JPH059231U - 結束装置用巻紐の収納構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 紐がループ状に絡みあってキンク状態になっ
て紐切れを起こすのを防止する。 【構成】 ノッタービル方式の結束装置に向けて繰り出
し供給される結束用紐２を多数回巻回して筒状に構成し
た巻紐３を載置収納するとともに、この巻紐３の巻回内
側の紐端部から紐２を外方に繰り出すよう構成してある
結束装置の巻紐収納構造であって、前記巻紐３の内方側
にシート状の弾性体９をロール状に巻いた状態で挿入し
て、紐繰り出し口７側の巻紐３内面を開放した自由状態
で配備してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ノッタービル方式の結束装置に向けて繰り出し供給される結束用紐 を多数回巻回して筒状に構成した巻紐を載置収納するとともに、この巻紐の巻回 内側の紐端部から紐を外方に繰り出すよう構成してある結束装置の巻紐収納構造 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

上記結束装置の巻紐収納構造において、従来では、特開平２−１３５０２３号 公報に開示されているように、前記巻紐の内方側にその軸芯にそって片持ち状に ガイド棒を配設するとともに、このガイド棒と紐挿通孔との間に間隙を設ける構 造のものがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来構造は、結束機構による紐の高速繰り出しに伴い紐の慣性に起因する 紐の過剰繰り出しにより、巻紐の内部で紐がループ状に絡まるのを有効に防止で きるようにして、紐切れの発生を抑制するようにしたものである。 ところが、上記従来構造においても、巻紐の内面とガイド棒との間には、紐が 自由に移動可能な空間が存在するために、結束機構による高速紐繰り出しの際に 、過剰な繰り出しにより、前記空間において紐がループ状に絡み合うことがあり 、キンクが発生して応力の集中に起因する紐切れが発生するおそれがあって、未 だ改善の余地があった。 本考案は、紐の絡み合いによる紐切れの発生を可及的に抑制できるようにする ことを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本第１考案の特徴構成は、冒頭に記載した結束装置の巻紐収納構造において、 前記巻紐の内方側にシート状の弾性体をロール状に巻いた状態で挿入して、紐繰 り出し口側の巻紐内面を開放した自由状態で配備してある点にある。

【０００５】 本第２考案の特徴構成は、棒状体に複数のシート状の弾性体を放射状に取付け 、この各弾性体を巴状に屈曲巻回した状態で、前記巻紐の内方側に挿入して、紐 繰り出し口側の巻紐内面を開放した自由状態で配備してある点にある。

【０００６】

【作用】

巻紐の内面において、紐の消費に伴って巻紐の厚さが変化しても、ロール状に 巻かれたシート状の弾性体あるいは巴状に屈曲巻回したシート状の弾性体が、そ の弾性力により、巻紐内面のほぼ全域に亘り圧接作用するので、結束作動に伴っ て紐が高速で繰り出された場合であっても、紐は常に巻紐内面と弾性体とにより 挟持された状態で、繰り出されることになるので、巻紐の内部において、紐が自 由状態でループ状に絡まることがない。しかも、紐繰り出し口付近では、開放さ れた空間が確保されているので、巻回状態から周方向に順次繰り出される紐が、 紐繰り出し口近くで引っ掛かり繰り出し作動が阻害されることがない。

【０００７】

【考案の効果】

従って、紐の繰り出しを阻害することなく、巻紐の内部において、紐が慣性で 過剰に巻紐巻回状態から緩んで、自由状態でループ状に絡み合うことがないので 、キンク状態となって応力が集中して紐切れが発生するのを有効に防止できるこ ととなる。

【０００８】

【実施例】

以下、実施例を図面に基いて説明する。 図５にコンバインの結束装置を示している。この結束装置は、脱穀済みの排ワ ラを所定量づつ紐結束して機体外方に放出するよう構成してあり、周知構造のノ ッタービル方式の結束機構１を備えるとともに、この結束機構１に供給される結 束用紐２を多数回巻回して筒状に構成した巻紐３を巻紐収納部４に載置支持して 構成してある。

【０００９】 次に、巻紐３の収納構造について説明する。巻紐３は、機体フレーム５に固定 された支持台６に載置収納され、その巻回内側の紐端部から支持台６の一側面に 形成した紐繰り出し口７を通して外方の結束機構１に向けて繰り出すよう構成し てあり、前記紐繰り出し口７の外方側には結束機構１の高速での紐繰り出しによ り過剰に紐２が外方に飛び出して垂れ下がり、紐２が抜け外れる等の弊害を防止 するための挟持式紐ブレーキ８を設けてある。

【００１０】 そして、前記巻紐３の内方側にシート状の弾性体９をロール状に巻いた状態で 挿入して、紐繰り出し口７側の巻紐３内面を開放した自由状態で配備してある。 つまり、図１、図２に示すように、自由状態では、平板状となる合成樹脂材から 成るシート状の弾性体９の一側縁の両端部に係止片１０，１１を折り曲げ形成し 、この弾性体９をその弾性力に抗してロール状に巻いた状態で、巻紐３内部に差 し込み挿入する。このとき、前記係止片１０，１１が巻紐３の紐繰り出し口７と 反対側端部に接当して紐２の繰り出しに伴う抜け外れを阻止し、かつ、形崩れを 阻止するようにしてある。又、この弾性体９は最大挿入状態で、その挿入側端部 が紐繰り出し口７から所定距離離れた位置になるよう短かめに構成し、紐繰り出 し口７近くにおいては、周方向に順次繰り出される紐２が円滑に外方に引き抜か れるようにしてある。

【００１１】 このようにしておくと、紐２の消費に伴って巻紐３の径方向の厚さが変化して も、前記弾性体９がその弾性力で元の平板状に戻ろうとして、常に、巻紐３の内 面に圧接することとなり、巻紐３が形崩れするのを防止するとともに、過剰繰り 出しに伴う紐２の自由状態での絡み合いを有効に阻止できる。

【００１２】 〔別実施例１〕 図３、図４に示すように、巻紐３の中心部に位置する棒状体１２に複数のシー ト状の弾性体１３を放射状に取付け、この弾性体１３を巴状に屈曲巻回した状態 で、巻紐３内部に挿入するよう構成するものでもよい。 〔別実施例２〕 前記弾性体９、１３は、合成樹脂材で構成するものに代えて、鋼材あるいは紙 材等各種の材質で構成してもよい。

【００１３】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を容易にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】巻紐収納部の断面図

【図２】弾性体の差し込み状態を示す斜視図

【図３】別実施例の巻紐収納部の断面図

【図４】別実施例の弾性体の差し込み状態を示す斜視図

【図５】結束装置の背面図

【符号の説明】

１ 結束機構 ２ 結束用紐 ３ 巻紐 ７ 紐繰り出し口 ９ 弾性体 １２ 棒状体 １３ 弾性体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ノッタービル方式の結束装置（１）に向
   けて繰り出し供給される結束用紐（２）を多数回巻回し
   て筒状に構成した巻紐（３）を載置収納するとともに、
   この巻紐（３）の巻回内側の紐端部から紐（２）を外方
   に繰り出すよう構成してある結束装置の巻紐収納構造で
   あって、前記巻紐（３）の内方側にシート状の弾性体
   （９）をロール状に巻いた状態で挿入して、紐繰り出し
   口（７）側の巻紐（３）内面を開放した自由状態で配備
   してある結束装置用巻紐の収納構造。
2. 【請求項２】 ノッタービル方式の結束装置（１）に向
   けて繰り出し供給される結束用紐（２）を多数回巻回し
   て筒状に構成した巻紐（３）を載置収納するとともに、
   この巻紐（３）の巻回内側の紐端部から紐（２）を外方
   に繰り出すよう構成してある結束装置の巻紐収納構造で
   あって、棒状体（１２）に複数のシート状の弾性体（１
   ３）を放射状に取付け、この各弾性体（１３）を巴状に
   屈曲巻回した状態で、前記巻紐（３）の内方側に挿入し
   て、紐繰り出し口（７）側の巻紐（３）内面を開放した
   自由状態で配備してある結束装置用巻紐の収納構造。