JPH0593200A - 水アカ洗浄用組成物 - Google Patents

水アカ洗浄用組成物

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JPH0593200A
JPH0593200A JP28065391A JP28065391A JPH0593200A JP H0593200 A JPH0593200 A JP H0593200A JP 28065391 A JP28065391 A JP 28065391A JP 28065391 A JP28065391 A JP 28065391A JP H0593200 A JPH0593200 A JP H0593200A
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英樹 若生
Akio Kobayashi
昭夫 小林
Katsuhisa Takishita
勝久 滝下
Kunio Arimoto
邦夫 有本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車の塗装面等に付着した水アカ汚れを、
研磨剤や強アルカリ剤を使用することなしに安全かつ簡
単に洗浄できる水アカ洗浄用組成物を開発すること。 【構成】 界面活性剤として新規な化学構造であるオキ
シエチレン基導入のアミンオキサイド系のもの、すなわ
ち炭素数12〜16のアルキル基とアミンオキサイド基
の間に1〜3個のオキシエチレン基を導入した界面活性
剤を使用し、これに1〜10倍量のアルカリビルダーを
配合した洗浄用組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は洗浄用の組成物、とりわ
け自動車の塗装面等に付着した水アカ汚れの除去に好適
な洗浄剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】界面活性剤にビルダーを配合した洗浄剤
は従来から広く知られており、多くの商品が市販されて
いる。
【0003】この界面活性剤としては、陰イオン界面活
性剤、非イオン界面活性剤を主成分とした水性洗浄剤が
使用されており、またビルダーとして炭酸塩、珪酸塩、
トリポリリン酸塩等を配合したアルカリ洗浄剤なども開
発されている。
【0004】ところで、上記のような洗浄剤を使用して
自動車の塗装面を洗浄した場合、いわゆる水アカ汚れは
殆んど洗い落すことができないのである。したがって従
来では、上記のような洗浄剤に研磨剤を配合した洗剤を
使用するか、又は強アルカリ剤を配合した洗剤を用いて
水アカ汚れを除去していたのである。
【0005】しかしながら、この研磨剤を配合した洗剤
では研磨粒子の種類によっては塗装面を傷つける危険性
があり、一方、強アルカリ性の洗剤では塗膜を侵す危険
性があって塗布時間が制限されるなど、いずれの場合も
安全性に問題点を有しているのである。
【0006】さらに、水アカ汚れは上記のような研磨剤
配合の洗剤などを使用して手作業にて擦り取らねばなら
ず大変な労力と時間を要するものであり、洗浄しにくい
と言う欠点の外に作業性も悪いと言う問題点を有してい
るのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の水アカ洗浄の問題点を解決することを目的として
なされたものであり、研磨剤の配合がなくしかも強アル
カリ性でもない洗浄剤であって、水アカ汚れを安全かつ
簡単に洗い落すことができるという新規な水アカ洗浄用
組成物を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに種々研究した結果、オキシエチレン基をアルキル基
との間に導入させたアミンオキサイド系の界面活性剤を
用いて、これに適量のアルカリビルダーを配合した洗浄
剤を使用すると、非常にすぐれた水アカ除去が達成でき
ることを見い出したのである。
【0009】すなわち本発明は、下記に示した化1の一
般式にて表わされるオキシエチレン基導入のアミンオキ
サイド系界面活性剤と、前記界面活性剤に対して1〜1
0倍量のアルカリビルダーとを配合してなることを特徴
とする水アカ洗浄用組成物を要旨とするものである。
【0010】
【化1】(ただし、一般式中のRは炭素数12〜16の
アルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
【0011】本発明における上記の一般式の化合物は、
N,N−ジメチル−N−モノ乃至トリオキシエチレンア
ルキルエーテルアミンオキサイドであり、アルキル基と
N,N−ジメチルアミンオキサイド基との間にオキシエ
チレン基が1〜3個介在した新規な化学構造を有するア
ミンオキサイド系の界面活性剤である。
【0012】本発明の最大の特徴は、通常のアミンオキ
サイド系の界面活性剤ではなく、上記のようにオキシエ
チレン基がアルキル基との間に1〜3個介在したアミン
オキサイド系界面活性剤を使用することであり、換言す
ればエチレンオキサイドの開環重合によりオキシエチレ
ン基をアルキル基との間に導入して合成された新規なア
ミンオキサイド系界面活性剤を用いることである。
【0013】本発明者等の実験によれば、上述した様な
オキシエチレン基を含有しない通常のアミンオキサイド
系界面活性剤では水アカ洗浄力は殆どなかったのであ
る。
【0014】このオキシエチレン基は少なくとも1個導
入されることが必要で、また、このオキシエチレン基が
3個をこえて導入されていても水アカ洗浄力が低下する
のである。
【0015】また、本発明に使用する上記界面活性剤に
おけるアルキル基の炭素数は12〜16が好適であり、
12未満でも16をこえる炭素数でも共に水アカ洗浄力
が低下するのである。なお、炭素数が12未満のアルキ
ル基の場合に洗浄力が低下するのは親油性の部分が小さ
いために親水性部分とのバランスが崩れて来るからであ
って当然のことであるが、炭素数が16をこえるアルキ
ル基の場合に洗浄力が低下するのは実験結果による結論
である。
【0016】本発明に使用するこの新規なアミンオキサ
イド系界面活性剤が、何故水アカ洗浄力に優れているの
かについては明確には解明できないが、おそらくオキシ
エチレン基がアルキル基とアミンオキサイド基との間に
導入さることにより、水アカ洗浄に適した表面張力と限
界ミセル濃度を示す洗浄液になるものと推察されるので
ある。また、ポリオキシエチレンが分子の中に入ること
で塗装面に対する浸透性を抑制する働きが生じるものと
推察されるのである。
【0017】一方、本発明洗浄用組成物に配合されるア
ルカリビルダーとしては、例えば、炭酸塩、珪酸塩、リ
ン酸塩など、従来からビルダーとして使用されているも
のを用いることができ、これらの1種だけを配合しても
良いし2種以上を有効に組み合わせて併用しても良いも
のである。
【0018】このアルカリビルダーの配合量は、前記界
面活性剤に対して1〜10倍量が適切であり、1倍未満
の量ではビルダーとしての効果が低下し界面活性剤とビ
ルダーの相乗作用が得にくくなって水アカ洗浄力がなく
なるのである。一方、このアルカリビルダーの量が前記
界面活性剤の10倍量をこえるとビルダーが過剰になっ
てむしろ洗浄力が低下するのである。
【0019】
【実施例】白色塗装面を有する同一車種(日産サニー)
の乗用車8台を、通常のワックスがけを行い1ケ月間同
一場所に屋外放置し、水アカ汚れを付着させ試験車とし
て準備した。この8台の試験車を縦に中央から左右に分
けて、下記の合計16通りの配合組成(配合は重量部)
の洗浄剤を使用して洗浄テストを行なった。なお洗浄
は、水洗い→洗浄剤250ccを0.5kg/cm2 の圧力で
スプレー塗布→50kg/cm2 の高圧スプレー洗車、とい
う工程によりテストした。
【0020】 洗浄剤1 N,Nジメチル−N−モノオキシエチレンラウリルエーテルAO …2 炭酸ナトリウム …5 水 …93 (ただし、AOはアミンオキサイドの略、以下同じ) 洗浄剤2 N,Nジメチル−N−モノオキシエチレンミリスチルエーテルAO …2 セスキ炭酸ソーダ …5 水 …93 洗浄剤3 N,Nジメチル−N−モノオキシエチレンヘキサデシルエーテルAO…2 トリポリリン酸ソーダ …5 水 …93
【0021】 洗浄剤4 N,Nジメチル−N−トリオキシエチレンラウリルエーテルAO …2 ピロリン酸ソーダ …5 水 …93 洗浄剤5 N,Nジメチル−N−トリオキシエチレンミリスチルエーテルAO …2 メタ珪酸ソーダ …5 水 …93 洗浄剤6 N,Nジメチル−N−トリオキシエチレンヘキサデシルエーテルAO…2 メタ珪酸ソーダ …2 水 …96 洗浄剤7 N,Nジメチル−N−トリオキシエチレンミリスチルエーテルAO …2 メタ珪酸ソーダ …15 水 …83
【0022】上記洗浄剤1〜7はいずれも本発明洗浄用
組成物の実施例であり、洗浄剤1〜3はオキシエチレン
基が1個でアルキル基の異なる場合、洗浄剤4〜6はオ
キシエチレン基が3個でアルキル基が異なる場合、また
洗浄剤5〜7ではアルカリビルダー量を変化させた場合
を試験したものとなっている。
【0023】 洗浄剤8 N,NジメチルラウリルAO …2 炭酸ソーダ …5 水 …93 洗浄剤9 Nメチル−NエタノールラウリルAO …2 炭酸ソーダ …5 水 …93 洗浄剤10 Nメチル−NベンジルデシルAO …2 炭酸ソーダ …5 水 …93 この洗浄剤8〜10は、本発明における新規アミンオキ
サイド系とは異なる他のアミンオキサイド系の界面活性
剤を使用した場合の比較例である。
【0024】 洗浄剤11 N,Nジメチル−N−モノオキシエチレンラウリルエーテルAO …2 水 …98 洗浄剤12 N,Nジメチル−N−トリオキシエチレンミリスチルエーテルAO …2 メタ珪酸ソーダ …0.5 水 …97.5 洗浄剤13 N,Nジメチル−N−トリオキシエチレンミリスチルエーテルAO …2 メタ珪酸ソーダ …25 水 …83 この洗浄剤11〜13はアルカリビルダーが配合されな
い場合、少なすぎる場合、多すぎる場合の比較例であ
る。
【0025】 洗浄剤14 N,Nジメチル−N−モノオキシエチレンオレイルエーテルAO …2 メタ珪酸ソーダ …15 水 …83 この洗浄剤14はアルキル基の炭素数が多すぎる比較例
である。
【0026】 洗浄剤15 N,Nジメチル−N−テトラオキシエチレンミリスチルエーテルAO…2 メタ珪酸ソーダ …15 水 …83 この洗浄剤15はオキシエチレン基が多すぎる場合の比
較例である。
【0027】 洗浄剤16 ノイゲンET−159 …2 トリポリリン酸ソーダ …5 水 …93 この洗浄剤16は通常の非イオン系界面活性剤を使用し
た場合の比較例である。
【0028】上記16通りの洗浄剤で、試験車の水アカ
汚れを洗浄した結果を下記の表1にまとめて示す。な
お、表中の記号は次の意味を表わしている。 ◎ …洗浄効果良好 ○ …洗浄性やや劣る △ …洗浄性かなり劣る × …洗浄できない また、光沢度は艶出しなどを施さない洗浄直後の値であ
る。
【0029】
【表1】
【0030】この表1の様にブランクテストの水だけで
は全く洗浄できないのは当然であるが、本発明における
新規なアミンオキサイド系以外の界面活性剤ではいずれ
も水アカ洗浄は不完全となっている。また、アルカリビ
ルダー量が多すぎても少なすぎても洗浄力は不足してい
るのである。しかしながら、本発明の洗浄用組成物の範
囲内にある洗浄剤ではいずれもすぐれた水アカ洗浄力を
示したのである。
【0031】
【発明の効果】本発明は以上のようなものであり、適切
な炭素数を持ったアルキル基とアミンオキサイド基との
間に1〜3個のオキシエチレン基を導入した新規なアミ
ンオキサイド系界面活性剤を使用し、これに適度な割合
でアルカリビルダーを配合した水アカ洗浄用組成物であ
って、水アカ洗浄力が非常にすぐれた画期的な洗浄剤と
言えるものである。
【0032】本発明の洗浄用組成物によれば、この洗浄
剤を自動車に散布して通常のブラッシングまたは高圧ス
プレーによる洗車をするだけで水アカ汚れが洗浄でき、
従来の様に研磨剤配合や強アルカリ性の洗浄剤ではない
ため自動車の塗装面を傷付けたり侵したりする心配は全
くないというすぐれた効果を奏し、また手作業で擦る必
要もないので作業性も大幅に向上するのである。この様
に本発明洗浄用組成物は従来の水アカ洗浄の問題点を一
挙に解決できるものであり、自動車等の美化に極めて顕
著な有用性を発揮するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記に示した化1の一般式にて表わされ
    るオキシエチレン基導入のアミンオキサイド系界面活性
    剤と、前記界面活性剤に対して1〜10倍量のアルカリ
    ビルダーとを配合してなることを特徴とする水アカ洗浄
    用組成物。 【化1】 (ただし、一般式中のRは炭素数12〜16のアルキル
    基を示し、nは1〜3の整数を表わす。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010013579A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Kao Corp 液体洗浄剤組成物
JP2013122032A (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 Ishihara Chem Co Ltd 硬表面洗浄剤組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010013579A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Kao Corp 液体洗浄剤組成物
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