JPH0589868U - フューエルインジェクタ - Google Patents

フューエルインジェクタ

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JPH0589868U
JPH0589868U JP3703592U JP3703592U JPH0589868U JP H0589868 U JPH0589868 U JP H0589868U JP 3703592 U JP3703592 U JP 3703592U JP 3703592 U JP3703592 U JP 3703592U JP H0589868 U JPH0589868 U JP H0589868U
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valve
valve seat
peripheral side
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seat member
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JP3703592U
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Inventor
行博 西川
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日本電子機器株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フューエルインジェクタの弁体が径方向に位
置ずれするのを防止し、弁体の片当たりによる偏摩耗の
発生を抑え、燃料漏れを防止する。 【構成】 弁体31の外周側には縦断面が半円形とな
り、内径寸法がストッパプレート21のストッパ部21
Bの外径に対応して形成された凸湾曲面からなる環状の
リング状突起32を設けると共に、弁ばね20の内周側
を上向きに湾曲させた状態でリング状突起32に径方向
外側から斜めに当接させ、弁体31を下向きに付勢する
と同時に、弁体31が常に弁ばね20の中央に位置する
ように、弁体31を径方向に付勢して弁座15に対して
調心させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば電子制御式燃料噴射装置等に好適に用いられるフューエルイ ンジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5ないし図7に従来技術によるフューエルインジェクタを示す。
【0003】 図において、1は例えば電磁ステンレス鋼製のインジェクタ本体で、該インジ ェクタ本体1は中空の外筒部2と、該外筒部2の軸方向基端側に形成された閉塞 部3とから大略構成され、前記外筒部2の先端側には、環状段部4を経て内径が 大きくなる薄肉筒部5が設けられている。また、前記閉塞部3の中央からは軸方 向先端側に、先端面が平坦に形成された円柱状の鉄心部6が突出形成され、外筒 部2と鉄心部6との間は環状のコイルボビン収容部7になっている。そして、前 記外筒部2にはコイルボビン収容部7に連通する燃料流出入口8,8が径方向に 穿設され、閉塞部3には後述するコイルボビン23のピン支持部23E,23E が挿嵌される一対の貫通孔9,9が形成されている。
【0004】 10は前記インジェクタ本体1の外筒部2先端側を閉塞するように薄肉筒部5 内に嵌着された弁座部材を示し、該弁座部材10は円板状の蓋部11と、該蓋部 11の外周側から径方向外向きに形成された鍔部12と、蓋部11の外周側から 軸方向先端側に向けて突出形成された円筒状のスカート部13とからなる有蓋筒 状に形成され、蓋部11の上面には凹所としての環状凹部14が同心円状に形成 されている。
【0005】 ここで、該環状凹部14は外径が後述する弁体19よりも大きく形成され、該 環状凹部14の径方向内側には円形かつ凸平面状の弁座15が形成されている。 そして、該弁座15の上面は弁体19が着座したときに後述する各噴射孔17を 液密に閉塞し、さらに弁体19が着座したときに該弁体19が弁座15に密着し て開弁動作が不安定とならないように、平坦面かつ、小面積に形成されている。
【0006】 一方、環状凹部14の径方向外側には弁座15と面一となる環状周壁部16が 形成されている。そして、該弁座部材10は環状周壁部16上に後述するシム1 8、弁ばね20、ストッパプレート21を重ねてインジェクタ本体1の薄肉筒部 5内に挿嵌され、薄肉筒部5の先端を鍔部12の下面側にカシメてカシメ部5A を形成することにより、環状段部4との間にカシメ固定されている。
【0007】 17,17,…は前記弁座部材10に設けられた噴射孔で、該各噴射孔17は 弁座15に開口するように蓋部11の中心近傍に穿設され、前記インジェクタ本 体1内の燃料を外部に噴射させるようになっている。
【0008】 18は前記弁座部材10の上面に当接した状態でインジェクタ本体1の薄肉筒 部5内に嵌合された環状平板からなるシム、19は該シム18の径方向内側に遊 嵌した状態で前記弁座部材10と鉄心部6との間に配設された磁性材からなる平 板状の弁体で、該弁体19には弁座15の外周側に開口する燃料流通穴19A, 19Aが形成されている。20は環状のばね板からなる弁ばね20を示し、該弁 ばね20は所定の板厚を有する環状平板として形成され、その外周側はシム18 と後述のストッパプレート21との間で挟持される固定端となり、内周側は自由 端となっている。そして、該弁ばね20の内周側は前記弁体19の外周側に当接 することにより該弁体19を弁座15に着座させるように常時下向きに付勢して いる。
【0009】 21は前記弁体19の開度を規制するための磁性材からなるストッパプレート を示し、該ストッパプレート21は外周側に位置して厚肉リング状に形成された 固定部21Aと、前記弁ばね20の内周よりも径方向内側に位置して厚肉リング 状に形成され、弁体19の上面と対向した内周側のストッパ部21Bと、該スト ッパ部21Bと前記固定部21Aとを連結すべく径方向に延設され、薄肉平板状 に形成された環状の連結部21Cとから断面略コ字状をなす環状体として構成さ れている。
【0010】 ここで、該ストッパプレート21は、外周側の固定部21Aがインジェクタ本 体1の環状段部4と弁座部材10との間にシム18および弁ばね20を介して挟 持された状態で薄肉筒部5内に挿嵌され、薄肉筒部5の先端側にカシメ部5Aを 形成することによってインジェクタ本体1に固着されている。そして、前記スト ッパ部21Bは鉄心部6の先端外周側に位置して弁体19に所定の隙間を介して 対向するようになっている。
【0011】 次に、22は前記弁ばね20のばね力に抗して弁体19を弁座15から離座さ せるための電磁アクチュエータを示し、該電磁アクチュエータ22は前記鉄心部 6と、後述するコイルボビン23および電磁コイル24とから大略構成されてい る。
【0012】 23はコイルボビンを示し、該コイルボビン23は中空の円筒部23Aと、該 円筒部23Aの外周に軸方向に隔設された基端側鍔部23B、中間鍔部23C及 び先端側鍔部23Dと、該基端側鍔部23Bの上面から上向きに突出形成された 一対のピン支持部23E,23Eとから構成されている。
【0013】 24は前記コイルボビン23の中間鍔部23Cと先端側鍔部23Dとの間に位 置して円筒部23Aに巻回された電磁コイルで、該電磁コイル24は前記基端側 鍔部23Bから各ピン支持部23Eにかけて挿設された一対の端子ピン25,2 5と接続されている。そして、電磁コイル24の外周側は基端側鍔部23Bから 先端側鍔部23Dにかけて形成された絶縁性樹脂からなるモールド層26によっ て被覆されている。
【0014】 かくして、電磁アクチュエータ22は鉄心部6と、コイルボビン23と、電磁 コイル24とから大略構成されるが、コイルボビン23は鉄心部6に挿嵌した状 態でインジェクタ本体1のコイルボビン収容部7内に収納されており、外筒部2 とモールド層26との間の隙間は燃料流路27になっている。なお、図中28は 燃料流出入口8,8を覆うように外筒部2の外周に嵌合されたフィルタ、29は 外筒部2の基端側に嵌着された蓋体である。
【0015】 従来技術のフューエルインジェクタは上述の如く構成されるが、次にその作動 について説明する。
【0016】 まず、燃料ポンプからの燃料は燃料ホース(図示せず)、フィルタ28を介し て燃料流出入口8,8から外筒部2内に所定の燃圧をもって供給され、燃料流路 27を通って弁体19の近傍に滞留する。そして、図示しないコントロールユニ ットからの噴射信号により、端子ピン25,25を介して電磁コイル24に給電 を行なうと、鉄心部6の先端面側に磁力が発生し、弁体19が弁ばね20のばね 力に抗して吸引されることになる。かくして、弁体19は弁座15から離座して 開弁し、ストッパプレート21のストッパ部21Bに当接することによりその開 度が規制され、燃料流路27内の燃料は燃料流通穴19A,19Aを通って各 噴射孔17から噴射される。
【0017】 一方、電磁コイル24に対する給電停止時には電磁コイル24が消磁し、弁ば ね20のばね力によって弁体19は弁座15に着座して燃料の噴射が停止される ようになっている。
【0018】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術によるフューエルインジェクタでは、弁体19は 環状に形成されたシム18の径方向内側に遊嵌された状態で配設されるに過ぎな いから、該弁体19が弁座15に対して離、着座を繰返すときに、該弁体19は 図6中に示す矢示A方向(径方向)に位置ずれすることがあり、これにより、弁 体19の外周端がシム18の内周面に干渉すると、該弁体19が弁座15に対し て傾くようになり、該弁座15に対して弁体19が片当たりを起こし、弁座15 および弁体19の双方に偏摩耗を生じさせ、燃料漏れを発生してしまうという問 題がある。
【0019】 また、図7に示す如く、弁座部材10に設けた弁座15は環状周壁部16と面 一をなし、平坦に形成されているため、弁座部材10の運搬時や取扱時に各弁座 部材10が衝突したり、これを誤って落下させたりした場合に弁座15に傷が発 生し易く、燃料漏れの原因になるという問題がある。
【0020】 さらに、弁体19は上下面が平坦な円板状に形成されているので上下面の平行 度を高めることが難しく、平行度の悪い弁体19を使用してフューエルインジェ クタを組み立てた場合には、弁体19が弁座15に片当たりし易く、弁座15に 偏摩耗を生じさせ、これによっても燃料漏れの原因になってしまうという問題が ある。
【0021】 本考案は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本考案は常時弁体を 弁座に対して正対させた状態で離、着座させることができ、弁体が弁座に片当た りして偏摩耗が発生するのを防止できると共に、燃料漏れの発生を防止できるよ うにしたフューエルインジェクタを提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、第1の考案が採用する構成の特徴は、弁体の 外周側には、ストッパプレートの固定部とストッパ部との間で連結部側に向けて 突出し、凸湾曲状に形成されたリング状突起を設け、弁ばねの内周側を該リング 状突起に径方向外側から斜めに当接させることにより、前記弁体を弁座部材の弁 座に対して調心させる構成としたことにある。
【0023】 また、第2の考案が採用する構成の特徴は、弁座部材の蓋部には前記弁体と対 向して該弁体よりも大径に形成され、外周側が環状周壁部となる凹所と、該凹所 の底面中央部に突出形成され、前記環状周壁部よりも小さい突出高さをもった弁 座とを設け、前記弁体は、薄い円板状に形成され、前記弁ばねに当接する外周側 が円弧状端面となった弁板部と、該弁板部の中央部に位置して該弁板部よりも小 径に形成され、前記弁座部材の弁座に離、着座すべく、該弁座側に向けて突出し た小径凸部とから構成したことにある。
【0024】
【作用】
上記構成により、第1の考案では、弁体の外周側に凸湾曲状に形成したリング 状突起に、弁ばねの内周側が径方向外側から斜めに当接して、弁体を弁座部材の 弁座に向けて常時付勢できると共に、該弁体を径方向に付勢し続けることができ 、弁体を弁ばねによって自動調心させ、該弁体が弁座に対して傾いたりするのを 防止できる。
【0025】 一方、第2の考案では、薄い円板状に形成された弁板部の外周側端面を円弧状 としているので、弁ばねとの接触を滑らかにでき、弁体の弁板部が傾いたりする のを防止できる。そして、弁板部の中央部には弁座部材の弁座に離、着座する小 径凸部を設けているので、弁体全体を軽量化して開、閉弁時の応答性を高めるこ とができると共に、小径凸部の端面は平坦面に形成し易くなり、平行度をアップ させることができる。また、弁座部材の蓋部には外周側の環状周壁部よりも小さ い突出高さをもって弁座を形成しているので、該弁座を環状周壁部で取り囲んで 、該環状周壁部よりも低い位置に配設でき、該環状周壁部によって弁座の端面を 保護することができる。
【0026】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図1ないし図4を用いて詳述する。なお、実施例では 前述した従来技術と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
【0027】 まず、図1は本考案の第1の実施例を示している。
【0028】 図中、31は本実施例による弁体を示し、該弁体31は従来技術による弁体1 9とほぼ同様に、外周側に燃料流通穴31A,31A,…を有する磁性材から円 板状に形成されるものの、該弁体31の上面側にはリング状突起32が設けられ ている。ここで、該リング状突起32は弁体31の外周側に位置して縦断面が半 円形となるような凸湾曲面状に形成され、該リング状突起32の内径寸法はスト ッパプレート21のストッパ部21Bの外径寸法に対応している。
【0029】 そして、該弁体31は従来技術による弁体19と同様に、シム18の径方向内 側に遊嵌した状態で、弁ばね20によって弁座15に向けて付勢されるように配 設される。このとき、弁ばね20は図1に示す如く、内周側が上向きに湾曲して リング状突起32の凸湾曲面に径方向外側から斜めに当接し、弁体31を下向き に付勢すると同時に、弁体31が常に弁ばね20の中央に位置するように、径方 向にも付勢し、弁体31を弁座15に対して調心させる。また、弁体31の開弁 時にはリング状突起32の内周側にストッパプレート21のストッパ部21B外 周側が接触し、弁体31が径方向に位置ずれするのを規制するようになっている 。
【0030】 本実施例によるフューエルインジェクタは以上に述べた構成を有するもので、 その基本的な作動においては従来技術によるものと格別差異はない。
【0031】 然るに、本実施例では、弁体31の外周側には縦断面が半円形となり、その内 径寸法がストッパプレート21のストッパ部21Bの外径に対応して凸湾曲状に 形成された環状のリング状突起32を設け、弁ばね20の内周側を上向きに湾曲 させた状態で、リング状突起32に径方向外側から斜めに当接させ、弁ばね20 により弁体31を常時下向きに付勢すると同時に、弁体31が常に弁ばね20の 中央に位置するように、径方向に付勢する構成としたから、該弁体31を常に弁 ばね20の中央で弁座15に正対させつつ、該弁体15に離、着座させることが でき、弁体31が弁座15に対して傾いたりするのを確実に防止できる。
【0032】 また、弁体31の上面側にはリング状突起32よりも径方向内側にストッパプ レート21のストッパ部21Bが対向するため、弁体31が弁座15に対して離 座して開弁するときにはリング状突起32の内周側の曲面がストッパ部21Bに 導かれることによっても弁体31が径方向に位置ずれするのを防止することがで きる。従って、本実施例では弁体31がシム18の内周面に干渉して弁座15に 対し傾いたりするのを防止でき、該弁座15に弁体31が片当たりして、弁座1 5および弁体31の双方に偏摩耗を生じさせる等の問題を解消でき、燃料漏れの 発生をなくすことができる。
【0033】 次に、図2ないし図4は本考案の第2の実施例を示し、本実施例の特徴は、弁 座部材の環状周壁部を弁座の突出高さよりも大きく突出させ、該弁座を環状周壁 部で保護すると共に、弁体には薄肉円板状をなす弁板部と、該弁板部から弁座側 に向けて突出した小径凸部とを設け、弁板部の外周側が円弧状端面となるような 丸み部を形成したことにある。
【0034】 図中、41は本実施例による弁座部材を示し、該弁座部材41は従来技術で述 べた弁座部材10とほぼ同様に、蓋部42、鍔部43およびスカート部44から 有蓋筒状に形成され、該弁座部材41の蓋部42には凹所としての環状凹部45 と、弁座46と環状周壁部47とが形成されているものの、本実施例による弁座 部材41では図3に示す如く、弁座46が環状周壁部47よりも小さな突出高さ をもって形成され、該弁座46は環状周壁部47に対して寸法Sだけオフセット されている。そして、該弁座46には噴射孔48,48,…が穿設されている。
【0035】 49は本実施例による弁体を示し、該弁体49は図4に示す如く、薄肉円板状 に形成された弁板部50と、該弁板部50の下面中央から下向きに突出する円形 の小径凸部51とから大略構成されている。ここで、弁板部50は前記弁座部材 41の環状凹部45よりも小さい外径寸法をもって形成され、該弁板部50の外 周側には、バレル処理およびバフ研磨等を行うことにより、円弧状端面をなす丸 み部50Aが形成されている(図2参照)。
【0036】 また、該弁板部50には前記丸み部50Aと小径凸部51との間に位置して複 数の燃料流通穴50B,50B,…が周方向および径方向内側向きに所定の傾斜 角をもって斜めに穿設されている。そして、該各燃料流通穴50Bを上側から下 側へ向けて燃料が流通することによって、弁体49は周方向の回転力を付与され る。
【0037】 一方、小径凸部51は例えば弁板部50よりも小径かつ厚肉に形成され、前記 弁座部材41の弁座46に向けて弁板部50から下向きに突出し、該小径凸部5 1の下面51Aは弁板部50に対して平行となる平坦面に形成されている。そし て、該小径凸部51は弁体49が弁ばね20に付勢され、電磁アクチュエータ2 2が励磁、消磁を繰り返すことにより弁座46に離、陸着座するようになってい る。
【0038】 本実施例は以上に述べた構成を有するもので、その基本的な作動については従 来技術によるものと格別差異はない。
【0039】 然るに、本実施例では、弁座部材41の弁座46を環状周壁部47よりも寸法 Sだけ低い位置に形成し、弁体49を薄肉円板状をなす弁板部50と該弁板部5 0から弁座46側に向けて突出し、下面51Aが平坦でかつ弁板部50に対して 平行に形成した小径凸部51とから構成し、弁板部50の外周側には円弧状端面 となるような丸み部50Aを形成し、弁板部50には上面から下面に向けて周方 向および径方向内向きに所定の傾斜角をもって斜めに伸びる各燃料流通穴50B を穿設したから、以下に述べる効果を奏する。
【0040】 即ち、弁座部材41の運搬時や取扱時に各弁座部材41が衝突したり、これを 過って落下させることがあっても、弁座部材41の弁座46は環状周壁部47よ りも寸法Sだけ低い位置に形成されているため、弁座46を環状周壁部47によ って保護することができ、弁座46が傷つけられたりするのを防止できる。
【0041】 また、弁体49がシム18の内側で径方向に位置ずれすることがあっても、弁 板部50の外周側に設けた丸み部50Aがシム18の内周面に対して滑らかに摺 接できるため、該シム18との干渉を抑えて弁体49が傾いた状態で弁座46に 着座するのを防止できる。
【0042】 さらに、弁体49は弁座46に離着座する小径凸部51を厚肉かつ小面積に形 成し、大径の弁板部50を薄肉に形成したから、小径凸部51の下面15Aを仕 上げ加工するときに平行度をアップさせることが容易となり、弁座46に対する 弁体49の片当たりを防止できると共に、小径凸部51のみを下向きに突出形成 することによって弁体49を効果的に軽量化でき、該弁体49の開閉弁時の応答 性を大幅に向上させることができる。
【0043】 また、弁板部50には周方向に複数の燃料流通穴50B,50B,…を設ける ことによって、弁体49が弁座46から離、着座して燃料が各燃料流通穴50B 内を流通するときに、弁体49に周方向の回転力を付与することができるから、 万一、弁座46および弁体49に片当たりが生じても、弁体49の回転によって 片当たりの生じる箇所を常に移動でき、弁座46および弁体49に偏摩耗が発生 するのを防止することができる。
【0044】 従って、本実施例によれば、弁座部材41の取扱時等に弁座46が損傷するの を防止でき、弁体49を軽量かつ精度良く平行に形成することが容易となり、弁 体49の応答性を高めることができる上に、弁体49に回転力を付与して該弁体 49および弁座46の偏摩耗を防止できるから、弁体49と弁座46との間で燃 料漏れの発生を長期に亘って防止でき、フューエルインジェクタとしての信頼性 を大幅に高めることができる。
【0045】
【考案の効果】
以上詳述した通り、第1の考案によれば、弁体の外周側に、ストッパプレート の固定部とストッパ部との間で連結部側に向けて突出し、凸湾曲状に形成された リング状突起を設け、弁ばねの内周側を該リング状突起に径方向外側から斜めに 当接させることにより、弁体を前記弁座部材の弁座に対して調心させる構成とし たから、弁体の外周側に凸湾曲状に形成したリング状突起に、弁ばねの内周側が 径方向外側から斜めに当接して、弁体を弁座部材の弁座に向けて常時付勢できる と共に、該弁体を径方向に付勢し続けることができ、弁体を弁ばねによって自動 調心させることができる。従って、弁体が弁座に対して傾くのを防止でき、弁座 および弁体の偏摩耗を抑え、燃料漏れ等の発生を長期に亘って防止することがで きる。
【0046】 また、第2の考案によれば、弁座部材の蓋部には前記弁体と対向して該弁体よ りも大径に形成され、外周側が環状周壁部となる凹所と、該凹所の底面中央部に 突出形成され、前記環状周壁部よりも小さい突出高さをもった弁座とを設け、前 記弁体は、薄い円板状に形成され、前記弁ばねに当接する外周側が円弧状端面と なった弁板部と、該弁板部の中央部に位置して該弁板部よりも小径に形成され、 前記弁座部材の弁座に離、着座すべく、該弁座側に向けて突出した小径凸部とか ら構成したから、弁板部の外周側端面が円弧状をなすことによって弁体と弁ばね との接触を滑らかにでき、弁体が傾いたりするのを防止できる。そして、弁板部 の中央部には弁座部材の弁座に離、着座する小径凸部を設けているので、弁体全 体を軽量化して開、閉弁時の応答性を高めることができると共に、小径凸部の端 面を平坦面に形成し易くなり、平行度をアップさせることができる。また、弁座 部材の蓋部には外周側の環状周壁部よりも小さい突出高さをもって弁座を形成し ているので、該弁座を環状周壁部で取り囲んで、該環状周壁部よりも低い位置に 配設でき、該環状周壁部によって弁座の端面を保護することができ、弁体および 弁座からの燃料漏れの発生を長期に亘って防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例によるフューエルインジェ
クタを示す要部拡大縦断面図である。
【図2】本考案の第2の実施例を示す図1と同様の要部
拡大縦断面図である。
【図3】図2中の弁座部材を示す縦断面図である。
【図4】図2中の弁体を示す斜視図である。
【図5】従来技術によるフューエルインジェクタを示す
縦断面図である。
【図6】図5中の要部拡大図である。
【図7】図5中の弁座部材を拡大して示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 インジェクタ本体 2 外筒部 10,41 弁座部材 11,42 蓋部 14,45 環状凹部(凹所) 15、46 弁座 17,48 噴射孔 20 弁ばね 21 ストッパプレート 21A 固定部 21B ストッパ部 21C 連結部 22 電磁アクチュエータ 31,49 弁体 32 リング状突起 50 弁板部 50A 丸み部(円弧状端面) 51 小径凸部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒部を有する筒状のインジェクタ本体
    と、該インジェクタ本体の外筒部先端側を閉塞するよう
    に設けられた有蓋筒状の弁座部材と、該弁座部材の蓋部
    中央に穿設され、前記インジェクタ本体内の燃料を外部
    に噴射させる噴射孔と、前記弁座部材の弁座に離着座す
    ることにより、該噴射孔を開閉する円板状の弁体と、外
    周側が固定端となり、内周側が自由端となって前記弁体
    の外周側を常時閉弁方向に付勢した環状のばね板からな
    る弁ばねと、外周側が前記インジェクタ本体と前記弁座
    部材との間にカシメ固定される固定部となり、内周側が
    前記弁体の開度を規制すべく厚肉に形成されたストッパ
    部となり、該固定部とストッパ部との間が薄肉の連結部
    となって断面略コ字状に形成された環状のストッパプレ
    ートと、前記インジェクタ本体内に設けられ、前記弁ば
    ねのばね力に抗して前記弁体を開弁させる電磁アクチュ
    エータとからなるフューエルインジェクタにおいて、前
    記弁体の外周側には、前記ストッパプレートの固定部と
    ストッパ部との間で前記連結部側に向けて突出し、凸湾
    曲状に形成されたリング状突起を設け、前記弁ばねの内
    周側を該リング状突起に径方向外側から斜めに当接させ
    ることにより、前記弁体を前記弁座部材の弁座に対して
    調心させる構成としたことを特徴とするフューエルイン
    ジェクタ。
  2. 【請求項2】 外筒部を有する筒状のインジェクタ本体
    と、該インジェクタ本体の外筒部先端側を閉塞するよう
    に設けられた有蓋筒状の弁座部材と、該弁座部材の蓋部
    中央に穿設され、前記インジェクタ本体内の燃料を外部
    に噴射させる噴射孔と、前記弁座部材の弁座に離着座す
    ることにより、該噴射孔を開閉する円板状の弁体と、外
    周側が固定端となり、内周側が自由端となって前記弁体
    の外周側を常時閉弁方向に付勢した環状のばね板からな
    る弁ばねと、外周側が前記インジェクタ本体と前記弁座
    部材との間にカシメ固定される固定部となり、内周側が
    前記弁体の開度を規制すべく厚肉に形成されたストッパ
    部となり、該各固定部とストッパ部との間が薄肉の連結
    部となって断面略コ字状に形成された環状のストッパプ
    レートと、前記インジェクタ本体内に設けられ、前記弁
    ばねのばね力に抗して前記弁体を開弁させる電磁アクチ
    ュエータとからなるフューエルインジェクタにおいて、
    前記弁座部材の蓋部には、前記弁体と対向して該弁体よ
    りも大径に形成され、外周側が環状周壁部となる凹所
    と、該凹所の底面中央部に突出形成され、前記環状周壁
    部よりも小さい突出高さをもった弁座とを設け、前記弁
    体は、薄い円板状に形成され、前記弁ばねに当接する外
    周側が円弧状端面となった弁板部と、該弁板部の中央部
    に位置して該弁板部よりも小径に形成され、前記弁座部
    材の弁座に離、着座すべく、該弁座側に向けて突出した
    小径凸部とから構成したことを特徴とするフューエルイ
    ンジェクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017212737A1 (ja) * 2016-06-08 2017-12-14 日立オートモティブシステムズ株式会社 高圧燃料供給ポンプ及びその組み立て方法
JPWO2017212737A1 (ja) * 2016-06-08 2018-12-27 日立オートモティブシステムズ株式会社 高圧燃料供給ポンプ及びその組み立て方法

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