JPH059062A - 塩基性耐火物 - Google Patents
塩基性耐火物Info
- Publication number
- JPH059062A JPH059062A JP3184053A JP18405391A JPH059062A JP H059062 A JPH059062 A JP H059062A JP 3184053 A JP3184053 A JP 3184053A JP 18405391 A JP18405391 A JP 18405391A JP H059062 A JPH059062 A JP H059062A
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- JP
- Japan
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- refractory
- basic
- refractory material
- magnesia
- carbonates
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- Pending
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 マグネシア質耐火材料を主体とする塩基性耐
火物において、マグネシアの熱膨張を吸収して耐火物の
容積の安定性を確保し、各種精錬炉や容器の構造体の迫
り出しや押し上げをなくすることを目的とする。 【構成】 マグネシア質耐火材料を主体とする耐火材料
７５〜９５重量％、炭酸塩、炭酸水素塩、塩基性炭酸塩
より選ばれる化合物の１種または２種以上の粒径が２ｍ
ｍ以下のもの５〜２５重量％よりなる塩基性耐火物であ
る。
火物において、マグネシアの熱膨張を吸収して耐火物の
容積の安定性を確保し、各種精錬炉や容器の構造体の迫
り出しや押し上げをなくすることを目的とする。 【構成】 マグネシア質耐火材料を主体とする耐火材料
７５〜９５重量％、炭酸塩、炭酸水素塩、塩基性炭酸塩
より選ばれる化合物の１種または２種以上の粒径が２ｍ
ｍ以下のもの５〜２５重量％よりなる塩基性耐火物であ
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は各種精錬炉や容器などに
使用される塩基性耐火物に関し、詳しくは熱間膨張特性
を改善したマグネシア質耐火材料を主体とする塩基性耐
火物に関するものである。
使用される塩基性耐火物に関し、詳しくは熱間膨張特性
を改善したマグネシア質耐火材料を主体とする塩基性耐
火物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】転炉、取鍋、タンディッシュなどの各種
精錬炉や容器にはマグネシア質、ドロマイト質、マグネ
シア・カーボン質、マグカルシア質、マグクロ質などの
マグネシア質耐火材料を主体とする定形、不定形の塩基
性耐火物が広く使用されている。
精錬炉や容器にはマグネシア質、ドロマイト質、マグネ
シア・カーボン質、マグカルシア質、マグクロ質などの
マグネシア質耐火材料を主体とする定形、不定形の塩基
性耐火物が広く使用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】この塩基性耐火物に含
まれるマグネシア質素材はスラグ耐食性には優れている
ものの、熱膨張率が大きい特性を有しているため、それ
が構造体として使用された場合の容積安定性に問題があ
る。この塩基性耐火物が精錬炉や容器に使用された場
合、マグネシアの膨張に伴って耐火物も膨張するが、耐
火物は構造体として拘束されているため迫り出しや押し
上げが起こる。しかし、この耐火物が冷却されると収縮
するが、構造体としてはもとに戻らないため耐火物には
目地開きが生ずる結果、スラグ浸透や地金差しが起こり
耐火物が損傷することになる。この欠点を解消する方法
として耐火物間に膨張代を設置することで対応している
が、膨張代の存在は目地溶損の原因となるという問題が
ある。この問題は耐火物が定形であっても、不定形であ
っても起こる問題である。
まれるマグネシア質素材はスラグ耐食性には優れている
ものの、熱膨張率が大きい特性を有しているため、それ
が構造体として使用された場合の容積安定性に問題があ
る。この塩基性耐火物が精錬炉や容器に使用された場
合、マグネシアの膨張に伴って耐火物も膨張するが、耐
火物は構造体として拘束されているため迫り出しや押し
上げが起こる。しかし、この耐火物が冷却されると収縮
するが、構造体としてはもとに戻らないため耐火物には
目地開きが生ずる結果、スラグ浸透や地金差しが起こり
耐火物が損傷することになる。この欠点を解消する方法
として耐火物間に膨張代を設置することで対応している
が、膨張代の存在は目地溶損の原因となるという問題が
ある。この問題は耐火物が定形であっても、不定形であ
っても起こる問題である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのマグネ
シアの膨張特性上の問題点を膨張代のような築炉上の工
夫で解決するのではなく、耐火物自体の膨張特性を改善
する方法で解消する方法を見出し、本発明を完成させた
ものである。即ち、本発明はマグネシア質耐火材料を主
体とする耐火材料７５〜９５重量％、炭酸塩、炭酸水素
塩、塩基性炭酸塩より選ばれる化合物の１種または２種
以上５〜２５重量％よりなる塩基性耐火物であり、炭酸
塩、炭酸水素塩、塩基性炭酸塩の化合物の粒径をでき得
れば２ｍｍ以下とするものである。
シアの膨張特性上の問題点を膨張代のような築炉上の工
夫で解決するのではなく、耐火物自体の膨張特性を改善
する方法で解消する方法を見出し、本発明を完成させた
ものである。即ち、本発明はマグネシア質耐火材料を主
体とする耐火材料７５〜９５重量％、炭酸塩、炭酸水素
塩、塩基性炭酸塩より選ばれる化合物の１種または２種
以上５〜２５重量％よりなる塩基性耐火物であり、炭酸
塩、炭酸水素塩、塩基性炭酸塩の化合物の粒径をでき得
れば２ｍｍ以下とするものである。
【０００５】本発明に使用する耐火材料はマグネシア質
耐火材料を主体とするもので、マグネシア質、ドロマイ
ト質、マグカルシア質、マグクロ質などである。この他
に既知の耐火材料、カルシア、アルミナ、クロミア、炭
素質、炭化珪素、窒化珪素などを上記マグネシア質耐火
材料と併用することも可能である。この場合マグネシア
質耐火材料は耐火材料中の半分以上を占めることが好ま
しい。さらに、金属粉末などを併用してもよい。
耐火材料を主体とするもので、マグネシア質、ドロマイ
ト質、マグカルシア質、マグクロ質などである。この他
に既知の耐火材料、カルシア、アルミナ、クロミア、炭
素質、炭化珪素、窒化珪素などを上記マグネシア質耐火
材料と併用することも可能である。この場合マグネシア
質耐火材料は耐火材料中の半分以上を占めることが好ま
しい。さらに、金属粉末などを併用してもよい。
【０００６】本発明の特徴はマグネシア質耐火材料を主
体とする耐火材料と共に炭酸塩、炭酸水素塩、塩基性炭
酸塩より選ばれる化合物の１種または２種以上を含むこ
とである。これら塩の対する陽イオンについては特に限
定はしないが、塩が加熱されると酸化物を生ずるため、
カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、クロム、ジ
ルコニウムなどの耐火性のある陽イオンが特に好まし
い。これらの化合物は天然品であっても合成品であって
も構わない。
体とする耐火材料と共に炭酸塩、炭酸水素塩、塩基性炭
酸塩より選ばれる化合物の１種または２種以上を含むこ
とである。これら塩の対する陽イオンについては特に限
定はしないが、塩が加熱されると酸化物を生ずるため、
カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、クロム、ジ
ルコニウムなどの耐火性のある陽イオンが特に好まし
い。これらの化合物は天然品であっても合成品であって
も構わない。
【０００７】これらの塩の使用量は５〜２５重量％とす
る。この量が５重量％未満では熱膨張や熱応力の緩和が
十分ではなく、逆に２５重量％を超えると塩の熱分解に
よる空隙が多くなりすぎて強度低下となり、いずれも好
ましくない。また、使用する炭酸塩、炭酸水素塩、塩基
性炭酸塩の化合物の粒径は２ｍｍ以下とすることがよ
い。粒径が２ｍｍを超えるものを使用すると、粒子周囲
の空隙が大きくなり、組織強度の低下やスラグが浸透し
易くなる。
る。この量が５重量％未満では熱膨張や熱応力の緩和が
十分ではなく、逆に２５重量％を超えると塩の熱分解に
よる空隙が多くなりすぎて強度低下となり、いずれも好
ましくない。また、使用する炭酸塩、炭酸水素塩、塩基
性炭酸塩の化合物の粒径は２ｍｍ以下とすることがよ
い。粒径が２ｍｍを超えるものを使用すると、粒子周囲
の空隙が大きくなり、組織強度の低下やスラグが浸透し
易くなる。
【０００８】本発明の炭酸塩、炭酸水素塩、塩基性炭酸
塩の化合物の効果は焼成あるいは不焼成のれんがとして
の定形耐火物であっても、流込材などの不定形耐火物で
あっても発揮されるものである。定形耐火物でも不定形
耐火物でも結合剤などの添加剤および製造方法は従来の
ものと全く同様に行って差し支えない。
塩の化合物の効果は焼成あるいは不焼成のれんがとして
の定形耐火物であっても、流込材などの不定形耐火物で
あっても発揮されるものである。定形耐火物でも不定形
耐火物でも結合剤などの添加剤および製造方法は従来の
ものと全く同様に行って差し支えない。
【０００９】
【作用】本発明において使用される各種の炭酸塩、炭酸
水素塩、塩基性炭酸塩の化合物は加熱されると熱分解し
て炭酸ガスと金属酸化物となる。生じた炭酸ガスは揮散
して、その場所は空隙として残る。この空隙がマグネシ
アの熱膨張を吸収し、その結果熱応力は緩和され、耐火
物の容積安定性が保たれ、構造体の迫り出しや押し上げ
は起こらなくなる。
水素塩、塩基性炭酸塩の化合物は加熱されると熱分解し
て炭酸ガスと金属酸化物となる。生じた炭酸ガスは揮散
して、その場所は空隙として残る。この空隙がマグネシ
アの熱膨張を吸収し、その結果熱応力は緩和され、耐火
物の容積安定性が保たれ、構造体の迫り出しや押し上げ
は起こらなくなる。
【００１０】
実施例 １〜２、比較例 １〜２
表１に示す配合でマグネシア不焼成れんがを製造し、各
種試験を行った。結果も表１に示す。
種試験を行った。結果も表１に示す。
【００１１】
【表１】
【００１２】実施例 ３〜７、比較例 ３〜４
マグネシア質流込材において、表２に示す配合を型枠に
流し込み、１２００℃に加熱後の試料について各種試験
を行った。結果も同じく表２に示す。
流し込み、１２００℃に加熱後の試料について各種試験
を行った。結果も同じく表２に示す。
【００１３】
【表２】
【００１４】
【発明の効果】表１および２から明らかなように、炭酸
塩などを含む化合物を使用した本発明は定形耐火物であ
っても不定形耐火物であっても、強度の低下なく、熱膨
張率で２０〜３０％、発生最大熱応力で１／２以下にな
るなど、マグネシアの熱膨張の軽減効果を得ることがで
き、構造体の容積安定性に寄与するものである。
塩などを含む化合物を使用した本発明は定形耐火物であ
っても不定形耐火物であっても、強度の低下なく、熱膨
張率で２０〜３０％、発生最大熱応力で１／２以下にな
るなど、マグネシアの熱膨張の軽減効果を得ることがで
き、構造体の容積安定性に寄与するものである。
フロントページの続き
(72)発明者 野々部 和男
岡山県備前市浦伊部1099−７
(72)発明者 阿南 健二
岡山県邑久郡長船町福岡55−８
Claims (2)
- 【請求項１】 マグネシア質耐火材料を主体とする耐火
材料７５〜９５重量％、炭酸塩、炭酸水素塩、塩基性炭
酸塩より選ばれる化合物の１種または２種以上５〜２５
重量％よりなることを特徴とする塩基性耐火物。 - 【請求項２】 使用する炭酸塩、炭酸水素塩、塩基性炭
酸塩の化合物の粒径が２ｍｍ以下であることを特徴とす
る請求項１記載の塩基性耐火物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3184053A JPH059062A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 塩基性耐火物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3184053A JPH059062A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 塩基性耐火物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH059062A true JPH059062A (ja) | 1993-01-19 |
Family
ID=16146555
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3184053A Pending JPH059062A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 塩基性耐火物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH059062A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014148530A1 (ja) * | 2013-03-21 | 2014-09-25 | 黒崎播磨株式会社 | 耐火物及び鋳造用ノズル |
| JP2016526521A (ja) * | 2013-06-10 | 2016-09-05 | リフラクトリー・インテレクチュアル・プロパティー・ゲー・エム・ベー・ハー・ウント・コ・カーゲー | 不定形耐火セラミック製品を製造するためのバッチ、焼成耐火セラミック製品を製造するための方法、焼成耐火セラミック製品、及び、不定形耐火セラミック製品の使用 |
| KR102037461B1 (ko) * | 2018-12-06 | 2019-10-29 | 주식회사 원진월드와이드 | 제철 및 제강 설비용 염기성 부정형 내화물 |
| RU2729806C1 (ru) * | 2020-01-09 | 2020-08-12 | Акционерное общество «ЕВРАЗ Нижнетагильский металлургический комбинат» (АО «ЕВРАЗ НТМК») | Сталеразливочный погружной стакан |
| CN113213955A (zh) * | 2021-05-19 | 2021-08-06 | 湖北省黄麦岭磷化工有限责任公司 | 采用磷尾矿制备耐火材料的方法 |
-
1991
- 1991-06-28 JP JP3184053A patent/JPH059062A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014148530A1 (ja) * | 2013-03-21 | 2014-09-25 | 黒崎播磨株式会社 | 耐火物及び鋳造用ノズル |
| KR20150100849A (ko) * | 2013-03-21 | 2015-09-02 | 구로사키 하리마 코포레이션 | 내화물 및 주조용 노즐 |
| AU2014239412B2 (en) * | 2013-03-21 | 2016-05-26 | Krosakiharima Corporation | Refractory and nozzle for casting |
| CN105188987B (zh) * | 2013-03-21 | 2016-11-16 | 黑崎播磨株式会社 | 耐火物和铸造用喷嘴 |
| JP6027676B2 (ja) * | 2013-03-21 | 2016-11-16 | 黒崎播磨株式会社 | 耐火物及び鋳造用ノズル |
| RU2637196C2 (ru) * | 2013-03-21 | 2017-11-30 | Кросакихарима Корпорейшн | Огнеупорный материал и разливочный стакан |
| JP2016526521A (ja) * | 2013-06-10 | 2016-09-05 | リフラクトリー・インテレクチュアル・プロパティー・ゲー・エム・ベー・ハー・ウント・コ・カーゲー | 不定形耐火セラミック製品を製造するためのバッチ、焼成耐火セラミック製品を製造するための方法、焼成耐火セラミック製品、及び、不定形耐火セラミック製品の使用 |
| KR102037461B1 (ko) * | 2018-12-06 | 2019-10-29 | 주식회사 원진월드와이드 | 제철 및 제강 설비용 염기성 부정형 내화물 |
| RU2729806C1 (ru) * | 2020-01-09 | 2020-08-12 | Акционерное общество «ЕВРАЗ Нижнетагильский металлургический комбинат» (АО «ЕВРАЗ НТМК») | Сталеразливочный погружной стакан |
| CN113213955A (zh) * | 2021-05-19 | 2021-08-06 | 湖北省黄麦岭磷化工有限责任公司 | 采用磷尾矿制备耐火材料的方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000104 |