JP2002071045A - 電磁比例弁 - Google Patents

電磁比例弁

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JP2002071045A
JP2002071045A JP2000258626A JP2000258626A JP2002071045A JP 2002071045 A JP2002071045 A JP 2002071045A JP 2000258626 A JP2000258626 A JP 2000258626A JP 2000258626 A JP2000258626 A JP 2000258626A JP 2002071045 A JP2002071045 A JP 2002071045A
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plunger
leaf spring
electromagnetic
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Takayuki Iriko
隆之 入子
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プランジャ式電磁比例弁において、弁動作時
における弁閉用板ばねの「こすれ」の発生を抑制し、プ
ランジャの安定な動作化を図る。 【解決手段】 プランジャ13下端部にカシメ部16c
を形成し、板ばね50の中心円穴部をカシメ固定する構
成により、弁動作時における弁閉用板ばね50の「こす
れ」の発生を抑制し、プランジャ13の動作の安定化を
可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁比例弁に関
し、特に電磁弁を通過する流体流量の精密な制御が可能
な電磁比例弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このような電磁比例弁は、クロマ
トグラフィ等の分析器に、少量の流体を所定量供給する
ための装置に使用されている。クロマトグラフィ等の分
析器においては、低圧の流体を正確に微少量供給するこ
とが求められており、そのため、供給される流体の流量
を正確に測定しつつ、それに応じて流路に設けられた電
磁弁を開閉制御することが行われている。その際、所定
の流量を正確に供給するため、この電磁弁としては、供
給電流に比例して弁開度を可変とする電磁比例弁が採用
されている。
【0003】このような電磁比例弁としては、電磁コイ
ルと、該電磁コイル内に摺動可能に設けられたプランジ
ャと、該プランジャの先端に弁座に対向するように設け
られ弁体と、前記電磁コイルの吸引力に対抗する荷重を
発生する板ばねとからなり、前記電磁コイルに通電する
ことにより、そのときの供給電流に応じて生じる吸引力
により、前記板ばねのばね力に抗してプランジャととも
に弁体を開弁方向に移動して、供給電流に比例した弁開
度が得られる構成となっている。
【0004】このような電磁比例弁の一例として、米国
特許第5232196号明細書に記載のものが知られて
いる。これを図9乃至図13により説明すると、この電
磁比例弁は、電磁34コイルと、該電磁コイルの電磁吸
引力により吸引移動されるプランジャ13と、該プラン
ジャの端部に取り付けられた弾性体製の弁体18とを備
えた電磁コイル部27と、プランジャ13に取り付けら
れた弁体18に対向するように配設される弁座10を備
えた弁本体1とで構成され、電磁コイル34の電磁吸引
力によりプランジャ13が移動して弁体18と弁座10
との間の距離の制御が行われて流量の制御ができるよう
に構成されている。
【0005】弁本体1には流体の流入口2と流出口3と
が設けられ、それらの連通部分には、上方に開口した弁
収納室4が形成されている。弁本体1には弁座体6が固
定され、弁座体6の弁座部7は弁収納室4の底面から突
出して設けられており、弁座体6には中心部を貫通する
流通路8が形成され、この流通路8は弁座部7の上端部
まで貫通し、先端の開口部は弁座10となっている。弁
座体6は弁本体1に固定するに際しては、圧入により固
定され、弁座を正確に位置決めすると共に、流入口2側
から流出口3側への流体の漏れを防止できる構成になっ
ている。
【0006】弁本体1における弁収納室4の上端に位置
する開口部11からは、下端に、リング状のホルダー1
2を固定したプランジャ13の下端部が挿入され、この
ホルダー12とプランジャ13との接続段部12aに
は、ステム構造体14が載架されている。ステム構造体
14は円柱状の主体部14aとこの主体部14aに立設
されたチューブ26とで構成されており、主体部14a
の外周部の雄ねじが弁本体の雌ねじに螺合することによ
り、ステム構造体14が弁本体1に一体化されるように
なっている。弁本体1の開口部11に螺合したステム構
造体14の主体部14a下端面と弁本体の窪み部底面1
aとの間に、板ばね15が配設されている。ステム構造
体14の主体部24a上端外周の雄ねじ部が弁本体1の
開口部11の上端部の雌ねじ部と螺合し、そのねじ込み
量によって、板ばね15の押圧力を調節できるようにな
っている。ステム構造体14の主体部14aの下部に0
リング25が設けられて、弁収納室内の流体が外部に漏
れることを防止する構成になっている。
【0007】プランジャ13の下端には弁体収納部17
が形成されており、その中に弁体18が上下動自在に収
納されると共に、プランジャ13の弁体収納部17の上
部に形成したばね室20にコイルスプリングからなる弁
ばね21が収納されている。後述の電磁コイル34の非
通電時、この弁ばね21により、弁体18は弁座10に
当接して弁閉状態を保つようになっている。
【0008】ステム構造体14の主体部14aの上部は
チューブ26と一体になってており、チューブ26の上
端固定部29は、ステム構造体14の上部に配置した電
磁コイル部27の吸引子28に固定されている。吸引子
28は電磁コイル部27の外函30の上面31から突出
し、その突出部を止め輪32で止めることにより、電磁
コイル部27と弁本体1とを互いに当接した状態でチュ
ーブ26を介して連結する構成になっている。このよう
に、チューブ26の下端はステム構造体14に一体にさ
れ、また上端部が吸引子28に固定されているので、こ
の部分からの内部の流体の漏れを防止することができ
る。チューブ26の内部にはプランジャ13が上下動自
在に配置されている。
【0009】電磁コイル部27の外函30の内部中心
に、コア33が配置され、その外周に電磁コイル34が
巻回されている。この電磁コイル34に供給する電流の
量に応じて吸引子28に磁力が発生し、この吸引子28
の下端面35と離間して配置されているプランジャ13
の上端面が吸引され、プランジャ13が上方に移動す
る。このことにより、ホルダー12で保持された弁体1
8が上方に移動し、弁体18が弁座10から離れ、開弁
状態となる。
【0010】板ばね15としては、この例では、図10
に示すような、平面視ほぼ三角形の全体形状を有し、中
心部に外形と類似形状の穴部15aを有するものが使用
されている。
【0011】上記の構成の電磁比例弁において、作動に
際して、電磁コイル34に電流を供給する前は、図9に
示すように、ステム構造体14により所定量圧縮されて
いる板ばね15によって、ホルダー12を介し、ホルダ
ー12と接続段部12aにより固定されているプランジ
ャ13が下方に押圧され、最も下方の位置に移動した状
態にある。このとき、弁体18は弁ばね21により下方
に押圧され、弁体18の底面は弁座体6の上端部の弁座
10に当接し、流通路8は閉鎖されて閉弁となってい
る。このとき、板ばね15のばね力が弁ばね21のばね
力よりも遥かに大きく、且つ弁ばね21のばね力が小さ
いと仮定すると、弁ばね21は、プランジャ13、弁体
18、ホルダー12等の自重で圧縮され、弁ばね21の
ばね力に応じた位置でバランスして静止する。なお、こ
の際に、弁ばね21のばね力がきわめて小さいときに
は、弁ばね21が大きく圧縮され、ホルダー12が弁本
体1の底面5に当接する。
【0012】しかしながら、弁ばね21のばね力を所定
の値に設定すると、プランジャ13等の自重を支持し、
且つ板ばね15による押圧力を支持し、圧縮状態でホル
ダー12の下端面を弁本体1の底面から一定寸法だけ離
れた位置に保持させておくことができる。このような弁
ばね21の特性により、図9に示す例においては、上記
とは逆に、弁ばね21を一定のものとし、板ばね15の
ばね力をステム構造体14の調節により調整することに
よって、上記プランジャ13等の自重及び弁ばね21の
ばね力のバランスした位置に保持させるようにしてい
る。したがって、ステム構造体14の調節により、ホル
ダー12の下端面と弁本体1の底面との距離HLを任意
に設定することが可能となる。
【0013】このような状態から電磁コイル34に通電
し、所定の電流を供給すると、図14に示すように、プ
ランジャの自重F0と板ばね15による押圧力の合成力
に対して、電磁コイル34に供給する電流に応じた吸引
力がバランスする点で、この電磁比例弁は作動を行う。
したがって、電磁コイルに例えば20maの電流を供給
すると、プランジャにかかる力とF1点でバランスし、
この点を供給流体の無い無圧時の弁の開弁開始位置に設
定し、弁変位L0の位置とする。また、例えば電磁コイ
ルに70maの電流を供給するとプランジャにかかる力
とF2点で両者はバランスし、弁はL1位置となり、L
0からL1の距離が開弁の弁移動距離となる。なお、ス
テム構造体14を回転させることにより、板ばね15の
設定を調整することによって上記特性を変化させること
ができ、また、弁の開弁開始位置L0を任意に設定する
こともできる。
【0014】上記のように、電磁コイルに供給する電流
に比例して弁の変位がなされ、比例弁の作動が行われる
こととなり、その際の供給電流に対して弁を流れる流体
の流量は、図15に示される特性となる。即ち、このグ
ラフは電磁比例弁を20maで弁の開放を開始するよう
に設定したときのグラフであり、このような特性で流体
が流れることが予め測定されているときには、所定の流
量を得るための電磁コイルへ供給する電流を求めて制御
することができ、また、流路を流れる流体の流量を測定
して電磁コイルへ供給する電流を制御し、常に所定流量
となるように制御することもできる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
な従来の電磁比例弁では、弁体がプランジャの空洞部内
に遊嵌された構成となっているため、図13に示すよう
に、弁体の自重が弁開方向に働く向きに当該電磁比例弁
を取り付けた場合、弁体が弁閉できなくなってしまう。
その対策として、従来の電磁比例弁では、弁体に弁閉方
向への荷重を与えるために、弁ばねが設けられている。
したがって、その分部品点数が増加して電磁比例弁の簡
略化を阻害するばかりか、弁ばね取り付けの手間もかか
るため、コストアップの原因ともなっている。
【0016】更に、板ばねは、図11に示す弁閉位置と
図12に示す弁開位置との間を動作する時に、プランジ
ャ外周面との接点A1部およびプランジャ段部との接点
A2部をこすりながら上下する。板ばねの動作時のこの
「こすれ」により、プランジャに「こすれ摺動抵抗」が
発生し、その結果、プランジャは安定した動作ができな
いなどの課題がある。
【0017】本発明は、このような課題を解決しようと
するもので、弾性体製の弁体を金属製のホルダを介して
プランジャに固定する構成とすることにより、弁ばねの
省略化を可能とする一方、板ばねをプランジャに固定す
る構成とすることで、動作時の板ばねのこすれの発生を
無くするとともに、該板ばねに、非通電時においても弁
閉方向はの荷重を発生できる特性を持たせることによ
り、電磁比例弁の小型化および性能の安定化を図ろうと
するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、電磁コイルと、該電磁コイルの電磁吸引
力により吸引移動されるプランジャと、該プランジャの
端部に取り付けられた弾性体製の弁体とを備えた電磁コ
イル部と、前記プランジャ部に取り付けられて前記弁体
に対向するように配設される弁座を備えた弁本体とで構
成され、前記電磁コイルの電磁吸引力で前記プランジャ
が移動し、前記の弁体と弁座との間の距離を制御して流
量を制御可能にした電磁比例弁において、前記弁本体
に、流体の流入口と流出口とが設けられ、該流体の流入
口と流出口とを連通する部分に弁収納室が配置され、該
弁収納室に前記弁座が配置されるとともに、前記電磁吸
引力により前記プランジャに誘発される力に比例して安
定的に変化する対抗力を供給する板ばねが設けられ、該
板ばねが、その中心部に形成された穴部で前記プランジ
ャの端部にカシメにより固定されるとともに、前記電磁
コイルの非通電時においても前記弁体に弁閉方向への荷
重を発生可能なばね特性を有している電磁比例弁を構成
する。
【0019】上記の本発明の電磁比例弁では、弾性体製
の弁体を金属製のホルダを介してプランジャに固定する
ようにしたため、弁ばねを省略しても、弁体の自重が弁
開方向に働く向きに当該電磁比例弁を取り付けた場合に
も、弁体が弁閉できなくなってしまうようなことはな
く、したがって、弁ばねの省略化が可能となる。
【0020】更に、板ばねをプランジャに固定するよう
にしたため、動作時の板ばねの「こすれ」の発生を無く
することが可能となるとともに、該板ばねに、非通電時
においても弁閉方向への荷重を発生できる特性を持たせ
ることにより、電磁比例弁の小型化および性能の安定化
をはかることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。図1は本発明の一実施形態とし
ての電磁比例弁を示す縦断面図、図2は同主要部を示す
縦断面図、図3は同板ばねを示す斜視図、図4は図2の
A矢部のカシメ固定前を拡大して示す図、図5は同かし
め後を示す同様の図、図6は弁開時を示す図2と同様の
図、図7は図1のB矢部の弁閉時を拡大して示す図、図
8は同弁開時の同様の図である。なお、図1乃至図8に
おいて、図9乃至図13と同じ部材には同一符号を付し
それらについては詳細な説明を省略する場合がある。
【0022】この実施形態の電磁比例弁も、電磁34コ
イルと、該電磁コイルの電磁吸引力により吸引移動され
るプランジャ13と、該プランジャの端部に取り付けら
れた弾性体製の弁体18とを備えた電磁コイル部27
と、プランジャ13に取り付けられた弁体18に対向す
るように配設される弁座10を備えた弁本体1とによっ
て構成され、電磁コイル34の電磁吸引力によりプラン
ジャ13が移動して弁体18と弁座10との間の距離の
制御が行われて流量の制御ができるように構成されてい
る。
【0023】弁本体1には流体の流入口2と流出口3と
が設けられ、それらの連通部分には、リング状の弁収納
室51が形成されている。弁本体1には弁座体6が固定
され、弁座体6の弁座部7は弁収納室51の上面から突
出して設けられており、弁座体6には中心部を貫通する
流通路8が形成され、この流通路8は弁座部7の上端部
まで貫通し、先端の開口部は弁座10となっている。弁
座体6は弁本体1に固定するに際しては、圧入により固
定され、弁座10を正確に位置決めすると共に、流入口
2側から流出口3側への流体の漏れを防止できる構成に
なっている。
【0024】弁本体1の上部寄りに環状の凹部1Aが形
成されており、この凹部1Aの環状の上部開口部11の
内周に雌ねじ11aが形成されている。一方、この雌ね
じ11aに上部開口部11側から螺合する雄ねじ16a
を外周に形成されるとともに中心部に貫通円孔16bを
有する上蓋16が、両ねじ部材の螺合により、弁本体1
の凹部1Aに嵌入されている。
【0025】上蓋16の貫通円孔16bにチューブ26
が溶接等により取り付けられている。弁本体1の開口部
11に螺合した上蓋16の下端面と弁本体の窪み部底面
1aとの間に、弁収納室51が配設されている。上蓋1
6の環状の下端面16cと弁収納室51の上面との間
に、板ばね50の外周端縁がスペーサ52を介して挟持
されていて、上蓋16の締め込みにより、弁収納室51
下部の0リング25aによって、弁収納室51内の流体
が外部に漏れることを防止する構成になっている。上蓋
16と凹部1Aとの間は、0リング25により、シール
される構成となっている。
【0026】プランジャ13の下端部には、弁体収納部
17が形成されており、その中に弁体18が、周囲を金
属製のホルダー18aに保持されて固定されている。こ
の実施形態では、弁体18は上部に大径部を有する形状
に形成されているが、その弾性を利用して金属製のホル
ダー18aに下方から押し込まれる。ホルダー18aの
下端部はプランジャ13の下端部にカシメにより固定さ
れており、そのために、プランジャ13の下端部にカシ
メ部13aがあらかじめ形成されている。
【0027】チューブ26の上端固定部29は、弁本体
1の上部に配置した電磁コイル部27の吸引子28の外
周に溶接又はろう付けによって固定されている。吸引子
28の上部は電磁コイル部27の外函30の上面31か
ら突出し、その突出部を止め輪32で止めることによ
り、電磁コイル部27と弁本体1とを互いに当接した状
態でチューブ26を介して連結する構成になっている。
このように、チューブ26の下端が上蓋16にろう付け
又は溶接により固定され、また上端部が吸引子28に溶
接又はろう付けにより固定されているので、この部分か
らの内部の流体の漏れを防止することができる。チュー
ブ26の内部にはプランジャ13が上下動自在に配置さ
れ、プランジャ13の外周には潤滑処理が施されてい
て、チューブ26内での摺動性能を良好にしている。
【0028】電磁コイル部27の外函30の内部中心
に、コア33が配置され、その外周に、電磁コイル34
が巻回されている。この電磁コイル34に供給する電流
の量に応じて吸引子28に磁力が発生し、この吸引子2
8の下端面35と離間して配置されているプランジャ1
3の上端面が吸引され、プランジャ13が上方に移動す
る。このことにより、プランジャ13に保持された弁体
18が上方に移動し、弁体18が弁座10から離れ、開
弁状態となる。
【0029】プランジャ13の下端部に、板ばね50が
取り付けられている。板ばね50は、図3に示すよう
に、中心部に円形の穴部50aを形成された円板体で形
成されており、その中心部に形成された穴部50aでプ
ランジャ13の端部にカシメにより固定されている。な
お、この板ばね50のカシメによる固定に際し、前記カ
シメ部13aが利用される。そして、図5に示すよう
に、両カシメ固定を同時に行うとき、製作能率の向上を
図ることが可能となる(図4はカシメ固定前の状態を示
している)。板ばね50の外周部は、上蓋16の環状の
下縁部16cに下方から圧接するようになっており、こ
の構成によて、板ばね50は、電磁コイル34の非通電
時においても、弁体18に弁閉方向への荷重を発生可能
なばね特性が与えられるようになっている。したがっ
て、この実施形態の電磁比例弁では、前記の従来の電磁
比例弁における弁ばね(コイルばね)21の省略化が可
能となる。前記のばね特性は、上蓋16の締めつけ量に
より調節することができる。
【0030】このように、板ばね50は、電磁コイル3
4の非通電時においても弁体18に弁閉方向への荷重を
発生可能なばね特性を有しており、更に、該板ばね50
に前記のばね特性、即ち電磁コイル34の非通電時にお
いても弁体18に弁閉方向への荷重を発生可能なばね特
性を安定して発生させるべく、円形の穴部50aを中心
として複数の同心円状の円弧状切り抜き部50bが形成
されている。
【0031】上記の構成のこの実施形態の電磁比例弁に
おいて、作動に際して、電磁コイル34に電流を供給す
る前は、図1に示すように、板ばね15のばね力によっ
て、プランジャ13、即ち弁体18は下方に押圧され、
最も下方の位置に移動した状態にあり、弁体18の底面
は弁座体6の上端部の弁座10に当接し、流通路8は閉
鎖されて閉弁となっている。
【0032】このような状態から電磁コイル34に通電
し、所定の電流を供給すると、プランジャ13の自重F
Oと板ばね15による押圧力の合成力に対して、電磁コ
イル34に供給する電流に応じた吸引力がバランスする
点で開弁する。図6はこの状態を示している。このよう
に、この電磁比例弁は電磁コイル34に供給される電流
に比例した開度だけ開くように作動する。この作動は、
基本的において、前記の従来の電磁比例弁と異なるとこ
ろはない。
【0033】そして、閉弁位置の時、板ばね50は図7
に示す状態にあり、また開弁位置の時、板ばね50は図
8に示す状態にある。したがって、上述の、閉弁位置か
ら開弁位置に至る間、あるいは開弁位置から閉弁位置に
至る間に、板ばね50は、図7に示す状態から図8に示
す状態へと、あるいはこれと逆に変形する。ところで、
この実施形態では、板ばね50は、その中心部をプラン
ジャ13にカシメ固着されるとともに外周部を上蓋16
の環状の下縁部16cで下方から押圧されているので、
板ばね50の上記の変形時、板ばね50はその中心部及
び外周縁部(これら両部分は固定乃至挟持されていて変
形し難い)を除く中間部C区間だけを変形させながら変
形することになる。したがって、前記の従来の電磁比例
弁のように、板ばねに「こすれ」が発生するおそれは殆
どなくなり、その結果、プランジャ16を安定して動作
させることができる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の電磁比例
弁によれば、以下のような効果が得られる。 (1)弾性体製の弁体を金属製のホルダーを介してプラ
ンジャに固定するようにしたため、弁ばねを省略した構
成にし弁体の自重が弁開方向に働く向きに当該電磁比例
弁を取り付けた場合においても、弁体が弁閉できなくな
ってしまうようなことはなく、したがって、弁ばねの省
略化が可能となる。 (2)板ばねの省略化により、部品点数の削減化と製作
コストの低減化とが可能となる。 (3)板ばねをプランジャに固定するようにしたため、
動作時の板ばねの「こすれ」の発生を無くすることが可
能となり、その結果、プランジャを安定して動作させる
ことができる。 (4)板ばねに、非通電時においても弁閉方向への荷重
を発生できる特性を持たせることにより、電磁比例弁の
小型化及び性能の安定化をはかることができる。 (5)弁体のカシメ固定と板ばねのカシメ固定とを同時
に行うとき、製作能率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての電磁比例弁を示す
縦断面図である。
【図2】同主要部を示す縦断面図である。
【図3】同板ばねを示す斜視図である。
【図4】図2のA矢部を拡大して示す図でカシメ前を示
す図である。
【図5】同かしめ後を示す同様の図である。
【図6】弁開時を示す図2と同様の図である。
【図7】図1のB矢部の弁閉時を拡大して示す図であ
る。
【図8】同弁開時の同様の図である。
【図9】従来の電磁比例弁の一例を示す縦断面図であ
る。
【図10】同板ばねを示す斜視図である。
【図11】図9のC矢部の弁開時を拡大して示す図であ
る。
【図12】同弁閉時の同様の図である。
【図13】同弁ばねの無い場合の主要部を拡大して示す
図である。
【図14】電磁コイルへの供給電流を変えたときの作動
特性図である。
【図15】同電磁コイルへの供給電流と流量との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 弁本体 2 流入口 3 流出口 6 弁座体 7 弁座部 10 弁座 12 ホルダー 13 プランジャ 16 上蓋 26 チューブ 27 コイル部 28 吸引子 34 電磁コイル 50 板ばね 50a 穴部 50b 穴部50aを中心とした複数の同心円状の円弧
状切り抜き部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁コイルと、該電磁コイルの電磁吸引
    力により吸引移動されるプランジャと、該プランジャの
    端部に取り付けられた弾性体製の弁体とを備えた電磁コ
    イル部と、前記プランジャ部に取り付けられた前記弁体
    に対向するように配設される弁座を備えた弁本体とで構
    成され、前記電磁コイルの電磁吸引力により前記プラン
    ジャが移動して前記弁体と弁座との間の距離の制御が行
    われて流量制御を可能にした電磁比例弁において、 前記弁本体に、流体の流入口と流出口とが設けられ、該
    流体の流入口と流出口とを連通する部分に弁収納室が配
    置され、該弁収納室に前記弁座が配置されるとともに、
    前記電磁吸引力により前記プランジャに誘発される力に
    比例して安定的に変化する対抗力を供給する板ばねが設
    けられ、 該板ばねが、その中心部に形成された穴部で前記プラン
    ジャの端部にカシメにより固定されるとともに、前記電
    磁コイルの非通電時においても前記弁体に弁閉方向への
    荷重を発生可能なばね特性を有することを特徴とする電
    磁比例弁。
  2. 【請求項2】 前記板ばねが、全体形状及び前記中心部
    に形成される穴部をいづれも円形に形成され、該板ばね
    に安定した前記対抗力を発生させるべく、前記円形の中
    心穴を中心として複数の同心円状の円弧状切り抜き部が
    形成されてなる請求項1記載の電磁比例弁。
  3. 【請求項3】前記弁体が、その周側面を金属体製のホル
    ダーで保持されて前記プランジャの端部に形成された凹
    状の弁体収納部の内部に配設されるとともに前記プラン
    ジャの端部にカシメにより固定されてなる請求項1又は
    請求項2に記載の電磁比例弁。
  4. 【請求項4】 前記の板ばねのカシメによる固定と弁体
    のカシメによる固定とが同時に行われてなる請求項1乃
    至請求項3のいづれかに記載の電磁比例弁。
  5. 【請求項5】 前記プランジャの端部にカシメ部があら
    かじめ形成されてなる請求項1乃至請求項4のいづれか
    に記載の電磁比例弁。
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