JPH0591292U - 播種プラントの余剰土回収装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 コンベヤ装置１での床土供給装置３配設部位
の下方に、育苗箱２から漏れ出た土を繰り出しコンベヤ
１２を介して受止めてコンベヤ装置１の横外側位置に強
制移送して排出するベルト式の横コンベヤ１５を設ける
とともに、この横コンベヤ１４における土排出部１４ａ
の高さを上下調節可能とするべく、横コンベヤ１４をコ
ンベヤ装置１の幅方向中央に設けた支点Ｐ周りで傾動調
節自在とする。 【効果】 落下してくる余剰土を確実に受止めながらピ
ットや一輪車といった種々の余剰土還元手段に適応可能
となり、良好な土の受渡し性を得ながら汎用性に富んだ
余剰土回収装置を提供することができた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コンベヤ装置上で搬送される育苗箱から零れ落ちる土の回収装置に 係り、詳しくは、コンベヤ装置で搬送される育苗箱に土を供給する土供給装置を 備えてある播種プラントの余剰土回収装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の播種プラントは、搬送育苗箱に先ず床土を入れてから種を蒔き、それ から覆土を入れるという順序でもって播種するものであり、例えば実開平３−１ １７４０６号公報の図面第４図に示されたものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

床土や覆土は搬送コンベヤ上方に配置されるホッパ内の土を落下させて育苗箱 に供給するものであるが、その落下に伴う土の飛散や舞い上がりによって育苗箱 に供給される土が零れ落ちることがあるため、ガイド板やベルトコンベヤ等によ ってその零れ落ち余剰土を受止めて所定箇所に集める機構を設けることが必要で ある。しかしながら、単に上記機構を配置するだけではその後の工程、すなわち 収集された土を、ベルトコンベヤや回収ピット、或いは、土運搬車等の種々の回 収土の還元工程をプラントの設定状況によって選択設定することが行い難いこと が予測されるので、何らかの対策を予め設けておくのが望ましい。 本考案の目的は、余剰土の還元手段に汎用性が備わるように、コンベヤ装置上 の育苗箱から零れ落ちる土を受止めて搬送する回収装置を合理的に構成させる点 にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的の達成のために本考案は、コンベヤ装置における土供給装置配設部位 の下方に、この土供給装置の作動によって育苗箱から漏れ出た土を受止めてコン ベヤ装置の横外側位置に強制移送して排出する横搬送機構を設けるとともに、こ の横搬送機構における土排出部の高さを上下調節可能とするべく、横搬送機構を コンベヤ装置の幅方向中央又はほぼ中央に設けた支点周りで傾動自在に構成して あることを特徴とする。

【０００５】

【作用】

横搬送機構における土排出部の高さが上下調節可能であるから、土運搬車（一 輪車等）や回収箱といった比較的土搬入口が高い所に位置した還元手段を使用す る場合には土排出部の高さを高くし、フロア下方のピットやフロア面に置かれた ベルトコンベヤといった比較的土搬入口が低い所に位置した還元手段を使用する 場合には土排出部の高さを低くするといった具合に、種々の還元手段に対応する ことができるようになる。 そして、その上下調節のための手段を、図２に示すように横搬送機構１４をコ ンベヤ装置１の幅方向中央又はほぼ中央の支点Ｐ周りで傾動自在な傾動式に構成 してあるので、コンベヤ１２からの落下移動する面積値を、横搬送機構１４の傾 動如何に拘らずに一定又はほぼ一定に維持することができるようになる。 すなわち、例えば、図６に示すように、コンベヤ装置１の左右端に支点Ｐを設 けた場合では、排出部１４ａの高さが低い場合の落下移動面積ｍ₁ （傾斜実線の 部分）と、高い場合の落下移動面積ｍ₂ （傾斜２点鎖線の部分）とは大きく変化 するこよになり、低い場合では落下距離が全体的に長くなって落下に伴う土の周 囲への拡散が顕著で横搬送機構１４外に落下するとか、或いは、低い場合でも横 搬送機構１４外に落下しないようにするために該横搬送機構１４が大型化してし まう等の不都合が考えられる。これに対して本願のものでは、図５に示すように 、排出部１４ａの高さが低い場合の落下移動面積Ｍ₁ （傾斜実線の部分）と、高 い場合の落下移動面積Ｍ₂ （傾斜２点鎖線の部分）とは変化しない又は殆ど変化 しないので、その土の落下挙動を全体として一定的に制御可能であり、横搬送機 構１４が傾動しても落下土は横搬送機構１４でより確実に受止められるようにな る。

【０００６】

【考案の効果】 従って、横搬送機構をコンベヤ装置下方においてその幅方向中央部位の支点で 傾動させる構造工夫により、落下してくる余剰土を確実に受止めながら種々の余 剰土還元手段に適応可能となり、良好な土の受渡し性を得ながら汎用性に富んだ 余剰土回収装置を提供することができた。

【０００７】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図３に播種プラントが示され、３は床土供給装置、４は育苗箱２内に供給され た床土を平に均す床土均平装置、５は灌水装置、６は播種装置、７は覆土供給装 置であり、これらの各装置は、育苗箱２を搬送するベルト式のコンベヤ装置１の 左右のコンベヤフレーム１ａに取付支持されている。尚、１Ａ〜１Ｆはコンベヤ フレーム１ａ，１ａを支持する第１〜第６脚部である。８はフロア９に掘られた 土貯留用のピット、１０はピットの土を持上げ搬送するバケットコンベヤ、１１ はバケットコンベヤ１０で持上げられた土を、床土供給装置３のホッパ３Ｈと覆 土供給装置７のホッパ７Ｈとに交互に供給する反転コンベヤである。 床土供給装置３と覆土供給装置７の各土供給装置は、夫々第１脚部１Ａ，第５ 脚部１Ｅ近傍位置に配設してあり、重い重量が殆ど脚部１Ａ，１Ｅに作用するよ うにしてコンベヤフレーム１ａに作用する曲げモーメントを抑えてある。

【０００８】 図１乃至図３に示すように、この播種プラントでは、床土供給装置３と床土均 平装置４部位において育苗箱２から漏れ出る余剰土を回収して前記ピット８に還 元させる余剰土回収装置Ａを設けてある。すなわち、第１脚部１Ａと第２脚部１ Ｂ間における搬送コンベヤ１の下方に、コンベヤ装置１から落ちてくる土を受止 めて横移送する繰出しコンベヤ１２と傾斜ガイド１３とを配設してあるとともに 、繰出しコンベヤ１２からの土を受止めてコンベヤ装置１横に搬送する横コンベ ヤ（横搬送機構に相当）１４を設けて余剰土回収装置Ａを構成してある。 ベルトコンベヤ構造の横コンベヤ１４は、搬送コンベヤ１の幅方向の中央位置 の支点Ｐ周りで傾動自在であり、排出部１４ａのフロア９からの高さを上下に調 節することができる。 つまり、床土供給装置３から供給される床土のうちの育苗箱２から零れた土や 、床土均平装置４の回転ブラシ４ａが蹴散らした飛散土を繰出しコンベヤ１２で 一箇所に集めるとともに、その集められた余剰土を横コンベヤ１４でコンベヤ装 置１の横に移送するのであり、図２に示すように、排出部１４ａを低くしてピッ ト８に排出する還元手段や、図４に示すように、排出部１４ａを高くして土運搬 車１５に排出する還元手段等に合わせて横コンベヤ１４を傾動調節する。

【０００９】 〔別実施例〕 覆土供給装置７部位に、前述した余剰土回収装置Ａを設けるものでも良く、覆 土供給装置７や床土供給装置３を総称して土供給装置と呼ぶものとする。

【００１０】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為に符号を記す が、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】余剰土回収装置を示す側面図

【図２】余剰土回収装置を示す一部切欠き正面図

【図３】播種プラントの全体側面図

【図４】土運搬車を用いた余剰土回収装置を示す側面図

【図５】本願における余剰土回収装置の作用を示す原理
図

【図６】比較例における余剰土回収装置の作用を示す原
理図

【符号の説明】

１ コンベヤ装置 ２ 育苗箱 ３ 土供給装置 １４ 横搬送機構 Ｐ 支点

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンベヤ装置（１）で搬送される育苗箱
   （２）に土を供給する土供給装置（３）を備えてある播
   種プラントの余剰土回収装置であってっ、前記コンベヤ
   装置（１）における前記土供給装置（３）配設部位の下
   方に、該土供給装置（１）の作動によって前記育苗箱
   （２）から漏れ出た土を受止めて前記コンベヤ装置
   （１）の横外側位置に強制移送して排出する横搬送機構
   （１４）を設けるとともに、該横搬送機構（１４）にお
   ける土排出部の高さを上下調節可能とするべく、前記横
   搬送機構（１４）を前記コンベヤ装置（１）の幅方向中
   央又はほぼ中央に設けた支点（Ｐ）周りで傾動自在に構
   成してある播種プラントの余剰土回収装置。