JPH0593702U - 丸駒型スロ−アウエイチップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】工具本体に対するチツプのコ−ナチエンジ性を
大きく向上させて作業性を高め、かつチツプの不具合箇
所での再切削が防止できる丸駒型スロ−アウエイチップ
を提供する。 【構成】丸駒型チツプ１の中央部に設ける工具本体への
取り付け部１０の形状を多角形に形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フライスやバイト、または孔ぐりなどの切削工具に用いる丸駒型ス ロ−アウエイチップの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、フライスやバイト、または孔ぐりなどのスロ−アウエイ式切削工具には 、切削有効切刃が大であることから切刃部を円形とした所謂丸駒型のスロ−アウ エイチップが多数用いられることは周知である。 この場合、例えば実公昭５１−２６３９５号公報に見られるように、チツプを 本体に固定するための取り付け孔は、切刃部と同様に円形とされている。 また、実開昭５２−９５９８０号公報には丸駒チツプの下面に丸形のボス部を 形成し、このボス部をホルダ−に設けた受け入れ穴へ嵌合させるようにしたもの 、あるいは実開昭５２−１４４４９３号公報に開示の丸駒チツプのように、丸駒 チツプ下部にテ−パ−状のボス部を設け、このボス部を本体側に形成したテ−パ −穴へ嵌合させ本体と該チツプとを固定させるようにしたものなどがある。 −２−

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記した従来技術のいずれの丸駒チツプも、本体に対する取り 付け部は円形をなしている。 したがつて、使用により該チツプに摩耗やチツピングが生じてコ−ナチエンジ する時に、その不具合箇所を見つけて新規の切刃とさせるのが極めて困難で作業 時間を大きく費やし、しかもチツプの位置合せが適当でなく不具合箇所によつて 再度切削するようなことがあつて、再使用時のコ−ナチエンジ性が大きく低下す るものであつた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記した課題に鑑みなしたもので、本体に対するチツプのコ−ナチ エンジ性を大きく向上させて作業性を高め、かつチツプの不具合箇所での再切削 が防止できる丸駒チツプを提供することを目的とし、前々記した従来技術が有す る不具合の解消を下記する手段によつて解決したものである。 すなわち、丸駒チツプの中央部に設ける本体への取り付け部の形状を多角形と させたものである。

【０００５】

【考案の作用】

本考案は、以上に述べた手段によつて、まず丸駒チツプの中央部に設けた多角 形の取り付け孔の一内壁を本体側にあるレバ−ピンの固定面に位置させてレバ− ロツクによつて該チツプを本体に固定する。 そして、使用によりチツプの切刃に摩耗やチツピングが生じ切刃のコ−ナをチ エンジしたい場合は、このチツプの新規の取り付け孔の内壁を本体側にあるレバ −ピン固定面に位置させて上記同様に固定する。 以上によつて、チツプの不具合箇所の観察時間が大巾に短縮でき、その結果、 −３− チツプのコ−ナチエンジに要する時間を大きく低下させたのと同時に、チツプの 不具合箇所での再切削が防止できたものである。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付する図面にもとずいて説明する。 図は、本考案になる丸駒チツプと、この丸駒チツプを固定した工具の一例を示 したもので、

【図 １】は丸駒チツプの正面図、

【図 ２】は該チツプの側面図 、

【図 ３】は該チツプを固定した工具の正面図などである。 図において、丸駒チツプ１は、板状でネガテイブからなる逃げ面１１と、上面 と下面にはスクイ面１２ａ、１２ｂが設けられ、外周側には前記逃げ面とスクイ 面とから構成される円形切刃１３ａ、１３ｂが設けられている。そして所望によ りスクイ面側にはチツプブレ−カ１４ａ、１４ｂを形成し、チツプの中央部には 内壁１０ａ、１０ｂ、１０ｃ、１０ｄを有する本体への取り付け孔１０が設けら れている。 なお、実施例においては、内壁１０ａ、１０ｂ、１０ｃ、１０ｄを有した四角 形の取り付け孔１０としたが、これをチツプに与える切削量により三つの内壁を 有する三角形の取り付け孔としてもよいし、五角形以上の取り付け孔としてもよ い。 また、チツプ中央部のスクイ面の一方または双方にボス部を形成し、このボス 部の外周を上記と同様の多角形に形成させ、本体側のチツプ座を該チツプのボス 部に対応した凹部を形成し、これらを嵌合してクランプさせてもよい。 以上の構成からなるチツプ１は、本体２にあるレバ−ロツク（図示せず）を有 するチツプ座２０に載置する。 このとき、レバ−ロツクのレバ−ピン２１の端面に設けた固定面２２をチツプ １の取り付け孔１０の内壁１０ａに対向させるように位置させ、次にレバ−ロツ クネジ２３を締め付けてチツプを本体のチツプ座２０に固定させるものである。 また、前記チツプに摩耗やチツピングが生じてコ−ナチエンジしたい場合、本 −４− 体のレバ−ロツクネジ２３を緩めてチツプを取り外し、該チツプの取り付け孔の 内壁１０ｂを固定面２２に位置させ前記同様に順次用いるものである。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は、以上に述べた構成と、その作用によつて、チツプに生じた摩耗やチ ツピングなどの不具合箇所の観察時間が大巾に短縮できて、チツプのコ−ナチエ ンジに要する時間が大きく低下したのと、チツプ切削コ−ナ数がが該チツプに設 けた取り付け部の内壁数と一致することから効果的な工数管理ならびに工具管理 を可能とする。 そして、チツプの摩耗やチツピング箇所での再切削が防止できるなどの諸効果 を有する丸駒型のスロ−アウエイチップとなる。

【図面の簡単な説明】

図は、本考案になる丸駒型チツプと、この丸駒チツプを
固定した工具の一例を示したもので

【図 １】は丸駒型チツプの正面図、

【図 ２】は該チツプの側面図、

【図 ３】は該チツプを固定した工具の正面図などであ
る。

【符号の説明】

１−−−−−丸駒型チツプ １０−−−−−取り付け孔
１０ａ、１０ｂ、１０ｃ、１０ｄ−−−−−内壁 １
１−−−−−逃げ面 １２ａ、１２ｂ−−−−−スクイ
面 １３ａ、１３ｂ−−−−−円形切刃 ２−−−−−
工具本体 ２０−−−−−チツプ座 ２１−−−−−レ
バ−ピン ２２−−−−−固定面 ２３−−−−−レバ
−ロツクネジ−５−

Claims (1)

【整理番号】０４−００１Ｕ 【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スロ−アウエイ式切削工具の切刃を円形と
   するチツプであつて、該チツプの中央部に設ける工具本
   体への取り付け部の形状を多角形に形成したことを特徴
   とする丸駒型スロ−アウエイチップ。