JPH0596685A - 弗素ポリマー被覆物 - Google Patents

弗素ポリマー被覆物

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JPH0596685A
JPH0596685A JP32796591A JP32796591A JPH0596685A JP H0596685 A JPH0596685 A JP H0596685A JP 32796591 A JP32796591 A JP 32796591A JP 32796591 A JP32796591 A JP 32796591A JP H0596685 A JPH0596685 A JP H0596685A
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Japan
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glass
fluororesin
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low temperature
ceramic
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JP32796591A
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Nariyoshi Owaki
成義 大脇
Katsuya Yamada
克弥 山田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス基材の透明性を著しく失うことなく,
ガラス表面に撥水性,非粘着性を付与し,しかも強固な
密着性と耐熱性を有する弗素ポリマー被覆物を提供す
る。 【構成】 低温焼結型のセラミックス及び弗素樹脂の混
合物がガラスもしくはセラミックス基材上に被覆されて
なることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,ガラス,セラミックス
等の基材表面に撥水性,非粘着性を付与し,しかも強固
な密着力と耐熱性を有する弗素ポリマー被覆物に関し,
特にガラスを基材とする場合には透明性をも兼備した被
覆物をも得ようとするものである。
【0002】
【従来の技術】従来,弗素ポリマーを用いた撥水性,非
粘着性付与物品としては,アルミやステンレス等の金属
基材上にポリアミドイミド等のバインダーを含有するプ
ライマーを介して弗素樹脂を被覆したものが一般的で,
フライパン,ホットプレート,ジャー炊飯器内釜等の厨
房用途によく用いられている。特にアルミを基材とする
場合には,このようなプライマーを用いずに,アルミ表
面にエッチング等により微細な凹凸を設けて,弗素樹脂
を物理的に密着させる方法もよく用いられている。
【0003】ガラスへのコーティングとしては,ガラス
製フライパンや,ガラス製鍋の調理面に弗素樹脂を被覆
したものが市販されているが,いずれも黒色あるいは黒
褐色の被覆であり,ガラスの特長である透明性を失って
しまうものであった。このような問題点を有するためで
あろうか,該製品群の弗素樹脂コーティングはガラス製
フライパンや鍋の底面あるいは側面の比較的下方の部分
に限られ調理物を外側から透視することのできる側面の
比較的上方やふた等には被覆がなされていない。このた
めこれらの調理器具の洗浄性は不充分なものであった。
【0004】一方ガラスへの透明な被覆としては,ガラ
ス表面の保護や破損時の破片飛散防止を目的としたシリ
コーンやアクリル系樹脂の被覆がよく行われているが,
これらのポリマーは撥水性,非粘着性が不充分である。
また,自動車のフロントガラス用のコーティングは,ワ
ックス様の一過性のものであった。すなわち,ガラスの
透明性を著しく失うことなく,ガラス表面に撥水性,非
粘着性を付与し,しかも強固な密着性と耐熱性を有する
被覆物は開発されていないのが現状である。また,セラ
ミックス上への被覆物としても充分な接着力を有するも
のは得られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,ガラス基材
の透明性を著しく失うことなく,ガラス表面に撥水性,
非粘着性を付与し,しかも強固な密着性と耐熱性を有す
る被覆物を提供しようとするものであり,ガラス製フラ
イパン,ガラス製鍋,電子レンジやオーブントースター
等の窓材等の厨房用品,家電製品や,複写機トナーボッ
クス等の事務機器,電話ボックス窓材,高層ビル窓材等
の建材,自動車のサイドミラーや,交差点に設置される
ミラー等自動車,交通安全機材,光ファイバーケーブル
のクラッドもしくは被覆等,透明性,撥水性あるいは非
粘着性,密着性あるいはさらに耐熱性を要求される広範
な分野の課題を解決しようとするものである。尚,セラ
ミックスやガラスクロスへの被覆等特段透明性が重視さ
れない用途においても本発明が有効であることはいうま
でもない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は,低温焼結型セ
ラミックス及び弗素樹脂の混合物がガラスもしくはセラ
ミックス基材上に被覆されてなることを特徴とする弗素
ポリマー被覆物である。
【0007】なお,本発明の実施の態様として少なくと
も下記が含まれる。 (イ)混合物中弗素樹脂が20重量%以上85重量%未
満含有されてなることを特徴とする上記本発明の弗素ポ
リマー被覆物。
【0008】(ロ)最外層に弗素ポリマーが被覆されて
なることを特徴とする上記本発明の弗素ポリマー被覆
物。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。
【作用】本発明で用いるガラス基材としては,ソーダ石
灰ガラス,リンケイ酸ガラス,ホウケイ酸ガラス,ホウ
ケイ酸低アルカリガラス等のケイ酸塩ガラスや,鉛ガラ
ス,バリウムガラス,弗素ガラス等の石英ガラスが代表
的にあげられるが,特に限定されるものではない。ま
た,焼入れ等による強化処理を行ったものも支障なく用
いられる。
【0010】これらのガラスは,そのまま用いてもよ
く,また,エッチングやブラスト等の粗面化を行っても
よいが,本発明においては粗面化による接着力の向上は
特段必要としない程の,塗膜の接着力が得られるので,
仮に粗面化を行うとしても,被覆物が完成した時点で著
しく透明性が失われない範囲にとどめるべきである。
尚,ガラス上に被覆を行う際には,溶剤あるいはアルカ
リ等により表面を脱脂し清浄にしておくことが必要であ
る。
【0011】本発明で用いるセラミックス基材として
は,特に限定されず幅広く適用可能であり,陶器,磁
器,レンガ,ほうろう等一般のセラミックスやいわゆる
ファインセラミックスも用いることができる。セラミッ
クスに関してもガラスの場合同様特段表面処理を必要と
はしないが除外するものではない。又,被覆を行う際の
脱脂,洗浄は必要である。
【0012】本発明で用いる低温焼結型のセラミックス
とは,シリカ,アルミナ,もしくはシリカ,アルミナ混
合物を常温〜約350℃程度の低温で,脱水縮合反応に
よって焼結されるタイプのセラミックスを指し,通常耐
久性を向上させるため,反応時硬化剤を併用して耐水,
耐アルカリ性が向上させられるタイプが好ましい。具体
的には朝日化学(株)製スミセラムシリーズや,日本合
成ゴム製のグラスカ等である。これらは,セラミックス
前駆体の水溶液あるいは水分散液等で供給され,硬化剤
を併用して用いる。
【0013】本発明で用いる弗素樹脂としては,PTF
E(ポリテトラフルオロエチレン),PFA(テトラフ
ルオロエチレン〜パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体),FEP(テトラフルオロエチレン〜ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体),ETFE(テトラフル
オロエチレン〜エチレン共重合体),CTFE(ポリク
ロロトリフルオロエチレン),PVdF(ポリ弗化ビニ
リデン)及びこれらの共重合体を粉体あるいはディスパ
ージョンの状態で該セラミックス前駆体の水溶液あるい
は水分散液に混合して用いる。
【0014】尚,全体の耐熱性を高くする目的からは,
PFAもしくはPTFEが特に好ましく用いられる。こ
れらを混合して用いてもよい。
【0015】低温焼結型セラミックスと弗素樹脂の混合
比としては,混合物中弗素樹脂を20重量%以上85重
量%未満とするのが好ましい。20重量%以下では表面
の撥水性,非粘着性が不充分であり85重量%以上にな
ると基材との接着力が不充分となる。
【0016】加工方法としては上記混合物を基材上に塗
布したのち,乾燥焼付を行うが,条件はセラミックス及
び弗素樹の素材に応じ適宜,当業者の間で知られる条件
範囲内で選択される。
【0017】尚,最外層に弗素ポリマーをさらに被覆す
ると,表面の非粘着性がより向上し,好ましい。
【0018】尚,本発明において用いる低温焼結型セラ
ミックスと弗素樹脂の混合物中に必要に応じて,カーボ
ンブラック,酸化チタン,マイカ,着色マイカ,導電性
フィラー等を混合して用いてもよい。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例を述べる。 実施例1〜2及び比較例1〜5 板ガラス(セントラル硝子製フロートガラス:表1参
照)を強化処理したものの表面をMEK(メチルエチル
ケトン)を用いて充分に脱脂したのち表2に示す配合比
に調製した弗素ポリマー分散液を厚さ約30μに塗布
し,150℃で約10分間乾燥させたのち,340℃で
20分間の焼結を行った。
【0020】
【表1】
【0021】得られた弗素ポリマー被覆物のガラス基材
と塗膜の接着力,透明性,対水接触角の初期評価及び熱
老化試験後の評価を行った。結果を表2に示す。
【0022】なお評価方法は以下の通りである。 (碁盤目試験)コーティング面にJIS K 5400
−1990,8.5.2に規定された碁盤目100ます
を作成し,この面にセロテープ(ニチバン(株))を充
分に密着させ,ただちに引き剥がす。新しいセロテープ
でこの引き剥がしを40回行い100ます中何ますが残
存しているかを評価する。
【0023】(対水接触角)協和界面科学(株)製接触
角計を用い,液滴法によって純水に対する対水接触角を
求める。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によればガ
ラス基材の透明性を著しく失うことなく,ガラス表面に
撥水性,非粘着性を付与し,しかも強固な密着性と耐熱
性を有する被覆物を得ることができるので,ガラス製フ
ライパン,ガラス製鍋,電子レンジやオーブントースタ
ー等の窓材等の厨房用品,家電製品や,複写機トナーボ
ックス等の事務機器,電話ボックス窓材,高層ビル窓材
等の建材,自動車のサイドミラーや,交差点に設置され
るミラー等自動車交通安全機材,光ファイバーケーブル
のクラッドもしくは被覆等,撥水性あるいは非粘着性,
密着性あるいはさらに耐熱性を要求される広範な分野へ
の適用ができる。尚,セラミックスやガラスクロスへの
被覆等特段透明性が重視されない用途においても本発明
が有効に適用できることはいうまでもない。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低温焼結型のセラミックス及び弗素樹脂
    の混合物がガラスもしくはセラミックス基材上に被覆さ
    れてなることを特徴とする弗素ポリマー被覆物。
JP03327965A 1991-10-09 1991-10-09 弗素ポリマー被覆物 Expired - Fee Related JP3079709B2 (ja)

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