JPH0597961A - 硬質ポリウレタンフオーム及びその製造方法と断熱材並びにそれを用いた冷蔵庫 - Google Patents

硬質ポリウレタンフオーム及びその製造方法と断熱材並びにそれを用いた冷蔵庫

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JPH0597961A
JPH0597961A JP3260227A JP26022791A JPH0597961A JP H0597961 A JPH0597961 A JP H0597961A JP 3260227 A JP3260227 A JP 3260227A JP 26022791 A JP26022791 A JP 26022791A JP H0597961 A JPH0597961 A JP H0597961A
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foam
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フロン規制の対象となるCFCやその代替物質
を完全に含まない、ノンフロンの硬質ポリウレタンフォ
ームを得ることを目的とする。 【構成】発泡剤として水を使用すると共に、ポリオール
成分として、トリレンジアミンにEOとPOを付加して
得られるOH価270〜330のポリオール65〜85
重量%、及びメチルグルコシドにPOを付加して得られ
るOH価400〜460のポリオール15〜35重量%
のポリオール混合物を使用し、かつ、特定分子量構造の
ポリアルキレングリコールシリコーンブロック共重合体
を整泡剤として組合せて使用するものである。 【効果】これにより、ノンフロンで、しかもバランスの
とれた物質を有し、特に面材との接着性や寸法安定性に
優れ、ボイドの少ない硬質ポリウレタンフォームが得ら
れ、大気汚染規制対象のCFCを100%削減でき、オ
ゾン層破壊の恐れが全くなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡剤に水を使用し
た、特に面材との接着性に優れ、ボイドの少ない硬質ポ
リウレタンフォーム及びその製造方法と断熱材並びにそ
れを用いた冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】硬質ポリウレタンフォームとしては、従
来からポリオール成分とイソシアネート成分とを、発泡
剤、整泡剤及び触媒の存在下において反応させたものが
良く知られている。従来技術では、独立気泡を有し優れ
た断熱性を示す硬質ポリウレタンフォームを生産性良く
得るために、上記発泡剤としては、そのほとんどが低沸
点の例えばトリクロロモノフルオロメタンの如きフルオ
ロカーボン系発泡剤が使用され、これに水を加えて水と
イソシアネートとの反応によって発生するCO2ガスを
補助発泡剤として併用することが多い。
【0003】なお、この種の硬質ポリウレタンフォーム
の製造方法に関連する従来技術としては、例えば特開昭
59−84913号及び特開昭62−81414号公報
等が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術にお
いて、発泡剤として常用されているトリクロロモノフル
オロメタン(CCl3F)は、難分解性CFC(Chl
oro FluoroCarbon)の一つである。こ
の種の難分解性CFCが大気中に放出されると成層圏に
おけるオゾン層破壊や温室効果による地表温度上昇が生
じるとされ、近年世界的な環境汚染問題となり、現在、
これらの難分解性CFCの生産量及び消費量が規制され
ており、いずれ使用できなくなる。
【0005】前述の通り、上記従来技術では発泡剤とし
てトリクロロモノフルオロメタンと水を併用したものが
ほとんどであるが、最近では発泡剤中の水の配合量を増
加したり、あるいは規制対象外の代替物質を使用して上
記トリクロロモノフルオロメタンの使用量を削減する検
討が種々行われている。
【0006】また、発泡剤の全てに水を使用して硬質ポ
リウレタンフォームを得ることもできるが、バランスの
とれた物性を有する硬質ポリウレタンフォーム、特に面
材との接着性や寸法安定性に優れ、ボイドの発生が少な
いものは、まだ得られていない。なお、ボイドとは、発
泡時の気泡成長中に破泡してフォームに亀裂が入り、そ
こにガスが溜って生じた空洞のことをいう。フォームは
面材と接触して流動するため、整泡力や粘弾性のバラン
スが悪いと破泡してボイドが生じる。特に、独立気泡の
場合は気泡内圧が高くなるため、破泡したときに亀裂が
入りやすく、そこで整泡剤の選択が重要となる。
【0007】したがって、本発明の目的は上記従来の問
題点を解決することにあり、その第1の目的は発泡剤と
してトリクロロモノフルオロメタン等のフルオロカーボ
ン系発泡剤(代替物質を含む)を全く使用せず、全て水
を使用し、バランスのとれた物性を有する、特に面材と
の接着性や寸法安定性に優れ、ボイドの発生が少ない改
良された硬質ポリウレタンフォームを、第2の目的はそ
の製造方法を、第3の目的はそれにより形成された断熱
材を、そして第4の目的はそれを用いた冷蔵庫を、それ
ぞれ提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、
(1)ポリオール成分とイソシアネート成分とを水を含
む発泡剤、整泡剤及び触媒の存在下で反応させて成る硬
質ポリウレタンフォームであって、前記ポリオール成分
が、(a)トリレンジアミンにエチレンオキシド及びプ
ロピレンオキシドを付加して得られるOH価270〜3
30のポリオール65〜85重量%、及び(b)メチル
グルコシドにプロピレンオキシドを付加して得られるO
H価400〜460のポリオール15〜35重量%のポ
リオール混合物から成り、かつ前記整泡剤が下記の一般
式(1)で表わされるポリアルキレングリコールシリコ
ーンブロック共重合体を使用して成る硬質ポリウレタン
フォームにより、達成される。
【0009】
【化3】
【0010】上記第2の目的は、(2)ポリオール成分
とイソシアネート成分とを発泡剤、整泡剤及び触媒の存
在下において反応させて形成する硬質ポリウレタンフォ
ームの製造方法において、前記発泡剤として水を使用す
ると共に、前記ポリオール成分が、(a)トリレンジア
ミンにエチレンオキシド及びプロピレンオキシドを付加
して得られるOH価270〜330のポリオール65〜
85重量%、及び(b)メチルグルコシドにプロピレン
オキシドを付加して得られるOH価400〜460のポ
リオール15〜35重量%のポリオール混合物から成
り、そのポリオール混合物の平均OH価が300〜36
0であるものを使用し、かつ前記整泡剤が下記の一般式
(1)で表わされるポリアルキレングリコールシリコー
ンブロック共重合体を使用して成る硬質ポリウレタンフ
ォームの製造方法により、達成される。
【0011】
【化4】
【0012】また、上記第2の目的は、(3)上記イソ
シアネート成分が、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネート及びこれらイソシアネートの変性物
の少なくとも1種から成り、その使用量を上記ポリオー
ル混合物成分のOH基に対する前記イソシアネート成分
のNCO基の比率NCO/OHが0.9〜1.1となる
ようにした上記(2)記載の硬質ポリウレタンフォーム
の製造方法により、さらにまた、(4)上記発泡剤の水
が、ポリオール成分100重量部に対し4〜6重量部で
ある上記(2)もしくは(3)記載の硬質ポリウレタン
フォームの製造方法により、達成される。
【0013】上記第3の目的は、(5)上記(1)記載
の硬質ポリウレタンフォームから成る断熱材により、達
成される。
【0014】そして、上記第4の目的は、(6)上記
(5)記載の硬質ポリウレタンフォームから成る断熱材
にて断熱部を構成した冷蔵庫により、達成される。
【0015】
【作用】本発明は、前述のとおり発泡剤として全て水を
使用し、かつ、特殊な組成の混合ポリオール組成物と整
泡剤とを組合せて使用することを特徴としている。一般
に水を発泡剤として使用した場合は、水とイソシアネー
トとの反応による尿素結合の生成が増大するため、得ら
れるフォームが脆くなり面材との接着性が極端に低下す
る。このためポリオール成分の改良等が必要であるが、
接着性改良のため低官能、低OH価のポリオールを使用
するとポリマーの強度が低下し、寸法安定性の低下やボ
イドが発生しやすくなる等の問題が生じ、これらの物性
バランスがとれた硬質ポリウレタンフォームを得ること
は困難であった。
【0016】そこで本発明では、混合ポリオール組成物
として前述の通り、(a)トリレンジアミンにエチレン
オキシド及びプロピレンオキシドを付加して得られるO
H価270〜330のポリオール65〜85重量%、及
び(b)メチルグルコシドにプロピレンオキシドを付加
して得られるOH価400〜460のポリオール15〜
35重量%のポリオール混合物で、そのポリオール混合
物の平均OH価が300〜360であるものを使用する
ことにより、ポリマーの強度を保持し、寸法安定性を低
下させることなく面材との接着性を確保することができ
るようにした。
【0017】特に、前記ポリオール混合物の平均OH価
は、300を下まわると寸法安定性が低下し、360を
超えると接着性が低下するので、OH価は300〜36
0であることが安定した硬質ポリウレタンフォームを得
る上で望ましい。
【0018】さらに本発明では、整泡剤として前述の通
り、下記の一般式(1)で表わされるポリアルキレング
リコールシリコーンブロック共重合体を上記混合ポリオ
ール組成物と組合せて使用することにより、フォーム成
長中の気泡強度が向上し破泡しにくくなり、ボイドの発
生が極めて少ない優れた硬質ポリウレタンフォームを得
ることを可能にしたものである。
【0019】
【化5】
【0020】上記整泡剤は、ポリオール成分100重量
部に対し0.5〜5重量部、好ましくは2〜4重量部使
用することが望ましい。この整泡剤の役割はポリオール
混合物の組成と同様に極めて重要である。そこで整泡剤
の役割について付記すると、次ぎのような機能を挙げる
ことができる。 (1)乳化作用…撹拌混合時に均一混合状態をつくる。 (2)表面張力低下作用…まき込みガスを細分化し気泡
の核を生成、また、気泡成長時に気泡の合体を防止し、
均一な気泡を生成する。 (3)表面粘弾性…気泡成長時の破泡を防止し、独立気
泡を生成する。 なお、これらの機能は、整泡剤の分子量設定や、使用す
るポリオールの組成により大きく変動する。
【0021】一方、本発明に使用されるイソシアネート
成分としては、例えばジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネート及びこれらを部分的に種々の方法や
化合物で変性したイソシアネートなどが好ましく、これ
らのいずれか1種、もしくは2種以上を混合して使用し
てもよい。また、その使用量は上記ポリオール混合物成
分のOH基に対する前記イソシアネート成分のNCO基
の比率NCO/OHが0.9〜1.1となるようにする
ことが好ましく、特に好ましくはNCO/OH=1.0
である。
【0022】発泡剤は、本発明では水を使用し、ポリオ
ール成分100重量部に対し、4〜6重量部、好ましく
は4.5〜5.5重量部使用する。
【0023】また、本発明で使用される触媒としては、
例えばテトラメチルヘキサメチレンジアミン、トリメチ
ルアミノエチルピペラジン、ペンタメチルジエチレント
リアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルプロピ
レンジアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチ
ルエチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシアルアミ
ン、ジメチルベンジルアミン、メチルモルホリン、エチ
ルモルホリン、N置換イミダゾールなどの第3級アミン
類が好ましく、これらを2種以上混合して使用してもよ
い。これらの触媒は、ポリオール成分100重量部に対
し0.3〜10重量部、好ましくは1〜5重量部使用さ
れる。
【0024】本発明の硬質ポリウレタンフォームとして
は、必要に応じて通常用いられている難燃剤、充填剤、
強化繊維、着色剤等の添加剤を含有させることもでき
る。
【0025】本発明の硬質ポリウレタンフォームは、ワ
ンショット法、準プレポリマー法、プレポリマー法、ス
プレー法、その他種々の周知の方法によって製造できる
が、なかでもワンショット法が好ましく用いられる。
【0026】また、硬質ポリウレタンフォームの製造
は、当業界で用いられている通常の発泡機で行えば良
く、例えばプロマート社製PU−30型発泡機等が用い
られる。
【0027】発泡条件は、発泡機の種類により多少異な
るが、通常は液温20〜40℃、吐出圧力80〜150
kg/cm2、吐出量15〜30kg/min、型温3
0〜60℃が好ましく、更に好ましくは液温30℃、吐
出圧力120kg/cm2、吐出量25kg/min、
型温45℃である。
【0028】本発明により得られる水発泡の硬質ポリウ
レタンフォームは、密度が自由発泡密度で23〜29k
g/m3、パネル発泡密度が35〜42kg/m3であ
り、面材との接着性に優れ、かつ寸法安定性は従来のト
リクロロモノフルオロメタンを用いた硬質ポリウレタン
フォームと同等もしくはそれ以上で、ボイドの発生につ
いては従来品に比べ極めて少ない。さらに、断熱特性や
流動性にも優れており断熱材としてバランスのとれた物
性が得られる。
【0029】このため、特に冷蔵庫等の断熱材として極
めて優れており、さらにその他の電気機械器具、建築構
造物や車輌等の断熱材あるいは断熱成形品として有効に
使用することができる。さらにまた、これらの断熱材と
しての用途のほかに比重が小さく、かつ硬質である性質
を利用して、漁業用ブイ、その他の浮力材としても有効
に使用できる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比しなが
ら、さらに詳細に説明する。
【0031】なお、実施例の説明の中で、特にことわり
のない限り「部」及び「%」は重量による。
【0032】〈比較例1〜2〉ポリオール成分として表
1に示す平均OH価465のポリオール混合物100部
(但し、EOはエチレンオキシド、POはプロピレンオ
キシドの略)、発泡剤として水1.5部とトリクロロモ
ノフルオロメタン(CFCの1種)46部(但し、比較
例2は水5.5部のみ)、触媒としてテトラメチルヘキ
サメチレンジアミン(花王社製の商品名:カオーライザ
ーNo1を使用)とトリメチルアミノエチルピペラジン
(花王社製の商品名:カオーライザーNo8を使用)と
を2:1に混合したもの2.5部、整泡剤として従来の
有機シリコーン系化合物(日本ユニカー社製の商品名:
L−5340を使用)1.5部、そしてイソシアネート
成分としてジフェニルメタンジイソシアネート(NCO
%=31のもの)必要量(NCO/OH=1.10)を
使用し、液温20℃で発泡硬化させた。
【0033】〈実施例1〜6〉及び〈比較例3〜5〉 ポリオール成分として表1に示す平均OH価313〜3
52のポリオール混合物100部、発泡剤として水4.
0〜5.0部、触媒としてトリメチルアミノエチルピペ
ラジンとエチルモルホリン(花王社製の商品名:カオー
ライザーNo22を使用)とを1:1に混合したもの
2、5部、整泡剤として表2に示す実施例8のもの2.
0部(但し、比較例3は比較例1と同じ整泡剤を使
用)、そしてイソシアネート成分としてジフェニルメタ
ンジイソシアネート(NCO%=31のもの)必要量
(NCO/OH=1.00)を使用し、液温30℃で発
泡硬化させた。
【0034】〈実施例7〜12〉及び〈比較例6〜9〉 表1の実施例3と同一組成で、整泡剤として表2に示す
分子構造のものを使用し、液温30℃で発泡硬化させ
た。
【0035】以上の結果を表1及び表2に示す。なお、
表1及び表2において、各試料の物性は次のような評価
方法により調べた。
【0036】(1)自由発泡密度:内寸法200×20
0×200mmの材質がベニア材の型の中で発泡を行っ
た場合のコア密度(kg/m3)。
【0037】(2)パネル発泡密度:内寸法400W
(幅)×600L(長さ)×35T(厚さ)mmの材質
がアルミの型の中で、型温40℃で発泡を行った場合の
全体密度(kg/m3)。
【0038】(3)接着性:上記(2)項と同一の型の
内側に50W×150L×0.5Tmmの塗装鉄板を貼
り付け、型温40℃で発泡を行った後6分で脱型し、そ
の直後に前記の塗装鉄板を長さ方向に引きはがしたとき
の強度。
【0039】○:1.2kg/cm以上 △:0.6kg/cm以上、1.2kg/cm未満 ×:0.6kg/cm未満 (4)寸法安定性:400W×600L×35Tmmの
パネルフォームを低温側−20℃、高温側70℃で2ヶ
月間放置したときの厚さ寸法の変化率。
【0040】@:0.5%未満 ○:0.5%以上、1.0%未満 △:1.0%以上、2.0%未満 ×:2.0%以上 (5)ボイドの発生状態:内寸法300W×1,200
L×50Tmmの材質がアルミの型の中で、型温40℃
で発泡を行ったときの表層ボイドの発生状態。
【0041】@:ほとんどボイド発生せず ○:大きさ20φ以下の小ボイド若干有 △:大きさ20φ以下の小ボイド多数有 ×:大きさ20φを超える大ボイド多数有
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】表1及び表2から明らかなごとく、比較例
1は、従来のポリオール成分に発泡剤として水とトリク
ロロモノフルオロメタンを使用した従来の代表的硬質ポ
リウレタンフォームの例を示したものである。特性は良
好であるが、今や環境問題となっているCFC発泡剤を
使用したものである。
【0045】一方、比較例2は、比較例1の発泡剤を全
て水にしただけのものであり、環境問題はないが比較例
1に比べ接着性及び寸法安定性が劣り、好ましくない。
また、比較例3は、本発明のポリオール組成に発泡剤と
して水を用い、整泡剤として従来の比較例1と同じもの
を使用した例であるが、接着性及び寸法安定性は改善さ
れているもののボイドの発生状態が著しく劣り、好まし
くない。さらに、比較例4〜5は、本発明の整泡剤を組
合せて使用したものであるが、ポリオール組成の配合割
合が本発明の範囲からはずれた例であり、ボイドの発生
状態は良好であるもののそれぞれ比較例4が寸法安定
性、比較例5が接着性に劣り、好ましくないことがわか
る。
【0046】これに対して、本発明のポリオール混合物
と整泡剤を組み合わせて使用した実施例1〜6において
は、接着性、寸法安定性いずれも優れており、かつ、ボ
イドの発生状態も従来の比較例1(過去に実用化されて
いた代表的なもの)と同等以上に優れていることがわか
る。同時に発泡密度も比較例1より大きく、全体として
バランスのとれた物性を示している。
【0047】さらに、表2の実施例7〜12及び比較例
6〜9は、実施例3と同一の組成で、整泡剤の分子量構
造を変化させてボイドの発生状態との関係を調べたもの
である。これより、本発明の分子量範囲のものを使用し
た実施例7〜12についてはボイドの発生が少なく、好
ましいが、本発明の分子量範囲からはずれた比較例6〜
9はボイドの発生が著しく多く、好ましくないことがわ
かる。
【0048】とりわけ、実施例3に示したように、ポリ
オール成分として(a)成分80%及び(b)成分20
%のポリオール混合物を使用し、かつ、実施例8の分子
量構造を有する整泡剤を組合せて使用したものが、密
度、接着性、寸法安定性及びボイドの発生状態等の物性
バランスが最もよかった。
【0049】以上の実施例に示した如く、発泡剤として
環境破壊の恐れが全くない水を使用して、従来品と同
等、もしくはそれ以上に面材との接着性や寸法安定性に
優れ、かつボイドの発生が極めて少ない、硬質ポリウレ
タンフォームを得ることができた。このため、各種断熱
材としての品質や信頼性を向上できる効果がある。
【0050】以上の実施例では、何れもイソシアネート
成分としてジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)を使用したが、その他ポリメチレンポリフェニルイ
ソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート
(TDI)及びこれらを部分的に変成した変成イソシア
ネートなどについても同様の効果を示し、ほぼ同等の結
果が得られた。MDIにTDIを混合することも可能で
あり、その場合には接着性を維持するためにTDIの混
合比率を適量にすることが望ましく、20%以下で良好
な特性を示した。
【0051】〈実施例13〉図1は、本発明の硬質ポリ
ウレタンフォームを建築用壁材、保冷車輌の筐体等を構
成する断熱材に応用した例を示したものである。まず、
図1(a)に示したように、アルミニウムのごとき金属
板で形成された偏平な中空筐体1の注入ヘッド2から前
記実施例1〜12と同一の硬質ポリウレタンフォーム形
成用原料成分を含む混合溶液を注入し、同様の方法で発
泡、硬化させることにより、図1(b)に示す断面形状
の断熱筐体を形成した。
【0052】なお、図1(b)は、図1(a)のA−
A’断面を示したものであり、中空部には発泡、硬化し
た硬質ポリウレタンフォーム4が充てんされている。
【0053】上記混合溶液を中空筐体1へ注入するに当
っては、図面を省略したが、中空筐体1は予め保温槽内
に多数個別列に格納され35〜45℃に保温された状態
で一定量注入されたのち、注入ヘッド2が封止られる。
開口部3は混合溶液注入時のガス抜き口であり、発泡硬
化時のガス抜き口を兼ねる。このようにして得られた断
熱筐体は、住宅等の建築用壁材となることは勿論のこ
と、保冷車の外壁を構成する断熱材として、また、その
他従来から使用されている分野に有効に適用可能であ
る。
【0054】〈実施例14〉図2は、本発明の硬質ポリ
ウレタンフォームを冷蔵庫の外箱内に充てんされる断熱
材として用いた例を示したものである。すなわち、この
図は冷蔵庫外箱21の中空部に硬質ポリウレタン24を
充てんする様子を模式的に示したものである。手順とし
ては、下記のとおりである。
【0055】(1)冷蔵庫外箱21を、あらかじめ35
〜45℃に加熱した発泡治具(図示せず)に組込む。 (2)液温30℃に調節した、硬質ポリウレタンフォー
ム原液を注入ヘッド22から注入する。 (3)注入された原液は発泡し、外箱全体に充填する。 (4)注入後、アフターキュアを行ない、約6分で脱型
する。
【0056】なお、同図において、矢印25は硬質ポリ
ウレタンフォームの流れを、23はガス抜き口をそれぞ
れ示す。ガス抜きとウレタンフォームの流れを考慮し
て、冷蔵庫外箱21はθの角度で傾斜して保持されてい
る。このようにして、実施例1〜12に示したと同様の
硬質ポリウレタンフォーム原液(混合溶液)を用い、同
様の方法で発泡、硬化することにより表1の物性値を有
する硬質ポリウレタンフォームの充てんされた冷蔵庫を
製造した。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来から主発泡剤として常用しているトリクロロモノフ
ルオロメタン等のフルオロカーボン系発泡剤(代替物質
も含めて)を全く使用せず全て水を使用し、断熱材とし
てバランスのとれた物性を有する、特に面材との接着性
や寸法安定性に優れ、ボイドの発生が少ない硬質ポリウ
レタンフォームを実現することができ、その応用品を含
め初期の目的を達成することができた。このように本発
明によれば大気汚染規制対象のCFCを100%削減で
きる効果があることから、オゾン層破壊の恐れが全くな
くなり、環境保全の上からその意義は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となる断熱材の製造工程説明
図。
【図2】本発明の異なる実施例となる冷蔵庫外箱への硬
質ポリウレタンフォームの充てん状況を模式的に示した
斜視図。
【符号の説明】
1…中空筐体、 2、22…注入ヘ
ッド、3、23…ガス抜き口、 4、24…
硬質ポリウレタンフォーム、21…冷蔵庫外箱、25…
フォームの流れ方向、θ…傾斜角。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08G 18/50 101:00) C08L 75:04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオール成分とイソシアネート成分とを
    水を含む発泡剤、整泡剤及び触媒の存在下で反応させて
    成る硬質ポリウレタンフォームであって、前記ポリオー
    ル成分が、 (a)トリレンジアミンにエチレンオキシド及びプロピ
    レンオキシドを付加して得られるOH価270〜330
    のポリオール65〜85重量%、及び (b)メチルグルコシドにプロピレンオキシドを付加し
    て得られるOH価400〜460のポリオール15〜3
    5重量%のポリオール混合物から成り、かつ前記整泡剤
    が下記の一般式(1)で表わされるポリアルキレングリ
    コールシリコーンブロック共重合体を使用して成る硬質
    ポリウレタンフォーム。 【化1】
  2. 【請求項2】ポリオール成分とイソシアネート成分とを
    発泡剤、整泡剤、及び触媒の存在下において反応させて
    形成する硬質ポリウレタンフォームの製造方法におい
    て、前記発泡剤として水を使用すると共に前記ポリオー
    ル成分が、 (a)トリレンジアミンにエチレンオキシド及びプロピ
    レンオキシドを付加して得られるOH価270〜330
    のポリオール65〜85重量%、及び (b)メチルグルコシドにプロピレンオキシドを付加し
    て得られるOH価400〜460のポリオール15〜3
    5重量%のポリオール混合物から成り、そのポリオール
    混合物の平均OH価が300〜360であるものを使用
    し、かつ前記整泡剤が下記の一般式(1)で表わされる
    ポリアルキレングリコールシリコーンブロック共重合体
    を使用して成る硬質ポリウレタンフォームの製造方法。 【化2】
  3. 【請求項3】上記イソシアネート成分が、ジフェニルメ
    タンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソ
    シアネート、トリレンジイソシアネート及びこれらイソ
    シアネートの変性物の少なくとも1種からなり、その使
    用量を上記ポリオール混合物成分のOH基に対する前記
    イソシアネート成分のNCO基の比率NCO/OHが
    0.9〜1.1となるようにした請求項2記載の硬質ポ
    リウレタンフォームの製造方法。
  4. 【請求項4】上記発泡剤の水が、ポリオール成分100
    重量部に対し4〜6重量部である請求項2もしくは3記
    載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の硬質ポリウレタンフォーム
    から成る断熱材。
  6. 【請求項6】請求項5記載の硬質ポリウレタンフォーム
    から成る断熱材にて断熱部を構成した冷蔵庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012031248A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Tokai Rubber Ind Ltd ウレタン発泡成形体およびその製造方法

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