JPH0590213A - ドライエツチング方法およびその装置 - Google Patents

ドライエツチング方法およびその装置

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JPH0590213A
JPH0590213A JP3278495A JP27849591A JPH0590213A JP H0590213 A JPH0590213 A JP H0590213A JP 3278495 A JP3278495 A JP 3278495A JP 27849591 A JP27849591 A JP 27849591A JP H0590213 A JPH0590213 A JP H0590213A
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JP
Japan
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gas
etching
molecular beam
discharge
substrate
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JP3278495A
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Aritono Teraoka
有殿 寺岡
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低損傷性、高選択性、高異方性を確保しつ
つ、大きな効率を持つドライエッチング方法およびその
装置を提供する。 【構成】 高速分子線を発生させるドライエッチング装
置において、混合ガスを真空装置に導く配管のガス噴出
小孔121の近傍にマイクロ波型、コンデンサ型、また
は誘導コイル型の放電機構を具備する。ラジカルを含む
エッチャントガスの指向性のよい高速分子線を発生させ
てエッチングを行うため、垂直性、低損傷性、高選択性
のエッチングが実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体基板のドライエッ
チング方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高速分子線を用いたドライエッチング
(特公平2−17638号公報参照)では、エッチング
用ガスをそれよりも質量の小さい分子からなるガスに小
量混合して高真空中に噴出させることによって、熱エネ
ルギーより大きな運動エネルギーをエッチング用ガス分
子に与え、さらに噴出した混合ガスを分子線とすること
によって半導体、金属のエッチングにおいて高速、低損
傷、大きな異方性を実現している。
【0003】例えば、その実施例によると、臭素を5%
含むヘリウムガスをエッチング用混合ガスとして、酸化
シリコンをマスクとする多結晶シリコンをエッチングし
ている。
【0004】このエッチング方法を実現するための装置
は、エッチングガスとキャリアガスを混合する機構と、
それを真空装置に導く配管と、混合ガスを真空中に噴出
させるための小孔と、噴出したガスの噴出方向成分のみ
を通過させる小孔と、真空排気装置と、被エッチング基
板の保持具とから構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記高速分子線を用い
るドライエッチング方法においては、低損傷性、高選択
性、高異方性が得られるものの、エッチングガス分子が
そのまま分子として被エッチング基板に供給されるた
め、被エッチング基板の表面に吸着せず、エッチング反
応に寄与しないまま表面から離脱する分子の割合も大き
い。そのためエッチングを如何により効率的に進行させ
るかが問題である。
【0006】本発明の目的は、低損傷性、高選択性、高
異方性を確保しつつ、大きな効率を持つドライエッチン
グ方法およびその装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によるドライエッチング方法においては、エ
ッチング用ガスを該ガス分子の質量よりも小さい質量の
分子からなるキャリアガスに混合し、該混合ガスを高真
空中に噴出させる工程と、該エッチングガス分子の分子
線を形成させる工程と、該分子線を被エッチング材料に
照射することにより該材料をエッチングする工程と、前
記混合ガスを高真空中に噴出させる工程の前工程として
混合ガスを放電励起する工程とを含むものである。
【0008】また本発明のドライエッチング装置におい
ては、エッチング用ガスとキャリアガスを混合する機構
と、それを真空装置に導く配管と、前記混合ガスを真空
中に噴出させるための小孔と、噴出されたガスの内で噴
出方向に飛行するガス分子を通過させる小孔と、噴出さ
れたガスを排気する機構と、小孔を通過した分子線が照
射される位置に被エッチング材料基板を移動させてこれ
を保持させる機構と、前記混合ガスを真空装置に導く配
管のガス噴出小孔の近傍に設置された放電機構とを有す
るものである。
【0009】また、放電機構としてのマグネトロンと、
それにより発生するマイクロ波を放電領域に誘導する導
波管と、導波管に接続されるエッチングガス用のガス配
管とを具備するものである。
【0010】また、放電機構としての高周波電源と、放
電領域に一対の電極を内部または外部に持つエッチング
ガス用のガス配管とを具備するものである。
【0011】また、放電機構としての高周波電源と、放
電領域にコイル状に電線を巻き付けたエッチングガス用
のガス配管とを具備するものである。
【0012】
【作用】高速分子線を用いるドライエッチングにおい
て、混合ガスが真空中に噴出する小孔近傍で混合ガスを
放電励起してプラズマを生成すると、電子励起されたキ
ャリアガス原子とエッチャントガス分子の他に、エッチ
ャントガス分子が分解してラジカルが生成する。
【0013】従ってプラズマ状態にある混合ガスを小孔
から噴出させると、キャリアガスとエッチャントガスの
他に長寿命の電子励起状態(準安定状態)にあるキャリ
アガス原子と前記ラジカルも被エッチング基板に到達す
る。準安定状態のキャリア原子と基板との衝突の際に、
その励起エネルギーが基板に移行してエッチングの反応
促進に寄与する。
【0014】またラジカルは容易に基板に吸着するた
め、エッチャント分子と基板との反応に比較して反応性
が高い。さらに、本発明ではこれらの反応促進化学種は
高速分子線化されているため、熱エネルギーより大きな
運動エネルギーによるさらに大きな反応促進効果があ
り、また、鋭い指向性による垂直エッチングが実現され
る。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を図によって説明す
る。図1に本発明装置の構成を示す。本発明装置は、基
板交換室105と、反応室102と、差動排気室119
と、ガス導入室114とを有している。
【0016】基板交換室105と反応室102との間及
び反応室102と差動排気室119との間にはゲートバ
ルブ103,120が設けられ、各室にはそれぞれ真空
排気装置107,108,110,111が接続されて
いる。
【0017】差動排気室119と、ガス導入室114と
は、隙間112を有する壁面で区画されたものであり、
この隙間112に向けてガス導入室114内には、ノズ
ル113を有するガス導入管115が設置され、また、
ガス導入室114にはマグネトロン118が接続されて
いる。106は、基板搬送用のロードロックである。
【0018】図1の実施例では、本発明のドライエッチ
ング方法および装置を用いて、HeとCl2 の混合ガス
のプラズマを高速分子線化することによって、GaAs
基板を高速に垂直エッチングした例を示す。実施例にお
いては、Siをドープしたn型GaAs基板を用いた。
面方位は(100)である。その抵抗率は(2±1)×
10-3Ωcmで、キャリア濃度は(1.75±0.7
5)×1018cm-3である。
【0019】その基板上にSiO2 膜を100nm化学
気相堆積させ、ラインとスペースのパタンを形成した。
パタン幅は1μmである。そのパタン基板109をエタ
ノールに浸漬して超音波洗浄を3回繰り返した後、超純
水および塩酸に浸漬して洗浄した。
【0020】洗浄直後に基板109を基板交換室105
内の基板保持具104に装着して真空排気装置107で
排気した。基板交換室105の圧力が5×10-7Tor
r以下に達した後、ゲートバルブ103を開け、ロード
ロック106を用いて基板109を反応室102に搬送
した。真空排気装置108を用いた排気によって、反応
室102の到達圧力は、5×10-10 Torrである。
【0021】基板109は、抵抗加熱型ヒータ付き基板
マニピュレータ101に保持され、高速分子線の進行方
向に対して直角に置かれた。基板温度は常温とした。C
2とHeとの混合ガス(Cl2 濃度10%)をガス導
入管115に流し、直径140μmのノズル113から
ガス導入室114に噴出させた。流量は70sccmと
した。この時のガス導入管115内の圧力は1377T
orrである。
【0022】ガス導入室114は、真空排気装置111
を用いて排気され、その圧力は4.9×10-4Torr
であった。ノズル113の上流部分に石英窓116を設
けて、そこをプラズマ生成領域とした。
【0023】マグネトロン118で発生したマイクロ波
をこの部分に導くために導波管117を取り付けた。マ
イクロ波パワー20Wで放電させた。ノズル113から
ガス導入室114に噴出する放電した混合ガスは、直径
1mmの小孔をその先端部に持つ逆コーン状の隙間11
2で分子線化された。差動排気室119を真空排気装置
110で排気し、圧力を10-7Torr程度に保つこと
によって分子線と残留ガスとの散乱を極力抑えて分子線
の消耗を避けた。
【0024】ゲートバルブ120を開き、直径3mmの
小孔121を通して反応室102内に高速分子線を導入
する。このような差動排気系を採用すると、反応室10
2の圧力は、エッチング中でも7×10-7Torrに保
たれる。
【0025】放電領域で生成する電子、イオンはノズル
から隙間の間で再結合、あるいは互いの電荷による反発
力のため飛散して、殆ど基板にまで到達せず、エッチン
グには寄与しない。
【0026】中性粒子であるキャリアガスのHe原子、
準安定状態のHe原子、Cl2 分子、Clラジカルが主
に基板109に到達する。Clラジカルと基板109と
の反応性はCl2 分子と基板109との反応性よりも大
きいため、エッチングは増速される。
【0027】さらに、準安定状態のHe原子と基板との
衝突によって準安定He原子の持つ励起エネルギー約2
0eVが基板に移動してエッチングの増速に寄与する。
特にGaAs/Cl2 の反応系では、基板109の表面
自然酸化膜のエッチングに本発明の効果は大きい。
【0028】室温では、Cl2 分子でGaAsの表面自
然酸化膜はほとんどエッチングされないが、本発明の方
法および装置を用いると表面自然酸化膜は非常に速くエ
ッチングされ、結果的に20nm/minのGaAsエ
ッチングレートが得られた。
【0029】これは通常のClラジカルを用いる場合の
エッチングレートの5倍である。さらに、高速分子線の
指向性の良さを反応してほぼ垂直なエッチングが実現で
きた。
【0030】他のプラズマ生成方法、すなわち、コンデ
ンサ型、誘導コイル型においても以上述べたものと同様
の効果が得られた。また、本発明の方法および装置はG
aAs基板のエッチングに限らず、金属、例えばAlの
エッチング、絶縁膜、例えばSiO2 膜、Si34
のエッチング、さらにはGaAs以外の半導体のエッチ
ングにも有効であった。
【0031】
【発明の効果】本発明のドライエッチング方法および装
置を用いた金属、半導体、絶縁膜のエッチングでは、従
来のガスエッチング、ラジカルエッチングに比べて垂直
性のよいエッチングが実現できる。さらに、基板にイオ
ンを入射させる通常のプラズマエッチングに比べて表面
損傷のないエッチングが実現できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラジカルノズルビーム発生装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
101 基板マニピュレータ 102 反応室 103 ゲートバルブ 104 基板保持具 105 基板交換室 106 ロードロック 107 真空排気装置 108 真空排気装置 109 基板 110 真空排気装置 111 真空排気装置 112 隙間 113 ノズル 114 カス導入室 115 ガス導入管 116 石英窓 117 導波管 118 マグネトロン 119 差動排気室 120 ゲートバルブ 121 小孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エッチング用ガスを該ガス分子の質量よ
    りも小さい質量の分子からなるキャリアガスに混合し、
    該混合ガスを高真空中に噴出させる工程と、該エッチン
    グガス分子の分子線を形成させる工程と、該分子線を被
    エッチング材料に照射することにより該材料をエッチン
    グする工程と、前記混合ガスを高真空中に噴出させる工
    程の前工程として混合ガスを放電励起する工程とを含む
    ことを特徴とするドライエッチング方法。
  2. 【請求項2】 エッチング用ガスとキャリアガスを混合
    する機構と、それを真空装置に導く配管と、前記混合ガ
    スを真空中に噴出させるための小孔と、噴出されたガス
    の内で噴出方向に飛行するガス分子を通過させる小孔
    と、噴出されたガスを排気する機構と、小孔を通過した
    分子線が照射される位置に被エッチング材料基板を移動
    させてこれを保持させる機構と、前記混合ガスを真空装
    置に導く配管のガス噴出小孔の近傍に設置された放電機
    構とを有することを特徴とするドライエッチング装置。
  3. 【請求項3】 放電機構としてのマグネトロンと、それ
    により発生するマイクロ波を放電領域に誘導する導波管
    と、導波管に接続されるエッチングガス用のガス配管と
    を具備することを特徴とする請求項2に記載のドライエ
    ッチング装置。
  4. 【請求項4】 放電機構としての高周波電源と、放電領
    域に一対の電極を内部または外部に持つエッチングガス
    用のガス配管とを具備することを特徴とする請求項2に
    記載のドライエッチング装置。
  5. 【請求項5】 放電機構としての高周波電源と、放電領
    域にコイル状に電線を巻き付けたエッチングガス用のガ
    ス配管とを具備することを特徴とする請求項2に記載の
    ドライエッチング装置。
JP3278495A 1991-09-30 1991-09-30 ドライエツチング方法およびその装置 Pending JPH0590213A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05214566A (ja) * 1991-11-01 1993-08-24 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 超音波分子ビームエッチング方法及びエッチング装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05214566A (ja) * 1991-11-01 1993-08-24 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 超音波分子ビームエッチング方法及びエッチング装置

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