JP2001266650A - 電気絶縁組成物および電線ケーブル - Google Patents
電気絶縁組成物および電線ケーブルInfo
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- JP2001266650A JP2001266650A JP2000079809A JP2000079809A JP2001266650A JP 2001266650 A JP2001266650 A JP 2001266650A JP 2000079809 A JP2000079809 A JP 2000079809A JP 2000079809 A JP2000079809 A JP 2000079809A JP 2001266650 A JP2001266650 A JP 2001266650A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ハイドロタルサイトを使用することに基づい
た優れた誘電特性を有するとともに、高い使用温度特性
を備えた電気絶縁組成物と電線ケーブルを提供する。 【解決手段】 架橋化ポリエチレン絶縁体３のポリエチ
レン成分として、密度が０．９２５〜０．９４０ｇ／ｃ
ｍ3 の直鎖状ポリエチレンを使用し、このポリエチレン
１００重量部に０．０２〜０．１重量部のハイドロタル
サイトを混合する。
た優れた誘電特性を有するとともに、高い使用温度特性
を備えた電気絶縁組成物と電線ケーブルを提供する。 【解決手段】 架橋化ポリエチレン絶縁体３のポリエチ
レン成分として、密度が０．９２５〜０．９４０ｇ／ｃ
ｍ3 の直鎖状ポリエチレンを使用し、このポリエチレン
１００重量部に０．０２〜０．１重量部のハイドロタル
サイトを混合する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気絶縁組成物お
よび電線ケーブルに関し、特に、使用温度が高く、かつ
誘電特性に優れた電気絶縁組成物とこれを被覆した電線
ケーブルに関する。
よび電線ケーブルに関し、特に、使用温度が高く、かつ
誘電特性に優れた電気絶縁組成物とこれを被覆した電線
ケーブルに関する。
【０００２】
【従来の技術】分子間を網状化させた架橋化ポリエチレ
ンは、その優れた絶縁特性により電線ケーブルの絶縁材
としては不可欠の材料であり、より高い絶縁特性を求め
た数多くの改良が加えられている。特に重要なことは、
誘電特性の確保であり、この特性に悪影響を与える不純
物の作用を抑制する必要がある。
ンは、その優れた絶縁特性により電線ケーブルの絶縁材
としては不可欠の材料であり、より高い絶縁特性を求め
た数多くの改良が加えられている。特に重要なことは、
誘電特性の確保であり、この特性に悪影響を与える不純
物の作用を抑制する必要がある。
【０００３】ポリエチレン中に含まれ、誘電特性に悪影
響を与える不純物として、重合時に使用された触媒の残
渣があり、高圧ケーブルの絶縁材にあっては、この残渣
を構成する塩素成分による作用を抑制し、誘電正接の上
昇を防ぐことが重要となる。
響を与える不純物として、重合時に使用された触媒の残
渣があり、高圧ケーブルの絶縁材にあっては、この残渣
を構成する塩素成分による作用を抑制し、誘電正接の上
昇を防ぐことが重要となる。
【０００４】従来、塩素成分を捕捉し得る配合組成のポ
リエチレンとして、ステアリン酸カルシウムを混入した
ものが知られている。しかし、この組成物は、誘電正接
が高く、電線ケーブルの絶縁材としては適していない。
原因は、ステアリン酸カルシウムによる誘電正接の上昇
にあり、高圧ケーブルの絶縁材としては明らかに不適格
である。
リエチレンとして、ステアリン酸カルシウムを混入した
ものが知られている。しかし、この組成物は、誘電正接
が高く、電線ケーブルの絶縁材としては適していない。
原因は、ステアリン酸カルシウムによる誘電正接の上昇
にあり、高圧ケーブルの絶縁材としては明らかに不適格
である。
【０００５】誘電正接を上昇させることなく、不純物の
作用を抑制することのできる架橋化ポリエチレン組成物
として、たとえば、特開平４−３２２００９号に示され
た組成物が知られている。ここには、架橋化ポリエチレ
ンにハイドロタルサイトを添加することによって塩素イ
オンを捕捉する配合組成の架橋化ポリエチレンが示され
ており、これを被覆したケーブルが開示されている。こ
のケーブルは、誘電損失を抑制できる優れた特質を備え
ており、超高圧ケーブルとしては好適なケーブルと言え
る。
作用を抑制することのできる架橋化ポリエチレン組成物
として、たとえば、特開平４−３２２００９号に示され
た組成物が知られている。ここには、架橋化ポリエチレ
ンにハイドロタルサイトを添加することによって塩素イ
オンを捕捉する配合組成の架橋化ポリエチレンが示され
ており、これを被覆したケーブルが開示されている。こ
のケーブルは、誘電損失を抑制できる優れた特質を備え
ており、超高圧ケーブルとしては好適なケーブルと言え
る。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のハイド
ロタルサイトを使用した電線ケーブルによると、使用さ
れるポリエチレンの熱変形温度は１００℃前後であり、
従って、その使用温度はこれよりも低い温度に設定され
ることになるが、通電容量の増大化、あるいは配線の高
密度化等の趨勢を考えたとき、１００℃以下の使用温度
は明らかに不充分であり、より高い使用温度の電線ケー
ブルか望まれている。
ロタルサイトを使用した電線ケーブルによると、使用さ
れるポリエチレンの熱変形温度は１００℃前後であり、
従って、その使用温度はこれよりも低い温度に設定され
ることになるが、通電容量の増大化、あるいは配線の高
密度化等の趨勢を考えたとき、１００℃以下の使用温度
は明らかに不充分であり、より高い使用温度の電線ケー
ブルか望まれている。
【０００７】従って、本発明の目的は、ハイドロタルサ
イトを使用することに基づいた優れた誘電特性を有する
とともに、高い使用温度特性を備えた電気絶縁組成物と
電線ケーブルを提供することにある。
イトを使用することに基づいた優れた誘電特性を有する
とともに、高い使用温度特性を備えた電気絶縁組成物と
電線ケーブルを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、ポリエチレンと有機過酸化物の混合物よ
り成る電気絶縁組成物において、前記混合物は、密度
０．９２５〜０．９４０ｇ／ｃｍ3 の直鎖状ポリエチレ
ンをポリエチレン成分として含み、前記ポリエチレン成
分１００重量部に対して０．０２〜０．１重量部のハイ
ドロタルサイトを含むことを特徴とする電気絶縁組成物
を提供するものである。
達成するため、ポリエチレンと有機過酸化物の混合物よ
り成る電気絶縁組成物において、前記混合物は、密度
０．９２５〜０．９４０ｇ／ｃｍ3 の直鎖状ポリエチレ
ンをポリエチレン成分として含み、前記ポリエチレン成
分１００重量部に対して０．０２〜０．１重量部のハイ
ドロタルサイトを含むことを特徴とする電気絶縁組成物
を提供するものである。
【０００９】また、本発明は、上記の目的を達成するた
め、導体上に架橋化ポリエチレンの絶縁体を被覆した電
線ケーブルにおいて、前記絶縁体は、密度０．９２５〜
０．９４０ｇ／ｃｍ3 の直鎖状ポリエチレンをポリエチ
レン成分として含み、前記ポリエチレン成分１００重量
部に対して０．０２〜０．１重量部のハイドロタルサイ
トを含むことを特徴とする電線ケーブルを提供するもの
である。
め、導体上に架橋化ポリエチレンの絶縁体を被覆した電
線ケーブルにおいて、前記絶縁体は、密度０．９２５〜
０．９４０ｇ／ｃｍ3 の直鎖状ポリエチレンをポリエチ
レン成分として含み、前記ポリエチレン成分１００重量
部に対して０．０２〜０．１重量部のハイドロタルサイ
トを含むことを特徴とする電線ケーブルを提供するもの
である。
【００１０】直鎖状ポリエチレンは、チーグラー触媒等
を使用して、プロピレン、ブテン−１、ヘキシン−１、
オクテン−１等のαオレフィンとエチレンをイオン共重
合させることにより得られるもので、従来、このポリマ
ーに対してハイドロタルサイトを混入し、これによって
電気絶縁組成物、および電線ケーブルの絶縁体を構成し
た例はない。
を使用して、プロピレン、ブテン−１、ヘキシン−１、
オクテン−１等のαオレフィンとエチレンをイオン共重
合させることにより得られるもので、従来、このポリマ
ーに対してハイドロタルサイトを混入し、これによって
電気絶縁組成物、および電線ケーブルの絶縁体を構成し
た例はない。
【００１１】触媒残渣の失活剤であるハイドロタルサイ
トの直鎖状ポリエチレンへの混入量は、直鎖状ポリエチ
レン１００重量部に対して０．０２〜０．１重量部の範
囲内に設定する必要がある。０．０２重量部よりも少な
くなると、触媒の残渣を原因としたボウタイトリーが発
生しやすくなり、逆に、０．１重量部を超える場合に
も、ハイドロタルサイト自身が核となったボウタイトリ
ーが発生しやすくなる。
トの直鎖状ポリエチレンへの混入量は、直鎖状ポリエチ
レン１００重量部に対して０．０２〜０．１重量部の範
囲内に設定する必要がある。０．０２重量部よりも少な
くなると、触媒の残渣を原因としたボウタイトリーが発
生しやすくなり、逆に、０．１重量部を超える場合に
も、ハイドロタルサイト自身が核となったボウタイトリ
ーが発生しやすくなる。
【００１２】ボウタイトリーは、絶縁破壊強度を低下さ
せる要因となるので、特に、高電圧ケーブルの絶縁体に
おいては発生を抑止することが必要であり、そのために
は、上記した混入比率を厳守することが必須となる。
せる要因となるので、特に、高電圧ケーブルの絶縁体に
おいては発生を抑止することが必要であり、そのために
は、上記した混入比率を厳守することが必須となる。
【００１３】本発明において、直鎖状ポリエチレンの密
度を０．９２５〜０．９４０ｇ／ｃｍ3 に限定する理由
は、０．９２５ｇ／ｃｍ3 未満では、１２０℃での加熱
変形率が大きくなるとともに、絶縁破壊強度に充分なも
のが得られなくなり、一方、０．９４０ｇ／ｃｍ3 を超
えると、成型が困難になることによる。
度を０．９２５〜０．９４０ｇ／ｃｍ3 に限定する理由
は、０．９２５ｇ／ｃｍ3 未満では、１２０℃での加熱
変形率が大きくなるとともに、絶縁破壊強度に充分なも
のが得られなくなり、一方、０．９４０ｇ／ｃｍ3 を超
えると、成型が困難になることによる。
【００１４】本発明の電気絶縁組成物および電線、ケー
ブルにおけるポリエチレン成分として、直鎖状ポリエチ
レンとラジカル重合ポリエチレンの混合体を使用するこ
とは可能であり、このようにするときには、成型歪みを
小さくする等の成型上の利益が得られるので実際的であ
る。
ブルにおけるポリエチレン成分として、直鎖状ポリエチ
レンとラジカル重合ポリエチレンの混合体を使用するこ
とは可能であり、このようにするときには、成型歪みを
小さくする等の成型上の利益が得られるので実際的であ
る。
【００１５】その混合比率は、直鎖状ポリエチレン４０
〜９０重量部に対して、ラジカル重合ポリエチレンを６
０〜１０重量部に設定することが好ましく、また、ラジ
カル重合ポリエチレンの密度としては、０．９１５〜
０．９３３ｇ／ｃｍ3 の範囲にあることが好ましい。
〜９０重量部に対して、ラジカル重合ポリエチレンを６
０〜１０重量部に設定することが好ましく、また、ラジ
カル重合ポリエチレンの密度としては、０．９１５〜
０．９３３ｇ／ｃｍ3 の範囲にあることが好ましい。
【００１６】触媒残渣の失活剤として、ハイドロタルサ
イトとステアリン酸カルシウムを併用する実施の形態は
可能であり、その場合、ステアリン酸カルシウムの添加
量は、ポリエチレン成分１００重量部に対して０．０５
重量部以下に設定することが望ましい。これを超える
と、誘電正接を上昇させ、誘電特性に悪影響を与えるよ
うになるので避けるべきである。
イトとステアリン酸カルシウムを併用する実施の形態は
可能であり、その場合、ステアリン酸カルシウムの添加
量は、ポリエチレン成分１００重量部に対して０．０５
重量部以下に設定することが望ましい。これを超える
と、誘電正接を上昇させ、誘電特性に悪影響を与えるよ
うになるので避けるべきである。
【００１７】有機過酸化物としては、ジクミルパーオキ
サイド、あるいは２，５−ジメチル−２，５−ジ（ｔ−
ブチルパーオキシ）ヘキサン等が使用され、また、酸化
防止剤、滑剤、あるいは着色剤等の添加剤が必要に応じ
て加えられる。なお、本発明による電線ケーブルは、リ
ード線等の小容量の電線から大容量の電力ケーブルまで
広い用途に適用可能である。
サイド、あるいは２，５−ジメチル−２，５−ジ（ｔ−
ブチルパーオキシ）ヘキサン等が使用され、また、酸化
防止剤、滑剤、あるいは着色剤等の添加剤が必要に応じ
て加えられる。なお、本発明による電線ケーブルは、リ
ード線等の小容量の電線から大容量の電力ケーブルまで
広い用途に適用可能である。
【００１８】
【発明の実施の形態】次に、本発明の電気絶縁組成物お
よび電線ケーブルの実施の形態を説明する。表１に示さ
れる配合組成の実施例および比較例ごとに、１２０℃の
熱ロールによる混練りを行うことによってコンパウンド
シートを作製した。次に、このシートをペレタイザーに
かけてペレット化したものを押出機に供給して導体上に
絶縁体を被覆した後、これを窒素ガスを媒体とした乾式
架橋管に導入することにより絶縁体を架橋し、それぞれ
所定の架橋化ポリエチレン絶縁ケーブルを製造した。
よび電線ケーブルの実施の形態を説明する。表１に示さ
れる配合組成の実施例および比較例ごとに、１２０℃の
熱ロールによる混練りを行うことによってコンパウンド
シートを作製した。次に、このシートをペレタイザーに
かけてペレット化したものを押出機に供給して導体上に
絶縁体を被覆した後、これを窒素ガスを媒体とした乾式
架橋管に導入することにより絶縁体を架橋し、それぞれ
所定の架橋化ポリエチレン絶縁ケーブルを製造した。
【００１９】
【表１】
【００２０】図１は、以上により製造されたケーブルの
断面構造を示し、１は断面積が１００ｍｍ2 の軟銅撚線
の導体、２は厚さ０．７ｍｍの内部半導電層、３は厚さ
４．６ｍｍの架橋化ポリエチレン絶縁体、４は厚さ０．
７ｍｍの外部半導電層を示す。エチレン系重合体をベー
スポリマーとした半導電層２、４と架橋化ポリエチレン
絶縁体３は、同時に押し出され、加熱架橋によって一体
化させられている。
断面構造を示し、１は断面積が１００ｍｍ2 の軟銅撚線
の導体、２は厚さ０．７ｍｍの内部半導電層、３は厚さ
４．６ｍｍの架橋化ポリエチレン絶縁体、４は厚さ０．
７ｍｍの外部半導電層を示す。エチレン系重合体をベー
スポリマーとした半導電層２、４と架橋化ポリエチレン
絶縁体３は、同時に押し出され、加熱架橋によって一体
化させられている。
【００２１】表１の評価欄の特性は、以下の観察および
測定の結果を示したものである。
測定の結果を示したものである。
【押出外観】肉眼による外観の観察結果であり、外観が
良好なものを「良」、良くないものを「不良」として表
示した。
良好なものを「良」、良くないものを「不良」として表
示した。
【００２２】
【誘電正接】シェーリングブリッジを使用し、架橋化ポ
リエチレン絶縁体３に加わる電界を１０ｋＶ／ｍｍに設
定して誘電正接を測定した結果を示したもので、測定値
が０．０５％以下のものを「○（良）」、０．０５％を
上廻るものを「×（不良）」として表示した。
リエチレン絶縁体３に加わる電界を１０ｋＶ／ｍｍに設
定して誘電正接を測定した結果を示したもので、測定値
が０．０５％以下のものを「○（良）」、０．０５％を
上廻るものを「×（不良）」として表示した。
【００２３】
【加熱変形率】ＪＩＳＣ３００５に準拠し、１２０℃に
おけるケーブルの変形率が１０％以下のものを「良」、
１０％を上廻るものを「不良」として表示した。
おけるケーブルの変形率が１０％以下のものを「良」、
１０％を上廻るものを「不良」として表示した。
【００２４】
【絶縁破壊強度】９０℃の温度下に各ケーブル試料に対
して１７０ｋＶ×１０分間の印加を行った後、５ｋｖ／
分の速度で昇圧したときの絶縁破壊電圧を示す。
して１７０ｋＶ×１０分間の印加を行った後、５ｋｖ／
分の速度で昇圧したときの絶縁破壊電圧を示す。
【００２５】
【ボウタイトリー発生数】各ケーブル試料を９０℃の温
水に浸漬し、導体１と水の間に５０Ｈｚ、９ｋＶの交流
電圧を５００日間連続して印加した後、ケーブル断面か
ら採取したスライス片をメチレンブルー水溶液で煮沸染
色し、得られた染色スラス片を光学顕微鏡で観察したと
きのボウタイトリーの確認個数を示す。
水に浸漬し、導体１と水の間に５０Ｈｚ、９ｋＶの交流
電圧を５００日間連続して印加した後、ケーブル断面か
ら採取したスライス片をメチレンブルー水溶液で煮沸染
色し、得られた染色スラス片を光学顕微鏡で観察したと
きのボウタイトリーの確認個数を示す。
【００２６】表１によれば、失活剤としてハイドロタル
サイトを使用した実施例１〜７が各特性において良好な
結果を示しているのに比べ、ステアリン酸カルシウムを
失活剤として含む比較例５の場合には、誘電正接が高
く、良好な誘電特性が得られていない。
サイトを使用した実施例１〜７が各特性において良好な
結果を示しているのに比べ、ステアリン酸カルシウムを
失活剤として含む比較例５の場合には、誘電正接が高
く、良好な誘電特性が得られていない。
【００２７】また、直鎖状ポリエチレンの密度が本発明
の数値を外れる比較例１と２の場合には、前者が加熱変
形率、後者が押出外観においてそれぞれ劣るとともに、
いずれもボウタイトリーの発生数が多い。さらに、ハイ
ドロタルサイトを本発明の数値を超えて含む比較例４の
場合には、ボウタイトリーの発生数が多くなり、失活剤
を含まない比較例３の場合にも同様にボウタイトリーの
発生数が多くなっている。そして、ボウタイトリー発生
数の多いこれらの例における絶縁破壊強度は、いずれも
低く、実施例１〜７との間には明確な差が認められる。
の数値を外れる比較例１と２の場合には、前者が加熱変
形率、後者が押出外観においてそれぞれ劣るとともに、
いずれもボウタイトリーの発生数が多い。さらに、ハイ
ドロタルサイトを本発明の数値を超えて含む比較例４の
場合には、ボウタイトリーの発生数が多くなり、失活剤
を含まない比較例３の場合にも同様にボウタイトリーの
発生数が多くなっている。そして、ボウタイトリー発生
数の多いこれらの例における絶縁破壊強度は、いずれも
低く、実施例１〜７との間には明確な差が認められる。
【００２８】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による電気
絶縁組成物および電線ケーブルによれば、密度が０．９
２５〜０．９４０ｇ／ｃｍ3 の直鎖状ポリエチレン１０
０重量部にハイドロタルサイト０．０２〜０．１重量部
を混合することにより、優れた誘電特性を有し、高い使
用温度特性を備えた電気絶縁組成物とこれを使用した電
線ケーブルを提供するものであり、その有用性は大であ
る。
絶縁組成物および電線ケーブルによれば、密度が０．９
２５〜０．９４０ｇ／ｃｍ3 の直鎖状ポリエチレン１０
０重量部にハイドロタルサイト０．０２〜０．１重量部
を混合することにより、優れた誘電特性を有し、高い使
用温度特性を備えた電気絶縁組成物とこれを使用した電
線ケーブルを提供するものであり、その有用性は大であ
る。
【図１】本発明の実施の形態を示す説明図。
１ 導体 ２ 内部半導電層 ３ 架橋化ポリエチレン絶縁体 ４ 外部半導電層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ０８Ｌ 23/04 Ｃ０８Ｌ 23/04 Ｈ０１Ｂ 9/00 Ｈ０１Ｂ 9/00 Ａ (72)発明者 山崎 孝則 茨城県日立市日高町５丁目１番１号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 渡辺 清 茨城県日立市日高町５丁目１番１号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 片貝 昭史 茨城県日立市日高町５丁目１番１号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 村田 義直 茨城県日立市日高町５丁目１番１号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 五来 高志 茨城県日立市日高町５丁目１番１号 日立 電線株式会社日高工場内 (72)発明者 塙 勝利 茨城県日立市日高町５丁目１番１号 日立 電線株式会社日高工場内 Ｆターム(参考） 4J002 BB03W BB03X BB05W DE287 EG018 EK006 FD037 FD038 FD146 GQ01 5G305 AA02 AA14 AB10 AB24 BA12 BA22 BA26 CA01 CA54 CB13 CC11 CD01 CD15
Claims (6)
- 【請求項１】ポリエチレンと有機過酸化物の混合物より
成る電気絶縁組成物において、 前記混合物は、密度０．９２５〜０．９４０ｇ／ｃｍ3
の直鎖状ポリエチレンをポリエチレン成分として含み、
前記ポリエチレン成分１００重量部に対して０．０２〜
０．１重量部のハイドロタルサイトを含むことを特徴と
する電気絶縁組成物。 - 【請求項２】前記ポリエチレン成分は、前記直鎖状ポリ
エチレン４０〜９０重量部と、密度０．９１５〜０．９
３３ｇ／ｃｍ3 のラジカル重合ポリエチレン６０〜１０
重量部の混合体より成ることを特徴とする請求項１項記
載の電気絶縁組成物。 - 【請求項３】前記混合物は、前記ポリエチレン成分１０
０重量部に対して０．０５重量部以下のステアリン酸カ
ルシウムを含むことを特徴とする請求項１項あるいは２
項記載の電気絶縁組成物。 - 【請求項４】導体上に架橋化ポリエチレンの絶縁体を被
覆した電線ケーブルにおいて、 前記絶縁体は、密度０．９２５〜０．９４０ｇ／ｃｍ3
の直鎖状ポリエチレンをポリエチレン成分として含み、
前記ポリエチレン成分１００重量部に対して０．０２〜
０．１重量部のハイドロタルサイトを含むことを特徴と
する電線ケーブル。 - 【請求項５】前記絶縁体は、前記直鎖状ポリエチレン４
０〜９０重量部と、密度０．９１５〜０．９３３ｇ／ｃ
ｍ3 のラジカル重合ポリエチレン６０〜１０重量部を前
記ポリエチレン成分として含むことを特徴とする請求項
４項記載の電線ケーブル。 - 【請求項６】前記絶縁体は、前記ポリエチレン成分１０
０重量部に対して０．０５重量部以下のステアリン酸カ
ルシウムを含むことを特徴とする請求項４項あるいは５
項記載の電線ケーブル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000079809A JP2001266650A (ja) | 2000-03-22 | 2000-03-22 | 電気絶縁組成物および電線ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000079809A JP2001266650A (ja) | 2000-03-22 | 2000-03-22 | 電気絶縁組成物および電線ケーブル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001266650A true JP2001266650A (ja) | 2001-09-28 |
Family
ID=18597006
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000079809A Pending JP2001266650A (ja) | 2000-03-22 | 2000-03-22 | 電気絶縁組成物および電線ケーブル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001266650A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2521137A1 (en) * | 2011-05-04 | 2012-11-07 | Borealis AG | Polymer composition for electrical and communication devices |
| US20140069689A1 (en) * | 2011-05-04 | 2014-03-13 | Borealis Ag | Polymer Composition for Electrical Devices |
| US20140093732A1 (en) * | 2011-05-04 | 2014-04-03 | Borealis Ag | Polymer Composition for Electrical Devices |
| US20140124238A1 (en) * | 2011-05-04 | 2014-05-08 | Borealis Ag | Polymer Composition for Electrical Devices |
-
2000
- 2000-03-22 JP JP2000079809A patent/JP2001266650A/ja active Pending
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