JPH059348A - 架橋性ポリエチレン組成物およびこれを用いた電気ケーブル - Google Patents

架橋性ポリエチレン組成物およびこれを用いた電気ケーブル

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JPH059348A
JPH059348A JP19084091A JP19084091A JPH059348A JP H059348 A JPH059348 A JP H059348A JP 19084091 A JP19084091 A JP 19084091A JP 19084091 A JP19084091 A JP 19084091A JP H059348 A JPH059348 A JP H059348A
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JP
Japan
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crosslinking
polyethylene
ratio
terminal vinyl
polyethylene composition
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Withdrawn
Application number
JP19084091A
Other languages
English (en)
Inventor
Izumi Tanaka
いずみ 田中
Toshio Niwa
利夫 丹羽
Shiro Nakayama
四郎 中山
Kazuharu Kobayashi
一治 小林
Takae Ooyoshi
孝恵 大吉
Naomi Sugiyama
尚美 杉山
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 架橋度などの架橋特性の良好な架橋ポリエチ
レン組成物を得る。 【構成】 末端ビニル基とビニリデン基との比が0.3
以上のポリエチレンを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、架橋特性、特に架橋
度の高い架橋ポリエチレン組成物を得ることができる架
橋性ポリエチレン組成物およびこの組成物を用いた電気
ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】架橋ポリエチレンは、その優れた電気的
特性、機械的特性、熱的特性などから電力ケーブルの絶
縁材料をはじめとし、広い用途に使用されている。とこ
ろで、架橋ポリエチレンの耐熱性、熱時変形性等は架橋
度に関係し、これらの特性を高めるには架橋度を高めれ
ばよい。架橋ポリエチレンの架橋度を高めるには、有機
過酸化物などの架橋剤の添加量を増量したり、架橋時の
加熱温度を高くしたりする方策が考えられる。しかしな
がら、有機過酸化物を増量すると、混練時押出機などの
内部で部分的に架橋が進行するいわゆるスコーチ現象の
発生の度合が大きくなり、一方架橋温度を高くすること
はエネルギーコストの増加となって好ましくない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】よって、この発明にお
ける課題は、有機過酸化物などの架橋剤を増量したり、
あるいは架橋温度を高くしなくとも高い架橋度が達成し
うる架橋性ポリエチレン組成物を得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、ポリエチ
レンとしてその分子中の末端ビニル基とビニリデン基と
の比が0.3以上のものを使用することで解決される。
【0005】以下、この発明を詳しく説明する。この発
明の架橋性ポリエチレン組成物は、ベースポリマーとし
てのポリエチレンとしてその分子中の末端ビニル基とビ
ニリデン基との比が0.3以上のものを使用したもので
ある。この発明でのポリエチレンとしては、高密度ポリ
エチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
レン、超低密度ポリエチレンなどが用いられ、これらの
ポリエチレンの中で、その分子中の末端ビニル基とビニ
リデン基との比が0.3以上、好ましくは0.3〜2の
もの選択される。
【0006】この末端ビニル基とビニリデン基との比
は、ポリエチレンの分子中に含まれる末端ビニル基の数
とビニリデン基の数との比であって、この比は具体的に
は赤外分光分析法によって求めることができる。すなわ
ち、試料となるポリエチレンについて、末端ビニル基の
吸収ピークである波数908cm-1と、ビニリデン基の
吸収ピークである波数886cm-1とでの吸光率をそれ
ぞれ求め、これに試料の厚さ、密度などの補正値を加味
し、ポリエチレンの炭素原子1000個当りの末端ビニ
ル基の数およびビニリデン基の数をそれぞれ算出し、こ
れの比を取ることによって、末端ビニル基とビニリデン
基との比を求めることができる。
【0007】本発明では、この比が0.3以上、好まし
くは0.3〜2の範囲のポリエチレンを選択する。この
比が0.3未満では架橋度を十分に高めることができな
い。また、比が2を超えると架橋度は十分高くなるもの
の押出機内のスコーチの発生の危険性が増大する。この
ため、スコーチ発生防止剤を添加すれば、比が2を超え
るポリエチレンを用いることができるが、コストの増大
は避けられない。
【0008】末端ビニル基とビニリデン基との比が0.
3以上のポリエチレンは、その重合時の重合条件等を適
宜制御することで製造することができ、このようにして
製造されたポリエチレンについて上述の赤外分光分析法
によって比が0.3以上であることを確認したうえ、本
発明の組成物に使用することができる。また、本発明で
用いられるポリエチレンは、エチレン単独重合体に限定
されず、少量、5モル%以下のプロピレン、ブデン−1
などのα−オレフィンを共重合した共重合体であっても
よい。
【0009】また、本発明の架橋性ポリエチレン組成物
においては、上記特定のポリエチレンを架橋するための
架橋剤が配合される。この架橋剤としては、ジクミルペ
ルオキシド、第三ブチルクミルペルオキシド、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキサ
ン、1,3−ビス(第三ブチルペルオキシイソプロピ
ル)ベンゼンなどの通常のポリエチレンの架橋に用いら
れる有機過酸化物が用いられる。この架橋剤の配合量
は、組成物中1〜3重量%の範囲とすることができる
が、従来のポリエチレンを架橋する場合に比べて少量で
よい。また、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソ
シアヌレート、N,N−m−フェニレンビスマレイミド
などの架橋助剤、4,4′−チオビス−(6−第三ブチ
ル−3−メチルフェノール)、4,4′−チオビス−6
−第三ブチル−0−クレゾール)、ビス(3,5−ジー
第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィドなど
の老化防止剤、脂肪酸アミド、脂肪酸金属塩などの滑
剤、臭系化合物などの難燃剤などを適宜配合することが
できる。
【0010】また、この発明における電気ケーブルは、
上述のポリエチレン組成物を被覆し、架橋したものであ
る。この電気ケーブルにおいて上述のポリエチレン組成
物が用いられる部位は、絶縁体、シース、内部半導電
層、外部半導電層などであり、これらを通常の押出被覆
法によって被覆し、架橋筒に導入し、加熱架橋する方法
で形成することができる。勿論、内部半導電層や外部半
導電層では、導電性カーボンブラックやエチレン−酢酸
ビニル共重合体などの他の添加剤や樹脂などを配合する
ことが好ましい。
【0011】このような架橋性ポリエチレン組成物にあ
っては、架橋特性、特に架橋度が向上し、同一架橋条件
において高い架橋度が達成できる。また、電気ケーブル
にあたっては、したがって、架橋時間、架橋温度等の架
橋加熱条件を低下させることができ、エネルギーコスト
の低減化が計られる。また、高い架橋度のものが得られ
るので熱時の機械的特性、例えば加熱変形率なども向上
する。
【0012】
【実施例1】末端ビニル基とビニリデン基との比の異な
る種々ポリエチレンを用意し、これに架橋剤としてジク
ミルパーオキサイドを1.6重量%添加してポリエチレ
ン組成物とした。これらの組成物を200℃で30分間
加熱加圧し、架橋させた。このようにして得られた架橋
ポリエチレンの架橋度をASTM−D−2765に準拠
して測定した。結果を表1に示す。なお、到達架橋度の
判定基準は80%とした。
【0013】
【表1】
【0014】
【実施例2】末端ビニル基とビニリデン基との比の異な
る種々のポリエチレンを用意し、これに架橋剤としてジ
クミルパーオキサイドを1.8重量%、老化防止剤とし
て4,4′−チオビス−(6−第三ブチル−3−メチル
フェノール)を0.2重量%を配合した。この組成物を
絶縁体(厚さ3.5mm)として押出被覆し、連続架橋
設備にて架橋して数種の電力ケーブルを製造した。な
お、この電力ケーブルは、導体断面積が150mm2
あり、内部半導電層および外部半導電層を具備するもの
である。これらの電力ケーブルについてその加熱変形率
を測定した。結果を表2に示す。加熱変形率の規格値は
20%以下となっている。
【0015】
【表2】
【0016】表1および表2の結果から、末端ビニル基
とビニリデン基との比が0.3以上のポリエチレンを用
いたものでは、架橋度が高いものとなり、電気ケーブル
に用いられば加熱変形特性が向上することがわかる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の架橋性
ポリエチレン組成物は、末端ビニル基とビニリデン基と
の比が0.3以上のポリエチレンからなるものであるの
で、架橋度が高い架橋ポリエチレン組成物が得られる。
また、この発明の電気ケーブルは上述の架橋性ポリエチ
レン組成物を被覆、架橋してなるものなので、加熱変形
性などの加熱時の特性に優れるなどの効果を有する
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 一治 東京都江東区木場一丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内 (72)発明者 大吉 孝恵 東京都江東区木場一丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内 (72)発明者 杉山 尚美 東京都江東区木場一丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 末端ビニル基とビニリデン基との比が
    0.3以上のポリエチレンからなる架橋性ポリエチレン
    組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の架橋性ポリエチレン組成
    物を被覆、架橋してなる電気ケーブル。
JP19084091A 1991-07-05 1991-07-05 架橋性ポリエチレン組成物およびこれを用いた電気ケーブル Withdrawn JPH059348A (ja)

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JP19084091A JPH059348A (ja) 1991-07-05 1991-07-05 架橋性ポリエチレン組成物およびこれを用いた電気ケーブル

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JPH059348A true JPH059348A (ja) 1993-01-19

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