JPH0592137U - 荷降ろし用リン木ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パネル等の部材をリン木と共に玉掛けして荷
降ろしが行え、特に、現場での荷降ろし作業の容易化・
荷受けの省人化・スピードアップが図れる荷降ろし用リ
ン木ユニットを提供する。 【構成】 パネル１等の部材を積み上げて載置する荷降
ろし用のリン木ユニット１０であって、略平行に置かれ
る一対のリン木部材１１，１１と、このリン木部材１
１，１１間に架設される一対の連結部材２１，２１と、
リン木部材１１の両端部に設けた吊り上げ用の掛止部材
１２，１２とからなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、木質プレファブ家屋における壁パネルや床パネル等の部材を積み上 げて載置する荷降ろし用リン木ユニットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

木質プレファブ家屋の建築現場において、壁パネルや床パネル等の部材を仮置 きする場合、従来は、トラックに積み上げられた部材をクレーンにより、平行に 置かれた２本の角材によるリン木の上に荷降ろししていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このように、従来は、荷降ろしに際して、リン木を平行に置く必要があり、ま た、パネル等の生産工場から、部材自体をワイヤやロープにより玉掛けしてトラ ックに積み込み、現場で、再び部材自体の玉掛け作業を行うものとなっており、 荷降ろし作業が面倒であると共に、荷降ろしに時間がかかるものとなっていた。

【０００４】 そこで本考案の目的は、パネル等の部材をリン木と共に玉掛けして荷降ろしが 行え、特に、現場での荷降ろし作業の容易化・荷受けの省人化・スピードアップ が図れる荷降ろし用リン木ユニットを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上の課題を解決すべく本考案は、パネル等の部材を積み上げて載置する荷降 ろし用のリン木ユニットであって、略平行に置かれる一対のリン木部材と、この リン木部材間に架設される一対の連結部材と、前記リン木部材の両端部に設けた 吊り上げ用の掛止部材とからなることを特徴とする。 具体的には、前記連結部材は長さ調整可能であり、また、前記リン木部材の外 面は、前記パネル等の部材に対する養生用および滑り防止用のラバーで覆われて いる。

【０００６】

【作用】

連結部材を架設した略平行するリン木部材の上にパネル等の部材を積み上げた 状態で、リン木部材の両端部に設けた掛止部材により玉掛けして、リン木ユニッ トごと荷の積み降ろしが行える。 なお、長さ調整可能な連結部材とすることで、パネルの長さに合わせる等して 、リン木部材間のスパンを変更でき、また、リン木部材の外面をラバーで覆うこ とにより、パネルに対する養生と滑り防止が行える。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案に係る荷降ろし用リン木ユニットの実施例を図１乃至図３に基づ いて説明する。 本考案に係る荷降ろし用リン木ユニットによる使用例を示す図１および図２に おいて、１は壁パネルや床パネル等の木質パネル、２はクレーンのワイヤ、３は 同じくフック、４は荷吊り用のロープ、５はそのフック状掛止金具、６は養生布 、１０は本考案に係る荷降ろし用リン木ユニットである。

【０００８】 図３にも拡大して示すように、荷降ろし用リン木ユニット１０は、例えば、横 幅910mmの木質パネル１用の場合、60mm×60mm角で長さ950mmの角材による２本の リン木部材１１，１１と、そのリン木部材１１の両端部に各々設けたアイボルト による掛止部材１２，１２と、両リン木部材１１，１１間にクロス状に架設した ２組の連結部材２１，２１とで構成されるものである。 即ち、リン木部材１１の両端部に、鉄板等による金属製のボックス１３，１３ を嵌合接着等により固定し、このボックス１３には、溶接等により略水平な支持 板１４を一体に突設する。

【０００９】 この支持板１４上にアイボルトによる掛止部材１２を組み付けて、図２のよう に、ナット１５で固定結合したり、あるいは溶接し、さらに、支持板１４の周り を覆い板１６により囲んでいる。 また、リン木部材１１の外面を、その両端のボックス１３，１３外面にかけて ラバー１７により被覆している。

【００１０】 そして、連結部材２１は、鉄筋等による２本の連結棒２２，２２と、その間を つなぐターンバックル２５とからなる。 即ち、ボックス１３外面に溶接等により突設したループ状引掛け部１８と、連 結棒２２の一端部に形成したループ状引掛け部２３とを互いに結合して、連結棒 ２２の他端部に形成した雄ねじ部２４にターンバックル２５を螺合している。こ のようにして、両リン木部材１１，１１の両端部間をクロス状の連結部材２１， ２１によりつないでいる。

【００１１】 以上のように荷降ろし用リン木ユニット１０を構成したので、図１および図２ に示したように、木質パネル１…を積み上げた状態のリン木部材１１，１１の両 端部において、そのアイボルトによる掛止部材１２…に、荷吊り用のロープ４， ４端部のフック状掛止金具５…を各々掛止して、玉掛け作業を簡単に行うことが できる。 そして、図示せぬクレーンのワイヤ２のフック３に、ロープ４，４を引掛けて 、最上段のパネル１とロープ４…との間に養生布６…を当てて、クレーンにより リン木ユニット１０ごとその上に積み上げたパネル１…を昇降させることで、工 場でのトラックへの荷積み込みと、現場でのトラックからの荷降ろしを行える。

【００１２】 しかも、リン木部材１１，１１の外面は、ラバー１７，１７で覆われているこ とから、パネル１下面に対する養生と共に、昇降操作時におけるリン木ユニット １０上でのパネル１の滑りを防止できるものとなっている。 また、２本の連結棒２２，２２をつなぐターンバックル２５の回転操作により 、連結部材２１の長さを調整して、リン木部材１１，１１間のスパンを変更し、 パネル１の長さに合わせることもできる。

【００１３】 さらに、現場に仮置きした場合、アイボルトによる掛止部材１２…を利用して 、パネル１…を覆うための図示せぬ養生シートをロープで緊結して養生すること が可能になる。 また、現場において、例えば、90mm×90mm角のリン木を用意して仮置きする場 合、本実施例のリン木ユニット１０は、60mm×60mm角のリン木部材１１を使用す るので、パネル１…の仮置き後は、リン木ユニット１０を引き抜いて回収するこ とも可能である。

【００１４】 なお、以上の実施例においては、木質パネル用のリン木ユニットとしたが、本 考案はこれに限定されるものではなく、セラミックボードや他の部材の荷降ろし にも適用可能である。 また、連結部材や掛止部材の材質、形状等も任意であり、その他、具体的な寸 法や細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。

【００１５】

【考案の効果】

以上のように本考案に係る荷降ろし用リン木ユニットによれば、連結部材を架 設した略平行するリン木部材の上にパネル等の部材を積み上げた状態で、リン木 部材の両端部に設けた掛止部材により玉掛けして、リン木ユニットごと荷の積み 降ろしが行えるため、工場での荷積み込み、現場での荷降ろしに関して、特に、 玉掛け作業が簡単なものとなり、荷受けを省人化でき、荷積み降ろし作業を迅速 に行うことができる。 そして、請求項２のように、長さ調整可能な連結部材とすることで、パネルの 長さに合わせる等して、リン木部材間のスパンを変更できる。 また、請求項３のように、リン木部材の外面をラバーで覆うことにより、パネ ルに対する養生と滑り防止が行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る荷降ろし用リン木ユニットによる
使用例を示す斜視図である。

【図２】使用例における一部省略の要部縦断面図であ
る。

【図３】本考案に係る荷降ろし用リン木ユニットを示す
拡大斜視図である。

【符号の説明】

１ パネル １０ 本考案に係る荷降ろし用リン木ユニット １１ リン木部材 １２ 掛止部材 １７ ラバー ２１ 連結部材 ２２ 連結棒 ２４ 雄ねじ部 ２５ ターンバックル

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パネル等の部材を積み上げて載置する荷
   降ろし用のリン木ユニットであって、略平行に置かれる
   一対のリン木部材と、このリン木部材間に架設される一
   対の連結部材と、前記リン木部材の両端部に設けた吊り
   上げ用の掛止部材とからなることを特徴とする荷降ろし
   用リン木ユニット。
2. 【請求項２】 前記連結部材は長さ調整可能であること
   を特徴とする請求項１記載の荷降ろし用リン木ユニッ
   ト。
3. 【請求項３】 前記リン木部材の外面を、前記パネル等
   の部材に対する養生用および滑り防止用のラバーで覆っ
   たことを特徴とする請求項１または２記載の荷降ろし用
   リン木ユニット。