JPH0594676A - 光磁気記録装置 - Google Patents

光磁気記録装置

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JPH0594676A
JPH0594676A JP27637791A JP27637791A JPH0594676A JP H0594676 A JPH0594676 A JP H0594676A JP 27637791 A JP27637791 A JP 27637791A JP 27637791 A JP27637791 A JP 27637791A JP H0594676 A JPH0594676 A JP H0594676A
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signal
magneto
recording
optical
magnetic field
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JP27637791A
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Seiichiro Satomura
誠一郎 里村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1つの光源で情報の記録、消去、ベリファイ
を1回のプロセスで行い記録時間を短縮する。 【構成】 1つの光源と、この光源から照射された光ビ
ーム及び記録信号に応じて変調された磁界の相互作用に
よって、光磁気記録媒体上に情報を記録する手段と、こ
の記録手段の記録時に前記光源の記録媒体からの反射光
または透過光を検出して情報を再生する手段と、情報記
録のタイミングを前記記録媒体上に残存する旧データと
ずらす手段とを設け、前記再生手段で再生される光磁気
信号の旧データからの干渉をなくすことによって、記録
と同時に再生された光磁気信号を用いてのベリファイを
可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光と磁気の相互作用に
よって情報を記録する光磁気記録装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の光磁気記録装置では、情
報の記録プロセスは消去と記録及びベリファイ(試し再
生)の3つのプロセスが必要であった。しかし、このよ
うな記録方法では記録に時間を要するため、記録時間を
短縮することを目的として、3つのプロセスを1回で行
うことが研究されている。例えば、消去と記録を同時に
行う、即ち消去すべき旧データの上に直接新データを記
録するという重ね書き(オーバライト)が検討されてい
る。もちろん、重ね書きの後、再生用の光ビームを用い
てベリファイが行われる。重ね書きを行うには、従来一
般的であった光変調方式とは違い、光ビームは一定強度
として磁界の向きを記録信号に応じて切換えるという磁
界変調方式が有効な記録方式として使用される。
【0003】図12は、上記重ね書きを行うための磁界
変調方式の構成を概略的に示した図で、30は情報記録
媒体であるところの光磁気ディスク、31は消去及び記
録用の光源である半導体レーザ、32は再生用光源とし
て使用される半導体レーザである。情報を記録する場
合、半導体レーザ31の光ビームは各種レンズなどで光
学的処理を施すことにより、微小光スポットに絞られて
光磁気ディスクの情報トラック上に集光される。一方、
磁気ヘッドである電磁石33から記録信号に応じて変調
されたバイアス磁界が媒体上に印加される。情報トラッ
ク上には以前の旧データが残っているが、以上の光スポ
ットの照射による媒体の昇温作用及び記録部位への磁界
印加作用によって、記録部位の磁化方向は印加された磁
界の方向に向き、情報トラック上に新たなデータが記録
される。従って、旧データの消去を行うことなく、新た
なデータの記録が行え、消去と記録を同時に行うことが
できる。そして、記録直後に半導体レーザ32から再生
用の光ビームが情報トラック上に照射され、その反射光
から記録情報を検出してベリファイが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】ところで、以上の
ように消去、記録、ベリファイを1回で行うためには、
2つの光ビームが必要であり、そのためには図12の例
のように光源の半導体レーザを2つ用いるか、あるいは
1つの半導体レーザの光ビームを2つに分光する必要が
ある。しかし、半導体レーザを2つ用いると、そのレー
ザビームの位置調整や位置制御が困難であり、また1つ
の半導体レーザの光ビームを2つに分光する方式では、
それぞれの光ビームの光量が小さくなってしまう。そこ
で、この問題点を解決するために、図13に示すように
消去、記録、ベリファイ用の光源として1つの半導体レ
ーザ34を使用し、記録と同時に光磁気信号を検出して
ベリファイを行うことにより、1つの光ビームで消去、
記録、ベリファイを1回で行うことが考えられる。しか
しながら、図13の方式では、ベリファイ時に再生され
た光磁気信号には、そのとき記録された信号成分と旧デ
ータの信号成分が混在するために、この信号をそのまま
ベリファイ用の信号として用いるわけにはいかず、やは
り1つの光ビームで消去、記録、ベリファイを良好に行
うことは困難であった。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、その目的は情報トラック上の旧データの干渉を
除去することにより、光源は1つでありながら情報の消
去、記録、ベリファイを1回のプロセスで行えるように
した光磁気記録装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、1つの
光源と、この光源から照射された光ビーム及び記録信号
に応じて変調された磁界の相互作用によって光磁気記録
媒体上に情報を記録する手段と、この記録手段の記録時
に前記光源の記録媒体からの反射光または透過光を検出
して情報を再生する手段と、この再生手段で再生された
光磁気信号及び記録信号から前記記録媒体上に残存する
旧データの信号成分を描出し、得られた信号に同期した
クロック信号を生成する手段と、このクロック信号によ
り前記記録手段の磁界の反転タイミングを指示し、情報
記録のタイミングを旧データとずらす手段と、前記再生
手段で再生された光磁気信号から記録された信号のエッ
ジを検出し、情報記録と並行してベリファイを行う手段
とを有することを特徴とする光磁気記録装置によって達
成される。
【0007】また、本発明の目的は、光磁気記録媒体に
磁界変調によって情報を記録する手段と、光磁気効果に
よって記録された情報を再生する手段とを有し、情報を
記録する際に磁界が反転する直前の光磁気信号レベル
と、磁界が反転した直後の光磁気信号レベルとを比較す
ることにより、記録が正しく実行されたことを判断する
ことを特徴とする光磁気記録装置によって達成される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して詳細に説明する。最初に、光磁気記録媒体の特性及
び磁界変調方式による記録プロセスについて説明する。
まず、図6に磁界変調方式に用いられる光磁気記録媒体
の特性を示す。光磁気記録媒体は2層構造となってお
り、保磁力は大きいがキューリー温度は低い記録層41
と、保磁力は小さいがキューリー温度は高い再生層42
から構成される。次に図7を参照して記録プロセスにつ
いて説明する。図7(a)は光磁気記録媒体40の初期
状態を示しており、この状態では記録層41、再生層4
2とも磁化の方向は不定である。なお、図中のa点を情
報記録部位とする。この状態で、光源から光スポットを
照射すると、図7(b)に示すように記録層41はキュ
ーリー温度に達して磁性はなくなるが、再生層41はキ
ューリー温度が高いので、磁性を持っている。そこで、
マグネットコイル43により媒体面に磁界を印加する
と、図7(c)に示すように再生層41は保磁力が小さ
いために、外部磁界の変化に敏感に反応し、再生層41
の磁化の方向はその外部磁界の方向に向く。そして、記
録媒体が移動し、光スポットが照射されなくなると、記
録部位であるa点は冷却され、図7(d)に示すように
記録層41は、再生層42と同方向に磁化される。これ
により、記録層41の磁化方向は固定された状態とな
り、記録信号に対応した情報磁区が記録される。この場
合、記録層と再生層の2層構造では、キューリー温度よ
りも低いと、記録層41との交換結合力によって再生層
42の反転磁界は外部磁界よりも大きくなる。つまり、
常温では記録層41はもとより再生層42も外部磁界の
影響を受けず、磁化方向を固定することができる。な
お、図7(a)〜(d)にはそれぞれの記録プロセスに
おける記録層と再生層の磁界−磁化曲線を示している。
【0009】次に、光源のレーザビームの光スポットを
観察すると、図8に示すように光スポットの光強度分布
は、通常ガウス分布となる。この光スポットを光磁気記
録媒体に照射した場合、光スポットの中心ほど高温とな
る。そして、その温度が媒体固有の記録温度以上になる
と、その領域は外部磁界に敏感に反応し、外部から印加
されるバイアス磁界によって情報磁区が記録される領域
となる。次に、この光スポットを媒体の情報トラックに
沿って移動させると、より長い時間光を受けていた領域
が高温となるので、図8に示すようにトラック上の高温
領域44、つまり記録領域の中心は、光スポット全体で
あるところの光磁気信号検出領域45、即ち再生領域の
中心からずれる。もし、この記録領域と再生領域が完全
に一致していれば、磁界を反転させる前の光磁気信号
と、磁界を反転した後の光磁気信号を比較することによ
り、情報が正しく記録されたことを判断することができ
る。ところが、実際には記録領域と再生領域が一致しな
いため、次の2つの問題がある。
【0010】(1) 記録領域は再生領域の中の一部で
あるため、再生信号は記録領域から得られた信号成分
と、それ以外の領域、特に旧データの記録されている領
域の信号成分の合成信号となる。
【0011】(2) 記録媒体は常に移動しているが、
当然ながら次の瞬間に入力される旧データの成分がどう
なっているかは予測できない。
【0012】図9は以上の微小光スポットを拡大して示
した図である。図9では記録領域をA、再生領域をB、
再生領域Bの中の記録領域Aではない領域をCとして示
している。記録領域Aにおいては、光磁気信号は図10
に示すように外部磁界に従って敏感に反応し、記録媒体
に何らかの欠陥がある場合は、このような反応はしなく
なる。なお、図10に示すΔTは外部磁界の立上り、立
下り時間である。また領域Cにおいては旧データを読取
ることになり、再生された信号の中にこの旧データの信
号成分が含まれることになる。従って、本発明では領域
Cの旧データの信号が領域Aの信号に干渉しないように
し、これによって再生信号が新データと旧データの混在
する信号であってもベリファイを行えるようにし、もっ
て1つの光源でありながら情報の消去、記録、ベリファ
イを1回のプロセスで行うことを可能としたものであ
る。
【0013】そこで、以上の基本的な考え方を基に本発
明の一実施例について説明する。図1は本発明の光磁気
記録装置の一実施例を示したブロック図である。図1に
おいて、1は情報記録媒体として使用された光磁気ディ
スクである。光磁気ディスク1は、前述したように記録
層と再生層の2層構造であり、以上詳細に説明した磁界
変調方式によって情報が記録される。また光磁気ディス
ク1の周辺の構成は図13に示したような構成となって
おり、光源として1つの半導体レーザが設けられ、更に
光磁気ディスク1の近傍には、磁気ヘッドである電磁石
が配設されている。1つの半導体レーザは情報の消去、
記録、ベリファイ用として使用され、詳しく後述するよ
うに消去、記録と同時にベリファイが行われる。また、
情報記録時においては、磁気ヘッドである電磁石から記
録信号に応じて変調された磁界が光磁気ディスク1に印
加される。
【0014】2はディレイ3、ローパスフィルタ4、非
線形アンプ5から構成された光磁気等価回路である。デ
ィレイ3は記録信号S1を所定時間遅延させるもので、
その遅延時間は記録信号S1が後述するラッチ9を経由
して光磁気ディスク1に記録され、更に光磁気信号S3
として再生されるまでの遅延時間に等しくなるように設
定されている。つまり、光磁気等価回路2は情報を光磁
気ディスク1に記録し同時に再生したときの信号伝送特
性と同じ伝送特性をもっている。また、ローパスフィル
タ4は光磁気ディスク1に信号を記録し、同時に再生し
たときのMTFを考慮した特性に設定され、非線形アン
プ5は記録感度、再生感度の非線形性を考慮してその特
性が設定されている。6は光磁気等価回路2の出力信号
S2と光磁気ディスク1から情報記録と同時に再生され
た光磁気信号S3の差動検出を行う差動アンプである。
差動アンプ6で得られた信号S4は、図9で説明したよ
うな旧データの信号、つまり領域Cの信号成分となる。
7は差動アンプ6の出力信号S4に同期したクロック信
号S5を生成するためのPLL、8はこのPLL7のク
ロック信号を遅延するための遅延回路である。遅延回路
8の遅延時間としては、光磁気等価回路2の出力信号S
2と差動アンプ6の出力信号S4との位相差即ち光磁気
信号S3の中の図9で説明した領域Aの信号成分と領域
Cの信号成分との位相差が0.5T(Tは記録クロック
の周期)となるように設定することが好ましい。
【0015】9は遅延回路8で遅延されたクロック信号
S6によって、記録データをラッチするラッチ回路であ
る。つまり、このラッチ回路9はクロック信号S6のタ
イミングで磁界を反転し、その出力信号S7によって光
磁気ディスク1に印加する磁界を変調する。これによ
り、情報を記録するときに記録信号のタイミングが旧デ
ータとずらされる。10は光磁気ディスク1から再生さ
れた光磁気信号S3をΔT遅延させる遅延回路、11は
この遅延回路10の出力と光磁気信号S3の差動検出を
行う差動アンプである。光磁気ディスク1から再生され
た光磁気信号S3は、磁界が反転すると媒体欠陥がな
く、正しく記録されていれば即時反応する。この光磁気
信号S3と遅延回路10でΔT遅延をさせた信号との差
を差動アンプ11によって求めれば、得られた差動出力
信号S8は光磁気信号S3の変化量を示す信号となる。
12及び13は差動アンプ11の出力信号S8と正、負
の所定値を比較してエッジが正しく記録されたことを示
すパルス信号S9,S10を出力するコンパレータ、1
4及び15はコンパレータ12,13の各出力信号S9
及びS10をラッチするためのラッチ回路である。16
は上記遅延回路8のクロック信号S6を更にΔT遅延さ
せるための遅延回路であり、その出力信号S11はラッ
チ回路14,15にラッチ動作のタイミングを指示する
信号として出力される。従って、ラッチ回路14,15
では遅延回路16のクロック信号S11によりコンパレ
ータ12,13の出力信号をラッチすることによって、
立上りエッジに相当する信号S12と、立上りエッジに
相当する信号S13を得ることができる。ΔTは磁界を
反転させるのに必要な時間である。17は記録信号S1
を所定時間遅延するためのディレイ回路であり、このデ
ィレイ出力信号S14と、上記立上り及び立下りエッジ
に相当する信号S12,S13を比較することによっ
て、ベリファイを行う。
【0016】次に、本実施例の動作を説明する。図2は
上記実施例の各部の信号波形を示した図で、図2(a)
は記録信号S1、図2(b)は光磁気等価回路2の出力
信号S2である。記録信号S1は半導体レーザによる光
ビームの照射及び磁気ヘッドによるバイアス磁界の印加
によって、光磁気ディスク1の情報トラック上に記録さ
れる。同時に光磁気ディスク1から記録情報が読出さ
れ、図2(c)に示すように光磁気信号S3が再生され
る。この光磁気信号S3には記録信号成分のほかに旧デ
ータの信号成分が含まれ、新データと旧データ成分が混
在している。光磁気信号S3は差動アンプ6で光磁気等
価回路2の出力信号S2と差がとられ、図2(d)に示
すように旧データの信号成分S4のみが取出される。こ
の信号S4はPLL7に出力され、図2(e)に示すよ
うに信号S4に同期したクロック信号S5が生成され
る。また、このクロック信号S5は遅延回路8に送ら
れ、図2(f)に示すように0.5T遅延される。遅延
回路8で遅延されたクロック信号S6はラッチ回路9に
データをラッチするタイミング信号として出力され、そ
の結果図2(g)に示すようにデータをラッチした信号
S7が得られる。この信号S7は磁気ヘッドの磁界を反
転する信号として使用され、従って記録時においてはこ
の信号S7によって磁界が変調される。以上により、情
報を記録する場合に記録情報のタイミングが旧データと
ずらされ、旧データが記録データに干渉しないようにな
っている。このことは、記録と同時に読出される光磁気
信号S3によってベリファイを行う場合に、旧データの
信号成分が干渉することを有効に防止し、従来困難であ
った1つの光ビームを用いてのベリファイを可能とする
ものである。
【0017】一方、光磁気ディスク1から再生された光
磁気信号S3は、遅延回路10でΔT遅延され、差動ア
ンプ11ではその遅延出力と光磁気信号S3との差を検
出することで、図2(h)に示すように光磁気信号S3
の変化量を示す信号S8が生成される。この信号S8は
コンパレータ12及び13で正、負の所定値と比較さ
れ、図2(i)に示すようにコンパレータ12からエッ
ジを示す信号S9、及び図2(j)に示すようにコンパ
レータ13からエッジを示す信号S10がそれぞれ出力
される。また、上記遅延回路8の出力信号S6は、図2
(k)に示すように遅延回路16で更にΔT遅延され、
クロック信号S11としてラッチ回路14及び15にそ
れぞれ出力される。ラッチ回路14,15では、このク
ロック信号S11によってコンパレータ12,13の出
力を各々ラッチし、その結果図2(l)に示すようにラ
ッチ回路14から記録情報の立上りエッジに相当する信
号S12及び図2(m)に示すようにラッチ回路15か
ら記録情報の立下りエッジに相当する信号S13が出力
される。これらの信号S12,S13は図示しないベリ
ファイ回路へ送られ、記録信号S1をディレイ17で遅
延させた信号S14(図2(n))と比較することでベ
リファイが行われる。この場合、信号S12,S13と
ディレイ出力S14のタイミングが一致すれば、記録信
号は正しく記録できたと判断され、一致しなければベリ
ファイエラーと判断される。
【0018】図3は本発明の他の実施例を示したブロッ
ク図である。この実施例は図1の実施例で示した遅延回
路10、差動アンプ11、コンパレータ12及び13、
ラッチ14及び15をデジタル回路に置換えた例であ
る。即ち、光磁気信号をADコンバータ18,19でデ
ジタル化した後、減算器20で差を求め、得られた信号
をコンパレータ21及び22で各所定値と比較し、立上
り、立下りエッジに相当する信号を生成するものであ
る。従って、このようにデジタル的に処理することによ
っても、図1の実施例と全く同等の機能を持たせること
ができる。また、図1の実施例はピットエッジ記録方式
に適しているが、ピットポジション記録方式に適用する
場合は、コンパレータ13とラッチ回路15を省いて図
4に示すような構成とすればよい。更に、PLL7とし
ては、差動アンプ6の出力信号S4が入力されないとき
は、自走中心周波数で安定して発振するものが好まし
い。例えば、図5に示すように共振回路23、アナログ
掛算器24、ローパスフィルタ25、バリキャップを用
いたLC発振器26から構成されたアナログPLLは以
上の要求に答えられる。
【0019】図11は本発明の更に他の実施例を示した
ブロック図である。図1の実施例では、光磁気等価回路
2、差動アンプ6、PLL7などを用いて記録データと
旧データのタイミングをずらすようにしたが、この実施
例はクロック信号S6を一定クロックとし、このクロッ
クを最適設定することによって、上記実施例と同様に旧
データに対して記録データのタイミングをずらすように
した例である。このクロック信号を生成する場合、例え
ばクロック信号S6をデータ記録領域より手前に配置さ
れたプリフォーマットピットを検出した信号を基準にし
て生成すればよい。従って、この実施例によれば、光磁
気等価回路2や差動アンプ6、PLL7などが不要であ
るため、上記実施例に比べて構成を簡単化することがで
きる。
【0020】なお、光磁気等価回路2のディレイ3、ロ
ーパスフィルタ4、非線形アンプ5の順序は以上の実施
例に限定されるものではなく、設計しやすいように順序
を入れ替えてもよい。また、特性の都合上あるいは設計
の都合上、いずれかを省略したり、あるいは1つの回路
で複数の機能を持つようにすることもできる。特に、ロ
ーパスフィルタ4は光磁気信号の検出器の特性によって
は、バンドパスフィルタになることもある。更に、図1
の差動アンプ6から有意な信号が得られない場合、安定
して所定周波数のクロックを出力できるように、信号有
無判別回路を設けてその出力に従って信号S4あるいは
クロック信号S5と、一定クロックとを切換えるように
してもよい。なお、PLL7としては鋭いピークの周波
数特性を持つ共振回路に置換えることもできる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、1
つの光ビームで情報の消去、記録、ベリファイを1回の
プロセスで行うことができ、記録時間を従来に比べて1
/3に短縮できるという効果がある。しかも、光ビーム
は1つであるので、光ビームの位置調整や位置制御を行
う必要がなく、また光ビームを2つに分割することもな
いので、光ビームの光量が低下するという問題点も解消
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録装置の一実施例を示したブ
ロック図である。
【図2】図1の実施例の各部の信号波形を示したタイム
チャートである。
【図3】本発明の他の実施例を示したブロック図であ
る。
【図4】ピットポジション記録方式に適する実施例を示
したブロック図である。
【図5】図1の実施例のPLLの一例を示したブロック
図である。
【図6】図1の実施例の光磁気ディスクの特性を示した
図である。
【図7】磁界変調方式の記録プロセスにおける光磁気記
録媒体の記録層と再生層の磁化の状態の変化、及び記録
層と再生層の磁界−磁化曲線の変化を示した説明図であ
る。
【図8】レーザビームの光強度の分布及び情報トラック
上の記録領域と再生領域の位置関係を示した説明図であ
る。
【図9】図8の記録領域と再生領域を拡大して示した図
である。
【図10】外部磁界と光磁気信号の関係を示した波形図
である。
【図11】本発明の更に他の実施例を示したブロック図
である。
【図12】従来の磁界変調方式における光学系の構成例
を示した構成図である。
【図13】1つの光源で消去、記録、ベリファイを1回
の工程で行おうとしたときの光学系の構成を示した構成
図である。
【符号の説明】
1 光磁気ディスク 2 光磁気等価回路 6,11 差動アンプ 7 PLL 8,10,16 遅延回路 9,14,15 ラッチ回路 12,13 コンパレータ 17 ディレイ 18,19 ADコンバータ 20 減算器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの光源と、この光源から照射された
    光ビーム及び記録信号に応じて変調された磁界の相互作
    用によって光磁気記録媒体上に情報を記録する手段と、
    この記録手段の記録時に前記光源の記録媒体からの反射
    光または透過光を検出して情報を再生する手段と、この
    再生手段で再生された光磁気信号及び記録信号から前記
    記録媒体上に残存する旧データの信号成分を描出し、得
    られた信号に同期したクロック信号を生成する手段と、
    このクロック信号により前記記録手段の磁界の反転タイ
    ミングを指示し、情報記録のタイミングを旧データとず
    らす手段と、前記再生手段で再生された光磁気信号から
    記録された信号のエッジを検出し、情報記録と並行して
    ベリファイを行う手段とを有することを特徴とする光磁
    気記録装置。
  2. 【請求項2】 前記クロック生成手段は、情報を記録し
    同時に再生するときの信号伝送特性と略同じ特性の信号
    伝送手段を有し、この手段を伝送された記録信号と前記
    再生手段で再生された光磁気信号の差動検出を行うこと
    によって、記録媒体上の旧データ信号成分を描出するこ
    とを特徴とする請求項1の光磁気記録装置。
  3. 【請求項3】 前記差動検出手段の出力信号の有無を判
    別する手段を設け、有効な旧データ信号成分が得られな
    い場合は、他のクロック生成手段からクロック信号を供
    給することを特徴とする請求項2の光磁気記録装置。
  4. 【請求項4】 前記信号伝送手段は、信号を遅らせるデ
    ィレイ、ローパスフィルタまたはバンドパスフィルタ、
    非線形アンプから構成されていることを特徴とする請求
    項2の光磁気記録装置。
  5. 【請求項5】 前記反転タイミングの指示手段は、前記
    クロック生成手段のクロック信号によって記録信号をラ
    ッチし、このラッチされた信号によりバイアス磁界を変
    調することを特徴とする請求項1の光磁気記録装置。
  6. 【請求項6】 前記ベリファイ手段は、光磁気信号の変
    化量を示す信号を生成する手段と、得られた信号と所定
    値とを比較して記録された信号のエッジを検出する手段
    とを有し、得られたエッジを示す信号と記録信号を比較
    することによって、ベリファイを行うことを特徴とする
    請求項1の光磁気記録装置。
  7. 【請求項7】 光磁気記録媒体に磁界変調によって情報
    を記録する手段と、光磁気効果によって記録された情報
    を再生する手段とを有し、情報を記録する際に磁界が反
    転する直前の光磁気信号レベルと、磁界が反転した直後
    の光磁気信号レベルとを比較することにより、記録が正
    しく実行されたことを判断することを特徴とする光磁気
    記録装置。
  8. 【請求項8】 磁界が反転する直前と直後の光磁気信号
    の変化量が、正で所定値以上なら立上がりエッジが、負
    で所定値以上なら立下がりエッジが正しく記録されたと
    みなしてベリファイを行うことを特徴とする請求項7の
    光磁気記録装置。
  9. 【請求項9】 磁界反転のタイミングを既に記録媒体上
    に記録されている旧データの磁界反転のタイミングに対
    して、ずらして記録することを特徴とする請求項7の光
    磁気記録装置。
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