JPH0590449A - 混成集積回路 - Google Patents
混成集積回路Info
- Publication number
- JPH0590449A JPH0590449A JP3249708A JP24970891A JPH0590449A JP H0590449 A JPH0590449 A JP H0590449A JP 3249708 A JP3249708 A JP 3249708A JP 24970891 A JP24970891 A JP 24970891A JP H0590449 A JPH0590449 A JP H0590449A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- integrated circuit
- hybrid integrated
- substrates
- wire
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/42—Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/47—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
- H01L2224/48—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
- H01L2224/4805—Shape
- H01L2224/4809—Loop shape
- H01L2224/48091—Arched
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/19—Details of hybrid assemblies other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
- H01L2924/191—Disposition
- H01L2924/19101—Disposition of discrete passive components
- H01L2924/19105—Disposition of discrete passive components in a side-by-side arrangement on a common die mounting substrate
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/14—Structural association of two or more printed circuits
- H05K1/144—Stacked arrangements of planar printed circuit boards
Landscapes
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 シリコーンゲルを充填し耐湿処理が施された
混成集積回路のヒートサイクル時に生じるシリコーンゲ
ルの流動による回路素子と導電路とを接続するワイヤ線
の断線を防止する。 【構成】 二枚の基板(1)(2)とケース材(7)に
より形成された空間領域に配置されるシリコーンゲル層
(9)を両基板(1)(2)の略中央部で中空層(1
1)により区画する。
混成集積回路のヒートサイクル時に生じるシリコーンゲ
ルの流動による回路素子と導電路とを接続するワイヤ線
の断線を防止する。 【構成】 二枚の基板(1)(2)とケース材(7)に
より形成された空間領域に配置されるシリコーンゲル層
(9)を両基板(1)(2)の略中央部で中空層(1
1)により区画する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は混成集積回路に関し、特
に外部環境化で使用される混成集積回路に関する。
に外部環境化で使用される混成集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、外部環境化で使用される代表的
な混成集積回路の断面図である。二枚の混成集積回路基
板(30)(31)上にはチップ状のLS1,VLS
I,パワートランジスタ及びチップ抵抗等の回路素子
(32)が所望の導電路(図示しない)上に固着搭載さ
れている。それら二枚の基板(30)(31)は枠状の
ケース材(33)により所定の間隔離間するように配置
して固着一体化される。
な混成集積回路の断面図である。二枚の混成集積回路基
板(30)(31)上にはチップ状のLS1,VLS
I,パワートランジスタ及びチップ抵抗等の回路素子
(32)が所望の導電路(図示しない)上に固着搭載さ
れている。それら二枚の基板(30)(31)は枠状の
ケース材(33)により所定の間隔離間するように配置
して固着一体化される。
【0003】一方、LSI及びVLSIチップ等の回路
素子(32)と導電路とを接続するワイヤ線は細いため
にエポキシ樹脂(34)によって密封封止される。とこ
ろで、外部環境化で使用される混成集積回路では耐防水
性を向上させるために両基板(30)(31)間とケー
ス材(33)とで形成される空間内にシリコーンゲル
(35)を充填して、基板(30)(31)上の回路パ
ターン及び回路素子を水湿から保護している。
素子(32)と導電路とを接続するワイヤ線は細いため
にエポキシ樹脂(34)によって密封封止される。とこ
ろで、外部環境化で使用される混成集積回路では耐防水
性を向上させるために両基板(30)(31)間とケー
ス材(33)とで形成される空間内にシリコーンゲル
(35)を充填して、基板(30)(31)上の回路パ
ターン及び回路素子を水湿から保護している。
【0004】シリコーンゲル(35)を両基板(30)
(31)間に充填すると、ヒートサイクル時にシリコー
ンゲル(35)が流動して、内圧が高くなりLSI及び
VLSI等を接続する細線ワイヤ線が断線する恐れがあ
るが、前述したようにエポキシ樹脂(34)で密封封止
することにより解決される。また、かかるエポキシ樹脂
の熱膨張係数は基板の熱膨張係数と略同一となるように
調整されているために、基板とエポキシ樹脂との密着性
が良く、水分が浸入しにくくなり、耐湿信頼性が向上す
る。本出願人は、エポキシ樹脂と基板の両者の熱膨張係
数を合せることに関して既に出願済である(特願平3−
118812号参照)。
(31)間に充填すると、ヒートサイクル時にシリコー
ンゲル(35)が流動して、内圧が高くなりLSI及び
VLSI等を接続する細線ワイヤ線が断線する恐れがあ
るが、前述したようにエポキシ樹脂(34)で密封封止
することにより解決される。また、かかるエポキシ樹脂
の熱膨張係数は基板の熱膨張係数と略同一となるように
調整されているために、基板とエポキシ樹脂との密着性
が良く、水分が浸入しにくくなり、耐湿信頼性が向上す
る。本出願人は、エポキシ樹脂と基板の両者の熱膨張係
数を合せることに関して既に出願済である(特願平3−
118812号参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように従来の
混成集積回路ではヒートサイクル時に発生するシリコー
ンゲルの流動によるワイヤ線の断線防止をすることがで
きる。しかし、エポキシ樹脂の封止剤と基板の熱膨張係
数をマッチングさせることで、両者の密着性が向上する
反面、エポキシ樹脂とベアチップとの熱膨張係数の差が
著しく異なるために、温度変化(温度サイクル)によ
り、封止剤とベアチップとの接着部に繰返し応力が加わ
り、ベアチップ表面でのワイヤボンディング部のネック
切れあるいは電極から剥離するという不良が発生する問
題がある。
混成集積回路ではヒートサイクル時に発生するシリコー
ンゲルの流動によるワイヤ線の断線防止をすることがで
きる。しかし、エポキシ樹脂の封止剤と基板の熱膨張係
数をマッチングさせることで、両者の密着性が向上する
反面、エポキシ樹脂とベアチップとの熱膨張係数の差が
著しく異なるために、温度変化(温度サイクル)によ
り、封止剤とベアチップとの接着部に繰返し応力が加わ
り、ベアチップ表面でのワイヤボンディング部のネック
切れあるいは電極から剥離するという不良が発生する問
題がある。
【0006】かかる、不良は本発明者の実験によると、
ベアチップのコーナ部に集中し、また、ワイヤ断線不良
となった周辺でチップ表面と封止剤の界面が剥離すると
いうことが判明した。これは、冷熱サイクルを繰返すこ
とで、最大応力がコーナ部に加わる。従ってそのコーナ
部で剥離が生じ、接着力でおさえられていたせん断方向
の否がワイヤボンディング部に加わり、断線するものと
考えられている。
ベアチップのコーナ部に集中し、また、ワイヤ断線不良
となった周辺でチップ表面と封止剤の界面が剥離すると
いうことが判明した。これは、冷熱サイクルを繰返すこ
とで、最大応力がコーナ部に加わる。従ってそのコーナ
部で剥離が生じ、接着力でおさえられていたせん断方向
の否がワイヤボンディング部に加わり、断線するものと
考えられている。
【0007】これを図4のA及びBに基づいて説明す
る。図4のAは、熱衝撃によってエポキシ樹脂とチップ
との熱膨張係数の差によるせん断方向への応力が加わっ
ているが、エポキシ樹脂がチップと接着しているため
に、せん断方向の動きを抑制している。それに対して、
図4のBは、熱衝撃を繰返すことによって、最大応力が
加わるチップコーナ部でエポキシ樹脂が剥離し(斜線領
域)、せん断方向の否がワイヤのボンディング部に加わ
り、最終的に断線に至るものである。
る。図4のAは、熱衝撃によってエポキシ樹脂とチップ
との熱膨張係数の差によるせん断方向への応力が加わっ
ているが、エポキシ樹脂がチップと接着しているため
に、せん断方向の動きを抑制している。それに対して、
図4のBは、熱衝撃を繰返すことによって、最大応力が
加わるチップコーナ部でエポキシ樹脂が剥離し(斜線領
域)、せん断方向の否がワイヤのボンディング部に加わ
り、最終的に断線に至るものである。
【0008】また、図5は、チップサイズの大きさを異
ならしめてワイヤ断線不良実験を行った結果である。実
験条件として、アルミニウム基板上に形成された銅箔上
にベアチップをAgペーストを介して固着搭載し、ベア
チップと銅箔とをAlワイヤ線でボンディングし、ベア
チップとワイヤ線をエポキシ樹脂で封止したものを−5
5℃/5min〜150℃/5min(液相)の熱衝撃
試験を行った。図5において、(A)はチップサイズが
5.47×8.05、(B)はチップサイズが5.16
×6.2であり、夫々10個のチップが用いられた。
ならしめてワイヤ断線不良実験を行った結果である。実
験条件として、アルミニウム基板上に形成された銅箔上
にベアチップをAgペーストを介して固着搭載し、ベア
チップと銅箔とをAlワイヤ線でボンディングし、ベア
チップとワイヤ線をエポキシ樹脂で封止したものを−5
5℃/5min〜150℃/5min(液相)の熱衝撃
試験を行った。図5において、(A)はチップサイズが
5.47×8.05、(B)はチップサイズが5.16
×6.2であり、夫々10個のチップが用いられた。
【0009】図5からわかるように、チップサイズが小
さい(B)は2000サイクル時で不良が発生し、チッ
プサイズが大きい(A)は500サイクル時で不良が発
生している。チップサイズがある程度小さいものはワイ
ヤ曲線不良の発生率は2000サイクル時でも低いため
外部環境化で使用され、且つ環境条件が厳しい車載用あ
るいはインバータエアコンの室外機用の混成集積回路と
しても用いることは可能である。
さい(B)は2000サイクル時で不良が発生し、チッ
プサイズが大きい(A)は500サイクル時で不良が発
生している。チップサイズがある程度小さいものはワイ
ヤ曲線不良の発生率は2000サイクル時でも低いため
外部環境化で使用され、且つ環境条件が厳しい車載用あ
るいはインバータエアコンの室外機用の混成集積回路と
しても用いることは可能である。
【0010】しかし、チップサイズが比較的大きいもの
は500サイクルで不良が発生し、前述したように外部
環境化で使用される混成集積回路としては信頼性が著し
く低いために実用できないということが確認された。
は500サイクルで不良が発生し、前述したように外部
環境化で使用される混成集積回路としては信頼性が著し
く低いために実用できないということが確認された。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を鑑みて為されたものであり、複数の回路素子が搭載さ
れた第1および第2の混成集積回路基板と、前記両基板
上に搭載された回路素子を相対向するように配置するケ
ース材と、前記両基板と前記ケース材とで形成された空
間内に充填されたシリコーン樹脂層とを具備し、前記両
基板間の略中央付近に前記シリコーン樹脂層を区画する
中空層を設けたことを特徴とする。
を鑑みて為されたものであり、複数の回路素子が搭載さ
れた第1および第2の混成集積回路基板と、前記両基板
上に搭載された回路素子を相対向するように配置するケ
ース材と、前記両基板と前記ケース材とで形成された空
間内に充填されたシリコーン樹脂層とを具備し、前記両
基板間の略中央付近に前記シリコーン樹脂層を区画する
中空層を設けたことを特徴とする。
【0012】また、このような混成集積回路であって、
前記チップ状の回路素子上には熱膨張係数の低い絶縁樹
脂膜が形成されることを特徴とする。また、このような
混成集積回路であって、前記両基板はアルミニウム基板
を用いたことを特徴とする。
前記チップ状の回路素子上には熱膨張係数の低い絶縁樹
脂膜が形成されることを特徴とする。また、このような
混成集積回路であって、前記両基板はアルミニウム基板
を用いたことを特徴とする。
【0013】
【作用】この様に本発明の混成集積回路では、混成集積
回路内に充填されたシリコーン樹脂層を2分する中空層
を設けることにより、ヒートサイクル時にシリコーンゲ
ルが流動したとしても中空層によって吸収され混成集積
回路内のシリコーンゲルの内圧が高くなる恐れがない。
回路内に充填されたシリコーン樹脂層を2分する中空層
を設けることにより、ヒートサイクル時にシリコーンゲ
ルが流動したとしても中空層によって吸収され混成集積
回路内のシリコーンゲルの内圧が高くなる恐れがない。
【0014】
【実施例】以下に図1及び図2に示した実施例に基づい
て、本発明の混成集積回路を説明する。図1は本発明の
混成集積回路の断面図であり、(1)(2)は混成集積
回路基板、(3)(4)は導電路、(5)はチップ状の
回路素子、(7)はケース材、(8)は密封部材、
(9)はシリコーン樹脂層、(10)は絶縁樹脂膜、
(11)は中空層である。
て、本発明の混成集積回路を説明する。図1は本発明の
混成集積回路の断面図であり、(1)(2)は混成集積
回路基板、(3)(4)は導電路、(5)はチップ状の
回路素子、(7)はケース材、(8)は密封部材、
(9)はシリコーン樹脂層、(10)は絶縁樹脂膜、
(11)は中空層である。
【0015】混成集積回路基板(1)(2)は、例えば
アルミニウム基板等の金属基板が用いられる。かかるア
ルミニウム基板表面には周知の陽極酸化技術により酸化
アルミニウム膜が形成されている。この両基板(1)
(2)の一主面にはエポキシ樹脂等の絶縁樹脂層(図示
しない)を介して所望形状の導電路(3)(4)が形成
される。かかる、導電路(3)(4)は銅箔により形成
され、例えば前述した絶縁樹脂層と銅箔とがクラッド状
に一体化された材料を夫々の基板(1)(2)上に貼着
し、所定のエッチング技術によってパターン化される。
アルミニウム基板等の金属基板が用いられる。かかるア
ルミニウム基板表面には周知の陽極酸化技術により酸化
アルミニウム膜が形成されている。この両基板(1)
(2)の一主面にはエポキシ樹脂等の絶縁樹脂層(図示
しない)を介して所望形状の導電路(3)(4)が形成
される。かかる、導電路(3)(4)は銅箔により形成
され、例えば前述した絶縁樹脂層と銅箔とがクラッド状
に一体化された材料を夫々の基板(1)(2)上に貼着
し、所定のエッチング技術によってパターン化される。
【0016】図1からでは明らかにされてないが、導電
路(3)(4)は基板(1)(2)の略全面の領域に形
成されており、所定の位置に回路素子を固着するパッド
が形成され、かかるパッドの周辺近傍には複数の導電路
(3)(4)が延在形成されている。各パッド上には複
数の回路素子(5)が固着搭載される。例えば、トラン
ジスタ、チップ抵抗等の回路素子及びLSI,VLSI
等のチップ状の回路素子(5)がAgペースト等の接着
剤を介してパッド上に固着される。一方、LSI,VL
SI等の回路素子(5)上の電極と導電路(3)(4)
との接続は約20〜40μ径の細線のAlワイヤ線(6
A)により又、パワートランジスタ等のパワー系の回路
素子は約200〜300μ径のAlワイヤ線(6B)に
より、超音波ボンディング等の接続手段を用いて電気的
に接続される。
路(3)(4)は基板(1)(2)の略全面の領域に形
成されており、所定の位置に回路素子を固着するパッド
が形成され、かかるパッドの周辺近傍には複数の導電路
(3)(4)が延在形成されている。各パッド上には複
数の回路素子(5)が固着搭載される。例えば、トラン
ジスタ、チップ抵抗等の回路素子及びLSI,VLSI
等のチップ状の回路素子(5)がAgペースト等の接着
剤を介してパッド上に固着される。一方、LSI,VL
SI等の回路素子(5)上の電極と導電路(3)(4)
との接続は約20〜40μ径の細線のAlワイヤ線(6
A)により又、パワートランジスタ等のパワー系の回路
素子は約200〜300μ径のAlワイヤ線(6B)に
より、超音波ボンディング等の接続手段を用いて電気的
に接続される。
【0017】両基板(1)(2)の周端部には外部回路
と接続を行うために外部リード端子(13)(14)が
固着されている。ところで、いずれか一方の基板上に搭
載された比較的大きいチップサイズのVLSI等のメモ
リーチップ上面には絶縁樹脂薄膜(10)(以下樹脂薄
膜という)が形成される。かかる、樹脂薄膜(10)の
熱膨張係数は低く調整されている。即ち、樹脂薄膜(1
0)の熱膨張係数は、回路素子(5)の熱膨張係数と略
同一かあるいは近似した値にまで低く設定されている。
回路素子(5)の熱膨張係数は約3〜4×10-6/℃と
比較的低いために、本実施例で用いられる樹脂薄膜(1
0)の熱膨張係数はシリカ等のフィラーを高密度充填し
約10×10-6/℃に調整されている。
と接続を行うために外部リード端子(13)(14)が
固着されている。ところで、いずれか一方の基板上に搭
載された比較的大きいチップサイズのVLSI等のメモ
リーチップ上面には絶縁樹脂薄膜(10)(以下樹脂薄
膜という)が形成される。かかる、樹脂薄膜(10)の
熱膨張係数は低く調整されている。即ち、樹脂薄膜(1
0)の熱膨張係数は、回路素子(5)の熱膨張係数と略
同一かあるいは近似した値にまで低く設定されている。
回路素子(5)の熱膨張係数は約3〜4×10-6/℃と
比較的低いために、本実施例で用いられる樹脂薄膜(1
0)の熱膨張係数はシリカ等のフィラーを高密度充填し
約10×10-6/℃に調整されている。
【0018】本発明に用いられる樹脂薄膜(10)につ
いて、更に述べると、樹脂薄膜(10)は前述したよう
に、回路素子(5)上に薄く形成する必要があるために
溶剤性のフェノール硬化系エポキシ樹脂が用いられる。
溶剤性のフェノール硬化系樹脂は液状であるためにフィ
ラーが高密度充填されているにもかかわらず約100μ
〜500μ程度の膜厚の樹脂薄膜(10)を回路素子上
に容易に形成することができる。回路素子(5)上に樹
脂薄膜(10)を形成する場合、前述したように樹脂が
溶剤性であるために、回路素子(5)の大きさに対応し
た適量の樹脂をボッティングし、加熱処理するだけで形
成できる。即ち、回路素子(5)上の略全面には前述し
た樹脂薄膜(10)が形成されるために、ワイヤ線のネ
ック部は樹脂薄膜(10)によって補強されることにな
る。
いて、更に述べると、樹脂薄膜(10)は前述したよう
に、回路素子(5)上に薄く形成する必要があるために
溶剤性のフェノール硬化系エポキシ樹脂が用いられる。
溶剤性のフェノール硬化系樹脂は液状であるためにフィ
ラーが高密度充填されているにもかかわらず約100μ
〜500μ程度の膜厚の樹脂薄膜(10)を回路素子上
に容易に形成することができる。回路素子(5)上に樹
脂薄膜(10)を形成する場合、前述したように樹脂が
溶剤性であるために、回路素子(5)の大きさに対応し
た適量の樹脂をボッティングし、加熱処理するだけで形
成できる。即ち、回路素子(5)上の略全面には前述し
た樹脂薄膜(10)が形成されるために、ワイヤ線のネ
ック部は樹脂薄膜(10)によって補強されることにな
る。
【0019】本実施例では、樹脂薄膜(10)の樹脂材
料として、溶剤性のフェノール硬化性樹脂を用いたが、
その他の材料として酸無水物硬化系エポキシ樹脂あるい
はアミン硬化系エポキシ樹脂を用いることができる。し
かし、それらの中でフェノール系硬化樹脂が一番耐湿性
が優れているため本実施例ではフェノール硬化系を用い
た。
料として、溶剤性のフェノール硬化性樹脂を用いたが、
その他の材料として酸無水物硬化系エポキシ樹脂あるい
はアミン硬化系エポキシ樹脂を用いることができる。し
かし、それらの中でフェノール系硬化樹脂が一番耐湿性
が優れているため本実施例ではフェノール硬化系を用い
た。
【0020】ところで、前述した樹脂は回路素子(5)
表面に直接コーティングされるために耐湿信頼性を確保
する必要があるために高純度化された樹脂が用いられて
いる。本実施例で用いられた樹脂は硬化物中の不純物イ
オン濃度が非常に低く(Cl -10ppm,Na+2〜3
ppm)、LSI用のトランスファーモールド樹脂と同
レベルまで高純度化されている。従って、回路素子
(5)との密着性が良く、水分が浸入しにくいため、高
い耐湿信頼性が得られる。また、α線によるソフトエラ
ーを発生しやすいDRAM等のチップ状回路素子を実装
する場合であっても問題はない。
表面に直接コーティングされるために耐湿信頼性を確保
する必要があるために高純度化された樹脂が用いられて
いる。本実施例で用いられた樹脂は硬化物中の不純物イ
オン濃度が非常に低く(Cl -10ppm,Na+2〜3
ppm)、LSI用のトランスファーモールド樹脂と同
レベルまで高純度化されている。従って、回路素子
(5)との密着性が良く、水分が浸入しにくいため、高
い耐湿信頼性が得られる。また、α線によるソフトエラ
ーを発生しやすいDRAM等のチップ状回路素子を実装
する場合であっても問題はない。
【0021】このように、回路素子(5)上に低い熱膨
張率を有する樹脂薄膜(10)を形成することにより、
回路素子(5)と樹脂薄膜(10)との熱膨張係数がマ
ッチングされるため、冷熱サイクル時においても素子
(5)と樹脂薄膜(10)との界面が剥離しない。従っ
て、厳しい冷熱サイクル条件下でせん断力が回路素子
(5)のコーナ部に加わったとしても、前述したように
回路素子(5)と樹脂薄膜(10)の界面が剥離せず、
又ワイヤ線(6A)のネック部が樹脂薄膜(10)によ
って補強されているために、ワイヤ線(6A)の固着強
度が増加し、従来のようなヒートサイクル時におけるワ
イヤ線断線不良を著しく抑制することができる。
張率を有する樹脂薄膜(10)を形成することにより、
回路素子(5)と樹脂薄膜(10)との熱膨張係数がマ
ッチングされるため、冷熱サイクル時においても素子
(5)と樹脂薄膜(10)との界面が剥離しない。従っ
て、厳しい冷熱サイクル条件下でせん断力が回路素子
(5)のコーナ部に加わったとしても、前述したように
回路素子(5)と樹脂薄膜(10)の界面が剥離せず、
又ワイヤ線(6A)のネック部が樹脂薄膜(10)によ
って補強されているために、ワイヤ線(6A)の固着強
度が増加し、従来のようなヒートサイクル時におけるワ
イヤ線断線不良を著しく抑制することができる。
【0022】所定の回路素子(5)が搭載された両基板
(1)(2)は枠状のケース材(7)により、所定間隔
だけ離間され固着一体化される。両基板(1)(2)と
ケース材(7)で形成された空間領域内にはシリコーン
樹脂がケース材(7)の孔(7A)より充填されシリコ
ーン樹脂層(9)が形成される。シリコーン樹脂層
(9)は混成集積回路内に全充填されるものではなく、
両基板(1)(2)間の略中央付近でシリコーン樹脂層
(9)を区画する中空層(11)を形成する。中空層
(11)を形成する場合、両基板(1)(2)をケース
材(7)に固着する前に夫々の基板(1)(2)上にシ
リコーン樹脂層(9)を形成し、ケース材(7)に一体
化したときに中空層(11)が形成される。しかし、こ
の方法によれば、ケース材(7)と基板(1)(2)の
周端辺付近でシリコーン樹脂層(9)が形成されない場
合があり、耐湿性上あまり好ましくない。
(1)(2)は枠状のケース材(7)により、所定間隔
だけ離間され固着一体化される。両基板(1)(2)と
ケース材(7)で形成された空間領域内にはシリコーン
樹脂がケース材(7)の孔(7A)より充填されシリコ
ーン樹脂層(9)が形成される。シリコーン樹脂層
(9)は混成集積回路内に全充填されるものではなく、
両基板(1)(2)間の略中央付近でシリコーン樹脂層
(9)を区画する中空層(11)を形成する。中空層
(11)を形成する場合、両基板(1)(2)をケース
材(7)に固着する前に夫々の基板(1)(2)上にシ
リコーン樹脂層(9)を形成し、ケース材(7)に一体
化したときに中空層(11)が形成される。しかし、こ
の方法によれば、ケース材(7)と基板(1)(2)の
周端辺付近でシリコーン樹脂層(9)が形成されない場
合があり、耐湿性上あまり好ましくない。
【0023】従って、本実施例では両基板(1)(2)
とケース材(7)を固着一体化した後、前述した孔(7
A)からシリコーン樹脂を充填し基板(1)上にのみシ
リコーン樹脂を流し込み硬化させ基板(1)上にシリコ
ーン樹脂層(9)を形成する。次に同様に孔(7A)か
らシリコーン樹脂を充填し基板(2)上にシリコーン樹
脂を流し込み硬化させ基板(2)上にシリコーン樹脂層
(9)を形成する。すると両基板(1)(2)間には図
1の如く、両基板(1)(2)とケース材(7)の周端
付近までシリコーン樹脂層(9)が充填され、且つ中空
層(11)が形成される。
とケース材(7)を固着一体化した後、前述した孔(7
A)からシリコーン樹脂を充填し基板(1)上にのみシ
リコーン樹脂を流し込み硬化させ基板(1)上にシリコ
ーン樹脂層(9)を形成する。次に同様に孔(7A)か
らシリコーン樹脂を充填し基板(2)上にシリコーン樹
脂を流し込み硬化させ基板(2)上にシリコーン樹脂層
(9)を形成する。すると両基板(1)(2)間には図
1の如く、両基板(1)(2)とケース材(7)の周端
付近までシリコーン樹脂層(9)が充填され、且つ中空
層(11)が形成される。
【0024】ところで、図5はシリコーンゲルを全充填
したもの(A)と半充填(中空層を形成したもの)した
もの(B)のヒートサイクルによるワイヤ線の断線不良
率を測定した結果である。ヒートサイクル条件として、
−40℃/30分〜125℃/30分(気相)で行い、
また共にアルミニウム基板上に5.16×6.2サイズ
のベアチップを搭載し40μ径のAl線でワイヤーボン
ディングされている。
したもの(A)と半充填(中空層を形成したもの)した
もの(B)のヒートサイクルによるワイヤ線の断線不良
率を測定した結果である。ヒートサイクル条件として、
−40℃/30分〜125℃/30分(気相)で行い、
また共にアルミニウム基板上に5.16×6.2サイズ
のベアチップを搭載し40μ径のAl線でワイヤーボン
ディングされている。
【0025】図5から、明らかな様に、(A)の全充填
のものは約300サイクル時点で不良が発生しているの
に対し、(B)の半充填のものでは約1500サイクル
時点でも不良が発生していない。即ち、中空層を設ける
ことにより、ヒートサイクル時にシリコーンゲルが流動
したとしても中空層により、流動性が緩和され内圧が高
くならないからである。
のものは約300サイクル時点で不良が発生しているの
に対し、(B)の半充填のものでは約1500サイクル
時点でも不良が発生していない。即ち、中空層を設ける
ことにより、ヒートサイクル時にシリコーンゲルが流動
したとしても中空層により、流動性が緩和され内圧が高
くならないからである。
【0026】従って、本発明に依れば、ヒートサイクル
時にシリコーン樹脂層(9)が流動したとしても、混成
集積回路内部に中空層(11)が形成されているため
に、中空層(11)で流動した応力を吸収することがで
きる。その結果、従来のように回路素子をエポキシ樹脂
で被覆することがない。本実施例では比較的大型の回路
素子(5)上に耐湿性及びワイヤ線の固着強度を向上さ
せるために樹脂薄膜(10)を形成したが、樹脂薄膜
(10)は必ずしも形成しなくてもワイヤ線が断線する
ことはない。
時にシリコーン樹脂層(9)が流動したとしても、混成
集積回路内部に中空層(11)が形成されているため
に、中空層(11)で流動した応力を吸収することがで
きる。その結果、従来のように回路素子をエポキシ樹脂
で被覆することがない。本実施例では比較的大型の回路
素子(5)上に耐湿性及びワイヤ線の固着強度を向上さ
せるために樹脂薄膜(10)を形成したが、樹脂薄膜
(10)は必ずしも形成しなくてもワイヤ線が断線する
ことはない。
【0027】
【発明の効果】以上に詳述した如く、本発明に依れば、
耐湿性が要求される混成集積回路上に比較的大型のチッ
プ状の回路素子を実装したとしても、冷熱サイクル時に
回路素子と導体とを接続するワイヤ線を断線させること
なく耐湿性を向上させることができる。その結果、本発
明を用いることで、極めて高信頼性の混成集積回路を提
供することができる。
耐湿性が要求される混成集積回路上に比較的大型のチッ
プ状の回路素子を実装したとしても、冷熱サイクル時に
回路素子と導体とを接続するワイヤ線を断線させること
なく耐湿性を向上させることができる。その結果、本発
明を用いることで、極めて高信頼性の混成集積回路を提
供することができる。
【0028】また、前述したように、大型のチップ状の
回路素子をダイボンドできるために厳しい環境化で使用
できる混成集積回路の高密度実装化を実況できる。その
結果、高密度且つ極めて小型化された耐湿性の優れた混
成集積回路を提供することができる。更に、従来のよう
に回路素子を被覆するエポキシ樹脂の被覆工程が不要と
なり作業工程数を低減することができる。
回路素子をダイボンドできるために厳しい環境化で使用
できる混成集積回路の高密度実装化を実況できる。その
結果、高密度且つ極めて小型化された耐湿性の優れた混
成集積回路を提供することができる。更に、従来のよう
に回路素子を被覆するエポキシ樹脂の被覆工程が不要と
なり作業工程数を低減することができる。
【図1】図1は本発明の混成集積回路を示す断面図であ
る。
る。
【図2】図2はワイヤ線の断線不良率を示す特性図であ
る。
る。
【図3】図3は従来の混成集積回路を示す断面図であ
る。
る。
【図4】図4は熱衝撃がワイヤ線のネック部に加わると
きの説明図である。
きの説明図である。
【図5】図5はワイヤ線の断線不良率を示す特性図であ
る。
る。
(1)(2) 混成集積回路基板 (3)(4) 導電路 (5) 回路素子 (7) ケース材 (8) 密封部材 (9) シリコーン樹脂層 (10) 絶縁樹脂膜 (11) 中空層
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の回路素子が搭載された第1および
第2の混成集積回路基板と、前記両基板上に搭載された
回路素子を相対向するように配置するケース材と、前記
両基板と前記ケース材とで形成された空間内に充填され
たシリコーン樹脂層とを具備し、前記両基板間の略中央
付近に前記シリコーン樹脂層を区画する中空層を設けた
ことを特徴とする混成集積回路。 - 【請求項2】 前記チップ状の回路素子上面には熱膨張
係数の低い絶縁樹脂膜が形成されていることを特徴とす
る請求項1記載の混成集積回路。 - 【請求項3】 前記両基板はアルミニウム基板を用いた
ことを特徴とする請求項1記載の混成集積回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3249708A JPH0590449A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 混成集積回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3249708A JPH0590449A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 混成集積回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0590449A true JPH0590449A (ja) | 1993-04-09 |
Family
ID=17197023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3249708A Pending JPH0590449A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 混成集積回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0590449A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000228492A (ja) * | 1999-02-05 | 2000-08-15 | Hitachi Ltd | 樹脂封止した半導体装置 |
-
1991
- 1991-09-27 JP JP3249708A patent/JPH0590449A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000228492A (ja) * | 1999-02-05 | 2000-08-15 | Hitachi Ltd | 樹脂封止した半導体装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20030042615A1 (en) | Stacked microelectronic devices and methods of fabricating same | |
JP2002164492A (ja) | インテリジェントパワーモジュールパッケージ | |
JPH08293524A (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
CN101471307B (zh) | 半导体封装体及其制造方法 | |
JP2501953B2 (ja) | 半導体装置 | |
JPH0590448A (ja) | 混成集積回路 | |
JPS63239826A (ja) | 半導体装置 | |
JPH05109927A (ja) | 混成集積回路及びその製造方法 | |
JPH0590449A (ja) | 混成集積回路 | |
JPH0582678A (ja) | 混成集積回路 | |
JPH0582676A (ja) | 混成集積回路 | |
JPH0582677A (ja) | 混成集積回路 | |
JP2002100710A (ja) | 半導体装置および半導体装置の製造方法 | |
JPS5848932A (ja) | 半導体装置の製法 | |
JPH0974149A (ja) | 小型パッケージ及びその製造方法 | |
JPH06334070A (ja) | 混成集積回路装置 | |
JPH0493052A (ja) | 半導体集積回路装置 | |
JP3145892B2 (ja) | 樹脂封止型半導体装置 | |
KR0168841B1 (ko) | 금속전자 패키지 및 그 제조공정 | |
JPS6329960A (ja) | 樹脂封止型半導体装置用リ−ドフレ−ム | |
JP2570123B2 (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JPS62183133A (ja) | 半導体装置 | |
JPH1116929A (ja) | 電子部品の製造方法 | |
JPH07169795A (ja) | 半導体装置 | |
JPS59208763A (ja) | 樹脂封止型電子装置 |