配設された図示されないリボンドライブ機構を駆動することによって発生させられた回転を受けて矢印方向に回転させられるリボン駆動ギヤ15、及び該リボン駆動ギヤ15の回転に伴って従動して回転させられ、インクをインクリボン11に付着させるインク供給ギヤ16、フェルト100を備え、前記リボン駆動ギヤ15及びインク供給ギヤ16によってリボン搬送駆動部が構成されるとともに、フェルト100によりインクタンク120内のインクがインク供給ギヤ16に供給される。なお、18は前記インクリボン収容部112a内のインクリボン11に抵抗感を与えて繰り出すための堰(せき)である。
【0007】
次に、前記構成のインクリボンカセットの動作について説明する。
【0008】
まず、プリンタの印字動作に合わせ、前記リボンドライブ機構が駆動され、回転が発生させられると、該回転はリボン駆動ギヤ15に伝達され、該リボン駆動ギヤ15を矢印方向に回転させる。これに伴って、インクリボン11は、堰18から繰り出され、給送路13aを搬送され、前記印字ヘッド17とプリンタの本体の図示されないプラテンとの間を通過した後、給送路13bを搬送され、リボン駆動ギヤ15及びインク供給ギヤ16によって送り込まれる。そして、リボン駆動ギヤ15とインク供給ギヤ16との間を通過してインクリボン収容部112aに供給される。
【0009】
その後、インクリボン11は、次回に引き出されるまで、インクリボン収容部112aに収容される。
【0010】
また、前記インクタンク120は、一部が狭小部121にされ、前記インクリボン収容部112aの容積がその分大きくされる。
【0011】
前記インクリボン収容部112aに第1〜第3の収容領域A〜Cが形成され、インクリボン折畳部の前端部101は、第1の収容領域Aにおいて、リボン駆動ギヤ15及びインク供給ギヤ16によって送り込まれる方向の延長線上に移動させられ、第2の収容領域Bにおいて偏向させられ、第3の収容領域Cにおいて、堰18から遠ざかる方向に移動させられる。したがって、インクリボン11は、第3の収容領域Cにおける堰18から最も離れた位置において引き出され、堰18に送られる。
【0012】
このように、インクリボン収容部112aの容積を十分に大きくすることができるので、インクリボン11を十分に長くすることができる。したがって、インクリボン11が繰り返し使用される頻度を低くすることができるので、インクリボン11の寿命を長くすることができる。なお、第1〜第3の収容領域A〜C内のインクリボン11によって、前端部101、中間部102及び後端部103から成るインクリボン折畳部が構成される。
【0013】
【特許文献1】
特開平8−169167号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のインクリボンカセットにおいては、第3の収容領域Cから引き出され、堰18に送られるインクリボン11が、第2の収容領域Bのインクリボン11によって押圧力を受けてしまう。
【0015】
その結果、インクリボン折畳部の前端部101のインクリボン11が堰18に送られるときに、インクリボン折畳部のインクリボン11と堰18に送られるインクリボン11との間で摩擦が発生し、インクリボン11を円滑に搬送することができなくなってしまう。
【0016】
本発明は、前記従来のインクリボンカセットの問題点を解決して、インクリボンを円滑に搬送することができるインクリボンカセット及び画像記録装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明のインクリボンカセットにおいては、インクリボンを折り畳んだ状態で収容するインクリボン収容部と、印字部から送られたインクリボンをインクリボン収容部に引き込むインクリボン引込部と、前記インクリボン収容部に収容されたインクリボンを繰り出すためのインクリボン繰出部と、前記インクリボン収容部内のインクリボンの移動方向を規制し、前記インクリボン繰出部に加わるインクリボンによる押圧力を抑制する押圧力抑制部材とを有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
図3は本発明の第1の実施の形態におけるインクリボンカセットの実装状態を示す斜視図、図4は本発明の第1の実施の形態におけるインクリボンカセットの斜視図、図5は本発明の第1の実施の形態におけるリボンギヤケースアッセンブリの斜視図、図6は本発明の第1の実施の形態におけるスペースモータの斜視図である。
【0020】
図において、10はインクリボンカセット、10aは本体部、10b、10cは該本体部10aの両端から突出させて形成された第1、第2のアーム部、27はリボンギヤケースアッセンブリ、28は駆動部としてのスペースモータ、51はプリンタの本体に架設されたキャリッジシャフト、52は該キャリッジシャフト51に沿って矢印E方向に走行自在に配設されたキャリッジであり、前記スペースモータ28を駆動することによってキャリッジ52を走行させることができる。また、17は該キャリッジ52に搭載された印字ヘッド、53はプリンタの本体において回転自在に配設され、印字媒体としての図示されない印字用紙を搬送するプラテン、54は前記キャリッジ52に配設された用紙ガイドである。前記本体部10a及び第1、第2のアーム部10b、10cによって包囲された部分に、印字ヘッド17を収容するためのヘッド収容空間19が形成され、前記第1、第2のアーム部10b、10cの各先端間に、前記印字ヘッド17によって印字を行うための印字部Prが形成される。
【0021】
次に、前記インクリボンカセット10について説明する。
【0022】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるインクリボンカセットの概念図、図7は本発明の第1の実施の形態におけるインクリボンカセット及び印字ヘッドの概略図である。
【0023】
図において、10はインクリボンカセット、11はインクリボン、12はカセットケースであり、該カセットケース12は、本体部10aに形成され、インクリボン11を折り畳んだ状態で収容するインクリボン収容部61、前記本体部10aに前記インクリボン収容部61と隣接させて形成され、インクリボン11を案内する案内路62、第1、第2のアーム部10b、10c内に形成され、インクリボン11を矢印方向に搬送するための給送路13a、13b、前記本体部10aに形成され、インクを収容するインクタンク60、及び前記本体部10aに形成され、インクタンク60内のインクをインクリボン11に供給するためのインク供給部14を備える。インクリボンカセット10を、ヘッド収容空間19に印字ヘッド17が収容されるように、プリンタの本体にセットすると、印字部Prにおいて、印字ヘッド17とプリンタの本体のプラテン53(図3)とがインクリボン11及び図示されない印字用紙を介して対向させられる。
【0024】
前記インク供給部14は、プリンタの本体に配設された図示されないリボンドライブ機構を駆動することによって発生させられた回転を受けて矢印方向に回転させられる駆動側回転体としてのリボン駆動ギヤ15、及び該リボン駆動ギヤ15の回転に伴って従動して回転させられ、インクをインクリボン11に付着させる従動側回転体としてのインク供給ギヤ16を備え、前記リボン駆動ギヤ15及びインク供給ギヤ16によって、印字部Prから送られたインクリボン11を前記インクリボン収容部61に引き込むインクリボン引込部が構成される。
【0025】
ところで、前記インクタンク60は、一部が狭小部60aにされ、前記インクリボン収容部61の容積がその分大きくされる。このように、インクリボン収容部61の容積を十分に大きくすることができるので、インクリボン11を十分に長くすることができる。したがって、インクリボン11が繰り返し使用される頻度を低くすることができるので、インクリボン11の寿命を長くすることができる。
【0026】
そして、前記カセットケース12内において、区画部材としてのプレート63が、本体部10aと第1のアーム部10bとの連結部p1から、カセットケース12の側壁に沿って、かつ、前記インクリボン収容部61の給送路13aから離れる側、すなわち、後方に向けて延在させられ、前記インクリボン収容部61と案内路62とを区画する。
【0027】
また、前記案内路62において、インクリボン11の搬送方向における上流端に、インクリボン収容部61内のインクリボン11に抵抗感を与えて繰り出すためのインクリボン出口及びインクリボン繰出部としての堰65が形成される。また、インクリボン収容部61内において収容されたインクリボン11を円滑に堰65に送るために、湾曲した形状を有する案内部64が形成される。なお、前記プレート63は、前記インクリボン収容部61内のインクリボン11の移動方向を規制し、インクリボン11に加わる押圧力を抑制する押圧力抑制部材を構成する。
【0028】
そして、前記インクリボン収容部61に第1〜第3の収容領域A〜Cが形成され、前記インクリボン11は、第1の収容領域Aにおいて、リボン駆動ギヤ15及びインク供給ギヤ16によって巻き込まれる方向の延長線上に移動させられ、第2の収容領域Bにおいて偏向させられ、第3の収容領域Cにおいて、連結部p1から遠ざかる方向に移動させられる。したがって、インクリボン11は、第3の収容領域Cにおける連結部p1から最も離れた位置において引き出され、直近の堰65に送られる。
【0029】
次に、前記構成のインクリボンカセット10の動作について説明する。
【0030】
まず、プリンタの印字動作に合わせ、前記リボンドライブ機構が駆動され、回転が発生させられると、該回転はリボン駆動ギヤ15に伝達され、該リボン駆動ギヤ15を矢印方向に回転させる。これに伴って、インクリボン11は、堰65から繰り出され、案内路62内をプレート63によって案内され、給送路13aを搬送され、前記印字ヘッド17とプラテン53との間を通過した後、給送路13bを搬送され、リボン駆動ギヤ15及びインク供給ギヤ16によって引き込まれる。そして、リボン駆動ギヤ15とインク供給ギヤ16との間を通過してインクリボン収容部61に供給される。
【0031】
その後、インクリボン11は、次回に引き出されるまで、インクリボン収容部61に収容される。
【0032】
このように、第3の収容領域Cからインクリボン11が引き出される位置に近接させて堰65が配設されるので、第3の収容領域Cから引き出されたインクリボン11は、直ちに堰65に送られる。したがって、第3の収容領域Cから引き出されたインクリボン11が、他の収容領域、例えば、第2の収容領域Bのインクリボン11によって押圧力を受け、摩擦負荷を受けることがないので、インクリボン11を円滑に搬送することができる。
【0033】
また、前記堰65をカセットケース12内における後方に配設することができるので、その分インクリボン収容部61の容積を十分に大きくすることができる。したがって、インクリボン11を一層十分に長くすることができ、インクリボン11が繰り返し使用される頻度を低くすることができるので、インクリボン11の寿命を一層長くすることができる。
【0034】
ところで、第1の実施の形態においては、第2の収容領域Bのインクリボン11が、第3の収容領域Cのインクリボン11を押し付ける構造になっているので、堰65の近傍の押圧力が大きくなり、堰65からインクリボン11を円滑に繰り出すことができなくなってしまう。
【0035】
次に、堰65からインクリボン11を円滑に繰り出すことができるようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0036】
図8は本発明の第2の実施の形態におけるインクリボンカセットの概念図、図9は本発明の第2の実施の形態におけるインクリボンカセット及び印字ヘッドの概略図、図10は図9のX−X断面図である。
【0037】
この場合、インクリボン収容部61の前端側において、本体部10aの前端を構成する壁部72にインクリボン11を案内する第1の案内部39が、インクリボン収容部61の後端側において、本体部10aの後端を構成する壁部73に近接させて、インクリボン11を案内する第2の案内部40が配設される。また、本体部10aと第1のアーム部10bとの連結部p1に隣接させてインクリボン出口及びインクリボン繰出部としての堰75が配設される。
【0038】
そして、前記インクリボン収容部61に第1、第2の収容領域A、Bが形成され、前記インクリボン折畳部の前端部101は、第1の収容領域Aにおいて、リボン駆動ギヤ15及びインク供給ギヤ16によって引き込まれた後、第1の案内部39によって案内され、壁部72から遠ざかる方向xに、すなわち、後方に向けて移動させられ、続いて、前記第2の案内部40によって案内され、偏向させられて、第2の収容領域Bにおいて、前記壁部72に近づく方向yに、すなわち、前方の堰75に向けて移動させられる。したがって、インクリボン11は、第2の収容領域Bにおける連結部p1に最も近接した位置において引き出され、直近の堰75に送られる。なお、リボン駆動ギヤ15及びインク供給ギヤ16によって、印字部Prから送られたインクリボン11を前記インクリボン収容部61に引き込むインクリボン引込部が構成される。また、前記第1、第2の案内部39、40によって、インクリボン収容部61内のインクリボン11の移動方向を規制し、インクリボン11に加わる押圧力を抑制する押圧力抑制部材が構成される。
【0039】
このように、第2の収容領域Bからインクリボン11が引き出される位置に近接させて堰75が配設されるので、第2の収容領域Bから引き出されたインクリボン11は、直ちに堰75に送られる。したがって、第2の収容領域Bから引き出されたインクリボン11が他の収容領域、例えば、第1の収容領域Aのインクリボン11によって押圧力を受け、摩擦負荷を受けることがないので、インクリボン11を円滑に搬送することができる。なお、インクリボン11は、繰出方向においてU字の形状を形成するように収納される。
【0040】
また、他の収容領域、例えば、第1の収容領域Aのインクリボン11が、第2の収容領域Bのインクリボン11を押し付ける構造になっているので、堰75の近傍の押圧力が大きくなることがないので、堰75からインクリボン11を円滑に繰り出すことができる。
【0041】
なお、前記第1の案内部39は、先端が自由端にされた可撓(とう)性材料、例えば、ステンレス製のスプリングによって形成され、自由端は矢印a、b方向に移動させることができる。したがって、第1の収容領域Aにおいてインクリボン11の負荷が大きくなると、矢印a方向に撓(たわ)むことによって、リボン駆動ギヤ15及びインク供給ギヤ16によるインクリボン11の送込みが阻止される。その結果、インクリボン11の詰りが発生するのを防止することができる。
【0042】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0043】
図11は本発明の第3の実施の形態におけるインクリボンカセット及び印字ヘッドのの概略図、図12は図11のY−Y断面図である。
【0044】
この場合、インクリボン収容部61の前端側において、本体部10aの前端を構成する壁部72にインクリボン11を後方に向けて案内するための第1の案内部41が、インクリボン収容部61の後端側において、本体部10aの後端を構成する壁部73に近接させて、インクリボン11を前方に向けて案内するための第2の案内部42が配設される。また、本体部10aと第1のアーム部10bとの連結部p1に隣接させてインクリボン出口及びインクリボン繰出部としての堰75が配設される。
【0045】
そして、前記インクリボン収容部61に第1、第2の収容領域A、Bが形成され、前記インクリボン11は、第1の収容領域Aにおいて、リボン駆動ギヤ15及びインク供給ギヤ16によって送り込まれた後、第1の案内部41によって案内され、壁部72から遠ざかる方向xに移動させられ、続いて、前記第2の案内部42によって案内され、偏向させられて、第2の収容領域Bにおいて、前記壁部72に近づく方向yに移動させられる。したがって、インクリボン11は、第2の収容領域Bにおける連結部p1に最も近接した位置において引き出され、直近の堰75に送られる。なお、前記第1、第2の案内部41、42によって、インクリボン11に加わる押圧力を抑制する押圧力抑制部材が構成される。
【0046】
このように、第2の収容領域Bからインクリボン11が引き出される位置に近接させて堰75が配設されるので、第2の収容領域Bから引き出されたインクリボン11は、直ちに堰75に送られる。したがって、第2の収容領域Bから引き出されたインクリボン11が他の収容領域、例えば、第1の収容領域Aのインクリボン11によって押圧力を受け、摩擦負荷を受けることがないので、インクリボン11を円滑に搬送することができる。
【0047】
また、第1、第2の収容領域A、Bが、カセットケース12における前後方向においてほぼ同じ位置に配設され、第2の収容領域Bのインクリボン11を他の収容領域、例えば、第1の収容領域Aのインクリボン11が押し付ける構造になっていないので、堰75の近傍の押圧力が大きくなることがない。したがって、堰75からインクリボン11を円滑に繰り出すことができる。
【0048】
ところで、前記第1の案内部41は、カセットケース12の所定の箇所において上壁81に取り付けられ、インクリボン収容部61内に向けて突出させられる第1の突出部としての案内堰41a、及びカセットケース12の所定の箇所において下壁82に取り付けられ、インクリボン収容部61内に向けて、かつ、案内堰41aと対向させて突出させられる第2の突出部としての案内堰41bから成る。
【0049】
この場合、インクリボン11を案内するための第1の案内部41が案内堰41a、41bによって形成されるので、インクリボン収容部61内において第1の案内部41によるインクリボン11を案内する方向の制約がなくなり、第1の案内部41をインクリボン収容部61内の任意の箇所に配設することができる。したがって、インクリボン収容部61内においてインクリボン11を収容するためのスペースを広くすることができるので、インクリボン11を十分に長くすることができる。その結果、インクリボン11が繰り返し使用される頻度を低くすることができるので、インクリボン11の寿命を長くすることができる。
【0050】
なお、前記第2の案内部42も、カセットケース12の上壁81に取り付けられ、インクリボン収容部61内に向けて突出させられる第1の突出部としての図示されない案内堰、及びカセットケース12の下壁82に取り付けられ、インクリボン収容部61内に向けて、かつ、前記案内堰と対向させて突出させられる第2の突出部としての図示されない案内堰から成る。したがって、第2の案内部42も、インクリボン収容部61内の任意の箇所に配設することができるので、インクリボン収容部61内においてインクリボン11を収容するためのスペースを一層広くすることができる。本実施の形態においては、第1、第2の案内部41、42を案内堰によって形成するようになっているが、第1、第2の案内部41、42のうちのいずれか一方だけを案内堰によって形成することもできる。
【0051】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0052】
図13は本発明の第4の実施の形態におけるインクリボンカセットの概念図である。
【0053】
この場合、第1の回転駆動体としてのリボン駆動ギヤ15は、第2の回転駆動体としてのリボン供給ギヤ16より所定の量だけ内方、すなわち、カセットケース12の壁面85から離して配設される。
【0054】
したがって、インクリボン収容部61内において、インクリボン11(図11)は、リボン駆動ギヤ15及びインク供給ギヤ16によって引き込まれた後、リボン駆動ギヤ15とインク供給ギヤ16との接線に沿って、図示されない第1の収容領域内を壁部72から遠ざかる方向x、すなわち、斜め後方に向けて移動させられた後、案内部88によって案内され、偏向させられて、図示されない第2の収容領域内を前記壁部72に近づく方向y、すなわち、前方の堰75に向けて移動させられる。その後、インクリボン11は前記第2の収容領域から引き出され、直近の堰75に送られる。なお、リボン駆動ギヤ15及びインク供給ギヤ16によって、印字部Prから送られたインクリボン11を前記インクリボン収容部61に引き込むインクリボン引込部が構成される。また、前記案内部88によって、インクリボン11に加わる押圧力を抑制する押圧力抑制部材が構成される。なお、本実施の形態においては、リボン駆動ギヤ15及びインク供給ギヤ16も押圧力抑制部材を構成する。
【0055】
このように、第2の収容領域からインクリボン11が引き出される位置に近接させて堰75が配設されるので、第2の収容領域から引き出されたインクリボン11は、直ちに堰75に送られる。したがって、第2の収容領域から引き出されたインクリボン11が他の収容領域、例えば、第1の収容領域のインクリボン11によって押圧力を受け、摩擦負荷を受けることがないので、インクリボン11を円滑に搬送することができる。
【0056】
また、第1、第2の収容領域が、カセットケース12における前後方向においてほぼ同じ位置に配設され、第2の収容領域のインクリボン11を他の収容領域、例えば、第1の収容領域のインクリボン11が押し付ける構造になっていないので、堰75の近傍の押圧力が大きくなることがない。したがって、堰75からインクリボン11を円滑に繰り出すことができる。
【0057】
前記各実施の形態においては、インクタンク60を備えたリインキング方式のインクリボンカセット10について説明しているが、本発明を、リボン状の物体を限られた容積の収容体に収容する場合に適用することもできる。
【0058】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0059】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、インクリボンカセットにおいては、インクリボンを折り畳んだ状態で収容するインクリボン収容部と、印字部から送られたインクリボンをインクリボン収容部に引き込むインクリボン引込部と、前記インクリボン収容部に収容されたインクリボンを繰り出すためのインクリボン繰出部と、前記インクリボン収容部内のインクリボンの移動方向を規制し、前記インクリボン繰出部に加わるインクリボンによる押圧力を抑制する押圧力抑制部材とを有する。
【0060】
この場合、押圧力抑制部材によってインクリボン収容部内のインクリボンの移動方向を規制し、インクリボン繰出部に加わるインクリボンによる押圧力を抑制することができるので、インクリボンが押圧力を受けることがない。したがって、インクリボンを円滑に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるインクリボンカセットの概念図である。
【図2】従来のインクリボンカセット及び印字ヘッドの概略図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるインクリボンカセットの実装状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるインクリボンカセットの斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるリボンギヤケースアッセンブリの斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるスペースモータの斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるインクリボンカセット及び印字ヘッドの概略図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態におけるインクリボンカセットの概念図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるインクリボンカセット及び印字ヘッドの概略図である。
【図10】図9のX−X断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態におけるインクリボンカセット及び印字ヘッドの概略図である。
【図12】図11のY−Y断面図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態におけるインクリボンカセットの概念図である。
【符号の説明】
10 インクリボンカセット
11 インクリボン
15 リボン駆動ギヤ
16 インク供給ギヤ
39、41 第1の案内部
40、42 第2の案内部
41a、41b 案内堰
61 インクリボン収容部
62 案内路
63 プレート
64、88 案内部
65、75 堰
81 上壁
82 下壁
Pr 印字部
Claims (8)
- (a)インクリボンを折り畳んだ状態で収容するインクリボン収容部と、
(b)印字部から送られたインクリボンをインクリボン収容部に引き込むインクリボン引込部と、
(c)前記インクリボン収容部に収容されたインクリボンを繰り出すためのインクリボン繰出部と、
(d)前記インクリボン収容部内のインクリボンの移動方向を規制し、前記インクリボン繰出部に加わるインクリボンによる押圧力を抑制する押圧力抑制部材とを有することを特徴とするインクリボンカセット。 - (a)前記押圧力抑制部材は、前記インクリボン収容部に沿って配設された区画部材から成り、
(b)該区画部材は、インクリボン繰出部から繰り出されたインクリボンを案内する案内路を形成する請求項1に記載のインクリボンカセット。 - 前記押圧力抑制部材は、前記インクリボン引込部によって引き込まれたインクリボンを後方に向けて移動させる第1の案内部、及び後方に向けて移動するインクリボンをインクリボン繰出部に向けて移動させる第2の案内部から成る請求項1に記載のインクリボンカセット。
- 前記押圧力抑制部材は、前記第1の案内部は可撓性材料によって形成される請求項3に記載のインクリボンカセット。
- 前記第1、第2の案内部のうちの少なくとも一方は、インクリボンカセットの上壁及び下壁の所定の箇所に配設された突出部によって形成される請求項3に記載のインクリボンカセット。
- (a)前記インクリボン引込部は、引き込んだインクリボンを斜め後方に向けて移動させ、
(b)前記押圧力抑制部材は、後方に向けて移動するインクリボンをインクリボン繰出部に向けて移動させる案内部から成る請求項1に記載のインクリボンカセット。 - インクリボン折畳部におけるインクリボンの前端部の移動方向を規制部材によって規制し、前記先端部をインクリボン繰出部に向けて送ることを特徴とするインクリボンカセット。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクリボンカセットが搭載された画像記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003144354A JP2004345201A (ja) | 2003-05-22 | 2003-05-22 | インクリボンカセット及び画像記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003144354A JP2004345201A (ja) | 2003-05-22 | 2003-05-22 | インクリボンカセット及び画像記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004345201A true JP2004345201A (ja) | 2004-12-09 |
Family
ID=33531817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003144354A Pending JP2004345201A (ja) | 2003-05-22 | 2003-05-22 | インクリボンカセット及び画像記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004345201A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013256064A (ja) * | 2012-06-13 | 2013-12-26 | Oki Data Corp | リボン送り装置、リボンカートリッジ及び印刷装置 |
-
2003
- 2003-05-22 JP JP2003144354A patent/JP2004345201A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013256064A (ja) * | 2012-06-13 | 2013-12-26 | Oki Data Corp | リボン送り装置、リボンカートリッジ及び印刷装置 |
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