JPH0598532A - 経品位の良好な織物及びそのサイジング方法 - Google Patents

経品位の良好な織物及びそのサイジング方法

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JPH0598532A
JPH0598532A JP4017847A JP1784792A JPH0598532A JP H0598532 A JPH0598532 A JP H0598532A JP 4017847 A JP4017847 A JP 4017847A JP 1784792 A JP1784792 A JP 1784792A JP H0598532 A JPH0598532 A JP H0598532A
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JP
Japan
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yarn
warp
woven fabric
sizing
regenerated cellulose
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JP4017847A
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English (en)
Inventor
Koji Takenaka
幸次 竹中
Kumiko Iwata
久美子 岩田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 再生セルロース繊維糸条に対する糊剤の付着
斑(形態斑)からくる製織時の経糸トラブル及び、でき
あがりの織物製品の経筋を解消し、高製織性と、できあ
がりの織物製品の経品位の良好な再生繊維糊付糸条及び
それを用いた織物及びサイジング方法を提供する。 【構成】 キュプラアンモニウム繊維、ビスコースレー
ヨン繊維等に低濃度の糊剤をタッチローラー方式でピッ
クアップ率を130〜170%で付与して、本発明の再
生セルロース繊維糊付糸条が得られる。この糸条は糊剤
を2.5重量%以上含み、糸断面の真円率が40%以上
であることを特徴とする。また、上記糸条を製織した得
られた織物(生機)、生機を仕上げ加工した織物は、構
成する糸条断面の真円率、経糸のクリンプ率変動係数に
特徴を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再生セルロース繊維糊
付糸条、経糸に再生セルロース繊維糸条を用いた織物及
び再生セルロース繊維糸条のサイジング方法に関する。
更に詳しくは、再生セルロース繊維糊付糸条及びそれを
用いた生機(きばた)及び最終製品の経品位が良好な織
物及び糊剤の付着状態が均一でかつ製織性が良好な再生
セルロース繊維糸条のサイジング方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】織物を製造するに際し、特に経糸は、糸
条−糸条の接触摩擦、糸条と綜絖(そうこう)、筬(お
さ)等の金属との接触摩擦によって糸条は大きな損傷を
受ける。よって、摩擦による摩耗疲労、屈曲疲労によっ
て発生する毛羽、糸切れ、削れ等を減少せしめ、効率的
な製織を行うためには、該糸条に高度な平滑性と集束性
を付与することが要求される。
【0003】中でも集束性は極めて重要であり、そのた
め、一般的には糸条との接着力に優れた糊剤を糸条に付
与し、外力から保護している。近年、エアージェットル
ーム(以下AJLと記す)に代表される500〜800
rpmというような高速回転製織化が進につれてより過
酷な外的作用が加わることにより、高度なサイジング技
術が要求されてきている。
【0004】従来、再生セルロース繊維糸条のサイジン
グ方法は、糸条約1000本単位をあるピッチをもたせ
て一斉にサイジングする、いわゆるワーピングサイジン
グ(又は、シングルサイジングともいう)と称されるロ
ーラータッチサイジング方式やスクイズサイジング方式
が一般的であり、サイジングに用いる糊剤は、ポリビニ
ールアルコール(以下PVAと記す)系糊剤、PVA系
の糊剤とアクリル系の糊剤を混合したもの、アクリル系
単独糊剤等の糊剤の希薄水溶液に油剤を併用した2〜5
%濃度のものを糊剤として使用していた。そして、糊ピ
ックアップ率を80〜110%、付着量にして糸条に
2.5〜4重量%付着させて、サイジングを行ってい
た。
【0005】しかしながら、かかる方法では、高速回転
AJL製織において充分な製織効率が得られず、製織中
に時折織毛羽、糸切れ等の糸条損傷が発生し、更には、
織物(生機及び製品)の経糸方向に地割れ状経筋及び白
っぽい経筋が混在した経筋が散見され、充分な経品位の
ものが得られなかった。特に、再生セルロース繊維糸条
の撚数が甘いものや無撚糸をサイジングした織物におい
て、その傾向が顕著であった。
【0006】そこで、経筋部の解析及び織毛羽、経糸切
れの原因を究明すべく鋭意検討を行ってきた結果、次の
重大な発見をした。 (1)問題の織物の経筋部を詳細に解析したところ、地
割れ状経筋部の経糸は糊剤が正常部よりも多く付着し、
集束性が大である。又、白っぽい経筋部については、前
者と逆で、糊剤の付着が正常部よりも少なくバラケてい
ることが分かった。更に、織物よりほぐした経糸につい
て、糸条の長さ方向の柔軟度を連続的に測定する連続ベ
ンディング装置で測定したところ、柔軟度バラツキが大
きいことが判明した。又、前記経筋部の経糸断面形状を
とってみたところ、集束しているところは経糸の真円率
が大きく、集束性が悪いところは真円率が小さいことも
分かった。この結果を受けて、上記織物の製織前即ち糊
付糸についても解析したところ、やはり柔軟度バラツキ
・真円率バラツキが大きいことが分かった。
【0007】更には、上記経筋部について経糸の織クリ
ンプ率(経糸の曲がり状態)を測定したところ,地割れ
状経筋部の糸条はクリンプ率が小さく(曲がりが少な
い)、白っぽい経筋の糸条はクリンプ率が大きく(曲が
りが大きい)、全体的にバラツキが大きいことも分かっ
た。以上のことから、糸条長さ方向の糊剤の付着斑(糊
付糸の形態斑)が大きく影響して、経筋になったことを
示すものである。 (2)AJL製織中に経糸切れや織毛羽が発生した時
に、織機を一旦停止させてこの部分をサンプリングして
解析したところ、該経糸部の集束性があまくバラケてい
ることが分かった。
【0008】このことは、(1)と同様、糸条長さ方向
の糊剤の付着斑(糊付糸の形態斑)の影響を示すもので
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、再生
セルロース繊維糸条に対する前述の糊剤の付着斑(糊付
糸の形態斑)から生じる製織時の経糸トラブル及びでき
あがりの織物製品の経筋を解消し、高製織性とできあが
りの織物製品の経品位が良好な織物を提供する再生セル
ロース繊維糸条及びそれを用いた織物及びサイジング方
法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは製織性と経
品位が良好な織物を得る特性として、糊付糸の形態と織
物の経糸の真円率及び経糸、緯糸のクリンプ率に大きく
影響されることに着眼し、鋭意検討した結果、本発明に
到達した。本発明の構成を以下に示す。
【0011】本願第1発明は、2.5重量%以上の糊剤
を含み、且つ糸断面の真円率が40%以上であることを
特徴とする再生セルロース繊維糊付糸条である。本願第
2発明は、2.5重量%以上の糊剤を含み、かつ、糸断
面の真円率が35%以上である再生セルロース繊維糊付
糸条を経糸に用いた織物である。本願第3発明は、経糸
が再生セルロース繊維糸条で緯糸がマルチフィラメント
糸条からなる織物であって、経糸のクリンプ率変動係数
が6.0以下で、かつ緯糸のクリンプ率変動係数が2.
5以下であることを特徴とする織物である。
【0012】本願第4発明は、経糸が再生セルロース繊
維糸条で緯糸が紡績糸からなる織物であって、経糸のク
リンプ率変動係数が2.5以下で、かつ緯糸のクリンプ
率変動係数が3.5以下であることを特徴とする織物で
ある。本発明でいう再生セルロース繊維糸条は、短繊維
からなる紡績糸でも長繊維でもよいが、糊付性の点から
いって長繊維の方がより好ましい。具体的はキュプラア
ンモニウム繊維、ビスコースレーヨン繊維、アセテート
繊維等が挙げられる。
【0013】該繊維糸条としては、元撚数が1メートル
当り0(無撚糸)〜500回入ったもの(T/M)、イ
ンターレースが1メートル当り10〜100コ入ったも
の更に用途に応じてタスラン加工糸の甘撚追撚糸、仮撚
追撚糸など用いることができるが、特に無撚糸や撚数が
200T/M以下の糸条については、織物の経筋問題が
顕著なため、好ましく用いられる。
【0014】これらの繊維の好ましい繊度は、糊付性の
点からいって40〜500デニールの範囲のものであ
る。本願第1、第2発明中の経糸である再生セルロース
繊維糸条は、2.5重量%以上の糊剤を含むことを特徴
とする。付着率が2.5重量%より少なくなると糸条全
体の集束性が低下するため、織毛羽、経糸切れが多発し
製織性が悪くなる。従って、製織性、織物上のチカ、地
割れ欠点防止の点からいって2.5〜4.0重量%の範
囲が好ましい。
【0015】本発明に用いられる糊剤は、再生セルロー
ス繊維糸条と接着性の良好な糊剤、例えば、PVA糊剤
(重合度500位のもの)、アクリル系糊剤(例えば、
アクリル酸エステルなど)で、単独または混合して用い
られる。更に糊付糸の柔軟性、平滑性能を付与する目的
で併用油剤が入ったものを用いる。次に、第1発明の再
生セルロース繊維糊付糸条は糸断面の真円率が40%以
上、第2発明の織物は、経糸の真円率が35%以上を満
足する。
【0016】真円率は、具体的には次の方法によって求
めたものである。 (真円率)糊付糸については、糊付糸を黒の原着糸の間
に挟み込み銅板の穴に通す。その後、カッターでスライ
スして銅板セクション写真をn=20本とる。そして、
経糸断面の外接面にラインを引き精度良く、短径、長径
を測定し、下式により真円率を求める。
【0017】織物については、織物を幅方向に均等に4
等分し、4箇所サンプリングした後樹脂で固める。その
後、ミクロトームで極薄にスライスし、一箇所につき2
0本づつトータル80本の経糸断面セクション写真をと
る。そして、経糸断面の外接面にラインを引き精度良く
短径、長径を測定し、下式により真円率を求め、平均値
(X)、最低値(Min)、標準偏差(σ)を算出す
る。
【0018】 真円率(%)={(短径)/(長径)}×100 この真円率は、なるべく高くてバラツキが小さいものが
一番望ましい。しかし、織物の経糸で35%未満になる
と(偏平化)、糊剤の付着状態の悪化並びに集束性が劣
ることになり、かつ織物上に白っぽい経筋が目立ち経品
位の悪化となる。よって、好ましい経糸の真円率は40
%以上である。
【0019】逆に、糊剤が多く付き過ぎているところ即
ち真円率が高いところは地割れ状経筋が目立ち経品位悪
化となる。従って、真円率の差が大きい(バラツキが大
きい)もの程経品位が悪くなる。ここでいう地割れ状経
筋は、経筋部の経糸と経糸との間隙が正常部より大きい
部分をいい、白っぽい経筋とは、前者とは逆で経糸がバ
ラケているため経糸の間隙が小さくなり白っぽく見える
ものをいう。
【0020】本願第2発明中に用いられる緯糸は、再生
セルロース繊維糸条やポリエステル、ナイロン繊維糸等
の通常使用されている糸が挙げられ、マルチフィラメン
ト糸条、紡績糸いずれも用いることができる。本願第3
発明中の緯糸は、再生セルロース繊維糸条やポリエステ
ル、ナイロン繊維糸条等の通常使用されているところの
マルチフィラメント糸条を用いるものである。
【0021】本願第4発明中の緯糸は、短繊維からなる
紡績糸であればよく、具体的には綿糸、ポリエステルス
パン糸、ウール糸、レーヨンスパン糸等が挙げられる。
これらの紡績糸の好ましい繊度は、綿番手で10〜10
0番手の範囲のものである。次に、本発明においては、
織物から分解した経糸のクリンプ率変動係数値と、緯糸
のクリンプ率変動係数値が重要である。
【0022】本願第3発明の織物において、経糸のクリ
ンプ率変動係数が6.0以下、かつ緯糸のクリンプ率変
動係数が2.5以下であることが必要である。また、第
4発明の織物において、経糸のクリンプ率変動係数が
2.5以下、かつ緯糸のクリンプ率変動係数が3.5以
下であることが必要である。クリンプ率とは、織物での
経糸、緯糸の各々の長さと、織物から分解し、伸長する
ことによって織クリンプが完全に伸び、繊維自身の伸長
が起こるまでの経糸、緯糸各々の長さのいわゆる形態伸
び率をいい、具体的には、次の方法によって求めたもの
である。 (クリンプ率)織物の経糸、緯糸上に300mmの間隔
で印(Lo)を入れ、分解した経糸、緯糸を目盛り付き
の試料台に垂下し、上部印を0点に合わせて貼りつけ
る。
【0023】そして、下部印の50mm下に0.1g/
dの荷重を掛けた時(約5秒後)の伸び(ΔL)を読
み、次式により算出する。測定回数は1試料につき10
0回測定し、平均値(X)、標準偏差(σ)、変動係数
(σ/X×10-2)を求める。 クリンプ率(%)={(ΔL)/(Lo)}×100 本発明では、織物から分解した経糸と緯糸のクリンプ率
の平均値よりも変動係数値(バラツキ)が重要であるこ
とを発見し、クリンプ率変動係数値が小さいもの程織物
の経品位が綺麗なものが得られることをつかんだ。
【0024】経品位の悪い生機においては、前に述べた
ように、糊剤の付着が正常部より多いために発生する地
割れ状経筋部は、経糸の曲がりが小さく(クリンプ率が
小さい)、糊剤の付着が正常部より少ないために発生す
る白っぽい経筋部は、経糸の曲がりが大きく(クリンプ
率が大きい)なり、全体的にクリンプ率変動係数が大き
くなる。
【0025】又、経糸のクリンプ率バラツキが緯糸にも
影響を及ぼし、緯糸のクリンプ率変動係数も大きくな
る。次に、本願第3、第4発明の織物は、本願第2発明
の織物即ち生機を加工した製品の織物を示し、生機の経
品位が悪かった織物即ち経糸、緯糸のクリンプ率変動係
数が大きいものは、加工しても形状記憶されているため
生機と同様クリンプ率変動係数が大きくなり経品位が悪
くなる。
【0026】反対に、経品位が良好なものはクリンプ率
変動係数が小さい。従って、生機の経糸、緯糸クリンプ
率変動係数についても、緯糸にマルチフィラメントを用
いているものについては、経糸のクリンプ率変動係数が
5.0以下、緯糸のクリンプ率変動係数が6.0以下が
好ましく、緯糸に紡績糸を用いているものについては、
経糸のクリンプ率変動係数が3.0以下、緯糸のクリン
プ率変動係数が4.0以下であることが好ましい。
【0027】本発明の織物は、特に限定されるものでは
ないが、平組織、綾組織、朱子組織及びそれらの変化組
織があり、特に効果が大きく経筋が目立ちやすい織物組
織は、平組織である。経糸密度については、製織性・風
合いの点からいって、織物組織、デニールによっても異
なるが80〜360本/インチの範囲で製織することが
好ましい。
【0028】次に、本願第5発明は、再生セルロース繊
維糸条に糊剤をタッチローラー方式でピックアップ率を
130〜170%の範囲で付与することを特徴とする再
生セルロース繊維糸条のサイジング方法である。ここで
いうピックアップ率は、サイジング時に糸条がある一定
長間に持ち出した糊液量と糸重量からの関係式 糊付着率B(%)={(糊液量g)×(糊濃度A%)}
/糸重量(g)×100 から糊付着率B(%)を求める。そして、ピックアップ
率は ピックアップ率(%)=(糊付着率B%)/(糊濃度A
%)×100 で求めることができる。
【0029】このピックアップ率のコントロールは、ロ
ーラータッチサイジング方式ではローラーの回転数、糸
条とローラーとの接触長、糊濃度、糸速を変化させるこ
とにより任意にコントロールできる。一方、スクイズサ
イジング方式やダブルスクイズサイジング方式ではゴム
ロールで加圧しながら絞り込むため、ローラータッチサ
イジング方式対比ピックアップ率の絶対値が低く、かつ
コントロール幅も狭いという欠点がある。また糊付糸断
面が偏平かつバラツキやすい欠点もある。
【0030】糊濃度とピックアップ率との関係について
は、糊濃度を高くしてピックアップ率も高くしても糸条
への浸透性が悪く効果がない。従って糊濃度を従来より
も低濃度化、好ましくは1.5〜2.5%の糊濃度にし
て糸条への浸透性を向上させ、ピックアップ率を130
〜170%の範囲で、糊付着率を2.5〜3.8重量%
の範囲にすることにより糊剤が糸条長さ方向に均一付着
し、かつ経糸の真円率向上につながる。
【0031】一方、経糸である再生セルロース繊維糸条
の撚数との関係については、200T/M以下の糸条に
対して本発明の効果が顕著に現れ出し、撚数が少ない程
その効果が顕著に現れる傾向にある。
【0032】
【実施例】以下に、実施例によって本発明をさらに詳細
に説明する。なお、実施例中の真円率、クリンプ率は、
前記した方法により求めたものである。但し、本発明は
本実施例によって限定されるものではない。
【0033】
【実施例1、比較例1】無撚のビスコースレーヨン繊維
で、糸の太さが75デニール、33フィラメントの糸条
を経糸とし、同一素材の120デニール、50フィラメ
ントを緯糸に配し、生態の経糸密度100本/イチン×
緯糸密度70本/インチ、織物生機幅130cmの75
/120タフタ(平組織)をAJLで製織するに当た
り、該経糸糸条をツダコマ製KS−200型ワーピング
サイザー(ローラータッチサイジング方式)で、日本合
成(株)製PVA:GL−05と三洋化成(株)製の油
剤を併用し、糊付着率を一定に糊濃度とピックアップ率
の異なるものを2条件、即ち糊濃度3.2%、ピックア
ップ率110%と糊濃度2.2%、ピックアップ率16
0%の2条件サイジングした。ピックアップ率160%
のものを実施例1、110%のものを比較例1とした。
【0034】AJL製織量は、50mを1疋(ひき)と
した各200疋づつ製織した。得られた製織性と生機の
経筋評価及び経糸の真円率測定、クリンプ率測定を行っ
た。又、この生機を加工即ち連続精練→パッドスチーム
染色(反応染)→仕上げを行い、製品の経糸密度108
本/インチ×緯糸密度73本/インチとした。同製品に
ついて経筋評価及びクリンプ率測定を行った。
【0035】なお、製織性評価は、1日(24Hr)1
台当たりの経糸因によるAJL停台回数の平均値をあら
わす。 ○: 1.0回未満/台・日 良好 △: 1.0〜1.5回/台・日 ほぼ良好 ×: 1.6回以上/台・日 不良 織物の経筋評価については、検反機上で静止状態での視
覚判定(官能評価)の結果である。
【0036】◎: 非常に綺麗 ○: 良好 △: やや目立つ ×: 顕著に目立つ 生機の経糸真円率については、平均値(X)、最低値
(Min)、標準偏差(σ)を示す。
【0037】生機及び製品のクリンプ率については、平
均値(X)、標準偏差(σ)、変動係数(σ/X×10
-2)を示す。糊付着率は、前記した糊付着率B%を求め
た関係式の結果を示し、各々の結果を表1、2に示す。
【0038】
【実施例2、比較例2】無撚のビスコースレーヨン繊維
にインターレースを1m当り50個入れた、糸の太さが
75デニール、33フィラメントの糸条を経糸とし、実
施例1と同じの緯糸を配した、実施例1と同一織物規格
の75/120タフタ(平組織)を実施例1と同様の方
法でサイジング、製織、加工を実施した。
【0039】又、評価方法も実施例1と同様に行った。
結果を表1、2に示す。
【0040】
【実施例3、比較例3】有撚(150T/M)のビスコ
ースレーヨン繊維で、糸の太さが75デニール、33フ
ィラメントの糸条を経糸とし、同一素材で無撚の120
デニール、50フィラメントを緯糸に配した、実施例
1、2と同一織物規格の75/120タフタ(平組織)
を実施例1、2と同様の方法でサイジング、製織、加工
を実施した。又、評価方法も実施例1、2と同様に行っ
た。結果を表1、2に示す。
【0041】
【実施例4、比較例4】無撚のビスコースレーヨン繊維
で、糸の太さが120デニール、50フィラメントの糸
条を経糸とし、スフ30番(綿番)を緯糸に配し、生機
の経糸密度102本/インチ×緯糸密度60本/イン
チ、織物生機幅117cmのフジエットをAJLで製織
するに当り、該経糸糸条をツダコマ製KS−200型ワ
ーピングサイザー(ローラータッチサイジング方式)
で、実施例1、2、3で使用した同一メーカーの糊、油
剤を使用し、糊付着率を一定に糊濃度とピックアップ率
の異なるものを2条件、即ち糊濃度3.4%、ピックア
ップ率105%と糊濃度2.3%、ピックアップ率15
6%の2条件サイジングした。ピックアップ率156%
のものを実施例4、105%のものを比較例4とした。
【0042】AJL製織量は、50ヤードを1疋(ひ
き)とした各300疋づつ製織した。加工は、連続精練
→常圧液流染色→仕上げを行い、製品の経糸密度107
本/インチ×緯糸密度65本/インチとした。評価内容
は、実施例1、2、3と同様に行った。結果を表1、2
に示す。表1、2に示す実施例1、2、3、4の経糸で
ある再生セルロース繊維糸条を低濃度、高ピックアップ
サイジングすることにより、糊剤が糸条に均一に付着
し、経糸の真円率のアップ及びバラツキが大幅に小さく
なり、かつクリンプ率変動係数も小さくなった。又、製
織性並びに織物経品位が大幅に向上した。
【0043】これに対して、比較例1、2、3、4は製
織性、織物経品位共に悪く、経糸の真円率の絶対値が低
く、かつバラツキも大きい。又、クリンプ率変動係数も
大きい。即ち糸条への糊剤の付着斑が大きいという結果
であった。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明は、再生セルロース繊維糸条に対
する糊剤の付着斑(糊付糸の形態斑)からくる製織時の
経糸トラブル及びできあがりの織物製品の経筋を解消す
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】
【実施例1、比較例1】無撚のビスコースレーヨン繊維
で、糸の太さが75デニール、33フィラメントの糸条
を経糸とし、同一素材の120デニール、50フィラメ
ントを緯糸に配し、生機の経糸密度100本/インチ×
緯糸密度70本/インチ、織物生機幅130cmの75
/120タフタ(平組織)をAJLで製織するに当た
り、該経糸糸条をツダコマ製KS−200型ワーピング
サイザー(ローラータッチサイジング方式)で、日本合
成(株)製PVA:GL−05と三洋化成(株)製の油
剤を併用し、糊付着率を一定に糊濃度とピックアップ率
の異なるものを2条件、即ち糊濃度3.2%、ピックア
ップ率110%と糊濃度2.2%、ピックアップ率16
0%の2条件サイジングした。ピックアップ率160%
のものを実施例1、110%のものを比較例1とした。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】
【実施例4、比較例4】無撚のビスコースレーヨン繊維
で、糸の太さが120デニール、50フィラメントの糸
条を経糸とし、スフ30番(綿番)を緯糸に配し、生機
の経糸密度102本/インチ×緯糸密度60本/イン
チ、織物生機幅117cmのフジエットをAJLで製織
するに当り、該経糸糸条をツダコマ製KS−200型ワ
ーピングサイザー(ローラータッチサイジング方式)
で、実施例1、2、3で使用した同一メーカーの糊、油
剤を使用し、糊付着率を一定に糊濃度とピックアップ率
の異なるものを2条件、即ち糊濃度3.4%、ピックア
ップ率105%と糊濃度2.3%、ピックアップ率15
6%の2条件サイジングした。ピックアップ率156%
のものを実施例4、106%のものを比較例4とした。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】
【表1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D03D 15/00 B 7199−3B E 7199−3B D06B 1/14 7199−3B D06M 15/00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2.5重量%以上の糊剤を含み、且つ糸
    断面の真円率が40%以上であることを特徴とする再生
    セルロース繊維糊付糸条。
  2. 【請求項2】 2.5重量%以上の糊剤を含み、かつ、
    糸断面の真円率が35%以上である再生セルロース繊維
    糊付糸条を経糸に用いた織物。
  3. 【請求項3】 経糸が再生セルロース繊維糸条で緯糸が
    マルチフィラメント糸条からなる織物であって、経糸の
    クリンプ率変動係数が6.0以下で、かつ緯糸のクリン
    プ率変動係数が2.5以下であることを特徴とする織
    物。
  4. 【請求項4】 経糸が再生セルロース繊維糸条で緯糸が
    紡績糸からなる織物であって、経糸のクリンプ率変動係
    数が2.5以下で、かつ緯糸のクリンプ率変動係数が
    3.5以下であることを特徴とする織物。
  5. 【請求項5】 再生セルロース繊維糸条に糊剤をタッチ
    ローラー方式でピックアップ率を130〜170%の範
    囲で付与することを特徴とする再生セルロース繊維糸条
    のサイジング方法。
JP4017847A 1991-03-27 1992-02-03 経品位の良好な織物及びそのサイジング方法 Pending JPH0598532A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008058869A (ja) * 2006-09-04 2008-03-13 Toppan Printing Co Ltd プロジェクタおよび背面投射型ディスプレイ,透過型スクリーン

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