JPH059080A - アルミナ−スピネル質不定形耐火物 - Google Patents
アルミナ−スピネル質不定形耐火物Info
- Publication number
- JPH059080A JPH059080A JP3157996A JP15799691A JPH059080A JP H059080 A JPH059080 A JP H059080A JP 3157996 A JP3157996 A JP 3157996A JP 15799691 A JP15799691 A JP 15799691A JP H059080 A JPH059080 A JP H059080A
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- Japan
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- clinker
- alumina
- spinel
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Abstract
(57)【要約】
【構成】粒径が1mmを越えるスピネルクリンカ:5〜
25重量%、粒径が1mmを越えるムライトクリンカ:
5〜15重量%、粒径が1mm以下のマグネシアクリン
カ:5〜15重量%を含有し、残部が粒径が1mm以下
かつAl2O3 含有量が90重量%以上のアルミナ質耐
火原料からなるアルミナ−スピネル質不定形耐火物。 【効果】高級鋼の溶製の場合も、耐食性・耐スラグ浸透
性が向上し、取鍋の内張りの寿命が延長する。
25重量%、粒径が1mmを越えるムライトクリンカ:
5〜15重量%、粒径が1mm以下のマグネシアクリン
カ:5〜15重量%を含有し、残部が粒径が1mm以下
かつAl2O3 含有量が90重量%以上のアルミナ質耐
火原料からなるアルミナ−スピネル質不定形耐火物。 【効果】高級鋼の溶製の場合も、耐食性・耐スラグ浸透
性が向上し、取鍋の内張りの寿命が延長する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶湯保持容器の内張り
耐火物として使用される、アルミナ−スピネル質不定形
耐火物に関するものである。
耐火物として使用される、アルミナ−スピネル質不定形
耐火物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、取鍋などの溶湯保持容器の内張り
に使用する不定形耐火物としては、ジルコン質を骨材と
する流し込み材が使用されてきた。しかし、近年、高級
鋼の需要が増大するに従って取鍋の受鋼温度の高温化、
二次精錬処理比率の増大等、取鍋の使用条件が苛酷化し
ており、ジルコン質不定形耐火物では耐食性が不十分で
あることが指摘されている。
に使用する不定形耐火物としては、ジルコン質を骨材と
する流し込み材が使用されてきた。しかし、近年、高級
鋼の需要が増大するに従って取鍋の受鋼温度の高温化、
二次精錬処理比率の増大等、取鍋の使用条件が苛酷化し
ており、ジルコン質不定形耐火物では耐食性が不十分で
あることが指摘されている。
【0003】ジルコン質不定形耐火物に代わるものとし
て、アルミナ質及び塩基性材料を骨材とする不定形耐火
物の使用が試みられている。このアルミナ質及び塩基性
不定形耐火物はその特性上耐スラグ浸透性が劣るため、
使用中にスラグの浸透による変質層の形成・剥落を生
じ、終点判定が困難といった問題が生じている。このた
め、特開昭64−87577号公報では、アルミナ質の
不定形耐火物において粒径が1mm以下の微粉にスピネ
ルクリンカを配合し、スラグ浸透を制御する方法が提案
されている。この方法によればアルミナ質不定形耐火物
の耐スラグ浸透性の改良にはなるものの、アルミナ質材
料を骨材としているため耐食性の点で不十分であり、高
級鋼の溶製の場合、取鍋の寿命延長には至っていない。
て、アルミナ質及び塩基性材料を骨材とする不定形耐火
物の使用が試みられている。このアルミナ質及び塩基性
不定形耐火物はその特性上耐スラグ浸透性が劣るため、
使用中にスラグの浸透による変質層の形成・剥落を生
じ、終点判定が困難といった問題が生じている。このた
め、特開昭64−87577号公報では、アルミナ質の
不定形耐火物において粒径が1mm以下の微粉にスピネ
ルクリンカを配合し、スラグ浸透を制御する方法が提案
されている。この方法によればアルミナ質不定形耐火物
の耐スラグ浸透性の改良にはなるものの、アルミナ質材
料を骨材としているため耐食性の点で不十分であり、高
級鋼の溶製の場合、取鍋の寿命延長には至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高級鋼を溶
製する場合も、取鍋等の内張りの寿命を延長し得る不定
形耐火物を提供し、上記従来技術の問題点を解決しよう
とするものである。
製する場合も、取鍋等の内張りの寿命を延長し得る不定
形耐火物を提供し、上記従来技術の問題点を解決しよう
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、粒径が1mmを越えるスピネルクリンカ:
5〜25重量%、粒径が1mmを越えるムライトクリン
カ:5〜15重量%、粒径が1mm以下のマグネシアク
リンカ:5〜15重量%を含有し、残部が粒径が1mm
以下かつAl2 O3 含有量が90重量%以上のアルミナ
質耐火原料からなることを特徴とするアルミナ−スピネ
ル質不定形耐火物を提供するものである。
するために、粒径が1mmを越えるスピネルクリンカ:
5〜25重量%、粒径が1mmを越えるムライトクリン
カ:5〜15重量%、粒径が1mm以下のマグネシアク
リンカ:5〜15重量%を含有し、残部が粒径が1mm
以下かつAl2 O3 含有量が90重量%以上のアルミナ
質耐火原料からなることを特徴とするアルミナ−スピネ
ル質不定形耐火物を提供するものである。
【0006】
【作用】アルミナ系不定形耐火物の場合、 (a) スラグ浸透抑制には、粒径が1mm以下の微粉
域の構成が重要であり、MgOクリンカ>スピネルクリ
ンカ>アルミナクリンカの順に浸透抑制効果がある。こ
れは、スラグ中のFeO又はFe2 O3 成分と微粉中の
MgO成分との反応により、スラグを高融点・高粘性化
させるためであり、微粉域を構成する耐火物のMgO成
分が多い程、上記効果が発揮される。 (b) 耐食性については、粒径が1mmを越える骨材
の構成が重要であり、スピネルクリンカ>アルミナクリ
ンカの順に耐食性向上効果がある。
域の構成が重要であり、MgOクリンカ>スピネルクリ
ンカ>アルミナクリンカの順に浸透抑制効果がある。こ
れは、スラグ中のFeO又はFe2 O3 成分と微粉中の
MgO成分との反応により、スラグを高融点・高粘性化
させるためであり、微粉域を構成する耐火物のMgO成
分が多い程、上記効果が発揮される。 (b) 耐食性については、粒径が1mmを越える骨材
の構成が重要であり、スピネルクリンカ>アルミナクリ
ンカの順に耐食性向上効果がある。
【0007】このため、スラグの浸透をより一層抑制さ
せるために微粉域でのMgOクリンカの使用に、さら
に、耐食性をより一層向上させるために骨材でのスピネ
ルクリンカの使用に着目した。本発明において、粒径1
mmを越える、好ましくは1〜5mmの、骨材となるス
ピネルクリンカは、耐食性を向上させるためのものであ
り5〜25重量%を配合する。5重量%未満では耐食性
向上効果が期待できない。また、25重量%を越えると
不定形耐火物の粒度構成上、骨材過多となり最密充填構
造が得られなくなり、気孔率の上昇を招き、構造体とし
て耐用性の低下を招く。
せるために微粉域でのMgOクリンカの使用に、さら
に、耐食性をより一層向上させるために骨材でのスピネ
ルクリンカの使用に着目した。本発明において、粒径1
mmを越える、好ましくは1〜5mmの、骨材となるス
ピネルクリンカは、耐食性を向上させるためのものであ
り5〜25重量%を配合する。5重量%未満では耐食性
向上効果が期待できない。また、25重量%を越えると
不定形耐火物の粒度構成上、骨材過多となり最密充填構
造が得られなくなり、気孔率の上昇を招き、構造体とし
て耐用性の低下を招く。
【0008】同様に骨材となる粒径が1mmを越えるム
ライトクリンカは、微粉域でのMgOクリンカの膨張を
構造体として緩和するためのものであり、5〜15重量
%配合する。5重量%未満ではMgOクリンカの膨張緩
和能が十分発揮されず、高温での容積安定性に欠ける。
また、15重量%を越えると耐食性に劣る結果となる。
ライトクリンカは、微粉域でのMgOクリンカの膨張を
構造体として緩和するためのものであり、5〜15重量
%配合する。5重量%未満ではMgOクリンカの膨張緩
和能が十分発揮されず、高温での容積安定性に欠ける。
また、15重量%を越えると耐食性に劣る結果となる。
【0009】スラグの浸透を抑制するために粒度1mm
以下の微粉域に配合するMgOクリンカの配合量に関し
ては、5重量%未満ではスラグ中のFeO又はFe2 O
3 成分との反応量が少なく、スラグの高融点・高粘性化
効果は期待できない。また、15重量%を越えて配合す
ると、MgOの高膨張特性により容積安定性を欠き、使
用中の組織破壊が生じる可能性が高いことから、MgO
クリンカの配合量を5〜15重量%とする。
以下の微粉域に配合するMgOクリンカの配合量に関し
ては、5重量%未満ではスラグ中のFeO又はFe2 O
3 成分との反応量が少なく、スラグの高融点・高粘性化
効果は期待できない。また、15重量%を越えて配合す
ると、MgOの高膨張特性により容積安定性を欠き、使
用中の組織破壊が生じる可能性が高いことから、MgO
クリンカの配合量を5〜15重量%とする。
【0010】また、残部をAl2 O3 含有量が90重量
%以上のアルミナクリンカで構成すれば、使用中に低融
点化合物の生成がなく、耐食性、耐スラグ浸透性の点か
ら耐火物構成上支障をきたさない。また、バインダとし
てはアルミナセメント等が使用される。
%以上のアルミナクリンカで構成すれば、使用中に低融
点化合物の生成がなく、耐食性、耐スラグ浸透性の点か
ら耐火物構成上支障をきたさない。また、バインダとし
てはアルミナセメント等が使用される。
【0011】
〔実施例1〕表1に示す各原料を配合し、水分6重量%
で流し込み不定形耐火物を調製し、縦40×横40×長
さ160mmの金型に鋳込み成形し、次いで110℃で
24時間乾燥後、回転式スラグ侵食試験に供した。用い
たアルミナクリンカ及びアルミナセメントのAl2 O3
含有量は、それぞれ95及び73重量%である。
で流し込み不定形耐火物を調製し、縦40×横40×長
さ160mmの金型に鋳込み成形し、次いで110℃で
24時間乾燥後、回転式スラグ侵食試験に供した。用い
たアルミナクリンカ及びアルミナセメントのAl2 O3
含有量は、それぞれ95及び73重量%である。
【0012】試験方法としては侵食剤として転炉スラ
グ:普通鋼=1:1の混合物を使用し、1650℃で3
時間行った。その後、供試体を取り出し、溶損量及びス
ラグ浸透量を測定し、比較例Dの結果を100とする相
対値を表2に示した。
グ:普通鋼=1:1の混合物を使用し、1650℃で3
時間行った。その後、供試体を取り出し、溶損量及びス
ラグ浸透量を測定し、比較例Dの結果を100とする相
対値を表2に示した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】表2に示す結果から、本発明の不定形耐火
物は耐スラグ浸透性・耐食性ともに極めて優れているこ
とが明らかである。 〔実施例2〕表1に示した本発明のA,B,Cの不定形
耐火物を100t取鍋の側壁の流し込み材として水分
6.0重量%で使用したところ、寿命はAは220チャ
ージ、Bは190チャージ、Cは170チャージで、従
来の流し込み材Dは120チャージであり、大幅な寿命
延長を達成した。
物は耐スラグ浸透性・耐食性ともに極めて優れているこ
とが明らかである。 〔実施例2〕表1に示した本発明のA,B,Cの不定形
耐火物を100t取鍋の側壁の流し込み材として水分
6.0重量%で使用したところ、寿命はAは220チャ
ージ、Bは190チャージ、Cは170チャージで、従
来の流し込み材Dは120チャージであり、大幅な寿命
延長を達成した。
【0016】
【発明の効果】本発明のアルミナ−スピネル質不定形耐
火物は、微粉域にMgOクリンカを、骨材にスピネルク
リンカを配合することによって、耐スラグ浸潤性及び耐
食性を向上させ、取鍋寿命を大幅に延長させることが可
能である。また、取鍋だけでなく他の溶湯容器(例え
ば、タンディッシュ、脱ガス浸漬管等)にも適用可能で
ある。
火物は、微粉域にMgOクリンカを、骨材にスピネルク
リンカを配合することによって、耐スラグ浸潤性及び耐
食性を向上させ、取鍋寿命を大幅に延長させることが可
能である。また、取鍋だけでなく他の溶湯容器(例え
ば、タンディッシュ、脱ガス浸漬管等)にも適用可能で
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 粒径が1mmを越えるスピネルクリン
カ:5〜25重量% 粒径が1mmを越えるムライトクリンカ:5〜15重量
% 粒径が1mm以下のマグネシアクリンカ:5〜15重量
% を含有し、残部が粒径が1mm以下かつAl2 O3 含有
量が90重量%以上のアルミナ質耐火原料からなること
を特徴とするアルミナ−スピネル質不定形耐火物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3157996A JPH059080A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | アルミナ−スピネル質不定形耐火物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3157996A JPH059080A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | アルミナ−スピネル質不定形耐火物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH059080A true JPH059080A (ja) | 1993-01-19 |
Family
ID=15661967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3157996A Withdrawn JPH059080A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | アルミナ−スピネル質不定形耐火物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH059080A (ja) |
-
1991
- 1991-06-28 JP JP3157996A patent/JPH059080A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980903 |