JPH059108A - 含水系化粧料 - Google Patents
含水系化粧料Info
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- JPH059108A JPH059108A JP3159174A JP15917491A JPH059108A JP H059108 A JPH059108 A JP H059108A JP 3159174 A JP3159174 A JP 3159174A JP 15917491 A JP15917491 A JP 15917491A JP H059108 A JPH059108 A JP H059108A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 皮膚内過酸化反応に起因する皮膚炎症反応の
軽減、皮膚の状態(皮膚のシワ、ハリ)の改善に有効な
含水系化粧料を提供する。 【構成】 セレン化合物又は/及びセレン化合物を含有
する植物抽出液を、セレンの換算量として0.0000
1〜0.1重量%と、水40重量%以上とを必須成分と
して含有する含水系化粧料であり、剤型の態様を例示す
れば、可溶化系、水中油型エマルション、油中水型エマ
ルション、粘性状あるいはゲル状を呈する含水系化粧料
である。
軽減、皮膚の状態(皮膚のシワ、ハリ)の改善に有効な
含水系化粧料を提供する。 【構成】 セレン化合物又は/及びセレン化合物を含有
する植物抽出液を、セレンの換算量として0.0000
1〜0.1重量%と、水40重量%以上とを必須成分と
して含有する含水系化粧料であり、剤型の態様を例示す
れば、可溶化系、水中油型エマルション、油中水型エマ
ルション、粘性状あるいはゲル状を呈する含水系化粧料
である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セレン化合物あるいは
セレン化合物を含有する植物の抽出物を配合成分として
含む含水系化粧料に関する。詳しくは、皮膚内過酸化反
応に起因する皮膚炎症反応の軽減、皮膚の状態(皮膚の
シワ、ハリ)の改善に有効な含水系化粧料を提供しよう
とするものである。
セレン化合物を含有する植物の抽出物を配合成分として
含む含水系化粧料に関する。詳しくは、皮膚内過酸化反
応に起因する皮膚炎症反応の軽減、皮膚の状態(皮膚の
シワ、ハリ)の改善に有効な含水系化粧料を提供しよう
とするものである。
【0002】
【従来の技術】皮膚の状態の変化については、表皮、真
皮の状態的変化、さらには細胞の生化学的変化にまで及
んで明らかになりつつある。この変化の主たる原因は、
生体の過酸化反応にあると考えられている。
皮の状態的変化、さらには細胞の生化学的変化にまで及
んで明らかになりつつある。この変化の主たる原因は、
生体の過酸化反応にあると考えられている。
【0003】この過酸化反応は生体内において酸素が還
元されることにより生ずる種々の活性酸素の作用によっ
てもたらされるものである。活性酸素には、酸素が一電
子還元されてできるスーパーオキシド・アニオンラジカ
ル、さらに一電子還元された過酸化水素、さらに一電子
還元されたヒドロキシル・ラジカル、励起状態の酸素分
子である一重項酸素などがある。
元されることにより生ずる種々の活性酸素の作用によっ
てもたらされるものである。活性酸素には、酸素が一電
子還元されてできるスーパーオキシド・アニオンラジカ
ル、さらに一電子還元された過酸化水素、さらに一電子
還元されたヒドロキシル・ラジカル、励起状態の酸素分
子である一重項酸素などがある。
【0004】一般に活性酸素は生体膜等に存在する不飽
和脂肪酸と反応し、過酸化脂質を生成する。生体内で発
生した過酸化脂質は、細胞膜と反応し、あるいは膜結合
酵素や膜レセプタータンパク等に結合することにより細
胞傷害を起こすと考えられている。また、過酸化脂質は
動脈効果と関係が深く、老化の原因になるとも考えられ
ている。
和脂肪酸と反応し、過酸化脂質を生成する。生体内で発
生した過酸化脂質は、細胞膜と反応し、あるいは膜結合
酵素や膜レセプタータンパク等に結合することにより細
胞傷害を起こすと考えられている。また、過酸化脂質は
動脈効果と関係が深く、老化の原因になるとも考えられ
ている。
【0005】このような内因的要素だけでなく、皮膚
は、外界と直接に接しているために、紫外線などのよう
な外因的な要素によって影響を受けやすい組織である上
に、その表面の皮脂には過酸化脂質の基質となるスクア
レンや不飽和脂肪酸が多く含まれ、さらに皮膚に塗布す
る化粧料なども油脂を含むために過酸化脂質が生成され
易い組織である。
は、外界と直接に接しているために、紫外線などのよう
な外因的な要素によって影響を受けやすい組織である上
に、その表面の皮脂には過酸化脂質の基質となるスクア
レンや不飽和脂肪酸が多く含まれ、さらに皮膚に塗布す
る化粧料なども油脂を含むために過酸化脂質が生成され
易い組織である。
【0006】皮膚と過酸化脂質との関係は、これまで
に、女子顔面黒皮症、肝班、アトピー性皮膚炎、日焼け
等で報告されている。またキセノンランプを用いて過酸
化したスクアレンは皮膚に対して著しい刺激性を有し、
これにより生じる炎症反応は一般的に色素沈着を伴うこ
とが知られている。
に、女子顔面黒皮症、肝班、アトピー性皮膚炎、日焼け
等で報告されている。またキセノンランプを用いて過酸
化したスクアレンは皮膚に対して著しい刺激性を有し、
これにより生じる炎症反応は一般的に色素沈着を伴うこ
とが知られている。
【0007】このように過酸化脂質が皮膚に良くない影
響を及ぼすことから、過酸化脂質を低減することは、皮
膚にとって老化を予防する観点からのみならず、健やか
で若々しく、みずみずしい肌を維持するという点からも
重要なことである。
響を及ぼすことから、過酸化脂質を低減することは、皮
膚にとって老化を予防する観点からのみならず、健やか
で若々しく、みずみずしい肌を維持するという点からも
重要なことである。
【0008】従来、皮膚における過酸化脂質の生成を抑
制するために、ビタミンEおよびその誘導体、あるいは
ビタミンC等が用いられており、最近ではスーパーオキ
シドディスムターゼあるいはグルタチオンパーオキシダ
ーゼ等の酵素が特に有効であるという報告も少なくない
(総説として、香粧会誌 11巻 No.1、1987年
が挙げられる。)。
制するために、ビタミンEおよびその誘導体、あるいは
ビタミンC等が用いられており、最近ではスーパーオキ
シドディスムターゼあるいはグルタチオンパーオキシダ
ーゼ等の酵素が特に有効であるという報告も少なくない
(総説として、香粧会誌 11巻 No.1、1987年
が挙げられる。)。
【0009】しかしながら、従来知られているビタミン
類や酵素等は非常に不安定であるために、化粧料に配合
した場合、経時的に過酸化脂質生成の抑制効果を失う。
また、ビタミンについては上記効果はあっても、すでに
生成した過酸化物を減少し得るものではない。
類や酵素等は非常に不安定であるために、化粧料に配合
した場合、経時的に過酸化脂質生成の抑制効果を失う。
また、ビタミンについては上記効果はあっても、すでに
生成した過酸化物を減少し得るものではない。
【0010】ところで、前記スーパーオキシドディスム
ターゼあるいはグルタチオンパーオキシダーゼなどの酵
素の活性発現にセレンが関与していることが知られてい
る(J. W. Forstromら,Biochemistry, 17巻、2639頁、1
978年等)。
ターゼあるいはグルタチオンパーオキシダーゼなどの酵
素の活性発現にセレンが関与していることが知られてい
る(J. W. Forstromら,Biochemistry, 17巻、2639頁、1
978年等)。
【0011】このような研究成果をもとに、皮膚の状態
の改善・保護を目的としてグルタチオンパーオキシダー
ゼを皮膚化粧料に配合すること(例えば特開昭64−4
7709号)、皮膚の老化の抑制を目的としてセレン含
有藻類を化粧料に配合すること(特開昭63−3137
08号)が行われている。また、ふけ防止を目的とし
た、セレン化合物を配合した頭髪化粧料が知られている
(特開昭61−233608)。
の改善・保護を目的としてグルタチオンパーオキシダー
ゼを皮膚化粧料に配合すること(例えば特開昭64−4
7709号)、皮膚の老化の抑制を目的としてセレン含
有藻類を化粧料に配合すること(特開昭63−3137
08号)が行われている。また、ふけ防止を目的とし
た、セレン化合物を配合した頭髪化粧料が知られている
(特開昭61−233608)。
【0012】しかし、セレン化合物を含水系化粧料に配
合した場合、皮膚の過酸化物の生成を抑制し、同時に生
成した過酸化物を消去分解する効果を有することは知ら
れていなかった。
合した場合、皮膚の過酸化物の生成を抑制し、同時に生
成した過酸化物を消去分解する効果を有することは知ら
れていなかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、過酸
化物の生成を抑制する効果を有する化合物は、安定化す
ることが可能であっても過酸化反応を抑制するに留ま
り、分解消去する作用を有していなかったり、あるいは
過酸化物を分解する作用を有していても著しく不安定な
ために、化粧料へ配合することができず、皮膚に有害な
過酸化脂質の生成を阻害するとともに過酸化物の消去を
達成し得るものではなかった。
化物の生成を抑制する効果を有する化合物は、安定化す
ることが可能であっても過酸化反応を抑制するに留ま
り、分解消去する作用を有していなかったり、あるいは
過酸化物を分解する作用を有していても著しく不安定な
ために、化粧料へ配合することができず、皮膚に有害な
過酸化脂質の生成を阻害するとともに過酸化物の消去を
達成し得るものではなかった。
【0014】本発明は上記欠点を克服し、皮膚炎症反応
を軽減し、皮膚の状態の改善に有効な皮膚化粧料を提供
しようとするものである。
を軽減し、皮膚の状態の改善に有効な皮膚化粧料を提供
しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、こうした状
況に鑑み鋭意研究を行った結果、生体内に存在する活性
酸素の消去酵素が加齢により不活性化していく事実、及
びこのような酵素の一つであるグルタチオンパーオキシ
ダーゼがセレンにより活性化される事実を足がかりとし
て、セレン化合物を含水系化粧料に配合した場合に、皮
膚の過酸化物の生成を抑制し、同時に生成した過酸化物
を消去分解する効果を有することを見出し、本発明を完
成するに至った。
況に鑑み鋭意研究を行った結果、生体内に存在する活性
酸素の消去酵素が加齢により不活性化していく事実、及
びこのような酵素の一つであるグルタチオンパーオキシ
ダーゼがセレンにより活性化される事実を足がかりとし
て、セレン化合物を含水系化粧料に配合した場合に、皮
膚の過酸化物の生成を抑制し、同時に生成した過酸化物
を消去分解する効果を有することを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0016】すなわち本発明は、セレン化合物又は/及
びセレン化合物を含有する植物抽出液を、セレンの換算
量として0.00001〜0.1重量%と、水40重量
%以上とを必須成分として含有する含水系化粧料であ
り、態様を例示すれば、可溶化系、水中油型エマルショ
ン、油中水型エマルション、粘性状あるいはゲル状を呈
する含水系化粧料である。
びセレン化合物を含有する植物抽出液を、セレンの換算
量として0.00001〜0.1重量%と、水40重量
%以上とを必須成分として含有する含水系化粧料であ
り、態様を例示すれば、可溶化系、水中油型エマルショ
ン、油中水型エマルション、粘性状あるいはゲル状を呈
する含水系化粧料である。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
含水系化粧料は、セレン化合物あるいはセレン化合物を
含む植物の抽出物を従来の含水系化粧料、例えば化粧
水、乳液、クリーム等に配合することにより製造され
る。
含水系化粧料は、セレン化合物あるいはセレン化合物を
含む植物の抽出物を従来の含水系化粧料、例えば化粧
水、乳液、クリーム等に配合することにより製造され
る。
【0018】<1>本発明に使用するセレン化合物
本発明に使用するセレン化合物は、有機セレン化合物、
無機セレン化合物のいずれも使用することができる。
無機セレン化合物のいずれも使用することができる。
【0019】有機セレン化合物としては、セレノメチオ
ニン、セレノシステイン、セレノシスチン等のセレノア
ミノ酸またはその塩を挙げることができる。無機セレン
化合物としてはセレン酸塩、亜セレン酸塩、例えばセレ
ン酸カリウム等のアルカリ金属セレン酸塩、亜セレン酸
ナトリウム等のアルカリ金属亜セレン酸塩を挙げること
ができる。これらはいずれも市販されているものをその
まま使用することができる。
ニン、セレノシステイン、セレノシスチン等のセレノア
ミノ酸またはその塩を挙げることができる。無機セレン
化合物としてはセレン酸塩、亜セレン酸塩、例えばセレ
ン酸カリウム等のアルカリ金属セレン酸塩、亜セレン酸
ナトリウム等のアルカリ金属亜セレン酸塩を挙げること
ができる。これらはいずれも市販されているものをその
まま使用することができる。
【0020】さらに、セレン化合物を含有する植物の抽
出液も使用することができる。このような植物として、
セレンを高濃度で含む朝鮮ニンジン、米、藻類等を挙げ
ることができる。
出液も使用することができる。このような植物として、
セレンを高濃度で含む朝鮮ニンジン、米、藻類等を挙げ
ることができる。
【0021】これらの植物からセレン化合物を含む画分
を抽出する方法として、セレン含有朝鮮ニンジンにおけ
る抽出法を例示する。
を抽出する方法として、セレン含有朝鮮ニンジンにおけ
る抽出法を例示する。
【0022】オタネニンジン25Kgを細片化後、粉砕
し、50%エタノール水溶液100lに加え、ブレンダ
ーを用いて一昼夜攪拌抽出する。不溶性成分を濾過によ
り除去した後減圧濃縮する。これを一週間放置すること
により熟成させた後、オリや沈澱物を濾別し、濾液を朝
鮮ニンジンエキスとする。
し、50%エタノール水溶液100lに加え、ブレンダ
ーを用いて一昼夜攪拌抽出する。不溶性成分を濾過によ
り除去した後減圧濃縮する。これを一週間放置すること
により熟成させた後、オリや沈澱物を濾別し、濾液を朝
鮮ニンジンエキスとする。
【0023】次に、このエキスをケルダールフラスコに
とり、湿式灰化し、セレン化合物を亜セレン酸にする。
この試料溶液よりキレート抽出を行い、蛍光光度計を用
いて励起波長378nm、蛍光波長520nmにて蛍光
光度を求め、検量線よりセレン量を算出する。更にエキ
スを適宜減圧濃縮し、セレン含有量を高濃度に調製して
使用することができる。
とり、湿式灰化し、セレン化合物を亜セレン酸にする。
この試料溶液よりキレート抽出を行い、蛍光光度計を用
いて励起波長378nm、蛍光波長520nmにて蛍光
光度を求め、検量線よりセレン量を算出する。更にエキ
スを適宜減圧濃縮し、セレン含有量を高濃度に調製して
使用することができる。
【0024】セレン含有米エキス等も、前記セレン含有
朝鮮ニンジンエキスと同様に調製することができ、適宜
濃縮することによりセレン含有量を高濃度に調製しても
よい。
朝鮮ニンジンエキスと同様に調製することができ、適宜
濃縮することによりセレン含有量を高濃度に調製しても
よい。
【0025】セレン化合物あるいはセレン含有植物の抽
出液は、セレンとしての含有量が化粧料全体に対して
0.00001〜0.1重量%となるように配合するの
が好ましい。配合量がこの範囲を越えた場合、少なすぎ
ると、過酸化脂質の生成抑制、消去効果が充分に発揮で
きず、多すぎると、前記効果が頭打ちとなり、さらにセ
レン化合物が沈澱し、分散性が悪くなることがあるの
で、上記範囲で配合するのが望ましい。
出液は、セレンとしての含有量が化粧料全体に対して
0.00001〜0.1重量%となるように配合するの
が好ましい。配合量がこの範囲を越えた場合、少なすぎ
ると、過酸化脂質の生成抑制、消去効果が充分に発揮で
きず、多すぎると、前記効果が頭打ちとなり、さらにセ
レン化合物が沈澱し、分散性が悪くなることがあるの
で、上記範囲で配合するのが望ましい。
【0026】セレン化合物あるいはセレン含有植物の抽
出液は、単独であるいは任意の組合せで前記範囲で配合
される。
出液は、単独であるいは任意の組合せで前記範囲で配合
される。
【0027】<2>本発明の含水系化粧料の含水量
本発明の含水化粧料の含水量は、40重量%以上である
のが好ましい。この範囲で水を含有させると、化粧料の
剤形化がしやすくなり、安定性も良く、さらに優れた使
用感(油っこさを感じさせない)を得ることができる。
のが好ましい。この範囲で水を含有させると、化粧料の
剤形化がしやすくなり、安定性も良く、さらに優れた使
用感(油っこさを感じさせない)を得ることができる。
【0028】<3>本発明に用いられる含水系化粧料
皮膚における過酸化物の生成抑制、消去効果を発揮する
ためには、セレン化合物が経皮的に吸収されることが好
ましい。この意味で、洗顔料、マッサージ料のように短
時間で肌から取り去られる化粧料では充分な効果が期待
できない。
ためには、セレン化合物が経皮的に吸収されることが好
ましい。この意味で、洗顔料、マッサージ料のように短
時間で肌から取り去られる化粧料では充分な効果が期待
できない。
【0029】したがって、本発明においては化粧水、乳
液、クリーム、エッセンス等、皮膚に塗布し、そのまま
成分が肌に保持される化粧料が好ましいが、剤形は特に
問わない。例えば、可溶化系、エマルション、粘性状、
ゲル状等種々の剤型において実施することができる。
液、クリーム、エッセンス等、皮膚に塗布し、そのまま
成分が肌に保持される化粧料が好ましいが、剤形は特に
問わない。例えば、可溶化系、エマルション、粘性状、
ゲル状等種々の剤型において実施することができる。
【0030】エマルションタイプとしては、水中油型や
油水中型等、適宜選択することが可能である。ゲル状の
化粧料としては、キサンタンガム等のゲル形成剤を用い
てゲル状をもたせるタイプにも適用することができる。
油水中型等、適宜選択することが可能である。ゲル状の
化粧料としては、キサンタンガム等のゲル形成剤を用い
てゲル状をもたせるタイプにも適用することができる。
【0031】また、粘性状の化粧料としては、カルボキ
シメチルセルロース等の増粘剤を用いて粘性をもたせる
タイプにも適用することができる。これらは通常のセレ
ン化合物を含有しない化粧料の製造方法と同様の方法で
製造することができ、その成分も通常用いられているも
のを、その化粧料の目的に応じて使用することができ
る。以下に、その成分を例示する。
シメチルセルロース等の増粘剤を用いて粘性をもたせる
タイプにも適用することができる。これらは通常のセレ
ン化合物を含有しない化粧料の製造方法と同様の方法で
製造することができ、その成分も通常用いられているも
のを、その化粧料の目的に応じて使用することができ
る。以下に、その成分を例示する。
【0032】化粧水としては、移香型、可溶化型等一般
的なものに本発明を適用することができる。これらの化
粧水には天然保湿因子を始め、多価アルコール、グリコ
ール類、エタノール等を配合することができ、さらには
保湿成分としてヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチ
ン、キチン、キトサン等を配合することは差し支えな
い。
的なものに本発明を適用することができる。これらの化
粧水には天然保湿因子を始め、多価アルコール、グリコ
ール類、エタノール等を配合することができ、さらには
保湿成分としてヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチ
ン、キチン、キトサン等を配合することは差し支えな
い。
【0033】乳液、クリームにあっては油性成分とし
て、スクワラン、流動パラフィン、オリーブ油、アボガ
ド油、サフラワー油、ホホバ油等動植物油を始め、ステ
アリルアルコール、セタノール等の高級アルコール、ラ
ウリン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の高級脂肪酸、
ラノリン、シアバター(特公昭58−43363号公報
に記載)、コレステロール及びその誘導体等が挙げられ
る。
て、スクワラン、流動パラフィン、オリーブ油、アボガ
ド油、サフラワー油、ホホバ油等動植物油を始め、ステ
アリルアルコール、セタノール等の高級アルコール、ラ
ウリン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の高級脂肪酸、
ラノリン、シアバター(特公昭58−43363号公報
に記載)、コレステロール及びその誘導体等が挙げられ
る。
【0034】以上示したものの他に、いずれの場合にも
様々な成分を組み合わせて使用できる。例えば、抗酸化
剤(BHT、ビタミンE、トコフェロール、甘草抽出物
等)、抗炎症剤抗炎症剤(甘草抽出物、オウゴン抽出
物、ヨモギ抽出物、紫根抽出物等)、保湿剤(海洋生物
(ワカメ、コンブ、イカ、クラゲ等)抽出物、当帰抽出
物、ローヤルゼリー等)、紫外線吸収剤(パラアミノ安
息香酸およびその誘導体、ケイ皮酸エステル類、サリチ
ル酸誘導体類等)、紫外線散乱剤(微粒子TiO2、微
粒子ZnO2等)、その他、ビタミンA、C、F、H、
B2、B12、D2等のビタミン類、胎盤エキス、胸腺エキ
ス、胃粘膜ムチン、顎下腺ムチン等を挙げることができ
る。
様々な成分を組み合わせて使用できる。例えば、抗酸化
剤(BHT、ビタミンE、トコフェロール、甘草抽出物
等)、抗炎症剤抗炎症剤(甘草抽出物、オウゴン抽出
物、ヨモギ抽出物、紫根抽出物等)、保湿剤(海洋生物
(ワカメ、コンブ、イカ、クラゲ等)抽出物、当帰抽出
物、ローヤルゼリー等)、紫外線吸収剤(パラアミノ安
息香酸およびその誘導体、ケイ皮酸エステル類、サリチ
ル酸誘導体類等)、紫外線散乱剤(微粒子TiO2、微
粒子ZnO2等)、その他、ビタミンA、C、F、H、
B2、B12、D2等のビタミン類、胎盤エキス、胸腺エキ
ス、胃粘膜ムチン、顎下腺ムチン等を挙げることができ
る。
【0035】
【実施例】本発明を実施例及び比較例によりさらに詳細
に説明する。尚、以下の配合量は重量部である。
に説明する。尚、以下の配合量は重量部である。
【0036】
【実施例1】はじめに含水系化粧料として、化粧水にお
ける実施例を説明する。表1Aの成分を50℃で溶解し
て攪拌混合し、これに予め攪拌混合しておいたBの成分
を添加し、可溶化した。これを容器に充填し製品とし
た。
ける実施例を説明する。表1Aの成分を50℃で溶解し
て攪拌混合し、これに予め攪拌混合しておいたBの成分
を添加し、可溶化した。これを容器に充填し製品とし
た。
【0037】尚、朝鮮ニンジンエキスの調製は、前述の
方法で行い、このときのセレン含有量は50ppbであ
った。これをさらに10倍に減圧濃縮したものをセレン
含有朝鮮ニンジンエキスとして使用した。
方法で行い、このときのセレン含有量は50ppbであ
った。これをさらに10倍に減圧濃縮したものをセレン
含有朝鮮ニンジンエキスとして使用した。
【0038】
【表1】
【0039】
【実施例2】次に、乳液における実施例を説明する。表
2Aの油相成分と、Bの水相成分を75℃で溶解してお
き、75℃に温調しておいたAの成分にBの成分を、攪
拌しながら徐々に添加し、水中油型エマルションを得
た。これを30℃まで冷却し、乳液を得た。
2Aの油相成分と、Bの水相成分を75℃で溶解してお
き、75℃に温調しておいたAの成分にBの成分を、攪
拌しながら徐々に添加し、水中油型エマルションを得
た。これを30℃まで冷却し、乳液を得た。
【0040】
【表2】
【0041】
【実施例3、4】さらにクリームにおける実施例につい
て説明する。表3Aの油相成分と、Bの水相成分を75
℃で溶解しておき、75℃に温調しておいたAの成分に
Bの成分を、攪拌しながら徐々に添加し、水中油型エマ
ルションを得た。これを30℃まで冷却し、Cの成分を
添加しクリームを得た。
て説明する。表3Aの油相成分と、Bの水相成分を75
℃で溶解しておき、75℃に温調しておいたAの成分に
Bの成分を、攪拌しながら徐々に添加し、水中油型エマ
ルションを得た。これを30℃まで冷却し、Cの成分を
添加しクリームを得た。
【0042】米エキスは、前記朝鮮ニンジンエキスと同
様に調製し、蛍光法でセレン含有量を測定したところ、
38ppbであった。更にこれを10倍に減圧濃縮した
ものをセレン含有米エキスとして使用した。
様に調製し、蛍光法でセレン含有量を測定したところ、
38ppbであった。更にこれを10倍に減圧濃縮した
ものをセレン含有米エキスとして使用した。
【0043】
【表3】
【0044】<効果の確認>本発明品の効果を炎症反応
の軽減化、実使用テスト、安定性テストにより調べた。
の軽減化、実使用テスト、安定性テストにより調べた。
【0045】(1)炎症反応の軽減効果
炎症反応の軽減効果は、実施例2の乳液を用い、紫外線
照射による炎症反応を利用し、炎症反応の軽減効果を評
価した。
照射による炎症反応を利用し、炎症反応の軽減効果を評
価した。
【0046】10人のパネラーの前腕に6×6cmの照
射部位を8箇所設定し、4箇所にはセレン化合物を含む
実施例2の乳液を各部位に0.02gづつ均一に塗布
し、他方の4箇所にはセレン化合物を含まない比較例1
の乳液を同量づつ塗布した。
射部位を8箇所設定し、4箇所にはセレン化合物を含む
実施例2の乳液を各部位に0.02gづつ均一に塗布
し、他方の4箇所にはセレン化合物を含まない比較例1
の乳液を同量づつ塗布した。
【0047】その後、人工光源として東芝UV−Bラン
プ(SE−30E)を0.7mW/cm2強度となるよ
うにセットし、乳液を塗布した各部位にそれぞれ30
秒、1分、2分、3分照射した。
プ(SE−30E)を0.7mW/cm2強度となるよ
うにセットし、乳液を塗布した各部位にそれぞれ30
秒、1分、2分、3分照射した。
【0048】照射後、下記の基準により炎症の程度を評
価し、結果を表4に示した。 ◎ : 何ら炎症反応は認められない。 ○ : わずかに赤味を伴う。
価し、結果を表4に示した。 ◎ : 何ら炎症反応は認められない。 ○ : わずかに赤味を伴う。
【0049】△ : 明らかに紅斑が認められる。
× : 著しい紅斑が認められる。
【0050】
【表4】
【0051】この結果から明らかなように、セレン化合
物を含有する実施例の乳液を塗布した部位は、照射時間
が長くてもほとんど紅斑が認められず、炎症反応を軽減
することができることがわかった。
物を含有する実施例の乳液を塗布した部位は、照射時間
が長くてもほとんど紅斑が認められず、炎症反応を軽減
することができることがわかった。
【0052】さらに、セレン化合物の含量は0.000
1%で充分に効果を発揮できることがわかった。
1%で充分に効果を発揮できることがわかった。
【0053】(2)シワ及びハリに対する効果
本発明品のシワ及びハリに対する効果を、実施例3のク
リームを用いて実使用テストにより評価した。
リームを用いて実使用テストにより評価した。
【0054】22〜64歳の女性200人を100人づ
つのグループに分け、一方のグループには実施例3のク
リームを朝、夕の2回、1ヶ月間使用させ、他方のグル
ープには比較例2のクリームを同様に使用させ、シワ、
ハリに対する効果を評価した。
つのグループに分け、一方のグループには実施例3のク
リームを朝、夕の2回、1ヶ月間使用させ、他方のグル
ープには比較例2のクリームを同様に使用させ、シワ、
ハリに対する効果を評価した。
【0055】シワに対しては、目尻のレプリカを作製
し、使用前後の状態を比較し、下記の基準により評価し
た。 改善 : 使用前に比べ、シワが目立たなくなった、あ
るいは消失した。
し、使用前後の状態を比較し、下記の基準により評価し
た。 改善 : 使用前に比べ、シワが目立たなくなった、あ
るいは消失した。
【0056】非改善 : 使用前に比べ、同じ状態であるか、
むしろ目立つようになった。
むしろ目立つようになった。
【0057】一方、ハリに対しては、弾力計(Cort
ex Technology社製、ダーマレックスA)
を用いて頬の表面の弾力を測定し、使用前後を比較し、
下記の基準により評価した。
ex Technology社製、ダーマレックスA)
を用いて頬の表面の弾力を測定し、使用前後を比較し、
下記の基準により評価した。
【0058】改善 : 使用前に比べ、弾力が増した。
非改善 : 使用前に比べ、同等であるか、あるいは弾力
が低下した。 上記テストの結果、及びパネラーのアンケートの結果
(肌の状態)を表5に示す。
が低下した。 上記テストの結果、及びパネラーのアンケートの結果
(肌の状態)を表5に示す。
【0059】
【表5】
【0060】この結果から、実際に使用した場合におい
て、セレン化合物を含む化粧料は、肌の状態を改善する
効果を有することが明かである。
て、セレン化合物を含む化粧料は、肌の状態を改善する
効果を有することが明かである。
【0061】(3)使用感
本発明品の使用感、及び化粧料中の含水量が使用感に与
える影響を、実施例のクリームを用いて官能評価テスト
により調べた。
える影響を、実施例のクリームを用いて官能評価テスト
により調べた。
【0062】精製水43.07%を含む実施例3のクリ
ーム、47.07%含む実施例4のクリーム、37.0
7%含む比較例3の3種類の各クリームを20名づつ
に、朝、夕の2回、1週間使用してもらい、使用前後の
使用感を評価した。使用感は、油っこいと感じるか否か
を基準とし、結果を表6に示した。
ーム、47.07%含む実施例4のクリーム、37.0
7%含む比較例3の3種類の各クリームを20名づつ
に、朝、夕の2回、1週間使用してもらい、使用前後の
使用感を評価した。使用感は、油っこいと感じるか否か
を基準とし、結果を表6に示した。
【0063】
【表6】
【0064】この結果から、含水量が40%以上のクリ
ームは油っこさを感じさせない優れた使用感を有するこ
とがわかった。
ームは油っこさを感じさせない優れた使用感を有するこ
とがわかった。
【0065】(4)安定性テスト
実施例3、4及び比較例3のクリームを各々5個づつ、
40℃の恒温室中に保管し、クリーム表面の油相と水相
の分離の程度を比較し、結果を表7に示した。
40℃の恒温室中に保管し、クリーム表面の油相と水相
の分離の程度を比較し、結果を表7に示した。
【0066】
【表7】
【0067】この結果から、本発明のクリームは安定性
が良いことがわかった。
が良いことがわかった。
【0068】
【発明の効果】本発明により、皮膚の炎症反応を軽減
し、皮膚の状態を改善する効果及び使用感に優れ、さら
に安定性のよい含水系化粧料を提供することができる。
し、皮膚の状態を改善する効果及び使用感に優れ、さら
に安定性のよい含水系化粧料を提供することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所
A61K 7/00 N 8615−4C
R 8615−4C
(72)発明者 百田 等
神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1
ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内
(72)発明者 岡谷 吉雄
神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1
ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 セレン化合物又は/及びセレン化合物を
含有する植物抽出液を、セレンの換算量として化粧料全
量に対して0.00001〜0.1重量%と、化粧料全
量に対して40重量%以上の水とを必須成分として含有
する含水系化粧料。 - 【請求項2】 前記含水系化粧料は、可溶化系、水中油
型エマルション、油中水型エマルションのいずれかであ
ることを特徴とする請求項1記載の含水系化粧料。 - 【請求項3】 前記含水系化粧料は、増粘剤を用いて粘
性状を呈すること、あるいはゲル形成剤を用いてゲル状
を呈することを特徴とする請求項1又は2記載の含水系
化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3159174A JPH059108A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 含水系化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3159174A JPH059108A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 含水系化粧料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH059108A true JPH059108A (ja) | 1993-01-19 |
Family
ID=15687914
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3159174A Pending JPH059108A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 含水系化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH059108A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09301844A (ja) * | 1996-03-12 | 1997-11-25 | Shiseido Co Ltd | 可溶化化粧料 |
JP2000351722A (ja) * | 1999-06-07 | 2000-12-19 | Tekunooburu:Kk | 皮膚化粧料 |
-
1991
- 1991-06-28 JP JP3159174A patent/JPH059108A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09301844A (ja) * | 1996-03-12 | 1997-11-25 | Shiseido Co Ltd | 可溶化化粧料 |
JP2000351722A (ja) * | 1999-06-07 | 2000-12-19 | Tekunooburu:Kk | 皮膚化粧料 |
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