JPH0590542U - 内部照光による商品見本展示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 陳列用の商品の形状を模して形成した本体の
外周部に、該商品を模した印刷を直接施し、日照や温度
差により印刷部分が剥離しないようにした陳列用の商品
見本展示装置を提供する。 【構成】 透光性乳白色の合成樹脂からなり、商品を模
した形状の中空の本体の外周部に、該商品を模した印刷
を直接施し、上記本体の底部には下方に突出する鍔部を
有する開口部を形成し、地板に穿設した取付孔に該鍔部
を嵌合させ、該地板の下方から光源により該開口部を介
して本体内部を照射する内部照光による商品見本展示装
置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、缶入り飲料等の自動販売機の商品見本を、内部から照光して展示す る内部照光による商品見本展示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

清涼飲料や果汁飲料或いは滋養飲料等を缶入若しくは壜入にした缶入飲料また はタバコ等を、コインの投入と引換に提供する自動販売機が、以前から知られて いる。この種の自動販売機は通常一台で複数種の商品、例えば清涼飲料のＡ，Ｂ ，Ｃ…の各種を供給する。

【０００３】 このような自動販売機は機体中央部よりもやや上部に陳列台を設け、この陳列 台に前記各種の商品見本を並べておく。顧客は欲しい商品を選択し、該当する商 品見本下部の投入口にコインを投入し、所望の商品を入手する。 上記自動販売機の中には、上記商品見本を際立たせるため、缶入飲料等の外観 を模した商品見本を内部から照明して陳列するものがある。

【０００４】 この種の商品見本は、例えば図５で示したように陳列台の地板１の上に半透明 乳白色の合成樹脂からなる缶状をした該当商品の形状を模した本体２に、メネジ ２ａを形成し、これを中空の管状のオネジ３で上記地板１に固定する。該本体２ の外周部には各種商品を模した印刷を施した半透明の合成樹脂製のラベル４を貼 着し、上部には金属製のキャップ５をかぶせ、地板１の下方からは例えば蛍光灯 等の光源６で本体１を内部から照射する。本体２、ラベル４は共に半透明である から、ラベル４の印刷が鮮やかに表示される。

【０００５】 ところで、前記したような自動販売機の陳列棚は、周囲を密閉された状態であ り、前面が透明窓部であるから、日照を受けるなどで内部温度が極めて上昇し、 夜間には逆に内部温度が下降するから、商品見本は定期的に温度が変化させられ る。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

自動販売機に陳列される商品見本は上記の如くかなり苛酷な温度環境に晒され るため、図５で示す本体２からラベル４が剥離する傾向があった。特に、縁部４ ａの如く、下縁から次第に反ってめくれるため見苦しくなり、この傾向は夏期に 著るしくなる。この種缶入飲料類は夏期によく売れるものであるから、このよう にラベルが夏期に剥がれ易い傾向は特に不都合であった。

【０００７】 更に、前述の商品見本はその本体２を地板１にオネジ３で螺着するため、商品 を入れ換える際、商品見本の入換作業が煩らわしいと言う短所があった。また、 自動販売機の設置場所によっては自動車の通行により振動し、オネジ３がゆるん でしまうため締めなおさなくてはならない。しかるに地板１と光源６との間は照 明効率をよくするため、スペースを小さくしてあり、このままではオネジ３が回 わし難いため、ゆるんだオネジ３を締めることが困難である。そこで、光源６を 取り外してからオネジ３を付け外しするから、オネジ３を操作する作業が極めて 煩瑣である欠点があった。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

前記の課題を解決するため、本考案は、透光性乳白色の合成樹脂により、商品 の形状を模した中空状の本体を形成し、外周部には該商品の外装と同じ印刷を施 し、該本体の底部には外周部よりもやや小さい開口部を形成し、その縁部を嵌合 用の鍔部として該外周部に平行な方向に突出させ、且つ該外周部側面から該鍔部 へ掛けてスリワリ状の開放溝を形成した本体と、上記本体を取り付ける取付孔を 少なくとも複数個穿設した地板を陳列台上部に取り付け、更に該取付孔の背部側 縁部に、地板上部に延長する保持板を固着した地板と、 該地板の下方において、前記取付孔を介して該地板上方を照射し得る光源とを 備え、 前記取付孔には前記本体の底部の鍔部を嵌合し、前記保持板を該本体に穿設し た開放溝周辺に嵌合し、前記取付孔を介して下方から該本体内部を照明するよう にした内部照光による商品見本展示装置を提供する。

【０００９】

【作用】

本考案の陳列用の商品見本としての本体は、商品を模した印刷を本体の外周部 に直接施したため、縁部からのめくれによって印刷部分が本体から剥がれるよう なことがなく、印刷が強固に付着している。 また、地板に対して本体を嵌合によって取り付けるから、地板に対して本体の 脱着が極めて容易である。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案を図示した実施例に基づき具体的に説明する。 図面において、図１は商品見本としての本体１０と、該本体１０を取り付ける 地板１１及び該本体１０の頂部に貼着する上板１２を示す斜視図である。 同図において、本体１０は上部を缶入飲料容器を模した形状とし、背部にはス リワリ状の解放溝１０ａを形成し、底部には開口部を形成し、その縁部に、地板 １１の取付孔１２に嵌合させる鍔部１０ｂを一体的に形成している。また、外周 部１０ｃには各種商品を模した印刷を施してある。

【００１１】 上記本体１０の頂部にはプルトップ等の形状を模して形成した金属製の上プレ ート１２を粘着または接着或いは其他の手段で固着する。 図２は図１の矢印Ａの方向から視た取付孔１１ａの斜視図である。 同図において取付孔１１ａには立上り１１ｂをスポット溶接等の手段によって 地板１１に一体的に構成してあり、上記本体１０の開放溝１０ａの下方に嵌合し 、向きを規制すると共に、内部からの光を遮蔽する。地板１１の展示方向は矢印 Ｂの方向であるので、上記立上り１１ｂ及び本体１０の開放溝１０ａは目に触れ ない。

【００１２】 図３は本体１０を地板１１に取り付けた状態の縦断面図である。 同図において、１３は例えば蛍光灯などの光源で、地板１１の下部に配設され 、鍔部１０ｂの内径部から本体１０の内部を照射し、外周部１０ｃに施された印 刷を浮き上らせる。 図４は光源１３を配設した陳列台１４の上部に、地板１１を設け、該地板１１ 上に複数個の本体１０，１０…を取り付けた状態を示す斜視図である。

【００１３】 同図において展示窓（図示せず）は矢印Ｃ方向にあり、顧客は本体１０を矢印 Ｃの方向から見ることになる。従って、該本体１０の開放溝１０ａとその開放溝 １０ａの部分を遮蔽する立上り１１ｂとは矢印Ｃの方向とは反対側に配設され、 顧客の目に触れることはない。

【００１４】 以上の如き自動販売機の商品見本の陳列は、商品を入れ換えるたび毎に入れ換 えなくてはならない。 この商品見本としての本体１０の入れ換えは次のようにして行う。 先ず、図３乃至図４で示したように、地板１１に本体１０，１０…が組み付け られている状態から、取り外す操作について説明する。

【００１５】 同図において、地板１１から本体１０を取り外す操作は、取付孔１１ａから鍔 部１０ｂを抜き取ればよい。即ち、本体１０は合成樹脂を形成したものであり、 本体１０自体に可撓性があるため、鍔部１０ｂをやや撓ませて取付孔１０ｂから 抜き出す。次に、所定の印刷を外周部１０ｃに施した他の本体１０の開放溝１０ ａを立上り１１ｂに合わせるようにして鍔部１０ｂを取付孔１１ａにあてがい、 本体１０を上方から押し下げて鍔部１０ｂを取付孔１１ａに嵌合させ、図３乃至 図４で示した状態に復帰させる。 尚、上記実施例では商品見本として、缶入飲料の容器を模して略円筒状体とし た本体１０を示したが、例えば煙草など直方体のものであってもよい。

【００１６】

【考案の効果】

本考案によれば、従来の商品見本に比較すると、外周の表示部分の印刷を、本 体の外周部に直接施したため、日光に晒されたり、または激しい温度差の下にあ っても、印刷が剥離するようなことがなく、高度の耐久性を保つことができる。

【００１７】 また、本考案によれば、本体下部に形成した鍔部を取付孔に嵌合するだけの操 作によって、本体を地板に装着でき、またその取り外しも本体を上方へ引き上げ ることによってできるため、地板に対する本体の脱着操作が極めて容易であり、 且つ迅速に行うことができる。このため、陳列展示部分の清掃やデザインの変更 等による本体の取り外しや入れ換えなどのメンテナンス作業が極めて容易に行う ことができる。

【００１８】 更に、本考案によれば缶入飲料容器等の外観を模した印刷を、本体に直接施し たため、透過光量が小さくても比較的鮮明に本体の印刷が表示される。 また、本考案によれば、上記の如く本体の外周部に印刷を直接施すものである から、従来のように態々他の部材に印刷したラベルを改めて本体の外周部に貼着 する工数が省略され、本体の作成時間が短縮される等、コストを大巾に低下せし めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の構成を示す分解斜視図であ
る。

【図２】図１の矢印Ａ方向から見た取付孔１１ａの矢視
図である。

【図３】組立状態を示す本考案の実施例の縦断面図であ
る。

【図４】地板に複数の本体１０を装着した状態を示す斜
視図である。

【図５】従来例を示す一部破断した縦断面図である。

【符号の説明】

１０ 本体 １０ａ 開放溝 １０ｂ 鍔部 １０ｃ 外周部 １１ 地板 １１ａ 取付孔 １１ｂ 立上り １２ 上板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 透光性乳白色の合成樹脂により、商品の
   形状を模した中空状の本体を形成し、外周部には該商品
   の外装と同じ印刷を施し、該本体の底部には外周部より
   もやや小さい開口部を形成し、その縁部を嵌合用の鍔部
   として該外周部に平行な方向に突出させ、且つ該外周部
   側面から該鍔部へ掛けてスリワリ状の開放溝を形成した
   本体と、上記本体を取り付ける取付孔を少なくとも複数
   個穿設した地板を陳列台上部に取り付け、更に該取付孔
   の背部側縁部に、地板上部に延長する保持板を固着した
   地板と、 該地板の下方において、前記取付孔を介して該地板上方
   を照射し得る光源とを備え、 前記取付孔には前記本体の底部の鍔部を嵌合し、前記保
   持板を該本体に穿設した開放溝に嵌合し、前記取付孔を
   介して下方から該本体内部を照明することを特徴とする
   内部照光による商品見本展示装置。