JP2525571B2 - 複合体およびその製造方法 - Google Patents

複合体およびその製造方法

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JP2525571B2
JP2525571B2 JP60280879A JP28087985A JP2525571B2 JP 2525571 B2 JP2525571 B2 JP 2525571B2 JP 60280879 A JP60280879 A JP 60280879A JP 28087985 A JP28087985 A JP 28087985A JP 2525571 B2 JP2525571 B2 JP 2525571B2
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バイグロー ヘアズ ジヨージ
ラスロツプ モーゼ デビツド
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリマー組成物をガラスもしくはガラスセラ
ミックスのような比較的無孔質で硬い基体に塗布および
固定するための改良された方法およびこの方法によって
製造される複合体に関するものである。より詳細には、
本発明は閉鎖された表面もしくは熱的に研摩された表面
を有する基体に耐熱樹脂を塗布し、その硬化後に抗粘着
性表面を有する基体を得るものである。本発明の複合体
は特に広範囲の調理器具に適している。
(従来の技術) 耐熱性で表面エネルギーの低い有機樹脂からなる複合
体を調理器具の調理表面上に用いることは公知である。
この樹脂は非粘着性表面を形成し、調理された食品がこ
の調理表面に付着する傾向がかなり減少するため、調理
用油脂を用いる必要ははとんどなくなる。調理表面上か
ら付着残存物がなくなることによって、器具を清掃する
ために要する時間および労力が大幅に削減される。油脂
の添加は通常、嗜好上望まれる場合のみ必要となる。
従来技術において調理器具を被覆するために用いられ
た耐熱ポリマー組成物は本発明に用いるのに適当であ
る。このようなポリマー組成物には例えば、ハロゲン化
エチレン,ハロゲン化プロピレン,もしくはシリコーン
がある。ポリクロロ錫フルオロエチレンもしくは主成分
としてポリテトラフルオロエチレンを含有する混合物、
例えばポリテトラフルオロエチレンと他の重合可能な物
質との混合物は特に有用である。共重合体を用いる場合
にはポリテトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合
体を用いることが好ましい。有用な共重合体は一般に少
なくとも約60重量%のポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)と他のバインダーとして使用可能な樹脂を含有して
いる。特に有用なポリマー組成物はほぼ完全にポリテト
ラフルオロエチレンからなる。
ポリテトラフルオロエチレンのような非粘着性耐熱有
機樹脂のコーティングもしくはフィルムは一般に液状、
通常は水性分散物として塗布される。基体上のコーティ
ングは通常、その樹脂の融解温度もしくはそれ以上の温
度まで加熱し、このような温度に約10分〜約20分保持す
ることによって硬化させる。ポリテトラフルオロエチレ
ンとバインダー樹脂との典型的な混合物の場合、一般的
に硬化温度は約380℃〜約430℃、硬化時間は約20分間で
ある。
要望の高い非粘着性コーティングを有するガラスもし
くはセラミック製品の製造は困難であり、このような製
品はその潜在的な需要をほぼ満たす程度には製造されて
いない。所望の非粘着性表面を形成するような耐熱有機
樹脂は閉鎖された表面すなわち比較的無孔質な表面を有
する基体に付着するのに充分な付着力を有していない。
このように付着力が欠如しているとコーティングの失敗
を招く。この問題を解決するために様々な提案がなされ
ている。しかしながら、これらは全て高価であり、商業
的には殆ど使用されていない。例えば、基体表面に刻み
目もしくは溝を設けることによって結合はいくらが改善
されるが、製品は脆弱となる。また、基体を砂吹きもし
くはグリットブラストすることにより、いくらか結合の
改善されるような凹凸のある表面が得られるが、化学的
および機械的な酷使に対して長期間の耐性を示すには充
分なものではない。米国特許第2,562,117号は結合の問
題を克服するためにポリテトラフルオロエチレンとクロ
ム酸との混合物を用いることを教示している。この方法
によれば、毒性を有しており、米国連邦直品医薬品法に
より食品と接触する製品への使用が許可されていないク
ロム酸残分が残留する。米国特許第3,837,895号および
第3,372,053号はガラスフリットからなる予備層を基体
に融着させて結合表面を形成することを教示している。
米国特許第3,522,075号は金属酸化物からなる予備層を
基体表面上に設けて結合表面を形成することを教示して
いる。米国特許第4,311,247号は有機熱可塑性フィルム
からなる膜を用いてガラス容器を密封する方法を開示し
ている。この方法はガラス容器の縁を加熱した後に熱分
解可能な弗素含有化合物でこの縁部分を処理し、次いで
熱可塑性物質の軟化点を超える温度において膜を縁に押
し付けることからなる。英国特許第1,360,222号にはナ
トリウムイオンを含有するガラス製品の耐摩耗性を改善
する方法が記載されている。この方法はガラスをハロゲ
ン化銅蒸気に暴露してガラス表面中のナトリウムイオン
を銅イオンと交換し、次いでガラス表面をポリエチレ
ン,ポリビニルアルコール−カルナウバワックスもしく
はシリコーン樹脂で被覆することからなる(オランダ国
特許出願第7110549号)。
(発明の解決しようとする問題点) 本発明の主要な目的はガラスもしくはガラスセラミッ
クス基体にこのような基体に結合する非粘着性耐熱樹脂
を塗布する方法を提供することにある。
本発明のもう1つの目的は自然に付着もしくは結合し
ないような基体上に非粘着性耐熱樹脂を結合させること
にある。また、この樹脂は同一もしくは他の物質からな
る層を積層するためのベースもしくはプライマーコート
として使用するのに適したものとする。
本発明のもう1つの目的は結合した非粘着性耐熱樹脂
の表面層を有するガラスもしくはガラスセラミックスの
ベースすなわち基体からなる複合体を提供することにあ
る。
本発明のもう1つの目的は調理器具の製造に有用な複
合体を提供することにある。
(問題点を解決するための手段および発明の効果) 上記目的を達成するため、本発明によれば腐食し得る
1つもしくはそれ以上の成分を有するガラスもしくはガ
ラスセラミックス基体に付着性のある非粘着性耐熱樹脂
組成物を塗布するための新規な方法が提供される。この
方法は樹脂が塗布されるべき基体表面を腐食させて基体
から一成分の少なくとも一部分を除去し、使用される物
質および最終製品の適用分野に応じて約500〜約4000Å
の深さとなる相互に連結した孔を有する結合表面を形成
することからなり、これらの孔は比較的均一な直径(約
50〜30,000Å)を有し、結合表面の深さ全体にわたって
比較的均一に分散される。腐食後、この腐食した表面に
非粘着性耐熱樹脂組成物を塗布する。次いでこの樹脂組
成物を熱硬化させて表面上にほぼ連続した結合層を形成
する。
また、本発明は腐食し得る1つもしくはそれ以上の成
分を有するガラスもしくはガラスセラミック基体の腐食
した表面に非粘着性耐熱樹脂を結合させてなる複合体を
包含する。基体上の腐食した表面は約500〜約4000Åの
深さに達し、この腐食した表面の深さ内に比較的均一に
分散された比較的均一な直径(約50〜30,000Å)の相互
に連結された孔を有している。これら孔は樹脂が浸入し
て結合するための凹部を供給する。孔の深さは樹脂を受
容するのには充分であるが、基体を弱くする程には深く
ないものとする。同様に、孔の直径は樹脂の浸入が可能
となるに充分な大きさであるが、樹脂と基体との間の全
体的な結合に悪影響を与える程には大きくないものとす
る。このような観点から、孔の深さおよび直径としては
上述の範囲が採用される。
本発明は非粘着性耐熱樹脂組成物をガラスもしくはガ
ラスセラミック基体に塗布する方法に関係する。適当な
基体は腐食し得る1つもしくはそれ以上の成分を含有す
るものである。本発明の一実施態様においては熱処理に
よって相分離を示すガラス組成物が用いられる。例え
ば、ある硼珪酸ガラスは約600℃まで加熱して約1時間
この温度に保持することによって2つの相すなわちシリ
カに富んだ相と硼酸に富んだ相とに分離する。硼酸相は
基体を酸腐食させる際に除去することが好ましい。この
腐食により、非粘着性耐熱樹脂組成物を結合させるため
の均一な寸法を有する相互に連結した孔からなる高度な
微孔性表面が形成される。樹脂組成物はこの腐食した表
面に液状で均一に塗布され、次いで好ましくは融解によ
り硬化した、腐食表面に密着した固体状のほぼ連続した
フィルムを形成する。
また、本発明は上述のように基体物質の腐食した表面
状に1つもしくはそれ以上の非粘着性耐熱樹脂組成物を
連続的に積層してなる複合体を包含するものである。
上述のように、使用可能な基体には硼珪酸ガラスのよ
うな相分離可能なガラス、より詳細にはシリカに富んだ
相と硼酸に富んだ相の溶解度が異なっているアルカリ硼
珪酸が含まれる。本明細書において「ガラス」という語
は磁器もしくはほうろうガラスもしくは典型的には金属
基体に塗布されたうわぐすりを含むものである。またガ
ラスセラミックスも有用な基体である。ガラスセラミッ
クスは典型的には残存ガラス質マトリックス中に均一に
分散された比較的均一な寸法の無数の微粒子状の結晶か
らなる。残存ガラス相の溶解度は結晶相の溶解度によっ
て変化する。
理解され得るように腐食表面の多孔度は深さと共に減
少する。腐食工程によって得られる孔は典型的には円錐
形である。一般に多孔表面の孔径および深さはガラス基
体においてより大である。ガラスおよびガラスセラミッ
クス双方の特に有用な表面の腐食した表面を電子顕微鏡
で観察すると非常に均一な孔パターンが処理表面全体に
わたって認められた。
本発明の方法によって得られた表面の構造を例えばグ
リットブラストのような従来の表面生成技術によって得
られたものと比較することは特に興味深い。例えば、80
グリットのアルミナを用いて約7.02kg/cm2(1001bs/i
n2)の圧力で行なわれるグリットブラスとによれば直径
約1〜約20ミクロン、深さ約1〜約10ミクロンの傷によ
る表面粗さを有する微視的に不均一な表面が得られる。
この表面は分孔レベルにおいては接着相互作用に供する
ことはなく、表面面積のわずかな増加に直接関連しての
み接着を強化する。微孔性表面を得るための腐食は、そ
の表面に接着する有機ポリマー分子と同一の大きさを有
する一定寸法の孔を生じさせる。次いで、よく受け入れ
られている接着拡散理論すなわち分子スケールで互いに
拡散することができる物質は強力な接着を示すという理
論により、異なる物質間の接着が大いに強化される。
この機構のため、本発明の溶解度の異なった相を有す
る物質のみに適用できることが明らかである。このよう
な物質には、好ましくは結晶相に対して溶解する分子寸
法のガラス質相を含有するガラスセラミックスおよび一
方の相が好ましくは他方の相に対して溶解する可溶相と
して分子寸法で存在している相分離可能なガラスが含ま
れる。例えば従来のソーダ石灰ガラスのような非相分離
ガラスは腐食剤処理を行なっても微孔性表面を形成しな
い。平均結晶寸法が極めて大きい(>約5ミクロン)ガ
ラスセラミックスは腐食しても拡散型接着相互作用を確
実なものとするに充分な小寸法の有孔性構造をもたらさ
ないため、本発明においては使用されない。
腐食剤はガラスもしくはガラスセラミックスの1つも
しくはそれ以上の成分もしくは相を他のものより容易に
腐食する溶液である。腐食剤は好ましくは、例えば弗化
水素酸を有効成分として含有するもののような公知のも
のから選択することができる。特に有用なものは約5〜
約20重量%、より好ましくは約8〜約15重量%のNH4F・
HF水溶液である。腐食剤は典型的には液状で噴霧、はけ
塗、もしくは浸漬によって基体に塗布される。腐食剤と
基体との接触は所望の腐食が得られるに充分な時間保持
される。通常は上述の濃度の腐食剤を用いて環境温度に
おいて約10〜約20分間接触を行なえば充分である。所望
の微孔性表面を達成するためにはより長い接触時間もし
くは追加の腐食工程が必要となることもある。例えば、
ガラスセラミックスのような物品が高シリカ質の表面も
しくはうわぐすりを塗った表面を有している場合には腐
食に先立って砂吹き等によって、その表面層もしくはう
わぐすりを除去することが好ましいこともある。このよ
うな作用は層もしくはうわぐすりを腐食除去するよりも
迅速である。
腐食した表面には非粘着性樹脂組成物、好ましくはポ
リテトフルオロエチレン(PTFE)が通常は液状、普通は
分散物として塗布される。しかしながら、粉末および溶
液を用いることができる。必要に応じて基体は腐食前に
清浄化し乾燥する。樹脂組成物は適当な手段で塗布さ
れ、例えば液体の場合には噴霧、はけ塗りもしくは浸漬
等が用いられる。噴霧は好都合であり、一般にほぼ均一
なコーティングを形成する。
樹脂は典型的には約410℃である樹脂組成物の融解温
度もしくはそれ以上の温度で約20分間加熱し、次いで冷
却することによってほぼ固体状の連続したフィルムに成
形される。
例えば水性分散物のような液体中の樹脂の量は所望の
層の厚さに応じて変化させることができる。すなわち、
薄い層は約10重量%の樹脂を用いて形成することができ
る。より厚い層は85〜90重量%に達する樹脂を含有する
こともある。層の混合および平滑性は小量の潤滑剤を用
いることによって改善される。コーティング作業,接
着,耐熱性,もしくは非粘着性に実質的な悪影響を及ぼ
さないものであれば、他の成分を樹脂組成物に添加する
こともできる。例えば、層に着色を施したり、他の有用
な特性を付与するような顔料,充填剤,もしくは溶媒を
添加することができる。
非粘着性耐熱層は複数の層として設けることが好まし
く、この場合には、PTFE含量がより低いためにガラスも
しくはガラスセラミックスの表面により良好に接着する
プライマー層を最初に塗布し、次いで最適の非粘着性を
有するほぼ100%PTFEからなる外層を塗布すればよい。
非粘着性耐熱層は、液体溶媒を除去しかつ硬化温度に
おいて生じ得る発泡の問題を軽減するために典型的には
硬化に先立って比較的低温で乾燥する。好ましい乾燥温
度は約100〜約220℃であり、その時間は約3〜約6分間
である。複数の層を設ける場合には各層の乾燥工程を別
々に行なった後、最後に単一の硬化工程を行なってもよ
い。
本発明の複合体は腐食した表面層を有するガラスもし
くはガラスセラミックの基体からなる。腐食した表面層
上には非粘着性耐熱樹脂が1層もしくはそれ以上積層さ
れて結合している。場合によっては、ガラスもしくはガ
ラスセラミック基体それ自体を複合体の一部として金属
もしくはほうろう支持体のような他の基体の上に配して
結合させることができることも理解できるであろう。こ
のような複合体をオブンもしくは焼き物用器具として有
用であり、結合樹脂表面を劣化させることなく調理およ
びベーキング温度の全域に及ぶ高温で使用することがで
きる。
一般に非粘着性耐熱層の厚さは約15〜約30ミクロンの
範囲にある。より厚いものもより薄いものも使用可能で
あるが、約15ミクロンより薄くなると充分な耐摩耗性が
得られなくなることがあり、約30ミクロンよりも厚くな
ると費用に応じた付加価値が得られない。樹脂層は通
常、2層もしくはそれ以上の層として設けられる。この
ような場合、第1層すなわちプライマー層の厚さは通常
約10〜約20ミクロンの範囲にあり、被覆層(単数もしく
は複層)の厚さも通常約10〜約20ミクロンの範囲にあ
る。
(実 施 例) 以下、実施例により本発明を説明するが、これらは制
限的なものと考えられるべきではない。なお、以上にお
いて全ての割合および百分率は重量で表わされており、
全ての温度は摂氏で表わされている。
実施例I 非粘着性耐熱樹脂の結合力を7740パイレックス(PYRE
X )ガラス(PyrexはCorning Glass Works,Corning,Ne
w Yorkの登録商標である)の表面上で比較試験した。77
40パイレックスガラスはほぼ以下のような組成を有して
いる。
SiO2 81.0 Al2O3 2.0 B2O3 13.0 Na2O 4.0 試料は約600℃まで加熱し、この温度に約1時間保持
してガラス組成の相分離を得た。
最初の試料においてはガラスの表面を室温において15
分間、10%NH4F・HF水溶液で腐食させ、洗浄し、乾燥し
た。第2の試料は80グリットのアルミナを用いてグリッ
トブラストし、艶消し表面を得た。第3の試料は未処理
とした。
テトラフルオロエチレン(Xylan 樹脂8333、Whitfor
d Corporation,West Chester,PAの製品)を各試料にエ
アブラシで塗布した。次いで試料は約20分間、410℃に
おいて硬化させて各試料に厚さ約20ミクロンの硬化し融
合した樹脂表面を設けた。
冷却後、塗料等のコーティングに対して標準的に用い
られるクロスハッチテストを用いて試料のいくつかを試
験した。このテストにおいて剃刀を刃を用いて被試験料
上に2〜5mmの正方形を複数刻み込む。次いで、熱湯も
しくは5重量%洗剤熱湯溶液中に試料を15分間〜24時間
浸漬する。次いで、クロスハッチされた領域にセロファ
ンテープを貼り付け、引き剥がす。結合力はテープによ
り除去された正方形の数で測定する。
このテストにおいては、試験を反復しても、腐食した
ガラスから樹脂は除去されなかった。これに対し、グリ
ットブラストしたガラスからは50%の樹脂表面が除去さ
れ、未処理ガラスからは100%の樹脂が除去された。
他の試料に対しては「ローアングルスクライブ(low
angle scribe)」と呼ばれる試験を行なった。この試験
においては剃刀の刃を用い、両側から切断された小さな
点が生ずるように約30℃の角度で交差する2本の線が表
面に刻み込まれる。試料は水もしくは5重量%洗剤水溶
液中で煮沸した後にセロファンテープで試験した。
また別の試料には表面に対して45゜に保持した剃刀の
刃で線を刻み込み、試料の煮沸後、親指の爪もしくは堅
い金属性のへらを用いて樹脂の除去を試みる試験を行な
った。
上述の試験のいずれにおいても腐食した試料上のPTFE
の除去は認められなかったが、グリットブラストした試
料および未処理の試料はいずれも各試験に不合格であっ
た。
実施例II コーニンググラスワークス社よりコーニングウエア
(CORNING WARE )の商標で市販され、主結晶相として
β−リチア輝石固溶体を含有するガラスセラミックスの
試料を上述の実施例Iと同様に腐食処理した。すなわ
ち、試料は環境温度において15分間、10重量%NH4F・HF
水溶液中に単純に浸漬し、次いで洗浄し、乾燥した。こ
のガラスセラミックの分析値の概略を酸化物基準の重量
%で以下に示す。
SiO2 69.6 Li2O 2.7 ZnO 1.0 ZnO 0.3 TiO2 4.7 As2O3 0.8 MgO 2.7 Al2O3 17.6 Na2O 0.4 試料をNH4F・HFと接触させると残存ガラスは腐食除去
される。β−リチア輝石固溶体結晶の平均粒径は2ミク
ロン未満であるため、試料上には均一性を有する所望の
微孔性表面が形成される。
第1図は有孔性表面の均一性を示す透過電子顕微鏡写
真である。この顕微鏡写真は腐食した表面(第1図の上
部)と破損した表面とを比較する視界外複製(over−th
e−edge replica)からなる。顕微鏡写真基部は白線は
1ミクロンの距離を示す。
顕微鏡写真から容易に観察されるように、腐食した領
域は腐食表面と破損表面との交差部において認められる
ように約500Å(0.05ミクロン)の直径と約600Åの最大
深さを有する孔によって特徴づけられる比較的均一な微
孔性領域となっている。
次いで、キシラン(Xylan )樹脂8333をこれらの試
料に塗布し、実施例Iにおいて上述した方法と同様の方
法で硬化し、厚さ約20ミクロンの層を得た。
これらの試料はキシラン樹脂8333の塗布に先立ってグ
リットブラストした試料およびその樹脂の塗布に先立っ
て表面処理を行なわなかった試料と共に前述のクロスハ
ッチテストの対象とした。腐食した試料からのPTFEの除
去は観察されなかったが、グリットブラストした試料か
らは約50%の樹脂表面が除去され、未処理試料からは10
0%が除去された。
他の3組の試料(PTFEの塗布前に腐食したもの、グリ
ットブラストしたもの、および未処理のもの)を熱湯中
に24時間浸漬した後にクロスハッチテストの対象とし
た。腐食した試料においてはPTFEの除去が認められなか
ったが、グリットブラストした試料からは約60〜約70%
が除去され、未処理試料からは樹脂表面が完全に除去さ
れた。
実施例III 実施例IIの前駆体ガラス基本組成物を極めて微粒のβ
−石英固溶体結晶が主結晶相とし含有される透明な最終
製品が得られるように熱処理してガラスセラミック体を
形成した。このガラスセラミックの表面を室温において
10%NH4F・HF水溶液で15分間腐食させた後、洗浄し、乾
燥した。プライマーコート,中間コート,およびトップ
コートからなる3層のPTFE(それぞれ、キシラン樹脂32
31,3232,および3233)をプライマーコートは塗布後に20
0℃で10分間乾燥し、中間コートおよびトップコートは
塗布後にそれぞれ400℃で10分間硬化させることによっ
て形成した。
冷却後、試料は2つの群に分離した。第1の群につい
ては直ちに上述の標準的なクロスハッチテストを行なっ
た。第2の群は市販の皿洗い機中に配置し、2年間の皿
洗い期間に相当するシミュレーションを行なった。その
後、第2の群をクロスハッチ法によって試験した。いず
れの群の試料においても表面樹脂の損失は認められなか
った。
第2図および第3図は実施例IIIの試料に由来する走
査電子顕微鏡写真であり、本発明の基礎をなす機構を図
示するものである。第2図基部の白線は10ミクロンの長
さを表わし、第3図基部の白線は1ミクロンの長さを表
わす。
第2図はガラスセラミックの表面をグリットブラスト
することによって得た表面有孔性を示し、第3図はガラ
スセラミックスの表面を腐食させて得た表面有孔性を示
す。最も表面的な顕微鏡写真による観察においてもこれ
ら2種の試料の表面特性には有意な差異が認められる。
すなわち、第2図に示すグリットブラストした表面の孔
は極めて粗く、寸法および形状が大きく異なっており、
通常その直径は5ミクロンを超える。これに対し、第3
図に示す腐食した表面に存在する孔は極めて小さく(直
径約0.5〜1ミクロン)、寸法および形状が非常に均一
であって分子レベルにおいて接着相互作用を促進するも
のと認められることができる。
本発明の精神および範囲を逸脱することなく多くの実
施例を行なうことができることは明らかであり、しかた
がって本発明は特許請求の範囲に示す通りにのみ制限さ
れるべきものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は腐食した表面と破損した表面とを比較する視界
外複製からなる透過顕微鏡写真、 第2図は表面をグリットブラストすることによって得た
表面有孔性を示す走査顕微鏡写真、 第3図は表面を腐食させることによって得た表面有孔性
を示す走査顕微鏡写真である。

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】腐食し得る1つもしくはそれ以上の成分を
    含有するガラスもしくはガラスセラミックス基体とこの
    基体の表面に結合した非粘着性耐熱樹脂組成物とからな
    る複合体の製造方法であって、 a)腐食し得る成分の少なくとも一部分が除去されかつ
    比較的均一な約50〜30,000Åの直径を有する孔が全体に
    比較的均一に分散された深さ約500〜4000Åの結合表面
    が形成されるように前記基体表面を腐食させ、 b)この腐食した表面に非粘着性耐熱樹脂組成物の液体
    分散物を塗布し、 c)前記表面にほぼ連続的な結合コーティングが形成さ
    れるように前記樹脂組成物を硬化させることからなる製
    造方法。
  2. 【請求項2】前記基体が相分離可能なガラスであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  3. 【請求項3】前記基体が硼珪酸ガラスであることを特徴
    とする特許請求の範囲第2項記載の製造方法。
  4. 【請求項4】前記基体がガラスセラミックであることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】前記腐食が有効成分として弗化水素酸を有
    する腐食剤を用いて行なわれることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の製造方法。
  6. 【請求項6】前記腐食剤が約5〜約20重量%のNH4F・HF
    を含有する水溶液であることを特徴とする特許請求の範
    囲第5項記載の製造方法。
  7. 【請求項7】前記非粘着性耐熱樹脂組成物がポリテトラ
    フルオロエチレンを主成分として含有していることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  8. 【請求項8】前記非粘着性耐熱組成物を融解によって硬
    化することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製
    造方法。
  9. 【請求項9】前記非粘着性耐熱樹脂組成物を2層もしく
    はそれ以上の層として塗布することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の製造方法。
  10. 【請求項10】前記非粘着性耐熱樹脂組成物の厚さが約
    15〜約30ミクロンであることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の製造方法。
  11. 【請求項11】a)比較的均一な約50〜30,000Åの直径
    を有する孔が全体に比較的均一に分散され、深さ約500
    〜4000Åに腐食した表面が設けられた、腐食し得る1つ
    もしくはそれ以上の成分を有するガラスもしくはガラス
    セラミックスからなる基体と b)前記腐食した表面に結合した非粘着性耐熱樹脂とか
    らなる複合体。
  12. 【請求項12】前記基体が相分離可能なガラスであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第11項記載の複合体。
  13. 【請求項13】前記基体が硼珪酸ガラスであることを特
    徴とする特許請求の範囲第12項記載の複合体。
  14. 【請求項14】前記基体がガラスセラミックであること
    を特徴とする特許請求の範囲第11項記載の複合体。
  15. 【請求項15】前記非粘着性耐熱樹脂がポリテトラフル
    オロエチレンを主成分として含有していることを特徴と
    する特許請求の範囲第11項記載の複合体。
  16. 【請求項16】前記非熱着性耐熱樹脂がほぼ完全にポリ
    テトラフルオロエチレンからなることを特徴とする特許
    請求の範囲第15項記載の複合体。
  17. 【請求項17】前記非粘着性耐熱樹脂の厚さが約15〜30
    ミクロンであることを特徴とする特許請求の範囲第11項
    記載の複合体。
  18. 【請求項18】前記非粘着性耐熱樹脂が融解しているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第11項記載の複合体。
  19. 【請求項19】前記基体が金属支持体に結合されている
    ことを特徴とする特許請求の範囲第11項記載の複合体。
  20. 【請求項20】前記基体が相分離可能なガラスであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第19項記載の複合体。
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