JPH059348Y2 - - Google Patents

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JPH059348Y2
JPH059348Y2 JP1986181286U JP18128686U JPH059348Y2 JP H059348 Y2 JPH059348 Y2 JP H059348Y2 JP 1986181286 U JP1986181286 U JP 1986181286U JP 18128686 U JP18128686 U JP 18128686U JP H059348 Y2 JPH059348 Y2 JP H059348Y2
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side wall
reinforcing steel
tank
outer reinforcing
steel members
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は、パネル組立て式タンクの側壁補強構
造の改良に係わるものである。
【従来技術】
タンクは、例えば1m,1mの方形の受圧面の周
縁に接合縁を設け、FRP等の合成樹脂により一
体成形させたパネルを複数個接合縁同志をパツキ
ングを介してボルト・ナツトで接続しタンクの底
板、側壁、屋根を組立てた構成である。 ところで、タンクの容積が大きくなるにつれ設
置場所の面積を節減するために、側壁のパネルを
高さ方向に積み重ねて底面積を増やさずに容積を
増やす方法がとられてきた。この場合、タンクの
高さに比例して側壁に加わる水圧も大きくなるた
め、側壁パネルが外側へ膨出しようとする。これ
を防ぐため、第9図に示すように側壁パネル5の
最上段から最下段に到つて垂直方向に独立して外
補強鋼材6を沿わせる方法が考案され用いられて
きた。第10図は、第9図の外補強鋼材6の上端
部をタンク上から見た斜視図であり、第11図は
第9図の下端部の斜視図である。 外補強鋼材6の上部は第10図に示すように、
外補強鋼材当接板17を用いて側壁5の上端部の
受圧面を貫通してネジ棒11で反対側の外補強鋼
材6に相互張設固定されている。また、外補強鋼
材6の下部は第11図に示すようにブラケツト1
6を介してブラケツト締結ボルト18で架台8に
締結されている。
【考案が解決しようとする課題】
ところが、この第9図に示す外補強方式には次
の課題があり改善が待たれていた。 1 第9図に示すように、ネジ棒11が側壁5上
部を貫通するため、側壁5の貫通孔の隙間から
雨水、汚れ等がタンク内部に侵入するので不衛
生である。 2 飲料水をタンクに貯留するときに、飲料水の
滅菌用塩素の曝気によりタンク内気相部の塩素
イオンが上昇し、タンク上部の気相部に張られ
ているネジ棒11が短期間に腐食してタンクが
破損する。 3 外補強鋼材6の下端部には側壁5に加わる水
圧の約2/3の力が作用する。このため、第11
図に示すように外補強鋼材6と架台8を固定す
るためのブラケツト16は強固なものにしなけ
ればならないので高価であり、またブラケツト
16が外側に出つ張るためタンクの設置面積が
広くなり不経済である。 4 外補強鋼材6には、水圧によつてタンク外方
向へ押す力が作用するが、第11図に示すよう
にブラケツト16と架台8とを締結するブラケ
ツト締結ボルト18の2本は、この水圧による
力に対して直角方向即ち垂直に取付られてい
る。このため、加工精度上の問題で、ブラケツ
ト16或いは架台8のボルト締結孔に隙間があ
ると、その隙間の分外補強鋼材6がタンク外側
へずれ、これによつてタンクを構成するパネル
に無理な力が加わり、水が漏れたり、破損する
ことがある。 本考案は、上記課題に鑑みてなされたものであ
り、ネジ棒の腐食又はボルト締結孔の隙間に起因
するタンクの水漏れ、破損がなく、しかも設置面
積が狭まく経済的で、且つ衛生的なタンクの側壁
補強構造を安価に提供することを目的としたもの
である。
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本考案の構成を実
施例に対応する第1図乃至第8図に基づき以下説
明すると、本考案は、方形の受圧面の周縁に、接
合縁を設けたパネル4,4を複数枚接合縁同志を
パツキングを介して接続し、底部3、屋根部2、
側壁部5を形成しウエツブ部20を有する架台8
上に組立てたタンク1において、側壁5を構成す
るパネル4の接合縁に沿つて垂直方向にタンク1
をはさんで少なくとも1対の外補強鋼材6,6を
対向して立設し、該外補強鋼材6の上端を側壁5
上端より上方へ伸長させるとともに下端を側壁5
下端より下方へ伸長させ、対向する外補強鋼材6
の上部の伸長部同志を金属製引張材11にて張設
し、外補強鋼材6の下部の垂直な伸長部と該伸長
部と平行な側壁下方の架台8の垂直なウエツブ部
20とを下部固定ボルト9で相互固定した技術手
段を講じている。
【実施例】
本考案の実施例を第1図乃至第8図に基づき以
下説明する。 第1図は、本考案のタンクの断面図であり、方
形の受圧面21の周縁に傾斜接合縁さらにその先
端を折曲して直立接合縁を設けFRP等の合成樹
脂によつて形成させた傾斜接合縁付パネル19,
19を複数枚直立接合縁同志をパツキングを介し
てパネル締結ボルト12で締結して底板3、屋根
2を形成させている。 また、方形の受圧面21の周縁に直立接合縁を
設けFRP等の合成樹脂によつて形成させた側壁
パネル4,4を複数枚直立接合縁同志をパツキン
グを介してパネル締結ボルト12で締結して側壁
5を形成させている。 そして、直立接合縁及び傾斜接合縁を外向きに
した底板3と直立接合縁及び傾斜接合縁を内向き
にした屋根2との周囲の直立接合縁と、側壁5の
下部、上部の側壁パネル4,4の受圧面21端部
とを側壁5の直立接合縁が外向きになるようにし
てパツキングを介してパネル締結ボルト12で締
結して箱状体のタンクを形成させている。 さらに、タンク1の底板3裏面の下方に突出す
るL字状、T字状、十字状の直立接合縁は、格子
状に形成されたウエツブ部20を有する断面コ字
状の架台8によつて支持されている。そして、タ
ンク1の側壁5においては、タンク1外方となる
側壁パネル4,4の直立接合縁が会合するところ
の縦方向直立接合縁には外補強鋼材6・6が側壁
4上端の上方から側壁4下端の下方に到つて複数
箇所対向して設けられ、屋根2上方の対向する外
補強鋼材6,6の上部においてはネジ棒11で相
互に張設され、また底壁3周囲の側壁下方の架台
8のウエツブ部20と外補強鋼材6の下部におい
ては、ウエツブ部20と外補強鋼材6とを下部固
定ボルト9で相互が固定されている。 尚、第1図の実施例の側壁5は、正方形の側壁
パネル4と縦長の長方形の側壁パネル4とを2段
に積み重ねて形成させたものであるが、実施例に
限定されることなく正方形状の側壁パネル4同
志、または長方形の側壁パネル4同志を積み重ね
た構成としてもよい。 第2図は、第1図の側壁5の要部部分斜視図で
あり、外補強鋼材6と側壁5との取付状態を示し
たものである。 7は、タンク1の上端から下端に到つて、側壁
5の側壁パネル4の左右の隣接し合う2枚の縦方
向の直立接合縁の両側内面に沿つて直立接合縁を
補強する目的でボルト・ナツトで固定した一対の
断面L字状の屈曲補強金具であり、一対の屈曲補
強金具7は上端のL字状の固定していない他端を
互いに外向きに且つ受圧面と平行になるように直
立接合縁の両側にボルト・ナツトで固定されてい
る。10は、側壁5の側壁パネル4の上下隣接し
あう2枚の横方向の直立接合縁の両側内面に沿つ
て直立接合縁を補強する目的でボルト・ナツトで
固定した一対の断面L字状の水平補強金具であ
る。6は長尺のH型鋼の外補強鋼材であり、外補
強鋼材6は縦方向直立接合縁の両側に固定された
一対の断面L字状の屈曲補強金具7の受圧面と平
行な面に複数のボルト・ナツトで固定されてい
る。したがつて、外補強鋼材6は第2図のA−A
断面図である第3図に示すように、屈曲補強金具
7を介して側壁パネル4の直立接合縁に一体化固
定されているので強度を向上させることができる
利点がある。 そして、外補強鋼材6は第2図に示すように、
外補強鋼材6の上端を側壁5の上部より上に伸長
させ該上方の伸長部に少なくとも1個のボルト挿
入孔を設け、該挿入孔に両端にオネジ加工をした
ネジ棒11を挿入するとともにタンク1の対向す
る側壁5に立設させた外補強鋼材6のボルト挿入
孔に挿入し、ネジ棒11を介して対向する外補強
鋼材6同志をナツトで締結し固定する。 また、外補強鋼材6は第2図及び第4図に示す
ように、外補強鋼材6の下端を側壁5の下部より
下方に伸長させるとともに、外補強鋼材6の下部
の垂直な伸長部と該伸長部と平行な側壁下方の架
台8の垂直なウエツブ部20とを下部固定ボルト
で固定する。 第5図、第6図は本考案の他の実施例であり、
第5図は本考案のタンク上部の断面図、第6図は
第5図のB−B断面図である。第6図に示すよう
に、ネジ棒11は屋根2の1対の傾斜接合縁で形
成される溝の中へ収まるように外補強鋼材6,6
の高さを調節して外補強鋼材6,6に固定されて
いる。このため、屋根2の上を歩いて点検・清掃
する際に邪魔にならず、怪我の恐れはなくなる利
点がある。 第7図はネジ棒11の中間部の接続継手方法を
示しており、ネジ棒11を2分割して中間部に高
ナツト13を介して接続させたものである。一般
に、輸送・組立て作業等の事情からタンクに使用
する各部材の長さは4m以下であることが好まし
い。即ち、第7図の高ナツト13を用いることに
より、タンクの直径が4mを越えるときにもネジ
棒11,11の長さを4m以下にすることができ、
輸送・組立作業の能率を向上させることができ
る。また、一方のネジ棒11のネジを右ネジに
し、他方のネジ棒11のネジを左ネジにすること
によつて、締結時に高ナツト13を一方向に回転
させることによつてネジ棒11,11の張力を増
すことができ組立て作業が容易になる。 第8図は、本考案の外補強鋼材6の他の実施例
であり、外補強鋼材の水平方向の部分断面図であ
る。2本一組の断面コ字状の軽量形鋼を互いに背
中合わせにして組み合わせて外補強鋼材6とする
ことにより、1本当りの外補強鋼材の重量を軽く
することができ運搬、組立作業が容易になり、従
つて短時間でタンクを組立てすることができる利
点がある。
【考案の効果】
本考案は、上記構成よりなるので、ネジ棒が屋
根の上面に張設され側壁を貫通しないため、雨
水、汚れ等がタンクの内部に侵入することがなく
衛生的である。また、ネジ棒が飲料水の滅菌用塩
素の曝気による気相部の塩素イオンの上昇によつ
て短期間に腐食することがない。さらに、外補強
鋼材の下部を固定するためのブラケツトが不要で
あるため、構造が簡単で安価であるとともにタン
クの外方向への出つ張る量が少ないため、タンク
の設置面積を小さくすることができる。また、下
部固定ボルトの締め付け方向が、水圧によつて外
補強鋼材に加わる加重の方向と一致しているた
め、加重によつて外補強鋼材がずれてタンクを構
成するパネルに無理な力が加わることがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示すタンクの全体断
面図、第2図は第1図の部分斜視図、第3図は第
2図のA−A断面図、第4図は第1図の下部左隅
部の拡大図、第5図は第1図の上部左隅部の他の
実施例を示す拡大図、第6図は第5図のB−B断
面図、第7図は第1図の屋根の上面におけるネジ
棒の継手部の拡大図、第8図は第3図の他の実施
例を示す断面図、第9図は従来の実施例を示すタ
ンクの全体断面図、第10図は第9図の上部左隅
部の部分斜視図、第11図は第9図の下部左隅部
の部分斜視図である。 符号の説明、1……タンク、2……屋根、3…
…底板、4……側壁パネル、5……側壁、6……
外補強鋼材、7……屈曲補強金具、8……架台、
9……下部固定ボルト、10……水平補強金具、
11……ネジ棒、12……パネル締結ボルト、1
3……高ナツト、14……パツキング、15……
補強締結ボルト、16……ブラケツト、17……
外補強鋼材当接板、18……ブラケツト締結ボル
ト、19……傾斜接合縁付パネル、20……ウエ
ツブ部、21……受圧面。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 方形の受圧面の周縁に、接合縁を設けたパネル
    を複数枚接合縁同志をパツキングを介して接続
    し、底部、屋根部、側壁部を形成しウエツブ部を
    有する架台上に組立てたタンク1において、側壁
    を構成するパネルの接合縁に沿つて垂直方向にタ
    ンク1をはさんで少なくとも1対の外補強鋼材
    6,6を対向して立設し、該外補強鋼材6の上端
    を側壁上端より上方へ伸長させるとともに下端を
    側壁下端より下方へ伸長させ、対向する外補強鋼
    材6の上部の伸長部同志を金属製引張材にて張設
    し、外補強鋼材6の下部の垂直な伸長部と該伸長
    部と平行な側壁下方の架台8の垂直なウエツブ部
    とを下部固定ボルト9で相互固定したことを特徴
    とするタンクの側壁補強構造。
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