JP3506154B2 - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

Info

Publication number
JP3506154B2
JP3506154B2 JP02016095A JP2016095A JP3506154B2 JP 3506154 B2 JP3506154 B2 JP 3506154B2 JP 02016095 A JP02016095 A JP 02016095A JP 2016095 A JP2016095 A JP 2016095A JP 3506154 B2 JP3506154 B2 JP 3506154B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
valve member
solenoid
movable
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP02016095A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08218970A (ja
Inventor
貴史 岩永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP02016095A priority Critical patent/JP3506154B2/ja
Publication of JPH08218970A publication Critical patent/JPH08218970A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3506154B2 publication Critical patent/JP3506154B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、通電時に開弁し非通電
磁に閉弁する(以下、「ノーマルクローズタイプ」とい
う)電磁弁に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、燃料噴射弁等に用いられ燃料
噴射を制御するノーマルクローズタイプの電磁弁は、例
えば特開昭63−150462号公報、特公平4−59
465号公報および欧州特許公開番号第0483769
B1号公報に開示されるように、閉弁方向の弁体を付勢
する圧縮コイルスプリングがソレノイド側に配設されて
いる。この種の電磁弁によると、通電時、アーマチャに
固定された弁部材をソレノイド側に吸引することで弁部
材を離座すなわち閉弁させ、非通電時、圧縮コイルスプ
リングにより反ソレノイド側に付勢することで弁体を着
座すなわち開弁させている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
63−150462号公報、特公平4−59465号公
報および欧州特許公開番号第0483769B1号公報
に開示されるような電磁弁によると、弁体を付勢する圧
縮コイルスプリングをソレノイド側に配設することか
ら、ソレノイド内にこの圧縮コイルスプリングを収容す
る空間を確保する必要がある。つまり、ソレノイドを構
成する例えばステータの内部に圧縮コイルスプリングの
収容空間を確保するため、所定の容積のハウジング内に
ソレノイドを収容することを考慮すると前記収容空間に
占有される体積分、ステータの体積が減少し電磁吸引力
が不足するおそれがある。 【0004】また、所定の電磁吸引力を確保することを
考慮すると前記収容空間に占有される分、減少したステ
ータの体積を補うため、ステータの体積が大きくなりソ
レノイドの体格が大型化するという問題がある。さら
に、スプリング座部は、電磁弁の開閉を繰返すことによ
り圧縮コイルスプリングが収縮伸張するため当接する圧
縮コイルスプリングの端部によって磨耗し易いことか
ら、この磨耗による磁気的特性の変化を回避するため比
較的硬度の高い材料を使用する必要がある。ところが、
磁気的特性が優れた材料、例えば珪素鋼板等は比較的硬
度が低いため、ステータの材料には適していない。その
ため、磁気的特性よりも硬度を優先した材料をステータ
に使用することとなり、必要とする電磁吸引力を得るた
めステータの体積が大きくなりソレノイドの体格が大型
化するという問題がある。 【0005】本発明の目的は、ハウジング外径を小径化
する電磁弁を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めの本発明による請求項1記載の電磁弁は、入力ポート
と、この入力ポートに連通し軸方向に形成される案内孔
と、この案内孔を経由して前記入力ポートに連通する出
力ポートと、前記入力ポートと前記出力ポートとの間に
位置する前記案内孔の一部に形成される弁座とを有する
弁ボディと、前記案内孔に往復移動可能に収容され前記
弁座に着座時に閉弁し離間時に開弁する弁部材を有する
可動部と、通電することにより前記可動部を吸引する固
定部と、前記固定部に対向する前記可動部の端面に対し
て反固定部側に配設され、前記弁座に前記弁部材が着座
する方向に前記可動部を付勢する付勢手段とを備え、
記可動部は、端部にアーマチャを有し、このアーマチャ
と前記弁部材との間には、前記弁ボディに固定された係
止部が位置し、この係止部と前記弁部材との間には、前
記係止部に一端部が当接し前記弁部材に他端部が当接す
る前記付勢手段が位置し、 前記付勢手段は、前記可動部
の周囲に配設され、前記付勢手段の内側に位置し前記ア
ーマチャと前記弁部材との間の前記可動部の一部には、
前記可動部が前記固定部方向に移動したとき、前記係止
部に当接し前記可動部の移動を規制する規制部が配設さ
れたことを特徴とする。 【0007】 【0008】 【0009】 【作用および発明の効果】本発明の電磁弁によると、弁
座に弁部材が着座する方向に可動部を付勢する付勢手段
が固定部に対向する可動部の端面に対して反固定部側に
配設されることから、固定部内に付勢手段を収容する必
要がない。これにより、例えば付勢手段を固定部内に収
容しない分、付勢手段を収容するタイプの固定部よりも
固定部の体積を小さくしながら所定の電磁吸引力を得る
ことができる。したがって、固定部の外径を小さくで
き、さらに電磁弁のハウジング外径を小径化にする効果
がある。 【0010】また、本発明の電磁弁によると、固定部内
に付勢手段を収容する必要がないことから、付勢手段を
収容するタイプの固定部よりも固定部の体積を小さくす
ることができる。これにより、固定部を構成する例えば
磁性体材料の使用量を減少させることができ電磁弁の製
造コストを削減する効果がある。さらに、本発明の電磁
弁によると、固定部内に付勢手段を収容する必要がない
ことから、例えば固定部内に巻回されるコイルのボビン
外径を小さくすることができる。これにより、このボビ
ンに巻回されるコイル長さを短くでき、電磁弁の製造コ
ストを削減する効果がある。 【0011】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (第1実施例)本発明の電磁弁を燃料噴射弁に適用した
第1実施例を図1に示す。図1に示す電磁弁1は、ノー
マルクローズタイプの電磁弁であり、図示しない燃料噴
射弁のハウジングに取付けられている。燃料通路12a
はこの燃料噴射弁の図示しない背圧室に連通し、燃料通
路12bは低圧側である図示しない燃料タンクに連通し
ている。 【0012】電磁弁1を構成するバルブ部10とソレノ
イド部20は、有底の筒状のケーシング11内にそれぞ
れ収容されており、リテーニングリング19によってケ
ーシング11の底部11a方向に押付けられ固定されて
いる。この底部11aには燃料通路12aに連通する通
路11bと燃料通路12bに連通する通路11cとが形
成されている。 【0013】バルブ部10は、弁本体12、弁部材1
3、リテーニングナット14、圧縮コイルスプリング1
5、ストッパ16、アーマチャ17およびスペーサ18
から構成されている。ケーシング11の一番奥に収容さ
れる弁本体12には、一端部から他端部に向って中心軸
に沿って貫通する摺動孔12cと、この摺動孔12cに
並行して軸方向に貫通する燃料通路12bと、ケーシン
グ11の底部11aに向うに従い径方向外側に傾きなが
ら軸方向に延びる逆L字状の燃料通路12bとが形成さ
れている。この燃料通路12aと摺動孔12cとは底部
11aと反対側の弁本体12の一端部付近で連通してお
り、燃料通路12bと摺動孔12cとは底部11a側の
弁本体12の他端部で連通している。また、この弁本体
12の一端部には、後述する弁部材13が着座可能な弁
座12dが形成されている。 【0014】弁部材13の一端部には、弁本体12の摺
動孔12c内を液密に摺動可能な摺動部13aが形成さ
れ、弁部材13の中間部には、弁本体12の弁座12d
に着座可能なフランジ部13bが形成されている。また
弁部材13の他端部には、凸部13cが形成され、アー
マチャ17に形成された固定孔17aにこの凸部13c
を圧入することで弁部材13の一端部にアーマチャ17
が固定されている。さらに摺動部13aとフランジ部1
3bとの間に位置する弁部材13の一部には、摺動孔1
2cの内径より小径の小径部13dが形成され、凸部1
3cとフランジ部13bとの間に位置する弁部材13の
一部には、後述するストッパ16に形成される貫通孔1
6aの内径より大径の鍔状の規制部13eが形成されて
いる。弁部材13がリフトとするとき、この規制部13
eがストッパ16に当接することで、弁部材13のリフ
ト可能量を規制している。 【0015】リテーニングナット14は、厚肉の筒状に
形成されており、この外周壁にはケーシング11の内壁
に形成される雌ねじ部11dに螺合可能な雄ねじ部14
aが形成されている。このリテーニングナット14とケ
ーシング11とをねじ締結することにより、図1でリテ
ーニングナット14の下方に位置する弁部材13をケー
シング11の底部11a方向に押付け弁部材13をケー
シング11内に固定している。後述するように、このリ
テーニングナット14の軸方向長さによって弁部材13
のリフト可能量が決定される。 【0016】圧縮コイルスプリング15は、前述したフ
ランジ部13bと後述するストッパ16との間の弁部材
13の一部の外周を囲むように配設されており、圧縮コ
イルスプリング15の一端がフランジ部13bのスプリ
ング座部13fに当接し他端がストッパ16の端面に当
接している。このストッパ16は、後述するようにケー
シング11内に固定されることから、圧縮コイルスプリ
ング15の付勢力によって弁座12dに弁部材13が着
座する方向に弁本体13が付勢されることになる。この
圧縮コイルスプリング15の内側に位置する弁部材13
の一部には規制部13eが形成されており、この規制部
13eによって圧縮コイルスプリング15の付勢力によ
る弁部材13の移動を規制している。また、圧縮コイル
スプリング15の外周には、前述したリテーニングナッ
ト14が位置している。 【0017】ストッパ16は、規制部13eと凸部13
cとの間に位置する弁部材13の一部の外径より大径の
内径からなる貫通孔16aを軸中心に有し、かつケーシ
ング11の内径と略同径の外径の円板状に形成されてい
る。このストッパ16は、リテーニングナット14の弁
本体12と反対側の端面に当接するようにケーシング1
1内に収容されており、弁部材13のリフト時、前述し
た規制部13eがストッパ16のリテーニングナット1
4側の端面に当接することで、弁部材13のリフト可能
量を規制している。すなわち、図1に示すように、着座
時の弁部材13の規制部13eとストッパ16との間隔
Aが弁部材13のリフト可能量となり、リテーニングナ
ット14の軸方向長さによってこの間隔Aが変化する。
このため、リフト可能量の調整はリテーニングナット1
4の軸方向長さにより選択的に行うことができる。な
お、このリフト可能量の調整は、リテーニングナット1
4の軸方向長さの変更によるものに限られることはな
く、例えばリテーニングナット14とストッパ16との
間にこれらの部材とは別体でケーシング11の内径と略
同径の外径を有する環状のスペーサを介在させ、このス
ペーサの軸方向厚さを選択的に変更して弁部材13のリ
フト可能量を調整しても良く、またストッパ16の端面
のうち、弁部材13の規制部13eが当接する部分に段
部を形成し、この段部の高さを選択的に変更することで
弁部材13のリフト可能量を調整しても良い。 【0018】アーマチャ17は、例えば珪素鋼板等の磁
性体材料からなる円板状に形成されており、このアーマ
チャ17の軸中心には固定孔17aが形成されている。
この固定孔17aの内径は、前述した弁部材13の凸部
13cの外径より僅かに小径であることから、固定孔1
7aに凸部13cが圧入でき、弁部材13とアーマチャ
17とが圧入固定されている。なお、弁部材13とアー
マチャ17と固定は、圧入固定に限られることはなく、
例えば溶接等により固定しても良い。 【0019】スペーサ18は、ケーシング11の内径と
略同径の外径を有する筒状に形成されている。このスペ
ーサ18は、後述するソレノイド部20のステータ23
とストッパ16との間に位置するように、ケーシング1
1内に収容されており、スペーサ18の内側にはアーマ
チャ17が位置している。図1に示すように、スペーサ
18の軸方向長さによってステータ23とアーマチャ1
7との間隔B、すなわちエヤギャップが変化することか
ら、このエアギャップの調整はスペーサ18の軸方向長
さにより選択的に行うことができる。 【0020】ソレノイド部20は、ソレノイドハウジン
グ21、ステータ23およびコイル25から構成されて
おり、バルブ部10の上方に位置するようにケーシング
11内に収容されている。ソレノイドハウジング21
は、ケーシング11の内径と略同径の外径を有する有底
の筒状に形成されいる。ソレノイドハウジング21内に
収容されるステータ23は、例えば珪素鋼板等の磁性体
材料からなり、ステータ23内にはステータ23をコア
とするコイル25が巻回されている。このコイル25に
通電することによってステータ23に電磁吸引力が生
じ、前述したアーマチャ17を吸引する。 【0021】次に、上述した電磁弁1の構成を比較例に
よる電磁弁4の構成と比較する。図7に示すように、比
較例の電磁弁4は、電磁弁1と同様、ノーマルクローズ
タイプの電磁弁であり、バルブ部40とソレノイド部5
0とから構成されている。バルブ部40とソレノイド部
50とは、有底の筒状に形成されたケーシング41内に
それぞれ収容されており、リテーニングリング49によ
ってケーシング41内に組付けられている。 【0022】バルブ部40は、電磁弁1の弁本体12と
略同形状に形成された弁本体42と、この弁本体42に
形成された弁座42aに着座可能な形状に形成された弁
部材43と、この弁部材43に取付けられたアーマチャ
47と、このアーマチャ47と後述するステータ53と
のエアギャップを調整する筒状のスペーサ48とから構
成されている。 【0023】ソレノイド部50は、有底の筒状に形成さ
れたソレノイドハウジング51と、このソレノイドハウ
ジング51に収容され、軸中心部にスプリング収容室5
9を有するステータ53と、このステータ53に巻回さ
れるコイル55と、ステータ53のスプリング収容室5
9に収容されるスプリング係止部材57と、このスプリ
ング係止部材57と前述した弁部材43との間に介装さ
れる圧縮コイルスプリング58とから構成されている。 【0024】この電磁弁4の構成によると、電磁吸引力
によってステータ53に吸引されるアーマチャ47を反
吸引方向に付勢する圧縮コイルスプリング58は、ステ
ータ53内のスプリング収容室59に収容されている。
このため、このスプリング収容室59の容積分、ステー
タ53の体格が径方向に大きくなり、ソレノイド部50
の外径および電磁弁4の外径の増大を招いている。ま
た、圧縮コイルスプリング58の一端が当接するスプリ
ング係止部材57のスプリング座部57aは、弁部材4
3の着座と離座とを繰返すことにより収縮伸張する圧縮
コイルスプリング58によって磨耗を生ずる。そのた
め、比較的硬度の高い材料をスプリング係止部材57の
材料とする必要があり、比較的硬度の低い磁性体材料か
らなるステータ53とスプリング係止部材57とは一体
成形できない。したがって、スプリング係止部材57を
ステータ53と別体とする必要がある。 【0025】これに対し、本実施例の電磁弁1による
と、図1に示すように、アーマチャ17に対してソレノ
イド部20と反対側に圧縮コイルスプリング15を収容
することができる。これにより、ソレノイド部20内に
圧縮コイルスプリング15および比較例のスプリング係
止部材57を収容する必要がないことから、ソレノイド
ハウジング21内の容積のうち、コイル25が占有する
体積を除いた容積のほぼ全容積をステータ23の体積に
割当てることができる。このため、同一容積のソレノイ
ドハウジングに収容される比較例のソレノイド部50と
本実施例のソレノイド部20とで発生可能な電磁吸引力
は、ステータを構成する磁性体材料が同一であれば、本
実施例のソレノイド部20の方が大きいことになる。し
たがって、所望の電磁吸引力を得ることを考慮すると、
圧縮コイルスプリング15を収容するスプリング収容室
59の容積分、ソレノイド部20を構成するステータ2
3の体積を小さくでき、ソレノイド部20の外径および
電磁弁1の外径を小径にすることができる。 【0026】次に、本実施例による電磁弁1の組付方法
を図1に基づいて説明する。まず、圧縮コイルスプリン
グ15の一端が弁部材13のスプリング座部13fに当
接するように圧縮コイルスプリング15を弁部材13に
挿入した後、圧縮コイルスプリング15の他端がストッ
パ16の端面に当接するようにストッパ16を弁部材1
3に挿入する。圧縮コイルスプリング15およびストッ
パ16を弁部材13に挿入した後、弁部材13の凸部1
3cをアーマチャ17の固定孔17aに圧入しアーマチ
ャ17と弁部材13とを固定する。 【0027】ここで、弁部材13のリフト可能量である
間隔Aからリテーニングナット14を選択する方法と、
ステータ23とアーマチャ17とのエヤギャップである
間隔Bからスペーサ18を選択する方法とについて説明
する。リテーニングナット14およびスペーサ18の選
択は、それぞれの軸方向長さを決定しその軸方向長さに
適合したものを選択することにより行われる。 【0028】具体的には、圧縮コイルスプリング15、
ストッパ16およびアーマチャ17を組付けた弁部材1
3の摺動部13aをケーシング11に組付前の弁本体1
2の摺動孔12cに挿入し、弁座12dに弁部材13を
着座させた状態で図1に示す距離Cおよび距離Dを測定
する。つまり、弁本体12の弁座12dが形成される側
の端面から弁部材13の規制部13eのアーマチャ17
側の端面までの距離Cを測定し、弁本体12の弁座12
dが形成される側の端面から弁部材13に固定されたア
ーマチャ17のステータ23と対向する側の端面までの
距離Dを測定する。リテーニングナット14の軸方向長
さは、この距離Cにリフト可能量である間隔Aを加える
ことで容易に求められる。またスペーサ18の軸方向長
さは、距離Dにエヤギャップである間隔Bを加えた値か
ら先に求めたリテーニングナット14の軸方向長さとス
トッパ16の軸方向長さとを引くことで容易に求められ
る。このようにして求めたリテーニングナット14の軸
方向長さとスペーサ18の軸方向長さから、適切なリテ
ーニングナット14とスペーサ18とを選択し、次の手
順に従いケーシング11内に組付ける。 【0029】ケーシング11の通路11b、11cが弁
本体12の燃料通路12a、12bとそれぞれ連通する
ようにケーシング11内に弁本体12を挿入した後、適
切な軸方向長さが選択されたリテーニングナット14の
雄ねじ部14aとケーシング11の雌ねじ部11dとが
螺合するようにケーシング11内にリテーニングナット
14をねじ入れ、ケーシング11とリテーニングナット
14とをねじ締結させる。このとき、ねじ締結による軸
方向に加わる力によって弁本体12がケーシング11の
底部11aに押付けられケーシング11内に弁本体12
が固定される。 【0030】ケーシング11内に組付けられた弁本体1
2の摺動孔12cに、前述したように圧縮コイルスプリ
ング15、ストッパ16およびアーマチャ17が既に組
付けられた弁部材13の摺動部13aを挿入し、リテー
ニングナット14とストッパ16とを当接させる。この
後、適切な軸方向長さが選択されたスペーサ18と別工
程で組付られたソレノイド部20とをケーシング11内
に挿入した後、リテーニングナット19の雄ねじ部19
aとケーシング11の雌ねじ部11eとが螺合するよう
にケーシング11内にリテーニングナット19をねじ入
れ、ケーシング11とリテーニングナット19とをねじ
締結させる。このねじ締結により、ストッパ16、スペ
ーサ18およびソレノイド部20がケーシング11内に
組付固定される。 【0031】次に、電磁弁1の作動を図1に基づいて説
明する。電磁弁1はノーマルクローズタイプであること
から、ソレノイド部20のコイル25を非通電にする
と、圧縮コイルスプリング15の付勢力により弁座12
dに弁部材13が着座し閉弁状態となる。すると、高圧
側の燃料通路12aと低圧側の燃料通路12bとの連通
が弁部材13により遮断されることから、燃料通路12
aに流入する燃料の流れも遮断され弁部材13の小径部
13dの周囲に形成される燃料溜り12eに燃料が充満
する。このとき、図1で小径部13dの下方には、摺動
孔12c内を液密に摺動可能な摺動部13aが位置して
おり、着座時に摺動孔12cの開口部を塞ぐ弁部材13
の当接部13gの外径と同径になるようにこの摺動部1
3aの外径が設定されていることから、燃料溜り12e
内の燃料圧力が弁部材13の軸方向上下に加わる燃料圧
力を等しくできる。したがって、燃料溜り12e内の燃
料圧力は、弁部材13に作用することはない。 【0032】ソレノイド部20のコイル25を非通電か
ら通電に切替えると、圧縮コイルスプリング15の付勢
力に打ち勝つ電磁吸引力がステータ23に発生する。す
ると、弁部材13がソレノイド部20方向に吸引され、
弁部材13の規制部13eがストッパ16に当接するま
で弁部材13が移動する。これにより、弁座12dから
弁部材13が離座するため開弁状態となり、燃料通路1
2aと燃料通路12bとの連通により燃料通路12aに
流入する燃料が燃料通路12bから排出される。このと
きのアマーチャ17とステータ23とのエアギャップ
は、閉弁時のエアギャップである間隔Bから弁部材13
のリフト可能量である間隔Aを引いた値となる。 【0033】ソレノイド部20のコイル25を通電から
非通電に切替えると、圧縮コイルスプリング15の付勢
力に打ち勝つ電磁吸引力が消滅し、圧縮コイルスプリン
グ15の付勢力により弁座12dに弁部材13が着座し
前述した閉弁状態となる。ここで、前述したリテーニン
グナット14の変形例1および変形例2を図2および図
3に基づいて説明する。 【0034】図2に示す変形例1は、リテーニングナッ
ト31の軸方向の一方の片側の外周壁に雄ねじ部31a
が形成され、他方の片側の外周壁に溝部32が4箇所に
形成されている例である。この溝部32は、90°間隔
に径方向に延びるように形成されており、リテーニング
ナット31をケーシング11にねじ締結させるとき、こ
の溝部32を利用することで、リテーニングナット31
のねじ込み容易になる。つまり、この溝部32がケーシ
ング11の開口部側に向くようにしてケーシング11内
にリテーニングナット31を挿入した後、軸方向から見
ると十字状でこの十字を構成する4箇所の凸部が4箇所
の溝部32にそれぞれ嵌合可能な形状に形成された先端
を有する図示しない治具をこの4箇所の溝部32に嵌合
させ、雄ねじ部31aと雌ねじ部11dとが螺合する方
向にこの治具を軸中心に回転させることで、リテーニン
グナット31のねじ締結が行われる。これにより、リテ
ーニングナット31とケーシング11とのねじ締結が容
易になる効果がある。 【0035】図3に示す変形例2は、リテーニングナッ
ト35の外周壁に雄ねじ部35aが形成され、同一円状
の90°間隔に位置する4箇所の貫通孔36が軸方向に
形成されている例である。前述した変形例1と同様、ケ
ーシング11内にリテーニングナット35を挿入した
後、この4箇所の貫通孔36に同時に挿入可能な突起部
を4箇所を有する図示しない治具によって雄ねじ部35
aと雌ねじ部11dとが螺合する方向にリテーニングナ
ット35を回転させることで、リテーニングナット35
のねじ締結が行われる。これにより、リテーニングナッ
ト35とケーシング11とのねじ締結が容易になる効果
がある。 【0036】ここでまた、前述したストッパ16の変形
例3を図4に基づいて説明する。図4に示す変形例3
は、ストッパ41の軸中心に形成された貫通孔41aか
ら径方向に延びるように形成された切欠部43を有する
例である。この切欠部43は、貫通孔41aの内径と等
しい幅で貫通孔41aから外周壁41bに向って外周壁
41bの一部を取除くように延びている。これにより、
規制部13eと凸部13cとの間に位置する弁部材13
の一部を切欠部43に沿って貫通孔41a内に導くこと
ができる。したがって、弁部材13にアーマチャ17を
固定した後にストッパ41を弁部材13に組付けること
ができる。 【0037】第1実施例によると、アーマチャ17に対
してソレノイド部20と反対側に圧縮コイルスプリング
15を収容することができる。これにより、ソレノイド
部20内に圧縮コイルスプリング15を収容する必要が
ないことから、ソレノイドハウジング21内の容積のう
ち、コイル25が占有する体積を除いた容積のほぼ全容
積をステータ23の体積に割当てることができる。した
がって、圧縮コイルスプリング15を収容するスプリン
グ収容室の容積分、ソレノイド部20を構成するステー
タ23の体積を小さくでき、ソレノイド部20の外径お
よび電磁弁1の外径を小径にできる効果がある。 【0038】(第2実施例)本発明の第2実施例による
電磁弁を図5に示す。第1実施例と実質的に同一の構成
部分については同一符号を付す。図5に示す第2実施例
は、弁部材13のフランジ部13bとストッパ16との
間の位置し閉弁方向に弁部材13を付勢する付勢手段に
皿ばね31を用いた例である。この第2実施例による
と、第1実施例に示す効果に加え、圧縮コイルスプリン
グより比較的安価な皿ばね31を弁部材13の付勢手段
に用いたことから、電磁弁の製造コストを削減する効果
がある。 【0039】(第3実施例)本発明の第3実施例による
電磁弁を図6に示す。第1実施例と実質的に同一の構成
部分については同一符号を付す。図6に示す第3実施例
は、弁部材13のフランジ部13bとストッパ16との
間の位置し閉弁方向に弁部材13を付勢する付勢手段に
ゴム等の弾性を有する樹脂からなる環状部材41を用い
た例である。この第3実施例によると、第1実施例に示
す効果に加え、圧縮コイルスプリング、皿ばね等の鋼材
からなる付勢手段より比較的安価なゴム等からなる環状
部材41を弁部材13の付勢手段に用いたことから、電
磁弁の製造コストをさらに削減する効果がある。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施例による電磁弁の構成図であ
る。 【図2】第1実施例のリテーニングナットの変形例1の
斜視図である。 【図3】第1実施例のリテーニングナットの変形例2の
斜視図である。 【図4】第1実施例のストッパの変形例3の斜視図であ
る。 【図5】本発明の第2実施例による電磁弁の要部構成図
である。 【図6】本発明の第3実施例による電磁弁の要部構成図
である。 【図7】比較例による電磁弁の構成図である。 【符号の説明】 1、4 電磁弁 10 バルブ部 11 ケーシング 12 弁本体 (弁ボディ) 12a 燃料通路 (入力ポート) 12b 燃料通路 (出力ポート) 12c 摺動孔 (案内孔) 12d 弁座 13 弁部材 13e 規制部 14、19 リテーニングナット 15 圧縮コイルスプリング(付勢手段) 16 ストッパ (係止部) 17 アーマチャ (可動部) 18 スペーサ 20 ソレノイド部 (固定部) 21 ソレノイドハウジング(固定部) 23 ステータ (固定部) 25 コイル (固定部)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 47/00 F02M 51/00 F02M 51/06 F02M 61/16 F16K 31/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 入力ポートと、この入力ポートに連通し
    軸方向に形成される案内孔と、この案内孔を経由して前
    記入力ポートに連通する出力ポートと、前記入力ポート
    と前記出力ポートとの間に位置する前記案内孔の一部に
    形成される弁座とを有する弁ボディと、 前記案内孔に往復移動可能に収容され前記弁座に着座時
    に閉弁し離間時に開弁する弁部材を有する可動部と、 通電することにより前記可動部を吸引する固定部と、 前記固定部に対向する前記可動部の端面に対して反固定
    部側に配設され、前記弁座に前記弁部材が着座する方向
    に前記可動部を付勢する付勢手段とを備え、 前記可動部は、端部にアーマチャを有し、このアーマチ
    ャと前記弁部材との間には、前記弁ボディに固定された
    係止部が位置し、この係止部と前記弁部材との間には、
    前記係止部に一端部が当接し前記弁部材に他端部が当接
    する前記付勢手段が位置し、 前記付勢手段は、前記可動部の周囲に配設され、前記付
    勢手段の内側に位置し前記アーマチャと前記弁部材との
    間の前記可動部の一部には、前記可動部が前記固定部方
    向に移動したとき、前記係止部に当接し前記可動部の移
    動を規制する規制部が配設された ことを特徴とする電磁
    弁。
JP02016095A 1995-02-08 1995-02-08 電磁弁 Expired - Fee Related JP3506154B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02016095A JP3506154B2 (ja) 1995-02-08 1995-02-08 電磁弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02016095A JP3506154B2 (ja) 1995-02-08 1995-02-08 電磁弁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08218970A JPH08218970A (ja) 1996-08-27
JP3506154B2 true JP3506154B2 (ja) 2004-03-15

Family

ID=12019417

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02016095A Expired - Fee Related JP3506154B2 (ja) 1995-02-08 1995-02-08 電磁弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3506154B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017001094A1 (en) * 2015-07-02 2017-01-05 Robert Bosch Gmbh Fuel injector

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6087210B2 (ja) * 2013-05-24 2017-03-01 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料噴射弁

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017001094A1 (en) * 2015-07-02 2017-01-05 Robert Bosch Gmbh Fuel injector

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08218970A (ja) 1996-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6119966A (en) Fuel injection valve, pilot control valve therefor, and method for its assembly
JP3094116B2 (ja) 電磁式内燃機関燃料噴射装置
US4545353A (en) Fuel injection system
JPWO2011036731A1 (ja) 油圧制御電磁弁
JPS6314238B2 (ja)
JP3506154B2 (ja) 電磁弁
US6289922B1 (en) Flow control valve
JP2002071045A (ja) 電磁比例弁
JP2003028022A (ja) 燃料噴射弁
JP3666693B2 (ja) 電磁式燃料噴射装置
JP3757261B2 (ja) 燃料噴射弁
US7717400B2 (en) Fluid pressure regulating device
JPH1162710A (ja) 燃料噴射装置
JP4022855B2 (ja) 電磁弁装置
JP3781061B2 (ja) 燃料噴射装置
JP2584276B2 (ja) 電磁式燃料噴射弁
EP0649983B1 (en) An electromagnetically operated fuel metering and atomising valve
JPH0422142Y2 (ja)
JP4239942B2 (ja) 燃料噴射弁
JP2952819B2 (ja) 電磁式燃料噴射弁
JP2001304446A (ja) 電磁弁
JP2002276840A (ja) 電磁弁
JP7482073B2 (ja) 電磁式燃料噴射弁
JPH1194115A (ja) 流量制御弁
JP2518032Y2 (ja) 燃料噴射弁

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031209

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091226

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101226

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111226

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121226

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees